JP3773745B2 - 裸耐候性に優れた低降伏比高Ti系鋼板の製造方法 - Google Patents

裸耐候性に優れた低降伏比高Ti系鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁や鉄塔等の様に塗替え塗装を含めた維持管理業務の日常的遂行が困難な鋼構造物に適用される鋼板を製造する為の方法に関するものであり、殊にTiを比較的多く添加することによって良好な耐候性を発揮させると共に、Tiの添加にも拘わらず変態後におけるTiCの析出を抑制して低降伏比を実現することが可能な低降伏比高Ti系鋼板を製造するための有用な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば山間部や海岸地帯等の様に、塩水や融雪塩が飛来する塩分腐食環境下にある道路橋等の橋梁構造物に使用する鋼材は、耐食性向上の為に従来から塗装されて使用されている。しかしながら、この塗装塗膜は必ず経時劣化するので、耐食性を維持するために、一定期間で塗装しなおす維持管理の必要性がある。
【0003】
一方、近年では、これらの橋梁には、従来の多数桁橋梁に代わり2主桁橋梁に代表される様な主桁の数が少ない少数主桁橋梁が多く用いられる様になっている。この少数主桁橋梁は、多数桁橋梁に比べて使用鋼材量(鋼量)や橋材片数の削減が可能で、施工性も良好で、環境 保護や工期の短縮が図れるという点で利点を有する。そして、この様な少数主桁橋梁には、橋梁設置後の維持管理の負荷やコストの最小化と、橋梁自体の高寿命化が強く求められている。こうしたことから、この様な少数主桁橋梁の構造材に用いられる鋼材には、前記塩分腐食環境下であっても、無塗装で使用(裸使用)可能な、いわゆる裸耐候性が優れた鋼材が強く求められている。
【0004】
これら少数主桁橋梁等の構造材は、施工性や工期の短縮の観点から、炭酸ガスアーク溶接やエレクトロガスアーク溶接により、入熱量5KJ/mm以上、場合によっては入熱量100乃至300KJ/mm以上の大入熱溶接が施される。従って、こうした構造材に使用される鋼材としては、予熱の必要がなく、これら大入熱溶接等の高効率溶接が可能な、溶接性の優れた鋼材が求められている。
【0005】
この様に、上記の様な橋梁に使用される鋼材としては、橋梁用鋼材として要求される強度等の機械的特性は勿論のこと、優れた裸耐候性と溶接性を併せ持つ鋼材が要求されている。従来、この種の鋼材としては、P:0.15%以下、Cu:0.2〜0.6%、Cr:0.3〜1.25%、Ni:0.65%以下に規定した高耐候性圧延鋼材(JIS G 3125)が規格化されている。また、同様の観点から化学成分組成を規定した溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材(JIS G 3114)も知られている。これらの耐候性鋼材は、前記微量元素の作用によって、鋼表面に生成する錆が、裸耐候性に代表される高い耐候性を有する緻密な「安定錆層」となる自己防食機能を有している。そして、この様な性質によって、上記耐候性鋼はこれまで種々な構造物のメンテナンスフリーの構造材として、基本的に無塗装で使用されてきた。
【0006】
しかしながら、こうした鋼材においては通常の腐食環境下では良好な耐候性を発揮するものの、前記の様な塩分腐食環境下においては塩分の影響によって耐候性鋼の特徴である「前記安定錆層」が形成されにくく、希望する耐候性が発揮されないという問題があった。
【0007】
こうした現象が生じる理由については、次の様に考えることができる。前記塩分の多い腐食環境下では、鋼の腐食に伴って錆皮膜中のpHが特に低下することに起因していると考えることができる。そして、通常鋼の腐食がわずかでも始まると、まずFe→Fe2++2e−と、これに続くFe2++2HO→Fe(OH)+2Hなる反応により、鋼表面のpHは低下し、錆皮膜中乃至錆皮膜と鋼の界面のpHも低下する。これらのpHが一旦低下すると、電気的中性を保つために錆皮膜中の塩素イオンの輸送が増大し、塩素イオンの濃縮が錆皮膜と鋼の界面で生じる。その結果、この界面部分に塩酸雰囲気が形成され、鋼の腐食が促進されるのである。また、これと同時に、錆皮膜中pHの低下によって、鉄イオンの溶解度が大きくなり、耐候性鋼等の耐食低合金鋼における防食機構の要である前記「安定錆層」の形成を阻害する現象も生じ、腐食加速状況が形成されるものと考えることができる。
【0008】
本発明者らは、上記の様な塩分腐食環境下においても良好な耐候性を発揮すると共に、溶接性においても優れた鋼材の実現を目指して、かねてより研究を進めており、その研究の一環として例えば特開平11−71632号の様な鋼材を提案している。この技術においては、従来「安定錆層」の形成促進元素とされていたCrは却ってpHを低下する元素であり、こうしたCrの含有量を極力低減し、その代りに比較的多量のTiを含有させるという新しい知見によって、塩分腐食環境下においても優れた裸耐候性を発揮させると共に、所定の関係式で表わされる炭素当量Ceqを適切な範囲に規定することによって溶接性においても優れたものとしたのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した鋼材の開発によって、塩分腐食環境下においても良好な裸耐候性を発揮すると共に、溶接性においても優れた鋼材が実現できたのであるが、こうした技術においても解決すべき若干の問題が残されていた。
【0010】
本発明で対象とする鋼材には、例えば490MPa以上の強度が要求されるのであるが、良好な加工性を発揮させる為には、降伏比(降伏応力/引張強さ)が低いこと(例えば、高Ti系の場合には85%以下)も重要である。
【0011】
一方、こうした鋼材は加熱・圧延することによって所定の強度を達成するものであり、こうした加熱・圧延条件としては、加熱温度:1100〜1250℃、圧延終了温度(鋼板表面):850〜1000℃(その後空冷)で製造されるのが一般的である。
【0012】
しかしながら、上記の様な加熱・圧延条件において製造した場合には、Ti含有量が比較的少ない鋼材では基本的に降伏比が低いので問題になることはないが、上記の様にTi含有量が比較的高い高Ti系鋼材では、変態後にFe母相にTiCが整合析出して析出硬化を起こし、降伏応力が上昇して降伏比が上昇し、希望する加工性が得られないという問題が生じる。
【0013】
尚、引張強さが570MPa以上の高張力鋼(Ti含有量が多い鋼種も含む)では、降伏比が高いのが一般的で、その組織を複相組織化することによって低降伏比化がなされているのが実状である。しかしながら、硬質相と軟質相の複相組織とすることで、靭性の劣化が生じたり、逆に400MPa級や490MPa級のそれほど強度の高くない材料を製造するのが困難になるという問題がある。
【0014】
本発明はこうした状況の下でなされたものであって、その目的は、Tiを比較的多く添加することによって良好な裸耐候性を達成すると共に、Tiの添加にも拘わらず変態後におけるTiCの析出を抑制して低降伏比を実現することが可能な、必要によって優れた溶接性をも発揮できる低降伏比高Ti系鋼板を製造するための有用な方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明方法とは、C:0.2%以下、Si:0.1〜1%、Mn:2.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.025〜0.5%、Al:0.5%以下(0%を含まない)およびN:0.01%以下(0%を含まない)を夫々含有すると共に、P:0.03%未満(0%を含む)に抑制し、残部が鉄および不可避的不純物である鋼材を用い、その表面温度が、下記(1)式で規定される温度T(%)の±50℃の温度域において、累積で30%以上の圧下を加える点に要旨を有するものである。
T(℃)=1500×([Ti]-[N]×3.4)+800-板厚(mm) ……(1)
但し、[Ti]および[N]は、夫々TiおよびNの含有量(質量%)を示し、また[Ti]>0.1%のときには[Ti]=0.1%とする。
【0016】
上記本発明方法においては、Cu:0.05〜3%およびNi0.05〜6%を夫々含有すると共に、Cr:0.05%未満(0%を含む)に抑制し、且つ下記(2)式で規定される炭素当量Ceq(%)が0.41%以下である鋼板を用いることも好ましく、こうした化学成分組成を満足させることによって、優れた溶接性をも発揮させることができる。
Ceq(%)=[C]+[Si]/22+[Mn]/6+[P]−[Cu]/20−[Ni]/24+[Cr]/2…(2)
但し、[C],[Si],[Mn],[P],[Cu],[Ni]および[Cr]は、夫々C,Si,Mn,P,Cu,NiおよびCrの含有量(質量%)を示す。
【0017】
また、本発明の製造方法において用いる鋼材として、(a)Ca:0.01%以下(0%を含まない)、(b)B:0.005%以下(0%を含まない)、(c)La:0.05%以下(0%を含まない),Ce:0.05%(0%を含まない)およびMg:0.05%(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上等を含有することも有用であり、含有させる成分の種類に応じて鋼板の特性を更に改善することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
Ti含有量が比較的高い鋼材では、上記の様な通常の加熱・圧延条件下においては降伏応力が上昇するが、こうした現象が生じる原因は、次の様に考えることができた。即ち、通常の加熱・圧延条件下においては変態後(熱間圧延後)にFe母相にTiCが整合析出して析出硬化を起こし、これが原因となって降伏応力(即ち、降伏比)が上昇することになる。
【0019】
そこで、本発明者らは、上記の様な変態後の整合析出を抑制すれば、降伏比の上昇を抑制できるのではないかとの観点からその具体的手段について様々な角度から検討した。その結果、化学成分組成を適切に調整した鋼板の表面温度が、[Ti],[N]および板厚をパラメータとした上記(1)式で示される温度T(℃)の±50℃の温度域で、累積で30%以上の圧下を加えれば、変態後におけるTiCのFe母相への整合析出が防止され、その結果として降伏比の上昇が抑制されることを見出し、本発明を完成した。
【0020】
上記(1)式の作用について更に詳細に説明する。この(1)式は鋼板表面温度の回帰式であり、この(1)式で規定される温度T(℃)の±50℃の温度域では、オーステナイト相(γ相中)にTiCが析出し易いことを意味する。そしてこの温度域(以下、「TiC析出容易温度域」と呼ぶことがある)にて、所定の圧下量で圧延することによって変態前にTiCを積極的に析出させることができる。この様にして、変態前にTiCを積極的に析出させることによって、変態後にTiCのFe母相への析出が抑制され、降伏応力(即ち、降伏比)の上昇を抑えることができたのである。
【0021】
上記TiC析出容易温度域は、鋼板の成分や板厚等によって異なることから、[Ti],[N]および板厚をパラメータとして規定したものである。また、この温度域にてTiCを積極的に析出させる為には、この温度域にて累積で30%以上の圧下量で圧延を行なう必要がある。
【0022】
尚、上記(1)式において、Tiの含有量[Ti]からN含有量[N]のTi当量分を差引いたのは、TiC析出による降伏比上昇に直接関与するのは、Nと結合してTiNとして析出するTiではないので、その分(Nと結合するTi量)を除外したものである。但し、後述する様に、Nは余り過剰に含有させるとTiNの粗大化による靭性劣化という不都合を生じるので余り多量に含有させることができす、一方Tiはその添加による耐候性を発揮させるという観点からして、N含有量がTiの含有量よりも多くなることはない。また、上記Ti含有量[Ti]に関連して、[Ti]>0.1のときは[Ti]=0.1と統一したのは、[Ti]>0.1では[Ti]が変化しても「TiC析出容易温度域」が変化しないという理由からである。
【0023】
本発明方法で対象とする鋼板は、化学成分組成を適切に調整する必要があるが、基本成分であるC,Si,Mn,TiおよびN等の各元素の範囲限定理由は下記の通りである。
【0024】
C:0.2%以下(0%を含まない)
Cは、鋼の構造材用途としての390〜630MPa級、乃至はそれ以上の要求強度を確保するするために必要な元素であるが、その含有量が過剰になって0.2%を超えると鋼の溶接性や耐食性を劣化させる。従って、C含有量は、0.2%以下で前記要求強度を確保できる量とする。尚、強度確保という観点から、C含有量の好ましい下限は0.03%である。
【0025】
Si:0.1〜1%
Siは、溶鋼の脱酸や固溶強化の為に必須の元素であり、また緻密な「安定錆層」の形成を促進し、裸耐候性を向上させる効果も発揮する。また、溶接性の向上にも寄与する。こうした効果を発揮させるためには、Si含有量は0.1%以上とする必要があるが、その含有量が過剰になって1%を超えると溶接性が低下することになる。尚、Si含有量の好ましい上限は0.40%である。
【0026】
Mn:2.5%以下
Mnは、Cと同様に390〜630MPa級、乃至はそれ以上の要求強度を確保するするために必要な元素であるが、その含有量が過剰になって2.5%を超えるとMnSが鋼中に多量に生成して裸耐候性を劣化させる恐れがある。従って、Mn含有量は、2.5%以下とする必要がある。尚、Mn含有量の好ましい下限は0.4%であり、好ましい上限は2.0%である。
【0027】
Ti:0.025〜0.5%
Tiは、本発明で対象とする鋼板においては、Crに代わる前記「安定錆層」の形成促進元素として重要な元素であり、Crの如き前記pHの低下の原因となる様な耐候性への悪影響はない。また、Tiは鋼材組織の結晶粒微細化による生成錆の微細化、或は靭性向上や溶接性向上効果も有する。即ち、Tiの含有によって、溶接部の冷却過程において強力なフェライト変態核となるTiCやTiN等を鋼中に分散析出させ、溶接熱影響部の組織のフェライト微細化に大きく寄与する。こうした効果を発揮させるためには、0.025%以上含有させる必要があるが、0.5%を超えてもその効果は飽和し経済的でない。従って、Tiの含有量は0.025〜0.5%と規定した。
【0028】
但し、鋼板表面に生成した錆は、鋼板表面に生成した錆の緻密化を図って鋼板の塩分腐食環境下でも塗装無しで使用できる程度の良好な裸耐候性を確保するには、X線回折法によって求めた非晶質成分の分率が30%以上で、β−FeOOH成分の分率が20%以下であることが好まく、こうした観点からしてTi含有量の好ましい下限は0.05%である。またTiの含有量が0.2%を超えると、鋼の脆化が問題となる場合もあり、前述した通り経済的でもない。こうした観点から、Ti含有量の好ましい上限は0.2%程度である。
【0029】
N:0.01%以下(0%を含まない)
Nは、Tiと結合し、TiNとして鋼中に微細分散析出し、「結晶粒成長の抑制」や、「溶接部の熱影響において、フェライト生成核になることで、靭性を改善する」等の寄与をするが、0.01%を超えて含有されるとTiNが粗大化し、靭性を劣化させる。こうした観点から、N含有量は0.01%以下とする必要がある。
【0030】
本発明方法において用いる鋼板の基本的な成分は上記の通りであるが、必要によって、Cu:0.05〜3%およびNi:0.05〜6%を夫々含有すると共に、P:0.03%未満(0%を含む)およびCr:0.05%未満(0%を含まない)に夫々抑制し、且つ上記(2)式で規定される炭素当量Ceq(%)が0.41%以下である鋼板を用いることも好ましく、こうした化学成分組成を満足させることによって、裸耐候性を更に高める共に優れた溶接性をも発揮させることができる。この化学成分組成において、各元素の好ましい範囲および上記(2)式を規定した理由は下記の通りである。
【0031】
Cu:0.05〜3%
Cuは、電気化学的に鉄よりも貴な元素であり、鉄表面に生成する錆を緻密化して、「安定錆層」の形成を促進し、裸耐候性を向上させる効果を有する。また、溶接性の向上にも寄与する。こうした効果を発揮させるためには、Cu含有量は0.05%以上とすることが好ましいが、3%を超えて過剰に含有させてもその効果が飽和するばかりか、熱間圧延等の加工の際に、素材の脆化を引き起こす可能性がある。こうしたことから、Cu含有量は0.05〜3%とするのが好ましいが、より好ましい下限は0.3%であり、より好ましい上限は2.0%である。
【0032】
Ni:0.05〜6%
Niは、Cuと同様に裸耐候性や溶接性を向上させる有する元素である。またCu含有による熱間加工脆性を抑制する効果も有する。従って、Cuと併せて含有させると、耐食性向上効果と熱間加工脆性抑制効果の相乗効果が期待できる。こうした効果を発揮させるためには、Ni含有量は0.05%以上とすることが好ましい。しかしながら、Ni含有量が過剰になると、完全オーステナイト組織における固液凝固温度範囲を広げて、低融点不純物元素のデンドライト界面への偏析を助長すると共に、Sと反応して溶接金属の粒界に低融点のNiS化合物を析出させ、凝固金属の粒界の延性を劣化させる。こうしたことから、Niの過剰な含有は、耐溶接高温割れに悪影響を与えるので、その含有量の上限は6%とすることが好ましい。尚、Ni含有量のより好ましい下限は0.2%であり、より好ましい上限は4%である。
【0033】
P:0.03%未満(0%を含む)
Pは、耐候性鋼にとって、鋼表面に生成する錆の塩化物イオンの進入を阻止し、緻密な「安定錆層」を形成して、耐候性を向上させる効果を有する特徴的な元素である。そして、従来の耐候性鋼では、この効果を発揮させるために、0.05%程度以上0.15%程度以下の含有を必須としている。しかしながら、本発明で対象とする鋼板においては、Pを比較的多く含有させると、溶接性を著しく阻害し、前記少数桁橋梁の施工上重要な、予熱なし(予熱フリー)で高効率の大入熱溶接ができる溶接性の要求特性を満たすことができなくなる。
【0034】
本発明で対象とする鋼板では、Ti等の含有によって緻密な「安定錆層」の形成が達成できるので、Pの過剰な含有は必要でない。従って、本発明で対象とする鋼板は、Pの含有量を極力低減することが良く、P含有量低減の経済性も考慮して、0.03%未満に抑制することが好ましい。また、P含有量をこの様に低減することによって、溶接性の向上にも大きく貢献することになる。尚、P含有量は、より好ましくは、0.015%以下に低減するのが良い。
【0035】
Cr:0.05%未満(0%を含む)
Crは、前述した通り、鋼のミクロな表面欠陥を部内におけるpHの低下の原因となり、欠陥内での凝縮水分の酸化性を促進し、腐食を誘発する作用がある、鋼材の裸耐候性を劣化させる。従って、本発明で用いる鋼板としては、Crを0.05%未満に抑制することが好ましい。
【0036】
炭素当量Ceq(%)≦0.41%
本発明で用いる鋼板は、上記(2)式で表わされる炭素当量Ceq(%)が0.41%以下と低く規定することが好ましい。これは、特に少数桁橋梁等の構造物用の鋼材に優れた耐候性を発揮させると共に、板厚が厚くても良好な溶接性を確保するためである。具体的には、50mm厚み以上、更には80mm厚み以上の厚板でも、予熱なしでしかも溶接割れ等の溶接不良を生じないで、入熱量5KJ/mm以上、場合によっては100乃至300KJ/mm以上の大入熱溶接等の高効率溶接施工を可能とする溶接性を確保するためである。この鋼の低炭素当量化は、鋼マトリックスの焼入れ性を低下させ、溶接時における溶接熱影響部組織のフェライトの微細化にも有効である。従って、上記(2)式で表わされる鋼材の炭素当量Ceq(%)が0.41%を超えた場合には、溶接性が悪くなり、50mm以上の厚板で、予熱なしで入熱量5KJ/mm以上の大入熱溶接等の高効率溶接施工ができなくなり、本発明で製造される鋼板で特に対象とする少数桁橋梁用途には使用できなくなる。
【0037】
本発明方法において用いる鋼材には、必要によって、(a)Ca:0.01%以下(0%を含まない)、(b)Al:0.5%以下(0%を含まない)、(c)B:0.005%以下(0%を含まない)、(d)La:0.05%以下(0%を含まない),Ce:0.05%以下(0%を含まない)およびMg:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上等を含有することも有用であり、含有させる成分の種類に応じて鋼板の特性を更に改善することができる。また、Sの含有量を0.02%以下に抑制することも、耐食性の改善という点から有効である。これら各成分の範囲規定理由は下記の通りである。
【0038】
Ca:0.01%以下(0%を含まない)
Caは、裸耐候性をより向上させる元素であり、また溶接性の向上効果も有する。Caによる耐候性向上作用の一つは、耐候性に有害なSを固定して、鋼マトリックスを清浄化することである。また他の作用として、鋼中に微量固溶したCaが鋼表面やミクロ的な欠陥部での腐食進行過程において、鉄の腐食反応に伴い微量溶解してアルカリ性を呈する。従って、腐食(アノード)先端部の溶液pH緩衝効果を有し、腐食先端部での腐食を抑制する効果を有する元素である。これらは、前記Crの様な溶解時にpHを下げる元素の作用と全く逆の作用を有している。
【0039】
この様なCaをTiと併用すると、Cr低減による効果やTi等の「安定錆層」の形成促進効果と併わせ、裸耐候性等の耐食性向上の相乗効果が生じる。この相乗効果は、Caの含有量が多くなるに従って大きくなるが、その量が過剰になるとその効果は飽和し、経済的でない。特にCaが過剰に含有されると、鋼の清浄度を悪くし、耐候性鋼の製造時、特に製鋼中の炉壁を損傷する可能性がある。こうしたことから、Caを含有させるときには、その含有量は、0.01%程度までとすることが好ましい。尚、Ca含有による上記効果を有効に発揮させるためには、0.0001%以上含有させることが好ましい。
【0040】
Al:0.5%以下(0%を含まない)
Alは、鋼表面に生成する錆を微細化して「安定錆層」の形成を促進し、裸耐候性を向上させる効果を有する。また、溶接性の向上効果も有する。そして、この溶接性向上効果は、Tiとの複合添加によって一層増すことになる。また、Alは、溶鋼の脱酸元素として、固溶酸素を捕捉すると共に、ブローホールの発生を防止して、鋼の靭性向上の為にも有効な元素である。
【0041】
これらの効果はAl含有量が多くなるにつれて大きくなるが、過剰に含有させても上記効果は飽和するばかりか、却って溶接性を劣化させたり、アルミナ系介在物の増加によってを鋼の靭性を低下させるので0.5%以下で含有させることが好ましい。尚、これらの効果を有効に発揮させるためには、0.05%以上含有させることが好ましい。
【0042】
B:0.005%以下(0%を含まない)
Bは、微量の添加で、鋼材の焼入れ性を著しく高める効果を発揮する。こうした効果はその含有量が多くなるにつれて大きくなるが、過剰に含有させるとB化合物を生成して靭性を低下させるので0.005%以下で含有させることが好ましい。尚、こうした効果を有効に発揮させるためには、0.0003%以上含有させることが好ましい。
【0043】
La:0.05%以下(0%を含まない),Ce:0.05%以下(0%を含まない)およびMg:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上
La,CeおよびMgは、裸耐候性等の耐食性をより向上させる観点から、必要によって選択的に含有される。これらの元素は、鋼表面やミクロ的な欠陥部の腐食進行過程において、鉄の腐食反応に伴い微量溶解してアルカリ性を呈する。従って、腐食(アノード)先端部の溶液pH緩衝効果を有し、腐食先端部での腐食を抑制する効果を有する元素である。これらは、Crの様な溶解時にpHを下げる元素の作用とは全く逆の作用を持っている。こうしたことから、上記Crの低減効果やTi等の「安定錆層」の形成促進効果と併用することによって、裸耐候性等の耐食性向上をより一層高める相乗効果が期待できる。こうした効果は、La,CeおよびMgのうちの1種以上を含有させることによって発揮されるが、過剰に含有させてもその効果が飽和して経済的でなく、また機械的性質も悪くする恐れがある。こうしたことから、上記元素はいずれも0.5%を限度として含有させることが好ましい。また、上記効果を有効に発揮させるためには、各々の元素の含有量が0.0001%以上とすることが好ましい。
【0044】
S:0.02%以下(0%を含む)
Sが0.02%を超えて含有されると、腐食の起点となるFeS,MnSが鋼中に多量に生成して、裸耐候性等の耐食性が低下する恐れがある。また、前述の如く、Niを過剰に含有させた場合には、Sとの反応によって溶接金属の粒界に低融点のNiS化合物を析出させ、凝固金属の粒界の延性を劣化させ易くなる。
【0045】
この点、Sの含有量を0.02%以下に抑制すれば、低融点のNiS化合物を析出させずに、Niをより多量に含有させることが可能になる。例えば、S含有量が0.02%を超えた場合には、Ni含有量は3%以下とすべきであるが、S含有量を0.02%以下とすることによって、Ni含有量を6%まで高めることができる。尚、S含有量は、より好ましくは0.01%以下とするのが良い。
【0046】
本発明で対象とする鋼板における化学成分組成は上記の通りであり、残部は実質的にFeからなるものである。ここで「実質的にFe」とは、本発明で対象とする鋼板にはFe以外にその特性を阻害しない程度の微量成分(許容成分)をも含み得るものであり、前記許容成分としては例えば、Zr,V,Nb,Mo,W等の元素やSn,Sb,As,O,H等の不可避的不純物が挙げられる。
【0047】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0048】
【実施例】
下記表1に示す化学成分組成を有する鋼板A〜Dを用い、板厚:120mm→20mmに圧延するパススケジュールにおいて、圧延温度を様々に変えた(即ち、前記T(℃)±50℃での累積の圧下率を変えた)製造条件にて圧延を行ない、製造条件が鋼板の機械的特性(降伏応力YS,引張強さTSおよび降伏比YR)に与える影響について調査した。
【0049】
【表1】
Figure 0003773745
【0050】
その結果を、各製造条件、各鋼種における各パスでのT(℃)±50℃の値、および前記T(℃)±50℃での累積の圧下率等と共に、下記2、3に示す。例えば、鋼種Aの製造条件1においては、T(℃)±50℃の温度領域(パススケジュールで53mm→25mm)において、圧下量53%[[(53−25)/53]×100]の圧延を施したことを意味する。尚、表2、3には、下記の方法によって評価した溶接性および裸耐候性の評価結果についても示した。
【0051】
(溶接性)
供試材の鋼板を予熱なしに大入熱溶接し、溶接部について、高温割れ、引張強さ、靭性を評価した。本発明で好ましい溶接性とは、高温割れ:無し、低温割れる防止予熱温度:25℃以下、引張強さ:母材と同クラス、靭性vE-40≧100Jとした。溶接は、入熱量35kJ/cmのサブマージアーク溶接を行なった。高温割れ率は、JIS規格で制定されているC型ジグ拘束突き合わせ溶接割れ試験(高温割れ試験)で行なった。供試材の低温割れは、JIS規格で制定されている斜めY型拘束突き合わせ溶接割れ試験(低温割れ試験)にて割れの発生を防止できる供試材の予熱温度で評価した。また、靭性は、溶接継手ボンド部の−40℃における吸収エネルギーvE-40[J]で評価している。
【0052】
(裸耐候性)
好ましい条件として、鋼材表面に生々した錆が緻密な「安定錆層」で、1年間大気暴露(週1回の5%塩水散布を含む)後の鋼材の屁金板圧厚減少量が0.8mm以下、好ましくは0.5mm以下とする錆であるかどうかの目安となる。そして、緻密な「安定錆層」か否かの目安は錆の非晶質度(非晶質度合い)と錆中のβ−FeOOH分率がある。即ち、鋼材表面に生成する鉄錆の主要な成分は、α−FeOOH,β−FeOOH,γ−FeOOHおよびFe34の結晶性の錆と、非晶質の錆の5種類からなる。この内、非晶質の錆は、緻密な「安定錆層」を形成し、鋼材の長期の裸耐候性を保障する。従って、鉄錆の非晶質の錆の割合(非晶質度)が高いほど、また結晶性錆の成分の内で特に腐食を促進し易いβ−FeOOHの割合が少ないほど、緻密な「安定錆層」といえる。本発明では、緻密な緻密な「安定錆層」として、錆の非晶質成分の分率が30質量%以上で、β−FeOOH成分の分率が20質量%以下と規定する。また、より裸耐候性をを向上させ、鋼材の裸使用をより確実に補償するために、錆の非晶質成分の分率が40質量%以上で、β−FeOOH成分の分率が10質量%以下とすることがより好ましい。
【0053】
平均板厚減少量は、大気暴露試験の前後での供試材の平均板厚をマイクロメータで測定し、密度を考慮して平均板厚減少量[mm]を測定した。非晶質度を測定する手段として、「腐食防食95C−306(304〜344頁)」の「粉末X線回折法による鉄錆成分の定量化およびその応用」に開示された粉末X線回折法が有効である。この文献では、耐候性鋼材を対象に粉末X線回折法により、鋼材表面の前記鉄錆成分の定量化を試み、鉄錆中の非晶質錆の割合(非晶質度)が高いほど、緻密な「安定錆層」となる耐食改善モデルを裏付けている。
【0054】
そして、より具体的な粉末X線回折法として、同文献では、内部標準として一定質量比のCaF2或はZnO等を鋼材から採取した錆試料に混合し粉末化したものを通常のX線回折法によって同定し、前記5種類の錆各々に固有な回折ピークの積分強度比と、予め求めた各々の錆成分の検量線から、各々の結晶性の錆成分の定量化を行ない、錆の合計量からこれら各々の結晶性の錆成分量を差し引いて非晶質成分の割合を算出している。これは、非晶質成分自体の回折ピークの積分強度比が求めにくく、定量化しにくいためである。因みに、同文献にも開示されている通り、X線回折法以外の、赤外分光分析法等の他の分析法では、錆成分の定性的な分析は可能であるものの、定量的な分析は困難であり、錆成分の確立された定量法がない。従って、本発明で言う鋼材表面の錆の非晶質度とは、このX線回折法、特に前記文献に開示された粉末X線回折法により定量的に測定したものを言う。
【0055】
また、暴露試験については、週1回の塩水散布を含む1年間の大気暴露試験を行ない、その長期耐久性を評価した。1年間の大気暴露試験の条件は、週1回の5%塩水散布を行ない、供試材は南向き、水平に対し30°の傾斜で設置した。
【0056】
【表2】
Figure 0003773745
【0057】
【表3】
Figure 0003773745
【0058】
これらの結果から明らかな様に、本発明で規定する要件を満足させつつ製造した鋼板では、Tiの多量添加にも拘わらずTiCの析出を防止して低降伏比が達成されていることが分かる。
【0059】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、Tiを比較的多く添加することによって良好な裸耐候性を達成すると共に、Tiの添加にも拘わらず変態後のTiCの析出を抑制して低降伏比を実現することが可能で、必要によって優れた溶接性をも発揮できる低降伏比高Ti系鋼板が製造できた。

Claims (5)

  1. C:0.2%以下(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.1〜1%、Mn:2.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.025〜0.5%、Al:0.5%以下(0%を含まない)およびN:0.01%以下(0%を含まない)を夫々含有すると共に、P:0.03%未満(0%を含む)に抑制し、残部が鉄および不可避的不純物である鋼材を用い、その表面温度が、下記(1)式で規定される温度T(%)の±50℃の温度域において、累積で30%以上の圧下を加えることを特徴とする耐候性に優れた低降伏比高Ti系鋼板の製造方法。
    T(℃)=1500 × ([Ti]-[N] × 3.4)+800- 板厚( mm ……(1)
    但し、[Ti]および[N]は、夫々TiおよびNの含有量(質量%)を示し、また[Ti]>0.1%のときには[Ti]=0.1%とする。
  2. Cu:0.05〜3%,Ni0.05〜6%を含有すると共にCr:0.05%未満(0%を含む)に抑制し、且つ下記(2)式で規定される炭素当量Ceq(%)が0.41%以下である鋼板を用いる請求項1に記載の製造方法。
    Ceq(%)=[C]+[Si]/22+[Mn]/6+[P]/10−[Cu]/20−[Ni]/24+[Cr]/2…(2)
    但し、[C],[Si],[Mn],[P],[Cu],[Ni]および[Cr]は、夫々C,Si,Mn,P,Cu,NiおよびCrの含有量(質量%)を示す。
  3. Ca:0.01%以下(0%を含まない)を含有する鋼板を用いる請求項1または2に記載の製造方法。
  4. B:0.005%以下(0%を含まない)を含有する鋼板を用いるものである請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. La:0.05%以下(0%を含まない),Ce:0.05%以下(0%を含まない)およびMg:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有する鋼板を用いるものである請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
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