JPS5818289B2 - カプセルの方向規正方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカプセルの方向規正方法およびその装置に関し
、更に詳しくは、キャップとボディーが一体に結合した
状態でホッパーなどにランダムに収容された多数の医薬
用カプセルを、その移送方向に沿わせしめて、かつその
キャップ側を先に、もしくは後に揃えるための方法と、
その方法を実施するための装置に関するものである。

周知のとおり医薬用のバードカプセルは、ゼラチンまた
はその他のフィルム形成性高分子物質溶液から浸漬法に
よりキャップとボディーをそれぞれ成形し、両者を機械
的に一体に結合した後外観検査（選別）をし、必要なら
ばその筒状側壁外面に、例えば商品名コード、製薬会社
名などの番号および／または記号等の適当な印刷表示を
付して先ず製薬会社に供給され、次いで該製薬会社にお
いて前記の空カプセル内に薬剤が充填され、再度外観検
査に付された後、適当な態様に包装されて販売に供され
ている。

こ５で、前記空カプセルへの内容薬剤の充填に際しては
、カプセルの充填機ヘノ適合のため事前に必ずそのカプ
セルの姿勢ヲ移送方向に対して総て同一方向に揃える、
いわゆる方向規正を実施しなければならない。

また、絶対的に必須という程でもないが、一般には前記
カプセルの外観検査、印刷および包装作業に際しても検
査の容易さ、印刷表示の美しさ、更には最終包装体での
体裁の良さなどの理由から、前述の場合と同様にそれら
の作業に先立って方向規正の措置がとられている。

ところで、カプセルの方向規正には、大別してカプセル
の軸線をその移送方向に対して平行させるか、もしくは
直交させるかの２通りが考えられ。

るが、後者の方法は、最近一部実用化されつ＼あるカプ
セルの円筒部周囲（通常はキャップ側円周）に沿って印
刷を付す、いわゆる“スピン印刷“を実施する場合にの
みしか殆ど採用されることのない特殊な態様であって、
通常は方向規正の容易さおよびその実施のための装置の
簡易さなどから専ら前者、すなわちカプセルを、その軸
線が移送方向に一致するようにし、かつこの状態でその
キャツブ側を先に、もしくは後に揃える方法が実施さ、
れているような状況である。

しかしながら、現に使用されているこの種のカプセル方
向規正装置は構造が複雑であったり、またその作用かや
＼不確実であるなどの欠点があった。

本発明はこのような状況において在来装置の持つ構造上
および作用上の欠点を解決するために鋭意検討の結果完
成されたものであって、カプセルを、その軸線が移送方
向に沿った状態で、かつキャップ側を先にもしくは後に
揃える方式の新規な方向規正方法およびその装置に関し
、冒頭の特許請求の範囲に記載した事項をその要旨とす
る。

すなわち、本発明によれば、機構が簡単であり、その作
用が確実で精度が高く、かつ処理能力的にも優れたカプ
セルの方向規正方法とその装置が提供される。

以下、本発明の詳細な説明する前に本明細書中で使用す
る下記の用語を以下のように定義し、本発明を正しく理
解する上での一部とする。

本明細書で１カプセル」とは、ゼラチンまたはその他の
フィルム形成性高分子物質溶液より公知の浸漬法でそれ
ぞれ個別に成形されたキャップとボディーを一体に結合
した状態の医療用ノ−−ドカプセルを意味し、特に断ら
ない限り内容物が充填される前の空のものと、充填され
たものとの両者を含むものとする。

［カプセルの王立姿勢］とは、カプセルの軸線が回転ド
ラムの半径方向と一致した状態で、かつ該カプセルのキ
ャップ側が前記ドラムの外周面側に位置している状態を
いう。

また「逆立姿勢」とは、上記「正立姿勢」の丁度反対の
姿勢であって、カプセルの軸線が回転ドラムの半径方向
と一致しており、かつ該カプセルのキャップ側が前記ド
ラムの中心側に位置している状態をいうものである。

本発明における第１の発明は、カプセルの方向規正方法
に関するものである。

すなわち、本発明方法は、ホッパー内にランダムに収容
され、かつキャップとボディーが一体に結合した状態の
医薬用カプセルを、回転ドラムの一外周面に穿設された
多数のカプセル収容ポケットにそれぞれ個別に、かつ連
続的に受は取らせ、該ドラムの回動により収容されたカ
プセルをドラムの円周方向に移送させ、その移送中にカ
プセルの向きを一定方向に揃えさせるカプセルの方向規
正方法において、 １）ホッパーからカプセルを、その軸線が回転ドラムの
半径方向と一致する状態で受は取り、この場合において
逆立姿勢のカプセルを、そのボディ一部の一部が回転ド
ラムの外周面上に突出するようにして保持し、このドラ
ムの外周面上に突出したカプセルの高低差により逆立姿
勢のカプセルを王立姿勢のカプセルから識別すること、 １１）カプセルの前記移送途中において、前記逆立姿勢
のカプセルのみを前記ポケット内で、その軸線が移送方
向に沿うように倒伏させて、そのキャップ部の位置を、
前記正立姿勢のカプセルのキャップ部の位置に実質的に
一致させてから取り出すこと、 を特徴とするカプセルの方向規正方法である。

次に、本発明方法の更に好ましい実施態様を列挙すれば
以下のとおりである。

（１） 回転ドラムの回動によるカプセルの移送作用
により逆立姿勢にあるカプセルのボディ一部のみをスト
ッパープレートに衝突させて該カプセルをポケット内で
、その軸線が移送方向に沿うように倒伏させるものであ
る上記々載のカプセルの方向規正方法。

本発明の第２および第３の発明は上記の方法を実施する
ためのカプセルの方向規正装置に関するものであって、
その実施例を添付図面に示す。

すなわち、本発明のカプセル方向規正装置の１つは添付
図面に例示するように基本的には、１）ホッパーからカ
プセルを、その軸線が回転ドラムの半径方向と一致する
状態で受は取り、この場合において逆立姿勢のカプセル
を、そのボディ一部の一部が回転ドラムの外周面上に突
出するようにして保持し得る回転ドラムの半径方向ポケ
ット部と、該半径方向ポケット部と協同してカプセルを
、その移送方向に沿って倒伏した姿勢で保持し得る円周
方向ポケット部とが一体的に構成されたカプセル収容ポ
ケットを外周面上に有する回転ドラム、および、 １１）上記回転ドラムの回動によるカプセルの移送途中
において、前記逆立姿勢のカプセルのみをポケット内で
、その軸線が移送方向に沿うように倒伏させることので
きる強制姿勢変換機構、を有し、本発明のもう１つのカ
プセル方向規正装置は、上記ｉ） 、ｉｉ）の構成要件
に加えて、更に、１１１）回転ドラムのカプセル受は取
り部に近接して設けられたカプセル捌き、整向機構、 とから構成される。

以下に本発明装置の詳細を添付図面に従って具体的に説
明する。

第１図は本発明装置の全体的な概要を示す模式的説明図
である。

同図に示すように回転ドラム１は、その外周面上に規則
的に配設された多数のカプセル収容ポケット１１を有し
ており、別に設備した原動機（図示せず）によって矢印
方向に回動するものである。

各々のカプセル収容ポケット１１は、上部内径が方向規
正さるべきカプセルのキャップ外径より大きく、かつ下
部内径がキャップ外径より小さくてボディー外径よりは
大きく、更に上部の大径穴の深さがカプセル全長よりは
浅くて、カプセルを、その軸線が回転ドラムの半径方向
と一致する状態で受は取り、この場合において逆立姿勢
のカプセルを、そのボディ一部の一部が回転ドラムの外
周面上に突出するようにして保持し得る回転ドラムの半
径方向ポケット部１１１と、該半径方向ポケット部１１
１と協同してカプセルを、その移送方向、すなわち回転
ドラム１の円周方向に沿って倒伏した姿勢で保持し得る
円周方向ポケット部１１２で一体的に構成されている１
なお、前記半径方向ポケット部１１１の上方開口部は、
カプセルの受は入れをより容易にするために図示するよ
うに上方（すなわち、ドラム１の外周面方向）に向けて
テーパーを付しておくのが好ましい。

半径方向ポケット部１１１の底部には、更に回転ドラム
１の中心方向に向って小さい通気孔１２が穿設されてお
り、該通気孔１２は回転ドラム１の軸線方向に沿って設
けられている通気路１３に連通し、ドラム１の側端に開
口している。

該通気路１３は、回転ドラム１の軸線に沿った同一列の
カプセル収容ポケット１１からの各通気孔１２にそれぞ
れ連通しており、回転ドラム１の回動による特定位置に
おいて、該ドラムの一側端に対向的に開口した吸気シュ
ー１４および圧空シュー１５にそれぞれ通気的に接続可
能なものである。

従って、該通気路１３は回転ドラム１の円周方向におけ
るカプセル収容ポケット１１に対応して、それと同数設
備されている。

吸気シュー１４および圧空シュー１５（共ニ点。

線で示す）は前述のとおり回転ドラム１の一側端に向っ
て開口するものであるが、その回転ドラムに対する開口
範囲が重要である。

すなわち、吸気シュー１４は回転ドラム１の一側端に在
って、該ドラムのカプセル収容ポケット１１が真上に開
口する頂上位置より手前側約３０〜４０度の角位置から
、同ポケットが矢印方向に回動してはゾ水平方向に開口
するまでの範囲、換言すれば、カプセル収容ポケット１
１が後述するホッパー３の供給口３１に達し、ホッパー
内のカプセルを当該ポケット内に受は取りはじめる角位
置から、ドラムの回動により前記ポケット内のカプセル
が後述する姿勢変換機構の位置に達するまでの角位置に
亘って開口している。

従って、吸気シュー１４は、その間に位置する総ての通
気路１３と連通ずるので、各通気路１３が該吸気シュー
１４の開口範囲内を通過中各々通気孔１２を介して対応
する総てのカプセル収容ポケット内を吸気し、カプセル
の受は取りを補助すると共に該カプセルをポケット内で
保定する。

一方、圧空シュー１５は前記吸気シュー１４と同じく回
転ドラム１の一側端に在って、前記ポケット内のカプセ
ルが姿勢変換機構による強制的な姿勢矯正を完了しく但
し、逆立姿勢のカプセルについてのみ）、かつ該姿勢変
換機構の拘束から解放された角位置付近、すなわちカプ
セル収容ポケット１１が前記吸気シュー１４の開口終点
より更に矢印方向に一定距離進行して回転ドラム１の最
低角位置付近に達し、ポケット内のカプセルをドラム１
外へ排出するのに好適な角位置範囲において通気路１３
と連通し得るように開口している。

ホッパー３は回転ドラム１の上部に設備されており、そ
の供給口３１がドラム１のはＶ頂上位置からその手前約
３０〜４０度の範囲に亘って前記回転ドラムの外周面上
に開口している。

従って、ホッパー３内にランダムに収容された方向規正
さるべきカプセルＸ。

は、前記カプセル収容ポケット１１が第１図の図面にお
いて左斜上方からはゾ真上に開口する範囲において、す
なわち該ポケット１１が前記ホッパー供給口３１の下部
を通過している間に、その重力に加えてポケッ１へ１１
からの吸気作用により各ポケット内に個別に、かつ連続
的に受は取られ、保持される。

この場合、カプセルＸ。

は、まずその軸線が回転ドラム１の半径方向と一致した
状態で正立もしくは逆立姿勢で半径方向ポケット部１１
１内に収容される。

このとき、王立姿勢のカプセルＸ１は半径方向ポケット
部１１１内に完全に収容されるが、逆立姿勢のカプセル
Ｘ２は前述したポケット部内の内径差によりキャップ側
が前記半径方向ポケット部１１１の底部まで完全には入
り得す、そのボディー側を回転ドラム１の外周面上に突
出したま＼ドラム１の回動により円周方向へ移送される
。

なお、ホッパー３は、その内部に、回転ドラム１の円周
方向に沿った各カプセル収容ポケット列間に対応して付
設されたガイドプレート３２を持っており、このプレー
ト３２と共に別に設備されたパイブレーク−（図示せず
）により運転中適度の振動を与えられて、カプセルＸ。

によるブリッジ形成の防止措置がとられていることは公
知のこの種装置と同様である。

カプセル捌き、整向機構は前記回転ドラム１のカプセル
受は取り部、すなわち、ドラム１の回動方向に対して前
記ホッパー３の直後に回転ブラシ４として設備されてお
り、本発明装置の場合、該回転ブラシは前後に２個設け
られている。

すなわち、か５る回転ブラシを１個設備し、そのブラシ
を回転ドラムと同方向に回転せしめてホッパーからのカ
プセルを捌き、ポケットへの確実なカプセルの供給を図
ると共に、ポケットから溢れた余分のカプセルをホッパ
ー側へ戻して回転ドラムとの詰りを防止することはこの
種装置において公知である。

しかしながら、本発明装置の回転ブラシ４は、前述のと
おり回転ドラム１の回動方向に対して前後に配置された
２個のブラシ４Ｌ４２より構成されており、その後側の
ブラシ４１は公知の゛回転ブラシとはゾ同様の作用を奏
するものである。

たゾし、公知の回転ブラシが、その毛先をカプセルのキ
ャップもしくはボディー側の頂部に軽く接するように配
置されているものであるのに対して、本発明の回転ブラ
シ４１は第３図に示すようにそのブラシの側面でカプセ
ル（たゾし逆立姿勢のカプセルＸ２）側壁の片側もしく
は両側を軽く挾持するようにした点で構造的には多少異
なっている。

従って、該回転ブラシ４１は回転ドラム１のカプセル収
容ポケット１１との対向部分の植毛は省略されていても
よく、その他の部分では該ブラシの毛先が回転ドラム１
の外周面上にはゾ接するように設計された特殊な構造で
ある。

この理由は、前述したように本発明装置では、カプセル
収容ポケット１１に逆立姿勢で収容されたカプセルＸ２
は、そのボディー側頂部を回転ドラム１の外周面上に突
出するので、従来形式のようにブラシの先端で王立姿勢
のカプセルをも含めて総てのカプセル頂部を摩擦するよ
うにすると、前記逆立姿勢のカプセルＸ２がポケットか
ら排除されてしまうからである。

一方、回転ドラム１の回動力向に対して前側に設備され
たもう１つの回転ブラシ４２は、本発明装置の特徴をな
す１つであって、回転ドラム１と反対方向に回転する点
を除き、その構造は前記回転ブラシ４１とはゾ同じであ
る。

本回転ブラシ′４２は、第１図および第４図に示すよう
に王立姿勢にありながら何等かの原因、例えばポケット
内壁面へのカプセルの引っ掛かりなどで、完全に半径方
向ポケット部１１１内に保持されていないカプセルＸ３
をポケット内へ収容させるための整向作用を奏するもの
である。

従って、カプセルとの接触力は前記回転ブラシ４１より
も更に弱くて充分であり、このために、回転ブラシ４２
は図示するように該ブラシの１個面がカプセル側壁の片
側に接するように設計するのが好ましく、カプセルとの
必要以上の摩擦は前記の場合と同様に逆立姿勢のカプセ
ルＸ２をポケットから排除することになるので避けるべ
きである。

この２つの回転ブラシの相乗作用により各々のカプセル
収容ポケットには確実にカプセルが保持され、ポケット
へのカプセルの充足率が飛躍的に向上するのみならず、
同時にカプセルの詰りをも防止されるので本装置の円滑
な運転が可能となる。

このようにして回転ドラム１の各半径方向ポケット部１
１１内にはカプセルが、その軸線をドラム１の半径方向
と一致した状態で正立姿勢Ｘ、もしくは逆立姿勢Ｘ２で
個別に収容され、回転ドラム１の矢印方向への回動によ
り該ドラムの円周方向へ移送される。

次いで、カプセル収容ポケット１１が第１図において右
側水平方向に開口する位置まで移送された時点で、前記
逆立姿勢のカプセルＸ２が姿勢変換機構により強制的な
姿勢矯正を受ける。

この強制の姿勢変換機構は第１図に例示するように回転
ドラム１の外周面上に一定の間隙をもち、かつドラムの
回動方向に交差して設備されたストッパープレート１６
で構成される。

すなわち、該ストッパープレート１６は、回転ドラム１
の外周面との間に、王立姿勢のカプセルＸ１の通過は許
すが、逆立姿勢のカプセルＸ２のそのま＼の通過は許さ
ず、そのボディー側が該プレートに衝突するような間隙
をもって設けられている。

従って、回転ドラム１によりストッパープレート１６の
位置まで移送されてきたカプセルは、前述のとおり王立
姿勢のカプセルＸ１についてはそのま＼該プレート下を
通過するが、一方、逆立姿勢のカプセルＸ２は、そのボ
ディー側がプレート１６に衝突してそのま＼の通過が阻
止されるので、回転ドラム１の継続的な回動により結果
的に前記ボディー側が後方へ押されて遂には完全に押し
倒される。

前記吸気シュー１４は、ポケット１１内に収容されたカ
プセルが前記ストッパープレート１６の位置に達して、
逆立姿勢のカプセルＸ２が該プレートによる姿勢矯正を
受けはじめるのとはゾ同時に、好ましくはその時より若
干遅れてポケット１１との通気が断たれるようになって
おり、プレート１６との衝突によるカプセルの飛び出し
などの不都合を防止している。

また、吸気が断たれた後のカプセルのポケットからの落
ちこぼれは第１図でも明らかなように回転ドラム１の外
周に沿って延長されたストッパープレート１６の曲面部
分で阻止される。

このように逆立姿勢のカプセルＸ２は、回転ドラム１の
回動による移送作用とストッパープレート１６の存在に
よりそのポケット内で後方へ強制的に倒され、円周方向
ポケット部１１２に収納される。

すなわち、この時点で前記逆立姿勢のカプセルＸ２は、
その軸線が回転ドラム１の軸線に直交し、かつ該カプセ
ルの移送方向に沿って倒伏した状態Ｘ４に姿勢矯正され
て、そのキャップ部が第２図にも明示するように常に半
径方向ポケット部１１１の上部に位置し、正立姿勢カプ
セルＸ１のキャップ部の位置と実質的に一致した状態と
なる。

従って、本発明によれば、ストッパープレート１６によ
るカプセルの選択的な（逆立姿勢のカプセルのみの）姿
勢矯正が完了すると、ドラムの半径方向ポケット部１１
１の上部には、その軸線方向は異なるもの５方向規正さ
るべき総てのカプセルＸ１． Ｘ４のキャップ部側が必
ず位置するので、該ポケット内のカプセルが更に移送さ
れて前記ストッパープレート１６の拘束から構成される
装置に達した時点で順次それぞれキャップ側を先にして
回転ドラム１から例えば取出しブロックまたは移送ロー
ラーなどの適当な手段を介して更に次段の工程へと受は
渡される。

この取出しブロックなどへのカプセルの受は渡しは、回
転ドラム１の最低角位置付近において実施するのが有利
であり、このようにすると重力の作用により必ずしも圧
空などによる強制的なカプセルの排出手段を構じる必要
はないが、より確実に、かつ迅速にカプセルの排出を行
おうとする場合には、図示するようにか＼るカプセルの
受は渡し位置において、カプセル収容ポケットへの圧空
通気が可能となるように圧空シュー１５を設備すればよ
い。

取出しブロック２は回転ドラム１の最低角位置に設備さ
れており、ドラム１からの方向規正済カプセルＸ５を更
に迅速、かつ確実に次工程へ誘導し得るいわば仲介機構
である。

すなわち、該取出しブロック２は、内部にカプセル通路
２１と、該通路２１の側面部に斜下方に向って開口した
空気吹出し孔２２を備えており、回転ドラム１からのカ
プセルを確実に吸引、排出するものである。

取出しブロック２より取り出されたカプセルは、該ブロ
ックのカプセル通路２１に接続されている例えばフレキ
シブルチューブ２３などを通して一定の姿勢を維持した
ま５所定の場所（工程）まで任意に導かれる。

回転ドラム１からのカプセルの取出しは上記の取出しブ
冶ツク２に代えて移送ローラーによりこれを行うことも
できる。

すなわち、第５図に例示するように移送ローラー５は、
回転ドラム１からのカプセルを個別に、かつ連続的に受
は取り、円周方向へ移送した後、更にスラットと称され
るエンドレスベルト６上に給送するものである。

従って、該移送ローラー５は、運転中は回転ドラム１と
共用の、もしくは別に設備した専用の原動機（図示せず
）により回転ドラム１に同期して矢印方向に回動するも
のであり、また、その外周面上には回転ドラム１のポケ
ット１１に対応した多数のカプセル収容ポケット５１を
有しており、該ポケット内に、ドラム１からのカプセル
を、逆立姿勢と倒伏姿勢のはゾ中間的な姿勢で受は取る
ことができるものである。

従って、移送ローラー５のカプセル収容ポケット５１は
、カプセルを、該ローラー５の軸線に対して直交させ、
かつ該ローラーの円周方向に沿って倒伏した姿勢で収容
し得る凹部で足りる。

もちろん、この場合に各ポケット５１の底部には、通気
孔５２および通気路５３が設けられており、各ポケット
５１がはゾ上向に開口する角位置からはゾ水平方向に開
口し、該ポケット内のカプセルが、後述する姿勢安定機
構の作用を受けはじめる角位置に亘って、吸気シュー５
４との接続により当該ポケット内が吸気状態にあること
は回転ドラム１の場合と全く同じである。

姿勢安定機構は前記の姿勢変換機構と同様に移送ローラ
ー５の外周面上に近接して設けられた一種のストッパー
プレート５６で構成されており、その形状、移送ローラ
ーに対する設備立置および作用効果などは、前記回転ド
ラム１に対するストッパープレート１６とはゾ同じであ
る。

移送ローラー５からのカプセルの取り出しは該ローラー
の最低角位置付近において、その重力を利用して自然落
下的に行なうのが一般的ではあるが、もちろん第５図に
も例示するように圧空シュー５５を利用する強制的な取
り出しも可能であって、カバる圧空手段の採用はより迅
速なカプセルの取り出しを可能とするのみならず、移送
ローラー５からの取り出し位置を所望により適宜変更す
ることもできる。

このようにして移送ローラー５から方向規正して取り出
されたカプセルＸ５は、通常第５図に例示するようにス
ラットと称されるエンドレスベルト６上の凹部６１に個
別に配給され、更に該ベルト６の作動により水平方向に
移送されて次段の印刷工程、外観検査工程および／また
は包装工程などに供給される。

以上のカプセル方向規正は、カプセルの移送方向に対し
てその総てのカプセルのキャップ側を先にして揃えるこ
とを念頭においたものであるが、例えばカプセルの内容
物充填時のようにその作業上ボディー側を先にして整列
させる方が好ましい場合もあり、この場合には特に図示
しないが、前記回転ドラム１と移送ローラー５の間に、
または該移送ローラーの直後に移送ローラーに準するも
う１個のローラーを設備することで、カプセルの姿勢を
容易に反転させることができる。

本発明装置の構成および作用の概要は上述のとおりであ
るが、本発明装置では以上に加えて、回転ドラム１への
カプセルの供給をより確実なものとし、その充足率を更
に向上させんがためには、特に図示しないが、前記のホ
ッパーに代えて、例えば−トＦ動マガジン方式のカプセ
ル供給装置、または専用のカプセル供給ドラムを設備す
ることなとが考えられ、更にはその地歩発明思想の範囲
内で任意の変形をとり得ることもいうまでもない。

本発明装置の利点を以下に列挙する。

１）本発明装置は、カプセルの姿勢矯正を、回転ドラム
の移送作用を利用し、ス１へツバ−プレートにより直接
的に行なうので、その作用効果が確実であると共に、機
構的に高速運転にも充分適合するものである。

１１）本発明装置によれば、カプセルの姿勢矯正のため
の設備として実質的には単純なストッパープレートのみ
で足りるので、構造的にきわめて簡易化することができ
る。

ｌ１１）上記の結果として、本発明は簡易な構造にもか
５わらず、性能的にきわめて優れたカプセル方向規正装
置を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の全体的な概要を示す模式的説明図
、第２図は第１図の部分的拡大図、第３図および第４図
は第１図中のＡ−ＡおよびＢ−Ｂにおける一部断面図、
第５図は本発明装置におけるカプセル取出し部分の他の
実施態様を例示した部分的な説明図である。 図中部材番号および記号、１：回転ドラム、１１：カプ
セル収容ポケット、１２：通気孔、１３：通気路、１４
：吸気シュー、１５：圧空シュー、１６：ストッパープ
レート、２：取り出しブロック、２１：カプセル通路、
２２：空気吹出し孔、２３：フレキシブルチューブ、３
：ホッパー、３１：供給口、３２ニガイドプレート、４
：回転ブラシ、４１：回転ドラムの回動力向に対して後
側のブラシ、４２：回転ドラムの回動方向に対して前側
のブラシ、５：移送ローラー、５１：カプセル収容ポケ
ット ５２：通気孔、５３：通気路、５４：吸気シュー
、５５：圧空シュー、５６：姿勢安定プレート、６：ス
ラット、６１：四部、Ｘｏ：ホッパー内のカプセル、Ｘ
ｌ：王立姿勢のカプセル、Ｘ２：逆立姿勢のカプセル、
Ｘ４：ポケット内で移送方向に沿って倒伏したカプセル
、Ｘ５：方向規正済カプセル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ホッパー内にランダムに収容され、かつキャップと
   ボディーが一体に結合した状態の医薬用カプセルを、回
   転ドラムの外周面に穿設された多数のカプセル収容ポケ
   ットにそれぞれ個別に、かつ連続的に受は取らせ、該ド
   ラムの回動により収容されたカプセルをドラムの円周方
   向に移送させ、その移送中にカプセルの向きを一定方向
   に揃えさせるカプセルの方向規正方法において、 １）ホッパーからカプセルを、その軸線が回転ド。 ラムの半径方向と一致する状態で受は取り、この場合に
   おいて逆立姿勢のカプセルを、そのボディ一部の一部が
   回転ドラムの外周面上に突出するようにして保持し、こ
   のドラムの外周面上に突出したカプセルの高低差により
   逆立姿勢のカプセルを王立姿勢のカプセルから識別する
   こと、 １１）カプセルの前記移送途中において、前記逆立姿勢
   のカプセルのみを前記ポケット内で、その軸線が移送方
   向に沿うように倒伏させて、そのキャップ部の位置を、
   前記正立姿勢のカプセルのキャップ部の位置に実質的に
   一致させてから取り出すこと、 を特徴とするカプセルの方向規正方法。 ２ 回転ドラムの回動によるカプセルの移送作用により
   逆立姿勢にあるカプセルのボディ一部のみをストッパー
   プレートに衝突させて該カプセルをポケット内で、その
   軸線が移送方向に沿うように倒伏させるものである特許
   請求の範囲第１項記載のカプセルの方向規正方法。 ３ ホッパー内にランダムに収容され、かつキャップと
   ボディーが一体に結合した状態の医薬用カプセルを回転
   ドラムの外周面に規則的に穿設した多数のカプセル収容
   ポケットにそれぞれ個別に、かつ連続的に受は取らせ、
   該ドラムの回動により収容されたカプセルをドラムの円
   周方向に移送させ、その移送中にカプセルの向きを一定
   方向に揃えさせるようにしたカプセルの方向規正装置に
   おいて、 ［）ホッパーからカプセルを、その軸線が回転ドラムの
   半径方向と一致する状態で受は取り、こ′の場合におい
   て逆立姿勢のカプセルを、そのボディ一部の一部が回転
   ドラムの外周面上に突出するようにして保持し得る回転
   ドラムの半径方向ポケット部と、該半径方向ポケット部
   と協同してカプセルを、その移送方向に沿って倒伏した
   姿勢で保持し得る円周方向ポケット部とが一体的に構成
   されたカプセル収容ポケット、および、 １１）上記回転ドラムの回動によるカプセルの移送途中
   において、前記逆立姿勢のカプセルのみをポケット内で
   、その軸線が移送方向に沿うように倒伏させることので
   きる強制姿勢変換機構、を有することを特徴とするカプ
   セル方向規正装置。 ４ カプセル収容ポケットにおける回転ドラムの半径方
   向ポケット部が、その上部内径が方向規正さるべきカプ
   セルのキャップ外径より大きく、かつ下部内径がキャッ
   プ外径より小さくてボディー外径よりは大きく、更に上
   部の大径穴の深さがカプセル全長よりは浅くて、カプセ
   ルを、その軸線が回転ドラムの半径方向と一致する状態
   で受は取ったとき、逆立姿勢のカプセルのみを、そのボ
   ディ一部の一部が回転ドラムの外周面上に突出するよう
   にして保持し、このドラムの外周面上に突出したカプセ
   ルの高低差により逆立姿勢のカプセルを王立姿勢のカプ
   セルから識別し得るものである特許請求の範囲第３項記
   載のカプセル方向規正装置。 ５ 強制姿勢変換機構が、回転ドラムの外周面上に一定
   の間隙をもち、かつドラムの回動方向ニ交差して設備さ
   れたストッパープレートである％ｆｒ請求の範囲第４項
   記載のカプセル方向規正装置。 ６ ホッパー内にランダムに収容され、かつキャップと
   ボディーが一体に結合した状態の医薬用カプセルを回転
   ドラムの外周面に規則的に穿設した多数のカプセル収容
   ポケットにそれぞれ個別に、かつ連続的に受は取らせ、
   該ドラムの回動により収容されたカプセルをドラムの円
   周方向に移送させ、その移送中にカプセルの向きを一定
   方向に揃えさせるようにしたカプセルの方向規正装置に
   おいて、 １）ホッパーからカプセルを、その軸線が回転ドラムの
   半径方向と一致する状態で受は取り、この場合において
   逆立姿勢のカプセルを、そのボディ一部の一部が回転ド
   ラムの外周面上に突出するようにして保持し得る回転ド
   ラムの半径方向ポケット部と、該半径方向ポケット部と
   協同してカプセルを、その移送方向に沿って倒伏した姿
   勢で保持し得る円周方向ポケット部とが一体的に構成さ
   れたカプセル収容ポケット、１１）上記回転ドラムの回
   動によるカプセルの移送途中において、前記逆立姿勢の
   カプセルのみをポケット内で、その軸線が移送方向に沿
   うように倒伏させることのできる強制姿勢変換機構、お
   よび、 １１１）回転ドラムのカプセル受は取り部に近接して設
   けられたカプセル捌き、整向機構、 を有することを特徴とするカプセル方向規正装置。 ７ カプセル捌き、整向機構が回転ドラムの回動方向に
   対して前後に配備された２個の回転ブラシであって、そ
   の前側のブラシは回転ドラムと反対方向に、かつ後側の
   ブラシは回転ドラムと同方向に回転するものである特許
   請求の範囲第６項記載のカプセル方向規正装置。 ８ それぞれの回転ブラシの側面が、カプセル側壁の片
   側もしくは両側に接するものである特許請求の範囲第７
   項記載のカプセル方向規正装置。