JP3767530B2 - ボールペン用水性インキ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色剤に顔料を用いたボールペン用の水性インキに関し、経時的な顔料の凝集を防止し、且つ筆跡の乾燥性に優れたボールペン用水性インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールペンは、比較的細い筆跡が得られると共に、繊維製ペン先や樹脂製ペン先を有する筆記具と異なり、長期間使用してもペン先の摩耗やつぶれなどによる筆跡巾の変化が少ないことから、多く使用されている。このようなボールペンに使用される水性インキの粘度は1〜数mPa・s(25℃)のものと、50〜3000mPa・s(25℃)のものとが知られている。1〜数mPa・s(25℃)のものは主にインキ吸蔵体として中綿を用いた構造のボールペンに使用され、50〜3000mPa・s(25℃)のものは主にインキ貯蔵体として中空の筒体を用いた構造のものに使用されている。
【0003】
ボールペンの筆記の機構は、ボール表面に付着したインキがボールの回転に伴って、紙などの被筆記面に転写されるものである。このとき、被筆記面に適正な量のインキが転写され、更に、筆跡に、にじみ、かすれが発生しないためには、インキが適正な粘度、表面張力であることや、高濃度で耐水性や耐光性に優れた筆跡であることなどが要求される。
【0004】
特に、インキをインキ貯蔵体として透明または半透明の容器に収容し、着色剤に顔料を使用したボールペンは、インキ残量が視認でき、筆跡の耐水性、耐光性が優れていることから市場に広く受け入れられている。インキの粘度を上げるための増粘剤としてはキサンタンガム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、架橋型ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの共重合体、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合体、アラビアガム、トラガカントガム、グァーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸、グァーガムなどが知られている。
特に特公昭64−8673のようにキサンタンガムで増粘したインキは、ボールペンインキに適した粘性を与えることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キサンタンガムで増粘した顔料インキは、顔料が凝集しやすいため、特開平11−148040のように粘土やポリアクリル酸の併用が考えられている。同特許で具体的に示してあるポリアクリル酸は何れも架橋型ポリアクリル酸であるが、この架橋型ポリアクリル酸を添加したインキは筆跡が乾きにくいという問題があった。
本発明の目的は、耐水性や耐光性に優れた筆跡が得られるよう、着色剤を顔料にしたときに、長期間経時しても顔料の凝集を生じない優れた経時安定性を有し、筆跡の乾燥性も優れたボールペン用水性インキを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、水と着色剤と樹脂とから少なくともなるボールペン用水性インキにおいて、前記着色剤が顔料であり、前記樹脂がキサンタンガムと分子量が1000〜100000の非架橋型ポリアクリル酸またはその塩であるボールペン用水性インキを要旨とするものである。
【0007】
着色剤の顔料としては従来公知の顔料が使用でき、具体例としては、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88,MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825Oil Beads 、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、KA−10、同10P、同15、同20、同30、同35、同60、同80、同90、KR−310、同380、同460、同480(以上、チタン工業(株)製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チタン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエロー10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料、その他公知の有機蛍光顔料が挙げられる。前記した着色剤は、単独或いは、他との組み合わせにより使用でき、その使用量は色調などによっても異なるが、インキ全量に対して0.1〜20重量%が好ましい。
【0008】
ここで着色剤として顔料を用いているので、分散剤を併用することが好ましいが例示すれば、リグニンスルホン酸、セラック、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アルキル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、N−アシルアミノ酸、N−アシルメチルタウリン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、アルキルスルホカルボン酸、α−オレフィンスルホン酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルなどが挙げられる。これらの1種または2種以上を選択し、併用しても使用できる。その使用量は、インキ全量に対して0.05〜15重量%が好ましい。
【0009】
更に、顔料を水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、インキ製造上有利なことである。具体的には、Fuji SP Black 8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、Fuji SPBordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6133、同6134、Fuji SP Green 7051、Fuji SP Yellow 4060、Fuji SP Violet 9011、FujiSP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、FUji SP Brown 3074(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown 3101、Emacol Carmmine FB、Emacol Red BS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、SandyeSuper Brown SB、同FRL、同RR、Sandye Super Green L5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super Rubine FR、Sandye super Carmmine FB、Sandye Super Red FFG、同RR、同BS、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、Rio Fast Black Fx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx 8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS 1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエローG−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッド G−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。
【0010】
溶剤は、必須要件である水の他に各種の水溶性有機溶剤が使用可能であり、これらは水性インキとしての種々の品質、例えば、ペン先でのインキの乾燥を抑制したり、低温時でのインキ凍結防止などの目的で使用するものである。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1、3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリンなどのグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、2−ピロリドンなどが使用でき、これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。また、その使用量はインキ全量に対して5〜50重量%が好ましい。
【0011】
分子量が1000〜100000の非架橋型ポリアクリル酸またはその塩は、キサンタンガムで増粘したインキ中の顔料の凝集沈降を防止するために添加する。分子量が1000より小さい低い場合は効果がなく、100000より大きな場合には筆跡が乾燥しにくくなる。添加量は0.05〜5重量%が望ましい。0.05重量%より少ない場合は効果が無く、5重量%より多い場合にも筆跡が乾燥しにくくなる。
分子量が1000〜100000の非架橋型ポリアクリル酸またはその塩は、三次元編み目構造を取らないアクリル酸のみの重合体及びその塩であり、市販されている具体例としては、ジュリマーAC−10P、同AC−10NP、同AC−10SL、同AC−10S、同AC−103、同AC−107、同AC−10LP、同AC−50P、同AC−60P(以上、日本純薬(株)製)等がある。尚、非架橋型ポリアクリル酸は増粘性が低く、1%重量%添加したときのインキ粘度の上昇幅は300mPa・s以下である。
【0012】
また、黴の発生によるインキの筆記具のインキ通路におけるインキの流出阻害を抑制するためにデヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアザリン−3−オン、安息香酸ナトリウムなどの防腐防黴剤を適量加えることもできる。
【0013】
更に、インキと接触する部分に金属を使用している筆記具の場合、金属の腐食防止のためにベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防蝕剤を添加することが出来る。
【0014】
本発明のインキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ターボミキサーなどの撹拌機、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ロールミル等の分散機により混合摩砕することによって容易に得られる。更に必要に応じてpH調整、濾過、遠心分離、減圧、加圧、加熱、冷却、不活性ガス置換等を単独、あるいは複合して行っても良い。
【0015】
【作用】
キサンタンガムと分子量が1000〜100000の非架橋型ポリアクリル酸またはその塩を併用した水性顔料インキは経時的な顔料の凝集沈降がなく、かつ筆跡の乾燥性が良い理由については、次の様に考えられる。
ポリアクリル酸は顔料に吸着するが、ポリアクリル酸はキサンタンガムにも吸着しやすいために、顔料に吸着したポリアクリル酸はキサンタンガムとも結合して、結果的に顔料をキサンタンガムに固着させる働きをして、経時的な顔料の凝集を防止する。
また、架橋型ポリアクリル酸は溶液中で3次元編み目構造を作るため、インキ中の溶媒の一部は架橋型ポリアクリル酸の分子鎖中に取り込まれてしまう。架橋型ポリアクリル酸に閉じこめられた溶剤は筆跡にでも容易に紙に浸透しないので、筆跡乾燥性が低下する。一方、分子量が1000〜100000の非架橋ポリアクリル酸は、溶液中でも3次元編み目構造を作らないので、分子鎖中に溶剤を取り込むことがないので、筆跡の乾燥性が低下することがない。
また、分子量が100000より大きな非架橋型ポリアクリル酸の場合は、分子鎖同士の絡み合いで擬似的な架橋構造をとる場合があり、上述した架橋型ポリアクリル酸の場合と同様に筆跡が乾燥しにくくなる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例、比較例中の各インキの粘度は、50mPa・s未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンローター10rpmにて測定、50mPa・s以上600mPa・s未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンローター1rpmにて測定、600mPa・s以上2000mPa・s未満は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター20rpmにて測定した。測定時の温度は25℃であった。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0017】
Figure 0003767530
上記各成分中キサンタンガムとグリセリンと水を混合し、撹拌機にて1時間混合撹拌を行い、その後RYUDYE−W BLACK RCとジュリマーAC−10Pを加えて1時間混合攪拌を行い、更に水酸化ナトリウムを添加して更に1時間撹拌を行い、粘度1900mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0018】
Figure 0003767530
上記各成分中キサンタンガムとグリセリンと水を混合し、撹拌機にて1時間混合撹拌を行い、その後RYUDYE−W BLACK RCとジュリマーAC−10Pを加えて1時間混合攪拌を行い、更に水酸化ナトリウムを添加して更に1時間撹拌を行い、粘度2200mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0019】
Figure 0003767530
上記各成分中キサンタンガムとグリセリンと水を混合し、撹拌機にて1時間混合撹拌を行い、その後RYUDYE−W SCARLET F3GとジュリマーAC−10LP1時間混合攪拌を行い、更に水酸化ナトリウムを加えて1時間攪拌して粘度500mPa・sの赤色顔料水性インキを得た。
【0020】
Figure 0003767530
上記各成分中キサンタンガムとグリセリンと水を混合し、撹拌機にて1時間混合撹拌を行い、その後RYUDYE−W SCARLET F3GとジュリマーAC−10LP1時間混合攪拌を行い、更に水酸化ナトリウムを加えて1時間攪拌して粘度690mPa・sの赤色顔料水性インキを得た。
【0021】
比較例1
実施例1のジュリマーAC−10Pと水酸化ナトリウムを除き、その量だけ水を加えた以外は、実施例1と同様になして粘度1900mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0022】
比較例2
実施例1のジュリマーAC−10Pの代わりにジュンロンPW−111(架橋型ポリアクリル酸、分子量約20万、日本純薬(株)製)を加えた以外は実施例1と同様になして、粘度6000mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0023】
比較例3
実施例1のジュリマーAC−10Pの代わりにジュンロンPW−111(架橋型ポリアクリル酸、分子量約20万、日本純薬(株)製)を0.05部加え、水を59.45部にした以外は実施例1と同様になして、粘度1900mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0024】
比較例4
実施例1のジュリマーAC−10Pの代わりにレオジック830L(アクリル酸エステル共重合体、日本純薬(株)製)を加えた以外は実施例1と同様になして、粘度2100mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0025】
比較例5
実施例1のジュリマーAC−10Pの代わりにカルボキシメチルセルロース(非架橋型水溶性高分子、CMCダイセル1205、分子量約8万)を加えた以外は実施例1と同様になして、粘度1900mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0026】
比較例6
実施例1のキサンタンガムとジュリマーAC−10Pの代わりにHP8060(グァーガム、水溶性増粘剤、三晶(株)販売)を加え、水を59.5部にした以外は実施例1と同様になして、粘度1700mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0027】
比較例7
実施例1のキサンタンガムの代わりにHP8060を加えた以外は実施例1と同様にして、粘度1700mPa・sの黒色顔料水性インキを得た。
【0028】
以上、実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた水性顔料インキを、次の2試験で比較した。
【0029】
試験1<顔料凝集試験>
実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた水性顔料インキを孔経0.2μm、0.3μm、0.45μm、0.65μm、0.8μm、1.0μm、3.0μmのアドバンテック製メンブランフィルターに0.1ml適下した。
また、実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた水性顔料インキをガラス製試験管に入れて密封し、25℃に3ヶ月間靜置した後、孔経0.2μm、0.3μm、0.45μm、0.65μm、0.8μm、1.0μm、3.0μmのアドバンテック製メンブランフィルターに0.1ml適下した。メンブランフィルターに適下したインキの浸透状態を観察し、インキが完全に浸透してフィルタ表面に何も残らないもの最小の孔経を求めた。経時試験前後で最小孔径に差がないものが顔料の凝集がないインキである。結果を表1に示す。
【0030】
試験2<筆跡乾燥性試験>
実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた水性顔料インキを、ぺんてる(株)製K105用ステンレスボールペンチップ(ボール素材:超硬合金、ボール径0.5mm)を一端に連接したポリプロピレン製の中空軸筒よりなる収容管に充填したペンを作った。このペンを筆記角度70°、筆記加重100g、筆記速度7cm/秒で筆記し、筆記後の時間を変えながら筆跡の上に500gの加重をかけた濾紙(アドバンテック製no.2)を載せたとき、濾紙にインキが付かなくなるまでの時間を求めた。時間が短いものが筆跡乾燥性に優れたインキである。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003767530
【0032】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係るボールペン用顔料水性インキは、耐水性や耐光性に優れた筆跡が得られるように、着色剤を顔料としたインキで、長期間経時しても顔料の凝集を生じない優れた経時安定性を有し、筆跡の乾燥性も優れたものである。

Claims (1)

  1. 水と着色材と樹脂とから少なくともなるボールペン用水性インキにおいて、前記着色剤が顔料であり、前記樹脂がキサンタンガムと分子量が1000〜100000の非架橋型ポリアクリル酸またはその塩であるボールペン用水性インキ。
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