JP3773070B2 - 作業用手袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉱業、農林業、土木建設業、製造業等の事業所において使用される作業用手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉱業、農林業、土木建設業、製造業等の事業所においては、さく岩機、チッピングハンマ、コンクリートブレーカ等のピストンによる打撃機構を備える工具、チェーンソー、エンジンカッタ等の内燃機関を内蔵する工具、携帯用研削盤、皮はぎ機等の振動体を内蔵する工具が多数用いられている。これらの手持動力工具を用いる場合、作業者に対する神経障害、関節障害などの影響を防止するために、工具のハンドルから作業者の手へ伝搬する振動を軽減するための作業用手袋が用いられている。従来の作業用手袋は、皮、ゴム又はビニール製の手袋の内側に防振材を一体化させた厚手の構造となている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の作業用手袋は、内部に厚い防振材が存在するため、手にフィットするように多くのサイズを揃えることは困難であり、また、手の感触がなくなり、機器を微妙に操作することができなかったり、各種操作スイッチの位置を確認するのに手間取り作業性が悪くなるという問題を有している。また、この種の手袋は汗で汚れることが多いが、内部に厚い防振材があるため、裏返しにすることができず洗濯がしずらいという問題を有している。さらに、材質が皮、ゴム又はビニール製のため、工具や物を掴む場合に滑りやすいとともに、通気性に乏しいので不快な悪臭が発生してしまうという問題を有している。
【0004】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、その第1の目的は、手の感触をなくすことなく且つ洗濯が容易で防振性に優れた作業用手袋を提供することであり、また第2の目的は、工具や物を掴む場合に滑りにくくすると共に、水や油等の侵入を防止し且つ通気性に優れた作業用手袋を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、手の形状をした布地の上に形成された樹脂層と、該樹脂層の表面に形成された多数の滑り止め突起と、該滑り止め突起の形成によって形成された多数の凹部と、該凹部の一部に形成された透過孔と、手のひら側から手の甲側の周辺部にかけて形成された防水・防油層とを備えたアウター手袋とし、手の形状をした3層の布地からなり、そのうちの2層の布地の間に、手が曲がりやすいように関節や節を避けるように配置され、その周囲が布地に縫いこまれた複数の防振材を備え、前記2層の布地と残りの1層の布地の外周が縫い込まれたインナー手袋とし、前記アウター手袋内にインナー手袋を装着したことを特徴とし、請求項2記載の発明は、請求項1において、前記インナー手袋の防振材は、異なる振動数を吸収する弾性の有る部材を貼り合わせたものであり、一方の部材は粘着性の強い樹脂で製造され、他方の部材は粘着性がない樹脂で製造されたことを特徴とする。
以上
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本発明の作業用手袋は、図1に示すインナー手袋10と図3に示すアウター手袋11からなり、好適には、インナー手袋10を装着し、その上からアウター手袋11を装着して使用するが、インナー手袋10又はアウター手袋11を単独に使用することも可能である。
【0007】
図1は、本発明の作業用手袋のうちインナー手袋10の製造方法を説明するための図である。先ず、図1(A)に示すように、メリヤス製の布地を、親指を挿入できる形状の親指側布地1と、親指を除いた指及び手のひらを挿入できる形状の2枚の第1及び第2の本体側布地2、3に裁断する。そして、親指側布地1と、第1又は第2の本体側布地2又は3上に防振材5を載せる。防振材5は、親指側布地1に2個、本体側布地2の人差し指、中指及び薬指部にそれぞれ3個、小指部に2個、本体側布地2の手のひら部に4個配置している。この防振材5の数及び配置は、手で機器を掴んだときに、手が曲がりやすいように関節や節を避けるようにし、親指部についてはその横腹に位置するようにし、手のひら部の4個の防振材5については、a、b、c、dの順にサイズを大きくするようにし、機器を掴んだときのフィット感を高めるようにするためであるが、この主旨を満足するのであれば、防振材5の数及び配置は特に限定されるものではない。また、人差し指の先端側の2個の防振材5をなくして機器のスイッチを操作し易くするようにしてもよい。
【0008】
防振材5は、図1(B)に示すように、異なる振動数を吸収する弾性の有る部材5a、5bを貼り合わせたものであり、一方の部材5aは粘着性の強い樹脂で製造され、他方の部材5bは粘着性がない樹脂(例えば発泡ウレタン)で製造されている。これにより、防振材5を第1の本体側布地2に載せたときに部材5aが布地に接着し、その後の縫製工程において防振材5が脱落することなく、また、第2の本体側布地3は防振材5に粘着することなく、縫製作業を容易に行うことができる。
【0009】
次に、図1(C)に示すように、防振材5を付けた第1の本体側布地2上に、第2の本体側布地3を重ね合わせ、図示点線で示すように、両者の外周を縫い込むとともに親指側布地1を折り畳んで本体側布地2、3に取り付ける。また、防振材5の外周も縫い込む。次に、図1(D)に示すように、親指側布地1及び第2の本体側布地2に、これよりサイズの大きい親指側布地6及び第3の本体側布地7を重ね合わせ、両者の外周を縫い込み、最後に、手首部4から手を挿入し指の部分を引張り出せば、縫い目が裏になりインナー手袋10の完成品となる。
【0010】
そして、このインナー手袋10を装着した後に、図3に示すアウター手袋11を装着して振動機器を操作すれば、防振材5により異なる振動を吸収し防振性を向上させることができ、また、手の指及び手のひらを自由に曲げることができ、手の感触をなくすことなく作業することができる。しかも、防振材5の間に空気層が形成されるため防寒の効果もあり、また、インナー手袋10とアウター手袋11が別体であるので洗濯が容易となる。さらに、インナー手袋10により手のフィット感が得られるのでアウター手袋11のサイズは厳密に要求されず、市販のアウター手袋を自由に利用できる。
【0011】
なお、本発明に係わるインナー手袋は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記の例では本体側布地2、3を2枚として重ねるようにしているが、本体側布地2、3を1枚で形成しこれを折り返して重ねるようにしてもよく、また、親指側布地1と本体側布地2又は3を一枚で形成してもよい。要するに手の形状をした3層の布地であればよい。また、上記の例では5指型の手袋について説明しているが、4指型、3指型、2指型の手袋に適用するようにしてもよい。
【0012】
図2は、本発明のインナー手袋の他の実施形態を説明するための図である。本実施形態においては、図2(A)に示すように、手首部4の端部にゴム線(又は輪ゴム)8を沿わせた後、図2(B)に示すように、手首部4の端部に折り返し9を設け、ゴム線8に沿って縫い込みを入れゴム線8を手首部4に固定する。このとき、ゴム線8が手首部4を締め付けるようにゴム線8を伸ばした状態で固定する。
【0013】
図3は、本発明の作業用手袋のうちアウター手袋の1実施形態を示し、図3(A)は手のひら側の平面図、図3(B)は手の甲側の平面図、図3(C)は手のひら側の拡大断面図、図3(D)は手の甲側の拡大断面図である。本発明に係わるアウター手袋11は、特公昭63−58922号公報の表面に滑り止め突起を有する手袋を利用し、手のひら側から手の甲側の周辺部にかけて防水・防油層19を形成したことを特徴とする。なお、図3(A)及び図3(B)においてハッチング部が防水・防油層19を示している。
【0014】
図3(D)に示すように、メリヤス製の布地12の上に樹脂層13が設けられており、樹脂層13の表面には、布地12に付着した樹脂液がゾル状態のときに樹脂液中の無数の気泡の破裂によって形成された高く浮き出た不規則な網状の滑り止め突起14と、滑り止め突起14の形成によって形成された不規則網目状の多数の凹部15が設けられており、凹部15は透過孔16を有するものと有しないものとが混在している。なお、樹脂層13中に粗粒体17を添加してもよい。そして、図3(A)〜図3(C)に示すように、手のひら側から手の甲側の周辺部にかけて防水・防油層19を形成し表面に多数の滑り止め突起20を設けている。防水・防油層19は、ゴム又は合成樹脂からなり浸漬法や塗布、スプレー法によって形成した後、熱風乾燥機にて熱処理する。
【0015】
上記構成からなるアウター手袋11は、手のひら側から手の甲側の周辺部にかけて形成された防水・防油層19と滑り止め突起20により、水や油等の侵入を防止するとともに十分な滑り止めの機能を果たすことができ、また、手の甲側の主要部は防水・防油層がなく、網目状の無数の凹部15が設けられており、凹部15は透過孔16を有するものと有しないものとが混在しているため、水や油等が侵入しにくく、かつ、透過性を有するので通気性に優れた作業用手袋を得ることができる。なお、アウター手袋においても、4指型、3指型、2指型の手袋に適用するようにしてもよい。また、透過孔16の大きさを調整することにより、水及び油は通さないが空気は通すようにすることもでき、かつ万全を期すためにシリコン等の撥水性材料を吹き付けるようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明のインナー手袋によれば、布地の間に手が曲がりやすいように関節や節を避けるように防振材が配置されているため、手の感触をなくすことなく且つ洗濯が容易で防振性及び防寒性に優れた作業用手袋を提供することができる。また、本発明のアウター手袋によれば、水や油等が侵入しにくく、かつ、透過性を有するので通気性に優れた作業用手袋を得ることができる。さらに、インナー手袋により手のフィット感が得られるのでアウター手袋のサイズは厳密に要求されず、市販のアウター手袋を自由に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業用手袋のうちインナー手袋の製造方法を説明するための図である。
【図2】インナー手袋の他の実施形態を説明するための図である。
【図3】本発明の作業用手袋のうちアウター手袋の1実施形態を示し、図3(A)は手のひら側の平面図、図3(B)は手の甲側の平面図、図3(C)は手のひら側の拡大断面図、図3(D)は手の甲側の拡大断面図である。
【符号の説明】
1、2、3…2層の布地、5…防振材、6、7…残りの1層の布地
10…インナー手袋、11…アウター手袋、12…布地、13…樹脂層
14…滑り止め突起、15…凹部、16…透過孔、19…防水・防油層
Claims (2)
- 手の形状をした布地の上に形成された樹脂層と、該樹脂層の表面に形成された多数の滑り止め突起と、該滑り止め突起の形成によって形成された多数の凹部と、該凹部の一部に形成された透過孔と、手のひら側から手の甲側の周辺部にかけて形成された防水・防油層とを備えたアウター手袋とし、手の形状をした3層の布地からなり、そのうちの2層の布地の間に、手が曲がりやすいように関節や節を避けるように配置され、その周囲が布地に縫いこまれた複数の防振材を備え、前記2層の布地と残りの1層の布地の外周が縫い込まれたインナー手袋とし、前記アウター手袋内にインナー手袋を装着したことを特徴とする作業用手袋。
- 前記インナー手袋の防振材は、異なる振動数を吸収する弾性の有る部材を貼り合わせたものであり、一方の部材は粘着性の強い樹脂で製造され、他方の部材は粘着性がない樹脂で製造されたことを特徴とする請求項1記載の作業手袋。
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