JP3770828B2 - 地表蓋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚水管、雨水管、電線埋設管などのマンホールを覆うマンホール蓋、雨水管、雨水枡などの集水口を覆う蓋、および、地下に埋設された止水栓や散水栓の地表蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車道・歩道、公園などの公共用地に設置されるマンホール蓋として上面凹状の皿形状であって、この凹部に化粧タイルやカラーブロックなどを敷き詰める充填式の化粧マンホール蓋が知られている(実開昭61−188647、実開平1−75160)。また、住宅敷地内の、雨水管、汚水管などのマンホール蓋あるいは地下に埋設された散水栓の蓋として、板状で、その表面がそのまま地表に露出する蓋が使用されている。さらに、雨水管の集水口には格子蓋、グレーチング、穴を空けたコンクリート板などが使用されている。
【0003】
通常、地表蓋は地下部分と地表との気体流通を遮断し、また、雨水の流下を防ぐものであり、特に、汚水管のマンホール蓋は、汚水からの臭気を防ぎ、汚水と雨水を分離するために密閉が必要である。よって、マンホール蓋の把手として貫通穴を設けるのは不都合である。このため、たとえば、公共用地用の大型マンホール蓋にあっては、蓋の外周部分の一部に窪部を設けており、ここに専用の治具を係合してその開閉が行なわれる。また、住宅敷地内に使用するマンホール蓋では、通常蓋の表面に窪状の把手を設けてあり、この把手に指をかけて開閉を行うものが汎用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年住宅の敷地面積が狭くなってきており、マンホール、止水栓などを住宅の前庭や車庫などに設置せざるを得なくなり、美観上からこれらの蓋として、充填式化粧蓋の使用が望まれる。一方、住宅敷地内に設置される地表蓋は、通常、小型で軽く、人が片手で開閉可能であるから、化粧地表蓋の中心部分に1の把手をつけると楽に開閉でき、マンホールの保守・点検や水栓の操作に好都合である。
【0005】
しかし、化粧蓋は凹部にモルタルなどの流動物を充填するものであるから、凹部に把手を設けようとすると、把手部分の側面や下面から充填物が把手部分内に侵入し、把手の構造が保たれないという新たな問題点が生じる。
【0006】
次に、地表蓋は水平面のみならず傾斜面に設置されることもある。化粧地表蓋が水平面に設置される場合には、地表蓋に落下する雨滴や地表蓋周辺を流れてくる雨水を蓋の周辺部に導くために、その充填物は蓋の中央部を山高状に盛り上げることが望ましい。他方、傾斜面に設置される場合には、蓋の傾斜面に沿って雨水が流れるように、その充填物は蓋表面の全面が均一な高さになるように充填することが望ましい。
一方、蓋上面での人の歩行を容易にし、また、把手周辺部での雨水の流れをスムーズにするために、化粧地表蓋に取付ける把手の表面は、その近傍の充填物表面と同一面にする必要がある。
このような理由から、蓋の大きさが同一であっても、把手取付け高さの異なる複数の地表蓋を準備して、施行場所に応じた地表蓋を選択使用しなければならないという新たな問題点が生じる。
【0007】
さらに、従来から使用されている集水口の格子蓋についても、従来の非充填式マンホール蓋と同様な美観上の問題があり、周辺地表面と同様な外観とすることが望まれる。加えて、同一の蓋材を使用し充填素材を変更するだけで、集水口蓋とマンホール蓋を製作することができれば、施工・材料手配などに好都合である。
【0008】
また、従来のマンホール蓋の把手部分は上面に開放した窪みであり、砂や泥が溜まりやすく、特に、砂や泥が雨水の流れによって運ばれ窪みに滞留し、蓋の開閉が困難になる問題点もあった。
【0009】
そこで、本発明の課題は、化粧蓋の凹部に充填物を充填し把手部分が充填物の中に埋まる場合にも、把手の構造・機能が阻害されない地表蓋を提供することにある。
本発明の他の課題は、設置場所に応じて、適宜把手部分の高さを変更可能な地表蓋を提供することにある。
更に本発明の課題は、充填式の化粧集水口蓋を提供することにある。
本発明の更なる他の課題は、化粧地表蓋と化粧集水口蓋に兼用できる地表蓋を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、把手を取付けた窪みに、砂や泥が溜まりにくい地表蓋を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1にかかる地表蓋は、蓋底面板と当該蓋底面板の周縁から表面側に立設した蓋周側板からなる地表蓋において、把手手段と、当該把手手段を収納したものであって、箱底面部と箱側面部を有する箱体と、当該蓋底面板の上方位置に当該箱体を固定するものであって、当該蓋底面板から当該箱体上端部までの高さを可変可能な固定手段を有することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項2にかかる地表蓋は、請求項1の地表蓋において、当該蓋底面板に貫通穴を設けたことを特徴とする構成である。
【0012】
請求項3にかかる地表蓋にあっては、請求項1または請求項2記載の地表蓋において、当該把手手段はハンドルであり、当該ハンドルは略水平方向に配置された回転軸を介して当該箱体に取付けられており、当該ハンドルが当該箱体に収納されている場合には、当該ハンドルの一部分が当該箱体の上部開口部を覆い、かつ、当該箱体の上部開口部と当該ハンドルの当該一部分は略同一面を形成し、当該ハンドル使用時には、当該ハンドルが当該回転軸を軸にして回転し、当該ハンドルの指掛け部分が当該箱体の上端部から突出するものであることを特徴とする構成である。
【0013】
【作用】
請求項1の地表蓋は、上方に開口した凹部にモルタル・化粧タイルなどが充填される。その把手は当該凹部の中に埋め込むように取付けられている。モルタルなどの流動物充填時には、充填物は把手が収納された箱体の外面に阻害され、箱体の外側に留まる。また、把手を収納した箱体は蓋本体との高さ調節が可能である。
【0014】
請求項2の地表蓋は、集水口蓋と密閉蓋に両用される。集水口蓋に使用する場合には、蓋の凹部に透水性の素材または透水用の穴を持つ素材が充填される。これらの充填物を通り蓋底面板に到達した水は、蓋底面板に設けられた貫通穴から流下する。一方、密閉蓋として使用する場合には、蓋底面板に設けた貫通穴を塞ぐ部材を入れ、その上からモルタルなどが充填される。
【0015】
請求項3の地表蓋にあっては、ハンドル収納時に回転ハンドルの一部分が箱体の蓋として作用する。よって砂や泥が内部に入りにくい。また、表面水もこの蓋によってハンドル部分を通過して流れていくので、表面水によって運ばれる砂や泥がハンドル部分に集積されることが、ある程度阻止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】
本発明にかかる地表蓋とは、地面に埋設された汚水管、汚水枡、会所枡、浄化槽、雨水管、雨水枡、散水栓、止水栓などに、これらの保守、点検、操作のために空けられた穴を開閉自在に覆う蓋である。その代表例はマンホール蓋、集水口の蓋、散水栓の蓋である。
【0018】
本発明において、把手手段とは地表蓋の開閉のための手掛かり手段をいい、また、開閉のための治具の係属手段をいう。把手手段の一例を例示すれば以下のものである。
▲1▼略水平に配置された横木構造と横木構造の下部に空隙を有する構造であって、横木構造の下部に指又は治具を係止して蓋を引き上げ、または、横移動させるもの、
▲2▼「コ」の字状棒の2本の足部分を、本体部に設けられた2つの穴に入れ、棒先端部分の断面を穴の断面よりも大きくしたものであって、2本の足部分が略垂直方向に蓋本体の箱体部分に収められる構造であり、棒の横木部分を引き上げると、棒が本体に係止し蓋が引き上げられる、または、この状態で横移動させるもの、及び、
▲3▼指や治具の係止部分が本体に収納されていて、回転軸により蓋本体と接続された回転ハンドルであって、把手を回転させ上面に突出した係止部分に指または治具を係止して蓋を引き上げ、または横移動させるもの。
【0019】
箱体は把手手段を収納するものである。蓋の凹部にモルタル、コンクリートなどを充填した場合に、この箱体は、その上面が充填物と略同一平面で、側面、底面は充填物中に埋め込まれる状態となる。よって箱体の側面と底面は、モルタルなどの流動物充填時に、流動物が箱体内部に侵入しない程度の密閉性が必要である。なお、この密閉性は空気などの気体の流通を遮断する程度の密閉性を備えていてもよいが、必ずしも気体流通の遮断までは必要としない。
【0020】
箱体の形状は、直方体、立方体、半円球体などいかなるものであってもよい。また、箱体は板状の壁で構成しその中に把手構造物を収納してもよいし、箱体を把手構造と一体的に作成してもよい。後者の一体物の場合には、箱体の底面部と側面部の壁は不定の厚さになることが多い。
箱体の材質は、把手手段を支え、地表蓋を持ち上げるの耐える強度があればいかなるものであってもよく、通常、合成樹脂、鋳鉄、ステンレススチール、アルミニウムなどが使用される。耐久性、重量、加工性、経済性を考慮すると、ステンレススチールやアルミニウムが好ましく、ステンレススチールが最も好ましい。
【0021】
把手手段を収納した箱体は、蓋底面板の上部の空間部に位置するように取付けられる。小さい地表蓋(その一例は直径約33cm、約20cm、約15cmの円形蓋、あるいはこれらと同等な大きさの方形蓋)であれば、充填物を充填しても片手で開閉が可能であるから、1つの把手手段を蓋底面板の中央付近の上部空間に取付けることが好ましい。しかし、把手手段の個数は1の蓋に1つに限られるものではなく、1の蓋に複数個を取付けてもよい。また、開閉用治具の形状構造に応じて、蓋底面板の上方位置であれば任意の位置に取付けることもできる。
【0022】
固定手段は、把手手段を収納した箱体を蓋底面板に固定するものである。通常、当該固定手段はその上端と下端を除いて充填物の中に埋め込まれるものであり、充填物相互間の固着を妨げることなきよう、一般に棒状体または板状体が使用され、棒状体であることが好ましい。
【0023】
この固定手段は、箱体上端部と蓋底面板との高さ調節が可能なものである。この固定手段の一例を列挙すれば以下のとおりである。
▲1▼長足のボルトとボルトに螺合する3個のナットからなり、ボルト頭部のつば部分と1のナットで箱体のとりつけ穴周辺を上下から締め付けて箱体を固定し、他の2つのナットで蓋底面板を上下から締め付けるものである。蓋底面板を締め付ける2つのナットの、ボルト上での位置を変更することにより箱体の高さが調節されるもの、
▲2▼断面の形状が楕円形(その長軸をdl、短軸をdsとする)の棒状物であり、適宜の個所でその断面がdsと同じ直径の円状に段切り加工したくびれ部を複数個設けていて、一方、箱体の固定手段取付け位置と蓋底面板の取付け位置には、この棒状物が貫通する楕円状の穴が空けられたものである。棒状物を箱体と蓋底面板の穴に通し、適当なくびれ位置において、棒を、棒の軸を中心として略90度回転させればくびれ部分が箱体と蓋底面板に係止し、これらの高さが固定されるもの、
▲3▼くびれ部を複数個設けた断面円形の棒状物と、「U」字形のバネをこのくびれ部に入れて棒を締め付けて該バネを係止するものであって、箱体と蓋底面板に棒状物が貫通する穴を空け、複数の「U」字形のバネで箱体と蓋底面板を保持固定するもの、及び、
▲4▼2分割された棒状物と複数の調節棒からなり、上部棒状物の下端の断面中心部分にねじ穴を螺設し、また下部棒状物の上端の外周部にねじ溝を螺設し、さらに調節棒の両端に前記ねじ穴とねじ溝に係合するねじ溝とねじ穴を螺設したもので構成し、上部棒状物に箱体を固定し、また、下部棒状物に蓋底面板を固定し、この間の複数の調節棒を追加、削除することにより、これらの高さが調節されるもの。
▲1▼〜▲4▼の中では、高さ調節の容易性から▲1▼、▲2▼が好ましく、さらに加工の容易性を考慮すれば▲1▼がより好ましい。
【0024】
さらに固定手段はその一端が、蓋底面板に取付けられるものに限られない。例えば蓋周側板から蓋の中心部に向かって略水平方向の横木構造を取付け、これに立木構造を取付け、立木構造の上部に箱体を取付けてもよい。しかし、加工の容易性を考慮すれば、固定手段の一端は蓋底面板に取付けるのが好ましい。
固定手段の材質は、地表蓋の重量、さらに箱体への踏圧に耐えるものであれば、どのような材料でもよく、合成樹脂、鋳鉄、ステンレススチール、アルミニウムなどが使用できる。これらの中では、経済性、耐久性、強度などからステンレススチールが好ましい。
通常、箱体上端部が地表蓋凹部充填物の箱体近傍上端面と略同一面となるように、固定手段により箱体の取付け高さが調節される。
【0025】
地表蓋本体の形状は、円形、方形などにすることができる。地表蓋は人や車が乗ることがあるので、一定の強度が必要であり、かつ全体を薄い板状物で製作するためには円形が好ましい。さらに、蓋底面板は、リブ構造と一体に作成したり、蓋底面板にリブを固着したりして作成することができる。当該リブ構造の一例は格子状板、または1方向の1または複数の垂直板である。リブを付けると蓋上面からの耐圧能力が増すので、車庫内に設けられる地表蓋または大型の地表蓋にふさわしい。また、リブは蓋底面板の上面、下面どちらにも付けることができる。上面に付けると充填物の固定を補助する構造となり、また、固化後の充填物の補強構造となるので好ましい。
【0026】
地表蓋の大きさには特に制限はない。よって本発明の地表蓋は、一般住宅敷地内で使用されるマンホール蓋はもとより、公道上に開口する大型のマンホールの蓋としても使用することができる。しかし、モルタルなどを充填した後の全重量を考慮すると、本発明は、円形の場合にはその直径が350mm以下、方形の場合には350mm×350mm以下のものに使用するのが好ましく、特に上記円形のものに使用するのが好ましい。
【0027】
地表蓋本体の材質は、合成樹脂、繊維強化合成樹脂、鋳鉄、ステンレススチール、アルミニウムなどを使用することができ、蓋の形状大きさに応じて、必要な強度から、その材質・厚さが決定される。上記の例示した材質の中で、ステンレススチールは、汚水から発生する腐食性ガスに耐久性があり、厚さを薄くしても強度を保つことができるので全体を軽くすることができ、また応力変形に対して粘りがあり、加工性が良いなどの点で好ましい。
【0028】
地表蓋本体の凹部には、下面にモルタルを充填し、その表面には、ビリ砂利・山砂利・サビ砂利洗い出し、化粧タイル、自然石板などが充填される。また、凹部全体にコンクリートが充填される。さらに、踏み石・庭石を模した合成樹脂版、人工芝などが充填される。モルタルやコンクリートを充填する場合には、モルタルやコンクリートの内部に、金網、格子状の鉄筋、格子状の金属棒、鉄筋、金属棒を入れることができる。これらは、補強材であり、モルタルやコンクリートが固化した後に、踏圧などにより割れることを防ぐ効果がある。
【0029】
請求項2における蓋底面板に設ける貫通穴は、水の流下に適するように適宜の大きさの穴を適宜の数設けることができる。
【0030】
この地表蓋を集水口蓋に使用する場合には、地表蓋の凹部に、砂利、小石、踏み石・庭石に偽装した合成樹脂板に透水穴を空けたもの、人工芝に透水穴を空けたもの、透水性の人工芝などが充填される。従来の格子蓋であれば、蓋上に人が乗って踏み抜くことが無いように、格子蓋には踏圧をその周縁部へ伝えるための強度が要求される。よってこのような強度を備え、さらに、化粧(または偽装)を行える材料の選定は困難であった。一方、本地表蓋の場合には、蓋底面板が前記踏圧を周縁部に伝える強度を持つので、充填材料は、垂直方向に負荷される圧力に耐えるものであればよい。このため、充填材料選択の幅がひろがる。たとえば、蓋が小さく人通りも少ない場所であれば、前記砂利、小石などを充填することもできる。
【0031】
加えて、この地表蓋を集水口蓋に使用する場合には、地表水の集水効果を高めるために、充填物の中心部分を蓋本体の外周部上端よりも低くすることが望ましく、必然的に把手表面の高さもこの充填物表面の高さにあわせることが望ましい。この場合に、本発明にかかる地表蓋は、把手を収納した箱体を低くすることができる。つまり、箱体の高さを可変可能な箱体固定手段は、いっそうその効果を発揮することになる。
【0032】
この地表蓋を雨水溝の蓋に使用する場合には、凹部に非透水性材料を充填する場合もあり、また、踏み石・庭石に似せた合成樹脂板、人工芝などを充填する場合もある。特に後者の場合には、充填材料自体は非透水性であっても蓋底面板まで水が到達することがある。すなわち、把手を収納した箱体がじゃまをするので、これら合成樹脂板などを蓋の表面全面を覆う一体物として作成できず、2以上に分割して作成せざるを得ない。あるいは、一体物として作成できても、合成樹脂板と当該箱体との間には隙間ができる。これらが、凹部に充填されると雨水や結露水の凹部内への侵入が生じる。
このように侵入した水が蓋底面板の貫通穴から流下し排出される。特に、地表蓋本体を鋳鉄、ステンレススチールやアルミニウムで作成した場合に、腐食防止のなどのために水を逃がすことが好ましい。
また、この地表蓋を雨水溝の蓋として使用する場合には、凹部に人工の土壌代用物、土壌などを充填し、これに自然植生を施すことも可能である。
【0033】
この地表蓋を汚水マンホールの蓋に使用する場合には、蓋底面板にシートを敷き、または、蓋底面板に空けられた貫通穴に栓をして、その上からモルタルなど非透水性材料を充填することができる。当該シートや栓は、流動物が固化する前に、蓋底面板に設けられた貫通穴からはみ出ることを防ぐものである。当該シートや栓の材質は、鉄その他の金属、アルミニウムないし合成樹脂などである。また、シートは板状のみならず、網状であってもよい。しかし、充填作業性やシート作成の費用を考慮すれば、合成樹脂製の板状シートを用いるのが好ましい。
【0034】
請求項3におけるハンドルは、回転軸を介して箱体に取付けられている。ハンドルは不使用時には箱体内に収納されている。
ハンドル収納時に、ハンドルの一部分は箱体上面の開口部を覆い箱体表面と略同一面を形成するものである。このハンドルは、その当該一部分を当該開口部にちょうど収まる大きさとすることができ、あるいは、ハンドルの当該一部分に板状のつば部を設け、当該開口部の周辺をつば部で覆うようにすることもできる。
【0035】
このハンドルの一例として例示を挙げれば以下のとおりである。
▲1▼ハンドルの端部に回転軸を設け、使用時にはハンドルを略垂直面内で略90度回転させ使用するもの、及び、
▲2▼ハンドルの中央部に回転軸を設け、使用時にはハンドルを略垂直面内で略180度回転させ使用するもの。
上記の▲1▼▲2▼の中で、▲1▼はその収納時に箱体の深さ(上下方向の距離)を浅くすることができる。箱体が浅くできれば地表蓋の厚さを薄くすることができるので、▲1▼がより好ましい。
【0036】
ハンドルの回転軸は、通常、蓋底面板と平行になるように取付けられる。地表蓋が傾斜して戴置されるとその回転軸も水平面から傾斜することになる。ハンドルの回転軸は箱体内に位置し、通常、対面する箱側面部にその両端を固定して取付けられる。また、回転軸は必ずしも物理的に連結された棒状物である必要はなく、箱側面部に各1個の回転中心を設け、1対で力学的な回転軸を構成してもよい。さらに、強度が許せば回転軸の一方端部だけを側面板に固定する片持ち形式にして取付けることもできる。
【0037】
ハンドルの材質は、合成樹脂、鋳鉄、ステンレススチール、アルミニウムなどを使用することができる。これらの中で、耐久性、強度の点からステンレススチール、アルミニウムが好ましく、応力変形に対する粘り強さからステンレススチールが特に好ましい。
【0038】
【実施例】
以下に実施例により、本発明にかかる地表蓋をさらに説明する。この発明の実施例に記載されている部材や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、特に特定的な記載のない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0039】
図1は、本発明にかかる地表蓋を垂直面で切断した斜視図である。よって、地表蓋の略半分を図示したものである。
【0040】
図中1は地表蓋であり、その本体部分は、円板状の蓋底面板11、蓋底面板11の周縁12から上方に立ち上がり蓋底面板11を全面にわたり取り囲む蓋周側板13、蓋周側板13の上縁から水平方向に外に広がるフランジ14、フランジの外周に取付けられた外周枠15よりなる。すなわち地表蓋1の皿状凹部は円筒を2段に重ねた形状をしている。充填物は蓋底面板11の上面から外周枠の上端15aまでの空間に充填される。
【0041】
地中蓋の本体部分、すなわち蓋底面板11、蓋周側板13、フランジ14及び外周枠15は、ステンレススチール(SUS304)の1.2mm厚さの板金で作られていて、これらをスポット溶接して固着している。これらは、その一部分をプレス加工してその後に溶接することにより製作することもできる。
21は回転ハンドルであり、22はハンドルの背面部、23はハンドルの指掛け部である。図1、図2及び図3は、いずれもハンドル使用状態を示していて、回転ハンドル21は把手収納箱24から指掛け部23を上方に突出した状態で図示されている。
【0042】
把手収納箱24は、長方形の箱底面部25と箱底面部25の外周を取り囲みこれから立設された箱側面部26よりなり、その形状は直方体である。ハンドルの回転軸が、その両端を軸受け部29と図中29の背面にあり図示されていない対面の軸受け部に固定され、取付けられている。当該回転軸は、蓋底面板と平行に取付けられている。回転ハンドル21において、指掛け部23の他方端部に近い位置には、貫通穴が空けられていて(図示されていない)、この貫通穴に上述の回転軸が通されている。これにより、回転ハンドル21は箱体24と連結されている。
【0043】
把手収納箱24には箱天板27が固着されている。したがって、本実施例では、箱体上端部は箱天板27の上部表面である。箱天板27には天板開口部28があり、上方に開口している。回転ハンドル21収納時には、ハンドルの背面部22がこの天板開口部28と同一面上に位置し、開口部28を蓋する。30は、箱天板27上面に設けられている小さな窪みであり、ハンドル収納時にハンドル背面部の一部がこの窪みから箱天板と同一表面まで突出している。この突出部分を押し下げると、回転ハンドル21はその回転軸を中心にしてすこし回転する結果、ハンドルの指掛け部23がすこし上方に持ち上がる。当該持ち上がった部分に指を添えることにより、ハンドルの回転起立が容易に行える。
回転ハンドル21は、収納状態から略90度の角度回転して使用状態に至る。また、この状態から逆回転して収納状態にもどる。
【0044】
箱天板27の両側端部には、固定手段である長足のボルト41を通す貫通穴が1つずつ設けられている。一方、蓋底面板11にもボルト41を通す貫通穴が空けられていて、これらにボルト41が貫通している。ボルト41は頭部を有し、この頭部が箱天板27の上面側に掛かり、ナット41aが裏面から締め付けて箱天板27が固定されている。41b、41cは蓋底面板11を上下方向から締め付けて固定するナットである。ボルト41は長手方向の全面にねじ溝が螺設されているので、ナット41b、41cはボルト41の任意の位置に固定することができ、これにより、蓋底面板11と箱天板27の高さは任意に調節・固定することができる。
【0045】
図2は、地表蓋の使用状態を示す断面図である。図2は説明の都合上、各部材の厚さを誇張して図示している。また、説明の都合上、各部材の大きさは縮小率を変更して図示されている。さらに、図1と図2中の同一部分、部材には同一の番号を付している。
【0046】
図2中61は、中空円筒状のマンホールの立管である。51は受枠であり、その中空円筒状の下部構造の上端部よりやや下の外周につば部52を設け、さらにつば部の外周より表面側に立設された外枠体が該つば部を取り囲んでいる。このように、受枠51の外面は円筒を2段に重ねた形状をしている。受枠51は合成樹脂製である。これはステンレススチールで作ることもできる。ステンレススチールは、腐食性ガスに耐久性があるので、受枠の材質としてより好ましい。
【0047】
図2に示すようにマンホールの立管61に受枠51が戴置され、さらに受枠51に地表蓋1が戴置される。地表蓋1が戴置された状態では、地表蓋1の外周枠の下端15bが、つば部52の上面に接触している。また、地表蓋1の外周枠の上端15aと、受枠51の外枠体の上端53が、地表面72と略同一面を形成している。
【0048】
71は充填物の表面である。本実施例は、水平面に設置される地表蓋であり、充填物の表面71は外周から中心部に向かって山高状に盛り上げられている。また、箱天板27の表面はこの盛り上げられた充填物の表面と略同一面を形成している。
【0049】
地表蓋1の大きさは、外周枠15の外径直径が325mm、蓋周側板の外径直径が295mm、外周枠15の高さ18mm、蓋底面板11の裏面から外周枠の上端15aまで55mm、把手収納箱は、底面の長辺44mm、短辺13mm、深さ18mm、箱天板は長辺80mm、短辺15mm、ボルト41は直径4mm長さ80mmである。地表蓋1の重量は充填物無しで1.5Kg、モルタルとビリ砂利洗い出し処理の充填物を充填した全重量は9Kgである。
【0050】
(他の実施例)
図3は、他の実施例にかかる地表蓋を垂直面で切断した斜視図である。よって地表蓋の略半分を図示したものである。図1と図3中の同一部分、部材には同一の番号を付している。
【0051】
図中81は、蓋底面板11に設けられた樋部である。この樋部81は蓋底面板11を、下に凸形状に加工したものである。樋部81は、円形の蓋底面板11の中心部と蓋底面板の周縁12を結ぶ直線の略中間部分を最も突出した位置とし、周縁12と同心円状に形成されている。そして、樋部81の最も突出する部分には複数の貫通穴82が設けられている。この樋部は断面円弧状に形成しているが、断面三角形状にすることもできる。
【0052】
本実施例では蓋底面板11の外周から内側に水平部分を残してその内側に樋部を設けたが、外縁を樋部の上端部とすることもできる。また、蓋底面板の中央部を最も下面に凸状に形成して、貫通穴を中央部に集中的に設けることもできる。さらに、樋または蓋底面板全面を上面に凸に形成し、周辺部に貫通穴を設けることができる。また、蓋底面板全体を傾斜させて取付け、低い位置に貫通穴を設けることもできる。樋その他の手段で蓋底面板の表面を傾斜させ、水を一方向に導くと排水がより効率的になる。
【0053】
樋部81は蓋底面板を合成樹脂や鋳鉄で作成する場合には材料を流し込む型枠をこの型状にすることにより作成され、ステンレススチールやアルミニウム板で作るときにはプレス加工により形成することができる。
【0054】
当該地表蓋に透水性の充填材料を充填した場合には、充填物を通り蓋底面板の表面に到達した雨水などは、重力により窪み部分に集まり、貫通穴82から流下して排水される。
本地表蓋に非透水性の充填物を充填する場合には、樋部81の上に、その形状に適合するシート部材を敷き、その上からモルタルなど非透水性材料を充填する。樋部81は適度な窪みを有するので、充填作業時には当該シート部材を望ましい位置に固定するのを助ける作用がある。このため、蓋底面板が平ら、かつ貫通穴を設けた地表蓋に、シート部材を敷いて流動充填材料を充填する場合に比較して、充填作業が容易になる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1にかかる本発明によれば、凹部に充填物を充填し把手部分が充填物の中に埋まる場合にも、把手の構造機能が阻害されない地表蓋が提供される。また、施行場所に応じて、適宜把手部分の高さを変更可能な地表蓋が提供される。
【0056】
請求項2にかかる本発明により、マンホール蓋と集水口の蓋に兼用可能な地表蓋が提供される。
【0057】
請求項3にかかる本発明により、ハンドルを取付けた窪みに、砂や泥が溜まりにくい地表蓋が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる地表蓋を垂直面で切断した斜視図である。
【図2】図2は、地表蓋の使用状態を示す断面図である。図2は説明の都合上、各部材の厚さを誇張して図示している。
【図3】他の実施例にかかる地表蓋を垂直面で切断した斜視図である。
【符号の説明】
1 地表蓋
11 蓋底面板
13 蓋周側板
21 回転ハンドル
22 ハンドルの背面部
24 把手収納箱
25 箱底面部
26 箱側面部
28 天板開口部
29 軸受け部
41 固定手段であるボルト
41a、41b、41c 固定手段であるナット
81 樋部
82 貫通穴

Claims (3)

  1. 蓋底面板と当該蓋底面板の周縁から表面側に立設した蓋周側板からなる地表蓋において、
    把手手段と、
    当該把手手段を収納したものであって、箱底面部と箱側面部を有する箱体と、
    当該蓋底面板の上方位置に当該箱体を固定するものであって、当該蓋底面板から当該箱体上端部までの高さを可変可能な固定手段を有する地表蓋。
  2. 当該蓋底面板に貫通穴を設けた請求項1記載の地表蓋。
  3. 当該把手手段はハンドルであり、
    当該ハンドルは略水平方向に配置された回転軸を介して当該箱体に取付けられており、
    当該ハンドルが当該箱体に収納されている場合には、当該ハンドルの一部分が当該箱体の上部開口部を覆い、かつ、当該箱体の上部開口部と当該ハンドルの当該一部分は略同一面を形成し、当該ハンドル使用時には、当該ハンドルが当該回転軸を軸にして回転し、当該ハンドルの指掛け部分が当該箱体の上端部から突出するものである請求項1または請求項2記載の地表蓋。
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