JP3771442B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷媒体の搬送経路に2つの版胴を配置し、各版胴の所定箇所で印刷媒体を押圧搬送させて両面印刷する孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より2つの版胴を有し、両面印刷ができる印刷装置が種々提案されており、図18にはかかる従来の両面印刷用の孔版印刷装置の全体の概略構成図が示されている。
【0003】
図18に示すように、孔版印刷装置100は、各孔版原紙101にそれぞれの画像データに基づいて各サーマルヘッド102,103で感熱穿孔する上流側及び下流側製版部104,105と、この上流側製版部104で製版された孔版原紙101を上流側の版胴106に巻き付け装着し、給紙された印刷用紙107を版胴106と押圧ロール108との間で押圧搬送し、この押圧搬送過程で印刷用紙107の上面にインク転写を行う上流側印刷部109と、この上流印刷部109に印刷用紙107を給紙する給紙部110と、上流側印刷部109の印刷用紙107の排出側に配置され、ベルト121の移動で印刷用紙107を下流に搬送する上流側ベルト搬送機構111と、下流側製版部105で製版された孔版原紙101を下流側の版胴112に巻き付け装着し、上流側ベルト搬送機構111により給紙された印刷用紙107を下流側の版胴112と押圧ロール114との間で押圧搬送し、この押圧搬送過程で印刷用紙107の下面にインク転写を行う下流側印刷部115と、この下流側印刷部115の印刷用紙107の排出側に配置され、ベルト122の移動で印刷用紙107を下流の排紙台116に搬送する下流側ベルト搬送機構117とを備えている。
【0004】
又、上流側及び下流側印刷部109,115は、各版胴106,112の内部に配置され、各版胴106,112の外周壁106a,112aの内面に接触するスキージロール123と、このスキージロール123に所定のギャップを介して配置されたドクターロール124と、この双方のロール123,124間にインクを供給するインク供給部125とを有し、各版胴106,112の回転に連動してスキージロール123が外周壁106a,112aの内周面を回転移動するように構成されている。そして、版胴106,112の回転と共にスキージロール123が回転すると、スキージロール123の外周面にはドクターロール124とのギャップを通過して一定膜厚のインクが付着し、この付着インクが外周壁106a,112aに転写されることによって常時インクが孔版原紙101の内面側に供給されるものである。
【0005】
次に、両面印刷動作を簡単に説明する。各版胴106,112が回転され、この回転に同期して給紙部110より印刷用紙107が上流側の版胴106に給紙される。この給紙された印刷用紙107は押圧ロール108で上流側の版胴106の孔版原紙101に押圧されることによって印刷用紙107の上面にインク画像が転写され、上面印刷された印刷用紙107は版胴106の外周面より剥離されて上流側ベルト搬送機構111に導かれる。この上流側ベルト搬送機構111は、印刷用紙107の下面を接触面として該印刷用紙107をベルト121の移動で搬送し、ベルト121の最下流より下流側の版胴112に給紙される。この給紙された印刷用紙107は押圧ロール114で下流側の版胴112の孔版原紙101に押圧されることによって印刷用紙107の下面にインク画像が転写され、下面印刷された印刷用紙107は下流側の版胴112の外周面より剥離されて下流側ベルト搬送機構117に導かれる。この下流側ベルト搬送機構117は、印刷用紙107をベルト122の移動で搬送し、ベルト122の最下流より排紙台116に排出される。排紙台116に排紙された印刷用紙107はここで積層状態で載置される。
【0006】
尚、この孔版印刷装置100に関する類似技術は、特開平8−90893号公報に開示されている。
【0007】
ところで、2箇所の版胴106,112は、装置本体130に挿入・引き出しすることによって着脱自在に設けられており、装着されている版胴106,112を異なる色インクの版胴に交換することによって表裏両面の印刷色を自由に可変できるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の孔版印刷装置100では、上面印刷用の版胴106は、下面印刷用の版胴112の位置に、又、逆に下面印刷用の版胴112は上面印刷用の版胴106の位置に装着して印刷動作を実行することができない。つまり、上面印刷用の版胴106と下面印刷用の版胴112とは互いに回転方向が逆であり、印刷動作を実行することができない。具体的には異なる装着位置に装着された版胴は回転されず、又、版胴の回転が逆になることで孔版原紙101の先端をクランプできず、又、インク供給ロールとしてのスキージロール123の回転方向も逆になって所定膜厚のインク供給も不可能であるからである。従って、上面印刷として複数色の印刷を行う場合には複数色インクの上面印刷用の版胴を用意し、下面印刷として複数色の印刷を行う場合には複数色インクの下面印刷用の版胴を用意しておく必要があった。例えば両面黒色の印刷の他に上面のみに赤色の印刷を施すと共に、下面のみに赤色の印刷を施す場合には赤色の上面印刷用の版胴と赤色の下面印刷用の版胴とを用意しなければならないため、合計4本の版胴を用意しておく必要があった。
【0009】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、版胴が上面印刷用及び下面印刷用として共に利用でき、複数色の印刷を行う場合に用意する版胴の数を少なくできる孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、装置本体に着脱自在に設けられ、且つ、インク通過性の外周壁に孔版原紙を巻き付けるために前記孔版原紙の先端をクランプする原紙クランプ手段と、前記外周壁の内周面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段とを有する版胴を備え、この版胴を印刷媒体の搬送される搬送経路の両面側にそれぞれ配置し、上面印刷位置の前記版胴と下面印刷位置の前記版胴とに対して前記印刷媒体をそれぞれ押圧搬送し、この各押圧搬送過程で前記各版胴の各孔版原紙からインク転写することで両面印刷を行うようにし、前記各版胴が双方の装着位置で同一挿入方向で装着自在に設けられ、前記各版胴が正逆いずれにも回転自在に設けられ、前記インク供給手段が前記各版胴の正逆いずれの回転でも所定膜厚のインクを前記外周壁に供給自在に設けられ、前記原紙クランプ手段が前記各版胴の正逆いずれの回転方向でも前記孔版原紙の先端がクランプ自在に設けられた孔版印刷装置において、前記原紙クランプ手段は前記外周壁の外側に配置された1枚のクランププレート部を有し、このクランププレート部を境としていずれの方向に前記孔版原紙の先端が配置された場合にもクランプ自在に設けられたことを特徴とする。
【0011】
この孔版印刷装置では、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ挿入方向で装着でき、版胴が装着された位置で印刷動作を実行できる。特に、1枚のクランププレートによって巻き付け方向の異なる孔版原紙をクランプできる。
【0020】
請求項の発明は、装置本体に着脱自在に設けられ、且つ、インク通過性の外周壁に孔版原紙を巻き付けるために前記孔版原紙の先端をクランプする原紙クランプ手段と、前記外周壁の内周面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段とを有する版胴を備え、この版胴を印刷媒体の搬送される搬送経路の両面側にそれぞれ配置し、上面印刷位置の前記版胴と下面印刷位置の前記版胴とに対して前記印刷媒体をそれぞれ押圧搬送し、この各押圧搬送過程で前記各版胴の各孔版原紙からインク転写することで両面印刷を行うようにした孔版印刷装置において、前記各版胴が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在な構成は、前記各版胴が双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で装着自在に設けられ、前記各版胴がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体側からの回転力の伝達を受けて回転するように設けられたものであることを特徴とする。
【0021】
この孔版印刷装置では、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ回転方向で印刷動作を実行できる。
【0022】
請求項の発明は、請求項記載の孔版印刷装置であって、前記各版胴は前記装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にインクボトルのボトル装着部を有することを特徴とする。
【0023】
この孔版印刷装置では、請求項の発明の作用に加え、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていてもインクボトルの交換が容易にできる。
【0024】
請求項の発明は、請求項記載の孔版印刷装置であって、前記各版胴は前記装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にユーザが握持する握持部を有することを特徴とする。
【0025】
この孔版印刷装置では、請求項の発明の作用に加え、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていても版胴の交換が容易にできる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
図1〜図5は本発明の第1実施形態を示し、図1は孔版印刷装置の概略構成図、図2は印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図、図3は上流側印刷部の要部の構成図、図4は下流側印刷部の要部の構成図、図5は原紙クランプ手段の側面図である。
【0036】
図1に示すように、デジタル式の孔版印刷装置1Aは、図示しない原稿読取部と、上流側製版部2及び下流側製版部3と、上流側印刷部4及び下流側印刷部5と、給紙部6と、上流側ベルト搬送機構7及び下流側ベルト搬送機構8と、排紙部9と、上流側排版部10及び下流側排版部11とから主に構成されている。
【0037】
原稿読取部は、例えば自動原稿送り読取部と原稿載置読取部とを有する。自動原稿送り読取部は、原稿を載置する斜め傾斜の原稿傾斜板と、原稿傾斜板に載置された原稿を搬送する一対の原稿搬送ロールと、搬送された原稿内容を電気信号に変換して読み取るラインイメージセンサとから構成されている。このラインイメージセンサは原稿載置読取部のものと兼用されている。
【0038】
原稿載置読取部は、原稿を載置する水平な原稿載置ガラス台と、この原稿載置ガラス台上に開閉可能に設けられた圧板と、原稿載置ガラス台の下方に配置され、リードパルスモータの駆動力により移動するガイドベルトと、このガイドベルトの案内により原稿載置ガラス台の下方を移動するラインイメージセンサとを有する。
【0039】
そして、自動原稿送り読取部の原稿は、原稿搬送ロールにより搬送される原稿をラインイメージセンサが読み取る。原稿載置読取部の原稿は、ラインイメージセンサがガイドベルトに案内されて移動し、原稿内容を読み取る。
【0040】
上流側製版部2は、ロールされた長尺状の孔版原紙20を収容する原紙収容部21と、原紙収容部21に対して孔版原紙20の搬送方向の下流に配置された書き込みヘッドであるサーマルヘッド22と、このサーマルヘッド22の対向位置に配置され、図示しないライトパルスモータの駆動力により回転するプラテンロール23と、プラテンロール23及びサーマルヘッド22に対して孔版原紙20の搬送方向の下流に配置され、ライトパルスモータの駆動力により回転する一対の原紙送りロール24,24と、この一対の原紙送りロール24,24の更に搬送下流に配置された一対の原紙送りロール25,25と、この一対の原紙送りロール25,25の搬送下流に配置された原紙カッタ26とを有する。サーマルヘッド22は孔版原紙20の搬送方向の垂直方向に配置された複数の点状発熱体を有し、この実施形態では最大印刷用紙がA3であるためA3幅の範囲に亘って点状発熱体が配置されている。
【0041】
そして、プラテンロール23と原紙送りロール24の回転により孔版原紙20を搬送し、ラインイメージセンサで読み取った上面側対応の画像データに基づきサーマルヘッド22の各点状発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙20に感熱穿孔して製版し、この製版した孔版原紙20の下流箇所を原紙カッタ26で切断して所定長さの孔版原紙20を作成する。
【0042】
下流側製版部3は、ロールされた長尺状の孔版原紙20を収容する原紙収容部31と、原紙収容部31に対して孔版原紙20の搬送方向の下流に配置された書き込みヘッドであるサーマルヘッド32と、このサーマルヘッド32の対向位置に配置され、図示しないライトパルスモータの駆動力により回転するプラテンロール33と、プラテンロール33及びサーマルヘッド32に対して孔版原紙20の搬送方向の下流に配置され、ライトパルスモータの駆動力により回転する一対の原紙送りロール34,34と、この一対の原紙送りロール34,34の更に搬送下流に配置された一対の原紙送りロール35,35と、この一対の原紙送りロール35,35の搬送下流に配置された原紙カッタ36とを有する。サーマルヘッド32は孔版原紙20の搬送方向の垂直方向に配置された複数の点状発熱体を有し、この実施形態では最大印刷用紙がA3であるためA3幅の範囲に亘って点状発熱体が配置されている。
【0043】
そして、プラテンロール33と原紙送りロール34の回転により孔版原紙20を搬送し、ラインイメージセンサで読み取った下面側対応の画像データに基づきサーマルヘッド32の各点状発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙20に感熱穿孔して製版し、この製版した孔版原紙20の後流箇所を原紙カッタ36で切断して所定長さの孔版原紙20を作成する。
【0044】
上流側印刷部4は、多孔構造によるインク通過性の部材で外周壁40aが構成され、この外周壁40aが図示しないメインモータの駆動力によって図1の矢印a方向に回転する上流側の版胴40と、この版胴40の外周壁40aに設けられ、孔版原紙20の先端をクランプする原紙クランプ手段41とを有する。
【0045】
又、上流側印刷部4は、前記版胴40の内部に外周壁40aの内面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段Aを有している。又、インク供給手段Aのインク供給ロール42に版胴40の外周壁40aを介して対向する外側位置に配置された押圧ロール46と、この押圧ロール46を版胴40の外周壁40aに押圧する押圧位置(図1の実線位置)と版胴40の外周壁40aから離間する離間位置(図1の仮想線位置)とに移動させる図示しないプレス圧手段とを有する。押圧ロール46は、印刷時には版胴40の回転に連動して押圧位置と離間位置との間を変移し、版胴40の回転に同期して搬送されて来る印刷媒体である印刷用紙45の通過時には押圧位置に位置し、それ以外の時(印刷用紙45の非通過時)には離間位置に位置するように構成されている。
【0046】
そして、上流側製版部2から搬送される孔版原紙20の先端を原紙クランプ手段41でクランプし、このクランプした状態で版胴40が回転されて孔版原紙20が版胴40の外周部40aに巻き付け装着され、版胴40の回転に同期して搬送されて来る印刷用紙45を押圧ロール46にて版胴40の孔版原紙20に押圧することによって、印刷用紙45の上面に孔版原紙20の穿孔部分からインクが転写されて画像が印刷される。
【0047】
下流側印刷部5は、多孔構造によるインク通過性の部材で外周壁50aが構成され、この外周壁50aが図示しないメインモータの駆動力によって図1の矢印b方向に回転する下流側の版胴50と、この版胴50の外周壁50aに設けられ、孔版原紙20の先端をクランプする原紙クランプ手段51とを有する。
【0048】
又、下流側印刷部5は、前記版胴50の内部に外周壁50aの内面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段Bを有している。又、インク供給手段Bのインク供給ロール52に版胴50の外周壁50aを介して対向する外側位置に配置された押圧ロール56と、この押圧ロール56を版胴50の外周壁50aに押圧する押圧位置(図1の実線位置)と版胴50の外周壁50aから離間する離間位置(図1の仮想線位置)とに移動させる図示しないプレス圧手段と、押圧ロール56に接触し、押圧ロール56にインクが付着しないようにするため、又は、付着したインクを除去するためのクリーニングロール70とを有する。押圧ロール56は、印刷時には版胴50の回転に連動して押圧位置と離間位置との間を変移し、版胴50の回転に同期して搬送されて来る印刷媒体である印刷用紙45の通過時には押圧位置に位置し、それ以外の時(印刷用紙45の非通過時)には離間位置に位置するように構成されている。
【0049】
そして、下流側製版部3から搬送される孔版原紙20の先端を原紙クランプ手段51でクランプし、このクランプした状態で版胴50が回転されて孔版原紙20が版胴50の外周部50aに巻き付け装着され、版胴50の回転に同期して搬送されて来る印刷用紙45を押圧ロール56にて版胴50の孔版原紙20に押圧することによって印刷用紙45の下面に孔版原紙20の穿孔部分からインクが転写されて画像が印刷される。
【0050】
給紙部6は、印刷媒体である印刷用紙45が積層される給紙台57と、この給紙台57から最上位置の印刷用紙45のみを移動させる一次給紙ロール58と、この一次給紙ロール58によって移動された印刷用紙45を上流側の版胴40の回転に同期して版胴40と押圧ローラ46間に搬送する一対の二次給紙ロール59,59とを有する。一次給紙ロール58や二次給紙ローラ59には各給紙クラッチを介してメインモータ(いずれも図示省略)の回転が選択的に伝達されるように構成されている。
【0051】
上流側ベルト搬送機構7は、上流側印刷部4より排出された印刷用紙45を受け取り、この受け取った印刷用紙45を下流側印刷部5の手前まで搬送して下流側印刷部5に給紙するものである。上流側ベルト搬送機構7は、一対のベルト掛け部材60a,60bと、この一対のベルト掛け部材60a,60a間に掛けられたベルト62と、このベルト62の印刷用紙45の搬送面側を吸引するための吸引ボックス63及び吸引ファン64と、上記ベルト掛け部材60a(又は60b)を介してベルト62を回転駆動させる図示しないベルト駆動手段とを有する。そして、上流側ベルト搬送機構7は、ベルト62が印刷用紙45の直前印刷面とは反対側を接触面として印刷用紙45を吸引しつつ自らの移動によって印刷用紙45を搬送するものである。
【0052】
下流側ベルト搬送機構8は、下流側印刷部5より排出された印刷用紙45を受け取り、この受け取った印刷用紙45を排紙部9まで搬送するものであり、一対のプーリ66a,66bと、この一対のプーリ66a,66b間に掛けられたベルト67と、このベルト67の印刷用紙45の搬送面側を吸引するための吸引ボックス及び吸引ファン(いずれも図示省略)と上記プーリ66a(又は66b)を介してベルト67を回転駆動させる図示しないベルト駆動手段とを有する。そして、下流側ベルト搬送機構8は、ベルト67が印刷用紙45を吸引しつつ自らの移動によって印刷用紙45を搬送するものである。
【0053】
排紙部9は、下流側ベルト搬送機構8によって搬送されて来た印刷済みの印刷用紙45の落下位置に配置された排紙台71を有し、この排紙台71に印刷用紙45を積層状態で載置する。
【0054】
上流側排版部10は、上流側の版胴40に巻き付け装着された孔版原紙20の先端がクランプ解除され、このクランプ解除された孔版原紙20を版胴40より引き剥がしながら孔版原紙20を搬送する一対の排版ロール72,72と、この一対の排版ロール72,72によって搬送されて来る孔版原紙20を収納する排版ボックス73とを有する。
【0055】
下流側排版部11は、下流側の版胴50に巻き付け装着された孔版原紙20の先端がクランプ解除され、このクランプ解除された孔版原紙20を版胴50より引き剥がしながら孔版原紙20を搬送する一対の排版ロール74,74と、この一対の排版ロール74,74によって搬送されて来る孔版原紙20を収納する排版ボックス75とを有する。
【0056】
次に、各版胴40,50の構成について説明する。図2に示すように、版胴40,50は、ほぼ直線状に形成された印刷用紙45の搬送経路Pの両側で、且つ、その搬送方向にシフトした位置に配置されている。各版胴40,50は装置本体12に対して挿入・引き出しによって着脱自在に設けられており、その上流側の装着位置が搬送経路Pより上面側に位置するため上面印刷用の装着位置とされ、下流側の装着位置が搬送経路Pより下面側に位置するため下面印刷用の装着位置とされる。又、各版胴40,50は、双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作可能に設けられている。つまり、版胴は上流側の装着位置に装着された場合に上流側の版胴40に、下流側の装着位置に装着された場合に下流側の版胴50になる。尚、以下の説明では、版胴、インク供給手段及び原紙クランプ手段には説明の便宜上装着された位置における符号を付して説明する。
【0057】
以下、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作可能な構成について説明する。この第1実施形態では、各版胴40,50は、双方の装着位置によって180度異なる回転位置で挿入されると共に、双方の装着位置で同一挿入方向で挿入されることによって装着可能に設けられている。そして、各版胴40,50は双方の装着位置に装着された状態で装置本体12側から回転駆動力の伝達を受け、且つ、正逆いずれにも回転自在に設けられている。
【0058】
各インク供給手段A,Bは、図3及び図4に示すように、外周壁40a,50aの内周面に接触して回転自在に設けられたインク供給ロール42,52と、このインク供給ロール42,52に所定のギャップを介して配置されたドクターロール43,53と、この双方のロール42,43、52,53間で形成される2箇所のくさび状のインク溜まりスペースに配置された各駆動軸44a,44b、54a,54bとを有する。インク用チューブ16が接続された各ドクターロール43,53は一定範囲で回転可能に設けられていると共に、ドクターロール43,53の適所にはインク吐出口43a,53aが設けられいる。そして、ドクターロール43,53を回転させることにより、インク吐出口43a,53aから2箇所のインク溜まりスペースに選択的にインク13を吐出自在に設けられている。図3に示すように、上流側の版胴40とされた場合には、版胴40の回転中心に近い方のインク溜まりスペース(駆動軸44a側)に、図4に示すように、下流側の版胴50とされた場合には外周壁50aに近い方のインク溜まりスペース(駆動軸54b側)にそれぞれインク13が吐出される。版胴40,50の回転と共にインク供給ロール42,52が回転すると、インク供給ロール42,52の外周面にはドクターロール43,53とのギャップを通過して一定膜厚のインク13が付着し、この付着インクが外周壁40a、50aに転写されることによって常時インクが孔版原紙20の内面側に供給される。以上より、各版胴40,50が正逆いずれの回転でも所定膜厚のインク13を外周壁40a,50aに供給できるようになっている。
【0059】
図5に示すように、各原紙クランプ手段41,51は、各版胴40,50の外周壁40a,50aの外部に固定された版座部14と、この版座部14の上面に回転自在に設けられた1枚のクランププレート部15とを有する。このクランププレート部15を境としていずれの方向に孔版原紙20の先端が配置された場合にもクランプ自在に設けられている。つまり、版胴40,50の正逆いずれの回転方向でも孔版原紙20の先端をクランプ自在に設けられている。
【0060】
次に、上記構成の孔版印刷装置1Aの両面印刷時の製版、両面印刷動作を説明する。両面製版モードが選択されると、各版胴40,50に孔版原紙20が巻付け装着されているか否かをチェックし、装着されている場合には孔版原紙20を各版胴40,50より取り除き排版ボックス73,75にそれぞれ廃棄する。
【0061】
排版処理が終了すると、原稿読み取り動作により読み取った上面側対応の画像データに基づき孔版原紙20にサーマルヘッド22にて感熱穿孔する。そして、製版された孔版原紙20が上流側の版胴40に巻き付け装着される着版処理が行われ、これで上流側の製版動作が終了する。又、読み取った下面側対応の画像データに基づき孔版原紙20にサーマルヘッド32にて感熱穿孔する。そして、製版された孔版原紙20が下流側の版胴50に巻き付け装着される着版処理が行われ、これで下流側の製版動作が終了する。
【0062】
次に、両面印刷ボタンがオンされて両面印刷動作が選択されると、給紙台57上に印刷用紙45があるか否かをチェックし、印刷用紙45がなければ紙なしエラー処理を行う。又、孔版原紙20が各版胴40,50に着版されているか否かをチェックし、孔版原紙20が着版されていなければ版無しエラー処理を行う。又、インク供給ロール42,52及びドクターロール43,53間のインク溜まりにインクがあるか否かをチェックし、インクがなければインク無しエラー処理を行う。又、下流側の版胴50が半抜け位置にあるか否かがチェックされる。
【0063】
そして、これらのチェックを全て通ると、図示しないメインモータが回転して各版胴40,50が回転され、この回転に同期して給紙部6より印刷用紙45が上流側の版胴40に給紙される。この給紙された印刷用紙45は押圧ロール46で版胴40の孔版原紙20に押圧されることによって印刷用紙45の上面にインク画像が転写され、上面印刷された印刷用紙45は版胴40の外周面より剥離されて上流側ベルト搬送機構7に導かれる。上流側ベルト搬送機構7は、印刷用紙45の下面を接触面として印刷用紙45をベルト62の移動で搬送し、ベルト62の最下流より下流側の版胴50に給紙される。この給紙された印刷用紙45はベルト67を介して押圧ロール56で版胴50の孔版原紙20に押圧されることによって印刷用紙45の下面にインク画像が転写され、下面印刷された印刷用紙45は版胴50の外周面より剥離されて下流側ベルト搬送機構8に導かれる。下流側ベルト搬送機構8は、印刷用紙45をベルト67の移動で搬送し、ベルト67の最下流より排紙台71に排出される。排紙台71に排紙された印刷用紙45はここで積層状態で載置される。
【0064】
以上、各版胴40,50が上流側の上面印刷用の装着位置と下流側の下面印刷用の装着位置に共に選択的に装着でき、版胴40,50が装着された位置で印刷動作を実行できるため、各版胴40,50が上面印刷用及び下面印刷用として共に利用でき、複数色の印刷を行う場合に用意する版胴の数を少なくできる。従来例では、例えば両面黒色の印刷の他に上面のみに赤色の印刷を施すと共に、下面のみに赤色の印刷を施す場合には赤色の上面印刷用の版胴と赤色の下面印刷用の版胴とを用意しなければならないため、合計4本の版胴を用意しておく必要があった。しかし、この第1実施形態では2本の黒色印刷用の他に1本の赤色印刷用の版胴のみを用紙すれば足りるため、合計3本の版胴を用意すればよい。
【0065】
又、この第1実施形態では、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在な構成は、各版胴40,50が双方の装着位置で同一挿入方向で装着自在に設けられ、各版胴40,50が正逆いずれにも回転自在に設けられ、インク供給手段A,Bが各版胴40,50の正逆いずれの回転でも所定膜厚のインク13を外周壁40a,50aに供給可能に設けられ、原紙クランプ手段41,51が各版胴40,50の正逆いずれの回転方向でも孔版原紙20の先端をクランプ自在に設けられたものである。従って、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ挿入方向で装着できるため、版胴40,50の挿入方向を装着位置によって変える必要がなく版胴40,50の取り扱いが容易である。
【0066】
又、第1実施形態では、インク供給手段A,Bは、外周壁40a,50aの内周に配置され、外周壁40a,50aの回転に追従して回転するインク供給ロール42,52と、このインク供給ロール42,52に所定膜厚寸法だけ離間して配置されたドクターロール43,53とを有し、このドクターロール43,53とインク供給ロール42,52によって形成される2個所のインク溜まりスペースのいずれにも選択的にインク13を供給できる構成であるので、インク供給手段A,Bは単にインク溜まり位置を可変することによって回転方向にかかわらず所定膜厚のインク13を供給できる。
【0067】
又、第1実施形態では、印刷用紙45の搬送経路Pはほぼ直線状であり、このほぼ直線状の搬送経路Pの搬送方向にシフトした位置に各版胴40,50が配置されているので、印刷用紙45がほとんど屈曲されないで両面の印刷動作が実行されるため、印刷用紙45に屈曲等の癖がつきにくい。又、後述する第2実施形態でも同様の構成であるため、第2実施形態でも同様の作用・効果がある。
【0068】
又、第1実施形態では、原紙クランプ手段41,51は、外周壁40a,50aの外側に配置された1枚のクランププレート部15を有し、このクランププレート部15を境としていずれの方向に孔版原紙20の先端が配置された場合にもクランプ可能に設けられたので、1枚のクランププレート15によって巻き付け方向の異なる孔版原紙20をクランプできる。
【0069】
図6には原紙クランプ手段41,51の変形例が示されている。原紙クランプ手段41,51は、外周壁40a,50aの外側に配置された版座部14と、この版座部14上に回転自在に設けられた2枚のクランププレート部15a,15bを有し、この各クランププレート部15a、15bが互いに異なる方向に孔版原紙20の先端が配置された場合に選択的にクランプ自在に設けられている。この変形例では、2枚のクランププレート部15a,15bによって巻き付け方向の異なる孔版原紙20をクランプする。
【0070】
図7〜図11は本発明の第2実施形態を示し、図7は孔版印刷装置の概略構成図、図8は2箇所の版胴の斜視図、図9は2箇所の版胴の装着状態を上方から見た図、図10は上流側印刷部の要部の構成図、図11は下流側印刷部の要部の構成図である。この第2実施形態の孔版印刷装置1Bにあって前記第1実施形態の孔版印刷装置1Aと同一構成箇所については図面に同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成箇所のみを説明する。
【0071】
即ち、各版胴40,50は、前記第1実施形態と同様に、装置本体12に対して挿入・引き出しによって着脱自在に設けられており、その上流側の装着位置が搬送経路より上面側に位置するため上面印刷用の装着位置とされ、下流側の装着位置が搬送経路より下面側に位置するため下面印刷用の装着位置とされる。又、各版胴40,50は、前記第1実施形態と同様に、双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在に設けられているが、その具体的構成が異なる。
【0072】
以下、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在な構成について説明する。この第2実施形態では、各版胴40,50は、双方の装着位置によって180度異なる回転位置で装着されると共に、双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で挿入されることによって装着自在に設けられている。図8で説明すると、上流側に装着される版胴40は、星印側が奥で丸印側が手前で挿入され、下流側に装着される版胴50は丸印側が奥で星印の側が手前で挿入される。そして、図9に示すように、各版胴40,50の両面には駆動軸17が突設されており、各版胴40,50がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体12の背面12aの動力出力部18から回転駆動力の伝達を受けて回転するように設けられている。各版胴40,50は双方の装着位置で挿入方向を互いに逆に挿入されるため、前記第1実施形態のものと異なり一方向にしか回転できないもので良い。
【0073】
又、同様の理由により、図10,図11に示すように、各インク供給手段A,Bは、外周壁40a,50aの内周面に接触して回転自在に設けられたインク供給ロール42,52と、このインク供給ロール42,52に所定のギャップを介して配置されたドクターロール43,53と、この双方のロール42,43、52,53間で形成される版胴40,50の回転中心に近い方のくさび状のインク溜まりスペースに配置された各駆動軸44,54とを有する。インク用チューブ(図示省略)が接続された各ドクターロール43,53は前記第1実施形態と異なり回転不能に設けられていると共に、ドクターロール43,53の適所にはインク吐出口43a,53aが設けられている。図10の上流側の版胴40とされた場合にも、図11の下流側の版胴50とされた場合にも、版胴40,50の回転中心に近い方のインク溜まりスペースにインク13が吐出される。そして、版胴40,50の回転と共にインク供給ロール42,52が回転すると、インク供給ロール42,52の外周面にはドクターロール43,53とのギャップを通過して一定膜厚のインク13が付着し、この付着インクが外周壁40a、50aに転写されることによって常時インクが孔版原紙20の内面側に供給される。
【0074】
図10及び図11に示すように、各原紙クランプ手段41,51は、各版胴40,50の外周壁40a,50aの外部に固定された版座部14と、この版座部14の上面に回転自在に設けられた1枚のクランププレート部19とを有する。このクランププレート部19は、前記第1実施形態のものと異なり、版胴40,50の一方の回転方向でのみ孔版原紙20の先端をクランプ自在に設けられている。つまり、上流位置に装着された版胴40は、原紙クランプ手段41が上端位置に位置する状態で孔版原紙20の先端をクランプし、版胴40が反時計方向に回転することによって孔版原紙20を外周壁40aに巻き付け装着する。下流位置に装着された版胴50は、原紙クランプ手段51が下端位置に位置する状態で孔版原紙20の先端をクランプし、版胴50が時計方向に回転することによって孔版原紙20を外周壁50aに巻き付け装着する。
【0075】
又、図9に示すように、各版胴40,50には、装置本体12への挿入・引き出し方向の両面側にインクボトル80のボトル装着部81とユーザが握持する握持部83a,83bが各々それぞれ設けられている。又、握持部83a,83bは、インクボトル80を中心として180度対向位置にもそれぞれ設けられている。
【0076】
この第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、各版胴40,50が上流側の上面印刷用の装着位置と下流側の下面印刷用の装着位置に共に選択的に装着でき、版胴40,50が装着された位置で印刷動作を実行できるため、各版胴40,50が上面印刷用及び下面印刷用として共に利用でき、複数色の印刷を行う場合に用意する版胴の数を少なくできる。
【0077】
又、第2実施形態では、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作可能な構成は、各版胴40,50が双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で装着自在に設けられ、各版胴40,50がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体12側からの回転力の伝達を受けて回転するように設けられている。従って、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ回転方向で印刷動作を実行できるため、版胴40,50の回転手段やインク供給手段A,Bや原紙クランプ手段41,51を一方向のみに対応できる構成とすれば良く構成の単純化になる。
【0078】
又、第2実施形態では、各版胴40,50は、装置本体12への挿入・引き出し方向の両面側にインクボトル80のボトル装着部81を有するので、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていてもインクボトル80の交換が容易にできる。
【0079】
又、第2実施形態では、各版胴40,50は、装置本体12への挿入・引き出す方向の両面側にユーザが握持する握持部83a,83bを有するので、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていても版胴40,50の交換が容易にできる。
【0080】
又、第2実施形態では、各版胴40,50は、180度対向位置にユーザが握持する握持部83a,83bを有するので、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で180度異なる回転位置で装着される場合に、どの回転位置でも版胴40,50を容易に取り扱いできる。又、前記第1実施形態の版胴40,50も双方の装着位置で180度異なる回転位置で装着されるため、同様に握持部を設ければ、版胴40,50を容易に取り扱いできる。
【0081】
図12〜図16は本発明の第3実施形態を示し、図12は孔版印刷装置の概略構成図、図13は印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図、図14は2箇所の版胴の装着状態を上方から見た図、図15は上流側印刷部の要部の構成図、図16は下流側印刷部の要部の構成図である。この第3実施形態の孔版印刷装置1Cにあって前記第1実施形態の孔版印刷装置1Aと同一構成箇所については図面に同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成箇所のみを説明する。
【0082】
即ち、印刷用紙45の搬送経路Pは、前記第1及び第2実施形態では、ほぼ直線状であったが、この第3実施形態では、図12及び図13に示すように、下方水平路と垂直路と上方水平路からなる略コ字状を有し、下方水平路と上方水平路に各版胴40,50がそれぞれ配置されている。上流側ベルト搬送機構7は、印刷用紙45を吸引しつつベルト移動によって印刷用紙45を搬送するベルト移動手段84a,84b,84cが下方水平路と垂直路と上方水平路の3箇所に配置されている。排紙部9は、下流側ベルト搬送機構8の下流に配置された排紙台71の他に上流側ベルト搬送機構7の下方水平路のベルト移動手段84aの下流に配置された排紙台85をも有し、上流側印刷部4でのみ印刷されたものを排紙できるようになっている。
【0083】
各版胴40,50は、第2実施形態と同様に、装置本体12に対して挿入・引き出しによって着脱自在に設けられており、その上流側の装着位置が搬送経路より上面側に位置するため上面印刷用の装着位置とされ、下流側の装着位置が搬送経路より下面側(図面上では上面であるが実質的には下面)に位置するため下面印刷用の装着位置とされる。又、各版胴40,50は、前記第2実施形態と同様に、双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在に設けられている。そして、各版胴40,50は、双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で挿入されることによって装着されるが、前記第2実施形態と異なり、双方の装着位置で共に同じ回転位置で装着自在に設けられている。図14で説明すると、上流側(図14では上方位置に図示)に装着される版胴40は、星印側が奥で丸印側が手前で挿入され、下流側(図14では下方位置に図示)に装着される版胴50は丸印側が奥で星印の側が手前で挿入される。そして、前記第2実施形態と同様に、各版胴40,50の両面には図示しない駆動軸が突設されており、各版胴40,50がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体12の図示しない動力出力部から回転駆動力の伝達を受けて回転するように設けられている。各版胴40,50は双方の装着位置で挿入方向を互いに逆に挿入されるため、前記第2実施形態のものと同様に一方向にしか回転できないもので良く、インク供給手段A,B及び原紙クランプ手段41,51も前記第2実施形態と同様の構成である。
【0084】
この第3実施形態でも、各版胴40,50が上流側の上面印刷用の装着位置と下流側の下面印刷用の装着位置に共に選択的に装着でき、版胴40,50が装着された位置で印刷動作を実行できるため、各版胴40,50が上面印刷用及び下面印刷用として共に利用でき、複数色の印刷を行う場合に用意する版胴の数を少なくできる。
【0085】
又、第3実施形態では、印刷用紙45の搬送経路Pは下方水平路と垂直路と上方水平路からなる略コ字状を有し、下方水平路と上方水平路に各版胴40,50がそれぞれ配置されているので、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の印刷位置で搬送経路Pに対して共に同じ上面側(又は下面側に配置しても良い。)に配置されるため、版胴40,50の回転位置を装着位置によって変える必要がなく版胴40,50の取り扱いが容易である。
【0086】
又、第3実施形態では、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作自在な構成は、前記第2実施形態と同様に、各版胴40,50が双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で装着自在に設けられ、各版胴40,50がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体12側からの回転力の伝達を受けて回転するように設けられている。従って、前記第2実施形態と同様に、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ回転方向で印刷動作を実行できるため、版胴40,50の回転手段やインク供給手段A,Bや原紙クランプ手段41,51を一方向のみに対応できる構成とすれば良く、構成の単純化になる。
【0087】
尚、前記第1実施形態のように構成しても良い。つまり、各版胴40,50が双方の装着位置で同一挿入方向で装着自在に設けられ、各版胴40,50が正逆いずれにも回転自在に設けられ、インク供給手段A,Bが各版胴40,50の正逆いずれの回転でも所定膜厚のインク13を外周壁40a,50aに供給自在に設けられ、原紙クランプ手段41,51が各版胴40,50の正逆いずれの回転方向でも孔版原紙20の先端をクランプ自在に設けても良い。
【0088】
又、第3実施形態でも前記第2実施形態と同様に、各版胴40,50には装置本体12への挿入・引き出し方向の両面側にインクボトルのボトル装着部を設けることが好ましい。このように構成すれば、版胴40,50が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていてもインクボトルの交換が容易にできる。
【0089】
図17は第1及び第2実施形態の変形例を示し、印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図である。この変形例の孔版印刷装置1Dでは、印刷用紙の搬送経路Pは、ほぼ直線状であり、このほぼ直線状の搬送経路Pの搬送方向にシフトしない同一位置に各版胴40,50が配置されているものである。互いに版胴40,50がそれぞれ印刷圧を付与する役目を兼用するため、第1及び第2実施形態のような押圧ロール46,56は不要である。又、各版胴40,50が双方の装着位置のいずれでも着脱自在で、且つ、印刷動作可能な構成を含めて他の構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同様に構成される。
【0090】
この変形例によれば、第1及び第2実施形態と同様に、印刷用紙がほとんど屈曲されないで両面の印刷動作が実行されるため、印刷用紙に折曲等の癖がつきにくい。
【0091】
尚、前記第1〜第3実施形態によれば、上流側の版胴40が搬送経路Pも上面に配置されて上面印刷用として、下流側の版胴50が搬送経路Pの下面に配置されて下面印刷用として設けられているが、この逆に上流側の版胴40が搬送経路Pも下面に配置されて下面印刷用として、下流側の版胴50が搬送経路Pの上面に配置されて上面印刷用として設けても良いことは勿論である。
【0092】
尚、前記第1〜第3実施形態によれば、版胴40、50に印刷圧を付与する押圧回転部材は、版胴40,50よりも十分に小径の押圧ロール46,56にて構成されている場合を説明したが、押圧回転部材は版胴40,50との間で印刷圧を付与できる部材であれば良く、例えば版胴40,50とほぼ同一径を有する圧胴にて構成されている場合であっても良い。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項の発明によれば、原紙クランプ手段が外周壁の外側に配置された1枚のクランププレート部を有し、このクランププレート部を境としていずれの方向に孔版原紙の先端が配置された場合にもクランプ可能に設けられたので、1枚のクランププレートによって巻き付け方向の異なる孔版原紙をクランプできる。
【0098】
請求項の発明によれば、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で共に同じ回転方向で印刷動作を実行できるため、版胴の回転手段やインク供給手段や原紙クランプ手段を一方向のみに対応できる構成とすれば良く、構成の単純化になる。
【0099】
請求項の発明によれば、各版胴が装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にインクボトルのボトル装着部を有するので、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていてもインクボトルの交換が容易にできる。
【0100】
請求項の発明によれば、各版胴が装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にユーザが握持する握持部を有するので、版胴が上面印刷用の装着位置と下面印刷用の装着位置で異なる挿入方向で装着されていても版胴の交換が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、孔版印刷装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、上流側印刷部の要部の構成図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示し、下流側印刷部の要部の構成図である。
【図5】本発明の第1実施形態を示し、原紙クランプ手段の側面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の変形例の原紙クランプ手段の側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示し、孔版印刷装置の概略構成図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示し、2箇所の版胴の斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示し、2箇所の版胴の装着状態を上方から見た図である。
【図10】本発明の第2実施形態を示し、上流側印刷部の要部の構成図である。
【図11】本発明の第2実施形態を示し、下流側印刷部の要部の構成図である。
【図12】本発明の第3実施形態を示し、孔版印刷装置の概略構成図である。
【図13】本発明の第3実施形態を示し、印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図である。
【図14】本発明の第3実施形態を示し、2箇所の版胴の装着状態を上方から見た図である。
【図15】本発明の第3実施形態を示し、上流側印刷部の要部の構成図である。
【図16】本発明の第3実施形態を示し、下流側印刷部の要部の構成図である。
【図17】本発明の第1及び第2実施形態の変形例を示し、印刷用紙の搬送経路と2箇所の版胴の配置位置を示す概略図である。
【図18】従来例の孔版印刷装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1A〜1D 孔版印刷装置
2 上流側製版部
3 下流側製版部
4 上流側印刷部
5 下流側印刷部
6 給紙部
7 上流側ベルト搬送機構
8 下流側ベルト搬送機構
9 排紙部
10 上流側排版部
11 下流側排版部
12 装置本体
13 インク
15,15a,15b,19 クランププレート部
20 孔版原紙
40,50 版胴
40a,50a 外周壁
41,51 原紙クランプ手段
42,52 インク供給ロール
43,53 ドクターロール
45 印刷用紙(印刷媒体)
80 インクボトル
81 ボトル装着部
83a,83b 握持部
A,B インク供給手段
P 搬送経路

Claims (4)

  1. 装置本体に着脱自在に設けられ、且つ、インク通過性の外周壁に孔版原紙を巻き付けるために前記孔版原紙の先端をクランプする原紙クランプ手段と、前記外周壁の内周面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段とを有する版胴を備え、この版胴を印刷媒体の搬送される搬送経路の両面側にそれぞれ配置し、上面印刷位置の前記版胴と下面印刷位置の前記版胴とに対して前記印刷媒体をそれぞれ押圧搬送し、この各押圧搬送過程で前記各版胴の各孔版原紙からインク転写することで両面印刷を行うようにし、前記各版胴が双方の装着位置で同一挿入方向で装着自在に設けられ、前記各版胴が正逆いずれにも回転自在に設けられ、前記インク供給手段が前記各版胴の正逆いずれの回転でも所定膜厚のインクを前記外周壁に供給自在に設けられ、前記原紙クランプ手段が前記各版胴の正逆いずれの回転方向でも前記孔版原紙の先端がクランプ自在に設けられた孔版印刷装置において、
    前記原紙クランプ手段は前記外周壁の外側に配置された1枚のクランププレート部を有し、このクランププレート部を境としていずれの方向に前記孔版原紙の先端が配置された場合にもクランプ自在に設けられたことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 装置本体に着脱自在に設けられ、且つ、インク通過性の外周壁に孔版原紙を巻き付けるために前記孔版原紙の先端をクランプする原紙クランプ手段と、前記外周壁の内周面に所定膜厚のインクを供給するインク供給手段とを有する版胴を備え、この版胴を印刷媒体の搬送される搬送経路の両面側にそれぞれ配置し、上面印刷位置の前記版胴と下面印刷位置の前記版胴とに対して前記印刷媒体をそれぞれ押圧搬送し、この各押圧搬送過程で前記各版胴の各孔版原紙からインク転写することで両面印刷を行うようにした孔版印刷装置において、
    前記各版胴が双方の装着位置で互いに異なる挿入方向で装着自在に設けられ、前記各版胴がいずれの挿入方向で装着された場合でも装置本体側からの回転力の伝達を受けて回転するように設けられたことを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項記載の孔版印刷装置であって、
    前記各版胴は前記装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にインクボトルのボトル装着部を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項記載の孔版印刷装置であって、
    前記各版胴は前記装置本体への挿入・引き出す方向の両面側にユーザが握持する握持部を有することを特徴とする孔版印刷装置。
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