JP3767605B2 - 流体輸送システム - Google Patents

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Description

本発明は、流体輸送システムに関し、詳しくは、マイクロポンプを用いて微少量の流体を高精度に送る流体輸送システムに関する。
従来、微少量の液体を送るマイクロポンプが、種々提案されている。これらのマイクロポンプは、微少量の液体を用いて化学分析などを行う流体輸送システムに組み込まれる。
例えば、特開2001−322099号公報(特許文献1)には、開口部を介してチャンバーが外部の流路と接続されるマイクロポンプが開示されている。また、“AN IMPROVED VALVE−LESS PUMP FABRICATED USING DEEP REACTIVE ION ETCHING”(Anders Olssonほか、MEMS’96(IEEE)第479頁〜第484頁)には、2つのマイクロポンプを並列に配置し、位相差をつけて駆動することにより、互いの影響を相殺することが開示されている。
特開2001−322099号公報
ところで、流体輸送システムの構成によっては、外部流路の影響を受けて、特性が劣化してしまうことがある。例えば、流路の長さや形状によっては、マイクロポンプの駆動に伴う振動によって生じた圧力粗密波が反射して元の波と干渉し、所望の特性が得られないことがある。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、特性の劣化を防止することができる流体輸送システムを提供することである。また、本発明は、システム発生圧力を増やし、複数のマイクロポンプのお互いの圧力波を利用し合って特性を上げるようにした新規かつ有用な流体輸送システムを提供することを課題とする。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の流体輸送システムを提供する。
本発明の第1態様によれば、複数のマイクロポンプのチャンバーが直列に配置された流体輸送システムにおいて、
各マイクロポンプは、マイクロポンプのチャンバーに第1開口部と第2開口部とが設けられ、前記チャンバー内の圧力を昇降させたときに、前記第1開口部の流路抵抗の変化割合が前記第2開口部の流路抵抗の変化割合よりも大きくなるように構成され、
隣接するマイクロポンプ間においては、共通の第1開口部で連通しそれぞれの反対側に第2開口部が位置するか、又は、共通の第2開口部で連通しそれぞれの反対側に第1開口部が位置するように接続され、
隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーを異なる駆動波形で駆動させることを特徴とする、流体輸送システムを提供する。
上記構成において、流体輸送システムは、一方の開口部の流路抵抗の変化割合が他方の開口部の流路抵抗の変化割合より小さいことにより、チャンバー内の圧力の昇圧時と降圧時とで、それぞれの開口部を通る流体の比率が異なることを利用して、流体の輸送を行う。
上記構成において、複数のマイクロポンプを共通の第1開口部で連通しそれぞれの反対側に第2開口部が位置するか、又は、共通の第2開口部で連通しそれぞれの反対側に第1開口部が位置するように流体輸送システムを構成すると、マイクロポンプの互いの干渉を防ぐことができ、また、お互いの圧力波を利用し合って特性を上げることができるので、安定して高い特性が得られる。
本発明の第2態様によれば、隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーについて、第1のマイクロポンプのチャンバーを第1駆動波形で、第2のマイクロポンプのチャンバーを前記第1駆動波形を反転させた第2駆動波形でそれぞれ駆動する第1態様の流体輸送システムを提供する。
上記構成において、隣り合ったチャンバーを、異なる駆動波形で、あるいは位相差をつけて駆動することで、それぞれのマイクロポンプの駆動により発生した圧力粗密波を適宜に干渉させることにより、送液特性の向上に積極的に利用することが可能である。
本発明の第3態様によれば、隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーを位相差を有する異なる駆動波形で駆動する第2態様の流体輸送システムを提供する。
上記構成において、隣り合ったチャンバーを、互いに反転させた異なる駆動波形で駆動することで、それぞれのマイクロポンプの駆動により発生した圧力粗密波を適宜に干渉させることにより、送液特性の向上に積極的に利用することが可能である。
本発明の第4態様によれば、前記第1開口部と前記第2開口部はそれぞれ一様な断面形状を有し、前記第1開口部の長さが、前記第2開口部の長さよりも短い第1から第3態様のいずれか1つの流体輸送システムを提供する。
本発明の第5態様によれば、前記複数のマイクロポンプのうち、最も外側にある2つのマイクロポンプのチャンバーには前記開口部を介してそれぞれ流路が接続されている第1から第3態様のいずれか1つの流体輸送システムを提供する。
本発明の第6態様によれば、前記複数のマイクロポンプのうち、最も外側にある2つのマイクロポンプのチャンバーには前記開口部を介してそれぞれ圧力吸収部が接続されている第1から第3態様のいずれか1つの流体輸送システムを提供する。
以下、本発明の実施の形態として実施例を図1〜図19に基づいて説明する。なお、図中、同様の構成部分には同じ符号を用いている。
まず、第1実施例の流体輸送システムについて、図1〜図5、図17〜図19を参照しながら説明する。
図1は、流体輸送システムで用いるマイクロポンプ10の断面図である。図2は、流体輸送システムの平面図である。
流体輸送システムは、基板12と薄板14とが接合されている。基板12には、チャンバー20や流体リザーバ30となる窪みや、第1及び第2開口部22,24や流路34となるスリットが、形成され、その上に、振動板になる薄板14が接合される。薄板14には、液体を供給するための貫通孔32が形成され、流体リザーバ30に連通するようになっている。薄板14の上面には、チャンバー20に対向する部分に、圧電素子16が固着されている。圧電素子16は、駆動回路18から電圧を印加され、湾曲変形するようになっている。
チャンバー20は、第1開口部22を介して流体リザーバ30に接続され、第2開口部24を介して流路34に接続されている。流体リザーバ30は、チャンバー20や流路34と比べて、幅が広く、容積が大きい。第1開口部22は、第2開口部24と比較して、流路抵抗が差圧に応じて変化する割合が大きくなるように形成されている。
なお、第1開口部22と第2開口部24は、それぞれ1本の狭小流路で構成する必要はなく、例えば図3の変形例のマイクロポンプ10aのように、第2開口部を複数本の流路24a,24bで構成してもよい。第1開口部についても、同様に、複数の流路で構成してもよい。
マイクロポンプ10は、薄板14と圧電素子16がユニモルフモードの屈曲変形をすることを利用して、チャンバー20の容積を増減させ、チャンバー20内の流体を加圧する。このとき、圧力の昇圧時と降圧時とで、第1開口部22と第2開口部24との流路抵抗の変化割合が異なることを利用して、流体を輸送する。
すなわち、チャンバー20の容積の減少により、チャンバー20内の流体が第1及び第2開口部22,24を介して押し出される。チャンバー20の容積が元に戻ると、第1及び第2開口部22,24を介して、チャンバー20内に流体が吸い込まれる。この繰り返しにより、以下のように流体を所望の方向に輸送することができる。
チャンバー20から第1及び第2開口部22,24を介して流出する流体の流出量をそれぞれV11,V21、第1及び第2開口部22,24を介してチャンバー20内へ流入する流体の流入量をそれぞれV12,V22とすると、
11+V21=V12+V22 (1)
となる。
ここで、上述したように、第1開口部22は、第2開口部24と比較して、流路抵抗が差圧に応じて変化する割合が大きくなるように形成されている。
そこで、例えばチャンバー20の容積を急激に減少させて差圧を相対的に大きくし、チャンバー20の容積を緩やかに戻して相対的に差圧を小さくすると、
11<V12 (2)
となる。
また、式(1),(2)より、
21>V22 (3)
となる。
つまり、式(2),(3)から分かるように、全体として見ると、流体は、図1において正方向に輸送される。
逆に、チャンバー20の容積を緩やかに減少させて差圧を相対的に小さくし、チャンバー20の容積を急激に戻して差圧を相対的に大きくすると、流体は、図1において負方向に輸送される。
一つの具体例としては、基板12には、厚さ500μmの感光性ガラスを用い、深さ100μmに達するまで、チャンバー20や流体リザーバ30の窪みと、第1及び第2開口部22,24や流路34のスリットを、エッチングにより形成する。第1開口部22は、深さが100μm、幅が25μm、長さが20μmである。第2開口部24は、深さが100μm、幅が25μm、長さが150μmである。流体リザーバ30の主要部は、直方体であり、深さが100μm、幅が1.2mm、長さが4.0mmである。流体リザーバ30は、第1開口部22から左右に45度ずつの角度で流路が広がるように形成される。流路34は、深さが100μm、幅が150μmであり、長さが約15mmである。薄板14は、厚さが50μmのガラス板であり、その上面に、厚さが50μmのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックスの圧電素子16を接着剤で貼り付ける。なお、圧電素子16に30Vの電圧を印加すると、その変位量(最大窪み量)は80nmであり、チャンバー20内に満たして水に、0.4MPaの圧力が発生した。
次に、マイクロポンプ10の圧電素子16に印加する駆動電圧波形について説明する。
マイクロポンプ10は、チャンバー20の容積を増減させるアクチュエータ部15(図1に示したように、薄板14のチャンバー20に対向する部分と、その部分に固着された圧電素子16)の振動の変位速度が、チャンバー20の容積増加時と容積減少時とで異なるように駆動することが必要となる。
アクチュエータ部15の振動に関しては、アクチュエータ部15の振動と流体の流れとが共振する振動(以下、「固有振動」という。)の振動モードが、その振動挙動を決める大きな要因となる。圧電素子16に電圧を印加してアクチュエータ部15を振動させるときには、この固有振動の周期に着目して、所望の振動挙動になるような駆動電圧波形を加えと、効率よく駆動することができる。
ここでの固有振動の周期は、以下の4つの音響要素成分を用いて表すことができる。
(a)アクチュエータ部15の音響キャパシタンス:Cp
(b)チャンバー20内の液体の音響キャパシタンス:Ca
(c)第1開口部22のイナータンス:Mi
(d)第2開口部24のイナータンス:Mo
ここで、『音響キャパシタンス』は、単位圧力に対する圧縮(もしくは変形)体積に相当する。(a)に関しては、基板12の変形は無視でき、チャンバー20の内面に単位圧力を加えたときのアクチュエータ部15の変形体積のみを求めれば算出できる。(b)については、チャンバー20内の液体全体に単位圧力を加えたときの体積減少量から算出できる。あるいは、液体の密度をρ、液体中の音速をv、チャンバー20の容積をWとすると、
Ca=W/(ρv) (4)
で求められる。
ただし、基板12が樹脂等の弾性体であれば、(a)を算出する際、その変形も含めて足し合わせるべきである。
『イナータンス』は、流路中の液体を単位圧力で押し出そうとするときの慣性係数に相当する。イナータンス:Mは、圧力:Pに対する加速度:αから、
M=P/α (5)
で算出できる。
あるいは、流路中の液体の質量をm、流路断面積をSとすると、
M=m/S (6)
で算出できる。流路断面積が一様でない流路に関しては、これを長手方向の距離で積分すればよい。
なお、第1開口部22又は第2開口部24が複数本の流路で構成される場合には、それらの流路を並列流路として一まとめにしたイナータンスを、この計算に使うべきである。例えば、図3のように第2開口部に相当する流路24a,24bが2本あるときには、流路24a,24bが並列関係であるので、それぞれの流路24a,24b単体のイナータンスの逆数を足し合わせたものの逆数が、第2開口部全体のイナータンスとなる。
固有振動の周期:Tは、音響キャパシタンスCp,CaとイナータンスMi,Moを用いて、
T=2π((Cp+Ca)・Mo・Mi/(Mo+Mi)) (7)
と表される。
ただし、この振動モードの固有振動の周期:Tは、マイクロポンプ10に接続された流路系の影響や、アクチュエータ16の質量成分の影響などの要因により、その値がシフトすることがある。実際の値は、上記式(8)による計算値の0.5〜2倍程度の範囲でシフトする可能性がある。
なお、アクチュエータ部15が単独で振動するモードや、マイクロポンプ10に接続された外部の流路系とマイクロポンプ10との相互作用による振動モードなどにより、一般的な意味での固有振動もあるが、ここでは、アクチュエータ部15の振動と流体の流れとが共振する振動にのみ着目し、駆動電圧波形を決める。
次に、アクチュエータ部15が所望の振動挙動になるための駆動電圧波形の例を、図17〜図19に示す。以下はあくまでも例に過ぎず、これら以外の波形でもチャンバー20の容積増加時と容積減少時とで振動速度が異なるものであれば、どんな駆動電圧波形でも問題ない。例えば、チャンバー20の容積増加と減少の1周期を、複数の駆動電圧波形の組み合わせによって実現してもよい。また、チャンバー20を変形するために圧電素子16を使った場合を例示しているが、それ以外の駆動手段(例えば静電アクチュエータや磁歪素子、形状記憶合金など)を用いてもよい。
図17は、立上り時間:Tと立下がり時間:Tが異なる駆動電圧波形91a,91bと、それに対応する圧電素子16の変位挙動(撓み量)の波形90a,90bを示す。駆動電圧波形91a,91bは、正方向駆動時にはT<T、逆方向駆動時にはT>Tである。
立上り時間:Tと立下がり時間:Tの少なくとも一方は、固有振動の周期:T以上とすることが好ましい。圧電素子16に印加する電圧が固有振動の周期よりも長時間かけて変化する場合は、アクチュエータ部15の振動挙動は固有振動の影響を受けにくいため、電圧波形に追随しやすく、その結果、アクチュエータ部15の振動挙動を制御しやすいからである。
なお、駆動電圧波形91a,91bは台形形状であるが、上部の平坦部92a,92bは必ずしも必要ではない。
図18の駆動電圧波形95a,95bと、それに対応する圧電素子16の変位挙動の波形94a,94bは、静電容量と電気抵抗などによる時定数τ,τによって、駆動電圧波形95a,95bを鈍らせた場合を示す。例えば、スイッチング回路の配線抵抗を充電時と放電時で異ならせることで時定数τ,τを異ならせたり、駆動回路もしくは配線中にダイオードなどの整流素子や非線形素子を組み込むことで充電時間と放電時間とを異ならせることで実現できる。また、静電アクチュエータのように電圧に対して静電容量が変化するものを用いれば、時間とともに時定数τ,τも変化するので、結果的にこのような駆動電圧波形95a,95bを実現できる。
図19は、矩形波などのパルス波98a,98bを用いた駆動電圧波形97a,97bと、圧電素子16の変位挙動の波形96a,96bとを示す。駆動電圧波形97a,97bの駆動周期:Tは、固有振動の周期:Tから少しだけずらす。駆動周期:Tの範囲が、固有振動の周期:Tの1/2倍〜2倍くらいであれば、この方法は有効である。駆動パルス98a,98bのデューティー比(T/T)を変えると、圧電素子16の変位の立上り時間と立下り時間の長さが変化することを利用した駆動方法である。デューティー比50%を境に立上り時間と立下り時間の長短関係が逆転することを利用して、双方向の送液を実現できる。
なお、このパルス波98a,98bは矩形波である必要はなく、三角波、台形波などであってもよい。
次に、マイクロポンプの脈動による圧力の吸収について説明する。
図1に示したように、流体リザーバ30の上壁も薄板14で構成されている。これにより、第1開口部22からチャンバー20外に噴出される流体圧の脈動を緩和し、安定した特性を得ることができる。
圧力吸収特性を数値的に論じるためには、前述したように「(音響系)キャパシタンス:C」=「単位圧力あたりの変形(圧縮)体積」という概念を用いるとよい。この値が大きいほど、瞬間的な圧力変化が変形(圧縮)によってより多く吸収されるので緩和圧力吸収性が高いと考えられる。なお、このキャパシタンスは、液体の圧縮性に関するもの(Cwとする)と、上壁の薄板14の変形によるもの(Cdとする)の2つの成分の和で評価すべきである。
ここで、液体の密度をρ、液体中の音速(平面圧力波の伝播速度)をv、容積をXとすると、
Cw=X/(ρ×c) (8)
で表すことができる。
また、上壁の薄板14の変形に関しては、公知の「厚み一定の板の4辺固定等圧歪み」の式を使える。板厚をt、幅をw、長さをL、板のヤング率をEとすると、
Cd=α×L×w/(2×E×t) (9)
で求めることができる。ここで、αは無次元定数であり、幅と長さの比が2以上であれば、およそα≒0.028である。
具体的には、流体リサーバ30のキャパシタンス:Cの値の絶対値の合計が、チャンバー20のそれよりも大きければ、圧力吸収部としての役割を果たす。圧力粗密波は、チャンバー20内の壁面の変形によって生じたものなので、それよりも硬い(すなわち、キャパシタンスが小さい)部分では、その圧力での変形体積量はチャンバー20で生じた体積振動量以下になり、圧力吸収部としては適切ではないからである。
前述の具体例に関しては、流体リザーバ30はチャンバー20に比べて容積で3倍以上大きいので、Cwは3倍以上である。また、薄板14の流体リザーバ30部分の幅も、チャンバー20の部分の2.4倍広く、かつ、薄板14の変位を妨げるものもないので、Cdは約80倍以上ある。よって、流体リザーバ30の合計のキャパシタンスは、チャンバー20のキャパシタンスより十分大きいので、十分な効果が期待できる。
本実施例では、圧力吸収部(流体リザーバ30)を第1開口部22の出口のすぐ近くに設けているが、この位置と個数が異なっても効果はある。また、第2開口部24側の流路34の途中に圧力吸収部を設けてもよい。
なお、図1及び図2に示したタイプのマイクロポンプ10に限定していえば、圧力吸収部である流体リザーバ30が第1開口部22の出口のすぐ近くにあるということの意義は非常に大きい。
なぜなら、このタイプのマイクロポンプ10では、第1開口部22付近で発生する乱流効果により、高圧力時に第1開口部22の流路抵抗が大きくなるという特性を利用するため、第1開口部22両端間の差圧の値は狙い通りにかつ精度よく制御する必要がある。したがって、第1開口部22出口のすぐ近く(流体リザーバ30)の圧力に関しても、常にチャンバー20の内圧ピークよりも十分に小さく保つ必要があるからである。
換言すると、このタイプのマイクロポンプ10では、第1開口部22付近で発生する乱流の有無により流路抵抗が大きく変化することを利用して駆動している。マイクロポンプ10を駆動したときの脈動の影響で所望の乱流が発生しない場合があるが、流体リザーバ30が圧力吸収部として機能するように構成し、脈動の影響を排除すれば、所望の乱流を発生させることができ、特性の向上、安定化を図ることができる。
ところで、流路34の上壁も薄板14で構成されている。流路34は流体リザーバ30に比べて幅が狭いので、流体リザーバ30ほどは大きな圧力吸収特性を示さないものの、次のような効果がある。
すなわち、流路34が長い場合、第2開口部24での流体の動きは、流路34の液体の慣性力の影響をまともに受けてしまうために、ポンプ10の駆動周期に応答した振動が妨げられ、正常な送液ができなくなるという問題に対して、これを未然に防ぐことを期待できる。
詳しく説明すると、流路の慣性力は、イナータンス(音響系慣性係数):Mに比例する。イナータンス:Mは、式(7)に関して説明したように、流路の長さに比例し、断面積の2乗に反比例する。したがって、流路が浅い、幅が狭いなど、流路断面積が小さいほど、また、流路が長いほど、流路の慣性の影響を受けやすい。ただし、慣性力は加速度にも比例する。そのため、流路全体の一様な流れに関しては流路全体に一定圧力がかかるので流路長さがそのまま効いてくるが、高周波の振動が伝播することに対しては、その波長の2分の1の長さ分の慣性力しか効かない。高周波振動の伝播に関しては、その波長の長さの中に、流体が前方に進む部分と流体が後方に進む部分が1/2波長の長さ分ずつ交互に存在しているからである。
高周波振動が流路を伝播するときの波長は、前述した音響的キャパシタンス:Cと、イナータンス:Mで表すことができる。ここで、単位長さあたりのキャパシタンスをCa、単位長さあたりのイナータンスをMaとすると、振動周期:Tの振動に対する1/2波長の長さ:Lhは、
Lh=T/√(Ma×Ca) (10)
になる。
この式(10)から分かるように、単位長さあたりのキャパシタンス:Caを大きくすれば、高周波振動に対して実効的にイナータンスが効く長さ:Lhが減少する(すなわち、実効的なイナータンスを減少させる)。すなわち、「圧力吸収構成」となるように、流路34の幅を広くしたり、上壁の薄板14を薄くしたりしてキャパシタンスを上げることによって、上記効果を期待できる。なお、この手法は、上記目的以外にも、長い流路を持つ構成でも応答性のよいシステムを設計したり、あるいは敢えて遠方まで脈動の振動を伝達したい場合にも有効な手段である。
なお、本実施例の効果は、図1に示したタイプのマイクロポンプ10に限るものではなく、送液時に脈動を伴うマイクロポンプ全般に有効である。
例えば図4の上面図に示すように、開口部として広がり形状の出入口42,44を持ち、常に広がり方向への流路抵抗が大きいことを利用した「ノズル/ディフューザ方式」といわれるタイプのマイクロポンプ40など、バルブのないマイクロポンプには特に有効である。図4のマイクロポンプ40は、例えば図1及び図2に示したマイクロポンプ30と同様に、圧電素子48を交流駆動し、チャンバー46内の液体を送液する。
また、例えば図5の断面図に示すように、開閉弁であるバルブ52,54の開閉を伴って送液するタイプのマイクロポンプ50においても、高速で駆動するほど1サイクルあたりの送液量が脈動の影響を受けやすくなることが予想されるため、上記効果は有効であると考えられる。図5のマイクロポンプ50は、チャンバー56に対向する圧電素子56aの駆動と同期して、バルブ52,54を開閉する圧電素子52a,54aを所定のタイミングで駆動する。例えば、図5(a)に示すように、バルブ52を閉じた状態で、矢印56sで示すようにチャンバー56を変形して加圧し、矢印50aで示すようにチャンバー56から流路34への液体を押し出す。次に、図5(b)に示すように、バルブ54を閉じた状態で、矢印56tで示すようにチャンバー56を元に戻して減圧し、矢印50bで示すように流体リザーバ30から液体を吸い込む。これを繰り返す。
次に、第2実施例について、図6〜図8を参照しながら説明する。
図6に示した流体輸送システムは、図1及び図2の第1実施例と略同様に構成されているが、第1実施例と異なり、第2開口部24に接続された流路34の途中に圧力吸収部60が設けられている。圧力吸収部60の上壁は、第1実施例と同様に薄板14で構成されている。圧力吸収部60は、流路34よりも幅が広いので、その部分の薄板14は、圧力に対して撓み変形しやすくしなっている。薄板14の変形による圧力吸収部60のキャパシタンス(Cd)は、式(9)で示したように、幅wの5乗に比例するため、例えば20%程度幅を広くするだけで、その値は約2.5倍になる。実際には、液体の圧縮によるキャパシタンス(Cw)との和で評価すべきだが、この程度幅を広げるだけでも、圧力吸収部として十分に機能する場合がある。
この圧力吸収部60では、単に圧力吸収効果を発揮するだけでなく、高周波の圧力粗密波を反射する特性も有している。具体的には、流路34と圧力吸収部60との界面61a,61bなど、実効的な音響インピーダンスが変化するところで反射を起こす。音響インピーダンスが増加する部分だけでなく、減少するような界面でもこの反射は起こり得る。
反射部61aの手前(Laの部分)での音響インピーダンスをZa、反射部61aの先方(Lbの部分)での音響インピーダンスをZbとすると、反射部61aでの圧力の反射率:Kは、
K=(Zb−Za)/(Za+Zb) (11)
で表すことができる。
なお、各部分での音響インピーダンスの値:Zは、
Z=√(M×C) (12)
で求められる。ここでのM、及びCは、前述のイナータンス:Mと音響キャパシタンス:Cのそれぞれ実効値のことである。
なお、この構成で反射できるのは、ある程度以上の高周波な振動のみである。その周波数下限値の日安としては、圧力吸収部60内を波動が伝播するときに、およそその2分の1波長以上がその領域内に存在しうる周波数でなくてはならない。いいかえれば、圧力吸収部60内を波動が伝播するときの波長が、圧力吸収部60を圧力が伝播する長さ(すなわち、Lb)の2倍以上の波は反射されず、それより短い波長の波だけが反射される。
つまり、所定の周波数以上の高周波成分が圧力吸収部より先方には伝播しにくくなるため、この部分より先方の流体の流れを脈動のないスムーズな流れにすることができる。その結果、さらに先方の流路に急激な曲がり部や外部流路とのコネクタ部など複雑な流路形状の部分があったり、又は気泡の混入など不確定な要素があっても、その部分における制御困難な波動の反射が起こらないようにして、送液特性の安定化に役立てることができる。
圧力吸収部60で反射した反射波がマイクロポンプ20の第2開口部24に戻ってくることによって、マイクロポンプ20の特性に影響を及ぼす場合がある。一般的に、この影響は特性劣化につながることが多い。しかし、その波頭の位置を考慮した設計を行うことによって、逆に、反射波を積極的に利用して効率を上げることも可能である。特に、図1及び図2に示したタイプのマイクロポンプ10に関して、この効果が大きい。
すなわち、上記タイプのマイクロポンプ10では、第2開口部24は圧力が変わっても流路抵抗の値が変化しないことが要求されるので、第2開口部24の両端間の圧力変動は、なるべく少ないことが望まれる。そこで、上記の反射波を利用して、圧力振動周期波形に対して位相差がある反射波を第2開口部24で干渉させることによって、第2開口部24での圧力変動を抑制して、より良好な特性を得ることが可能になる。
そのためには、第2開口部24から圧力反射部61aまでの距離Laについて、マイクロポンプ10の駆動周期の波動が流路を伝播する波長の1/2のN倍(N=1,2,3,…)付近の長さを避け、最適距離を探せばよい。ただし、このNが大きくなると、それだけ反射波の減衰も大きくなるので、反射波で圧力変動を抑制する効果が小さくなる。さらには、わずかな設計誤差や外乱などにより波長が変わると、反射波の位相がずれてしまい、狙いとは全く異なる結果になりかねない。そこで、好ましくは、第2開口部24から圧力反射部61aまでの距離Laをマイクロポンプ10の駆動周期の波長の1/2より短くして、反射波の位相が最適になるような位置に圧力反射部61aを配置する。
なお、マイクロポンプ10の駆動周期:Tpに対する1/2波長の長さは、前述した式(11)と同様に、
Lh=Tp/√(M×C) (13)
となる。
したがって、このLhに対して圧力反射部61aの位置(すなわち、Laの長さ)の最適化を図るか、あるいは圧力伝播流路部(Laの部分)のキャパシタンス:Cやイナータンス:Mを変えて圧力反射部61aの位置に対するLhの最適化を図ればよい。
次に、第2実施例の変形例について説明する。
図7の流体輸送システムは、1本の流路34の複数箇所に間隔を設けて圧力吸収部60,62,64を配置している。これにより、高周波成分の伝播をより強く妨げることができる。このように複数の圧力吸収部60,62,64を配置すると、それぞれの界面61a,61b;63a,63b;65a,65bでの反射は、図6の場合ほど強くなくてもよいので、第2開口部24に反射して戻ってくる成分を少なくしつつ、かつ圧力吸収部64より先に伝播する高周波成分を抑制できる。
圧力吸収部は、図6及び図7以外の構成でもよく、音響インピーダンス:Zが不連続な境界があればよい。
さらに、このような反射現象は、音響インピーダンスの値にかかわらず、流路が急激に折れ曲がっている部分など、圧力波の直進性を妨げる部分でも起こりうるので、これも同様の目的で使うことができる。
例えば図8の流体輸送システムでは、流路34の先方34sに複数の折れ曲がり部34kを設け、各折れ曲がり部34kで高周波波動の一部を反射させることができる。
次に、第3実施例について、図9〜図16を参照しながら説明する。
第1及び第2実施例のようなマイクロポンプを複数個並べ、これらを繋いでシステム化することで、一つのマイクロポンプを単独で使用するときよりもシステムとしての持性を向上させることができる。このような使い方をする場合に、以下のように、マイクロポンプ間で脈動の影響を受けないようにしたり、互いの脈動を利用し合って、さらに高性能化したりすることができる。
図9に示した流体輸送システムは、流体チャンバー30a,30bにそれぞれ接続されたマイクロポンプ10a,10bを並列に接続し、システムとしての流量を増やすようにしている。このとき、マイクロポンプ10a,10bの互いの脈動の影響により合流部34cで思わぬ不具合が起きたり、合流後の流路36で流れの特性が変動したりするのを防ぐために、マイクロポンプ10a,10bに接続された各流路34a,34bの途中に、圧力吸収部60a,60bを設けている。
図10及び図11の流体輸送システムは、流体チャンバー30と流路38の間に、複数のマイクロポンプ10c,10dを直列に接続することにより、システムとしての発生圧力を増やすようにしている。このとき、マイクロポンプ10c,10dの互いの脈動の影響により、マイクロポンプ10c,10dの間で圧力波の干渉が起こり、所望の特性が得られなくなることが予想される。これを防ぐために、図10の流体輸送システムでは、マイクロポンプ10c,10dのチャンバー間を繋ぐ流路34に、圧力吸収部60を設けている。図11の流体輸送システムでは、マイクロポンプ10c,10d間に圧力吸収部60のみを設け、流路を無くしている。この手法は、図1のタイプのマイクロポンプに限らず、脈動を含むマイクロポンプ全般に用いることが可能である。
複数のマイクロポンプを直列に接続する場合、脈動圧力を緩和する方法の他に、お互いの圧力波を利用し合って特性を上げる方法もある。以下にその例を挙げる。
図12の流体輸送システムは、流路31,35間に、複数のマイクロポンプ40a,40b,40cのチャンバーを直列に繋ぎ(流路を介して繋いでも問題ない)、隣接するマイクロポンプ40a,40b,40cに位相差をつけて(あるいは、駆動電圧のタイミングをずらして)駆動する。
図13(a)は、図1及び図2のタイプの2つのマイクロポンプ10s,10tのチャンバー20s,20t間を共通の第1開口部22xで連通し、それぞれの反対側を第2開口部24s,24tを介して流路31,35に連通させる構成の流体輸送システムを示す。マイクロポンプ10s,10tは、アクチュエータの挙動が、互いに位相差が付く(あるいは、変形方向の正負が逆になる)ように、適宜に駆動する。例えば図13(b)は、これらのマイクロポンプ10s,10tのアクチュエータ(図示せず)にそれぞれ印加する駆動電圧波形80,82の一例である。駆動電圧波形80,82は、急激な立ち上がり80a又は立下り82aと、緩やかな立下り80b又は立ち上がり82bが同期し、位相が180度ずれている。
図14(a)は、図1のタイプのマイクロポンプ10s,10tのチャンバー20s,20t間を共通の第2開口部24xで連通し、それぞれの反対側の第1開口部22s,22tを圧力吸収部60s,60tを介して不図示の流路に連通させる構成の流体輸送システムを示す。この場合には、圧力吸収部60s,60tを設けることが、特性の安定上望ましい。
図14(b)は、これらのマイクロポンプ10s,10tのアクチュエータ(図示せず)に印加する駆動電圧波形84,86の一例である。マイクロポンプ10s,10tのアクチュエータは、それぞれの立上り時間(84a,86aの長さ)と立下りの時間(84b,86bの長さ)とが互い異なり、かつ、立上り又は立下りについて、いずれか一方のアクチュエータの変位速度が最も速いとき、一方のアクチュエータの変形方向と他方のアクチュエータの変位方向とが一致する。
図15の流体輸送システムは、流路31,35の間に、複数のマイクロポンプ40s,40tを、接続部である流路33を介して直列に繋いでいる。流路33の長さLを適切な長さに設定することで、流路33を伝わる圧力粗密波の波長に対して、マイクロポンプ40s,40tが発生する脈動を互いに利用し合うことができる。
前述したように、流路33の長さLは、圧力粗密波の波長の1/2のN倍(N=1,2,…)付近を避け、一方のマイクロポンプから他方のマイクロポンプに向けて進行する圧力粗密波と反射された反射波とが打ち消し合うようにすればよい。流路33の長さLが、圧力粗密波の波長の1/2以下であれば、反射波の減衰が小さいので打ち消し合う効果が大きくなるとともに、設計誤差や外乱などがあっても、狙い通りの結果となるようにすることができる。
しかし、流路33が短すぎると、この効果が得られないばかりか、かえって悪影響を及ぼす可能性がある。圧力粗密波として最も一般的な正弦波では、圧力のピークの地点から圧力がゼロになる地点までの長さは、その波長の1/4の長さに相当し、それ以下の長さではあまり効果が期待できないばかりか、かえって悪影響を及ぼすことも考えられる。したがって、流路33の長さLは、駆動周波数の振動の波長の1/4以上であることが望ましい。
上記のさまざまな工夫を任意に組み合わせることで、より高性能な流体搬送システムを構築できる。
例えば図16の流体輸送システムは、3系統の直列に繋いだマイクロポンプ10u,10v,10w、圧力吸収部60u,60v,60wを含む流路34u,34v,34w、マイクロポンプ10x,10y,10z、流路34x,34y,34zが、流体リザーバ30xと圧力吸収部60xとの間に並列に並べて接続されている。このように、直列に繋いだもの同士をさらに並列に並べて合流させることで、合流後の流路36での流量、発生圧力の両方を増やすことが可能になる。
以上説明したように、流体輸送システムは、圧力吸収部や反射部を設けるなどして、特性の劣化を防止することができる。
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
例えば、マイクロポンプのチャンバーに2本の流路が連通する場合に限らず、3本以上のそれぞれ独立した流路が連通するようにしてもよい。また、マイクロポンプのチャンバーに接続された流路同士を接続し、流体循環系を構成してもよい。
また、本発明は、液体に限らず、気体も含めたすべての流体に適用可能である。
マイクロポンプの断面図である。 本発明の第1実施例の流体輸送システムの平面図である。 図2の変形例の流体輸送システムの平面図である。 他の変形例の流体輸送システムの平面図である。 さらに別の変形例のマイクロポンプの断面図である。 本発明の第2実施例の流体輸送システムの平面図である。 図6の変形例の流体輸送システムの平面図である。 他の変形例の流体輸送システムの平面図である。 本発明の第3実施例の流体輸送システムの平面図である。 図9の変形例の流体輸送システムの平面図である。 他の変形例の流体輸送システムの平面図である。 さらに別の変形例の流体輸送システムの平面図である。 さらに別の変形例の流体輸送システムの(a)平面図及び(b)駆動電圧波形図である。 さらに別の変形例の流体輸送システムの(a)平面図及び(b)駆動電圧波形図である。 さらに別の変形例の流体輸送システムの平面図である。 さらに別の変形例の流体輸送システムの平面図である。 図1のマイクロポンプの変位挙動と駆動電圧のグラフである。 他の変位挙動と駆動電圧のグラフである。 さらに別の変位挙動と駆動電圧のグラフである。
符号の説明
10,10a,10b,10c,10d,10s,10t,10u,10v,10w,10x,10y,10z マイクロポンプ
14 薄板(壁)
20,20s,20t チャンバー
22,22s,22t,22x 第1開口部
24,24s,24t,24x 第2開口部
24a,24b 流路(開口部)
30,30a,30b,30x 流体リザーバ
31 流路
33 流路(接続部)
34,34a,34b,34u,34v,34w,34x,34y,34z 流路
34k 折れ曲がり部(反射部)
35,36,38 流路
40,40a,40b,40c,40s,40t マイクロポンプ
42,44 出入口(開口部)
46 チャンバー
50 マイクロポンプ
52,54 バルブ(開閉弁)
56 チャンバー
60,60a,60b,60s,60t,60u,60v,60w,60x 圧力吸収部
61a,61b 界面(反射部)
62 圧力吸収部
63a,63b 界面(反射部)
64 圧力吸収部
65a,65b 界面(反射部)

Claims (6)

  1. 複数のマイクロポンプのチャンバーが直列に配置された流体輸送システムにおいて、
    各マイクロポンプは、マイクロポンプのチャンバーに第1開口部と第2開口部とが設けられ、前記チャンバー内の圧力を昇降させたときに、前記第1開口部の流路抵抗の変化割合が前記第2開口部の流路抵抗の変化割合よりも大きくなるように構成され、
    隣接するマイクロポンプ間においては、共通の第1開口部で連通しそれぞれの反対側に第2開口部が位置するか、又は、共通の第2開口部で連通しそれぞれの反対側に第1開口部が位置するように接続され、
    隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーを異なる駆動波形で駆動させることを特徴とする、流体輸送システム。
  2. 隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーについて、第1のマイクロポンプのチャンバーを第1駆動波形で、第2のマイクロポンプのチャンバーを前記第1駆動波形を反転させた第2駆動波形でそれぞれ駆動することを特徴とする請求項1に記載の流体輸送システム。
  3. 隣接する2つのマイクロポンプのチャンバーを位相差を有する異なる駆動波形で駆動することを特徴とする、請求項2に記載の流体輸送システム。
  4. 前記第1開口部と前記第2開口部はそれぞれ一様な断面形状を有し、前記第1開口部の長さが、前記第2開口部の長さよりも短いことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の流体輸送システム。
  5. 前記複数のマイクロポンプのうち、最も外側にある2つのマイクロポンプのチャンバーには前記開口部を介してそれぞれ流路が接続されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の流体輸送システム。
  6. 前記複数のマイクロポンプのうち、最も外側にある2つのマイクロポンプのチャンバーには前記開口部を介してそれぞれ圧力吸収部が接続されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の流体輸送システム。
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