JP3768581B2 - プラント制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、それぞれにCPUを持つ複数のモジュールが1つのバスを介して互いに接続されるプラント制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラント制御装置には、それぞれにCPUを持つ複数のモジュール(カード)が1つのバスを介して接続されてなるものがある。この種のプラント制御装置では、モジュール間でデータ授受を行う場合、バスが使用重複しないように、複数のモジュールからバス使用の要求があったときに、これを調停し、1つのモジュールに許可を与える必要がある(このバス使用の要求に対し、調停、許可を与える機能をバスアービトレーション機能という)。このバスアービトレーション機能を有するバスマスタとなり得るモジュールがどこかに1つ存在しなければならない。従来では、このバスアービトレーション機能は固定のスロットに挿入したモジュールが行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のプラント制御装置は、バスアービトレーション機能も持つモジュールのスロットが固定であるので、そのスロットに挿入されているモジュールを故障等の原因で外すことができない。外してしまうと、そのバス上にバスアービトレーション機能がなくなり、他のCPUモジュールがバスを介してのデータのやり取りができなくなってしまい、システム全体に影響を及ぼしてしまうからである。
【0004】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、バスアービトレーション機能を持ったモジュールをスロットから取り外しても、他に影響を与えないプラント制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のプラント制御装置は、それぞれにCPUを持つ複数のモジュールが1つのバスを介して互いに接続されてなるプラント制御装置において、各々のモジュールにバスアービトレーション機能を実行する手段を備え、前記各モジュールの入力端子及び出力端子に接続される入力端子及び出力端子をそれぞれ有する複数のスロットを備え、前記スロットの前段の出力端子を次段の入力端子にバイパススイッチを介してディジーチェイン接続し、前記スロットに接続されたモジュールが取り外された場合に、前記ディジーチェイン接続が断線しないよう前記バイパススイッチによってバイパスされるように構成してなるものであって、前記スロットのうち入力端子がオープン状態となり入力信号が所定レベルとなったスロットに接続されたモジュールにのみ該モジュールが備えるバスアービトレーション機能を有効とする信号を入力されるように構成している。
【0006】
このプラント制御装置では、バスアービトレーション機能を担当しているモジュールがスロットから取り外されると、優先順にしたがって、次のモジュールにバスアービトレーション機能の担当が移動するので、システム全体の動作に影響を与えることがない。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。
図1は、この発明が実施されるプラント制御装置の概略構成を示すブロック図である。このプラント制御装置は、それぞれにCPU3を内蔵する複数のモジュール1-1、1-2、…、1-nが汎用のVMEバス2を介して、互いに接続されて構成されている。各モジュール1-1、1-2、…、1-nは、VMEバス2を介して互いにデータの授受を行えるが、許可された1つのデータ授受のみが可能であって、一度に複数のデータ授受を行うことができない。バス2の使用要求が出た場合、いずれのモジュールを許可するかは、複数のモジュール1-1、1-2、…、1-nのうち、バスアービトレーション機能を与えられたモジュールが管理する。
【0008】
このプラント制御装置では、各モジュールともバスアービトレーション機能を担当する能力を備えられており、いずれのモジュールにバスアービトレーション機能が与えられるかは、あらかじめ優先順位が定められている。モジュール1-1、1-2、…、1-nは、それぞれスロットに挿入されてシステム構成される。
VMEバスは、各スロット間にデージーチェーンで接続される端子を有している。具体的には、バスグラント信号が4種類、割込み/アクノリッジ信号が1種類である。またVMEバスの規格では、バスアービトレーションの方法として、1種類のバスグラント信号のみで行う方法が提案されている。したがって、この方法を用い、使用しないバスグラント信号をバスアービトレーション機能の移動に利用している。
【0009】
図2は、この発明の一実施形態プラント制御装置の各スロットとデージーチェーン端子を示す図である。ここでは、モジュールの数をn=4としたものであり、各モジュール1-1、…、1-4はスロットA01、A02、A03、A04に挿入されている。図2においてBGIN、BGOUTは、各スロットA01、…、A04のバスグラント信号の入力端子と出力端子である。一番左端のスロットA01の入力端子BGINがオープンとされ、他のスロットA02、A03、A04の入力端子BGINは、前(左側)のスロットの出力端子のBGOUTに接続されている。
【0010】
各スロット間には、バイパススイッチ4-1、4-2、4-3が設けられ、このバイパススイッチ4-1、4-2、4-3の一方の端子が、それぞれの右側のスロットの入力端子BGINに接続され、他方の端子がそれぞれの右側のスロット出力端子BGOUTに接続されている。
図3は、上記実施形態プラント制御装置の各スロットA01、…、A04のBGIN、BGOUT回路を示す回路接続図である。図3において、入力端子BGINは抵抗Rを介して電源+Vに接続されるとともに、マスタ信号MS、つまりバスアービトレーション機能を有効にするための信号をモジュールに入力するようになっている。
【0011】
このプラント制御装置において、モジュール1-1、…、1-4がそれぞれスロットA01、…、A04に挿入されている場合は、スロットA01の入力端子BGINがオープンなので、マスタ信号MSが「ハイ」レベルであり、このスロットA01のモジュール1-1に、バスアービトレーション機能を有効にする信号が入力される。しかし、他のスロットA02、A03、A04の入力端子BGINは、それぞれの前のスロットの出力端子に接続されているので、入力端子BGINは「ロー」レベルであり、これらのスロットのモジュールには、バスアービトレーション機能を有効にする信号が入力されない。したがってこの状態では、スロットA01のモジュール1-1がバスアービトレーション機能を担当することになる。
【0012】
この状態で、スロットA01のモジュール1-1を取り外すと、スロットA01の出力端子BGOUTがオープンとなるので、したがってスロットA02の入力端子BGINがオープンとなり、スロットA02のマスタ信号が「ハイ」となるので、このスロットA02のモジュール1-2に、バスアービトレーション機能を有効にする信号が入力され、モジュール1-2がバスアービトレーション機能を担当することになる。4つのモジュール1-1、…、1-4が、それぞれスロットA01、…、A04に挿入されている状態から、もし仮にスロットA03のモジュール1-3を取り外すと、スロットA01とスロットA04の入力端子BGINがオープンとなり、バスアービトレーション機能を担当するモジュールが2つとなる不都合が生じる。そのため、左端と右端の間のスロットA02、A03のモジュール1-2、1-3に設けたバイパススイッチ4-1、4-2を取り外したモジュールに対応してオンしておく。これにより、例えばスロットA03のモジュール1-3を取り外しても、スロットA04の入力端子BGINは、スロットA03の出力端子、バイパススイッチ4-2、スロットA03の入力端子BGINを介してスロットA02の出力端子に接続され、ローレベルとなるので、バスアービトレーション機能を担当するモジュールが2つとなることはない。
【0013】
なお、上記実施形態でバスとしてVMEバスを使用する場合について説明したが、他の形式のバスであっても、上記図2で示したと同様のデージーチェーンを持たせることにより、同様にバスアービトレーション機能を優先順にしたがって移動させることができる。また、バスグランド信号を利用せず、ユーザ開放端子を利用してもよい。
【0014】
【発明の効果】
この発明によれば、それぞれのモジュールにバスアービトレーション機能を実行する手段を備え、バスアービトレーション機能を所定の優先順にしたがって別のモジュールに担当させるようにしたので、バスアービトレーション機能を有したモジュールもバスから外すことができ、保管上、非常に便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が実施されるプラント制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態プラント制御装置のスロットとデージーチェーン端子を示す図である。
【図3】同実施形態プラント制御装置の各スロットのBGIN、BGOUT回路を示す回路接続図である。
【符号の説明】
A01、…、A04 スロット
BGIN 入力端子
BGOUT 出力端子
Claims (1)
- それぞれにCPUを持つ複数のモジュールが1つのバスを介して互いに接続されてなるプラント制御装置において、
各々のモジュールにバスアービトレーション機能を実行する手段を備え、
前記各モジュールの入力端子及び出力端子に接続される入力端子及び出力端子をそれぞれ有する複数のスロットを備え、
前記スロットの前段の出力端子を次段の入力端子にバイパススイッチを介してディジーチェイン接続し、
前記スロットに接続されたモジュールが取り外された場合に、前記ディジーチェイン接続が断線しないよう前記バイパススイッチによってバイパスされるように構成してなるものであって、
前記スロットのうち入力端子がオープン状態となり入力信号が所定レベルとなったスロットに接続されたモジュールにのみ該モジュールが備えるバスアービトレーション機能を有効とする信号を入力されるようにしたことにより、
バスアービトレーション機能が有効となっているモジュールを取り外した際には、所定の優先順に従って接続された次段のスロットに接続されたモジュールにバスアービトレーション機能を担当させるようにしたことを特徴とするプラント制御装置。
Priority Applications (1)
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JPH09204404A JPH09204404A (ja) | 1997-08-05 |
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ID=11811760
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP3768581B2 (ja) |
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1996
- 1996-01-29 JP JP01266896A patent/JP3768581B2/ja not_active Expired - Fee Related
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