JP3769318B2 - 乳首加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体供給用の容器に取り付けられる乳首に液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を形成するための乳首加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体供給用の容器、例えば哺乳びんに取り付けられる乳首は、液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を備えている必要がある。この種の乳首は、例えばゴム製であり、柔らかくしかも先頭部や台座部を有していて、独特の形を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の穴を乳首に対して形成する作業を自動化したいという要求がある。
そこで、本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、乳首を安定して保持しつつ液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を形成することができる乳首加工装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1にあっては、液体供給用の容器に取り付けられる乳首に液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を形成するための乳首加工装置であり、前記乳首の前記先頭部をはめ込むようにして保持する乳首保持手段と、前記乳首保持手段に保持された前記乳首の前記先頭部に、針を差し込むことにより前記液体供給用の穴を形成する第1の穴形成手段と、前記乳首保持手段に保持された前記乳首の前記台座部に、別の針を差し込むことにより前記空気取り入れ用の穴を形成するための第2の穴形成手段と、を備え、前記第2の穴形成手段は、前記第2の穴形成手段の前記別の針が前記乳首の前記台座部に差し込まれて前記空気取り入れ用の穴を形成する際に、前記台座部を支えるためのアクチュエータによって移動させられる支え部を有していることを特徴とする乳首加工装置により、達成される。
【0005】
請求項1の発明では、乳首保持手段が乳首の先頭部をはめ込むようにして保持している。そして乳首保持手段に保持された乳首の先頭部は、第1の穴形成手段により穴を差し込むことにより液体供給用の穴が形成される。同様にして、乳首保持手段に保持された乳首の台座部に対して、第2の穴形成手段の針が差し込まれることにより空気取り入れ用の穴を形成する。このように乳首保持手段に対して乳首の先頭部をはめ込むようにして保持するので、乳首を安定して保持でき、しかもこの状態で液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を確実に形成することができる。
支え部は、アクチュエータの作動により乳首の台座部を支えるので、柔らかい乳首が変形することなく台座部に空気取り入れ用の穴を確実に形成することができる。
【0006】
請求項2にあっては、前記乳首保持手段は、円盤状の搬送手段に所定の間隔をおいて配列されている。
請求項2の発明では、乳首保持手段が円盤状の搬送手段に所定間隔をおいて配置されているので、乳首保持手段は、繰り返して使うことができる。
請求項3にあっては、前記第2の穴形成手段は、第1の穴形成手段の前段に配置されている。
請求項3の発明では、まず台座部に対して針を差し込んで空気取り入れ用の穴を形成してから乳首の先頭部に針を差し込んで液体供給用の穴を形成する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0008】
図1は、本発明の乳首加工装置の好ましい実施の形態の全体を示す平面図である。
図1において、乳首加工装置は、乳首収容手段10、整列手段20、第1の搬送手段30、第1の移載手段40、第2の移載手段50、乳首保持手段60、乳首設置手段70、第1の穴形成手段80、第2の穴形成手段90、排出手段100等を有している。図1の乳首加工装置の各要素は、図1の制御部200によりそれらの動作が制御されるようになっている。また排出手段100の付近には、完成品ストックコンベア101が配置されている。
【0009】
まず、この乳首加工装置により加工される対象物である乳首の一例を、図2と図3で説明する。
図2と図3に示すように、乳首Tは、たとえばゴム製であり先頭部Hと台座部Bを有している。先頭部Hは、液体供給用の穴HBが形成される部分である。また台座部Bは、液体供給用の容器、例えば哺乳びんの口部に対して取り付けられる部分であって、空気取り入れ用の穴HAが形成される部分である。この空気取り入れ用の穴HAは、台座部Bの凹部Wにおいて形成されている。ネック部Nは、先頭部Hと台座部Bの間に形成されている。
【0010】
次に、図1の乳首収容手段10を説明する。この乳首収容手段10は、図4に示すように、ホッパ10a,10bを有している。ホッパ10a,10bに収容された多数の乳首Tは、図1の矢印Qに沿って整列手段20のコンベア20a側に送るようになっている。
整列手段20は、乳首収容手段10から送られてくる乳首Tを所定の姿勢で整列させるものである。この整列手段20のコンベア20aは、図1に示すように、乳首収容手段10から送られてくる乳首Tを順次矢印Q1方向に沿って、搬送する。この整列手段20は、図5〜図13に示している。
この整列手段20は、乳首収容手段10から供給される複数の乳首Tの先頭部Hを、図6に示す乳首収容容器21の整列用の穴Gに入れて、乳首Tをマトリックス状に整列させる手段である。
【0011】
詳細には、乳首整列装置としての図5の整列手段20は、乳首収容容器21、振動源22等を備えている。図1に示すようにこの乳首収容容器21は、枠体23内に2つ設けられている。これらの乳首収容容器21,21は、図1において、枠体23内にてQ2,Q3,Q4,Q5に沿って、循環できるようになっている。この枠体23は図5に一例を示しており、図5では1つの乳首収容容器21およびその振動源22を図示している。
【0012】
図6は、乳首収容容器21とその振動源22の一例を示している。乳首収容容器21は、底部21aを有する箱であって、上部は開口部21bとなっている。乳首収容容器21の底部21aには、複数の整列用の穴Gがマトリックス状に形成されている。この整列用の穴Gは、図7に示すように、乳首Tの先頭部Hを下にしてはめ込むようにして乳首Tをこの姿勢で位置決めするようになっている。従って、乳首Tの先頭部Hは、重力に関してほぼ下側に位置される。
【0013】
図5と図6の振動源22は、支持体24を有している。この支持体24は、乳首収容容器21の縁部21cを保持する部分であって、図6の矢印Q6に沿って乳首収容容器21が支持体24にはめ込まれることにより、図5に示すように支持体24は乳首収容容器21をしっかりと保持することができる。
支持体24は、振動源22により、図5と図9に示すように揺動方向SRに沿って所定角度揺動し、かつ進退方向PSに沿って所定ストローク進退させることができる。この揺動方向SRと進退方向PSに沿って振動源22が乳首収容容器21を移動させることにより、乳首収容容器21内に収容されている多数の乳首Tが乳首収容容器21内で振動されて、各乳首Tが図7に示すように整列用の穴Gに正しい姿勢ではめ込まれるようになっている。
【0014】
図5と図8は、乳首収容容器21の多数の整列用の穴Gにおいて、乳首Tの先頭部Hがはめ込まれて整列された状態を示している。つまり振動源22が乳首収容容器21を図5の揺動方向SRに揺動することにより、各乳首Tは、乳首収容容器21内で、乳首収容容器21の横方向に振動を受けて移動する。しかも振動源22が進退方向PSに沿って乳首収容容器21を進退させることにより、乳首収容容器21内の乳首Tは、進退方向PSに沿ってつまり乳首収容容器21の縦方向に沿って振動を受けて移動する。これにより各乳首Tはスムーズに乳首整列用の穴Gにはめ込むことができる。
【0015】
次に、図9〜図13を参照して、図1の整列手段20の2つの乳首収容容器21の移動機構25について説明する。
まず図9に示すように、2つの乳首収容容器21が示されており、一方の乳首収容容器21の整列用の穴Gには乳首Tの先頭部Hがはめ込まれている。これに対して、もう一方の乳首収容容器21の整列用の穴Gには全く乳首Tの先頭部Hははめ込まれていない。
乳首Tが収容されている乳首収容容器21(図9の右下位置)は、ポジションPH1から矢印Q2に沿って移動するための移動機構25により移動できる。この移動機構25は、スプロケット25a,25bを有しており、スプロケット25bはモータ25cに連結されている。図8と図9に示すようにスプロケット25a,25bの間にはチェーン25dが設けられている。これによりモータ25cが作動すると、スプロケット25bが回転して、チェーン25dに取り付けられた振動源22と支持体24が矢印Q2に沿って図10に示すポジションPH2に移動可能である。
【0016】
同様にして、図9の移動機構25の反対側には別の移動機構25が配置されている。この移動機構25のスプロケット25a,25bはチェーン25dにより連結されており、モータ25cが作動すると、同様にしてポジションPH4に位置している支持体24が矢印Q4の方向に所定ストローク移動して、ポジションPH5に位置決めされるようになっている。
【0017】
これらの移動機構25,25は、図5と図8に示す枠体23に設定されている。また図9に示すようにポジションPH2,PH4の間のポジションPH3には、ガイドレール26,26が設けられている。このガイドレール26,26は、乳首収容容器21をポジションPH2からポジションPH4に移動する際に、乳首収容容器21をQ3の方向に案内するためのガイドレールである。
同様にして、図12に示すようにポジションPH1とポジションPH5の間のポジションPH6には、ガイドレール26,26が設けられている。このガイドレール26,26も、乳首収容容器21がポジションPH5からPH1にQ5の方向に移動する際に案内するガイドレールである。図8は、図12に示すポジションPH6のガイドレール26の一例を示している。
【0018】
次に、図9〜図13を参照して、乳首収容容器21,21の矢印Q2,Q3,Q4,Q5の方向の移動について説明しておく。
【0019】
図9では、乳首収容容器21と振動源22がポジションPH1に位置決めされており、他方の乳首収容容器21と支持体24は、ポジションPH4に位置決めされている。図9のモータ25cが駆動して、乳首収容容器21と支持体24と振動源22が矢印Q2の方向に移動を始めると、図10に示すように乳首収容容器21と支持体24と振動源22はポジションPH2に位置決めされる。そして押出手段27が作動して、乳首収容容器21が振動源22の支持体24から矢印Q3方向に押出されて、ガイドレール26側に移る。この状態を図11に示している。
この時、もう一方の乳首収容容器21と支持体24は、モータ25cを作動することにより、矢印Q4の方向に移動して、ポジションPH4からポジションPH5に移る。この様子を図11に示している。
【0020】
一方、乳首Tを収容している乳首収容容器21は、矢印Q3の方向に押出されながら、乳首の第1の移載手段(乳首抜き出し手段ともいう)40に対して位置決めされる。つまり乳首収容容器21の整列用の穴Gの各列L1‥‥Lnに対応して、押出手段27がこの乳首収容容器21を第1の移載手段40に対して順次位置決めさせる。この第1の移載手段40の構造と作用については後程説明する。
【0021】
この状態で各列L1〜Lnのすべての乳首Tが、整列用の穴Gから抜き取られてしまうと、図12の状態になる。このようにして押出手段27が乳首収容容器21を順次位置決めしながらQ3の方向に押出していくことにより、乳首収容容器21内の全ての乳首Tが第1の移載手段40により図1の乳首の第1の搬送手段30側に移されてゆく。
この乳首を移していく作業の間には、図12に示すように別の押出手段27aがポジションPH5にあるもう1つの乳首収容容器21を矢印Q5の方向に押出して、ガイドレール26に沿って、ポジションPH1側の支持体24側に移される。つまり乳首Tが整列されていない乳首収容容器21は、ポジションPH5からポジションPH1側に復帰する。そして図13に示すようにこの空になった支持体24は、図13に示すように矢印Q4と反対方向Q41に移動して、ポジションPH4側に戻る。戻ってからの支持体24は、押出手段27で矢印Q3方向に押出されてくる乳首Tの整列されていない乳首収容容器21を捕まえて支持することができる。
【0022】
このようにして図13の状態は、図9の状態に復帰して1つの循環工程が終わる。この状態で再び図13左下に図示されている空の乳首収容容器21内には、図1の乳首収容手段10側からコンベア20aを介して多数の乳首Tが投入されて次の乳首Tの整列作業が始まることになる。
【0023】
次に、図11と図12に表示された第1の移載手段40について、図14〜図17により説明する。
第1の移載手段40は乳首の抜き出し手段ともいい、図11に示すように整列手段20のポジションPH3に対応する位置に設けられている。この第1の移載手段40は、図14と図15に示すように、乳首収容容器21の整列用の穴Gにはめ込まれている乳首Tを挟んで、図15に示すように乳首収容容器21の整列用の穴Gから乳首Tを矢印D方向に強制的に抜き出す手段である。
【0024】
この第1の移載手段40は、挾み枠41,42を有している。挾み枠41は、アクチュエータ43の作動により矢印E1の方向に移動し、挾み枠42はアクチュエータ43の作動によりE2の方向に移動する。従って、図16に示すように、挾み枠41と挾み枠42は、乳首Tを確実に挾み込むことができる。そして図15の第1の移載手段40の上下動手段41は、このアクチュエータ43、挾み枠41,42を矢印D方向に引き下げることで、図16と図17に示すように、乳首収容容器21の整列用の穴Gから乳首Tを抜き取って、第1の搬送手段30の保持具31内にはめ込むことができる。これにより、乳首Tは、乳首収容容器21側から保持具31側に確実に抜き取って移すことができる。乳首Tが保持具31に下向きに入ったあと、挾み枠41,42は互いに離れる方向に移動して乳首Tを離す。
【0025】
次に、図1の第1の搬送手段30について説明する。この第1の搬送手段30は、乳首搬送装置あるいは第1の搬送手段ともいう。
図18は、この乳首搬送手段30の全体を示している。この乳首搬送手段30は、上述した円筒状の多数の保持具31を矢印J1の方向、矢印J2の方向に循環させるものである。乳首搬送手段30の一端部30aの上部には、上述した第1の移載手段40が配置されている。また乳首搬送手段30の他端部30bには第2の乳首移載手段50が対応して配置されている。この他端部30bには、保持具31に乳首Tが保持されているかを確認するセンサ30gが設けられている。
【0026】
乳首搬送手段30は、コンベア32,33を有している。コンベア32は、矢印J1,J2の方向にエンドレス状に流れるコンベアである。またコンベア33は、矢印J3方向に流れるコンベアである。
コンベア32の一端部30a側には、送り用のスプロケット35が設けられ、他端部30bには別のスプロケット36が設けられている。これらのスプロケット35,36は、コーナで保持具31を順次送っていくためのものである。この場合センサ30gで保持具31に乳首Tがあるかを確認して、乳首Tがある場合のみ回転体80をインデックスして乳首Tを回転体80の乳首保持手段60側へ移す。
【0027】
第1の移載手段40と第2の移載手段50の間であって、コンベア33に対応する位置には、保持具31の選別装置36が設けられている。この選別装置36は、保持具31に乳首Tが保持されているかどうかを判別するものである。
一列に並んだ保持具31に対して、第1の移載手段40が乳首Tをそれぞれ矢印D方向に沿って移し入れた場合であっても、何等かの都合により保持具31内に乳首Tが挿入されない場合がある。
この場合には、選別装置36の乳首の有無検出センサ37が保持具31上の乳首Tの有無を検出する。検出の結果、保持具31に乳首Tが載っていない場合には、矢印J4の方向に沿って、コンベア33側へ空の保持具31を移し、そしてこの保持具31をコンベア33で搬送してコンベア32側に合流させてスプロケット35側に送るようになっている。そうでなく、保持具31が乳首Tを有している場合には、そのまま乳首Tを有する保持具31はコンベア32によりスプロケット36側すなわち第2の乳首移載手段50側に送られるようになっている。そして第2の乳首移載手段50により保持具31から乳首Tが移載されると、空になった保持具31は、矢印J2の方向に沿ってコンベア32によりスプロケット36からスプロケット35側に送られることになる。
【0028】
図19は、図18の一端部30a側を示しており、整列した保持具31には、第1の移載手段40側からそれぞれ乳首Tが矢印D方向に挿入されることになる。
【0029】
図20は、図18の選別装置36の動作の例を示している。選別装置36は図18で説明したように乳首有無検出センサ37と、保持具31の停止棒38,39そして保持具31の押出し棒39aを有している。
乳首有無検出センサ37は、発光部37aと受光部37bを有しており、発光部37aからの光は、保持具31が乳首Tを有している場合には、図20(A)に示すように、乳首Tの存在を検出する。この状態では停止棒38が乳首Tの載っている保持具31を乳首有無検出センサ37の位置に停止させている。そして停止棒38が選別装置36内に引っ込むと、コンベア32が矢印J1方向に乳首Tの載っている保持具31を図20(B)に示すように搬送できる。
そうでなく、図20(B)に示すように、乳首有無検出センサ37が保持具31には乳首Tが保持されていないということを検出した場合には、一旦停止棒38が引っ込んで、その空の保持具31を矢印J1の方向に送りそして次の停止棒39で停止させる。そして押出し棒39aを作用させることにより空の保持具31は、矢印J4の方向に押出され、そしてJ3方向に排出されるようになっている。
このように、乳首搬送手段30は、保持具31の乳首Tの存在の有無の検出をしてその空の保持具と空でない保持具の選別をし、そして空でない保持具31を第2の乳首移載手段50側まで送るようになっている。
【0030】
次に第2の乳首移載手段50を図21と図22を参照して説明する。
第2の移載手段50は、図1に示すように搬送手段30の保持具31から、乳首Tを回転体(第2の搬送手段)20の1つの乳首保持手段60側に移載するための装置である。
【0031】
この第2の移載手段50は、乳首Tの供給ユニットともいい、図21と図22に示すような構造を有している。図21と図22においては、第2の乳首移載手段50は、第1の搬送手段30のスプロケット36と、第2の搬送手段である回転体120の付近に配置されている。第2の乳首移載手段50は、上述したように、保持具31に保持されている乳首Tを、回転体120の乳首保持手段60側に移し換えるものである。
【0032】
第2の移載手段50は、図21と図22に示すように、ノズル51とこのノズル51を介して保持具31上の乳首Tを吸引するための吸引手段52を有している。ノズル51は、アーム53の一端に取り付けられており、アーム53の他端は本体54に回転可能に取り付けられている。このアーム53は、アクチュエータ55の作動により、矢印Q10の方向に所定角度揺動するようになっている。従ってこのアーム53の揺動により、ノズル51はポジションNP1からNP2の間で揺動する。ポジションNP1は、第1の搬送手段30側の位置であり、ポジションNP2は、第2の搬送手段120の乳首保持手段60側の位置である。そしてアクチュエータ55の作動によって、ノズル51が矢印D方向に下がって乳首T内に入ると、吸引手段52の作動によりノズル51が保持具31内の乳首Tを吸引して持ち上げる。そしてアーム53が所定角度揺動することにより、吸引保持している乳首Tを乳首保持手段60側に移動してそして乳首保持手段60の穴60aにはめ込む。この場合に吸引手段52はその吸引を解除することで、乳首Tは乳首保持手段60側に確実にはめ込まれることになる。
【0033】
この回転体120は図21の矢印R方向に回転するので、矢印R方向の先側の乳首保持手段60は既に乳首Tを保持している。そして次のポジションNP2に位置されている乳首保持手段60はこれから乳首Tが挿入される。そしてさらに後段の乳首保持手段60はこれからポジションNP2にインデックスされて乳首Tが移されることになる。
【0034】
次に、図23〜図25を参照して第2の搬送手段である回転体120について説明する。この回転体120は、インデックス可能なターンテーブルであって、インデックスユニット121により所定角度毎にインデックス可能になっている。回転体120の上部には、図24に示すような乳首保持手段60が一定間隔毎に円周方向に配列されている。この乳首保持手段60は、ホルダ61を有し、このホルダ61はベアリング62により回転体120に対して回転可能に保持されている。乳首Tの先頭部Hは、ホルダ61側に挿入されて、つまり下向きに乳首Tがホルダ61により着脱可能に保持できるようになっている。着脱が容易でありそして保持を確実にするために、ホルダ61はテーパ部63を有している。図25は、別のホルダ66の例を示している。これは乳首Tの形状が異なる場合に使用する。
【0035】
次に、上述した回転体120に対応して配置される各要素について順次説明する。
図26と図27は、乳首設置手段70を示している。この乳首設置手段70は乳首保持手段60に対して既に乳首Tが保持されていることが図18のセンサ30gで確認されたときに乳首Tを乳首保持手段60に押しこむものである。乳首設置手段70は、アクチュエータ71とこのアクチュエータ71により上下動される押し当て部72等を有している。このアクチュエータ71が作動すると押し当て部72は、乳首保持手段60の乳首Tの台座部B側に押し当てられて、図27に示すように、軸73が乳首Tの先頭部H側に侵入する。これにより、乳首Tが保持手段60に保持される。この乳首設置手段70が乳首Tを押しこんで設置すると、図1の制御部200は、乳首設置手段70の後工程である乳首位置決め操作や乳首の穴明け加工等を順次円滑に行うために、各後段の要素に乳首の存在していることを知らせることになる。
【0036】
次に図1の乳首位置決め手段130について説明する。この乳首位置決め手段130は、乳首設置手段70と、乳首位置決めチェック部148の間において、回転体120に対応して配置されている。つまり乳首位置決め手段130の位置決め部131,132,133は、回転体120によりインデックスされた乳首保持手段60,60,60にそれぞれ対応する位置にある。
図28は乳首位置決め手段130の位置決め部131,132,133を拡大して示していて、位置決め部131,132,133は、乳首保持手段60に保持されている乳首Tを少しずつ矢印U方向に回転して乳首Tの台座部Bに形成された凹部Wを、図29の凹部位置決め位置WS1、あるいはWS2、あるいはWS3の何れかに位置決めしようとするものである。これらの凹部位置決め位置WS1,WS2,WS3は、回転体120の半径方向に対応位置である。
【0037】
このように凹部位置決め位置WS1、あるいはWS2、あるいはWS3に位置決めする必要があるのは、後で説明するように、乳首Tの凹部Wに対して空気取り入れ用の穴HAを形成する必要があるからである(図30参照)。
【0038】
そしてこのように図28と図29に示すように3つの位置決め部131,132,133を設けて、たとえば3分割にして乳首Tの回転方向Uの位置決めをしようとするのは、次の理由による。仮に1つの位置決め部を用いて一度に乳首Tを回転させて凹部Wが所定の位置に来るようにすると、回転角度が大きくなって、それだけ長い回転時間が必要であるために、図1のインデックス用の回転体120のインデックス期間が長くなってしまう。これを避けるために、本発明の実施の形態では、乳首位置決め手段130を3つの位置決め部131,132,133で構成して、乳首Tの回転方向Uに沿ったインデックスを各ポジションP1,P2,P3で短時間に行って他の要素の作業時間にほぼ合せようとするものである。
【0039】
図28の乳首位置決め手段130の位置決め部131は、回転部131eを有し、この回転部131eはアクチュエータ131bにより下降して、乳首Tの台座部Wに密着するようになっている。支え部131cは、アクチュエータ131dにより柔らかい台座部Bを下側から支えるようになっている。また別の回転部131eは、部材131fにより回転可能に取り付けられており、アクチュエータ131gにより矢印U1の方向に回転する。この部材131fは、アクチュエータ131hにより矢印Z方向に進退するようになっている。
【0040】
これにより回転部131eが乳首保持手段のホルダ61の外周に接触してアクチュエータ131gが回転すると、ホルダ61が所定角度分回転する。この際には、アクチュエータ131bが作動して部材131aは台座部Bを押付けている。同様にアクチュエータ131dが作動して、支え部131cが台座部Bの内側を支持している。これにより、乳首Tは、乳首保持手段60から浮き上がらないようにして所定角度分回転方向Uに沿って回転して位置決めされる。
【0041】
次に、位置決め部132は、アクチュエータ132bがセンサ部132aを上下動できるようになっている。また回転部132eはモータ132gにより矢印U1の方向に回転することにより乳首保持手段60のホルダ61を矢印U方向に回転することができる。回転部132eの部材132fはアクチュエータ132hにより進退可能である。また支え部132cは台座部Bの下側を保持するようになっている。これにより回転部132eがホルダ61の外周面に接触してホルダ部60を矢印U方向に所定角度分回転することにより、乳首Uが回転しセンサ部132aがこの凹部Wの位置を検出する。
【0042】
なお、位置決め部133は、位置決め部132と同様の構造であるので同じ符号を記してその説明を省略する。
位置決め部131,132,133による乳首Tの回転方向Uの位置決めの動作を図29について簡単に説明すると、位置決め部131により、乳首Tの台座部Bが回転方向Uに沿って所定角度回転される。次に、この場合に、この乳首Tが所定角度回転された場合であっても凹部Wが凹部位置決め位置WS1に来ないとセンサ部(図示せず)が判断した場合には、次の位置決め部132においてさらに所定角度乳首Tをインデックスする。この場合においても凹部Wが凹部位置決め位置WS2に来ていないと次のセンサ部132aが判断した場合には、さらに位置決め部133の作動により、乳首Tを回転方向Uに回転して、最終的に凹部Wが凹部位置決め位置WS3に位置決めされるようにする。
なお最初の位置決め部131あるいは次の位置決め部132により凹部Wが凹部位置決め位置WS1あるいはWS2に位置決めできた時には、乳首Tと乳首保持手段60は3つ目の位置決め部133ではそのまま何もせずインデックスして通過することになる。
【0043】
次に、図1の第2の穴形成手段90について図30を参照して説明する。
第2の穴形成手段90は、乳首Tの台座部Bの凹部Wに対して空気取り入れ用の穴HAを形成するための手段である。この第2の穴形成手段90は、本体91を備えており、この本体91のレール92は、スライダ93を矢印D方向にアクチュエータ94aの作動により上下動可能になっている。このスライダ93は、針94を有しており、この針94はチューブ状であり、下側の治具94hとの協働により凹部Wに対して、空気取り入れ用の穴HAを形成することができる。この場合に、台座部Bの凹部Wの付近は、支え部95により支えられる。従って、針94が凹部Wに差し込まれて穴HAを形成する場合においても台座部Bが下がってしまって穴HAを形成できなくなるという心配がない。この支え部95はアクチュエータ96により矢印V方向に上下移動可能になっている。
【0044】
次に、図31は、第1の穴形成手段80を示している。この第1の穴形成手段80は、図1に示すように第2の穴形成手段90の後段側に配置されている。第1の穴形成手段80は図31に示すように、本体81を有しており本体81のレールは、スライダ82を矢印D方向にアクチュエータ83の作動により上下動可能になっている。スライダ82は、チューブ状の針84を有していて、この針84の周囲には緩衝部85が設けられている。この緩衝部85は、リング状の部材86とスプリング87等を有していて、部材86が台座部Bに当った時には、このスプリング87が収縮して台座部Bを乳首保持手段60側に軽く押し付けるようになっている。
【0045】
図31の乳首Tは、凹部Wに既に空気取り入れ用の穴HAが形成されており、針84は、アクチュエータ83が作動することにより矢印D方向に下がって、針84は下側の治具84hとの協働により乳首Tの先頭部Hの中心部に液体供給用の穴HBを形成することができる。
なお、この第2の穴形成手段90は、座板丸穴明けユニットともいい、第1の穴形成手段80はセンタ丸穴明けユニットともいう。
次に、図1の位置決め不良排出部140について説明する。この位置決め不良排出部140は、既に述べた乳首位置決めチェック部148で、乳首Tの凹部Wの位置決めが不良であった場合に、その不良の乳首Tを乳首保持手段60から外部に排出するようになっている。
【0046】
次に、図1のカット穴明けユニット160は、図31の液体供給用の穴HBに換えて、例えばY字型の液体供給用の穴を形成する場合に用いるものである。従ってこのカット穴明けユニット160は、第1の穴形成手段80に換えて用いることができる。
【0047】
次に図1の穴明けチェック部170について図32を参照して説明する。
この穴明けチェック部170は、図31で明けた液体供給用の穴HBと空気取入れ用の穴HAがきちんと形成されているかどうかをチェックする部分である。この穴明けチェック部170は、アクチュエータ171を作動することによって、空気供給部172,172cが台座部Bの穴B1に入り込んで、空気供給源173から空気を送り込む。これにより乳首Tに空気が送り込まれると、図31の液体供給用の穴HBと穴HAから空気が抜けるのであるが、その程度を検討して、乳首Tの液体供給用の穴HBと穴HAの径が適正かどうかを同時に判断する。このとき両穴HB、HAから出る空気流量も測定している。
【0048】
次に、図1の不良取り出し部180を説明する。この不良取り出し部180は、図32に示すように、穴明けチェック部170により液体供給用の穴HBがチェックされた後に、穴明けが不良であった場合にはその乳首Tを回転体120の外部に排出するようになっている。つまり図32のアクチュエータ181が作動すると、アーム182,182が開いて、乳首Tを掴み、そして乳首Tを回転体120の外部に排出するようになっている。
【0049】
次に、排出手段100について説明する。図1の排出手段100は、いわゆる完成品の乳首Tを完成品取り出しコンベア102に搬送するものである。つまり、図33のように排出手段100の完成品取り出し部103は、完成品取り出しコンベア102に対して反転することにより排出する。この完成品取り出し部103は2つのアーム103a,103aを有していて、図示しないアクチュエータにより開閉する。そしてアーム103aの本体103bは、アクチュエータ103cの作動により、矢印n方向に反転することにより、乳首保持手段60の乳首Tを掴んで、完成品取り出しコンベア102側に排出することができる。
この場合には、アーム103aが反転するので、乳首Tは完成品取り出しコンベア102の上では正しい姿勢で置かれる。つまり台座部Bが完成品取り出しコンベア102の上に置かれることになる。
この完成品取り出しコンベア102の末端側は、完成品ストックコンベア101側の1つのケース101dにつながっている。このケース101dは、複数完成品ストックコンベア101内に配置されていて、矢印t1,t2,t3に沿って送られることになる。
【0050】
なお、図1の複数の保持具31、第1の搬送手段30、複数の乳首保持手段60、第2の搬送手段80、第2の乳首移載手段50などは、乳首搬送装置400を構成している。
次に上述した乳首加工装置の動作について説明する。
図1の乳首収容手段10には、図2と図3に示す乳首Tが多数収容されている。但しこの乳首Tは、液体供給用の穴HBと空気取り入れ用の穴HAは形成されていない加工前の乳首である。
乳首収容手段10の各乳首は、矢印Q方向に沿って整列手段20のコンベア20a側に送られることになる。コンベア20aは乳首TをQ1の方向に搬送する。整列手段20の乳首収容容器21は、このコンベア20aで送られてくる乳首Tを受けて収容する。
【0051】
当初は、図6に示す整列用の穴Gにはこれらの乳首Tの先頭部Hが入りづらい状態である。しかし、図9に示すように振動源22が支持部24を介して乳首収容容器21を揺動方向SRに揺動させかつ乳首収容容器21を進退方向PSに沿って進退させることにより、内部の多数の乳首は振動を受けて、図7に示すように各整列用の穴Gに乳首Tの先頭部Hがはまり込む。このようにして各穴Gに乳首Tがはまり込むと、次に図9に示すように移動機構25のモータ25cが作動して、振動源22と乳首収容容器21は一体となってQ2の方向に沿ってポジションPH1からPH2まで移る。この様子は図10に示しており、乳首収容容器21は押出手段27の作動により、Q3の方向に沿ってガイドレール26側に移動する。この様子を図11に示しており、押出手段27は、乳首収容容器21を、所定寸法毎に矢印Q3の方向に押出していく。これにより第1の移載手段40が、図16と図17に示すように一列毎の乳首Tを掴んでDの方向に抜き取る。抜き取られた複数個の乳首Tは乳首収容容器21の穴Gから保持具31側にはめ込まれることになる。この乳首Tの抜き取りおよびはめ込み作業は、図11の各列L1‥‥Lnに対して行われる。このようにすることで、乳首収容容器21内の乳首は全部抜き取られることになる。
【0052】
なお図11の状態においてはもう1つの乳首収容容器21は、ポジションPH4側からPH5側に矢印Q4の方向に既に移動されている。
図12を参照すると、さらに押出手段27aがPH5に位置している乳首収容容器21を矢印Q5の方向に押出して、ガイドレール26,26を介してポジションPH1の保持部24に移す。
【0053】
そして図13に示すように乳首Tの整列がされていない保持部24は矢印Q4と反対の方向Q41に移動して、再びポジションPH4に移る。ポジションPH4に移った支持部24には、押出手段27で押された先程既に空になった乳首収容容器21が保持されることになる。このようにして容器21が循環される。当初位置であるポジションPH1に戻った空の乳首収容容器21は、再び図9に示すように図1のコンベア20a側から新たな加工前の乳首Tが送り込まれて図9〜図13に示すような整列動作が繰り返される。
乳首Tの抜取りが終了した乳首収容容器21は、速やかにポジションPH2にもどり、他方の容器21の乳首抜取が終了するまで整列動作を行う。
【0054】
次に、第1の移載手段40が掴んだ複数の乳首Tは、図18に示すように乳首搬送手段30の複数の保持具31に対して矢印D方向にはめ込まれる。乳首搬送手段30のコンベア32と33は既に稼動しており、この移載を行う工程では、停止棒37fが複数個の保持具31を停止させている。これにより第1の移載手段40は確実にそれぞれ乳首Tを保持具31にはめ込むことができる。
そしてこの停止棒37fが引っ込むと、複数個の保持具31はコンベア32に送られて、図20(a)に示すように停止棒38で一端停止される。そして乳首有無検出センサ37が保持具31上の乳首Tの存在を確認して乳首Tが存在していると、停止棒38が引っ込んで、1つの先頭の保持具31は次の停止棒39で停止される。そしてその停止棒39が引っ込むと、乳首を有する保持具31は矢印J1の方向に搬送されることになる。
【0055】
しかし、保持具31が乳首Tを保持していない状態、すなわち図20(b)で示すような状態では、乳首有無検出センサ37が乳首Tを検出しないので、停止棒38を引っ込めて別の停止棒39を突出して、保持具31を止める。そして押出し棒39aが作動して、この空の保持具31はJ4の方向にコンベア33側に押出されることになる。従って空の保持具31はコンベア33により矢印J3の方向に送られ、図18に示すようにコンベア31の矢印J2の方向に回収されて再びスプロケット35側に移る。
このような作業が順次保持具31に対して繰り返されて、乳首Tを有する保持具31だけが、コンベア32により第2の乳首移載手段50側に移る。
【0056】
次に、図21に示すように、第2の乳首移載手段50は、第1の搬送手段30のポジションNP1の保持具31の乳首Tをノズル51で吸引して、ポジションNP2にある乳首保持手段60側に移す。この様子を図21と図22に示している。しかも、回転体120は、R方向に所定角度毎にインデックスされるので、第2の乳首移載手段50は、順次ポジションNP1に来る保持具31から乳首Tを乳首保持手段60に移載することができる。
乳首Tが乳首保持手段60に移載されると図24に示すような状態になる。すなわち乳首Tの先頭部Hがホルダ61内にはめ込まれて下部から露出している。この状態でホルダ61は、回転体120に対してベアリング62により回転可能になっている。
【0057】
次に、図26と図27に示すように、乳首設置手段70が、乳首保持手段60のホルダ61に乳首Tが押し込む。つまりアクチュエータ71が作動すると、押し当て部72が乳首Tの台座部B側に押し付けられ、軸73が乳首Tの先頭部H側に当る。
【0058】
次に、図28に示すように、3段階の位置決め部131,132,133により乳首Tの回転方向の乳首の位置決めを行う。これにより、台座部Bの凹部Wが、図29に示すように凹部位置決め位置WS1あるいはWS2あるいはWS3に向けて位置決めさせる。このように凹部Wを位置決めさせるのは、次の図30の工程で針94により凹部Wに対して空気取り入れ用の穴HAを確実に形成するためである。
図30において、第2の穴形成手段90の針94は、ホルダ61内の乳首Tの凹部Wに対して空気取り入れ用の穴HAを形成するために、アクチュエータ94aが作動してスライダ93がレール92に沿ってD方向に下がる。この場合に、支え部95は、アクチュエータ96の作動により図30の左側に進み、支え部95は台座部Bの裏側を支える。これにより、柔らかい乳首Bが変形することがなく、凹部Wに対して空気取り入れ用の穴HAを確実に形成することができる。
【0059】
次に図31の第1の穴形成手段80の針84が、乳首保持手段60内の乳首Tの先頭部Hに対して液体供給用の穴HBを形成する。
このようにして、乳首Tには空気取り入れ用の穴HAと液体供給用の穴HBが形成されて乳首の加工が終了する。
【0060】
そして、図32の穴明けチェック部170が、乳首Tに対して空気取り入れ用の穴HA及び液体供給用の穴HBが正しく形成されているかどうかを検討するために空気供給源173から空気供給部172,172cを介して空気を送り込む。この場合には、アクチュエータ171が作動することで、空気供給部172が台座部B側にはまり込み、かつ空気供給部172cが凹部Wに当たる。
この場合に所定の液体供給部用の穴の径が得られている場合には、液体供給用の穴の大きさが正しいと判断することができる。
もしも液体供給用の穴HBの径が所定の範囲内に入っていない場合には、不良取り出し部180のアクチュエータ181が作動して、アーム182,182が乳首Tを取り出して外部に排出してしまう。
【0061】
次に、図33の完成品の乳首Tは、完成品取り出し部103のアーム103a,103aにより挾まれて、180度n方向に反転して、完成品取り出しコンベア102に正しい姿勢で置かれる。このコンベア102はこの順次置かれてくる乳首Tを図1の完成品ストックコンベア101のケース101dに送り込むことになる。
このようにして、加工原材料である乳首Tを投入してから順次整列させてそしてターレット型の回転体120側で順次位置決めおよび必要な加工を行うことにより、空気取り入れ用の穴と液体供給用の穴を有する乳首Tを確実に加工することができる。回転体120を第2の搬送手段として用いることで、直線ライン形のものに比べて省スペース化を図ることができる。
【0062】
ところで、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では哺乳壜用の例えばゴム製の柔らかい乳首に対して、穴を形成する例を示しているが、これに限らず他の種類の乳首、例えばミルクだけではなく他の種類の液体を供給するための容器に対して取り付けられる乳首等に対して穴を形成する場合にも勿論本発明を用いることができる。
また回転体120における乳首位置決め手段130の位置決めの段階は、図示の例では3段階であったがそれに限らず、必要に応じて2段階あるいは4段階以上に設定することも勿論可能である。
また第1の穴形成手段80が第2の穴形成手段90の後段側に配置されているが、この逆であっても勿論構わない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、乳首を安定して保持しつつ液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乳首加工装置の全体を示す平面図。
【図2】乳首の一例を示す斜視図。
【図3】乳首の一例を示す斜視図。
【図4】乳首収容手段の外観を示す斜視図。
【図5】整列手段を示す斜視図。
【図6】整列手段の乳首収容容器と振動源等を示す斜視図。
【図7】乳首収容容器の1つの整列用の穴にはめ込まれて整列された乳首の一例を示す側面図。
【図8】乳首収容容器の移動するための移動機構等を示す斜視図。
【図9】整列手段の乳首が整列された乳首収容容器が初期のポジションに位置されている状態を示す図。
【図10】乳首が整列された乳首収容容器が移動した状態を示す図。
【図11】乳首が整列された乳首収容容器が第1の移載手段側に移動した状態を示す図。
【図12】乳首が整列された乳首収容容器から乳首が抜き取られた状態を示す図。
【図13】空になった乳首収容容器と別の乳首収容容器との位置が入れ替わった状態を示す図。
【図14】乳首収容容器と第1の移載手段を示す斜視図。
【図15】第1の移載手段が乳首収容容器から突き出ている一列の乳首を抜き取る前の状態を示す図。
【図16】第1の移載手段が収容容器の乳首を挾もうとしている状態を示す図。
【図17】第1の移載手段が乳首を保持具側に移載しようとしている状態を示す図。
【図18】第1の搬送手段(乳首搬送手段)を示す斜視図。
【図19】第1の搬送手段の一端側を示す斜視図。
【図20】選別装置の動作例を示す図。
【図21】第2の乳首移載手段の付近を示す斜視図。
【図22】第2の乳首移載手段の付近を示す側面図。
【図23】第2の搬送手段(回転体)の付近を示す側面図。
【図24】回転体の乳首保持手段およびそれにはめ込まれている乳首を示す断面図。
【図25】別の乳首保持手段の例を示す図。
【図26】乳首設置手段を示す斜視図。
【図27】乳首保持手段に乳首が存在しているかどうかを確認している状態を示す図。
【図28】乳首位置決め手段の一例を示す斜視図。
【図29】乳首位置決め手段により乳首が回転方向に位置決めされている状態を示す図。
【図30】第2の穴形成手段およびその付近を示す図。
【図31】第1の穴形成手段の付近を示す斜視図。
【図32】穴明けチェック部および不良取り出し部の付近を示す斜視図。
【図33】排出手段の付近を示す斜視図。
【符号の説明】
10 乳首収容手段
20 整列手段(乳首整列装置)
21 乳首収容容器
22 整列用の穴
30 搬送手段(乳首搬送装置、第1の搬送手段)
31 保持具
40 第1の移載手段(抜き出し手段)
50 第2の移載手段
60 乳首保持手段
70 乳首設置手段
80 第1の穴形成手段
90 第2の穴形成手段
100 排出手段
120 回転体(第2の搬送手段)
130 乳首位置決め手段
200 制御部
400 乳首搬送装置
B 台座部
G 振動源
H 先頭部
HA 空気取り入れ用の穴
HB 液体供給用の穴
T 乳首
W 凹部

Claims (3)

  1. 液体供給用の容器に取り付けられる乳首に液体供給用の穴と空気取り入れ用の穴を形成するための乳首加工装置であり、
    前記乳首の前記先頭部をはめ込むようにして保持する乳首保持手段と、
    前記乳首保持手段に保持された前記乳首の前記先頭部に、針を差し込むことにより前記液体供給用の穴を形成する第1の穴形成手段と、
    前記乳首保持手段に保持された前記乳首の前記台座部に、別の針を差し込むことにより前記空気取り入れ用の穴を形成するための第2の穴形成手段と、
    を備え
    前記第2の穴形成手段は、
    前記第2の穴形成手段の前記別の針が前記乳首の前記台座部に差し込まれて前記空気取り入れ用の穴を形成する際に、前記台座部を支えるためのアクチュエータによって移動させられる支え部を有していることを特徴とする乳首加工装置。
  2. 前記乳首保持手段は、円盤状の搬送手段に所定の間隔をおいて配列されている請求項1に記載の乳首加工装置。
  3. 前記第2の穴形成手段は、前記第1の穴形成手段の前段に配置されている請求項1に記載の乳首加工装置。
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