JP3768784B2 - 物流システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は物流システムに関するものであり、特に、お中元やお歳暮などのように見本やカタログに基づいて顧客が小売業者に商品の発注を行い、小売業者が商品の出荷業者に対して商品の受注情報を伝達し、出荷業者から送付先の受取人に配送業者の手によって商品を配送させる物流形態のシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、お中元やお歳暮、あるいは、各種のギフト商品は、見本やカタログに基づいて商品の注文がとられており、注文を受けた小売業者は顧客からの注文情報をとりまとめて商品の出荷業者ごとに発注を行っている。
【0003】
出荷業者とは、ある程度の量の商品をストックしている商品配送センターや、商品を生産している生産業者などであって、受取人へ商品を発送することになる業者をまとめて出荷業者と称している。小売業者からの発注を受けた出荷業者は、受注した情報に基づいて商品を揃え、指定された送付先への商品の発送を行っている。
【0004】
特に、多くの場合、商品の発送に必要となる送状の作成も小売業者が行っており、出荷業者への発注とともに送状も送り、出荷業者の方で各商品にそれぞれ送状を貼り付けて宅配業者などの配送業者に引き渡し、配送業者によって配達されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような受注・配送を行う物流システムでは、小売業者、出荷業者、配送業者のそれぞれにおいて個別に受注情報・発注情報の管理がなされているために、重複して情報の管理がなされることによるロスが大きく、コスト低減の障害となっていた。
【0006】
さらに、情報の伝達ミスなどによる顧客からの発注情報自体の消失や、商品の取り違え、あるいは、配送間違いなどの人為的なミスが介入するおそれがあり、顧客からの信頼を失うおそれがあった。
【0007】
また、業者間の情報の伝達にともなって管理用の情報の入力作業が必要であり、入力作業を行っている間は商品自体の移動が生じないために、商品が最終的に受取人にたどり着くまでの時間が長くなるという問題があった。
【0008】
さらに、顧客から商品の配送状況の確認が行われた場合に速やかに回答するには、小売業者が出荷業者の出荷状況までを管理することが必要であるが、出荷状況の管理までを小売業者が行うことはコストの高騰に繋がるため、実際に行うことは困難であった。
【0009】
しかしながら、直接的に顧客への対応を行う小売業者はできる限りの情報の管理を行う必要があり、さらには送状の作成・配送など様々な事務手続きまでも直接的に行わなければならず、小売業者の負担は非常に大きいものであった。
【0010】
本発明者は上記の現状に鑑み、インターネットのような電気通信回線上に情報管理サイトを設け、小売業者、出荷業者、配送業者が適宜に同情報管理サイトにアクセスして必要な情報の入力を行うようにすることによって情報の一括管理を行い、かつ、その情報をそれぞれが利用し合うことにより、情報管理に要するコストを低減させるとともに、確実に情報管理を行うことができる物流システムを発明するに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の物流システムでは、複数の小売業者がそれぞれ顧客から受注した商品の受注情報を、電気通信回線上に開設した情報管理サイトに入力する注文情報入力手段と、情報管理サイトに入力された受注情報を商品の出荷業者ごとに集計して、各出荷業者への出荷依頼情報を作成する出荷依頼情報作成手段と、出荷業者が出荷依頼情報を入手するための出荷依頼情報入手手段と、出荷依頼情報に基づいて商品出荷用の送状を作成する送状作成手段と、作成された送状を貼付された商品の配送業者による配送情報を前記情報管理サイトに入力する配送情報入力手段と、前記情報管理サイトに入力された受注情報、出荷情報、配送情報の検索を行うことにより商品の配送状況の確認を行う配送状況検索手段とを具備する物流システムにおいて、商品の出荷業者が情報管理サイトへのアクセス手段を持たない場合には、配送業者が出荷業者への出荷依頼情報に基づく商品出荷用の送状を送状作成手段で作成可能とし、作成された送状を配送業者が出荷業者に送付する物流システムとした。
【0013】
特に、送状は、配達票と、貼付票と、出荷元控と、売上票とを一方向に連ねた平面型送状とし、複写をともなわずにレーザープリンタやインクジェットプリンタでの印刷を可能としたことにも特徴を有している。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の物流システムでは、インターネットのような電気通信回線上に情報管理サイトを開設し、同情報管理サイトに小売業者、出荷業者、配送業者がそれぞれの電気通信回線端末を用いてアクセスできるようにし、情報管理サイトにおいて顧客からの商品の注文情報、及び、出荷・配送情報を一括管理するとともに、小売業者、出荷業者、配送業者がそれらの情報を互いに利用可能としているものである。
【0016】
従って、各情報の入力を小売業者、出荷業者、配送業者がそれぞれ分担して行うことにより、重複する入力作業の発生を防止し、作業効率を高めることができる。特に、小売業者の負担を著しく低減させることができるとともに、受注した商品の配送状況を確実に把握することができるので、顧客からの配送状況の確認依頼に対して迅速に対応することができる。
【0017】
情報管理サイトでは、アクセスしてきた小売業者、出荷業者、配送業者をそれぞれ認識し、小売業者がアクセスしてきた場合には注文情報入力手段を起動させるようにして、小売業者がそれぞれの顧客から受けた商品注文の受注情報を情報管理サイトに入力することができるようにしている。情報管理サイトには、あらかじめ登録された複数の異なる小売業者がそれぞれアクセスし、受注情報を入力することができるようにしている。
【0018】
さらに情報管理サイトでは、定期的に出荷依頼情報作成手段を起動させ、各小売業者によってそれぞれ新たに入力された受注情報をまとめ、あらかじめ登録されている商品の出荷業者ごとに集計し、各出荷業者への出荷依頼情報を作成するようにしている。
【0019】
それぞれの商品の出荷業者は定期的に情報管理サイトにアクセスし、情報管理サイトでは出荷業者がアクセスしてきた場合に出荷依頼情報入手手段を起動させて、同出荷業者に対して出荷依頼情報を伝達するようにしている。特に、異なる小売業者からの出荷依頼をひとまとめにして出荷業者に伝達することにより、出荷業者側は情報管理サイトにアクセスするだけでその出荷業者への出荷依頼の全情報を容易に確認することができる。
【0020】
さらに、情報管理サイトには送状作成手段を設けており、出荷業者が各商品に貼付される送状を作成することができるようにしている。特に、送状は、配達票と、貼付票と、出荷元控と、売上票とを一方向に連ねた平面型送状とし、複写をともなわずにレーザープリンタやインクジェットプリンタで印刷することができるようにしている。すなわち、従来のような複写による送状の作成ではないので、高価なドットプリンタまたはラインプリンタを不要とすることができるので、出荷業者の設備投資を抑制することができる。また、出荷業者が送状を作成することによって、小売業者による送状の管理が不要であるので、同小売業者の負担を少なくすることができる。
【0021】
受信した出荷依頼情報に基づいて出荷業者は出荷する商品を取り揃えるとともに、その商品の送状を作成し、各商品に送状を貼付して配送業者に商品を引き渡し、商品を受け取った配送業者は、送状の記載に基づいて商品の配送を行い、受取人に商品を届けている。
【0022】
商品の出荷予定日、出荷日、配完日などの配送情報は、配送業者及び/または出荷業者が、各商品の配送情報を情報管理サイトにアクセスして配送情報入力手段を用いて入力するようにしている。
【0023】
配送状況の確認に関するデータが配送業者または出荷業者によって入力されることにより、小売業者は情報管理サイトを介して配送状況だけを確認すればよく、小売業者自身による配送データの入力作業を省くことができ、作業を効率化することができる。
【0024】
特に、情報管理サイトに設けた配送状況検索手段を用いて、情報管理サイトに入力された受注情報、出荷情報、配送情報を検索することにより簡単に商品の配送状況の確認を行うことができるようにしている。
【0025】
さらには、商品の出荷業者が情報管理サイトへのアクセス手段を持たない場合のために、情報管理サイトの管理者、または、配送業者が出荷業者への出荷依頼情報に基づいて、情報管理サイトの送状作成手段を用いて商品出荷用の送状を作成することができるようにしており、作成された送状を出荷業者に送付することにより出荷業者が商品に送状を貼付して商品の出荷を行うことができるようにしている。
【0026】
以下において実施例に基づいてさらに詳説する。
【0027】
【実施例】
図1に示すように、本発明の物流システムでは、インターネットのような電気通信回線G上に情報管理サイトDを開設し、あらかじめ同情報管理サイトDに登録され、アクセスのためのID及びパスワードの設定された小売業者C、出荷業者E、及び、配送業者Fがそれぞれ、電気通信回線Gに接続可能とした電気通信回線端末を利用して情報管理サイトDにアクセスすることができるようにし、同情報管理サイトDにおいて各種情報を一括管理するようにしている。
【0028】
特に、複数の小売業者Cが情報管理サイトDにアクセスできるようにしており、情報管理サイトDに入力されたそれぞれの小売業者Cの受注情報を出荷業者Eごとにとりまとめ、各出荷業者Eに発注するようにしている。従って、出荷業者Eは情報管理サイトDにアクセスして、自分に対して発注された情報を確認するだけでよく、発注情報の発信源を一本化していることによって同発注情報の確認作業を省力化することができる。
【0029】
また、配送業者Fは情報管理サイトDにアクセスし、前もって自分の取引先である出荷業者Eの商品の出荷予定を確認しておくことにより、効率のよい集荷・配送を行うことができ、出荷業者Eから出荷される商品を受け取り次第、速やかに各受取人Bに配送を行うことができる。
【0030】
ここで、小売業者Cとは、デパートやコンビニエンスストア、あるいは、カタログによる商品販売業者や通信販売業者など、顧客Aからの商品の注文を受ける全ての業者である。
【0031】
また、出荷業者Eとは、小売業者Cからの受注に基づいて商品の受取人Bへの出荷を行う業者であり、商品自体の生産者あるいは製造者だけでなく、所定の商品を常に在庫として仕入れている卸売業者、あるいは、所定の商品をストックしているデパートやコンビニエンスストアなどの商品出荷センターなどである。
【0032】
また、配送業者Fとは、出荷業者Eから発送された商品を、その商品に付された送状に基づいて受取人Bにまで配送する業者である。特に、宅配のように各家庭にまで配送するものに限定するものではなく、所定の集荷センターやコンビニエンスストアまで配達を行い、商品を受け取る受取人Bに受け取りに来させる形態のものであってもよく、配送形態は問わない。
【0033】
なお、お中元やお歳暮などのような贈答用の商品のように、商品の注文を行う顧客Aと、その商品を受け取る受取人Bとが別人であることは必ずしも必要ではなく、顧客Aと受取人Bとが同一人物であってもよい。
【0034】
情報管理サイトDは、Webサーバー、アプリケーションサーバー、データベースサーバーなどによって構成しており、データベースサーバーに注文マスタ、商品マスタ、顧客マスタ、配送業者マスタなどからなるデータベースdを構築し、受注管理、配送管理、さらには販売管理を行うことができるようにしている。
【0035】
すなわち、アプリケーションサーバーにインストールした各種プログラムによって、次表のような処理及び管理を行うことができるようにしている。
【0036】
【表1】
このうち、(1)受注処理、(2)請求処理、(3)入金処理、(4)履歴処理の入力・検索・印刷などの操作は小売業者Cによって行われるようになっている。(5)出荷管理の入力・印刷などの操作は主に出荷業者Eにおいて行われるようにしており、そのうちの一部、たとえば、伝票情報配送業者通信などは情報管理サイトDを管理するシステム管理者によって行われている。(6)配送管理の入力操作は、配送業者Fまたは情報管理サイトDを管理するシステム管理者によって行われ、(6)配送管理の検索は小売業者C及び配送業者Fによって行われるようになっている。(7)在庫管理は小売業者C自体が商品の在庫を抱えている場合に使用されるものであり、同小売業者Cによって入力・検索操作がなされるようになっている。(8)実績管理は小売業者C、出荷業者E、配送業者F、さらには、情報管理サイトDを管理するシステム管理者のそれぞれによって利用できるようにしている。(9)マスタ管理のマスタ改廃操作は、小売業者C及び情報管理サイトDを管理するシステム管理者によって行えるようにしている。
【0037】
特に、上記の処理で作成された帳票、特に各商品に貼付される送状は、情報管理サイトDへのアクセスに使用するブラウザの印刷機能を利用して印刷できるようにして送状作成手段としている。従って、特別なハードウェアを必要とせず、昨今の一般的なパソコン及びプリンタを用いて送状を作成することができるので、出荷業者Eなどでの設備投資に要する費用を抑制することができる。また、必要に応じて、帳票をCSVファイルやPDFファイルとしてダウンロードして、印刷できるようにもしている。
【0038】
特に、従来であれば、各商品に貼付される送状は複写型であって高価なドットプリンタやラインプリンタが必要であったが、本発明では、図2に示すように、平面型送状1とすることによってレーザープリンタまたはインクジェットプリンタなどでの印字を可能とすることができ、高価であって使用頻度の低いドットプリンタまたはラインプリンタを不要とすることができるので、導入コストをさらに低減させることができる。
【0039】
平面型送状1は一方向に連なった4枚綴りの用紙としており、1枚目を配達票2、2枚目を貼付票3、3枚目を出荷元控4、4枚目を売上票5とし、それぞれに、「お届け先住所・氏名記入欄」6、「ご依頼主氏名記入欄」7、「品名記入欄」8、「お届け予定(指定)日記入欄」9、「時間帯お届け記入欄」10などを設け、また、必要に応じて「記事記入欄」11を設けたり、「管理事項記入欄」12を設けたりしている。さらに、「お届け先住所・氏名記入欄」6の上方に「お問い合わせ伝票番号」13の記載スペースを設けている。
【0040】
同平面型送状1を横に2枚並べて1枚の送状シート14を形成し、レーザープリンタまたはインクジェットプリンタなどでの印字を可能としている。印刷後、切り離すことによって平面型送状1が完成する。また、平面型送状1は台紙の上面に配達票2、貼付票3、出荷元控4、売上票5をそれぞれ貼り付けて構成しており、必要に応じてそれぞれを台紙から引き剥がすことができるようにしている。さらに、台紙の裏面側には接着層を設けており、配送する商品自体に平面型送状1を貼り付けることができるようにしている。
【0041】
以下において、図3のフローチャートに基づいて、本発明の物流システムにおける情報と商品の流れについて詳説する。
【0042】
まず、商品の配送を依頼したい顧客Aが小売業者Cに対して注文を行うことにより、小売業者Cは受注する(S1)。受注の際には、小売業者Cは、注文を行った顧客Aの住所、氏名、電話番号などの依頼主情報と、商品の受取人Bの住所、氏名、電話番号などの届け先情報、及び、配送する商品とその個数の情報を確認する。また、商品がお中元やお歳暮などのギフト商品の場合には、商品代金及び送料の請求を行い、顧客Aはその場で支払いを行う。
【0043】
受注後、小売業者Cは、電気通信回線Gに接続可能な電気通信回線端末を用いて情報管理サイトDにアクセスし、同情報管理サイトDの注文情報入力手段を用いて受注情報の入力を行う(S2)。
【0044】
受注情報の入力においては、依頼主及び届け先の電話番号を入力することによって自動的に依頼主及び届け先の住所・氏名を入力することができる入力支援機能を使用することができるようにしている。また、お中元やお歳暮などのように定期的に注文が発生するものの場合には、アプリケーションサーバーの履歴処理を利用して、過去の注文履歴を再利用して新規の発注入力を行うようにすることもできるようにもしている。さらには、光学式文字読取装置を用いて入力することもできるようにしている。
【0045】
情報管理サイトDでは、小売業者Cによって入力された受注情報を所用のデータベースdに登録している(S3)。さらに、情報管理サイトDでは、同情報管理サイトDの出荷依頼情報作成手段によって、新たに登録された受注データを商品の出荷業者Eごとにとりまとめた出荷依頼書を作成するようにしている。
【0046】
さらに、作成された出荷依頼書に基づいて、出荷依頼書の内容を簡潔にまとめた出荷連絡書を作成するようにしており(S4)、同出荷連絡書を印刷出力し、各出荷業者Eにファクシミリなどによって送信して、商品出荷の依頼を行うようにしている(S5)。本実施例の出荷連絡書には、得意先名、得意先商品コード、商品名、商品番号、受注数、着日指定有り個数、着日指定無し個数、総個数などを記載している。出荷連絡書の出荷業者Eへの送付はファクシミリに限定するものではなく、電子メールで送信してもよい。
【0047】
あるいは、出荷連絡書は、出荷業者Eによる情報管理サイトDへのアクセスが所定時間の間なかった場合にのみ作成して送付するようにしてもよい。こうすることにより、出荷連絡書の作成・送付の手間をできる限り省くことができる。
【0048】
一方で、出荷連絡書による通知を行うことによって出荷業者Eが出荷依頼を見落とす可能性を少なくし、さらには、回線エラーや情報管理サイトDなどの不具合などによって、出荷業者Eによる情報管理サイトDのアクセスにエラーが生じ、出荷業者Eに正常に出荷依頼情報が伝達されなかった場合に、そのことを出荷連絡書によって検知することができる。
【0049】
出荷連絡書を受け取った出荷業者Eは、電気通信回線Gに接続可能な電気通信回線端末を用いて情報管理サイトDにアクセスし、同情報管理サイトDの出荷依頼情報入手手段を用いて出荷依頼書をダウンロードし、出荷依頼の内容の確認を行う(S6)。
【0050】
出荷依頼の情報を確認した出荷業者Eは、出荷依頼された商品の出荷予定日を情報管理サイトDの配送情報入力手段を用いてデータベースdに入力する(S7)。小売業者Cは、受注した商品の出荷予定日が、情報管理サイトDのデータベースdに登録された(S8)ことを確認することによって、出荷業者Eが出荷依頼を受領したことを確実に確認することができる。
【0051】
また、出荷業者Eは、出荷依頼された商品を出荷するための送状を作成するために、情報管理サイトDの出荷管理の送状作成手段である伝票印刷処理を利用して送状を作成する(S9)。伝票印刷処理においては、出荷業者Eのレーザープリンタまたはインクジェットプリンタに送状シート14を給紙し、伝票印刷処理画面に設けた「送状印刷」ボタンをクリックすることにより、情報管理サイトDへのアクセスに使用しているブラウザの印刷機能によって印刷がなされるようにしている。
【0052】
このとき、各平面型送状1の「お問い合わせ伝票番号」13の記載スペースに所用の伝票番号が自動的に付されるとともに、情報管理サイトDの出荷管理の出荷伝票番号入力手段によって、同伝票番号が情報管理サイトDのデータベースdに自動的に登録されるようにしている。
【0053】
出荷する商品の準備ができると、出荷業者Eは各商品にそれぞれの送状を貼り付けて商品の出荷を行う(S10)。商品の出荷が終了すると、出荷業者Eは再度情報管理サイトDにアクセスし、同情報管理サイトDの配送情報入力手段を用いてデータベースdに商品の出荷日及び特記事項などの出荷情報を入力する(S11)。出荷情報の入力自体は出荷業者Eが行ってもよいし、出荷業者Eから商品を集荷した配送業者Fが行ってもよい。
【0054】
出荷業者Eから商品を集荷する配送業者Fは、あらかじめ電気通信回線Gに接続可能な電気通信回線端末を用いて情報管理サイトDにアクセスし、出荷業者Eの出荷予定を確認することができるようにしている(S13)。特に、お中元やお歳暮などのように集荷量・配送量が著しく増加する場合には、あらかじめ、集荷量の情報を得ておくことにより効率のよい集荷・配送を行うことができ、短期間での配送を行うことができる。
【0055】
配送業者Fは出荷業者Eから商品を受け取り(S14)、同商品を配送先の地域ごとに分別して配送している(S15)。そして、商品が受取人Bに送り届けられている。
【0056】
商品の配送完了後、配送業者Fは情報管理サイトDにアクセスし、同情報管理サイトDの配送情報入力手段を用いてデータベースdに商品の配完日及び特記事項などの配送情報を入力する(S16)。
【0057】
情報管理サイトDのデータベースdには、出荷業者Eまたは配送業者Fによって商品の出荷に関する出荷情報が登録され(S12)、さらに、配送業者Fによって商品の配送に関する配送情報が登録されることにより(S17)、情報管理サイトDにおいて顧客Aが注文した商品の出荷・配送情報を一括管理することができる。
【0058】
従って、顧客Aが注文した商品の配送状況の確認を小売業者Cに対して行った際に、小売業者Cは情報管理サイトDにアクセスして検索することにより(S18)、容易に配送状況を確認することができる。
【0059】
また、小売業者C自体は、商品の受注情報の入力だけを行えば、その後の情報入力は出荷業者Eあるいは配送業者Fによって行われるので、情報入力の手間を省きながら商品の配送情報も入手することができ、コストを大きく低減させることができる。
【0060】
すなわち、小売業者C、出荷業者E、配送業者Fのそれぞれが入力した管理情報を共有化することにより重複する入力作業を省くことができ、業務の効率を上げることができるとともに、情報の伝達スピードを向上させることができ、顧客Aからの商品の受注から受取人Bに配送されるまでの期間を短縮させることができる。
【0061】
従って、お中元やお歳暮の受注の場合、従来であれば配送の期間を考慮に入れて少し早めに受注を終了していたが、配送期間が短縮されることによって受注期間を延長することができ、より多くの受注を得ることができる。
【0062】
上述した物流システムでは、小売業者Cの受注情報は全て情報管理サイトDに入力されるため、いくらシステムのセキュリティを高めたとしても、情報管理サイトDに入力された小売業者Cの顧客情報あるいは売上情報が流出するかもしれないという可能性が常につきまとうこととなる。
【0063】
また、お中元やお歳暮などの受注の場合、一度に大量の受注が発生するために、一つ一つの受注ごとに情報管理サイトDにアクセスして入力していたのでは、入力作業に時間がかかるとともに、情報管理サイトD自体の負荷が高まることによってシステムが不安定になる可能性もある。
【0064】
そこで、他の実施例として、小売業者C自体に注文登録サーバー(図示せず)を設置し、図4に示すように、注文情報は全て同注文登録サーバーに入力する(S2)ことによって顧客情報及び売上情報が小売業者Cの外部に流出する可能性を低減させるようにしている。
【0065】
さらに、注文登録サーバーにおいて出荷依頼情報を編集し(T)、編集された出荷依頼情報を情報管理サイトDのデータベースdに登録し、出荷依頼書を作成するようにしていることによって、情報管理サイトDの負荷を低減させることができるとともに、短時間でのデータ転送・登録が可能であって、入力作業の迅速化をはかることができる。
【0066】
その後、登録された出荷依頼書に基づいて出荷連絡書を作成するようにしている(S4)。これ以降については上述してきた実施例と同じであるので、説明は省略する。
【0067】
上述してきた実施例では、出荷業者Eは自分で情報管理サイトDにアクセスでき、所用のデータの入力や送状の印刷を行うことができるものとして説明してきたが、出荷業者Eの中には家族経営で商品の生産・製造を行っている場合もあり、そのような場合、電気通信回線端末の導入・維持管理が困難であって、情報管理サイトDにアクセスできない場合がある。
【0068】
そのような情報管理サイトDへのアクセス手段を持たない出荷業者E"のために、図6に示すように、情報管理サイトDにおいてそのような出荷業者E"に対する出荷依頼書を作成するとともに、同出荷依頼書に基づく出荷連絡書を作成した後に(S4)、情報管理サイトDのシステム管理者が代行して送状を作成し(V)、出荷業者E"に出荷連絡書あるいは出荷依頼書を送付して出荷依頼をするとともに、出荷業者E"に情報管理サイトDの管理者が作成した送状を送付するようにしている(S5')。
【0069】
出荷業者E"は、送られてきた出荷連絡書あるいは出荷依頼書と、送状とを受け取り(S6')、出荷連絡書あるいは出荷依頼書に記載された商品の出荷予定日を折り返し情報管理サイトDのシステム管理者に電話あるいはファクシミリなどの適宜の方法によって連絡する(S7')。連絡を受けた情報管理サイトDのシステム管理者は、情報管理サイトDのデータベースdに出荷予定日を代行して入力・登録するようにしている(S8')。
【0070】
その後、出荷業者E"は出荷予定の商品を取り揃え、各商品に送状を貼り付けて商品を出荷する(S10)。商品の出荷後、再度情報管理サイトDのシステム管理者に商品の出荷が終了したことを、電話あるいはファクシミリなどの適宜の方法によって連絡する(S11')。連絡を受けた情報管理サイトDのシステム管理者は、情報管理サイトDのデータベースdに出荷情報を代行して入力・登録するようにしている(S12')。
【0071】
このように、情報管理サイトD側で出荷業者E"が行うはずである作業を一部代行することによって、情報管理サイトDへのアクセス手段を持たない出荷業者E"であっても、本発明の物流システムに加わることができる。
【0072】
あるいは、図6に示すように、まず、情報管理サイトDにおいて、出荷業者E"に対する出荷依頼書を作成するとともに、同出荷依頼書に基づいた出荷連絡書を作成する(S4)。
【0073】
次いで、作成された出荷連絡書を出荷業者E"と取引のある配送業者Fに送付し(S5)、同配送業者Fに情報管理サイトDにアクセスさせて出荷業者E"への出荷依頼情報を確認させ(W1)、さらに、情報管理サイトDの送状作成手段である伝票印刷処理を利用して配送業者Fに送状を作成させるようにしている(W2)。
【0074】
配送業者Fは、出荷連絡書または出荷依頼書とともに、作成した送状を出荷業者E"に配送する(W3)。
【0075】
出荷業者E"は、配送業者Fから出荷連絡書または出荷依頼書及び送状を受け取り(S6")、出荷依頼された商品の出荷予定日を情報管理サイトDのシステム管理者に電話あるいはファクシミリなどの適宜の方法によって連絡する(S7")。連絡を受けた情報管理サイトDのシステム管理者は、情報管理サイトDに出荷予定日を代行して入力・登録するようにしている(S8")。
【0076】
あるいは、出荷業者E"は、配送業者Fに出荷予定日を連絡し、連絡を受けた配送業者Fが代行して情報管理サイトDに出荷予定日を入力・登録するようにしてもよい。
【0077】
その後、出荷業者E"は受け取った出荷連絡書または出荷依頼書に基づいて出荷予定の商品を取り揃え、各商品に送状を貼り付けて配送業者Fに商品を引き渡すことによって出荷する(S10)。
【0078】
出荷業者E"が出荷した商品を受け取った配送業者Fは(S14)、それぞれの商品を受取人Bのところまで配送する(S15)。また、配送業者Fは、商品の配送を行うとともに情報管理サイトDにアクセスし、配送情報入力手段を用いて商品の配送にともなう商品の出荷日及び配完日、あるいは、その他の特記事項をデータベースdに入力するようにしている(W4)。
【0079】
配送業者Fによって商品の出荷・配送情報が情報管理サイトDのデータベースdに登録される(W5)ことにより、情報管理サイトDへのアクセス手段を持たない出荷業者E"の出荷情報も情報管理サイトDにおいて管理することができ、そのような情報管理サイトDへのアクセス手段を持たない出荷業者E"も、本発明の物流システムに加わることができる。
【0080】
上述してきた物流システムでは、顧客Aは小売業者Cに対して商品の発送を依頼することとなっているが、商品ではなく複数の商品が記載されたカタログを受取人Bに発送するように依頼してもよい。
【0081】
カタログの発送依頼をされた小売業者Cは、カタログの発送依頼を受けたことを情報管理サイトDにアクセスしてデータベースdに登録し、その後、カタログを配送業者Fによって受取人Bに配送させるようにしている。
【0082】
カタログには商品発注用のハガキを一緒に綴じ込んでおり、カタログを受け取った受取人Bは、同ハガキにカタログ中の気に入った商品の商品番号あるいは商品名などを記入して投函する。ハガキには情報管理サイトDのシステム管理者の住所またはその私書箱を記載しており、システム管理者にハガキが届くようにしている。ハガキではなく、受取人Bが電気通信回線Gを介して、直接情報管理サイトDに電子メールを送信するようにしてもよい。
【0083】
ハガキを受領した情報管理サイトDのシステム管理者は、あらかじめ登録された依頼情報を参照しながら、ハガキに記入された商品、その個数、配送先を確認して、データベースdへの入力を行い、出荷業者Eに商品の出荷を依頼するようにしている。これ以降の商品の流れは上述した実施例と同じであるので、説明は省略する。
【0084】
上述してきた本実施例の物流システムでは、小売業者Cによって商品の配送状況の確認をすることができるようになっているだけであるが、場合によっては商品の注文を行った顧客A自体が直接情報管理サイトDにアクセスし、注文の際に割り振られる注文番号に基づいて注文した商品の配送状況の確認をすることができるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果を得ることができる。
【0086】
請求項1記載の発明では、複数の小売業者がそれぞれ顧客から受注した商品の受注情報を、電気通信回線上に開設した情報管理サイトに入力する注文情報入力手段と、情報管理サイトに入力された受注情報を商品の出荷業者ごとに集計して、各出荷業者への出荷依頼情報を作成する出荷依頼情報作成手段と、出荷業者が出荷依頼情報を入手するための出荷依頼情報入手手段と、出荷依頼情報に基づいて商品出荷用の送状を作成する送状作成手段と、作成された送状を貼付された商品の配送業者による配送情報を前記情報管理サイトに入力する配送情報入力手段と、前記情報管理サイトに入力された受注情報、出荷情報、配送情報の検索を行うことにより商品の配送状況の確認を行う配送状況検索手段を具備する物流システムにおいて、商品の出荷業者が情報管理サイトへのアクセス手段を持たない場合には、配送業者が出荷業者への出荷依頼情報に基づく商品出荷用の送状を送状作成手段で作成可能とし、作成された送状を配送業者が出荷業者に送付する物流システムとしたことによって、出荷業者による情報管理サイトへのアクセスを配送業者が代行でき、情報管理サイトへのアクセス手段を所有しない出荷業者も取り込んだ物流システムを構築することができる。
【0088】
請求項2記載の発明では、送状を、配達票と、貼付票と、出荷元控と、売上票とを一方向に連ねた平面型送状とし、複写をともなわずに印刷することができるようにしていることによって、高価なドットプリンタまたはラインプリンタを不要とすることができるので、配送業者の設備投資を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物流システムのシステム構成図である。
【図2】本発明に係る物流システムで使用される平面型送状の説明図である。
【図3】本発明に係る物流システムのフローチャートである。
【図4】他の実施例の物流システムのフローチャートである。
【図5】他の実施例の物流システムのフローチャートである。
【図6】他の実施例の物流システムのフローチャートである。
【符号の説明】
A 顧客
B 受取人
C 小売業者
E 出荷業者
F 配送業者
D 情報管理サイト
d データベース
G 電気通信回線
Claims (2)
- 複数の小売業者(C)がそれぞれ顧客(A)から受注した商品の受注情報を、電気通信回線(G)上に開設した情報管理サイト(D)に入力する注文情報入力手段と、
情報管理サイト(D)に入力された受注情報を商品の出荷業者(E)ごとに集計して、各出荷業者(E)への出荷依頼情報を作成する出荷依頼情報作成手段と、
出荷業者(E)が出荷依頼情報を入手するための出荷依頼情報入手手段と、
出荷依頼情報に基づいて商品出荷用の送状を作成する送状作成手段と、
作成された送状を貼付された商品の配送業者(F)による配送情報を前記情報管理サイト(D)に入力する配送情報入力手段と、
前記情報管理サイト(D)に入力された受注情報、出荷情報、配送情報の検索を行うことにより商品の配送状況の確認を行う配送状況検索手段と
を具備する物流システムにおいて、
商品の出荷業者 (E") が情報管理サイト (D) へのアクセス手段を持たない場合には、配送業者 (F) が出荷業者 (E") への出荷依頼情報に基づく商品出荷用の送状を送状作成手段で作成可能とし、作成された送状を配送業者 (F) が出荷業者 (E") に送付することを特徴とする物流システム。 - 送状は、配達票(2)と、貼付票(3)と、出荷元控(4)と、売上票(5)とを一方向に連ねた平面型送状(1)とし、複写をともなわずに印刷するようにしていることを特徴とする請求項1記載の物流システム。
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