JP2002202061A - 小型ポンプ及び冷却システム - Google Patents

小型ポンプ及び冷却システム

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JP2002202061A
JP2002202061A JP2000400491A JP2000400491A JP2002202061A JP 2002202061 A JP2002202061 A JP 2002202061A JP 2000400491 A JP2000400491 A JP 2000400491A JP 2000400491 A JP2000400491 A JP 2000400491A JP 2002202061 A JP2002202061 A JP 2002202061A
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Japan
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pump
liquid
pipe
buffer
small
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Application number
JP2000400491A
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English (en)
Inventor
Katsumi Imada
勝巳 今田
Yuko Okano
祐幸 岡野
Katsunori Moritoki
克典 守時
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Reciprocating Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子10aと弾性薄板10bからなるダ
イヤフラム10を備える小型ポンプ100の単位時間当
たりの流量を向上させる。 【解決手段】 圧電素子10aと弾性薄板10bからな
るダイヤフラム10を備えるとともに、圧電素子10a
によって駆動されるダイヤフラム10によるポンプ室9
0の容積変化を利用した小型ポンプにおいて、ダイヤフ
ラム10の振動に起因する各部の不要振動を除去する第
1の緩衝室90aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却システムに用
いることができるダイヤフラム型の小型ポンプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤフラム型の小型ポンプには、PZ
T(ジルコンチタン酸鉛)のような圧電体からなる圧電
素子をダイヤフラムに適用することにより超小型化を図
ったものが提案されている。図20に一例を示す。ここ
で、図20(a)が吸水時のダイヤフラムと各弁の動き
を、(b)が排水時のそれを示すものである。図20に
おいて、821は吸水弁、822は排水弁、823は、
ダイヤフラム820や弁821,822が組み付けられ
るベース、824は吸水口、825は排水口である。ダ
イヤフラム820は、電極を兼ねた金属薄板の間に圧電
素子を積層した積層体を合成樹脂シート等からなる薄膜
材に接着することにより構成される。この圧電素子に対
して交流電圧を印加し、ダイヤフラムを揺動させ、ポン
プ室826の容積を変化させることによりポンプとして
機能する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
ポンプは、運動変換機構を用いてモータの回転を往復運
動に変換し、ダイヤフラムを駆動するものに比べ、きわ
めて形状の小さいものとすることができる。しかしなが
ら、ダイヤフラムの面積を大きくすることが困難である
ために、ポンプ能力としては吐出流量が小さかった。
【0004】そこで、ダイヤフラムの駆動を共振で行う
ことにより、ダイヤフラムのストロークを拡大し、吐出
流量を増大させる検討が続けられてきた。ところが、こ
のようなポンプでは、ダイヤフラムの共振現象を用いて
いるため、モータを用いた従来のダイヤフラム型ポンプ
に比べて外乱振動の影響を受けやすいことが判明した。
このような現象は、非共振現象を用いたダイヤフラム型
ポンプにおいても存在し、これを改善することにより、
吐出流量特性の向上を図ることが可能となる。そこで、
本発明では、この外乱振動を排除した構造を提案し、圧
電素子を用い、大吐出流量特性を有するダイヤフラム小
型ポンプを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の小型ポンプの第
1の構成は、圧電素子を貼り合わせたダイヤフラムを備
えるとともに前記圧電素子によって駆動される前記ダイ
ヤフラムによるポンプ室の容積変化を利用した小型ポン
プにおいて、ダイヤフラムの振動に起因する各部の不要
振動を除去する機構を有するものである。
【0006】さらに、ダイヤフラムの振動に起因する各
部の不要振動を除去する機構として、ポンプ内部に不要
振動を緩衝する部屋を有する事が望ましい。本発明の小
型ポンプの第2の構成は、圧電素子を貼り合わせたダイ
ヤフラムを備えるとともに前記圧電素子によって駆動さ
れる前記ダイヤフラムによるポンプ室の容積変化を利用
した小型ポンプにおいて、ダイヤフラムの振動に起因す
る各部の不要振動を除去する機構を有するものである。
【0007】さらに、ダイヤフラムの振動に起因する各
部の不要振動を除去する機構として、ポンプ外部に不要
振動を緩衝する機能をも有する構成部品で構成されるこ
とが望ましい。
【0008】本発明の小型ポンプの第3の構成は、圧電
素子を貼り合わせたダイヤフラムを備えるとともに前記
圧電素子によって駆動される前記ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプにおいて、ダイ
ヤフラムの振動に起因する各部の不要振動を除去する機
構を有するものである。さらに、第2の小型ポンプと圧
力センサにより、不要振動を緩衝する機能を構成する事
が望ましい。
【0009】本発明の小型ポンプの第4の構成は、圧電
素子を貼り合わせたダイヤフラムを備えるとともに前記
圧電素子によって駆動される前記ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプにおいて、ダイ
ヤフラムの振動に起因する各部の不要振動を除去する機
構を有するものである。さらに、ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプに接続される流
路において、前記流路の耐圧値を前記小型ポンプの吐出
圧の2倍以上とすることが望ましい。
【0010】本発明の小型ポンプの第5の構成は、圧電
素子を貼り合わせたダイヤフラムを備えるとともに前記
圧電素子によって駆動される前記ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプにおいて、ダイ
ヤフラムの振動に起因する各部の不要振動を除去する機
構を有するものである。さらに、ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプに接続される流
路において、前記流路は高緩衝材を含んだ高ダンピング
特性材質よりなり、前記流路の耐圧値を前記小型ポンプ
の吐出圧と同等以下とすることが望ましい。
【0011】本発明の小型ポンプの第6の構成は、圧電
素子を貼り合わせたダイヤフラムを備えるとともに前記
圧電素子によって駆動される前記ダイヤフラムによるポ
ンプ室の容積変化を利用した小型ポンプにおいて、ダイ
ヤフラムの振動に起因する各部の不要振動を除去する機
構を有するものである。
【0012】さらに、ダイヤフラムによるポンプ室の容
積変化を利用した小型ポンプに接続される流路におい
て、前記流路に生じる振動の節部の耐圧値を前記小型ポ
ンプの吐出圧と同等以下とし、腹部の耐圧値を前記小型
ポンプの吐出圧の2倍以上とすることが望ましい
【0013】即ち、本発明の小型ポンプは、圧電素子の
駆動によりたわみ振動を発するダイヤフラムと、前記ダ
イヤフラムが設けられ、前記たわみ振動による容積変化
により液体を圧出するポンプ室と、前記ポンプ室に液体
を供給する吸水口と、前記ポンプ室から圧出される液体
を外部へ排出する排水口と、前記ポンプ室と前記吸水口
との間に設けられ、液体を吸水口から前記ポンプ室に供
給する吸水弁と、前記ポンプ室と前記排水口との間に設
けられ、前記ポンプ室から圧出される液体を排水口へ流
出する排水弁と、前記たわみ振動に起因する脈動による
液体の内圧変化を除去する緩衝器と、を有することを特
徴とする。
【0014】更に、前記緩衝器が、前記内圧変化を有す
る液体を流入する緩衝室と、前記緩衝室に設けられ、前
記内圧変化を熱エネルギーおよび空気の振動に変換する
緩衝板と、前記緩衝室に設けられ、前記空気の振動を大
気圧に漏えいするリーク穴とを有することを特徴とす
る。前記緩衝器は、少なくとも前記排水弁と前記排水口
の間に設けられることを特徴とする。
【0015】前記緩衝器は、少なくとも前記排水口の下
流に設けられることを特徴とする。前記緩衝器は、前記
内圧変化を有する液体を流入する緩衝室と、前記緩衝室
に保持され、第1の電極と第2の電極を有する圧電素子
の該第1の電極の駆動によりたわみ振動を発し、該第2
の電極により前記液体の内圧変化に応じた信号を検出す
る緩衝手段と、前記信号の逆位相の信号を生成する整形
回路と、前記逆位相の信号のレベルを増幅する増幅器
と、からなる緩衝器駆動回路と、を有し、前記緩衝器駆
動回路からの信号を前記第1の電極に印加することを特
徴とする。更に、本発明の冷却システムは、前記小型ポ
ンプと、前記小型ポンプを駆動する駆動回路と、作動に
より熱を発生する電子デバイスと、前記電子デバイスに
接触し、電子デバイスから発生する熱を吸熱する吸熱器
と、前記吸熱器が吸熱した熱を放熱する放熱器と、前記
小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器を接続する流路
と、前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器と前記流
路を流通し、前記電子デバイスからの熱を運搬する冷媒
と、を有することを特徴とする。
【0016】前記排水口と前記緩衝器との間に、前記吸
熱器または放熱器の少なくともいずれか1つを設けるこ
とを特徴とする。
【0017】更に、本発明の小型ポンプは、圧電素子の
駆動によりたわみ振動を発するダイヤフラムと、前記ダ
イヤフラムが設けられ、前記たわみ振動による容積変化
により液体を圧出するポンプ室と、前記ポンプ室に液体
を供給する吸水口と、前記ポンプ室から圧出される液体
を外部へ排出する排水口と、前記ポンプ室と前記吸水口
との間に設けられ、液体を吸水口から前記ポンプ室に供
給する吸水弁と、前記ポンプ室と前記排水口との間に設
けられ、前記ポンプ室から圧出される液体を排水口へ流
出する排水弁と、からなる圧電ポンプと、少なくとも前
記排出口の下流に設けられ、前記たわみ振動に起因する
脈動による液体の内圧変化を除去する第1の流路と、を
有することを特徴とする。
【0018】前記第1の流路の耐圧値は、前記圧電ポン
プの吐出圧の2倍以上であることを特徴とする。前記第
1の流路は、金属またはフッ素樹脂の少なくとも1つか
らなるパイプであることを特徴とする。
【0019】前記第1の流路の耐圧値は、前記圧電ポン
プの吐出圧と同等以下とすることを特徴とする。前記第
1の流路は、ガラス繊維を充填し、内部ロスを増やした
ブチルゴムからなるパイプであることを特徴とする。
【0020】前記液体の内圧変化により生じる振動の節
部において、前記第1の流路の耐圧値を前記圧電ポンプ
の吐出圧に対して同等以下とし、前記振動の腹部におい
て、前記第1の流路の耐圧値を前記吐出圧の2倍以上と
することを特徴とする。前記第1の流路は、樹脂パイプ
と金属リングからなり、前記振動の腹部において、前記
樹脂パイプに前記金属リングを設けることを特徴とす
る。
【0021】前記第1の流路を前記排水口に接続するこ
とを特徴とする。
【0022】更に、本発明の冷却システムは、前記小型
ポンプと、前記圧電ポンプを駆動する駆動回路と、作動
により熱を発生する電子デバイスと、前記電子デバイス
に接触し、電子デバイスから発生する熱を吸熱する吸熱
器と、前記吸熱器が吸熱した熱を放熱する放熱器と、前
記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器を接続する第2
の流路と、前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器と
前記第1の流路と前記第2の流路を流通し、前記電子デ
バイスからの熱を運搬する冷媒と、を有することを特徴
とする。
【0023】前記第1の流路の長さは、前記第1の流路
と第2の流路の合計の長さの40%以上であることを特
徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明に
おける実施の形態1について、図面を参照しながら説明
する。図1は、本発明の実施の形態1における小型ポン
プの断面図である。図1において、10は、圧電素子1
0aと弾性シム板10bからなるダイヤフラム、20は
ポンプ室、30は筐体1、40は筐体2、50aは排水
口、50bは吸水口、60aは排水弁、60bは吸水
弁、70aは第1の緩衝板、70bは第2の緩衝板、8
0aは第1のリーク穴、80bは第2のリーク穴、90
aは第1の緩衝室、90bは第2の緩衝室、100は、
本発明の実施の形態1における小型ポンプである。
【0025】表裏に電極(図示せず)を有する圧電素子
10aと弾性シム板10bを貼り合わせてなるダイヤフ
ラム10は、ポンプ室20に設けられている。ポンプ室
20は、排水弁60aを介して第1の緩衝室90aと接
続され、吸水弁60bを介して第2の緩衝室90bと接
続されている。第1の緩衝室90aには、第1の緩衝板
70aと第1のリーク穴80aと小型ポンプ100の排
出口である排水口50aが設けられている。更に、第2
の緩衝質90bには、第2の緩衝板70bと第2のリー
ク穴80bと小型ポンプ100の吸水口である吸水口5
0bが設けられている。
【0026】また、本発明の小型ポンプ100は、例え
ば、電子デバイスを冷却する目的に用いられる。そのシ
ステム概略を図2に示す。100は、本発明の小型ポン
プであり、1は、小型ポンプ100を駆動する駆動回
路、7は、発熱源である電子デバイス、5は、電子デバ
イス7に接触して設けられた吸熱器、3は、吸熱器5に
より吸熱された熱を排出する放熱器である。11は、小
型ポンプ100と吸熱器5と放熱器3を接続するパイプ
であり、9は、小型ポンプ100と吸熱器5と放熱器3
とパイプ11の中を流れ、水、エチレングリコール溶
液、プロピレングリコール溶液、シリコンオイル、フロ
リナートなどよりなる冷媒である。以上のように構成さ
れた小型ポンプ100及び冷却システム110の動作に
ついて以下で詳細に説明する。
【0027】本構成の小型ポンプ100では、圧電素子
10bの表裏に形成された電極(図示せず)間に電気信
号を印加することにより、ダイヤフラム10にたわみ振
動を励振する。この振動により、ポンプ室20内の液体
が圧縮と膨張を繰り返す。圧縮時には、液体の圧力によ
り排水弁60aは開放し、ポンプ室内の液体が排水弁6
0aを介して第1の緩衝室90aへ流れ出る。また、膨
張時には、ポンプ室内の液体の負圧により吸水弁60b
が開放され、第2の緩衝室90bからポンプ室20内へ
液体が流入してくる。以上の動作を連続で繰り返すこと
により、本発明の小型ポンプ100は、ポンプ動作を実
現している。
【0028】ここで、ポンプ室20内の液体には、ダイ
ヤフラム10の振動により振動エネルギー(圧力)が与
えられる。そのエネルギーの一部が排水弁60aおよび
吸水弁60bを押し開け、ポンプ動作を行っている。そ
の際、液体内に振動エネルギーが蓄えられるため、液体
内の圧力は、わずかであるが正弦関数的に大小を繰り返
す。この液体の内圧変化が脈動となり小型ポンプ100
の構造体に作用し、不要な振動を起こす。その結果、ポ
ンプの流量特性は悪化する。
【0029】そこで、本発明では、この不要振動を低減
するため、第1の緩衝室90aを用いる。ポンプ室20
を出た液体は、第1の緩衝室90aに流れ込み、第1の
振動板70aを振動させる。第1の振動板70aが振動
することにより液体の圧力における正弦関数的な変化を
熱エネルギーと空気の振動に変換し、外部に排出する。
つまり、第1の緩衝室90aから流れ出る液体の内部圧
力を一定にしている。ここで、リーク穴80aは、第1
の振動板70aの振動空間の圧力を大気圧に漏えいする
ことにより、第1の振動板70aの振動効率を上げ、緩
衝効果を拡大する役割を果たしている。
【0030】このように、本実施の形態における小型ポ
ンプ100では、第1の緩衝室90aを用いることによ
り、流量特性を一定に保つと同時に、振動によるロス効
果を削減することができるため、単位時間当たりの流量
を増大することが可能となる。即ち、外乱振動による吐
出流量特性の悪化を解消することが可能となる。更に、
液体の内圧の変化を受けやすい樹脂性チューブなどのチ
ューブをシステムに利用することができるため、システ
ム配管の自由度を向上させることも可能である。
【0031】なお、本実施の形態では、排水側の第1の
緩衝室90aについてのみ説明したが、図1に示すよう
に吸水側にも、第2の緩衝室90bを設けることによ
り、一層効果があることは言うまでもない。以上のよう
に構成された本発明の小型ポンプ100を用いた冷却シ
ステム110の動作を以下に説明する。
【0032】流量特性が改善された冷媒9が小型ポンプ
100によりパイプ11へ送り出され、吸熱器5へ到達
する。吸熱器5では、電子デバイス7が発生した熱を吸
熱する。吸熱器5により吸熱された熱は、冷媒9に伝導
され、小型ポンプ100の力により放熱器3へ運ばれ
る。放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄えられた熱を空気
中などに放出し、再び小型ポンプ100に戻る。冷却シ
ステム110では、このようなサイクルを繰り返す循環
系が形成されている。
【0033】(実施の形態2)以下、本発明における実
施の形態2について、図面を参照しながら説明する。図
3は、本発明における実施の形態2の小型ポンプの構成
図である。図4は、本発明における実施の形態2の小型
ポンプを構成する圧電ポンプの断面図である。図5は、
本発明における実施の形態2の小型ポンプを構成する緩
衝器の断面図である。図6は、本発明における実施の形
態2の小型ポンプによる冷却システムの構成図である。
【0034】図3、図4、図5において、150は圧電
ポンプであり、10は、圧電素子10aと弾性シム板1
0bからなるダイヤフラム、20はポンプ室、30は筐
体1、40は筐体2、50aは排水口、50bは吸水
口、50cは排水ノズル、50dは吸水ノズル、60a
は排水弁、60bは吸水弁である。更に、120は緩衝
器であり、70は緩衝板、80はリーク穴、90は緩衝
室、130は緩衝器筐体、140aは流入ノズル、14
0bは流出ノズルである。また、11a〜11cはパイ
プ、200は、本発明の実施の形態2における小型ポン
プである。更に、
【0035】図3に示すように本実施の形態における小
型ポンプ200は、図4に示す圧電ポンプ150と図5
に示す緩衝器120をパイプ11bで接続し構成されて
いる。パイプ11bは、圧電ポンプ150と排水ノズル
50cを介して接続され、緩衝器120と流入ノズル1
40aを介して接続されている。更に、パイプ11a
は、吸水ノズル50dを介して圧電ポンプ150に接続
され、パイプ11cは、流出ノズル140bを介して緩
衝器120と接続されている。図4に示す圧電ポンプ1
50では、表裏に電極(図示せず)を有する圧電素子1
0aと弾性シム板10bを貼り合わせてなるダイヤフラ
ム10がポンプ室20に設けられている。ポンプ室20
は、排水弁60aを介して排水口50aを有する排水ノ
ズル50cと接続され、吸水弁60bを介して吸水口5
0bを有する吸水ノズル50dと接続されている。更
に、図5に示す緩衝器120では、液体を流入する流入
ノズル140aと流入した液体を排出する排出ノズル1
40bと緩衝板70とリーク穴80が設けられている。
以上のように構成された小型ポンプ200の動作につい
て以下で詳細に説明する。
【0036】図4に示すように、圧電ポンプ150は、
圧電素子10aの表裏に形成した電極(図示せず)間に
電気信号を印加することにより、弾性シム材10bと圧
電素子10aが貼り合わせられてなるダイヤフラム10
にたわみ振動を励振する。この振動により、ポンプ室2
0内の液体は、圧縮と膨張を繰り返す。圧縮時には、液
体の圧力により排水弁60aは開放され、ポンプ室内の
液体が、排水弁60aを介して排水ノズル50cへ流れ
出る。また、膨張時には、ポンプ室内の液体の負圧によ
り吸水弁60bが開放され、吸水口50bから吸水ノズ
ル50dへ流入された液体がポンプ室20内に流れ込
む。以上の動作を連続で繰り返すことにより、本発明の
小型ポンプ150は、ポンプ動作を実現している。
【0037】ここで、ポンプ室20内の液体には、ダイ
ヤフラム10の振動により振動エネルギー(圧力)が与
えられる。そのエネルギーの一部が排水弁60aおよび
吸水弁60bを押し開け、ポンプ動作を行っている。そ
の際、液体内に振動エネルギーが蓄えられるため、液体
内の圧力はわずかであるが正弦関数的に大小を繰り返
す。この液体の内圧変化が脈動となりポンプの構造体に
作用し、不要な振動を起こす。その結果、ポンプの流量
特性は悪化する。
【0038】そこで、本発明では、この不要振動を低減
するため、図5に示す緩衝器120を用いる。ポンプ室
20を出た液体は、排水ノズル50aへ流れ込み、排水
口50cからパイプ11bを経て緩衝器120へ到達す
る。緩衝器120では、液体が流入ノズル140aから
緩衝室90に流入し、緩衝室90に設けられた振動板7
0を振動させる。振動板70が振動することにより、液
体の圧力における正弦関数的な変化を熱エネルギーと空
気の振動に変換し、外部に排出する。つまり、流出ノズ
ル140bから流れ出る液体の内部圧力を一定にしてい
る。ここで、リーク穴80は、振動板70の振動空間の
圧力を大気圧に漏えいすることにより、振動板70の振
動効率を上げ、緩衝効果を拡大する役割を果たしてい
る。
【0039】このように、本実施の形態における小型ポ
ンプ200では、緩衝室90を設けることにより、流量
特性を一定に保つと同時に、振動によるロス効果を削減
することができるため、単位時間当たりの流量を増大す
ることが可能となる。即ち、外乱振動による吐出流量特
性の悪化を解消することが可能となる。更に、液体の内
圧の変化を受けやすい樹脂性チューブなどのチューブを
システムに利用することができるため、システム配管の
自由度を向上させることも可能である。
【0040】また、本実施の形態の構成では、緩衝器1
20を自由な位置に設置することができ、好ましい。特
に、圧電ポンプ150の排水側直ぐ下流に、非定常流が
必要な構成体があるときなどには、非常に有効な構成で
ある。例えば、電子デバイスを冷却する目的に用いられ
るシステムの場合、吸熱器、放熱器には、乱流を発生さ
せた方が定常流を発生させるより効率が上がる。そこ
で、本実施の形態における小型ポンプ200を用い、圧
電ポンプ150と緩衝器120との間に吸熱器、あるい
は放熱器を構成することにより、吸熱、放熱効率を大幅
に改善することができる。そのシステム概要図を図6に
示す。
【0041】150は、図4に示す圧電ポンプであり、
120は、図5に示す緩衝器である。1は、圧電ポンプ
150を駆動する駆動回路、7は、発熱源である電子デ
バイス、5は、電子デバイス7に接触して設けられた吸
熱器、3は、吸熱器5により吸熱された熱を排出する放
熱器である。吸水ノズル50cに接続されたパイプ11
bは、吸熱器5、放熱器3を接続し、緩衝器120の吸
水ノズル140aへ接続されている。緩衝器120の排
水ノズル140bに接続されたパイプ11cは、圧電ポ
ンプ150の吸水ノズル50dへ直接接続されている。
9は、圧電ポンプ150と、緩衝器120と吸熱器5と
放熱器3とパイプ11b〜cの中を流れ、水、エチレン
グリコール溶液、プロピレングリコール溶液、シリコン
オイル、フロリナートなどよりなる冷媒である。210
は、小型ポンプ200を用いた冷却システムである。
【0042】以上のように構成された本発明の小型ポン
プ200を用いた冷却システム210の動作を以下に説
明する。
【0043】冷媒9が圧電ポンプ150により送り出さ
れ、電子デバイス7が発生した熱を吸熱器5が吸熱す
る。吸熱器5により吸熱された熱は、冷媒9に伝導さ
れ、小型ポンプ150の力により放熱器3へ運ばれる。
放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄えられた熱を空気中な
どに放出し、緩衝器120に到達する。緩衝器120で
は、上述の動作により冷媒9の流量特性を一定に保つと
同時に、振動によるロス効果を削減する。緩衝器120
から排水された冷媒9は、パイプ11cを経由し、再び
圧電ポンプ150に戻る。冷却システム210では、こ
のようなサイクルを繰り返す循環系が形成されている。
【0044】なお、ここでは、排水側の緩衝室120に
ついてのみ説明したが、吸水側にも、同様の機能を有す
る第2の緩衝器(図示せず)を用いることにより、一層
効果があがることは言うまでもない。
【0045】(実施の形態3)以下、本発明における実
施の形態3について、図面を参照しながら説明する。図
7は、本発明における実施の形態3の小型ポンプの構成
図である。図8は、本発明における実施の形態3の小型
ポンプを構成する緩衝器の断面図である。図9は、本発
明おける実施の形態3の緩衝器を構成する圧電素子の平
面図である。図10は、本発明における実施の形態3の
緩衝器を駆動する駆動回路図である。図11は、本発明
における実施の形態3の小型ポンプによる冷却システム
の構成図である。
【0046】図7、図8、図9、図10において、30
0は緩衝器、210は、圧電素子210aと弾性シム材
210bからなる緩衝器300のダイヤフラム、230
は緩衝器300の筐体1、240は緩衝器300の筐体
2、250cは緩衝器300の排水ノズル、250dは
緩衝器300の吸水ノズル、250aは緩衝器300の
排水口、250bは緩衝器300の吸水口、290は緩
衝室、350は第1の電極、360は第2の電極、38
0は整形器、390は増幅器、150は実施の形態2の
圧電ポンプであり、50cは、圧電ポンプ150の排水
ノズル、50dは圧電ポンプ150の吸水ノズルであ
る。また、11a〜11cは実施の形態2と同様のパイ
プであり、400は、本実施の形態における小型ポンプ
である。
【0047】図7に示すように本実施の形態における小
型ポンプ400は、実施の形態2の圧電ポンプ150と
図8に示す緩衝器300をパイプ11bで接続し構成さ
れている。パイプ11bは、圧電ポンプ150とは、排
水ノズル50cを介して接続され、緩衝器300とは、
吸水ノズル250dを介して接続されている。更に、パ
イプ11aは、吸水ノズル50dを介して圧電ポンプ1
50に接続され、パイプ11cは、排水ノズル250c
を介して緩衝器300と接続されている。図8に示す緩
衝器300では、表裏に電極(図示せず)を有する圧電
素子210aと弾性シム板210bを貼り合わせてなる
ダイヤフラム210が緩衝器筐体1 230、緩衝器筐
体2 240により保持固定され、その内部空間を緩衝
室290としている。緩衝室290には、排水口250
aを有する排水ノズル250cと、吸水口250bを有
する吸水ノズル250dが設けられている。以上のよう
に構成された小型ポンプ400の動作を以下で詳細に説
明する。
【0048】圧電ポンプ150は、実施の形態2の圧電
ポンプと同様の動作原理である。従って、圧電ポンプ1
50では、ポンプ室20内の液体には、ダイヤフラム1
0の振動により振動エネルギー(圧力)が与えられ、そ
のエネルギーの一部が排水弁60aおよび吸水弁60b
を押し開け、ポンプ動作を行っている。その際、液体内
に振動エネルギーが蓄えられるため、液体内の圧力はわ
ずかであるが正弦関数的に大小を繰り返す。この液体の
内圧変化が脈動となりポンプの構造体に作用し、不要な
振動を起こす。その結果、ポンプの流量特性は悪化す
る。
【0049】そこで、本発明では、この不要振動を低減
するため、図8に示す緩衝器300を用いる。緩衝器3
00は、吸水ノズル250d(吸水口250b)と排水
ノズル250c(排水口250a)により、緩衝室29
0内への流体の吸排水処理を行うものである。排水ノズ
ル50cから排出された不要振動を伴う液体は、パイプ
11bを経て、吸水ノズル250dから緩衝器300へ
到達し、緩衝室290へ流入する。このとき、液体に伴
う不要振動によりダイヤフラム210を励振する。
【0050】ここで、図9に緩衝器300に用いられた
圧電素子210aの電極パターンを示す。裏面について
は、共通電極となっているため説明は省くが、表面は電
極が複数に分割され、厚み方向に均一に分極処理されて
いる。第1の電極350がダイヤフラム210の駆動用
として利用され、第2の電極360が脈動を検出するセ
ンサーとして利用される。
【0051】このように構成された圧電素子210a
は、ダイヤフラム210の励振による振動の周波数およ
び振動量を第2の電極360で検出する。この検出から
脈動と逆位相で、適切なレベルの信号を生成し、圧電素
子210bの第1の電極350に印加することによりフ
ィードバックする。このフィードバックにより脈動を自
由に抑制することが可能となる。なお、図10に、本フ
ィードバック制御を行うための回路ブロック図の一例を
示す。380は、電極360による検出信号から、検出
された脈動に対して逆位相の信号を生成する整形器であ
り、390は前記信号を適正レベルに調整するための増
幅器である。
【0052】このようにして、不要振動が低減された液
体は、排水ノズル250cの排出口250aからパイプ
11cへ流出される。更に、本実施の形態の構成では、
緩衝器300を自由な位置に設置することができ、好ま
しい。特に、小型ポンプ150の排水側直ぐ下流に、非
定常流が必要な構成体があるときなどには、非常に有効
な構成である。例えば、電子デバイスを冷却する目的に
用いられるシステムの場合、吸熱器、放熱器には、乱流
を発生させた方が定常流を発生させるより効率が上が
る。そこで、本実施の形態における小型ポンプ400を
用い、圧電ポンプ150と緩衝器300との間に吸熱
器、あるいは放熱器を構成することにより、吸熱、放熱
効率を大幅に改善することができる。そのシステム概要
図を図11に示す。
【0053】150は、図4に示す圧電ポンプであり、
300は、図8に示す緩衝器である。1は、圧電ポンプ
150を駆動する駆動回路、7は、発熱源である電子デ
バイス、5は、電子デバイス7に接触させて設けられた
吸熱器、3は、吸熱器5により吸熱された熱を排出する
放熱器である。吸水ノズル50cに接続されたパイプ1
1bは、吸熱器5、放熱器3を接続し、緩衝器300の
吸水ノズル250dへ接続されている。緩衝器300の
排水ノズル250cに接続されたパイプ11cは、圧電
ポンプ150の吸水ノズル50dへ直接接続されてい
る。9は、圧電ポンプ150と、緩衝器120と吸熱器
5と放熱器3とパイプ11b〜cの中を流れ、水、エチ
レングリコール溶液、プロピレングリコール溶液、シリ
コンオイル、フロリナートなどよりなる冷媒である。4
10は、小型ポンプ400を用いた冷却システムであ
る。
【0054】以上のように構成された本発明の小型ポン
プ400を用いた冷却システム410の動作を以下に説
明する。
【0055】冷媒9が圧電ポンプ150によりパイプ1
1bを介して吸熱器5に送り出される。吸熱器5では、
電子デバイス7が発生した熱を吸熱する。吸熱器5によ
り吸熱された熱は、パイプ11bに流れる冷媒9に伝導
され、小型ポンプ150の力により放熱器3へ運ばれ
る。放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄えられた熱を空気
中などに放出し、緩衝器300に到達する。緩衝器30
0では、上述の動作により冷媒9の流量特性を一定に保
つと同時に、振動によるロス効果を削減する。緩衝器3
00から排水された冷媒9は、パイプ11cを経由し、
再び圧電ポンプ150に戻る。冷却システム410で
は、このようなサイクルを繰り返す循環系が形成されて
いる。
【0056】このように本実施の形態の緩衝器300を
用いれば、実施の形態1および2と同様の効果が得られ
ると同時に、脈動の周波数、大きさに関係なく、脈動を
抑制することが可能である。更に、緩衝器300の駆動
信号の位相を意図的に変えることにより脈動を強調する
ことも可能である。
【0057】更に、本実施の形態における緩衝器300
の緩衝室290内に、圧電ポンプ150に設けた弁機構
を形成することにより、緩衝器300のダイヤフラム2
10の振動に起因する逆流を抑制することが可能とな
り、流れをより厳密に定常流とすることも可能である。
【0058】なお、ここでは、排水側に緩衝器300を
設置する構成についてのみ説明したが、吸水側にも、同
様の機能を有する第2の緩衝器(図示せず)を設けるこ
とにより、一層効果があることは言うまでもない。
【0059】(実施の形態4)以下、本発明における実
施の形態4について、図面を参照しながら説明する。図
12は、本発明における実施の形態4の小型ポンプの構
成図である。図13は、本発明における実施の形態4の
小型ポンプを用いた冷却システムの構成図である。図1
2において、150は、実施の形態2と同様の圧電ポン
プであり、30は筐体1、40は筐体2、50cは排水
ノズル、50dは吸水ノズルである。11aはパイプ、
11dは高耐圧パイプであり、500は、本実施の形態
における小型ポンプである。
【0060】図12に示すように本実施の形態における
小型ポンプ500は、圧電ポンプ150とパイプ11
a、高耐圧パイプ11dより構成されている。パイプ1
1aは、吸水ノズル50dを介して圧電ポンプ150に
接続され、高耐圧パイプ11dは、排水ノズル50cを
介して圧電ポンプ150に接続されている。
【0061】また、本発明の小型ポンプ500は、例え
ば、電子デバイスを冷却する目的に用いられる。そのシ
ステム概略を図13に示す。150は、圧電ポンプであ
り、1は、圧電ポンプ150を駆動する駆動回路、7
は、発熱源である電子デバイス、5は、電子デバイス7
に接触させて設けられた吸熱器、3は、吸熱器5により
吸熱された熱を排出する放熱器である。高耐圧パイプ1
1dは、吸熱器5に接続され、パイプ11aは放熱器3
と接続されている。更に、パイプ11aは、吸熱器5と
放熱器3を接続している。9は、小型ポンプ150と吸
熱器5と放熱器3とパイプ11a、高耐圧パイプ11d
の中を流れ、水、エチレングリコール溶液、プロピレン
グリコール溶液、シリコンオイル、フロリナートなどよ
りなる冷媒である。
【0062】このように構成された本実施の形態におけ
る小型ポンプ500と冷却システム510の動作につい
て以下で詳細に説明する。圧電ポンプ150は、実施の
形態2の小型ポンプと同様の動作原理である。従って、
本実施の形態の小型ポンプ500では、ポンプ室20内
の液体には、ダイヤフラム10の振動により振動エネル
ギー(圧力)が与えられる。そのエネルギーの一部が排
水弁60aおよび吸水弁60bを押し開け、ポンプ動作
を行っている。その際、液体内に振動エネルギーが蓄え
られるため、液体内の圧力はわずかであるが正弦関数的
に大小を繰り返す。この液体の内圧変化が脈動となりポ
ンプの構造体に作用し、不要な振動を起こす。その結
果、ポンプの流量特性が悪化する。
【0063】そこで、本実施の形態では、圧電ポンプ1
50からの排出用のパイプに、例えば、金属あるいは、
フッ素樹脂などからなる高耐圧パイプ11dを用いる。
これにより、圧電ポンプ150で発生した脈動でパイプ
の外壁が弾性変形し、その変形に多くのエネルギーを取
られることによる単位時間当たりの流量が著しく減少す
ることを防ぐことが可能となる。従って、圧電ポンプ1
50が脈動した場合でも、単位時間当たりの流量減少を
抑止可能な小型ポンプ500を提供することができる。
【0064】更に、以上のように動作する本発明の小型
ポンプ500を用いた冷却システム510の動作を以下
に説明する。
【0065】図13において、冷媒9が圧電ポンプ15
0により高耐圧パイプ11dへ送り出される。このと
き、高耐圧パイプ11dにより単位時間当たりの冷媒9
の流量が改善される。流量が改善された冷媒9は、吸熱
器5へ到達する。吸熱器5では、電子デバイス7から発
生した熱を吸熱する。吸熱器5により吸熱された熱は、
冷媒9に伝導され、圧電ポンプ150の力により放熱器
3へ運ばれる。放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄えられ
た熱を空気中などに放出し、再び圧電ポンプ150に戻
る。冷却システム510では、このようなサイクルを繰
り返す循環系が形成されている。
【0066】なお、本発明の圧電ポンプ150は、例え
ば、流量が20から500cc/min程度、吐出圧が
1から10kPa程度のものであるが、これに限定され
るものではない。また、今回は、流量が500cc/m
in程度、吐出圧が10kPa程度の圧電ポンプを用い
た。更に、パイプ11a、高耐圧パイプ11dの内径
は、例えば、1から5mm程度であり、好ましいのは、
2から3mm程度であるが、これに限定されるものでは
ない。また、今回は、内径が5mm程度の高耐圧パイプ
11dを用いた。
【0067】なお、ここでは、排水側のパイプのみを高
耐圧パイプ11dとしたが、吸水側のパイプ11aを高
耐圧パイプにすることにより、一層の効果が得られるこ
とは言うまでもない。実験では、排水側のみ高耐圧パイ
プに変更した場合、流量の改善は、10%程度であった
が、吸水側にも高耐圧パイプを用いることにより、50
%の流量の改善が可能となった。
【0068】更に、高耐圧パイプ11dのシステム全体
に占める割合について、図14にその実験結果を示す。
図14は、パイプ全長が約1mである図13に示す冷却
システム510を、高耐圧パイプと通常のパイプを用い
て形成し、それぞれのパイプ使用比率を変化させたとき
のシステムの流量を測定した結果である。なお、この実
験では、高耐圧パイプとして金属パイプを用い、通常の
パイプとしてシリコンゴムパイプを用いた。
【0069】これによれば、金属パイプの比率が高いほ
ど流量が大きくなるのがわかる。本冷却システムでは、
40%以上でシステムを成立させることができるが、高
耐圧パイプの比率を全体の70%以上にするが好まし
い。更に、高耐圧パイプの比率を80%以上にすればよ
り好ましい。
【0070】更に、高耐圧パイプと通常パイプの接続順
序によっても、流量特性を改善することが可能となる。
小型ポンプ500の排水側に以下に示す3種類の流路を
接続した非循環系を用いて小型ポンプ500の流量特性
を評価した。 流路1:1m全てを高耐圧パイプ(一例として金属パイ
プ)を用いた場合。 流路2:60cmの高耐圧パイプ、40cmの通常のパ
イプ(一例としてシリコンゴムパイプ)の順に用いた場
合。 流路3:40cmの通常のパイプ、60cmの高耐圧パ
イプの順、即ち、流露2の接続順序と逆の順に用いた場
合。
【0071】これによると、それぞれの流路における流
量特性は、流路1>流路2>流路3となり、流路3の流
量は、流路1の場合の30%程度であった。従って、本
発明においては、最低条件として、冷却システム510
に高耐圧パイプ11dを用いることであるが、高耐圧パ
イプ11dを圧電ポンプ150の排水ノズル50cに直
接接続するほうが好ましい。更に、吸水ノズル50dに
高耐圧パイプ11dを直接接続することにより、流量特
性を更に改善できることはいうまでもない。
【0072】また、高耐圧パイプ11dに金属性の耐圧
チューブを用いることにより、機密性が著しく向上し、
パイプからの液体の蒸発や外部からの気体の混入を遮断
することが可能である。これにより、ポンプ内部の液体
における物理特性を初期の値で維持することができ、ポ
ンプ特性の経年変化を著しく小さくすることが可能であ
る。また、新たに機器を追加する必要がないため、スペ
ースが限定されたシステムを設置する際には非常に有効
な構成である。
【0073】なお、ここでは耐圧チューブ即ち、高耐圧
パイプ11dとして、圧電ポンプ150における吐出圧
の2倍以上のものを用いることが好ましいが、その値に
限定されないことはいうまでもない。
【0074】更に、本実施の形態では、パイプを高耐圧
パイプ11dに変更するけで、単位時間当たりの流量を
改善することが可能なため、製造コストを低く押さえる
効果もある。
【0075】(実施の形態5)以下、本発明における実
施の形態5について、図面を参照しながら説明する。図
15は、本発明における実施の形態5の小型ポンプの構
成図である。図16は、本発明における実施の形態5の
小型ポンプを用いた冷却システムの構成図である。
【0076】図15において、150は、実施の形態2
と同様の圧電ポンプであり、30は筐体1、40は筐体
2、50cは排水ノズル、50dは吸水ノズルである。
11aはパイプ、11eは高ダンピング特性パイプであ
り、600は、本実施の形態における小型ポンプであ
る。
【0077】図15に示すように本実施の形態における
小型ポンプ600は、圧電ポンプ150とパイプ11
a、高ダンピング特性パイプ11eより構成されてい
る。パイプ11aは、吸水ノズル50dを介して圧電ポ
ンプ150に接続され、高ダンピング特性パイプ11e
は、排水ノズル50cを介して圧電ポンプ150に接続
されている。
【0078】また、本発明の小型ポンプ600は、例え
ば、電子デバイスを冷却する目的に用いられる。そのシ
ステム概略を図16に示す。150は、圧電ポンプであ
り、1は、圧電ポンプ150を駆動する駆動回路、7
は、発熱源である電子デバイス、5は、電子デバイス7
に接触させ、設けられた吸熱器、3は、吸熱器5により
吸熱された熱を排出する放熱器である。高ダンピング特
性パイプ11eは、吸熱器5に接続され、パイプ11a
は放熱器3と接続されている。更に、パイプ11aは、
吸熱器5と放熱器3を接続している。9は、小型ポンプ
150と吸熱器5と放熱器3とパイプ11a、高ダンピ
ング特性パイプ11eの中を流れ、水、エチレングリコ
ール溶液、プロピレングリコール溶液、シリコンオイ
ル、フロリナートなどよりなる冷媒である。
【0079】このように構成された本実施の形態におけ
る小型ポンプ600と冷却システム620の動作につい
て以下で詳細に説明する。
【0080】圧電ポンプ150は、実施の形態2の圧電
ポンプと同様の動作原理である。従って、本実施の形態
の圧電ポンプ510では、ポンプ室20内の液体には、
ダイヤフラム10の振動により振動エネルギー(圧力)
が与えられる。そのエネルギーの一部が排水弁60aお
よび吸水弁60bを押し開け、ポンプ動作を行ってい
る。その際、液体内に振動エネルギーが蓄えられるた
め、液体内の圧力はわずかであるが正弦関数的に大小を
繰り返す。この液体の内圧変化が脈動となりポンプの構
造体に作用し、不要な振動を起こす。その結果、ポンプ
の流量特性は悪化する。
【0081】そこで、本実施の形態では、圧電ポンプ1
50からの排出用のパイプに、例えば、ガラス繊維など
を充填し、内部ロスを増やしたブチルゴムなどからなる
高ダンピング特性パイプ11eを用いる。これにより、
圧電ポンプ150で発生した脈動でパイプの外壁の変形
がガラス繊維の発熱などに変換され、パイプの周期的な
変形を低減することができる。従って、パイプの周期的
な変形に起因する単位時間当たりの流量減少を改善する
ことができる。従って、圧電ポンプ150が脈動した場
合でも、単位時間当たりの流量減少を抑止可能な小型ポ
ンプ600を提供することができる。
【0082】更に、以上のように動作する本発明の小型
ポンプ600を用いた冷却システム620の動作を以下
に説明する。
【0083】図16において、冷媒9が圧電ポンプ15
0により高ダンピング特性パイプ11eへ送り出され
る。ここで、冷媒9の流れは、高ダンピング特性パイプ
11eにより周期的な変形に起因する単位時間当たりの
流量減少が改善される。流量が改善された冷媒9は、吸
熱器5へ到達する。吸熱器5では、電子デバイス7から
発生した熱を吸熱する。吸熱器5により吸熱された熱
は、冷媒9に伝導され、圧電ポンプ150の力により放
熱器3へ運ばれる。放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄え
られた熱を空気中などに放出し、再び圧電ポンプ150
に戻る。冷却システム620では、このようなサイクル
を繰り返す循環系が形成されている。
【0084】なお、本発明の圧電ポンプ150は、例え
ば、流量が20から500cc/min程度、吐出圧が
1から10kPa程度のものであるが、これに限定され
るものではない。また、今回は、流量が500cc/m
in程度、吐出圧が10kPa程度の圧電ポンプを用い
た。更に、パイプ11a、高ダンピング特性パイプ11
eの内径は、例えば、1から5mm程度であり、好まし
いのは、2から3mm程度であるが、これに限定される
ものではない。また、今回は、内径が5mm程度の高ダ
ンピング特性パイプ11eを用いた。
【0085】更に、本実施の形態では、パイプを高ダン
ピング特性パイプ11eに変更するだけで、単位時間当
たりの流量を改善することが可能なため、製造コストを
低く押さえる効果もある。
【0086】なお、ここでは、排水側のパイプのみを高
ダンピング特性パイプ11eとしたが、吸水側のパイプ
110aを高ダンピング特性パイプにすることにより、
一層の効果が得られることは言うまでもない。
【0087】また、本実施の形態の高ダンピング特性パ
イプ11eは、通常の耐圧チューブなどに比べて、軟性
であるため、チューブにはフレキシブル性がある。従っ
て、狭い機器の内部を自由に配管することができるとい
う利点もある。更に、新たに機器を追加する必要がない
ため、スペースが限定されたシステムを設置する際には
非常に有効な構成である。
【0088】更に、実施の形態4と同様、高ダンピング
特性パイプの全体のパイプに占める割合については、高
ダンピング特性パイプの比率が高いほど流量が増すこと
は言うまでもない。また、高ダンピング特性パイプと通
常のパイプの接続順序によって流量特性を改善すること
が可能であることはいうまでもない。
【0089】なお、ここでは高ダンピング特性パイプ1
1eとして、高緩衝材にガラス繊維を用い、耐圧値が圧
電ポンプ150の吐出圧と同等のものを用いることが好
ましいが、これに限定されないことはいうまでもない。
【0090】(実施の形態6)以下、本発明における実
施の形態6について、図面を参照しながら説明する。図
17は、本発明における実施の形態6の小型ポンプの構
成図である。図18は、本発明における実施の形態6の
小型ポンプに用いる複合パイプの一例の一部断面図であ
る。図19は、本発明における実施の形態6の小型ポン
プを用いた冷却システムの構成図である。
【0091】図17、図18において、150は、実施
の形態2と同様の圧電ポンプであり、30は筐体1、4
0は筐体2、50cは排水ノズル、50dは吸水ノズル
である。11aはパイプ、11fは、樹脂パイプ11g
と金属リング11hからなる複合パイプである。更に、
17aはパイプ内の液体の低圧部、17bはパイプ内の
液体の高圧部である。また、700は、本実施の形態に
おける小型ポンプである。
【0092】図17に示すように本実施の形態における
小型ポンプ700は、パイプ11aが、吸水ノズル50
dを介して圧電ポンプ150に接続され、複合パイプ1
1fが、排水ノズル50cを介して圧電ポンプ150に
接続されている。
【0093】また、本発明の小型ポンプ700は、例え
ば、電子デバイスを冷却する目的に用いられる。そのシ
ステム概略を図19に示す。150は、圧電ポンプであ
り、1は、圧電ポンプ150を駆動する駆動回路、7
は、発熱源である電子デバイス、5は、電子デバイス7
に接触させて設けられた吸熱器、3は、吸熱器5により
吸熱された熱を排出する放熱器である。複合パイプ11
fは、吸熱器5に接続され、パイプ11aは放熱器3と
接続されている。更に、パイプ11aは、吸熱器5と放
熱器3を接続している。9は、小型ポンプ150と吸熱
器5と放熱器3とパイプ11a、複合パイプ11fの中
を流れ、水、エチレングリコール溶液、プロピレングリ
コール溶液、シリコンオイル、フロリナートなどよりな
る冷媒である。
【0094】このように構成された本実施の形態におけ
る小型ポンプ700と冷却システム710の動作につい
て以下で詳細に説明する。
【0095】圧電ポンプ150は、実施の形態2の圧電
ポンプと同様の動作原理である。従って、本実施の形態
の圧電ポンプ520では、ポンプ室20内の液体には、
ダイヤフラム10の振動により振動エネルギー(圧力)
が与えられ、そのエネルギーの一部が排水弁60aおよ
び吸水弁60bを押し開け、ポンプ動作を行っている。
その際、液体内に振動エネルギーが蓄えられるため、液
体内の圧力はわずかであるが、正弦関数的に大小を繰り
返している。このため、一方向の流れを生じながら、そ
の流れには正弦関数的な変化を繰り返す脈動が生じる。
【0096】図18において、17a、17bは、複合
パイプ11fの内部におけるある瞬間の圧力分布を示
す。これによると、低圧部17aと高圧部17bが周期
的に発生していることがわかる。この圧力分布は、流体
が流れているのにも関わらず、ほぼ一定の周期を示す。
従って、樹脂パイプ11gの高圧部17bにあたる位置
に、高剛性である、例えば、金属よりなるリング11h
を設けることにより、液体の圧力変動によるパイプの変
形を低減することが可能となる。これにより、圧電ポン
プ150で発生した脈動でパイプの外壁が弾性変形し、
その変形に多くのエネルギーを取られることによる単位
時間当たりの流量が著しく減少することを防ぐことが可
能となる。従って、圧電ポンプ150が脈動した場合で
も、単位時間当たりの流量減少を抑止可能な小型ポンプ
700を提供することが出来る。なお、ここでは、金属
リング11hの幅が、低圧部17aの中心点と高圧部1
7bの中心点との距離の1/2の長さで十分な効果が認
められた。
【0097】更に、以上のように動作する本発明の小型
ポンプ700を用いた冷却システム710の動作を以下
に説明する。
【0098】図19において、冷媒9が圧電ポンプ15
0により複合パイプ11fへ送り出される。ここで、複
合パイプ11fにより単位時間当たりの冷媒9の流量減
少が改善される。流量減少が改善された冷媒9は、吸熱
器5へ到達する。吸熱器5では、電子デバイス7から発
生した熱を吸熱する。吸熱器5により吸熱された熱は、
冷媒9に伝導され、圧電ポンプ150の力により放熱器
3へ運ばれる。放熱器3に運ばれた冷媒9は、蓄えられ
た熱を空気中などに放出し、再び圧電ポンプ150に戻
る。冷却システム710では、このようなサイクルを繰
り返す循環系が形成されている。
【0099】なお、本発明の圧電ポンプ150は、例え
ば、流量が20から500cc/min程度、吐出圧が
1から10kPa程度のものであるが、これに限定され
るものではない。また、今回は、流量が500cc/m
in程度、吐出圧が10kPa程度の圧電ポンプを用い
た。更に、パイプ11a、複合パイプ11fの内径は、
例えば、1から5mm程度であり、好ましいのは、2か
ら3mm程度であるが、これに限定されるものではな
い。また、今回は、内径が5mm程度の複合パイプ11
fを用いた。
【0100】更に、本実施の形態では、パイプを複合パ
イプ11fに変更するだけで、単位時間当たりの流量を
改善することが可能なため、製造コストを低く押さえる
効果もある。
【0101】また、本実施の形態の複合パイプ11fの
金属リング11h以外の部分は、通常の耐圧チューブに
比べて、柔らかい樹脂パイプ11gである。樹脂パイプ
11gにはフレキシブル性があり、狭い機器の内部を自
由に配管することが可能であるという利点もある。更
に、新たに機器を追加する必要がないため、スペースが
限定されたシステムを設置する際には非常に有効な発明
でもある。
【0102】なお、ここでは、排水側のパイプのみを複
合パイプ11hとしたが、吸水側のパイプ11aを複合
パイプにすることにより、一層の効果が得られることは
言うまでもない。
【0103】更に、実施の形態4と同様、複合パイプの
全体のパイプに占める割合については、複合パイプの比
率が高いほど流量が増すことは言うまでもない。また、
複合パイプと通常のパイプの接続順序によって流量特性
を改善することが可能であることはいうまでもない。
【0104】なお、本実施の形態において低圧部にあた
る位置に設けられた樹脂パイプ11gに、耐圧値が圧電
ポンプ150の吐出圧と同等のものを用い、高圧部にあ
たる位置に設けられた金属リング11hに、耐圧値が圧
電ポンプ150の吐出圧の2倍のものを用いることが好
ましいが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明においては、圧電素
子を用いたダイヤフラムを備えるとともに、圧電素子に
よって駆動されるダイヤフラムによるポンプ室の容積変
化を利用した小型ポンプにおいて、脈動を低減すること
による単位時間当たりの流量特性を改善した高性能小型
ポンプを提供することができる。即ち、不要振動で消費
していた振動エネルギーを流体の運動エネルギーに変換
することが可能となり、単位時間当たりの流量を大きく
改善した高性能ポンプを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における小型ポンプの
断面図
【図2】 本発明の実施の形態1における小型ポンプを
用いた冷却システムの構成図
【図3】 本発明の実施の形態2における小型ポンプの
構成図
【図4】 本発明の実施の形態2における小型ポンプを
構成する圧電ポンプの断面図
【図5】 本発明の実施の形態2における小型ポンプを
構成する緩衝器の断面図
【図6】 本発明の実施の形態2における小型ポンプを
用いた冷却システムの構成図
【図7】 本発明の実施の形態3における小型ポンプの
構成図
【図8】 本発明の実施の形態3における小型ポンプを
構成する緩衝器の断面図
【図9】 本発明の実施の形態3における緩衝器を構成
する圧電素子の平面図
【図10】 本発明の実施の形態3における緩衝器を駆
動する駆動回路図
【図11】 本発明の実施の形態3における小型ポンプ
を用いた冷却システムの構成図
【図12】 本発明の実施の形態4における小型ポンプ
の構成図
【図13】 本発明の実施の形態4における小型ポンプ
を用いた冷却システムの構成図
【図14】 高耐圧パイプのパイプ全体に占める割合に
対する冷却システムの流量の変化を示す図
【図15】 本発明の実施の形態5における小型ポンプ
の構成図
【図16】 本発明の実施の形態5における小型ポンプ
を用いた冷却システムの構成図
【図17】 本発明の実施の形態6における小型ポンプ
の構成図
【図18】 本発明の実施の形態6における小型ポンプ
に用いる複合パイプの一例の一部断面図
【図19】 本発明の実施の形態6における小型ポンプ
を用いた冷却システムの構成図
【図20】 従来の小型ポンプの一例の断面図
【符号の説明】
1 駆動回路 3 放熱器 5 吸熱器 7 電子デバイス 9 冷媒 10 ダイヤフラム 10b 圧電素子 11、11a、11b、11c パイプ 11d 高耐圧パイプ 11e 高ダンピング特性パイプ 11f 複合パイプ 11g 樹脂パイプ 11h 金属リング 17a 低圧部 17b 高圧部 20 ポンプ室 30 筐体1 40 筐体2 50a 排水口 50b 吸水口 50c 排水ノズル 50d 吸水ノズル 60a 排水弁 60b 吸水弁 70、70a、70b 緩衝板 80、80a、80b リーク穴 90、90a、90b 緩衝室 100、200、400、500、600、700 小
型ポンプ 110、210、410、510、620、710 冷
却システム 120、300 緩衝器 130 緩衝器筐体 140a 流入ノズル 140b 流出ノズル 150 圧電ポンプ 210 緩衝器ダイヤフラム 210a 緩衝器弾性シム板 210b 緩衝器圧電素子 230 緩衝器筐体1 240 緩衝器筐体2 250a 緩衝器排水口 250b 緩衝器吸水口 250c 緩衝器排水ノズル 250d 緩衝器吸水ノズル 290 緩衝室 350 第1の電極 360 第2の電極 380 整形器 390 増幅器 821 吸水弁 822 排水弁 823 ベース 824 吸水口 825 排水口 826 ポンプ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守時 克典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H071 AA01 BB01 CC01 CC21 CC25 CC33 DD04 DD89 EE07 EE15 3H075 AA01 BB02 CC17 DA30 DB02 3H077 AA01 CC02 CC09 DD06 EE24 FF06 FF13 FF36 FF60 5F036 AA01 BA05 BB41

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の駆動によりたわみ振動を発す
    るダイヤフラムと、 前記ダイヤフラムが設けられ、前記たわみ振動による容
    積変化により液体を圧出するポンプ室と、 前記ポンプ室に液体を供給する吸水口と、 前記ポンプ室から圧出される液体を外部へ排出する排水
    口と、 前記ポンプ室と前記吸水口との間に設けられ、液体を吸
    水口から前記ポンプ室に供給する吸水弁と、 前記ポンプ室と前記排水口との間に設けられ、前記ポン
    プ室から圧出される液体を排水口へ流出する排水弁と、 前記たわみ振動に起因する脈動による液体の内圧変化を
    除去する緩衝器と、を有することを特徴とする小型ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝器が、 前記内圧変化を有する液体を流入する緩衝室と、 前記緩衝室に設けられ、前記内圧変化を熱エネルギーお
    よび空気の振動に変換する緩衝板と、 前記緩衝室に設けられ、前記空気の振動を大気圧に漏え
    いするリーク穴とを有することを特徴とする請求項1に
    記載の小型ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記緩衝器は、少なくとも前記排水弁と
    前記排水口の間に設けられることを特徴とする請求項1
    に記載の小型ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記緩衝器は、少なくとも前記排水口の
    下流に設けられることを特徴とする請求項1に記載の小
    型ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記緩衝器は、 前記内圧変化を有する液体を流入する緩衝室と、 前記緩衝室に保持され、第1の電極と第2の電極を有す
    る圧電素子の該第1の電極の駆動によりたわみ振動を発
    し、該第2の電極により前記液体の内圧変化に応じた信
    号を検出する緩衝手段と、 前記信号の逆位相の信号を生成する整形回路と、 前記逆位相の信号のレベルを増幅する増幅器と、 からなる緩衝器駆動回路と、 を有し、 前記緩衝器駆動回路からの信号を前記第1の電極に印加
    することを特徴とする請求項1に記載された小型ポン
    プ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の小型ポンプと、 前記小型ポンプを駆動する駆動回路と、 作動により熱を発生する電子デバイスと、 前記電子デバイスに接触し、電子デバイスから発生する
    熱を吸熱する吸熱器と、 前記吸熱器が吸熱した熱を放熱する放熱器と、 前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器を接続する流
    路と、 前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器と前記流路を
    流通し、前記電子デバイスからの熱を運搬する冷媒と、
    を有することを特徴とする冷却システム。
  7. 【請求項7】 前記排水口と前記緩衝器との間に、前記
    吸熱器または放熱器の少なくともいずれか1つを設ける
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷却システム。
  8. 【請求項8】 圧電素子の駆動によりたわみ振動を発
    するダイヤフラムと、 前記ダイヤフラムが設けられ、前記たわみ振動による容
    積変化により液体を圧出するポンプ室と、 前記ポンプ室に液体を供給する吸水口と、 前記ポンプ室から圧出される液体を外部へ排出する排水
    口と、 前記ポンプ室と前記吸水口との間に設けられ、液体を吸
    水口から前記ポンプ室に供給する吸水弁と、 前記ポンプ室と前記排水口との間に設けられ、前記ポン
    プ室から圧出される液体を排水口へ流出する排水弁と、 からなる圧電ポンプと、 少なくとも前記排出口の下流に設けられ、前記たわみ振
    動に起因する脈動による液体の内圧変化を除去する第1
    の流路と、を有することを特徴とする小型ポンプ。
  9. 【請求項9】 前記第1の流路の耐圧値は、前記圧電ポ
    ンプの吐出圧の2倍以上であることを特徴とする請求項
    8に記載の小型ポンプ。
  10. 【請求項10】 前記第1の流路は、金属またはフッ素
    樹脂の少なくとも1つからなるパイプであることを特徴
    とする請求項9に記載の小型ポンプ。
  11. 【請求項11】 前記第1の流路の耐圧値は、前記圧電
    ポンプの吐出圧と同等以下とすることを特徴とする請求
    項8に記載の小型ポンプ。
  12. 【請求項12】 前記第1の流路は、ガラス繊維を充填
    し、内部ロスを増やしたブチルゴムからなるパイプであ
    ることを特徴とする請求項11に記載の小型ポンプ。
  13. 【請求項13】 前記液体の内圧変化により生じる振動
    の節部において、前記第1の流路の耐圧値を前記圧電ポ
    ンプの吐出圧に対して同等以下とし、前記振動の腹部に
    おいて、前記第1の流路の耐圧値を前記吐出圧の2倍以
    上とすることを特徴とする請求項8に記載の小型ポン
    プ。
  14. 【請求項14】 前記第1の流路は、樹脂パイプと金属
    リングからなり、 前記振動の腹部において、前記樹脂パイプに前記金属リ
    ングを設けることを特徴とする請求項13に記載の小型
    ポンプ。
  15. 【請求項15】 前記第1の流路を前記排水口に接続す
    ることを特徴とする請求項8に記載の小型ポンプ。
  16. 【請求項16】 請求項8に記載の小型ポンプと、 前記圧電ポンプを駆動する駆動回路と、 作動により熱を発生する電子デバイスと、 前記電子デバイスに接触し、電子デバイスから発生する
    熱を吸熱する吸熱器と、 前記吸熱器が吸熱した熱を放熱する放熱器と、 前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器を接続する第
    2の流路と、 前記小型ポンプと前記吸熱器と前記放熱器と前記第1の
    流路と前記第2の流路を流通し、前記電子デバイスから
    の熱を運搬する冷媒と、を有することを特徴とする冷却
    システム。
  17. 【請求項17】 前記第1の流路の長さは、前記第1の
    流路と第2の流路の合計の長さの40%以上であること
    を特徴とする請求項16記載の冷却システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005005043A1 (ja) * 2003-07-11 2007-09-20 日本碍子株式会社 マイクロリアクター
JP2013108378A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Seiko Epson Corp 液体循環装置および電子機器
JP2013189889A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Seiko Epson Corp 流体循環装置および流体循環装置を用いた医療機器
CN103511244A (zh) * 2013-09-25 2014-01-15 浙江力聚热水机有限公司 一种容积泵的单向阀
KR20160069287A (ko) * 2014-12-08 2016-06-16 엘지전자 주식회사 전자기 구동 기체 분출 장치

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