JP2004238740A - 作業用手袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】二枚のシート材を結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、使い勝手の良好な作業用手袋を提供すること。
【解決手段】作業用手袋2は、作業者の手に被せて嵌める手袋部3と、手袋部3から延びて端部6aに挿入口部7を開口させ、手袋部3に手を嵌めた際に作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部6と、を備え、かつ、防水性を有して構成される。手袋部3と筒部6とは、シボを有しかつ可撓性を有して相互に同形状とした高分子材料からなる二枚のシート材20A・20Bにおける外周縁相互が、筒部6の挿入口部7を除いて、結合されることにより、一体的に形成される。そして、一方のシート材20Aが、挿入口部7の周縁の全域にわたって、突出量Pを設けて、他方のシート材20より突出している。
【選択図】図1
【解決手段】作業用手袋2は、作業者の手に被せて嵌める手袋部3と、手袋部3から延びて端部6aに挿入口部7を開口させ、手袋部3に手を嵌めた際に作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部6と、を備え、かつ、防水性を有して構成される。手袋部3と筒部6とは、シボを有しかつ可撓性を有して相互に同形状とした高分子材料からなる二枚のシート材20A・20Bにおける外周縁相互が、筒部6の挿入口部7を除いて、結合されることにより、一体的に形成される。そして、一方のシート材20Aが、挿入口部7の周縁の全域にわたって、突出量Pを設けて、他方のシート材20より突出している。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水槽の水苔等を拭き取り掃除する際に、好適に使用することができる作業用手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、作業用手袋では、防水性を有して可撓性を有した材料から形成されて、作業者の手を挿入させるように装着し、手に被せて嵌める手袋部と、手袋部から延びて手袋部に手を嵌めた際に、作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部と、を備えて、構成されていた。
【0003】
そして、この作業用手袋では、簡便に製造できるように、ゴムや熱可塑性エラストマー等の高分子弾性材料からなる二枚の同形状のシート材を重ねて、筒部の挿入口部を除く外周縁相互を、熱溶着等を利用して結合させて、製造していた。さらに、二枚のシート材には、汗等によって手等に手袋が密着しないように、シボが賦形されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−023916公報(段落番号
【0039】〜
【0041】、図6・7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の作業用手袋では、ゴムや熱可塑性エラストマー等の高分子弾性材料からなる二枚のシート材から形成されており、シボが設けられているため、シート材相互が密着し難いものの、筒部の挿入口部から手を入れる際、その挿入口部を開き難く、改善の余地があった。特に、水槽や車の掃除等では、水を使用する屋外の作業となる場合が多く、付着した水によって挿入口部周縁が密着したり、あるいは、冬季では、手がかじかんで、挿入口部が開き難い。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、二枚のシート材を結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、使い勝手の良好な作業用手袋を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る作業用手袋は、作業者の手に被せて嵌める手袋部と、手袋部から延びて端部に挿入口部を開口させ、手袋部に手を嵌めた際に作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部と、を備えて防水性を有した作業用手袋であって、
シボを有しかつ可撓性を有して相互に同形状とした高分子材料からなる二枚のシート材における外周縁相互が、筒部の挿入口部を除いて、結合されることにより、手袋部と筒部とが、一体的に形成される構成として、
一方のシート材が、挿入口部の周縁の全域にわたって、他方のシート材より突出していることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る作業用手袋では、筒部における挿入口部の周縁において、一方のシート材が、他方のシート材より突出しており、一方のシート材を、容易に把持して他方のシート材から離すことができ、そして、その一方のシート材を他方のシート材から離せば、直ちに、挿入口部を開口させることとなり、手を、挿入口部を経て、簡単に筒部先端の手袋部に嵌めることができる。
【0009】
そして、このような作業用手袋の製造は、二枚のシート材を、予め、相互に所定形状の同形状に裁断して、それらのシート材の外周縁相互を結合させて、製造しても良いが、結合部位周縁の外形等の寸法の精度を向上させるために、通常、裁断していない状態の略四角形の二枚のシート材を重ね合わせて、手袋の外形形状に沿わせて、結合部を設けるとともに、その結合部の周囲を裁断して、製造することが望ましい。
【0010】
そして、このような製造時、本発明に係る作業用手袋では、二枚のシート材を重ね合わせる際、一方のシート材における直線状の縁を、他方のシート材の直線状の縁より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部の周縁を形成するように、結合治具や裁断治具を配置させて、結合部の形成と裁断とを行なえば、本発明に係る作業用手袋を、簡単に製造することができる。すなわち、二枚のシート材の直線状の縁を単にずらすだけで、特別な治具を使用することなく、かつ、工数を増やすことなく、容易に挿入口部を開口可能な本発明に係る作業用手袋を、簡単に、製造することができる。
【0011】
したがって、本発明に係る作業用手袋は、二枚のシート材を結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、容易に挿入口部を開口させることができて、使い勝手が良好となる。
【0012】
そして、本発明に係る作業用手袋では、手袋部に、さらに、水槽清掃用や洗車用の手袋、あるいは、軍手等の作業用の第2の手袋を、被せて使用すれば、それらの作業を効率的に行なえ、さらに、それらの作業用の第2の手袋が、手袋部を保護することもできることから、耐久性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る作業用手袋が、手袋部を五本指タイプとして構成しておれば、市販の軍手を、容易に、手袋部に嵌めて使用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の作業用手袋2は、図1・6に示すように、第2手袋9を嵌めて、水槽Wの掃除用の掃除具1として使用されるものである。
【0015】
作業用手袋2は、図1〜3に示すように、手袋部3と筒部6とを備えて、防水性を有して可撓性を有した合成樹脂やゴム等の高分子材料からなる二枚のシート材20(20A・20B)から、形成されている。シート材20A・20Bは、EVA樹脂から形成されて、厚さを0.08〜0.3mm程度(実施形態では約0.1mm)としている。また、これらのシート材20A・20Bは、シボ賦形ロール等によって、相互に対向する面側に、細かい凹凸からなるシボ20aが賦形されている。
【0016】
そして、手袋部3は、図1・6に示すように、清掃作業者Dの手Hを挿入させて、手Hに被せるように嵌める部位であり、五本指の各指に対応した五本の指部4と、掌や甲を覆う掌部5と、を備えて構成されている。筒部6は、掌部5から筒状に延び、作業者Dの手H等を含んだ腕Aを挿入可能に、端部6aに挿入口部7を開口させて、構成されている。筒部6の長さ寸法Y1は、手袋部3に手Hを挿入させて嵌めた作業者Dの肘Eを越えた肩S付近までを、覆えるように、45〜55cm程度(実施形態では約48cm)に設定されて、作業用手袋2は、その全長Y0を60〜80cm程度(実施形態では約70cm)とするように、形成されている。
【0017】
また、図1・2に示すように、挿入口部7の周縁の全域にわたって、シート材20Aが、シート材20Bより、筒部6の軸方向に略沿って、突出されている。突出量Pは、1〜10mm程度(実施形態では約3mm)としている。
【0018】
この作業用手袋2の製造は、図4に示すように、裁断していない状態の略四角形の二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせて、手袋2の外形形状に沿わせて、シート材20A・20B相互を融着させた結合部2aを設けるとともに、その結合部2aの周囲を裁断して、製造する。そして、この製造時、実施形態の作業用手袋2では、二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせる際、一方のシート材20Aにおける直線状の縁21を、他方のシート材20Bの直線状の縁22より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部7の周縁を形成するように、高周波溶着用の結合治具やカッタ等の裁断治具を配置させて、結合部2aの形成と裁断とを行なって、作業用手袋2を製造している。
【0019】
第2手袋9は、図1・5に示すように、作業用手袋2の手袋部3の表面側に対し、着脱自在に、被せて嵌め可能な手袋形状として、拭き掃除可能な布材13から構成されている。実施形態の第2手袋9は、ミトン形状として、作業用手袋2に挿入させた状態での作業者Dの親指や人差し指と残りの指とをそれぞれ挿入可能に構成された三本の指部10と、作業用手袋2に挿入させた状態での作業者Dの掌や甲を挿入可能な掌部11と、掌部11の端部に開口する挿入口部12と、を備えて構成されている。挿入口部12は、手袋部3に被せて嵌めた際に、清掃作業中に、第2手袋9が手袋部3から簡単に抜けないように、掌部11から若干狭まって、開口されている。
【0020】
布材13は、実施形態の場合、合成繊維製の不織布から形成されており、図5に示すように、同形の二枚の布材13・13を重ね、それらの外周縁相互を、縫合糸14を使用し、挿入口部12を残して縫合して、手袋形状に形成している。
【0021】
実施形態の掃除具1の使用時には、図6に示すように、清掃作業者Dの腕Aを作業用手袋2内に挿入させて、作業者Dの手Hを手袋部3に挿入させて嵌めるとともに、筒部6の端部6aを作業者Dの肘Eを越えた肩S付近に配置させる。さらに、作業用手袋2の手袋部3に第2手袋9を被せるように嵌める。
【0022】
そして、作業用手袋2ごと、第2手袋9を、水槽W内に入れて、その内周面の所定部位に当てて、擦れば、水苔等の水槽Wの汚れを剥がすことができる。
【0023】
この時、第2手袋9は、清掃作業者Dの手Hの位置に配置されているため、力をいれて、清掃作業を行うことができて、手Hの届く範囲内であれば、曲面であっても、ムラなく奇麗に、水槽Hの内周面を掃除することができる。
【0024】
また、作業用手袋2は、防水性を有して可撓性を有した材料から形成されて、手袋部3に手Hを挿入させて嵌めた際に、手袋部3から清掃作業者Dの肘Eを越えた肩S付近まで延びる長さ寸法Y1の筒部6を備えているため、掃除作業者Dは、腕捲りすることなく、すなわち、腕Aの部位の服が汚れたり濡れたりすることを気遣うことなく、清掃作業を行うことができる。
【0025】
勿論、第2手袋9は、作業用手袋2から取り外すことができることから、汚れれば、作業用手袋2から取り外して、洗剤等を利用して洗うことができ、再利用することが可能である。
【0026】
そして、実施形態の作業用手袋2では、図1・2に示すように、筒部6における挿入口部7の周縁において、一方のシート材20Aが、他方のシート材20Bより突出しており、一方のシート材20Aを、容易に把持して他方のシート材20Bから離すことができ、そして、その一方のシート材20Aを他方のシート材20Bから離せば、直ちに、挿入口部7を開口させることとなり、手Hを、挿入口部7を経て、簡単に筒部6の先端の手袋部3に嵌めることができる。
【0027】
そして、実施形態の作業用手袋2では、製造時における二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせる際、図4に示すように、一方のシート材20Aにおける直線状の縁21を、他方のシート材20Bの直線状の縁22より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部7の周縁を形成するように、結合治具や裁断治具を配置させて、結合部2aの形成と裁断とを行なえば、簡単に製造することができる。すなわち、二枚のシート材20A・20Bの直線状の縁21・22を単にずらすだけで、特別な治具を使用することなく、かつ、工数を増やすことなく、容易に挿入口部7を開口可能な実施形態の作業用手袋2を、簡単に、製造することができる。
【0028】
したがって、実施形態の作業用手袋2では、二枚のシート材20A・20Bを結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、容易に挿入口部7を開口させることができて、使い勝手が良好となる。
【0029】
また、実施形態の作業用手袋2では、手袋部3に、さらに、水槽清掃用の第2手袋9を、被せて使用すれば、水槽Wの清掃作業を効率的に行なえ、さらに、その作業用の第2手袋9が、手袋部3を保護することもできることから、耐久性を向上させることができる。
【0030】
さらに、実施形態の作業用手袋2は、手袋部3が、五本指の各指に対応して五本の指部4を備えた五本指タイプとしており、この手袋2では、図7に示すように、市販の軍手24を、容易に、手袋部3に嵌めて使用することができる。このような軍手24を嵌めて使用すれば、洗車の他、エンジンルーム等での車両の整備、冬季のタイヤチェーンの装着等の作業を、手や衣服の腕部分等を汚さすに、行なうことができる。勿論、手袋部3は、軍手24で保護されることから、作業用手袋2の耐久性も十分確保することができる。
【0031】
なお、実施形態の作業用手袋2では、内周面側にシボ20aが形成されていることから、筒部6の内周面が、摩擦抵抗を強くして、使用時、衣服の腕部、あるいは、衣服を着けていない場合の作業者Dの腕Aから、脱落せず、所定の作業を円滑に行うことができる。
【0032】
また、作業用手袋2と第2手袋9とを利用して掃除具1として使用する場合には、第2手袋9においても、図5の二点鎖線に示すように、挿入口部12の周縁の全域において、一方の布材13Aを、他方の布材13Bより、寸法P分突出させて、挿入口部12を容易に開口させることができるように、構成してもよい。
【0033】
さらに、実施形態の作業用手袋2では、シート材20A・20B相互を、高周波溶着を利用して、結合させた場合を示したが、他に、熱を利用した熱溶着や、接着剤を利用した接着により、シート材20A・20B相互を結合させてもよい。但し、実施形態のように、重ねたシート材20A・20Bを溶着させて結合部2を形成して、その結合部2aの周囲を裁断する製造方法が、最も、工数・コストを抑えて、手袋2を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の作業用手袋を使用した掃除具の分解平面図である。
【図2】実施形態の作業用手袋の断面図であり、図1のII−II部位に対応する。
【図3】実施形態の作業用手袋の断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。
【図4】実施形態の作業用手袋の製造工程を説明する図である。
【図5】実施形態に使用する掃除袋の製造工程を説明する斜視図である。
【図6】実施形態の使用時を説明する概略斜視図である。
【図7】実施形態の作業用手袋に第2手袋としての軍手を嵌めた状態を示す図である。
【符号の説明】
2…作業用手袋、
2a…結合部、
3…手袋部、
6…筒部、
6a…端部、
7…挿入口部、
9・24…第2手袋、
20(20A・20B)…シート材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、水槽の水苔等を拭き取り掃除する際に、好適に使用することができる作業用手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、作業用手袋では、防水性を有して可撓性を有した材料から形成されて、作業者の手を挿入させるように装着し、手に被せて嵌める手袋部と、手袋部から延びて手袋部に手を嵌めた際に、作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部と、を備えて、構成されていた。
【0003】
そして、この作業用手袋では、簡便に製造できるように、ゴムや熱可塑性エラストマー等の高分子弾性材料からなる二枚の同形状のシート材を重ねて、筒部の挿入口部を除く外周縁相互を、熱溶着等を利用して結合させて、製造していた。さらに、二枚のシート材には、汗等によって手等に手袋が密着しないように、シボが賦形されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−023916公報(段落番号
【0039】〜
【0041】、図6・7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の作業用手袋では、ゴムや熱可塑性エラストマー等の高分子弾性材料からなる二枚のシート材から形成されており、シボが設けられているため、シート材相互が密着し難いものの、筒部の挿入口部から手を入れる際、その挿入口部を開き難く、改善の余地があった。特に、水槽や車の掃除等では、水を使用する屋外の作業となる場合が多く、付着した水によって挿入口部周縁が密着したり、あるいは、冬季では、手がかじかんで、挿入口部が開き難い。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、二枚のシート材を結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、使い勝手の良好な作業用手袋を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る作業用手袋は、作業者の手に被せて嵌める手袋部と、手袋部から延びて端部に挿入口部を開口させ、手袋部に手を嵌めた際に作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部と、を備えて防水性を有した作業用手袋であって、
シボを有しかつ可撓性を有して相互に同形状とした高分子材料からなる二枚のシート材における外周縁相互が、筒部の挿入口部を除いて、結合されることにより、手袋部と筒部とが、一体的に形成される構成として、
一方のシート材が、挿入口部の周縁の全域にわたって、他方のシート材より突出していることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る作業用手袋では、筒部における挿入口部の周縁において、一方のシート材が、他方のシート材より突出しており、一方のシート材を、容易に把持して他方のシート材から離すことができ、そして、その一方のシート材を他方のシート材から離せば、直ちに、挿入口部を開口させることとなり、手を、挿入口部を経て、簡単に筒部先端の手袋部に嵌めることができる。
【0009】
そして、このような作業用手袋の製造は、二枚のシート材を、予め、相互に所定形状の同形状に裁断して、それらのシート材の外周縁相互を結合させて、製造しても良いが、結合部位周縁の外形等の寸法の精度を向上させるために、通常、裁断していない状態の略四角形の二枚のシート材を重ね合わせて、手袋の外形形状に沿わせて、結合部を設けるとともに、その結合部の周囲を裁断して、製造することが望ましい。
【0010】
そして、このような製造時、本発明に係る作業用手袋では、二枚のシート材を重ね合わせる際、一方のシート材における直線状の縁を、他方のシート材の直線状の縁より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部の周縁を形成するように、結合治具や裁断治具を配置させて、結合部の形成と裁断とを行なえば、本発明に係る作業用手袋を、簡単に製造することができる。すなわち、二枚のシート材の直線状の縁を単にずらすだけで、特別な治具を使用することなく、かつ、工数を増やすことなく、容易に挿入口部を開口可能な本発明に係る作業用手袋を、簡単に、製造することができる。
【0011】
したがって、本発明に係る作業用手袋は、二枚のシート材を結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、容易に挿入口部を開口させることができて、使い勝手が良好となる。
【0012】
そして、本発明に係る作業用手袋では、手袋部に、さらに、水槽清掃用や洗車用の手袋、あるいは、軍手等の作業用の第2の手袋を、被せて使用すれば、それらの作業を効率的に行なえ、さらに、それらの作業用の第2の手袋が、手袋部を保護することもできることから、耐久性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る作業用手袋が、手袋部を五本指タイプとして構成しておれば、市販の軍手を、容易に、手袋部に嵌めて使用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の作業用手袋2は、図1・6に示すように、第2手袋9を嵌めて、水槽Wの掃除用の掃除具1として使用されるものである。
【0015】
作業用手袋2は、図1〜3に示すように、手袋部3と筒部6とを備えて、防水性を有して可撓性を有した合成樹脂やゴム等の高分子材料からなる二枚のシート材20(20A・20B)から、形成されている。シート材20A・20Bは、EVA樹脂から形成されて、厚さを0.08〜0.3mm程度(実施形態では約0.1mm)としている。また、これらのシート材20A・20Bは、シボ賦形ロール等によって、相互に対向する面側に、細かい凹凸からなるシボ20aが賦形されている。
【0016】
そして、手袋部3は、図1・6に示すように、清掃作業者Dの手Hを挿入させて、手Hに被せるように嵌める部位であり、五本指の各指に対応した五本の指部4と、掌や甲を覆う掌部5と、を備えて構成されている。筒部6は、掌部5から筒状に延び、作業者Dの手H等を含んだ腕Aを挿入可能に、端部6aに挿入口部7を開口させて、構成されている。筒部6の長さ寸法Y1は、手袋部3に手Hを挿入させて嵌めた作業者Dの肘Eを越えた肩S付近までを、覆えるように、45〜55cm程度(実施形態では約48cm)に設定されて、作業用手袋2は、その全長Y0を60〜80cm程度(実施形態では約70cm)とするように、形成されている。
【0017】
また、図1・2に示すように、挿入口部7の周縁の全域にわたって、シート材20Aが、シート材20Bより、筒部6の軸方向に略沿って、突出されている。突出量Pは、1〜10mm程度(実施形態では約3mm)としている。
【0018】
この作業用手袋2の製造は、図4に示すように、裁断していない状態の略四角形の二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせて、手袋2の外形形状に沿わせて、シート材20A・20B相互を融着させた結合部2aを設けるとともに、その結合部2aの周囲を裁断して、製造する。そして、この製造時、実施形態の作業用手袋2では、二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせる際、一方のシート材20Aにおける直線状の縁21を、他方のシート材20Bの直線状の縁22より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部7の周縁を形成するように、高周波溶着用の結合治具やカッタ等の裁断治具を配置させて、結合部2aの形成と裁断とを行なって、作業用手袋2を製造している。
【0019】
第2手袋9は、図1・5に示すように、作業用手袋2の手袋部3の表面側に対し、着脱自在に、被せて嵌め可能な手袋形状として、拭き掃除可能な布材13から構成されている。実施形態の第2手袋9は、ミトン形状として、作業用手袋2に挿入させた状態での作業者Dの親指や人差し指と残りの指とをそれぞれ挿入可能に構成された三本の指部10と、作業用手袋2に挿入させた状態での作業者Dの掌や甲を挿入可能な掌部11と、掌部11の端部に開口する挿入口部12と、を備えて構成されている。挿入口部12は、手袋部3に被せて嵌めた際に、清掃作業中に、第2手袋9が手袋部3から簡単に抜けないように、掌部11から若干狭まって、開口されている。
【0020】
布材13は、実施形態の場合、合成繊維製の不織布から形成されており、図5に示すように、同形の二枚の布材13・13を重ね、それらの外周縁相互を、縫合糸14を使用し、挿入口部12を残して縫合して、手袋形状に形成している。
【0021】
実施形態の掃除具1の使用時には、図6に示すように、清掃作業者Dの腕Aを作業用手袋2内に挿入させて、作業者Dの手Hを手袋部3に挿入させて嵌めるとともに、筒部6の端部6aを作業者Dの肘Eを越えた肩S付近に配置させる。さらに、作業用手袋2の手袋部3に第2手袋9を被せるように嵌める。
【0022】
そして、作業用手袋2ごと、第2手袋9を、水槽W内に入れて、その内周面の所定部位に当てて、擦れば、水苔等の水槽Wの汚れを剥がすことができる。
【0023】
この時、第2手袋9は、清掃作業者Dの手Hの位置に配置されているため、力をいれて、清掃作業を行うことができて、手Hの届く範囲内であれば、曲面であっても、ムラなく奇麗に、水槽Hの内周面を掃除することができる。
【0024】
また、作業用手袋2は、防水性を有して可撓性を有した材料から形成されて、手袋部3に手Hを挿入させて嵌めた際に、手袋部3から清掃作業者Dの肘Eを越えた肩S付近まで延びる長さ寸法Y1の筒部6を備えているため、掃除作業者Dは、腕捲りすることなく、すなわち、腕Aの部位の服が汚れたり濡れたりすることを気遣うことなく、清掃作業を行うことができる。
【0025】
勿論、第2手袋9は、作業用手袋2から取り外すことができることから、汚れれば、作業用手袋2から取り外して、洗剤等を利用して洗うことができ、再利用することが可能である。
【0026】
そして、実施形態の作業用手袋2では、図1・2に示すように、筒部6における挿入口部7の周縁において、一方のシート材20Aが、他方のシート材20Bより突出しており、一方のシート材20Aを、容易に把持して他方のシート材20Bから離すことができ、そして、その一方のシート材20Aを他方のシート材20Bから離せば、直ちに、挿入口部7を開口させることとなり、手Hを、挿入口部7を経て、簡単に筒部6の先端の手袋部3に嵌めることができる。
【0027】
そして、実施形態の作業用手袋2では、製造時における二枚のシート材20A・20Bを重ね合わせる際、図4に示すように、一方のシート材20Aにおける直線状の縁21を、他方のシート材20Bの直線状の縁22より、突出させるように、重ねて、そのずれた部位を、挿入口部7の周縁を形成するように、結合治具や裁断治具を配置させて、結合部2aの形成と裁断とを行なえば、簡単に製造することができる。すなわち、二枚のシート材20A・20Bの直線状の縁21・22を単にずらすだけで、特別な治具を使用することなく、かつ、工数を増やすことなく、容易に挿入口部7を開口可能な実施形態の作業用手袋2を、簡単に、製造することができる。
【0028】
したがって、実施形態の作業用手袋2では、二枚のシート材20A・20Bを結合させて製造されていても、製造工数や製造コストを増加させること無く、容易に挿入口部7を開口させることができて、使い勝手が良好となる。
【0029】
また、実施形態の作業用手袋2では、手袋部3に、さらに、水槽清掃用の第2手袋9を、被せて使用すれば、水槽Wの清掃作業を効率的に行なえ、さらに、その作業用の第2手袋9が、手袋部3を保護することもできることから、耐久性を向上させることができる。
【0030】
さらに、実施形態の作業用手袋2は、手袋部3が、五本指の各指に対応して五本の指部4を備えた五本指タイプとしており、この手袋2では、図7に示すように、市販の軍手24を、容易に、手袋部3に嵌めて使用することができる。このような軍手24を嵌めて使用すれば、洗車の他、エンジンルーム等での車両の整備、冬季のタイヤチェーンの装着等の作業を、手や衣服の腕部分等を汚さすに、行なうことができる。勿論、手袋部3は、軍手24で保護されることから、作業用手袋2の耐久性も十分確保することができる。
【0031】
なお、実施形態の作業用手袋2では、内周面側にシボ20aが形成されていることから、筒部6の内周面が、摩擦抵抗を強くして、使用時、衣服の腕部、あるいは、衣服を着けていない場合の作業者Dの腕Aから、脱落せず、所定の作業を円滑に行うことができる。
【0032】
また、作業用手袋2と第2手袋9とを利用して掃除具1として使用する場合には、第2手袋9においても、図5の二点鎖線に示すように、挿入口部12の周縁の全域において、一方の布材13Aを、他方の布材13Bより、寸法P分突出させて、挿入口部12を容易に開口させることができるように、構成してもよい。
【0033】
さらに、実施形態の作業用手袋2では、シート材20A・20B相互を、高周波溶着を利用して、結合させた場合を示したが、他に、熱を利用した熱溶着や、接着剤を利用した接着により、シート材20A・20B相互を結合させてもよい。但し、実施形態のように、重ねたシート材20A・20Bを溶着させて結合部2を形成して、その結合部2aの周囲を裁断する製造方法が、最も、工数・コストを抑えて、手袋2を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の作業用手袋を使用した掃除具の分解平面図である。
【図2】実施形態の作業用手袋の断面図であり、図1のII−II部位に対応する。
【図3】実施形態の作業用手袋の断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。
【図4】実施形態の作業用手袋の製造工程を説明する図である。
【図5】実施形態に使用する掃除袋の製造工程を説明する斜視図である。
【図6】実施形態の使用時を説明する概略斜視図である。
【図7】実施形態の作業用手袋に第2手袋としての軍手を嵌めた状態を示す図である。
【符号の説明】
2…作業用手袋、
2a…結合部、
3…手袋部、
6…筒部、
6a…端部、
7…挿入口部、
9・24…第2手袋、
20(20A・20B)…シート材。
Claims (3)
- 作業者の手に被せて嵌める手袋部と、該手袋部から延びて端部に挿入口部を開口させ、前記手袋部に前記手を嵌めた際に前記作業者の肩付近まで延びる長さ寸法の筒部と、を備えて防水性を有した作業用手袋であって、
シボを有しかつ可撓性を有して相互に同形状とした高分子材料からなる二枚のシート材における外周縁相互が、前記筒部の挿入口部を除いて、結合されることにより、前記手袋部と前記筒部とが、一体的に形成される構成として、
一方の前記シート材が、前記挿入口部の周縁の全域にわたって、他方の前記シート材より突出していることを特徴とする作業用手袋。 - 前記手袋部に、さらに、作業用の第2の手袋が被されて使用されることを特徴とする請求項1に記載の作業用手袋。
- 前記手袋部が、五本指タイプとして、構成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2のいずれかに記載の作業用手袋。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003025933A JP2004238740A (ja) | 2003-02-03 | 2003-02-03 | 作業用手袋 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008534801A (ja) * | 2005-03-31 | 2008-08-28 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 袖口の滑り防止を向上させた手袋 |
JP2009517563A (ja) * | 2005-12-01 | 2009-04-30 | アンセル・ヘルスケア・プロダクツ・エルエルシー | 手に優しいコーティングを有する手袋及び製作方法 |
JP2011074281A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Okamoto Kk | ポリエチレン系樹脂組成物、ポリエチレン系樹脂フィルム、およびポリエチレン系樹脂手袋 |
-
2003
- 2003-02-03 JP JP2003025933A patent/JP2004238740A/ja not_active Withdrawn
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