JP3771935B2 - 水溶性血漿タンパク質の純化方法 - Google Patents

水溶性血漿タンパク質の純化方法 Download PDF

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Description

発明の技術分野
本発明は水溶性血漿タンパク質、特に抗トロンビンIII又はトランスフェリンを含有する水性組成物中のウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤を減少させる方法に関するものである。ホフマイスター順列による高塩析効果を有する塩の温度と0.5M以上の濃度の適当な組合わせを選択することにより、ウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤を含有する小胞が形成される。これらの小胞は水性相から、例えば相分離もしくは濾過により除去され、その後、そのタンパク質は水性相から分離される。水性相が室温で1M以上の濃度のクエン酸塩もしくは硫酸塩の塩から成っている時、ウイルス不活性化化学薬品又は洗剤の減少は2000倍又はそれ以上にすることができ、最終濃度は5ppm以下にさせ得る。
発明の背景
第VIII因子、アルブミン、第IX因子及び抗トロンビンのような血液製剤のウイルス不活性化は製造業者にとって周知の問題である。これは普通では加熱により解決されていた。血液製剤がこのような法で不活性化されない場合は、ウイルス不活性化化学薬品の添加が使用され得る。しかし、この場合においては、医療製品を使用する前に添加したウイルス不活性化化学薬品を除去する必要がある。
ヨーロッパ特許出願第0218090号明細書(マイルズ・ラボラトリーズ)は塩分配技術を用いて2液相を発生させる能力を有する成分を含有する水性系からタンパク質又は核酸を分離しかつ回収する方法を開示している。この方法においては、重合体と水溶性の塩、例えば燐酸カリウム、または燐酸ナトリウム、もしくは硫酸アンモニウムがタンパク質あるいは核酸に添加され、そこで生成された溶液がそのままの状態にされて分離される。ウイルス不活性化化学薬品又は洗剤についての情報はなく、同様にその化合物の濃度を医薬的に容認できるレベルまで低下させる技術についての情報も欠けている。
ヨーロッパ特許出願第0239859号明細書(ニューヨーク血液センター)は生体物質を油抽出物と接触させ、生成した混合物を撹拌し、上相と下相を沈降もしくは遠心分離によって分離し、そして油と抽出プロセス化学薬品を含む上相を抽出することにより生体物質からウイルス不活性化溶剤及び/又は洗剤のような脂質可溶性プロセス化学薬品を除去する方法を開示している。高塩析効果を有する有機もしくは無機の塩の添加又はそれらの存在により得られる利点についての情報は何もない。水性相中でこれらの塩がないと、抽出工程を反復することによって不活性化溶剤及び/又は洗剤の非常に低いレベルに達するには複雑な工程を必要とする。
ヨーロッパ特許出願第0131740号明細書(ニューヨーク血液センター)にはタンパク質含有組成物を好ましくは非イオン性洗剤の存在下においてジアルキルリン酸塩もしくはトリアルキルリン酸塩と接触させることによりタンパク質含有組成物についてウイルスの不活性化を行う別の方法が開示されている。この方法によれば、ジアルキルリン酸塩もしくはトリアルキルリン酸塩はタンパク質をグリシンおよび塩化ナトリウムで沈殿させることにより除去される。洗剤は分離濾過(diafiltration)、クロマトグラフ吸着及び沈殿中で選ばれたいくつかの工程により除去され得る。
これらの方法は骨の折れる時間の浪費する方法であり、しばしば洗剤とウイルス不活性化化学薬品の十分な減少を得ることができない方法でもある。
1991年発行の「バイオセパレーション」、第2巻、第315頁乃至第324頁のアール エー ラメルメイアー氏等著による論文(an article by T A Ramelemeier et al,Bioseparation 2,315−324,1991)において、疎水性酵素が発酵培養液から、例えば温度と塩の濃度を変化させて洗剤を基剤とする2相系に純化できることが知られている。0.2M以上の濃度の塩は用いられなかった。酵素は洗剤相で回収され、そして80乃至90%まで回収され得る。
発明の概要
特定の塩の濃度が抗トロンビン又はトランスフェリン(血漿から分別されたものか、又は組換え型の生成物)、ウイルス不活性化化学薬品、好ましくはトリ−n−ブチル燐酸塩(TNBP)及び/又は洗剤、好ましくはトリトン(登録商標)を含む組成物中で0.5M以上に増加されると、TNBPの濃度は1ppm以下に減少され得るし、またトリトンの濃度も水性相で5ppm以下に減少され得ることが以外にもわかった。
ウイルス不活性化化学薬品又は洗剤あるいはその混合物が添加されたタンパク質組成物を純化させる方法をこのようにして見出した。この1行程法は先に周知の多行程法よりも実施が容易である。その上、本方法は小胞の形成がほぼ瞬間的であるので、迅速に実施できる。さらに、本方法は最終製品に与えるウイルス不活性化化学薬品及び洗剤の量が周知の方法に比べ同じかそれ以下である。
従って、本発明は抗トロンビンIIIとトランスフェリンとからなる群から選択された水溶性血漿タンパク質を含む水性組成物中のウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤の濃度を減少させる方法であって、ホフマイスター順列による高塩析効果を有する塩の0.5Mから2.5Mまでの濃度と温度との適当な組合わせを選択することによりウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤を含む小胞を形成し、その後小胞のすべてを水性相から除去し、そしてタンパク質を水性相から引続き分離させることを特徴とする方法に関するものである。
本発明は0℃から70℃までの範囲の組成物の温度で実施できる。0℃の温度以下では組成物は凍結しているか、あるいは粘度が少なくとも高い。70℃以上の温度では、タンパク質は程度の違いはあるが変性していて、その活性を失っている。前記組成物の温度は10℃から50℃までの範囲、好ましくは20℃から30℃までの範囲が適当で好ましい。
一般的に、多量の電解液を新液性ゾル、すなわち極めて小さい親水性粒子を含む組成物に添加することは分散物質を沈降させることになる。その効果を“塩析”と称する。塩析効果はイオン、主として陰イオンの性質に依存するが、陽イオンも関連する。イオンはコロイド溶液から親液性物質を除去する能力の順に配列され得る。これは時にはホフマイスター順列、特に一般的には離液順列と呼ぶ。ここで参考までに1946年4月トロントのヴァンノストランド社発行、エス・グラストーン著「テキストブック オブ フィジカル ケミストリ」、第2版、第1254頁乃至第1259頁(S.Glasstone,Textbook of Physical Chemistry,Van Nostrand Co.,Toronto,2nd ed.,April 1946,p.1254−1259)を引用する。ホフマイスター順列による高塩析効果を有する塩は塩化物イオンよりも高い塩析効果を有する陰イオンを有するものである。この範囲の陰イオンは1価、2価及び3価陰イオンを含む。2価もしくは3価陰イオンは本発明に適切に使用され、好ましくは3価陰イオンが適切に用いられる。この範囲の陰イオンの主たる例はクエン酸塩、酒石酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩およびフッ化物であって、クエン酸塩、酒石酸塩及び硫酸塩が好ましい。本発明において有利に用いることができる陽イオンはリチウム、ナトリウム、アンモニウム及びカリウムのような1価の陽イオンである。単純性と医薬的に容認できる添加物であるが故に、ナトリウム、アンモニウム又はカリウムが好ましく、そのうちナトリウムがもっとも好ましい。従って、本発明で特に好ましい塩はクエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムである。上述したような異なる陰イオン及び/又は陽イオンを有する塩の混合物が有利に使用されえることも本発明の範囲内である。さらに、上述したものと同一もしくは異なる塩の添加は有利に順次実施できる。
本発明においては、塩の濃度が本発明に従って0.5M以上に増加された場合に、ウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤が沈降する代りに、溶液中に小胞好ましくはミセルを形成することがわかった。小胞の形成とそれにより達成できるウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤の濃度減少は水性相における高塩析効果を有する塩の濃度と温度の組合わせに依存する。室温における塩の濃度は1M以上であることが好ましい。温度を室温以上に上昇させることにより、より低い濃度の塩を使用できる。より低い温度ではより高い濃度の塩が必要である。温度は0℃と70℃との間にすることができるが、そのときの塩の濃度はそれぞれ1.5M以上と0.5M以上とすべきである。塩の濃度は2.5M以上を超えてはならない。それ以上であれば塩及び/又はタンパク質の沈降をもたらすことになる。塩の濃度は2.0M以下であることが好ましい。
小胞は水性相から例えば相分離、濾過又は遠心分離あるいはその順序により、好ましくは相分離の後の濾過の順序により除去され得る。小胞が相分離により除去されるとき、組成物は滞留時間の間そのままの状態にし、ウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤が事実上完全に水性相の上面で回収されるか、あるいは油が存在する場合、油相中もしくは油相の上面で回収される。従って、油、たとえば大豆油を好ましくは相分離前に組成物に添加させる。この方法において、小胞はタンパク質含有水性相から迅速かつ非常に完全に分離される。油が存在する適当な滞留時間は約10分から約2時間までの範囲にある。油が存在しない適当な滞留時間は約15分から4時間までの範囲にある。濾過を用いて小胞を除去する時、これは小胞が本発明の慎重に選ばれた条件下で瞬時的に形成されるので、すぐに実施できる。
使用されるウイルス不活性化化学薬品は洗剤分子の少なくとも一部分であるので、一般的に疎水性である。用いられるウイルス不活性化化学薬品は1乃至10の炭素原子を適切に有する枝状もしくは枝なし、又は置換あるいは置換していないアルキル基を備えたジアルキル燐酸塩またはトリアルキル燐酸塩にすることができる。適当なトリアルキル燐酸塩の例はアルキル基がn−ブチル、t−ブチル、n−ヘキスル、2−エチルヘキスルおよびn−デシルであるものである。ウイルス不活性化化学薬品はなるべくならトリ−n−ブチル燐酸塩(TNBP)であることが好ましい。各種のジアルキル燐酸塩の混合物も各種のトリアルキル燐酸塩の混合物と同様に使用できる。ジアルキル燐酸塩とトリアルキル燐酸塩の混合物も本発明の範囲内での使用が可能である。
洗剤は適当なものとしてポリオキシエチレンエーテル、例えばトリトン(登録商標)、又はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレン−(20)−ソルビタンモノラウラートもしくはポリオキシエチレン−(20)−ソルビタンモノオレアートのような非イオン系洗剤である。なるべくなら洗剤はトリトンX−100(登録商標)であることが好ましい。
処理されるタンパク質は血漿を分別する一般的な方法及び血漿タンパク質を分離する一般的方法により又は組換え方法により製造できる。
ウイルス不活性化工程は水溶液中のタンパク質に洗剤(たとえば、トリトン(登録商標)及び/又はトリトンX−100(登録商標))とウイルス不活性化化学薬品、例えばトリ−n−ブチル燐酸塩(TNBP)を添加することを含む。その後、水溶液は撹拌される。組成物の温度と塩濃度は小胞を形成させるために調整される。不活性化溶液には、好ましくは油を添加(例えば約5%)させる。その後、混合物は分離装置例えば分離漏斗で相分離され得る。タンパク質は水性相から、例えば分離濾過、脱塩、クロマトグラフィーもしくは沈殿により容易に分離できる。
phは普通では5以上、好ましくは6以上である。
ウイルスの不活性化化学薬品及び洗剤の医薬的に容認できる濃度は特定の化合物に依存して変化する。本方法において、5ppm以下の洗剤と1ppm以下の不活性化化学薬品は普通では水性相中で見出される。これらの濃度はこのような化合物の通常認められている医薬的に容認できる濃度を十分に下回るものである。これはタンパク質の分離以外に、普通のさらなる精製工程を必要としないことを意味し、これは血漿タンパク質の製造に大きい利点である。
次の実施例は本発明の範囲を制限することなく本発明を具体的に例示するものである。
実施例1
抗トロンビンIII(ATIII)がスウェーデン国のファーマシア アクチボラーグ社により血漿から製造された。前記ATIIIはヘパリンセファロースのゲルを用いて血漿から分離された。
100mlの2%のATIII溶液には、1.5gの保管溶液(3部のTNBPと10部のトリトンX−100)が添加された。前記TNBPとトリトンX−100はそれぞれドイツ国のメルク社と米国のユニオンカーバイド社製の市販品であった。前記溶液の温度を24℃に調整し、その溶液を少なくとも3時間のあいだ撹拌した。2Mのクエン酸ナトリウムと0.05Mの燐酸ナトリウムを含む100mlの緩衝液をゆっくりと添加した。クエン酸塩の生成濃度はそれ故1Mであった。前記溶液を添加中にゆるやかに撹拌した。そこで大豆油を約5%にまで添加した。前記溶液を30分間ゆるやかに撹拌し、そしてその後、90分間そのままの状態にして相分離させた。
油相の上面中に又は油相の上面上にミセルが見られた。ATIIIが見られる水性相の底部において、トリトンX−100の含有量は5ppm以下であり、そしてTNBPの含有量は1ppm以下であったATIIIの活性度の回復率は95%以上であった。
実施例2
スウェーデン国のファーマシア アクチボラーグ社の製造にかかるトランスフェリンが「コーンの低温エタノール法」でFrIVから分離され、そしてさらにクロマトグラフィーにより精製された。
100mlの2%のトランスフェリン溶液に1.5gの保管溶液(3部のTNBPと10部のトリトンX−100)を添加した。前記溶液の温度を24℃に調整し、そしてその溶液を少なくとも3時間のあいだ撹拌した。2Mのクエン酸ナトリウムと0.05Mの燐酸ナトリウムを含む100mlの緩衝液をゆるやかに添加した。クエン酸塩の生成濃度はそれ故に1Mであった。前記溶液を添加中にゆるやかに撹拌し、そしてその後30分間そのままの状態にして相分離させた。
前記溶媒洗剤処理液を3等分量に分割した。
第1分量において、ミセルを濾過により直ちに分離した。
第2分量をさらなる処理を行わないでそのままの状態にして相分離させた。その後、底部相のTNBPとトリトンX−100の分析を行った。水性相の上面中に又はその上面上にミセルが見出された。
第3分量に大豆油を添加し、実施例1により引続き処理した。油相中又はその上面上にミセルが見出された。
タンパク質溶液からミセルを分離する3つの方法のすべてにおいて、水性相におけるトランスフェリンの活性度の回収率は95%以上であった。前記3つの方法の全てにおいて、TNBPの含有量は1ppm以下であり、そしてトリトンX−100の含有量は5ppm以下であった。
実施例3
抗トロンビンIII(ATIII)はスウェーデン国のファーマシア アクチボラーグ社により血漿から製造された。前記ATIIIはヘパリンセファロースのゲルを用いて血漿から分離された。
100mlの2%のATIII溶液に、1.5gの保管溶液(3部のTNBPに10部のトリトンX−100を加えたもの)を添加した。前記溶液の温度を24℃に調整し、そしてその溶液を少なくとも3時間の間撹拌した。2Mの硫酸ナトリウムと0.05Mの燐酸ナトリウムを含む100mlの緩衝液をゆるやかに添加した。硫酸塩の生成濃度はそれ故に1Mであった。前記溶液を添加中にゆるやかに撹拌し、そしてその後30分間のあいだそれをそのままの状態にして相分離した。前記溶液をそこで直ちに濾過した。濾液中において、抗トロンビンIII活性度の95%以上が回復した。トリトンX−100の含有量は5ppm以下であり、そしてTNBPの含有量は1ppm以下であった。
比較のための実施例
スウェーデン国のファーマシア アクチボラーグ社の製造にかかるアルブミンが「コーンの低温エタノール方法」の変形例により分離された。
100mlの2%アルブミン溶液に、1.5gの保管溶液(3部のTNBPに10部のトリトンX−100を加えたもの)を添加した。前記溶液の温度を24℃に調整し、その溶液を少なくとも3時間のあいだ撹拌した。2Mのクエン酸ナトリウムと0.02Mの酢酸ナトリウムを含む100mlの緩衝液をゆるやかに添加した。クエン酸塩の生成濃度はそれ故に1Mであった。前記溶液を添加中にゆるやかに撹拌し、そしてその後30分間それをそのままの状態にして相分離させた。前記溶液をそこで直ちに濾過した。濾液中のアルブミン活性度の95%以上が回復された。トリトンX−100の含有量は250ppmであり、そしてTNBPの含有量は35ppmであった。
アルブミン溶液中のウイルス不活性化剤のこれらの比較的高い濃度は疎水剤と結合するアルブミンの能力で説明がつく。アルブミンの1つの目的は血液中の疎水性分子を輸送することにある。従って、アルブミンにおいては例えばクロマトグラフ工程もしくは分離濾過(ダイアフィルトレーション)のさらなる分離を必要とする。

Claims (6)

  1. 小胞形成用のウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤を含有する水性組成物中の抗トロンビンIIIとトランスフェリンとからなる群から選択された水溶性血漿タンパク質を純化する方法であって、
    (i)0℃から70℃までの温度において、ホフマイスター順列による高塩析効果を有する塩を0.5Mから2.5Mまでの濃度で前記水性組成物に添加させ、ウイルス不活性化化学薬品及び/又は洗剤を含有する小胞を形成し、
    (ii)該小胞の全てを水性相から除去し、
    (iii)そして水性相から前記たんぱく質を分離すること、
    を特徴とする水溶性血漿タンパク質の純化方法。
  2. 前記塩がクエン酸塩、酒石酸塩、硫酸塩、酢酸塩、又は燐酸塩、もしくはその混合物からなる群から選択された陰イオンを含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記塩が陽イオンとしてナトリウムを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記塩が室温において0.5Mから2Mまでの濃度で添加されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記タンパク質が抗トロンビンIIIであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記タンパク質がトランスフェリンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
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