JP3770540B2 - ユニバーサルジョイント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユニバーサルジョイントに係り、さらに詳細にはスリップジョイントのパイプとシャフト間及びスリップジョイントとヨークジョイント間における遊隙補償と振動低減そして温度と回転力に対する剛性が向上されるように、軸連結を改善したユニバーサルジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にユニバーサルジョイントは、任意の角度に傾いたまま設けられてその間に回転力を伝達することができるように用意される。
【0003】
このために、回転力を伝達する側と伝達を受ける側に各々設けられるヨークジョイント(Yoke Joint)と、このヨークジョイントの間に軸方向にスリップ自在に連結されるスリップジョイント(Slip Joint)とを備える。
【0004】
図1は、このような従来のユニバーサルジョイントを示す図面である。これに図示されたように、ヨークジョイント1は一端側の内部に半径方向にピンが設けられることができるように用意された2個のヨークを相互咬合して配置する。
【0005】
そして、その間に十字型のスパイダ(Spider)を設けて、所定の角度以下に屈折した状態でも一側のヨークから他側のヨークに回転力を伝達することができるように用意される。
【0006】
一方、スリップジョイント2は、一側のヨークジョイント1から伝えられる回転力を他側のヨークジョイント1に伝達すると同時に、軸方向にスリップ自在に用意される。
【0007】
すなわち、一側のヨークジョイント1に連結されるパイプ3と、他側のヨークジョイント1に連結されるシャフト4とに分割して形成される。
【0008】
また、このパイプ3の内部とシャフト4の外部には、相互噛み合う一対のセレーション3a、4a(またはスプライン)が形成される(図2参照)。
【0009】
そして、パイプ3の開口された先端側には、軸方向に所定長さだけ切開して形成されたスリット3bが用意される。
【0010】
同時に、パイプ3の開口された先端には、その内部に異物が流入することを防止するダストキャップ6が設けられる。
【0011】
また、スリット3bの外周側には、パイプ3とシャフト4が緩まることを防止すると同時に、パイプ3とシャフト4の軸方向の移動を制限するクリップ5が設けられる。
【0012】
このクリップ5によって、パイプ3とシャフト4が相互に密着固定されて、パイプ3とシャフト4間における半径方向の遊隙が最小化される。
【0013】
この時、スリップジョイント2の長さを調節するためには、パイプ3とシャフト4の軸方向に8〜15kgf(78.4〜147N)程度の荷重を加える必要があり、この荷重は人の手で発生させるには難しい荷重である。
【0014】
一方、ヨークジョイント1の一側内部には、スリップジョイント2が挿入されるが、このスリップジョイント2とヨークジョイント1の間には防振ゴム7が設けられる(図3参照)。
【0015】
すなわち、ヨークジョイント1の内部とスリップジョイント2の外部間には、弾性力が良いゴム材質の防振ゴム7が設けられ、その間に伝わる振動を低減させるようになる。
【0016】
また、スリップジョイント2とヨークジョイント1及び防振ゴム7には、半径方向に相互連通されることができるように、各々にホールが形成される。
【0017】
そして、このホールの内部にはピン状のストッパー8が挿入設置され、スリップジョイント2とヨークジョイント1及び防振ゴム7を軸方向及び回転方向に堅固に結合させるようになる。
【0018】
すなわち、防振ゴム7の材質の弾性領域以上に回転角が発生する場合には、スリップジョイント2とヨークジョイント1を貫通して設けられるストッパー8の強度によって回転力を伝達するようになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成された従来のユニバーサルジョイントでは、クリップ5でスリップジョイント2のパイプ3とシャフト4とを固定しているので、その間のスリップが円滑でないという問題点があった。
【0020】
そして、スリップジョイント2の長さ可変時に、甚だしい密着によって騷音及び振動が発生する問題点があった。
【0021】
また、パイプ3とシャフト4に精密加工でセレーション3a、4aを成形しなければならないので、その製作工程が難しくなって製造原価が上昇する問題点があった。
【0022】
同時に、スリップジョイント2とヨークジョイント1間に設けられる防振ゴム7は、高温及び低温で劣化及びクラック発生の憂慮が高く、温度による剛性の変化が甚だしいという問題点があった。
【0023】
そして、防振ゴム7は回転力を伝達するための剛性が低く、別途のストッパー8を設けなければならないという問題点があった。
【0024】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、その目的は、スリップジョイントのパイプとシャフトとの間及びスリップジョイントとヨークジョイントとの間における遊隙補償と振動低減そして温度と回転力とに対する剛性が向上されるように、半径方向に弾性力を発生させる弾性手段と、さらに大きな回転力を伝達する伝達手段を備えたユニバーサルジョイントを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明のユニバーサルジョイントは、中空のパイプの内部にシャフトが挿入された回転力を伝達し、かつ、軸方向にスリップ自在であるスリップジョイントと、前記スリップジョイントの両端に設けられ、一方は前記パイプに外嵌され、他方は前記シャフトに外嵌される中空のヨークジョイントと、前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイント両端と前記ヨークジョイントとの間に挿入設置されて半径方向に弾性力を発生させる弾性手段とが備わっており該弾性手段は、中空であり、外周一側が軸方向に切開状に形成され、中心側に圧着されて設けられ、外周側に弾性力を発生させるスプリングピンであり、前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイントの両端と前記ヨークジョイントとの間には、回転力の伝達を向上させることができるように、前記パイプと前記シャフト及び前記スリップジョイントと前記ヨークジョイントに各々一体に形成される伝達手段が設けられており、該伝達手段は、前記パイプの内部と前記シャフトの外部及び前記ヨークジョイントの内部と前記パイプの外部とに各々形成され、半径方向に相互対面して溝をなす対の設置溝であり、前記対の設置溝には前記スプリングピンが圧縮されて挿入され、前記スプリングピンは、周方向に回転しないように半径方向断面が長孔であり、前記設置溝はこれに対応するように半径方向断面が長孔の半分に形成されていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して本発明による実施例を詳細に説明する。
【0027】
図4は本発明によるユニバーサルジョイントを示す断面図である。これに図示されたように、ユニバーサルジョイントは全体的に長い形状で用意されるスリップジョイント20とこのスリップジョイント20の両端に設けられるヨークジョイント10とに区分される。
【0028】
まず、ヨークジョイント10は、所定の角度以下に屈折した状態でも回転力を伝達することができるように、2個のヨークを相互咬合して用意される。
【0029】
次に、ヨークジョイント10の間に設けられるスリップジョイント20は、回転力を伝達すると同時に軸方向にスリップ自在に、パイプ30とこれに挿入されるシャフト40に分割して形成される。
【0030】
一方、本発明では、図5と図8に図示されたように、相互連結されるスリップジョイント20のパイプ30とシャフト40との間及びスリップジョイント20とヨークジョイント10との間に弾性手段と伝達手段とが用意される。
【0031】
まず、スリップジョイント20のパイプ30とシャフト40との間の弾性手段は、外部側に拡張可能に金属材質の板状のものを巻いて、外周一側が切開された中空状のスプリングピン150(Spring Pin)である。すなわち、略筒形状であって、周壁部において軸方向に一端部から他端部に達する切欠部(スリット)が形成されている。
【0032】
このスプリングピン150は、外周一側の離隔形成された両端の間隔が狭くなるように中心側に収縮した状態に設けられて、設置後には外部側に弾性力を発生させるようになる。
【0033】
すなわち、スプリングピン150は、パイプ30の内部面とシャフト40の外部面との間に密着して設けられ、その間に回転力を伝達するものであって、相互対応する位置に三本用意される。
【0034】
次に、スリップジョイント20のパイプ30とシャフト40の間に設けられて回転力を伝達する伝達手段は、その間にさらに大きな回転力を伝達するために用意されるものである。
【0035】
すなわち、伝達手段は、スプリングピン150が挿入できるようにパイプ30の内部面とシャフト40の外部面に相互対面して円形の溝をなす一対の設置溝(伝達手段)110、120であって、スプリングピン150と対応するように三個所に用意される。
【0036】
この時、設置溝110、120の結合された直径は、スプリングピン150の外形が収縮して組立てられる時、スプリングピン150の外径と密着できるように用意される。
【0037】
また、シャフト40の外部面に突出形成された結合突起140と、この結合突起140が挿入できるようにパイプ30の内部に外周側に陥没形成される結合溝130とが用意されてもよい。
【0038】
すなわち、シャフト40の外部には、三本の設置溝120と結合突起140とが各々等角度をなすように用意されて、パイプ30の内部にはこれに対応するよう設置溝110と結合溝130とが用意される。
【0039】
この時、設置溝110、120と結合溝130とは、その形状が同一であって、結合突起140はスプリングピン150と類似な形態に突出して、結合突起140とスプリングピン150は、設置溝110、120と結合溝130に選択的に挿入される。
【0040】
このような弾性手段と伝達手段は、図6と図8に図示されたように、スリップジョイント20とヨークジョイント10間にも類似して適用される。
【0041】
この時、スリップジョイント20のシャフト40とヨークジョイント10との連結は、スリップジョイント20のパイプ30とヨークジョイント10との連結と同一であるので、本実施例ではパイプ30とヨークジョイント10との連結を実施例で説明する。
【0042】
スリップジョイント20とヨークジョイント10との間の弾性手段は、相互対応する位置に三本配置されるスプリングピン150である
【0043】
そして、スリップジョイント20とヨークジョイント10との間の伝達手段は、スプリングピン150が挿入できるようパイプ30の外部面とヨークジョイント10の内部面の3か所に相互対面して円形の溝をなす対の設置溝160、170で用意される。
【0044】
また、スリップジョイント20とヨークジョイント10とのは、パイプ30外部面に突出形成された結合突起190と、この結合突起190が挿入できるようにヨークジョイント10の内部に外周側に陥没形成される結合溝180が用意されている
【0045】
すなわち、パイプ30の外部には各三個の設置溝170と結合突起190とが各々等角度に用意されて、ヨークジョイント10の内部にはこれに対応するように設置溝160と結合溝180とが用意される。
【0046】
同時に、図7に図示されたように、設置溝110、120、160、170の内部にスプリングピン150を1本程度挿入して残りには一般的な金属材質の固定ピン200を挿入する場合もある。
【0047】
このような場合には、弾性力が低下する反面さらに大きな回転力伝達を得ることができるので、必要に応じてスプリングピン150と固定ピン200との挿入本数を調節すればよい。
【0048】
図9は、本発明によるまた他の実施例を示す分解斜視図であって、弾性手段と伝達手段を除外した他の構成要素は同一名称・同一符号を用いて説明する。
【0049】
まず、スリップジョイント20のパイプ30とシャフト40との間の弾性手段は、相互対面する両側に配置されるスプリングピン350である。
【0050】
このスプリングピン350は、金属材質の板状のものを巻いて外周一側が切開された形状の中空管であって、パイプ30とシャフト40との間に広く密着するように半径方向の断面が長孔である。
【0051】
すなわち、スプリングピン350は、回転しないように半径方向の断面を平べったく形成したものであって、外周一側の離隔された間隔が狭くなるよう中心側に圧着された状態に設けられる。
【0052】
次に、スリップジョイント20のパイプ30とシャフト40との間の伝達手段は、パイプ30とシャフト40とをさらに堅固に回転方向に結合させるものであって、スプリングピン350が挿入できるようにシャフト40の外部面とパイプ30の内部面に相互対面する対の設置溝310、320で用意される。
【0053】
すなわち、この設置溝310、320は、スプリングピン350の外部形状と対応するようにほぼ長孔を半分に分割した形状に各々陥没形成されて、対面する時その内部にスプリングピン350が圧縮された状態で設けられる。
【0054】
また、スリップジョイント20のパイプ30とシャフト40との間には、シャフト40の外部面に突出形成された結合突起340と、これに対応するようにパイプ30の内部に外周側に陥没形成される結合溝330が用意されている
【0055】
すなわち、シャフト40の外部には2本の設置溝320との交差方向に2個の結合突起340が用意されて、パイプ30の内部にはこれに対応するように設置溝310と結合溝330とが用意される。
【0056】
この時、設置溝310、320と結合溝330とは、その形状が同一に用意されて、結合突起340はこの設置溝310、320と結合溝330に選択的に挿入できるようにスプリングピン350の外部形状と類似して用意される。
【0057】
同時に、このような弾性手段と伝達手段は、スリップジョイント20とヨークジョイント10との間にも類似して適用される。
【0058】
この時、スリップジョイント20のシャフト40とヨークジョイント10との連結は、スリップジョイント20のパイプ30とヨークジョイント10との連結と同一であるので、本実施例ではパイプ30とヨークジョイント10との連結を実施例として説明する。
【0059】
まず、スリップジョイント20とヨークジョイント10との間の弾性手段は、相互対面する両側に配置され半径方向の断面が長孔であるスプリングピン350である
【0060】
次に、スリップジョイント20とヨークジョイント10との間の伝達手段は、スプリングピン350が挿入できるようにシャフト40の外部面とパイプ30の内部面に相互対面し結合された断面が長孔である対の設置溝360、370で用意される。
【0061】
また、スリップジョイント20とヨークジョイント10との間には、パイプ30の外部面に突出形成された結合突起390と、これに対応するようにヨークジョイント10の内部に陥没形成された結合溝380が用意されている
【0062】
すなわち、パイプ30の外部には2本の設置溝370との交差方向に2個の結合突起390が用意されて、ヨークジョイント10の内部にはこれに対応するように設置溝360と結合溝380が用意される。
【0063】
この時、設置溝360、370と結合溝380とはその形状が同一に用意されて、結合突起390はこの設置溝360、370と結合溝380に選択的に挿入できるようにスプリングピン350の外部形状と類似に用意される。
【0064】
このように構成された本発明のユニバーサルジョイントは、結合溝130、180、330、380の内部に結合突起140、190、340、390を軸方向に挿入して、スリップジョイント20のシャフト40とパイプ30及びスリップジョイント20とヨークジョイント10を回転方向に固定するようになる。
【0065】
この時、結合突起140、190、340、390を結合溝130、180、330、380及び設置溝110、120、160、170、310、320、360、370に選択的に設けるようになされるので、結合突起140、190、340、390が挿入されない結合溝130、180、330、380ないし設置溝110、120、160、170、310、320、360、370は対面する設置溝110、120、160、170、310、320、360、370との間にスプリングピン150、350が挿入できる空間を形成するようになる。
【0066】
そして、スリップジョイント20のシャフト40とパイプ30及びスリップジョイント20とヨークジョイント10が回転方向に一時固定された状態で、相互対面するように用意される結合溝130、180、330、380ないし設置溝110、120、160、170、310、320、360、370と対面する設置溝110、120、160、170、310、320、360、370の内部にスプリングピン150と350を半径方向に圧縮させて挿入する。
【0067】
こういうわけで、スプリングピン150、350が外部側に弾性力を発生させて、スリップジョイント20のシャフト40とパイプ30及びスリップジョイント20とヨークジョイント10の間に密着すると同時に、これらを回転方向及び軸方向に固定させ、ひいては設置後はスリップジョイント20のシャフト40とパイプ30及びスリップジョイント20とヨークジョイント10から発生する振動を低減させるようになる。
【0068】
以上のように、本発明のユニバーサルジョイントにおいて、前記パイプとシャフトとの間及び前記スリップジョイント両端と前記ヨークジョイントとの間には、回転力の伝達を向上させることができるように、前記パイプと前記シャフト及び前記スリップジョイントと前記ヨークジョイントに各々一体に形成される伝達手段が設けられており、前記弾性手段は、中空であり、外周一側が軸方向に切開状に形成され、中心側に圧着されて設けられ、外周側に弾性力を発生させるスプリングピンであり、前記伝達手段は、前記スプリングピンが圧縮されて挿入できるように、半径方向に相互対面する前記パイプの内部とシャフトの外部及び前記ヨークジョイントの内部とパイプの外部に各々形成される設置溝であるとしてもよい。
【0069】
また、本発明のユニバーサルジョイントにおいて、前記弾性手段は、中空であり、外周一側が軸方向に切開状に形成され、中心側に圧着されて設けられ、外周側に弾性力を発生させるスプリングピンであり、前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイント両端と前記ヨークジョイントとの間には、回転力の伝達を向上させることができるように、前記パイプと前記シャフト及び前記スリップジョイントと前記ヨークジョイントに各々一体に形成される伝達手段が設けられており、この伝達手段は、前記パイプの内部と前記シャフトの外部及び前記ヨークジョイントの内部と前記パイプの外部とに各々形成され、半径方向に相互対面して溝をなす対の設置溝であり、前記対の設置溝には前記スプリングピンが圧縮されて挿入され、前記スプリングピンは、周方向に回転しないように半径方向断面が長孔であり、前記設置溝はこれに対応するように半径方向断面が長孔の半分に形成されたとしてもよい。
【0070】
また、本発明の参考例としてのユニバーサルジョイントにおいて、前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイント両端と前記ヨークジョイントとの間には、回転力の伝達を向上させることができるように、前記パイプと前記シャフト及び前記スリップジョイントと前記ヨークジョイントに各々一体に形成される伝達手段が設けられており、この伝達手段は、前記スプリングピンが圧縮されて挿入できるように、半径方向に相互対面する前記パイプの内部とシャフトの外部及び前記ヨークジョイントの内部とパイプの外部に各々形成される設置溝であり、前記伝達手段は、前記パイプの内部に挿入される前記シャフトの一端及び前記ヨークジョイントの内部に挿入される前記パイプの一端の外周側に突出形成された結合突起と、この結合突起に対応するように前記パイプの内部と前記ヨークジョイントの内部に陥没形成される結合溝とであり、前記設置溝と結合溝の内径は同一な形状で相互に対称な位置に交互となるように用意され、前記スプリングピンと結合突起の外径は同一な形状に用意され、前記設置溝と結合溝の内部に前記スプリングピンと結合突起が選択的に挿入されるとしてもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上で詳細に説明したように、本発明によるユニバーサルジョイントは、スリップジョイントのパイプとシャフトとの間及びスリップジョイントとヨークジョイントとの間に、例えば、スプリングピン及びピンで用意された弾性手段と、例えば、設置溝と結合突起と結合溝で用意された伝達手段を備える。
【0072】
こういうわけで、パイプとシャフト間とのではこれらを部分的に連結するスプリングピン及びピンによってスリップジョイントのスリップが円滑になり、スリップジョイントの長さが可変時における騷音及び振動を低減させて製品の信頼性を向上させる利点がある。
【0073】
また、回転力伝達構造が単純になったことにより、スリップジョイントとヨークジョイントとを製作し組立てる工程が容易になり、これによって製造原価を節減させることができる利点がある。
【0074】
同時に、スリップジョイントのパイプとシャフトとの間及びスリップジョイントとヨークジョイントの回転方向の遊隙を補償でき、その間で発生する遊隙騷音を低減させることができ、回転力の円滑な伝達を得ることができる利点がある。
【0075】
そして、スリップジョイントとヨークジョイントの間では、スプリングピンが金属材質で用意されることによって、高温及び低温における剛性と回転力を伝達するための剛性が向上する利点がある。
【0076】
また、スリップジョイントとヨークジョイントの内外部に、これと一体に用意された結合溝と結合突起を用意することによって、スリップジョイントとヨークジョイントとを組立てるための別途の部品及びこれを設けるための別途の工程を削除できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のユニバーサルジョイントを示す断面図である。
【図2】 図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】 図1のB−B線矢視断面図である。
【図4】 本発明の実施の一形態におけるユニバーサルジョイントを示す断面図である。
【図5】 図4のC−C線矢視断面図である。
【図6】 図4のD−D線矢視断面図である。
【図7】 本発明の実施の他の一形態を示す矢視断面図である。
【図8】 本発明の実施の一形態におけるユニバーサルジョイントの分解斜視図である。
【図9】 本発明の実施のまた他の一形態における分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ヨークジョイント
20 スリップジョイント
30 パイプ
40 シャフト
110、120、160、170、310、320、360、370 設置溝(伝達手段)
130、180、330、380 結合溝
140、190、340、390 結合突起
150、350 スプリングピン(弾性手段)
200 固定ピン

Claims (1)

  1. 中空のパイプの内部にシャフトが挿入された、回転力を伝達し、かつ、軸方向にスリップ自在であるスリップジョイントと、
    前記スリップジョイントの両端に設けられ、一方は前記パイプに外嵌され、他方は前記シャフトに外嵌される中空のヨークジョイントと、
    前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイントの両端と前記ヨークジョイントとの間に挿入設置されて半径方向に弾性力を発生させる弾性手段とが備わっており、
    該弾性手段は、中空であり、外周一側が軸方向に切開状に形成され、中心側に圧着されて設けられ、外周側に弾性力を発生させるスプリングピンであり、
    前記パイプと前記シャフトとの間及び前記スリップジョイントの両端と前記ヨークジョイントとの間には、回転力の伝達を向上させることができるように、前記パイプと前記シャフト及び前記スリップジョイントと前記ヨークジョイントに各々一体に形成される伝達手段が設けられており、
    該伝達手段は、前記パイプの内部と前記シャフトの外部及び前記ヨークジョイントの内部と前記パイプの外部とに各々形成され、半径方向に相互対面して溝をなす対の設置溝であり、前記対の設置溝には前記スプリングピンが圧縮されて挿入され、
    前記スプリングピンは、周方向に回転しないように半径方向断面が長孔であり、前記設置溝はこれに対応するように半径方向断面が長孔の半分に形成されていることを特徴とするユニバーサルジョイント。
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