JP3771524B2 - 眼鏡用レンズの加工方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズを保持具により保持して加工する眼鏡用レンズの加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、眼鏡販売店においては、眼鏡用レンズを眼鏡フレームの形状に対応させるために眼鏡用レンズの輪郭を研磨する眼鏡用レンズ加工機が設置されているが、眼鏡用レンズに用いられる光学ガラスや光学合成樹脂は、金属部材で保持すると製品の表面を損傷してしまうことになるため、従来、眼鏡用レンズの両面に合成ゴムなど合成樹脂からなる一対の吸着カップを密着するように取り付けるとともに、この吸着カップの外側からレンズ保持具で眼鏡用レンズを挟持することにより、眼鏡用レンズを眼鏡用レンズ加工機に固定していた。
【0003】
また、合成ゴムなど合成樹脂からなる一対の吸着カップの密着力だけでは、眼鏡用レンズを堅固に固定することができない場合は、補助的手段として眼鏡用レンズと吸着カップとの間に両面接着テープを介在させて密着力を増加させるなどの対策を講じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の眼鏡用レンズの加工方法では、従来の光学ガラスや光学合成樹脂に対しては有効であり、合成ゴムなどの合成樹脂からなる吸着カップが眼鏡用レンズを堅固に保持することに何ら支障が無かったものの、最近開発されて注目を浴びている撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した光学ガラスや光学合成樹脂の場合は、合成ゴムなどの合成樹脂とレンズ表面との親和性が著しく少ないために、レンズが吸着カップの保持面において滑りやすく、保持して加工することができないという不具合があった。
【0005】
さらに、これら撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの場合には、両面接着テープも接着力が無く、容易に剥がれてしまうためにこの従来の補助的手段も、何ら功を奏し得ないという不具合があった。
【0006】
このため、従来の眼鏡用レンズであれば、眼鏡販売店に設置された簡易の眼鏡用レンズ加工機で十分対応が可能であり、顧客に対して眼鏡用レンズ加工の敏速なサービスを提供することができていたにも拘わらず、これら撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの場合は、レンズメーカーの工場でなければレンズの周辺部を研磨加工することができず、顧客に対して眼鏡用レンズ加工の敏速なサービスを提供することができないという問題があった。また、レンズメーカーの工場での余分な加工費を必要とするため眼鏡のコスト増加を引き起こすという問題があった。
【0007】
本発明は上記不具合と問題とに鑑みてなされたものであり、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの周辺部を眼鏡用レンズ加工機で研磨して眼鏡フレームの形状に加工する眼鏡用レンズの加工方法において、眼鏡用レンズ加工機に設けられたクランプ部材と眼鏡用レンズとの間のグリップ力を増加させることにより、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズを眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に保持させることができる眼鏡用レンズの加工方法もしくは加工機を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの周辺部を、眼鏡用レンズ加工機で研磨して眼鏡フレームの形状に加工する眼鏡用レンズの加工方法であって、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの両面に接着剤を塗布するとともに、弾力性を有するクランプ部材により、レンズに塗布された接着剤の上から眼鏡用レンズを弾性的に挟持して、当該眼鏡用レンズを上記眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に保持させ、この状態で当該眼鏡用レンズの研磨加工を行わせることを特徴とする眼鏡用レンズの加工方法である。
【0009】
本発明によれば、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの両面に接着剤を塗布するとともに、弾力性を有するクランプ部材により、レンズに塗布された接着剤の上から眼鏡用レンズを弾性的に挟持して、当該眼鏡用レンズを上記眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に保持させ、この状態で当該眼鏡用レンズの研磨加工を行わせるので、眼鏡用レンズ加工機に設けられたレンズ保持具と眼鏡用レンズとの間のグリップ力を増加させることが可能となる結果、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズを眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に確実に保持させることができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様は、上記接着剤は、ゴム系接着剤であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用レンズの加工方法である。
【0011】
この好ましい態様によれば、接着剤として、ゴム系接着剤を採用するので、他の接着剤では剥離してしまうにも拘わらず、このゴム系接着剤の場合は、剥離し難いという他の接着剤では得られない効果がある。
【0012】
また、このゴム系接着剤は、レンズ加工が終了した後は、溶剤などを使用せずとも容易にレンズから剥離させることが可能であり、剥離した後も、曇りなど光学的痕跡をレンズ表面に残すことが無いので、製品の性能を損なわずにレンズ加工を行うことができる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様は、上記眼鏡用レンズは撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した合成樹脂製眼鏡用レンズからなることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の眼鏡用レンズの加工方法である。
【0014】
この好ましい態様によれば、材料強度の限界のために、保持する圧力を大きくすることができない合成樹脂製眼鏡用レンズの場合でも、確実に眼鏡用レンズ加工機の保持具にレンズを保持することができるので、レンズ加工の精度を損なうことがない。また、大量生産が可能で市場に大量に流通している合成樹脂製眼鏡用レンズに適用するものであるので、経済的効果が大である。
【0015】
また、本発明の好ましい態様は、上記眼鏡用レンズは撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した光学ガラスからなることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の眼鏡用レンズの加工方法である。
【0016】
この好ましい態様によれば、材料の硬度が大きいために、研磨のために時間が長くかかるだけでなく眼鏡用レンズに対する砥石の圧力を大きくしなければならない光学ガラス製眼鏡用レンズの場合でも砥石の圧力に抗して確実に眼鏡用レンズ加工機の保持具にレンズを保持することができるので、レンズ加工の精度を損なうことがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。図1は本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10(図4)が適用される眼鏡用レンズ加工機20の構成を示す斜視図であり、図2は本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10により眼鏡用レンズ1にクランプ部材2が装着された状態を示す斜視図である。また、図3は図2の断面図である。
【0018】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10は、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の周辺部1aを研磨して図略の眼鏡フレームの形状に加工する眼鏡用レンズの加工方法であって、眼鏡用レンズ1を保持具21により保持して加工する図示の眼鏡用レンズ加工機20に適用されるものである。
【0019】
上記撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1は、従来の光学ガラスや光学合成樹脂などの眼鏡用レンズ1の表面に、有機シラン化合物またはその部分加水分解物、あるいは有機ケイ素化合物などからなる処理剤により、表面処理を行ったものであり、撥水性もしくは撥油性の他、ホコリが付着しないなど防汚性があり、また表面にキズがつきにくく、レンズを何時もクリアな状態に保てるなど、外観がきれいで、高級感がある。
【0020】
このような撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1は、合成ゴムなどの合成樹脂部材とレンズ表面との親和性が著しく小さく、合成ゴムなどの合成樹脂部材からなるクランプ部材で眼鏡用レンズ1を保持しようとしても保持面において甚だしく滑り易い。また、両面接着テープも接着力が無く、容易に剥がれてしまう。このため、図2、図3において、接着剤3が無い状態、すなわち、眼鏡用レンズ1の両面に合成ゴムなど合成樹脂からなる一対のクランプ部材2を直接密着するように取り付けて、このクランプ部材2の外側からレンズ保持具21で眼鏡用レンズ1を挟持したり、あるいは眼鏡用レンズ1とクランプ部材2との間に両面接着テープを設けるという従来の方法では、眼鏡用レンズ加工機20の保持具21に眼鏡用レンズ1を確実に保持することができないものである。
【0021】
上記眼鏡用レンズ加工機20は、眼鏡用レンズ1を両面の方向から挟持する保持具21を有するとともに、保持具21に保持した眼鏡用レンズ1の周辺部1aを円盤状の砥石21aで研磨して図略の眼鏡フレームの形状に眼鏡用レンズ1を対応させる型式のものであり、一般の眼鏡販売店に設置されている。
【0022】
この眼鏡用レンズ加工機20は、撥水性もしくは撥油性を有していない眼鏡用レンズ1の場合は、従来の方法として眼鏡用レンズ1の両面に合成ゴムなど合成樹脂からなる一対のクランプ部材2を密着するように取り付けるとともに、このクランプ部材2の外側からレンズ保持具21で眼鏡用レンズ1を挟持したり、あるいは眼鏡用レンズ1とクランプ部材2との間に両面接着テープを設けることにより、保持具21に眼鏡用レンズ1を十分保持することができるものである。
【0023】
しかし、撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した眼鏡用レンズ1の場合は、前述のように、眼鏡用レンズ1がクランプ部材2の保持面において滑りやすいために、クランプ部材2で挟持して加工することができない。
【0024】
図2、図3を参照して、上記眼鏡用レンズの加工方法10は、このような撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1に対するレンズ保持具21のグリップ力を増加させて撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21に確実に保持させることができるようにするための加工方法であり、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の両面1b、1cに接着剤3を塗布するとともに、弾力性を有するクランプ部材2により、レンズに塗布された接着剤3の上から眼鏡用レンズ1を弾性的に挟持して、当該眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20(図1)のレンズ保持具21に保持させ、この状態で当該眼鏡用レンズ1の研磨加工を行わせるものである。
【0025】
上記接着剤3は、本実施形態においては、特にレンズから剥離し難いという特性を持った接着剤として、その成分が合成ゴム40%、トリクロルエタン有機溶剤60%からなるゴム系接着剤が採用されている。このゴム系接着剤は、他の接着剤が撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1と親和せず表面を濡らすことができなかったり、塗布することができても簡単に剥離してしまう中にあって、特に眼鏡用レンズ1から剥離し難いという他の接着剤では得られない大きな特性を有するものである。また、眼鏡用レンズ1の加工が終了した後は、溶剤などを使用せずとも眼鏡用レンズ1から完全に除去させることが可能であり、除去した後も、曇りなど光学的痕跡を眼鏡用レンズ1の表面1b、1cに残すことが無いという性質を持っているので、製品の性能を損なわずに眼鏡用レンズ1の加工を行うことができる。
【0026】
次に図1〜図3と図4〜図5とを参照して、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10の作用について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10を示すフローチャート図である。また、図5は、眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20に保持させる要領を示す斜視図である。
【0027】
図4を参照して、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10は、まず、ステップS1において、図5にも示すように、眼鏡用レンズ1を取り付けようとする図略の眼鏡フレームに対応した型レンズ4を眼鏡用レンズ加工機20に取り付ける。
【0028】
次にステップS2において、レバー21bを下降させて型レンズ4を外から覆うようにして眼鏡用レンズ加工機20に確実に取り付ける。
【0029】
また、ステップS3において、図2、図3に示すように撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の両面1b、1cに接着剤3としてゴム系接着剤を塗布する。
【0030】
そして、ステップS4において、レンズに塗布された接着剤3が乾燥するまでしばらく放置する。
【0031】
その後、ステップS5において、レンズに塗布された接着剤3がクランプ部材2の保持面に付着しない状態にまで乾燥したことを確認する。
【0032】
次に、接着剤3が乾燥したことを確認できたら、ステップS6において、このレンズに塗布された接着剤3の上から眼鏡用レンズ1をクランプ部材2により、弾性的に挟持する。
【0033】
そして、ステップS7において、図5に示すように、クランプ部材2の背面に取り付けられたそれぞれの係止金具2aと保持具21に取り付けられた係止金具21c、21dとを嵌合させながら、ハンドル21eを回転させて係止金具21c、21dの間隔を狭めていき、係止金具21c、21dの間に眼鏡用レンズ1の両面1b、1cを押さえつけて眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21に保持させる。
【0034】
ステップS8において、図1に示すように、砥石21aを回転させて、当該眼鏡用レンズ1の研磨加工を開始する。この時、型レンズ4の輪郭を触診するように接触子21fが動くことにより、この接触子21fに連結されている砥石21aが型レンズ4の輪郭の通りに眼鏡用レンズ1の周辺部1aを研磨して眼鏡用レンズ1の加工が行われる。
【0035】
このように、接着剤3は、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の両面1b、1cに塗布されることにより、眼鏡用レンズ1に対するクランプ部材2のグリップ力を増加させて、眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21に確実に保持させることができるようにして、この状態で当該眼鏡用レンズ1の研磨加工を行わせることができるようにするものである。
【0036】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10によれば、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の両面1b、1cに接着剤3を塗布するとともに、弾力性を有するクランプ部材2により、レンズに塗布された接着剤3の上から眼鏡用レンズ1を弾性的に挟持して、当該眼鏡用レンズ1を上記眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21に保持させ、この状態で当該眼鏡用レンズ1の研磨加工を行わせるので、眼鏡用レンズ加工機20に設けられたレンズ保持具21と眼鏡用レンズ1との間のグリップ力を増加させることが可能となる結果、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1を眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21に確実に保持させることができる。
【0037】
また、本実施形態の加工方法によれば、接着剤3として、ゴム系接着剤を採用するので、他の接着剤では剥離してしまうにも拘わらず、このゴム系接着剤の場合は、剥離し難いという他の接着剤では得られない効果がある。
【0038】
また、本実施形態の加工方法によれば、材料強度の限界のために、保持する圧力を大きくすることができない合成樹脂製眼鏡用レンズ1の場合でも、確実に眼鏡用レンズ加工機20の保持具21にレンズを保持することができるので、レンズ加工の精度を損なうことがない。また、大量生産が可能で市場に大量に流通している合成樹脂製眼鏡用レンズ1に適用するものであるので、経済的効果が大である。
【0039】
また、本実施形態の加工方法によれば、材料の硬度が大きいために、研磨のために時間が長くかかるだけでなく眼鏡用レンズ1に対する砥石の圧力を大きくしなければならない光学ガラス製眼鏡用レンズ1の場合でも砥石の圧力に抗して確実に眼鏡用レンズ加工機20の保持具21にレンズを保持することができるので、レンズ加工の精度を損なうことがない。
【0040】
このため、このような撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1に対しても、特に、レンズメーカーの工場で研磨加工する必要がなく、従来の眼鏡販売店に設置された簡易の眼鏡用レンズ加工機20で十分対応が可能であり、顧客に対して眼鏡用レンズ1加工の敏速なサービスを提供することができる。
【0041】
また、レンズメーカーの工場での余分な加工費を必要としないため眼鏡のコスト増加を引き起こすことがない。
【0042】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【0043】
例えば、本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法10は、必ずしも図示の眼鏡用レンズ加工機20に限定されるものではない。眼鏡用レンズ1を両面1b、1cの方向から挟持する保持具21を有しており、保持具21に保持した撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1の周辺部1aを、研磨して眼鏡フレームの形状に加工することができる加工機であれば、種々の眼鏡用レンズ加工機に適用可能である。
【0044】
また、必ずしも眼鏡販売店に設置されている眼鏡用レンズ加工機20に限定されず、例えば眼鏡レンズメーカーの工場に設置されるような、量産型の眼鏡用レンズ加工機にも適用することができる。
【0045】
また、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1は、光学ガラスや光学合成樹脂などの眼鏡用レンズ1の表面1b、1cに、有機シラン化合物またはその部分加水分解物、あるいは有機ケイ素化合物からなる処理剤により、表面処理を行ったものに限定されず、フッ素表面加工など、その他の表面処理によるものにも適用することができる。
【0046】
また、クランプ部材2としては、合成ゴムに限らず、弾力性を有する合成樹脂部材でレンズに塗布された接着剤3の上から眼鏡用レンズ1を弾性的に挟持することができる材料であれば、採用可能である。
【0047】
眼鏡用レンズ加工機20のレンズ保持具21も必ずしも図示の形状に限定されない。また、ハンドル21eを回転させながら保持具21の間隔を狭めていくことにより、眼鏡用レンズ1の両面1b、1cを押さえつけてレンズ保持具21に保持させる形式のものにも限定されない。クランプ部材2で挟持された眼鏡用レンズ1を保持し、この状態で当該眼鏡用レンズ1の研磨加工を行わせることができるものであれば、種々の設計変更が可能である。
【0048】
接着剤3は、合成ゴム系接着剤が好ましいが、天然ゴム系の接着剤も採用可能である。撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズ1から剥がれ難く、レンズの加工が終了した後は、溶剤などを使用せずとも容易にレンズから剥離させることが可能で、剥離した後も、曇りなど光学的痕跡をレンズの表面1b、1cに残すことが無いものであれば、その他の接着剤が採用可能である。
【0049】
眼鏡用レンズ加工機20については、必ずしも図示のように、型レンズ4を眼鏡用レンズ加工機20に取り付ける形式のものである必要はなく、例えば、別途入力したフレームの形状データに基づいて、数値制御的に眼鏡用レンズ1を加工する形式の眼鏡用レンズ加工機であってもよいなど、種々の設計変更が可能である。
【0050】
また、砥石2aを回転させて、眼鏡用レンズ1の研磨加工を行うものに限らず、金属バイスなどの工具により眼鏡用レンズ1の周辺部1aを研磨加工するものであっても良い。
【0051】
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの周辺部を、眼鏡用レンズ加工機で研磨して眼鏡フレームの形状に加工する眼鏡用レンズの加工方法において、眼鏡用レンズ加工機に設けられたレンズ保持具と眼鏡用レンズとの間のグリップ力を増加させることにより、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズを眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に確実に保持させることができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法が適用される眼鏡用レンズ加工機の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法により眼鏡用レンズにクランプ部材が装着された状態を示す斜視図である。
【図3】 図2の断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る眼鏡用レンズの加工方法を示すフローチャート図である。
【図5】 眼鏡用レンズを眼鏡用レンズ加工機に保持させる要領を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 眼鏡用レンズ
1a 周辺部
3 接着剤
10 眼鏡用レンズの加工方法
20 眼鏡用レンズ加工機
21 レンズ保持具

Claims (4)

  1. 撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの周辺部を、眼鏡用レンズ加工機で研磨して眼鏡フレームの形状に加工する眼鏡用レンズの加工方法であって、撥水性もしくは撥油性の眼鏡用レンズの両面に接着剤を塗布するとともに、弾力性を有するクランプ部材により、レンズに塗布された接着剤の上から眼鏡用レンズを弾性的に挟持して、当該眼鏡用レンズを上記眼鏡用レンズ加工機のレンズ保持具に保持させ、この状態で当該眼鏡用レンズの研磨加工を行わせることを特徴とする眼鏡用レンズの加工方法。
  2. 上記接着剤は、ゴム系接着剤であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用レンズの加工方法。
  3. 上記眼鏡用レンズは撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した合成樹脂製眼鏡用レンズからなることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の眼鏡用レンズの加工方法。
  4. 上記眼鏡用レンズは撥水性もしくは撥油性の表面加工を施した光学ガラスからなることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の眼鏡用レンズの加工方法。
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