JP3772175B2 - 超音波溶着装置 - Google Patents
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一方、溶着品質の管理については、発振時間、溶着時のホーンの沈み込み量、及び振動子入力エネルギーを計測し、時間制御法、沈み込み制御法あるいはエネルギー制御法により溶着状況の良否を判定している(例えば、特許文献1参照)。
また、第3の解決手段として、前記判定手段は、前記ホーンの振動開始後に発振経過時間が予め設定された所定値に達した時の前記振動エネルギー量に基づいて溶着良否判断を行なう構成とした。
また、第5の解決手段として、前記振動エネルギー量の変化速度は、発振経過時間に対する振動エネルギー量の推移を示す曲線で表わした構成とした。
また、判定手段は、ホーンの振動開始後に発振経過時間が予め設定された所定値に達した時の振動エネルギー量に基づいて溶着良否判断を行なうことから、同じく、振動エネルギー量のピーク値が管理範囲内にあっても、ホーンやアンビル等の摩耗により強度が出なかったものも不良品として検出することができる。
また、振動エネルギー量の変化速度は、発振経過時間に対する振動エネルギー量の推移を示す曲線で表わしたことから、振動エネルギー量の変化速度を簡単に設定でき、ホーンやアンビル等の摩耗により強度が出なかったものも確実に不良品として検出することができる。
溶着が開始されると(スタート)、振動エネルギー計測手段7で前記加振手段4に供給する超音波振動駆動のための駆動電流(ホーン電流)を測定し、記憶し、時間毎の測定値を積算する(ステップS1)。次に、コントローラ5で積算値が所定の値に到達したか否か(溶着が終了したか否か)の判断を行う(ステップS2)。この判断結果がNOの場合はステップS1へ戻って駆動電流の計測を続ける。
図3で、縦軸は振動エネルギー(消費電力)W、横軸は発振経過時間(溶着時間)Tを表わしている。また、縦軸のW1〜W2は振動エネルギーWのピーク値Wpの管理範囲を示し、W3はピーク値Wpに至るまでの間のある所定値を示している。また、T1〜T2は振動エネルギーWが所定値W3に達するまでの発振経過時間Tの管理範囲を示している。
この場合、正常の溶着では、ホーン6から与えられた振動によって、被溶着物8、9が均一に振動するため、図3の曲線A、Bに示すように、ホーン6に加えられる振動エネルギーWの波形は、略一定の傾きを持って立ち上がってピーク値Wpを示した後、徐々に下がってフラットになる。
尚、図3に示した曲線A、B、C、Dは理解容易のために簡易的に折れ線で表現されているが、実際には複雑な曲線となっていることは言うまでもない。
このため、振動エネルギーWのピーク値が管理範囲W1〜W2内にあっても、ホーン6やアンビル10等の摩耗により強度が出なかったものも不良品として検出することができるものとなっている。
図4で、縦軸は振動エネルギー(消費電力)W、横軸は発振経過時間(溶着時間)Tを表わしている。また、縦軸のW1〜W2は振動エネルギーWのピーク値Wpの管理範囲を示し、W3〜W4は発振経過時間Tが所定値T1に達するまでの振動エネルギーWの管理範囲を示している。また、T1は発振経過時間Tのある所定値を示している。
この場合、正常の溶着では、ホーン6から与えられた振動によって、被溶着物8、9が均一に振動するため、図4の曲線A、Bに示すように、ホーン6に加えられる振動エネルギーWの波形は、略一定の傾きを持って立ち上がってピーク値Wpを示した後、徐々に下がってフラットになる。
このため、上記実施例と同じように、振動エネルギーWのピーク値Wpが管理範囲内にあっても、ホーン6やアンビル10等の摩耗により強度が出なかったものも不良品として検出することができるものとなっている。
図5で、縦軸は振動エネルギー(消費電力)W、横軸は発振経過時間(溶着時間)Tを表わしている。また、縦軸のW1〜W2は振動エネルギーWのピーク値Wpの管理範囲を示し、Q1〜Q2は振動エネルギーWの立ち上がり曲線に対する管理範囲角度を示している。
尚、振動エネルギーWの立ち上がり曲線は、前記ホーン6の振動開始後の振動エネルギー量の変化速度を示しており、この変化速度は、発振経過時間Tに対する振動エネルギーWの推移を示す曲線で表わされている。
この場合、正常の溶着では、ホーン6から与えられた振動によって、被溶着物8、9が均一に振動するため、図5の曲線A、Bに示すように、ホーン6に加えられる振動エネルギーWの波形は、略一定の傾きを持って立ち上がってピーク値Wpを示した後、徐々に下がってフラットになる。
このため、本実施例においても、振動エネルギーWのピーク値Wpが管理範囲内にあっても、ホーン6やアンビル10等の摩耗により強度が出なかったものも不良品として検出することができるものとなっている。
2:振動子
3:発振器
4:加振手段
5:コントローラ(判定手段)
6:ホーン
7:電流センサ(振動エネルギー計測手段)
8:被溶着物
9:被溶着物
10:アンビル
Claims (5)
- 被溶着物が載置されるアンビルと、このアンビルとの間に前記被溶着物を挟持して圧接するホーンと、発振器により駆動される振動子を有し、この振動子の振動により前記ホーンを振動させる加振手段と、前記発振器からの振動子電流を検出することにより前記加振手段が前記ホーンに与える振動エネルギーを計測する振動エネルギー計測手段と、この振動エネルギー計測手段により計測された振動エネルギー量に基づいて溶着良否判定を行なう判定手段とを備え、前記判定手段は、前記振動エネルギー量と発振経過時間との相対関係に基づいて溶着良否判定を行なうことを特徴とする超音波溶着装置。
- 前記判定手段は、前記ホーンの振動開始後に前記振動エネルギー量が予め設定された所定値に達した時の発振経過時間に基づいて溶着良否判断を行なうことを特徴とする請求項1記載の超音波溶着装置。
- 前記判定手段は、前記ホーンの振動開始後に発振経過時間が予め設定された所定値に達した時の前記振動エネルギー量に基づいて溶着良否判断を行なうことを特徴とする請求項1記載の超音波溶着装置。
- 前記判定手段は、前記ホーンの振動開始後の前記振動エネルギー量の変化速度に基づいて溶着良否判断を行なうことを特徴とする請求項1記載の超音波溶着装置。
- 前記振動エネルギー量の変化速度は、発振経過時間に対する振動エネルギー量の推移を示す曲線で表わしたことを特徴とする請求項4記載の超音波溶着装置。
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