JP3769357B2 - 車両用排気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒コンバータの下流の排気管に酸素濃度センサが取り付けられた車両用排気装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用排気装置としては、例えば、特開平7−150931号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この公報には、排気系の触媒コンバータの触媒作用を監視するため、触媒コンバータの上流位置と下流位置の排気管に酸素濃度センサが設けられた排気系システムが記載されている。
【0004】
図6に従来の車両用排気装置を示す。図6において、触媒コンバータの下流の排気管に触媒等の劣化を診断するための酸素濃度センサが取り付けられている。触媒コンバータの中心線と排気管の中心線はほぼ水平線上で一致している。触媒コンバータの底面は排気管の底面より下方位置にある。触媒コンバータの出口フランジの口径D1はどのような口径を持った排気管にも使用できるように大きくなってる。排気管の内径D2は、消音性能と出力性能と酸素濃度センサの感応特性を勘案して決まっており、排気管の入口フランジの口径D3は排気管の内径D2とほぼ同等の大きさになっており、触媒コンバータの出口フランジの口径D1より小さい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用排気装置にあっては、触媒コンバータの出口フランジと排気管の入口フランジとの間に段差が生じる構造となっているため、この段差によって堰き止められた触媒コンバータ内の排気凝縮水(寒冷時にエンジンの運転・停止を頻繁に繰り返すと発生する)が、エンジン始動時やその後の空吹かしによって、一気に触媒コンバータの下流の排気管に噴出され、そこに取り付けられている酸素濃度センサが破損するという問題がある。
【0006】
すなわち、酸素濃度センサは、ヒータを内蔵したセラミックの内外表面を白金でコートした検知構造を持ち、大気と排出ガス中の酸素濃度比によって発生する起電力の大きさにて酸素濃度を測定するもので(図3を参照)、ヒータによりセラミックは約600℃程度の高温で熱せられているため、この赤熱状態のセラミックに排気凝縮水がかかると、急冷による収縮でセラミックが割れ、酸素濃度センサが破損する。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、エンジン空吹かしにより排気凝縮水が噴き出して酸素濃度センサにかかることによるセンサ破損を防止する車両用排気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)
上記課題の解決手段1(請求項1)は、触媒コンバータの下流に排気管がフランジ接続され、該排気管に触媒等の劣化を診断するための酸素濃度センサが取り付けられ、
前記排気管の酸素濃度センサ取り付け部内径が、触媒コンバータの出口フランジの口径より小さく設定され、
前記酸素濃度センサは、排気管の管内に配置される検知部にヒータを内蔵したセラミックを有する車両用排気装置において、
前記触媒コンバータの出口フランジの内側下面と、前記排気管の入口フランジの内側下面の高さが同等であり、
前記酸素濃度センサの下流側の排気通路の下面は、排気管の入口フランジの内側下面よりも低い位置に配置され、
前記排気管の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく酸素濃度センサの下流側の排気通路まで延長されていることを特徴とする。
【0009】
(解決手段2)
上記課題の解決手段2(請求項2)は、請求項1記載の車両用排気装置において、
前記排気管の入口フランジの口径が、触媒コンバータの出口フランジの口径と同等であり、排気管の入口フランジの口径から酸素濃度センサ取り付け部内径まで徐々に排気通路径を縮小し、この通路径が縮小された排気管の入口部通路には内側下面が頂点となるV字溝が下流側に延長されていることを特徴とする。
【0010】
(解決手段3)
上記課題の解決手段3(請求項3)は、請求項1記載の車両用排気装置において、
前記排気管の入口フランジの口径中心線を触媒コンバータの出口フランジの口径中心線より下方にオフセット設定し、排気管の入口フランジの内側下面と触媒コンバータの出口フランジの内側下面をほぼ一致させたことを特徴とする。
【0011】
(解決手段4)
上記課題の解決手段4(請求項4)は、請求項1ないし請求項3記載の車両用排気装置において、
前記触媒コンバータを、コンバータ中心線より出口フランジ中心線が下方に配置された構成とし、この触媒コンバータと組み合わせて使用されることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は、請求項1,2,4に記載の発明に対応する車両用排気装置である。
【0013】
まず、構成を説明する。
【0014】
図1は実施の形態1の車両用排気装置を示す断面図、図2は実施の形態1の車両用排気装置を示す図1のA−A矢視図、図3は実施の形態1の車両用排気装置の酸素濃度センサを示す検知部断面図、図4は実施の形態1の車両用排気装置を示す全体システム図である。
【0015】
図4において、1は排気マニホールド、2は第1排気管、3は触媒コンバータ、4は第2排気管(排気管に相当)、5は消音器、6は第1酸素濃度センサ、7は第2酸素濃度センサ(酸素濃度センサに相当)である。
【0016】
前記触媒コンバータ3の上流側にフランジ接続された第1排気管2には第1酸素濃度センサ6が取り付けられ、触媒コンバータ3の下流側にフランジ接続された第2排気管4には第2酸素濃度センサ7が取り付けられ、それぞれの酸素濃度センサ6,7により測定された酸素濃度の差により触媒コンバータ3の触媒等の劣化が診断される。
【0017】
図1〜図3により本発明の実施の形態1の構成を説明する。
【0018】
前記第2酸素濃度センサ7は、図1に示すように、触媒コンバータ3の下流の第2排気管4に取り付けられ、触媒コンバータ3と第2排気管4とは出口フランジ31と入口フランジ41によりフランジ接続され、第2排気管4の酸素濃度センサ取り付け部内径D6は、触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径D4より小さく設定されている。
【0019】
前記触媒コンバータ3は、図1に示すように、コンバータ中心線L1より出口フランジ中心線L2が下方に配置され、図6に示すコンバータ中心線と出口フランジ中心線が一致している従来の触媒コンバータに比べ、排気凝縮水の触媒コンバータ3内への溜り量を減少した構成とされている。この触媒コンバータ3の内部には、アルミナ素材にプラチナ等の貴金属を付着したハニカムタイプ(あるいはペレットタイプ)の触媒32が内部に装着されていて、排出ガス中のCO(一酸化炭素),HC(炭化水素)等の成分を無害なCO2 (炭酸ガス),H2 O(水)に化学変化するのを助ける役割をする酸化触媒作用や排出ガス中のNOx(窒素酸化物)を無害なN2 (窒素)とO2 (酸素)に化学変化するのを助ける役割をする三元触媒作用を行なう。
【0020】
前記第2排気管4は、図1及び図2に示すように、その入口フランジ41の口径D5が、触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径D4とほぼ同等であり、入口フランジ41の口径D5から酸素濃度センサ7の取り付け部内径D6まで徐々に排気通路径を縮小し、この通路径が縮小された第2排気管4の入口部通路には内側下面が頂点となるV字溝42が形成されている。そして、第2酸素濃度センサ7の下流側の内径D7を持つ排気通路の下面43は、第2排気管4の入口フランジ41の内側下面よりも低い位置に配置され、前記V字溝42は、第2排気管4の入口フランジ41の内側下面よりも低い排気通路の下面43に延長されている。
【0021】
すなわち、第2排気管4の入口通路径を徐々に縮小しながらもV字溝42を形成することにより、触媒コンバータ3の出口フランジ31の内側下面と、第2排気管4の入口フランジ41の内側下面の高さが同等であり、第2酸素濃度センサ7の下流側の排気通路の下面43は、第2排気管4の入口フランジ41の内側下面よりも低い位置に配置され、第2排気管4の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく第2酸素濃度センサ7の下流側の排気通路まで延長されている構成を実現している。尚、第2排気管4の入口フランジ41には、上側に一体に干渉防止用突起部44が形成されている。
【0022】
前記第2酸素濃度センサ7は、図3に示すように、第2排気管4にシール71により気密状態で螺合されるセンサベース72と、該センサベース71の内側に嵌合される有底円筒状のセラミック73と、前記センサベース72に固定されセラミック73の外周部を覆うセンサカバー74により構成されている。前記セラミック73には、ヒータ73aが内蔵されていると共に内外面には白金73b,73cがコートされている。また、前記センサカバー74には、排出ガスを導入するため縦方向に多数のルーバスリット74aが開口されている。すなわち、第2酸素濃度センサ7は、大気と排出ガス中の酸素濃度比によって発生する起電力の大きさにより酸素濃度を測定するもので、第2排気管4の管内に配置される検知部には、ヒータ73aを内蔵したセラミック73と、ルーバスリット74aが開口されたセンサカバー74が存在することになる。
【0023】
次に、作用を説明する。
【0024】
[排気凝縮水によるセンサ破損防止作用]
まず、寒冷時にエンジンの運転・停止を頻繁に繰り返すと、排気ガス中に含まれる水分が凝縮して触媒コンバータ3内に排気凝縮水が発生する。
【0025】
この排気凝縮水は、フランジによって堰き止められることがなく、第2排気管4に向かって流れ出し、第2排気管4のV字溝42を通って第2排気管4の入口フランジ41の内側下面よりも低い位置に設定された排気通路の下面43に溜るようになる。
【0026】
この排気凝縮水が溜る排気通路の下面43は、第2酸素濃度センサ7の下流側になるため、エンジン始動時やその後の空吹かしを行なっても第2酸素濃度センサ7から大きく離れた下流側に噴き出されるだけで、一気に触媒コンバータ3の下流の排気管に噴出され、第2酸素濃度センサ7に排気凝縮水がかかることが防止される。
【0027】
よって、第2酸素濃度センサ7のセラミック73がヒータ73aにより高温で熱せられている赤熱状態であっても、セラミック73に排気凝縮水がかかることがなく、急冷による収縮でセラミック73が割れるセンサ破損を防止することができる。
【0028】
すなわち、第2酸素濃度センサ7より上流位置において排気凝縮水の流れを阻止する堰を無くし、触媒コンバータ3から第2排気管4のV字溝42に向かって流れ出す排気凝縮水を第2酸素濃度センサ7より下流位置に積極的に溜める構成を採用したため、排気凝縮水によるセンサ破損が防止される。
【0029】
また、触媒コンバータ3内に発生する排気凝縮水は、触媒コンバータ3内に多少は溜ることになるが、この溜め量は少なければ少ないほど排気凝縮水によるセンサ破損防止作用は確実なものになる。これに対し、本実施形態では、コンバータ中心線L1より出口フランジ中心線L2が下方に配置された触媒コンバータ3との組み合わせとしているため、触媒コンバータ3内に溜る排気凝縮水の溜め量が最小に抑えられ、確実な排気凝縮水によるセンサ破損防止作用が発揮されることになる。
【0030】
[干渉防止用突起部によるセンサ破損防止作用]
本実施形態では、第2排気管4の入口フランジ41の上側に干渉防止用突起部44が形成されている。
【0031】
よって、車両の排気装置は車体フロアに対しゴム等の弾性部材により弾性支持されているため、縁石や路面から突き出している大きな岩等に乗り上げたり跨いだりし排気装置が弾性変形により上方に突き上げられる。この時、第2酸素濃度センサ7より先に車体フロアに干渉防止用突起部44が干渉することで、第2酸素濃度センサ7のフロア干渉が回避され、第2酸素濃度センサ7のフロア干渉による破損が防止される。
【0032】
尚、干渉防止用突起部44と同様な突起部を、図4に示すように、第1排気管2の出口フランジの上側に設けることで、第1酸素濃度センサ6のフロア干渉による破損の防止を図るようにしても良い。
【0033】
[エンジン出力性能維持作用]
従来の排気装置の場合、図6に示すように、触媒コンバータの出口フランジの口径D1と排気管の入口フランジの口径D3とは大きな径差があり、触媒コンバータから排気管へ排気ガスが流れる時、この排気ガス流路断面積を急激に変化させる径差が大きな縮流抵抗となる。特に、排気ガス流量の大きな高エンジン出力時であるほど大きな縮流抵抗となり、これが排気系負荷を増大させてエンジン出力性能の低下をもたらせていた。
【0034】
これに対し、本実施形態の場合には、第2排気管4の入口フランジ41の口径D5を、触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径D4とほぼ同等とし、入口フランジ41の口径D5から酸素濃度センサ7の取り付け部内径D6まで徐々に排気通路径を縮小させたため、触媒コンバータ3から第2排気管4へ排気ガスが流れる時、排気ガス流路断面積は徐々に変化することになり、エンジン出力性能を犠牲にすることがなく、従来装置と比べた場合には、エンジン出力性能を増大させる結果となる。
【0035】
次に、効果を説明する。
【0036】
(1)第2酸素濃度センサ7より上流位置において排気凝縮水の流れを阻止する堰を無くし、触媒コンバータ3から第2排気管4のV字溝42に向かって流れ出す排気凝縮水を第2酸素濃度センサ7より下流の排気通路の下面43に溜める構成を採用したため、排気凝縮水によるセンサ破損を防止することができる。
【0037】
(2)第2排気管4の入口フランジ41の口径D5を、触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径D4とほぼ同等とし、入口フランジ41の口径D5から酸素濃度センサ7の取り付け部内径D6まで徐々に排気通路径を縮小させたため、触媒コンバータ3から第2排気管4へ排気ガスが流れる時の縮流抵抗が小さく抑えられ、エンジン出力性能を犠牲にすることがない。
【0038】
(3)コンバータ中心線L1より出口フランジ中心線L2が下方に配置された触媒コンバータ3との組み合わせとしたため、触媒コンバータ3内に溜る排気凝縮水の溜め量が最小に抑えられ、確実に排気凝縮水によるセンサ破損防止を達成することができる。
【0039】
(実施の形態2)
実施の形態2は、請求項1,3,4に記載の発明に対応する車両用排気装置である。
【0040】
まず、構成を説明する。
【0041】
この実施の形態2は、実施の形態1の第2排気管4に代え、第2排気管8を用いた例で、第2排気管8として、全長にわたり同じ内径D8を持つパイプの両端部にフランジを溶接した管を用い、第2排気管8の入口フランジ81の口径中心線L3を触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径中心線L2より下方にオフセット設定し、第2排気管8の入口フランジ81の内側下面と触媒コンバータ3の出口フランジ31の内側下面をほぼ一致させ、第2排気管8の入口フランジ81の内側下面よりも低い位置に排気凝縮水を溜める排気通路の下面82を設定した。
【0042】
すなわち、同径パイプによる第2排気管8を用いながらも入口フランジ81の口径中心線L3を触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径中心線L2より下方にオフセット設定することにより、触媒コンバータ3の出口フランジ31の内側下面と、第2排気管8の入口フランジ81の内側下面の高さが同等であり、第2酸素濃度センサ7の下流側の排気通路の下面82は、第2排気管8の入口フランジ81の内側下面よりも低い位置に配置され、第2排気管8の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく第2酸素濃度センサ7の下流側の排気通路まで延長されている構成を実現している。
【0043】
尚、他の構成は、実施の形態1と同様であり、作用についてもエンジン出力維持作用を除いて同様であるので説明を省略する。
【0044】
よって、実施の形態2では、実施の形態1の(1),(3)の効果に、下記の効果が加わる。
【0045】
(4)第2排気管8の入口フランジ81の口径中心線L3を触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径中心線L2より下方にオフセット設定する構成を採用したため、第2排気管8として両端部にフランジを固定した同径パイプによる管を用いることができ、コスト的に有利となる。
【0046】
(その他の実施の形態)
実施の形態1では第2排気管4の入口フランジ41の口径D5から酸素濃度センサ7の取り付け部内径D6まで徐々に排気通路径を縮小させ、この排気通路にV字溝42を形成した例を示し、実施の形態2では第2排気管8の入口フランジ81の口径中心線L3を触媒コンバータ3の出口フランジ31の口径中心線L2より下方にオフセット設定した例を示したが、触媒コンバータの出口フランジの内側下面と、前記排気管の入口フランジの内側下面の高さが同等であり、酸素濃度センサの下流側の排気通路の下面は、排気管の入口フランジの内側下面よりも低い位置に配置され、排気管の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく酸素濃度センサの下流側の排気通路まで延長されている構成であれば、実施の形態1,2で示した構成に限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、触媒コンバータの下流に排気管がフランジ接続され、該排気管に触媒等の劣化を診断するための酸素濃度センサが取り付けられ、排気管の酸素濃度センサ取り付け部内径が、触媒コンバータの出口フランジの口径より小さく設定され、酸素濃度センサは、排気管の管内に配置される検知部にヒータを内蔵したセラミックを有する車両用排気装置において、触媒コンバータの出口フランジの内側下面と、前記排気管の入口フランジの内側下面の高さが同等であり、酸素濃度センサの下流側の排気通路の下面は、排気管の入口フランジの内側下面よりも低い位置に配置され、排気管の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく酸素濃度センサの下流側の排気通路まで延長されている構成としたため、エンジン空吹かしにより排気凝縮水が噴き出して酸素濃度センサにかかることによるセンサ破損を防止する車両用排気装置を提供することができるという効果が得られる。
【0048】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の車両用排気装置において、排気管の入口フランジの口径が、触媒コンバータの出口フランジの口径と同等であり、排気管の入口フランジの口径から酸素濃度センサ取り付け部内径まで徐々に排気通路径を縮小し、この通路径が縮小された排気管の入口部通路には内側下面が頂点となるV字溝が下流側に延長されている構成としたため、請求項1記載の発明の効果に加え、触媒コンバータから排気管へ排気ガスが流れる時の縮流抵抗が小さく抑えられ、エンジン出力性能を犠牲にすることがない。
【0049】
請求項3記載の発明にあっては、請求項1記載の車両用排気装置において、排気管の入口フランジの口径中心線を触媒コンバータの出口フランジの口径中心線より下方にオフセット設定し、排気管の入口フランジの内側下面と触媒コンバータの出口フランジの内側下面をほぼ一致させた構成としたため、請求項1記載の発明の効果に加え、排気管として両端部にフランジを固定した同径パイプによる管を用いることができ、コスト的に有利となる。
【0050】
請求項4記載の発明にあっては、請求項1ないし請求項3記載の車両用排気装置において、触媒コンバータを、コンバータ中心線より出口フランジ中心線が下方に配置された構成とし、この触媒コンバータと組み合わせて使用される構成としたため、請求項1ないし請求項3記載の発明の効果に加え、触媒コンバータ内に溜る排気凝縮水の溜め量が最小に抑えられ、確実に排気凝縮水によるセンサ破損防止を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の車両用排気装置を示す要部断面図である。
【図2】実施の形態1の車両用排気装置を示す図1のA−A矢視図である。
【図3】実施の形態1の車両用排気装置の酸素濃度センサを示す検知部断面図である。
【図4】実施の形態1の車両用排気装置を示す全体システム図である。
【図5】実施の形態2の車両用排気装置を示す要部断面図である。
【図6】従来の車両用排気装置を示す要部断面図である。
【符号の説明】
3 触媒コンバータ
31 出口フランジ
4 第2排気管
41 入口フランジ
42 V字溝
43 排気通路の下面
7 第2酸素濃度センサ
8 第2排気管
81 入口フランジ
82 排気通路の下面
L1 コンバータ中心線
L2 出口フランジ31の口径中心線
L3 入口フランジ81の口径中心線
D4 出口フランジ31の口径
D5 入口フランジ41の口径
D6 酸素濃度センサ7の取り付け部内径
D7 第2排気管4の内径
D8 第2排気管8の内径

Claims (4)

  1. 触媒コンバータ(3)の下流に排気管(4)がフランジ接続され、該排気管(4)に触媒等の劣化を診断するための酸素濃度センサ(7)が取り付けられ、
    前記排気管(4)の酸素濃度センサ取り付け部内径(D6)が、触媒コンバータ(3)の出口フランジ(31)の口径(D4)より小さく設定され、
    前記酸素濃度センサ(7)は、排気管(4)の管内に配置される検知部にヒータ(73a)を内蔵したセラミック(73)を有する車両用排気装置において、前記触媒コンバータ(3)の出口フランジ(31)の内側下面と、前記排気管(4)の入口フランジ(41)の内側下面の高さが同等であり、
    前記酸素濃度センサ(7)の下流側の排気通路の下面(43)は、排気管(4)の入口フランジ(41)の内側下面よりも低い位置に配置され、
    前記排気管(4)の入口部通路の下面が下流側に向かって水平より上がることなく酸素濃度センサ(7)の下流側の排気通路まで延長されていることを特徴とする車両用排気装置。
  2. 請求項1記載の車両用排気装置において、
    前記排気管(4)の入口フランジ(41)の口径(D5)が、触媒コンバータ(3)の出口フランジ(31)の口径(D4)と同等であり、排気管(4)の入口フランジ(41)の口径(D5)から酸素濃度センサ取り付け部内径(D6)まで徐々に排気通路径を縮小し、この通路径が縮小された排気管(4)の入口部通路には内側下面が頂点となるV字溝(42)が下流側に延長されていることを特徴とする車両用排気装置。
  3. 請求項1記載の車両用排気装置において、
    前記排気管(8)の入口フランジ(81)の口径中心線(L3)を触媒コンバータ(3)の出口フランジ(31)の口径中心線(L1)より下方にオフセット設定し、排気管(8)の入口フランジ(81)の内側下面と触媒コンバータ(3)の出口フランジ(31)の内側下面をほぼ一致させたことを特徴とする車両用排気装置。
  4. 請求項1ないし請求項3記載の車両用排気装置において、
    前記触媒コンバータ(3)を、コンバータ中心線(L1)より出口フランジ中心線(L2)が下方に配置された構成とし、この触媒コンバータ(3)と組み合わせて使用されることを特徴とする車両用排気装置。
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