JP3769682B2 - 中間ギヤおよびテープ駆動装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間ギヤおよびテープ駆動装置に関し、さらに詳しくは、デジタルビデオカセット(DVC),ビデオテープレコーダー,8ミリビディオテープレコーダー(8mmVTR),ディジタルオーディオテープレコーダー(DAT),カセットテープレコーダー等のテープ駆動部などに用いられる中間ギヤおよびテープ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭61−63949号公報には、ヒステリシス板とマグネット板とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、両者の間でヒステリシストルクにより回転を伝達する磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面に、ヨーク板を取り付けて、ヒステリシストルクを大きくすることが開示されている。
【0003】
一方、特許第2554009号公報にも、同様の磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面から出る磁束を磁気センサで感知し、回転を検出することが開示されている。
【0004】
さらに、特許第2588813号公報にも、同様の磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面に、ヨーク板を位置させて、ヒステリシストルクを大きくすると共に、ヨーク板に10〔Oe〕以上の保磁力を有する材料を用いて、ヨーク板があってもマグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにすることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭61−63949号公報には、ヨーク板の厚さや材料についての開示が全くない。また、リール台の構造物でヨーク板が隠蔽されており、ヨーク板の近傍に磁気センサを設置できない構造になっている。すなわち、マグネット板の磁束を磁気センサで感知することについては全く考慮されていない。
一方、特許第2554009号公報では、ヨーク板を全く用いていない。すなわち、ヨーク板を用いたときに、マグネット板の磁束を磁気センサでどのように感知するかについては全く考慮されていない。
また、特許第2588813号公報では、保磁力の大きな材料のヨーク板を用いているが、かかる材料は高価である。
さらに、上記従来技術は、磁気クラッチを内蔵したリール台であり、全体が厚くなる。
【0006】
そこで、本発明の第1の目的は、ヨーク板を用いてヒステリシストルクを大きくすると共に、ヨーク板があってもマグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにし、且つ、安価な材料のヨーク板を使用できるように改良し、さらに、テープ駆動装置用を薄型化できるようにした中間ギヤを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記中間ギヤを用いたテープ駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)における中間ギヤ(200,300)であって、前記中間ギヤ(200,300)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24,24’)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24,24’)にギヤ(G,301)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24,24’)のギヤ(G,301)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24,24’)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とする中間ギヤ(200,300)を提供する。
上記第1の観点による中間ギヤでは、ヨーク板にマグネット板を吸着させる構造(特許第2588813号公報)ではなく、マグネット板にヨーク板を吸着させる構造とした。このため、ヨーク板に外力がかからず、機械的強度が弱くてもよくなり、その厚さを0.19mm以下にすることが出来た。そして、この結果、保磁力の小さい安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようになった。さらに、ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけなので、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となる。これにより、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
さらに、上記構成の中間ギヤは、ヨーク板を薄くできると共にヒステリシス板およびマグネット板にそれぞれギヤを設けているので、全体も薄くできる。
そして、上記中間ギヤを用いることにより、リール台に磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、テープ駆動装置の構成を簡単に出来ると共に全体を薄型化できる。
【0008】
第2の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(200,300)において、前記ヨーク板(26)が、ステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板のいずれかであることを特徴とする中間ギヤ(200,300)を提供する。
上記第2の観点による中間ギヤでは、安価なステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板を使うため、安価に製作できる。ステンレス鋼板は、入手容易性,価格,加工性の見地から有利である。磁性合金板は、高透磁率性,高保磁力性の見地から有利である。メッキ鋼板は、耐錆性の見地から有利である。
【0009】
第3の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(200)において、前記マグネット板(24)は、当該マグネット板(24)の一部をギヤ(G)として成形したものであることを特徴とする中間ギヤ(200)を提供する。
上記第3の観点による中間ギヤでは、マグネット板の一部をギヤに成形したので、ギヤを別体で製作してマグネット板に装着する必要がなくなり、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減することが出来る。
【0010】
第4の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(300)において、前記マグネット板(24’)は、外付けギヤ(301)を固着したマグネット板(24’)であることを特徴とする中間ギヤ(300)を提供する。
上記第4の観点による中間ギヤでは、マグネット板とギヤを別体で製作することが出来る。
【0011】
第5の観点では、本発明は、リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)において、前記中間ギヤ(200)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24)にギヤ(23,G)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24)のギヤ(G)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とするテーブ駆動装置(1200)を提供する。
上記第5の観点によるテープ駆動装置では、ヨーク板にマグネット板を吸着させる構造(特許第2588813号公報)ではなく、マグネット板にヨーク板を吸着させる構造の中間ギヤを採用した。このため、ヨーク板に外力がかからず、機械的強度が弱くてもよくなり、その厚さを0.19mm以下にすることが出来た。そして、この結果、保磁力の小さい安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようになった。さらに、ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけなので、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となる。これにより、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
さらに、中間ギヤはヨーク板を薄くできると共にヒステリシス板およびマグネット板にそれぞれギヤを設けているので全体を薄くでき、その中間ギヤを用いることにより、リール台に磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、全体を薄型化できる。
【0012】
第6の観点では、本発明は、上記構成のテープ駆動装置(1200)において、前記ヨーク板(26)を外部に露出させると共に、前記ヨーク板(26)の近傍であって、前記ヨーク板(26)を介して前記マグネット板(24)と対向する位置に、磁気センサ(S)を設置したことを特徴とするテープ駆動装置(1200)を提供する。
上記第6の観点によるテープ駆動装置では、ヨーク板を外部に露出させたため、ヨーク板の近傍に磁気センサを設置できる。また、ヨーク板を介して漏れるマグネット板の磁束を磁気センサで感知して、マグネット板の回転を好適に検出できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0014】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる中間ギヤ200の断面図である。
この中間ギヤ200の回転軸21には、ヒステリシス板22が固着されている。そのヒステリシス板22の周囲には、ギヤ23が取り付けられている。また、前記回転軸21には、マグネット板24が回転可能に取り付けられている。このマグネット板24には、ギヤGが同時成形されている。前記マグネット板24の上面は、間隙をあけて、前記ヒステリシス板22の下面と対向している。間隙の幅は、ワッシャ25により調整されている。前記マグネット板24の下面には、ディスク状のヨーク板26が磁力により吸着されている。
前記ヒステリシス板22は、マルテンサイト系ステンレス鋼焼入材料製,Mn鋼系磁性材料製またはCr−Co鋼系磁性材料製である。
前記マグネット板24は、Nd-Fe-B系磁石,Sm−Co系磁石またはフェライト系磁石であり、焼結磁石または樹脂磁石である。
前記ヨーク板26は、フェライト系,マルテンサイト系,析出硬化系のステンレス鋼板や、パーマロイ,パーメンジュールなどの磁性合金板や、電気亜鉛メッキ鋼板などのメッキ鋼板である。厚さτは、0.19mm以下である。
【0015】
図2は、この中間ギヤ200のヨーク板26の厚さτに対するトルク値とヨーク板26の表面磁力を測定した結果の図表である。
磁気センサSで十分感知できる表面磁力は30〔Gauss〕以上が好ましいから、ヨーク板26の厚さを0.19〔 mm 〕以下にすればよいことが判る。
また、ヨーク板26の厚さを変えることによりトルク値を調整できることが判る。
【0016】
図1に戻り、ギヤ23に噛合している第1の外部ギヤ(図示省略)をモータ(図示省略)により回転させると、ギヤ23によりヒステリシス板22が回転する。抵抗力が小さいときは、ヒステリシストルクによって、マグネット板24が回転し、ギヤGも回転する。よって、ギヤGに噛合している第2の外部ギヤ(図示省略)が回転する。第2の外部ギヤ(図示省略)の回転に対する抵抗力が大きくなると、マグネット板24が回転しなくなり、ヒステリシス板22は空回りする。
【0017】
前記ヨーク板26は、厚さτが0.19mm以下で薄いため、マグネット板24の磁束を磁気センサSで十分感知できる程度に通す。そこで、磁気センサSは、前記マグネット板26の回転を検出できる。
【0018】
以上の中間ギヤ200によれば、ヨーク板26は、マグネット板24に吸着されているだけであるから、機械的な強度は必要なく、厚さτを0.19mm以下にできる。このため、安価な材料のヨーク板26でも、マグネット板24の磁束を磁気センサSで十分感知できる程度に通すようになる。また、全体を薄型にできるから、余裕のないスペースに設置される中間ギヤとして好適である。また、ドリブンギヤGをマグネット板24と一体に成形するため、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減することが出来る。
【0019】
図3は、上記中間ギヤ200を用いたテープ駆動装置1200のテープ巻き取り時の状態を示す構成説明図である。
磁気テープTを巻き取るためにリールモータ41が正回転すると、それに連動して、モータギヤ42が正回転し、そのモータギヤ42にギヤ23が噛合している中間ギヤ200のヒステリシス板22も正回転する。すると、中間ギヤ200を支持している振り子板43が巻取リール台44R側にスイングし、中間ギヤ200のギヤGが巻取リール台44Rのギヤと噛合する。中間ギヤ200のギヤGは、ヒステリシストルクにより正回転しているため、巻取リール台44Rが正回転し、磁気テープTは、巻取リール台44Rに巻き取られる。テープの巻き取りエンドになると、ヒステリシストルクより大きな力で巻取リール台44Rの回転が止められるため、中間ギヤ200のギヤGが止り、マグネット板24が止り、ヒステリシス板22は空回りする。
【0020】
図4は、上記テープ駆動装置1200のテープ巻き戻し時の状態を示す構成説明図である。
磁気テープTを巻き戻すためにリールモータ41が逆回転すると、それに連動して、モータギヤ42が逆回転し、そのモータギヤ42にギヤ23が噛合している中間ギヤ200のヒステリシス板22も逆回転する。すると、中間ギヤ200を支持している振り子板43が供給リール台44L側にスイングし、中間ギヤ200のギヤGが供給リール台44Lのギヤと噛合する。中間ギヤ200のギヤGは、ヒステリシストルクにより逆回転しているため、供給リール台44Lが逆回転し、磁気テープTは、供給リール台44Lに巻き戻される。テープの巻き戻しエンドになると、ヒステリシストルクより大きな力で供給リール台44Lの回転が止められるため、中間ギヤ200のギヤGが止り、マグネット板24が止り、ヒステリシス板22は空回りする。
【0021】
以上のテープ駆動装置1200によれば、上記中間ギヤ200を用いることにより、リール台44R,44Lに磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、構成を簡単に出来ると共に全体を薄型化できる。
【0022】
−第2の実施形態−
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
この中間ギヤ300は、前記第1の実施形態にかかる中間ギヤ200のマグネット板24の代りに、外付けギヤ301を固着したマグネット板24’を用いたものである。
前記外付けギヤ301の材料は、例えばポリアセタール樹脂等のエンジニアリングプラスチック製である。
以上の中間ギヤ300によれば、外付けギヤ301の交換を容易に行うことができるので、ギヤピッチを容易に変更でき、広範な用途に対応可能となる。また、ギヤ破損等に対処するための保守性が向上する。
【0023】
【発明の効果】
本発明の中間ギヤおよびテープ駆動装置によれば、次の効果が得られる。
(1)ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけの構造としたので、ヨーク板に外力がかからず、厚さを薄くでき、安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束を磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにできる。さらに、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となり、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
(2)安価なステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板を使えるため、安価に製作できる。
(3)マグネット板の一部をギヤに成形すると、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減できる。
(4)中間ギヤを全体として薄くでき、余裕のないスペースに設置される用途に好適である。
(5)リール台に磁気クラッチを内蔵する必要がなくなり、テープ駆動装置を全体として薄くでき、近年の薄型化したテープ装置に用いるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
【図2】図1の中間ギヤにおいてヨーク板の厚さに対するトルク値および表面磁力を測定した結果を示す図表である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかるテープ駆動装置のテープ巻き取り時の状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかるテープ駆動装置のテープ巻き戻し時の状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
【符号の説明】
24,24’ マグネット板
22 ヒステリシス板
26 ヨーク板
τ ヨーク板の厚さ
S 磁気センサ
200,300 中間ギヤ
1200 テープ駆動装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間ギヤおよびテープ駆動装置に関し、さらに詳しくは、デジタルビデオカセット(DVC),ビデオテープレコーダー,8ミリビディオテープレコーダー(8mmVTR),ディジタルオーディオテープレコーダー(DAT),カセットテープレコーダー等のテープ駆動部などに用いられる中間ギヤおよびテープ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭61−63949号公報には、ヒステリシス板とマグネット板とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、両者の間でヒステリシストルクにより回転を伝達する磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面に、ヨーク板を取り付けて、ヒステリシストルクを大きくすることが開示されている。
【0003】
一方、特許第2554009号公報にも、同様の磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面から出る磁束を磁気センサで感知し、回転を検出することが開示されている。
【0004】
さらに、特許第2588813号公報にも、同様の磁気クラッチを用いたリール台が開示されている。また、マグネット板の、前記ヒステリシス板と対向する面と反対側の面に、ヨーク板を位置させて、ヒステリシストルクを大きくすると共に、ヨーク板に10〔Oe〕以上の保磁力を有する材料を用いて、ヨーク板があってもマグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにすることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭61−63949号公報には、ヨーク板の厚さや材料についての開示が全くない。また、リール台の構造物でヨーク板が隠蔽されており、ヨーク板の近傍に磁気センサを設置できない構造になっている。すなわち、マグネット板の磁束を磁気センサで感知することについては全く考慮されていない。
一方、特許第2554009号公報では、ヨーク板を全く用いていない。すなわち、ヨーク板を用いたときに、マグネット板の磁束を磁気センサでどのように感知するかについては全く考慮されていない。
また、特許第2588813号公報では、保磁力の大きな材料のヨーク板を用いているが、かかる材料は高価である。
さらに、上記従来技術は、磁気クラッチを内蔵したリール台であり、全体が厚くなる。
【0006】
そこで、本発明の第1の目的は、ヨーク板を用いてヒステリシストルクを大きくすると共に、ヨーク板があってもマグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにし、且つ、安価な材料のヨーク板を使用できるように改良し、さらに、テープ駆動装置用を薄型化できるようにした中間ギヤを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記中間ギヤを用いたテープ駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)における中間ギヤ(200,300)であって、前記中間ギヤ(200,300)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24,24’)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24,24’)にギヤ(G,301)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24,24’)のギヤ(G,301)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24,24’)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とする中間ギヤ(200,300)を提供する。
上記第1の観点による中間ギヤでは、ヨーク板にマグネット板を吸着させる構造(特許第2588813号公報)ではなく、マグネット板にヨーク板を吸着させる構造とした。このため、ヨーク板に外力がかからず、機械的強度が弱くてもよくなり、その厚さを0.19mm以下にすることが出来た。そして、この結果、保磁力の小さい安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようになった。さらに、ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけなので、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となる。これにより、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
さらに、上記構成の中間ギヤは、ヨーク板を薄くできると共にヒステリシス板およびマグネット板にそれぞれギヤを設けているので、全体も薄くできる。
そして、上記中間ギヤを用いることにより、リール台に磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、テープ駆動装置の構成を簡単に出来ると共に全体を薄型化できる。
【0008】
第2の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(200,300)において、前記ヨーク板(26)が、ステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板のいずれかであることを特徴とする中間ギヤ(200,300)を提供する。
上記第2の観点による中間ギヤでは、安価なステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板を使うため、安価に製作できる。ステンレス鋼板は、入手容易性,価格,加工性の見地から有利である。磁性合金板は、高透磁率性,高保磁力性の見地から有利である。メッキ鋼板は、耐錆性の見地から有利である。
【0009】
第3の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(200)において、前記マグネット板(24)は、当該マグネット板(24)の一部をギヤ(G)として成形したものであることを特徴とする中間ギヤ(200)を提供する。
上記第3の観点による中間ギヤでは、マグネット板の一部をギヤに成形したので、ギヤを別体で製作してマグネット板に装着する必要がなくなり、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減することが出来る。
【0010】
第4の観点では、本発明は、上記構成の中間ギヤ(300)において、前記マグネット板(24’)は、外付けギヤ(301)を固着したマグネット板(24’)であることを特徴とする中間ギヤ(300)を提供する。
上記第4の観点による中間ギヤでは、マグネット板とギヤを別体で製作することが出来る。
【0011】
第5の観点では、本発明は、リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)において、前記中間ギヤ(200)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24)にギヤ(23,G)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24)のギヤ(G)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とするテーブ駆動装置(1200)を提供する。
上記第5の観点によるテープ駆動装置では、ヨーク板にマグネット板を吸着させる構造(特許第2588813号公報)ではなく、マグネット板にヨーク板を吸着させる構造の中間ギヤを採用した。このため、ヨーク板に外力がかからず、機械的強度が弱くてもよくなり、その厚さを0.19mm以下にすることが出来た。そして、この結果、保磁力の小さい安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束が磁気センサで感知可能な程度に漏れるようになった。さらに、ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけなので、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となる。これにより、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
さらに、中間ギヤはヨーク板を薄くできると共にヒステリシス板およびマグネット板にそれぞれギヤを設けているので全体を薄くでき、その中間ギヤを用いることにより、リール台に磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、全体を薄型化できる。
【0012】
第6の観点では、本発明は、上記構成のテープ駆動装置(1200)において、前記ヨーク板(26)を外部に露出させると共に、前記ヨーク板(26)の近傍であって、前記ヨーク板(26)を介して前記マグネット板(24)と対向する位置に、磁気センサ(S)を設置したことを特徴とするテープ駆動装置(1200)を提供する。
上記第6の観点によるテープ駆動装置では、ヨーク板を外部に露出させたため、ヨーク板の近傍に磁気センサを設置できる。また、ヨーク板を介して漏れるマグネット板の磁束を磁気センサで感知して、マグネット板の回転を好適に検出できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0014】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる中間ギヤ200の断面図である。
この中間ギヤ200の回転軸21には、ヒステリシス板22が固着されている。そのヒステリシス板22の周囲には、ギヤ23が取り付けられている。また、前記回転軸21には、マグネット板24が回転可能に取り付けられている。このマグネット板24には、ギヤGが同時成形されている。前記マグネット板24の上面は、間隙をあけて、前記ヒステリシス板22の下面と対向している。間隙の幅は、ワッシャ25により調整されている。前記マグネット板24の下面には、ディスク状のヨーク板26が磁力により吸着されている。
前記ヒステリシス板22は、マルテンサイト系ステンレス鋼焼入材料製,Mn鋼系磁性材料製またはCr−Co鋼系磁性材料製である。
前記マグネット板24は、Nd-Fe-B系磁石,Sm−Co系磁石またはフェライト系磁石であり、焼結磁石または樹脂磁石である。
前記ヨーク板26は、フェライト系,マルテンサイト系,析出硬化系のステンレス鋼板や、パーマロイ,パーメンジュールなどの磁性合金板や、電気亜鉛メッキ鋼板などのメッキ鋼板である。厚さτは、0.19mm以下である。
【0015】
図2は、この中間ギヤ200のヨーク板26の厚さτに対するトルク値とヨーク板26の表面磁力を測定した結果の図表である。
磁気センサSで十分感知できる表面磁力は30〔Gauss〕以上が好ましいから、ヨーク板26の厚さを0.19〔 mm 〕以下にすればよいことが判る。
また、ヨーク板26の厚さを変えることによりトルク値を調整できることが判る。
【0016】
図1に戻り、ギヤ23に噛合している第1の外部ギヤ(図示省略)をモータ(図示省略)により回転させると、ギヤ23によりヒステリシス板22が回転する。抵抗力が小さいときは、ヒステリシストルクによって、マグネット板24が回転し、ギヤGも回転する。よって、ギヤGに噛合している第2の外部ギヤ(図示省略)が回転する。第2の外部ギヤ(図示省略)の回転に対する抵抗力が大きくなると、マグネット板24が回転しなくなり、ヒステリシス板22は空回りする。
【0017】
前記ヨーク板26は、厚さτが0.19mm以下で薄いため、マグネット板24の磁束を磁気センサSで十分感知できる程度に通す。そこで、磁気センサSは、前記マグネット板26の回転を検出できる。
【0018】
以上の中間ギヤ200によれば、ヨーク板26は、マグネット板24に吸着されているだけであるから、機械的な強度は必要なく、厚さτを0.19mm以下にできる。このため、安価な材料のヨーク板26でも、マグネット板24の磁束を磁気センサSで十分感知できる程度に通すようになる。また、全体を薄型にできるから、余裕のないスペースに設置される中間ギヤとして好適である。また、ドリブンギヤGをマグネット板24と一体に成形するため、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減することが出来る。
【0019】
図3は、上記中間ギヤ200を用いたテープ駆動装置1200のテープ巻き取り時の状態を示す構成説明図である。
磁気テープTを巻き取るためにリールモータ41が正回転すると、それに連動して、モータギヤ42が正回転し、そのモータギヤ42にギヤ23が噛合している中間ギヤ200のヒステリシス板22も正回転する。すると、中間ギヤ200を支持している振り子板43が巻取リール台44R側にスイングし、中間ギヤ200のギヤGが巻取リール台44Rのギヤと噛合する。中間ギヤ200のギヤGは、ヒステリシストルクにより正回転しているため、巻取リール台44Rが正回転し、磁気テープTは、巻取リール台44Rに巻き取られる。テープの巻き取りエンドになると、ヒステリシストルクより大きな力で巻取リール台44Rの回転が止められるため、中間ギヤ200のギヤGが止り、マグネット板24が止り、ヒステリシス板22は空回りする。
【0020】
図4は、上記テープ駆動装置1200のテープ巻き戻し時の状態を示す構成説明図である。
磁気テープTを巻き戻すためにリールモータ41が逆回転すると、それに連動して、モータギヤ42が逆回転し、そのモータギヤ42にギヤ23が噛合している中間ギヤ200のヒステリシス板22も逆回転する。すると、中間ギヤ200を支持している振り子板43が供給リール台44L側にスイングし、中間ギヤ200のギヤGが供給リール台44Lのギヤと噛合する。中間ギヤ200のギヤGは、ヒステリシストルクにより逆回転しているため、供給リール台44Lが逆回転し、磁気テープTは、供給リール台44Lに巻き戻される。テープの巻き戻しエンドになると、ヒステリシストルクより大きな力で供給リール台44Lの回転が止められるため、中間ギヤ200のギヤGが止り、マグネット板24が止り、ヒステリシス板22は空回りする。
【0021】
以上のテープ駆動装置1200によれば、上記中間ギヤ200を用いることにより、リール台44R,44Lに磁気クラッチをそれぞれ内蔵する必要がなくなり、構成を簡単に出来ると共に全体を薄型化できる。
【0022】
−第2の実施形態−
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
この中間ギヤ300は、前記第1の実施形態にかかる中間ギヤ200のマグネット板24の代りに、外付けギヤ301を固着したマグネット板24’を用いたものである。
前記外付けギヤ301の材料は、例えばポリアセタール樹脂等のエンジニアリングプラスチック製である。
以上の中間ギヤ300によれば、外付けギヤ301の交換を容易に行うことができるので、ギヤピッチを容易に変更でき、広範な用途に対応可能となる。また、ギヤ破損等に対処するための保守性が向上する。
【0023】
【発明の効果】
本発明の中間ギヤおよびテープ駆動装置によれば、次の効果が得られる。
(1)ヨーク板がマグネット板に単に吸着されているだけの構造としたので、ヨーク板に外力がかからず、厚さを薄くでき、安価な材料でヨーク板を形成しても、マグネット板の磁束を磁気センサで感知可能な程度に漏れるようにできる。さらに、厚さや材料の異なるヨーク板に交換したり、複数のヨーク板を重ねて吸着させたりして、ヨーク板の厚さや材料を変えることが容易に可能となり、所望のトルク値とするための調整を容易に行うことが出来る。
(2)安価なステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板を使えるため、安価に製作できる。
(3)マグネット板の一部をギヤに成形すると、部品点数および組立工数を低減して、製造コストを節減できる。
(4)中間ギヤを全体として薄くでき、余裕のないスペースに設置される用途に好適である。
(5)リール台に磁気クラッチを内蔵する必要がなくなり、テープ駆動装置を全体として薄くでき、近年の薄型化したテープ装置に用いるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
【図2】図1の中間ギヤにおいてヨーク板の厚さに対するトルク値および表面磁力を測定した結果を示す図表である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかるテープ駆動装置のテープ巻き取り時の状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかるテープ駆動装置のテープ巻き戻し時の状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる中間ギヤの断面図である。
【符号の説明】
24,24’ マグネット板
22 ヒステリシス板
26 ヨーク板
τ ヨーク板の厚さ
S 磁気センサ
200,300 中間ギヤ
1200 テープ駆動装置
Claims (6)
- リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)における中間ギヤ(200,300)であって、
前記中間ギヤ(200,300)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24,24’)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24,24’)にギヤ(G,301)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24,24’)のギヤ(G,301)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24,24’)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とする中間ギヤ(200,300)。 - 請求項1に記載の中間ギヤ(200,300)において、前記ヨーク板(26)が、ステンレス鋼板、磁性合金板またはメッキ鋼板のいずれかであることを特徴とする中間ギヤ(200,300)。
- 請求項1または請求項2に記載の中間ギヤ(200)において、前記マグネット板(24)は、当該マグネット板(24)の一部をギヤ(G)として成形したものであることを特徴とする中間ギヤ(200)。
- 請求項1または請求項2に記載の中間ギヤ(300)において、前記マグネット板(24’)は、外付けギヤ(301)を固着したマグネット板(24’)であることを特徴とする中間ギヤ(300)。
- リールモータ(41)と、巻取リール台(44R)と、供給リール台(44L)と、中間ギヤ(200)とを備え、
テープ巻取り時には、前記中間ギヤ(200)が前記巻取リール台(44R)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記巻取リール台(44R)に伝達し、テープ巻き戻し時には、前記中間ギヤ(200)が前記供給リール台(44L)側にスイングして前記リールモータ(41)の回転を前記供給リール台(44L)に伝達する機構を備えたテープ駆動装置(1200)において、
前記中間ギヤ(200)は、ヒステリシス板(22)とマグネット板(24)とが間隙をあけて対向するように両者を同軸に軸止し、前記ヒステリシス板(22)にギヤ(23)を設けると共に前記マグネット板(24)にギヤ(23,G)を設け、前記ヒステリシス板(22)のギヤ(23)または前記マグネット板(24)のギヤ(G)のうちの一方を前記リールモータ(41)に連動するモータギヤ(42)に噛合させ、他方を前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤに選択的に噛合させることにより、前記モータギヤ(42)と前記巻取リール台(44R)のギヤまたは前記供給リール台(44L)のギヤとの間でヒステリシストルクにより回転を伝達するものであって、且つ、前記マグネット板(24)の、前記ヒステリシス板(22)と対向する面と反対側の面に、厚さ0.19mm以下のヨーク板(26)を磁力により吸着させ、磁気クラッチ化したことを特徴とするテーブ駆動装置(1200)。 - 請求項5に記載のテープ駆動装置(1200)において、前記ヨーク板(26)を外部に露出させると共に、前記ヨーク板(26)の近傍であって、前記ヨーク板(26)を介して前記マグネット板(24)と対向する位置に、磁気センサ(S)を設置したことを特徴とするテープ駆動装置(1200)。
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