JP3770391B2 - 複写帳票 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、領収書等として使用される複写帳票に関し、特に、複写文字の追記による改ざんを容易に判別することができる複写帳票に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、領収書や契約書等のように、発行者と相手方との間で厳密な同一性を要求される書類には、複数枚綴りの複写帳票が使用されている。従来、この種の複写帳票としては、例えば下記の特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−52475号公報
【0004】
この複写帳票は、発行者の手元に残される控えシートと、相手に渡される発行シートとを備え、一方のシートの記入欄に記載された内容が複写手段を介してそのまま他方のシートの複写欄に複写されることで両シートに同一の内容が記録されるものである。
【0005】
より詳細には、この複写帳票の複写手段は、控えシート裏面に塗布された発色剤と、これと対向する発行シート表面に塗布された顕色剤であり、控えシートの記入欄に筆圧を加えると、控えシート裏面の発色剤が発行シート表面の顕色剤と反応して発色し、記入事項が発行シートの表面に複写される。
【0006】
ところが、この複写帳票によると、発行シート表面に複写される複写文字の色相は、発色剤と顕色剤とが反応して発色した単色である。このため、発行シートを受け取った相手が、市販されている同色のカーボン紙を使用して複写文字に追記することは比較的簡単に行なうことができるため、発行シートの金額欄等が容易に改ざんされてしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複写文字の追記による改ざんを容易に判別できるようにし、改ざんの抑止効果を図ることができる複写帳票を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る複写帳票は、上票と下票との間に感圧複写層が設けられた帳票であって、上票は、基紙表面に自己発色剤層が設けられるとともに、自己発色剤層上には金額や日付等を記入する記入欄と、記入欄に記入された文字の複写文字の改ざん有無を判別する判別欄とが形成され、下票は、基紙表面で上票の記入欄と判別欄に対応する箇所に記入複写欄と判別複写欄とが形成されてなり、感圧複写層は、下票の記入複写欄に複写される複写文字と判別複写欄に複写される複写文字がともに2色以上で表示され、かつ、記入複写欄の複写文字の配色パターンと判別複写欄の複写文字の配色パターンとが同一のパターンとなるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明において、感圧複写層の構成については各種考えられるが、例えば、カーボン複写式の複写層であって、上票の基紙裏面に塗布された2色以上のカーボンインキにより構成することができる。
【0010】
また、感圧複写層は、ノーカーボン複写式の複写層としても良い。例えば、上票の基紙裏面に塗布され、2色以上の発色剤を含有するマイクロカプセルからなる発色剤層と、下票の基紙表面に塗布され、発色剤と反応する顕色剤からなる顕色剤層とにより構成された複写発色型の複写層とすることができる。
【0011】
さらに、感圧複写層は、カーボン複写式とノーカーボン複写式との複合複写層であっても良く、上票の基紙裏面に塗布され、発色剤を含有するマイクロカプセルからなる発色剤層と、発色剤層上に塗布され、発色剤の発色と異なる色のカーボンインキを一部未塗布となるようにパターン塗布したカーボンインキ層と、下票の基紙表面に塗布され、発色剤と反応する顕色剤からなる顕色剤層とにより構成された複写層とすることも可能である。
【0012】
このように、本発明によれば、下票の記入複写欄と判別複写欄とに複写される複写文字が2色以上で表示され、複写文字の厳密な再現が困難となるため、複写帳票の改ざんを抑止できる。また、記入複写欄の複写文字自体が厳密に再現されているかどうかの追記チェックに加え、記入複写欄と判別複写欄の複写文字の配色パターンが同一であることにより、記入複写欄と判別複写欄の配色パターンを対比して一致または不一致による追記チェックを行なうことができるため、改ざんの有無を容易に発見することが可能となる。
【0013】
さらに、上票の表面には自己発色剤層が設けられており、上票の記入欄を紙で覆ってその上から金額を記入するという改ざんを試みても、上票の自己発色剤が発色し、上票の記入欄には紙の上から記入した金額通りに表示されるため、そのような改ざんを行なうことはできない。
【0014】
ここで、感圧複写層は、複写帳票の製作コスト削減の観点から、上票の基紙表面に形成された記入欄と判別欄に該当する箇所に限定して形成されていることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る複写帳票は、下票の裏面側に、さらに1枚以上の追加票が設けられ、下票と追加票との間に上記感圧複写層が設けられていることを特徴とする。
【0016】
この場合、上票と下票の組み合わせ、または上票と下票と追加票の組み合わせが一つのセットとされ、このセットが複数セット重ね合わせて冊子状に綴じられるとともに、上票が切り離しできないように構成されていると良い。これは、上票を剥がして下票を改ざんしようとすると、剥がすことにより上票の自己発色剤層が発色して剥がそうとした形跡が残り、上票の不正な持ち出しをしようとしたかどうかを確認できるためである。また、改ざんをしようとする者は、上票裏面の感圧複写層の構成を参照することができず、2色以上からなる配色パターンを厳密に再現することがより困難となるため、複写帳票の改ざん抑止効果がさらに向上する。
【0017】
また、本発明において、複数のセット同士で互いに重複しない通し番号が付番され、この通し番号が、予め判別欄に表示されるとともに判別複写欄に複写されていても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に係る複写帳票を領収書に適用した例を示す平面図であり、同図(a)は上票の表面、同図(b)は上票の裏面、同図(c)は下票の表面の外観を示している。また、図2は同複写帳票における感圧複写層の構成を分解して示した断面図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の複写帳票は、同じ大きさからなる上票10と下票20の2枚組からなる1枚複写の帳票であり、上票10が領収書の控えとして、また下票20が領収書の原本として適用されている。
【0020】
上票10は、本実施形態では基紙11表面に発色剤と顕色剤との混合剤からなる自己発色剤層14が塗布されており、自己発色剤層14上には領収書の控えとなるように、発行元やその他の所定事項が予め印刷されている。また、自己発色剤層14上には宛名,金額,日付等を記入するための記入欄12と、記入欄12に記入された文字や数字等の記入事項の複写が改ざんされていないかどうかを判別するための判別欄13とが形成されている。
【0021】
下票20は、領収書の原本となるように、基紙21表面に同様な発行元やその他の所定事項が予め印刷されている。また、基紙21表面には上票10の記入欄12に該当する箇所に記入複写欄22が形成され、上票10の判別欄13に該当する箇所に判別複写欄23が形成されている。
【0022】
上票10と下票20との間には、上票10に記入した事項が下票20に複写されるように感圧複写層30が設けられている(図2参照)。この感圧複写層30は上票10の基紙11裏面に設けられており、製作コスト削減の観点から、上票10表面に形成された記入欄12と判別欄13に該当する箇所に限定して形成されている(図1(b)参照)。
【0023】
感圧複写層30は、下票20の記入複写欄22に複写される複写文字と判別複写欄23に複写される複写文字がともに2色以上で表示され、かつ、記入複写欄22の複写文字の配色パターンと判別複写欄23の複写文字の配色パターンとが同一のパターンとなるように構成されていることが必要となる。
【0024】
図1および図2に示すように、本実施形態における感圧複写層30にあっては、黒色カーボンインキ31と青色カーボンインキ32が所定幅で交互に塗布されており、記入欄12に対応するカーボンインキ層30−1と判別欄13に対応するカーボンインキ層30−2は全体として2色のカーボンインキによるストライプ模様となるように形成されている。
【0025】
ここで、感圧複写層30の色の数については2色に限らず3色以上とすることもでき、また感圧複写層30の配色パターンについてはストライプ模様に替えて格子模様などとすることもできるが、改ざんの困難性を考慮すると多数色で複雑な模様となるように配色するのが良い。
【0026】
次に、この複写帳票の複写原理について図3を参照しながら説明する。図3は同複写帳票における複写後の状態を表わす平面図であり、同図(a)は上票表面、同図(b)は下票表面の記入複写欄を拡大して示している。
【0027】
同図に示すように、上票10の記入欄12または判別欄13に筆圧や印字圧が加わると、上票10裏面のカーボンインキ層30−1,30−2のカーボンインキが剥離し、剥離したカーボンインキが下票20の基紙21表面に付着してカーボン色で表示される。記入欄12に対応するカーボンインキ層30−1と判別欄13に対応するカーボンインキ層30−2は、上述したように黒色カーボンインキ31と青色カーボンインキ32の2色のカーボンインキによるストライプ模様で形成されていることから、下票20の記入複写欄22と判別複写欄23に複写される文字も黒色と青色の2色のカーボンインキによるストライプ模様で表示される(図3(b)参照)。
【0028】
したがって、領収書の原本である下票20を受け取った者が、市販のカーボン紙を使用して改ざんしようとしても、記入複写欄22に表示された複写文字の表示色と配色パターンを精密に再現しなければならないため、複写帳票の改ざんの抑止効果が期待できる。また、記入複写欄22の複写文字自体が厳密に再現されているかどうかの追記チェックに加え、記入複写欄22と判別複写欄23の複写文字の配色パターンが同一であることにより、記入複写欄22と判別複写欄23の配色パターンを対比して一致または不一致による追記チェックを行なうことができるため、記入複写欄22の金額のみを改ざんしても、その改ざんの有無を容易に発見することが可能となる。
【0029】
さらに、上票10の表面には自己発色剤層14が設けられており、例えば上票10の記入欄12を紙で覆ってその紙の上から金額を記入して、上票10の記入欄12と下票20の記入複写欄22との金額を異ならせようと試みても、上票10の自己発色剤層14の発色剤が発色し、上票10の記入欄12には紙の上から記入した金額通りに表示されるため、そのような改ざんを行なうことはできない。
【0030】
ところで、感圧複写層の構成としては図2に示したカーボン複写式に限らず、図4または図5に示すような構成例も考えられる。
【0031】
まず、図4に示す感圧複写層は、ノーカーボン複写式の複写層であって、複写発色型の複写層の例である。
【0032】
同図に示すように、この感圧複写層40は、上票10の基紙11裏面に2色以上の発色剤を含有するマイクロカプセルを塗布した発色剤層41(41−1,41−2)が形成されている。上票10と対向する下票20の基紙21表面には、マイクロカプセルの発色剤と反応して呈色する顕色剤を塗布した顕色剤層42(42−1,42−2)が形成されている。発色剤層41−1,41−2と顕色剤層42−1,42−2は、それぞれ上票10の基紙11表面に形成された記入欄12と判別欄13に該当する箇所に限定して設けられている。
【0033】
図4の感圧複写層40によれば、記入欄12または判別欄13に筆圧や印字圧が加わると、発色剤層41のマイクロカプセルが破壊され、カプセル内の発色剤が染み出して顕色剤層42の顕色剤と化学反応して発色し、下票20の基紙21表面に2色以上に混色して表示される。
【0034】
次に、図5に示す感圧複写層は、カーボン複写式とノーカーボン複写式との複合複写層の例である。
【0035】
同図に示すように、この感圧複写層50は、上票10の基紙11裏面に少なくとも1色の発色剤を含有するマイクロカプセルを塗布した発色剤層51(51−1,51−2)が形成され、この発色剤層51−1,51−2表面に発色剤の発色とは異なる色のカーボンインキを一部未塗布となるようにパターン塗布したカーボンインキ層53(53−1,53−2)が形成されている。上票10と対向する下票20の基紙21表面には、マイクロカプセルの発色剤と反応して呈色する顕色剤を塗布した顕色剤層52(52−1,52−2)が形成されている。発色剤層51−1,51−2、カーボンインキ層53−1,53−2、顕色剤層52−1,52−2は、それぞれ上票10の基紙11表面に形成された記入欄12と判別欄13に該当する箇所に限定して設けられている。
【0036】
図5の感圧複写層50によれば、記入欄12または判別欄13に筆圧や印字圧が加わると、カーボンインキ層53のカーボンインキが剥離し、下票20の基紙21表面に付着してカーボンインキの色に表示される。また、同時に発色剤層51のマイクロカプセルが破壊され、カプセル内の発色剤が染み出してカーボンインキの未塗布部分の隙間を通過し、顕色剤層52の顕色剤と化学反応して発色する。このことにより、下票20の基紙21表面にはカーボンインキによるカーボン色と発色剤によるノーカーボン発色との2色以上で表示される。
【0037】
このように、図4または図5に示した感圧複写層によっても下票20の記入複写欄22と判別複写欄23に複写される複写文字は、2色以上で表示されるとともに両者の配色パターンが同一のパターンとなるように表示されるため、上述した作用効果と同様な作用効果が期待できる。
【0038】
ところで、上述した複写帳票は上票10と下票20の2枚組からなる1枚複写とされているが、図6および図7に示すように複数枚複写とすることもできる。
【0039】
図6に示すように、本実施形態の複写帳票は、上票10、下票20、追加票60,70、および台紙80の5枚組からなる3枚複写の帳票であり、上票10が領収書の控え、下票20が領収書の原本、追加票60が入金報告書の控え、追加票70が入金報告書の原本としてそれぞれ適用されている。
【0040】
この複写帳票は、上票10、下票20、追加票60,70、および台紙80を順に重ね合わせ、縁部を糊付けすることにより一つのセットとされ、このセットは上票10と台紙80との3辺を糊付けして袋綴じにした封筒形状を有している。さらにこの封筒形状のセットを所定セット数丁合し、その背面に背糊90が塗工されて、冊子状に一体化されている。また、宛名,金額,日付等が記入される上票10は切り離しできないように構成されるとともに、記入した事項が複写される下票20、追加票60,70はそれぞれミシン目25,65,75を介して切り離し可能に構成されている。
【0041】
この複写帳票の複写構造は、図7に分解して示すように、上票10の構造については上述したものと同様とし、下票20の基紙21裏面と追加票60の基紙61表面との間、ならびに追加票60の基紙61裏面と追加票70の基紙71表面との間にそれぞれ上述した感圧複写層のいずれかを設ければ良い。
【0042】
本実施形態では、上票10と下票20との間、下票20と追加票60との間、および追加票60と追加票70との間に、それぞれ図5に示したカーボン複写式とノーカーボン複写式とを複合した感圧複写層50が設けられている。また、複数のセット同士で互いに重複しない通し番号Nが付番され、この通し番号Nは上票10の判別欄13に予め表示されている。上票10の判別欄13に表示された通し番号Nは、上述した複写原理によって下票20の判別複写欄23、追加票60の判別複写欄63、追加票70の判別複写欄73にそれぞれ2色以上で複写されることになる。
【0043】
本実施形態の複写帳票は、宛名,金額,日付等が記入される上票10が切り離しできないように構成されており、上票10の不正な持ち出しを防ぐことができる。これは、封筒形状に袋綴じされた上票10と台紙80との糊付けを剥がして下票20を改ざんしようとすると、剥がす際に加わる圧力により上票10の自己発色剤層14が発色し、剥がそうとした形跡が残り、この形跡の有無により上票10の不正な持ち出しをしようとしたかどうかを確認できるためである。
【0044】
また、領収書の原本である下票20を受け取った者が改ざんしようとしても、上票10裏面の複写構造を参照することができず、複写文字の配色パターンを厳密に再現することがより困難となるため、複写帳票の改ざん抑止効果がさらに向上する。また、通し番号Nが重複しないように付番されていることから、上票10の通し番号と、切り離された下票20、追加票60,70の通し番号との不一致があれば即座に改ざんされた帳票と判断することができるとともに、判別複写欄23,63,73に複写された通し番号による改ざん判別機能を確実に確保することができる。
【0045】
なお、上述した実施形態においては、本発明を領収書に適用した例について説明したが、改ざんされる可能性のある証券,契約書等の各種帳票にも同様に適用できる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る複写帳票は、上票の記入欄と判別欄に筆圧や印字圧が加わると、下票の記入複写欄と判別複写欄に複写される複写文字は2色以上で表示され、かつ、記入複写欄の複写文字の配色パターンと判別複写欄の複写文字の配色パターンとが同一のパターンとなるように構成されている。
【0047】
このため、下票を受け取った者が、市販のカーボン紙を使用して改ざんしようとしても、記入複写欄に表示された複写文字の表示色と配色パターンを精密に再現しなければならないため、複写帳票の改ざんの抑止効果が期待できる。
【0048】
また、記入複写欄の複写文字自体が厳密に再現されているかどうかの追記チェックに加え、記入複写欄と判別複写欄の複写文字の配色パターンが同一であることにより、記入複写欄と判別複写欄の配色パターンを対比して一致または不一致による追記チェックを行なうことができるため、記入複写欄の金額のみを改ざんしても、その改ざんの有無を容易に発見することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複写帳票を領収書に適用した例を示す平面図。
【図2】同複写帳票における感圧複写層の構成を示す断面図。
【図3】同複写帳票における複写後の状態を表わす平面図。
【図4】同複写帳票における感圧複写層の他の構成例を示す断面図。
【図5】同複写帳票における感圧複写層の他の構成例を示す断面図。
【図6】本発明に係る複写帳票を複数枚複写とした例を示す平面図。
【図7】同複写帳票における感圧複写層の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 上票
11 基紙
12 記入欄
13 判別欄
14 自己発色剤層
20 下票
21 基紙
22 記入複写欄
23 判別複写欄
25 ミシン目
30 感圧複写層
30−1,30−2 カーボンインキ層
31 黒色カーボンインキ
32 青色カーボンインキ
40 感圧複写層
41,41−1,41−2 発色剤層
42,42−1,42−2 顕色剤層
50 感圧複写層
51,51−1,51−2 発色剤層
52,52−1,52−2 顕色剤層
53,53−1,53−2 カーボンインキ層
60 追加票
61 基紙
62 記入複写欄
63 判別複写欄
65 ミシン目
70 追加票
71 基紙
72 記入複写欄
73 判別複写欄
75 ミシン目
80 台紙
90 背糊
N 通し番号

Claims (8)

  1. 上票と下票との間に感圧複写層が設けられた帳票であって、
    上記上票は、基紙表面に自己発色剤層が設けられるとともに、自己発色剤層上には金額や日付等を記入する記入欄と、記入欄に記入された文字の複写文字の改ざん有無を判別する判別欄とが形成され、
    上記下票は、基紙表面で上票の記入欄と判別欄に対応する箇所に記入複写欄と判別複写欄とが形成されてなり、
    上記感圧複写層は、下票の記入複写欄に複写される複写文字と判別複写欄に複写される複写文字がともに2色以上で表示され、かつ、記入複写欄の複写文字の配色パターンと判別複写欄の複写文字の配色パターンとが同一のパターンとなるように構成されている
    ことを特徴とする複写帳票。
  2. 上記感圧複写層は、カーボン複写式の複写層であって、上票の基紙裏面に塗布された2色以上のカーボンインキにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の複写帳票。
  3. 上記感圧複写層は、ノーカーボン複写式の複写層であって、上票の基紙裏面に塗布され、2色以上の発色剤を含有したマイクロカプセルからなる発色剤層と、下票の基紙表面に塗布され、発色剤と反応する顕色剤からなる顕色剤層とにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の複写帳票。
  4. 上記感圧複写層は、カーボン複写式とノーカーボン複写式との複合複写層であって、上票の基紙裏面に塗布され、発色剤を含有したマイクロカプセルからなる発色剤層と、この発色剤層上に塗布され、発色剤の発色と異なる色のカーボンインキを一部未塗布となるようにパターン塗布したカーボンインキ層と、下票の基紙表面に塗布され、発色剤と反応する顕色剤からなる顕色剤層とにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の複写帳票。
  5. 上記感圧複写層は、上票の基紙表面に形成された記入欄と判別欄に該当する箇所に限定して形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の複写帳票。
  6. 上記下票の裏面側に、さらに1枚以上の追加票が設けられ、下票と追加票との間に上記感圧複写層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の複写帳票。
  7. 上記上票と下票の組み合わせ、または上票と下票と追加票の組み合わせが一つのセットとされ、このセットが複数セット重ね合わせて冊子状に綴じられるとともに、上票が切り離しできないように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の複写帳票。
  8. 上記複数のセット同士で互いに重複しない通し番号が付番され、この通し番号が、予め判別欄に表示されるとともに判別複写欄に複写されていることを特徴とする請求項7記載の複写帳票。
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