JP3767441B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細幅(長)で、かつ音質の優れた電気音響変換器としてのスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハイビジョンやワイドビジョン等の普及により、テレビの画面は横長ののものが一般的になりつつある。しかし一方では、我が国の住宅事情から、テレビセット全体として幅狭・薄型のものが望まれている。このことは、テレビに限らず、一般のオーディオコンポにも云えることである。
【0003】
例えば、テレビ用のスピーカユニットは、通常ブラウン管の両脇に取り付けられるため、テレビセットの横幅を大きくする一因となっている。そのため、従来からテレビ用には角型や楕円型等の幅の狭いスピーカユニットが用いられてきた。ところが、ブラウン管の横長化により、スピーカユニットの幅はますます狭くすることが求められ、同時に画面の高画質化に対応した音声の高音質化が要求されている。
【0004】
しかしながら、一般的な細幅構造のスピーカでは、細幅の振動板の中央部を一点で駆動することになるため、長軸方向の分割共振が励起されやすい。その結果中高音帯域では再生音圧周波数特性上にピークディップを生じ、音質の劣化を招いていた。
【0005】
以下、上記した従来構成になる電気音響変換器について図18〜図23を参照して説明する。
【0006】
図18(a)は上記した従来構成になる電気音響変換器に用いられる振動板の平面図、図18(b)は、図18(a)のA−A線断面図、図19は振動板等の分解斜視図、図20は振動板の要部斜視図、図21は図18(a)のB−B線断面図である。
【0007】
図18〜図21において、振動板31の長手方向の略中央部で、且つ、長手方向に略直交する方向の各溝部38内には、上方より補強部材40が挿入配置されており、この補強部材40で振動板31が支持されている。補強部材40の材質は、振動板31を支持できるものであれば良く、金属、樹脂、木等で構成される。又、補強部材40は細長いロッド状に構成され、その下面側には一定間隔ごとに切欠部41が形成されている。ボイルコイル33はこの各切欠部41内を通ることによって各主振動部31aの基底部分に巻回される。
【0008】
前記構成において、マグネット35によってボイルコイル33周囲に磁界が発生し、ボイルコイル33に駆動電流が流れるとボイルコイル33に駆動電流に応じた電磁力が作用し、この電磁力で主振動部31aを主体として振動板31が振動する。この振動に際して振動板31の長手方向の中央部である溝部38付近は補強部材40で支持されているため、振動板31の長手方向の中央部付近での分割振動が防止される。
【0009】
また、各主振動部31aの上面は、外側に突出する形状(凸状)の略半円筒面39aと内側に窪む形状(凹状)の略半円筒面39bとが長手方向に交互に連続的に配置される形状となっているので、長手方向に直交する方向の力に対して機械的強度(剛性)が強いことから、互いの境界部分が揃って振動せずに、一方が他方よりも大きく又は小さく振動をし始めようとする際に、相補的にこの振動成分の発生が未然に防止されるものでもある。
【0010】
図22は、上記した電気音響変換器の振動板31を自由振動モードで振動させた場合の振動状態を示す図である。図22に示す自由振動モードにおいて、溝部38の周辺での分割振動が抑制されていることからも、実際に、振動板31の長手方向の中央部付近での分割振動が押さえられていることが実証できる。
【0011】
図23は、振動板31の中央部における振幅の周波数応答特性の数値解析結果であり、実線Aは上記した電気音響変換器の実施形態を、破線Bは他の従来例をそれぞれ示す。図23に示すように、他の従来例では13.5kHz近傍以上の周波数での落ち込みがあるが、上記した電気音響変換器の実施形態では10kHz付近の高域のピークが押さえられると共に、13.5kHz近傍以上の周波数での落ち込みが改善されて15kHzまで伸びていることがわかる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の電気音響変換器においては、次のような問題点があった。すなわち、その点を図24、図25を参照して説明する。
【0013】
図24は、従来の電気音響変換器に用いられた、振動板とボイスコイル等の関係を示す断面図、図25は、従来の電気音響変換器に用いられた、振動板とボイスコイル等の関係を示す中央溝部分における横断面図である。
【0014】
前記した如く、振動板31は、その長手方向の略中央部で、かつ、長手方向に直交する方向の各溝部38内に補強部材40を上方より挿入配置することにより、振動板31の長手方向の中央部付近で、その分割振動を防止しているものである。しかるに、図24より明らかな如く、溝部38は、その深さ方向の寸法Hをかなり大なものとする必要がある。何故ならば、そのように構成していない場合、補強部材40をそこに安定に保持することが出来ないからである。
【0015】
一方で、溝部38をこのように構成することは、他方で、新たな不具合を生じさせる。すなわち、製造工程上等の理由から、ボイスコイル33が巻回されているボイスコイルボビン34を、振動板31の下方から挿入配置する場合、このボイスコイルボビン34の上端34aが溝部38の下端38aに当接してしまい、それを正規の位置に配置することが出来ないからである。
【0016】
かかる点を考慮して、溝部38の深さ方向の寸法を、ボイスコイルボビン34の配置にとって障害とならない程度の深さとした場合には、振動板31が中央付近で内側に窪んでしまうという前記した問題点を解決することはできない。
【0017】
本発明は、かかる点に鑑みなされたものであり、振動板と、この振動板に接続されるボイスコイルボビンを新規な接続構成とすることにより、振動板の固有振動によって発生する長手方向の異常振動を抑制して、大入力に対しても異常のない音波放射の実現化を図った電気音響変換器を提供することをその目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願発明は次の手段を有する。
即ち、振動方向から見た振動面が長手と短手を有し、該長手方向に連続した凹凸形状で形成された湾曲部と、前記長手方向の略中央部に長手方向と直交して一体的に形成された突出部と、を有する振動板と、内周部が前記振動板の外周部に接続された帯状のエッジと、前記振動板の面に取り付けられボイスコイルボビンと、ボイスコイルボビンの外周面に巻回されボイスコイルと、ボイスコイルに振動用の磁束を与える磁気回路構成部と、該磁気回路構成部が固定されると共に、前記エッジの外周部を保持し該エッジを介して前記振動板を振動自在に支持するフレームと、を備え、前記突出部は、前記振動板の前記一面側に突出し底と前記振動板の長手方向の両端部前記振動板の短手方向の両端部とを有するよう形成されると共に、該短手方向の両端部壁の外形寸法前記ボイスコイルボビンの前記長手方向の略中央部の内側寸法より小に形成されて成り、前記突出部前記ボイスコイルボビンの内部に挿入された状態で、前記突出部の前記短手方向の両端部壁前記ボイスコイルボビンの内壁との間隙内に充填された接着剤により前記突出部と前記ボイスコイルボビンと固着されて成る電気音響変換器である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0020】
まず、本発明になる電気音響変換器の具体的構成を説明する前に、細幅の電気音響変換器の基本的構成について、図8〜図11を参照して説明する。
【0021】
図8(a),(b)は、それぞれ基本的構成になる細幅の電気音響変換器20の正面図、及びA-A線断面図である。図8(a),(b)において、21は、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した形状を有する非軸対称形の振動板である。この振動板21の外周部にはエッジ22が接合され、フレーム23に保持されている。
【0022】
図9に示す如くのトラック型のボイスコイルボビン24は、振動板21の裏面に、例えば、接着剤によって固着されている。このボイスコイルボビン24の外周面には、ボイスコイル25が巻回されている。ボイスコイルボビン24は、後述する磁気回路の磁気空隙Gに釣り下げられ、音声信号電流と磁束により駆動力を発生する。前記したフレーム23は、箱状に形成され、その側面の一部は、エッジ22方向に沿った形状としている。
【0023】
フレーム23の内側底面には、前記した後述する如くの磁気回路が取付けられている。磁気回路は、鉄製のヨーク26、マグネット27、ポールピース28で構成され、図示しない治具によりフレーム23の所定位置に固定されている。なお、マグネット27、ポールピース28は、振動板21の主振動部に対応する位置に設けられているものである。
【0024】
ここで、振動板21の具体的構成につき説明する。この振動板21は、前記した如く、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した非軸対称形の形状を有するものである。すなわち、29aを凸状部とし、これと交互に連続して設けられている29bを凹状部としたものである。なお、それぞれの凹状部までの深さ方向の寸法Dは、ほぼ同程度に形成されている。
【0025】
また、29cは、振動板21の略中央部に設けられ、前記した凸状部29a、凸状部29aと連設している凹状溝部である。また、凸状部29a、凹状部29b、凹状溝部29cからなる振動板21は、ボイスコイル25の発熱に耐え、かつ、振動板21としての機械的特性に優れたポリイミド(PI)フィルムによって一体的に形成されている。
【0026】
ところで、振動板21はその厚みが大きい場合、それだけ重量が増し強力な磁気回路を構成する必要があるため、厚みは出来るだけ薄い方が好ましい。しかしながら、一般的に振動板21は、その厚みを薄くした場合、強度が低下し、図10に示すように中央付近で内側に窪んでしまうという現象が発生する。
【0027】
この現象は、ボイスコイルボビン24にも同様な方向に変形を生じさせ、その長手方向中央部が、振動板21の変形によってポールピース28に接触し、異常音の原因となったり、図11に示すように、その中高音帯域での音圧周波数特性上に歪み(2次歪、3次歪等の高調波歪)を発生させる原因となっていた。そしてその変形は、2ボルト入力の時、ボイスコイルボビン24の長手方向中央部の、長手方向に直角な方向に発生する変位は、0.5mmに達してしまう場合がある。
【0028】
そこで、かかる点に鑑み、細幅(長)構造でありながら分割共振が起こり難く、平坦な特性が得られるような構造の細幅の電気音響変換器が提案されている。
【0029】
以下、上記した細幅の電気音響変換器の構成について図12〜図17を参照して説明する。
【0030】
図12は、上記した細幅の電気音響変換器の一例を示すもので、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図、図13は、図12の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図、図14は、同、ボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンの斜視図、図15は、振動板の長手方向中央部の横断面図、図16は、ボイスコイルボビンとの接合後における振動板の長手方向中央部の横断面図、図17は、上記した細幅の電気音響変換器の周波数特性図である。
【0031】
まず、図12、図13を参照して、上記した細幅の電気音響変換器10を構成する振動板1の具体的構成について説明する。
【0032】
図12(a),(b)は、上記した細幅の電気音響変換器10の正面図、及びA-A線断面図、図13は、図12の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図である。図12(a),(b)において、1は、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した形状を有する非軸対称形の振動板である。この振動板1の外周部にはエッジ2が接合され、フレーム3に保持されている。
【0033】
図14に示す如くのトラック型のボイスコイルボビン4は、振動板1の裏面に固着されている。このボイスコイルボビン4の外周面には、ボイスコイル5が巻回されている。ボイスコイルボビン4は、後述する磁気回路の磁気空隙Gに釣り下げられ、音声信号電流と磁束により駆動力を発生する。前記したフレーム3は、箱状に形成され、その側面の一部は、エッジ2方向に沿った形状としている。
【0034】
フレーム3の内側底面には、前記した後述する如くの磁気回路が取付けられている。磁気回路は、鉄製のヨーク6、マグネット7、ポールピース8で構成され、図示しない治具によりフレーム3の所定位置に固定されている。なお、マグネット7、ポールピース8は、振動板1の主振動部に対応する位置に設けられているものである。
【0035】
ここで、振動板1の具体的構成につき説明する。この振動板1は、前記した如く、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した非軸対称形の形状を有するものである。すなわち、11a、11b,11c,11d,11e,11fを凸状部とし、これと交互に連続して設けられている12a,12b,12c,12dを凹状部としたものである。なお、それぞれの凹状部までの深さ方向の寸法Dは、中央部を除き、ほぼ同程度に形成されている。
【0036】
また、9は、前記した凹凸状に連続した湾曲部11a〜11f、12a〜12dと連設した振動板1の略中央部に、振動面の長手方向と直交する如く一体的に設けられた溝部である。なお、この溝部9の深さ方向の寸法Fは、前記凹状部までの深さDより大であって、凸状部の立ち上がり部である振動板1の肩部14の寸法Cと略同程度に設定してある。なお、9aは、この溝部9の底部の裏面である。
【0037】
また、凸状部11a〜11f、凹状部12a〜12d、溝部9からなる振動板1は、ボイスコイル5の発熱に耐え、かつ、振動板1としての機械的特性に優れたポリイミド(PI)フィルムによって一体的に形成されている。
【0038】
次に、振動板1の裏面に、例えば、接着剤によって固着されているボイスコイルボビン4の具体的構成について、図14〜図16を参照して説明する。図14より明らかな如く、ボイスコイルボビン4は、振動板1の振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手とを有する非軸対称形であって、かつ、ボイスコイルボビン4の一部は、振動板1の長径方向に関して、互いに平行な直線部分を有している。
【0039】
また、ボイスコイルボビン4は、巻線を施すフォーム部分が、振動板1の長径(手)方向に沿って2分割41、42されており、分割部分が、短径(手)方向に関して平行になる如く接合することにより、補強部としての梁13が構成されるものである。なお、この梁13は、後記する如く振動板1の溝部9の底部の裏面9aに当接されるものである。
【0040】
また、15は、ボイスコイルボビン4の外周面に巻回される補強紙として用いられるクラフト紙からなるバンドであり、これを巻回しない場合は、図26に示す如く、ボイスコイルボビン4が変形してしまい、そのまま使用することができなくなるからである。かかる意味からいって、この補強紙は必須のものといえる。
【0041】
なお、フォーム部分をクラフト紙で構成する場合は、次の点に注意する必要がある。すなわち、巻き線後にフォーム部分の残部(巻き線されていない部分)に張り合わされるバンドとしてのクラフト紙と、フォーム部分を構成するクラフト紙とは、パルプ繊維の並びが互いに直角方向となるように形成されている必要があるからである。何故ならば、仮にそのように形成されていない場合は、図27に示される如く、ボイスコイルボビン4が変形してしまい、そのまま使用することができなくなるからである。
【0042】
これは、パルプ繊維の並びが互いに直角方向となるように形成されていない場合は、クラフト紙の含水率に起因して、変形が生じてしまうものと思われるからである。
【0043】
このように、巻線を施すフォーム部分が、振動板1の長径方向に沿って2分割されており、分割部分が、短径方向に関して平行になる如く接合することにより、補強部としての梁13が構成されるようにしたボイスコイルボビン4は、前記した如く溝部9の深さ方向の寸法Fが、前記凹状部までの深さDより大であって、凸状部の立ち上がり部である振動板1の肩部14の寸法Cと略同程度に設定されているので、これを振動板1の下方より挿入配置する場合にも、図12(b)、図15、図16に明示されている如くの正規の位置である、溝部9の底部の裏面9aに梁13が当接した状態で固定することが出来るものである。
【0044】
次に、このように構成した電気音響変換器10の動作について説明する。
前記構成において、マグネット7によってボイルコイルボビン4周囲に磁界が発生し、このボイルコイルボビン4に巻回されたボイルコイル5に駆動電流が流れると、前記したボイルコイルボビン4に駆動電流に応じた電磁力が作用し、この電磁力で主振動部1aを主体として振動板1が振動する。この振動に際して振動板1の長手方向の中央部である溝部9付近は、溝部9の底部の裏面9aに補強部としての梁13が当接しこの溝部9を支持しているため、振動板1の長手方向の中央部付近で内側にくぼむ現象は発生せず、すなわち、分割振動が防止されるものである。
【0045】
又、振動板1の上面は外側(音を放射する方向)に突出する形状の略半円筒面11a等と、これと連続しており、内側にくぼむ形状の略半円筒面12a等とが長手方向に交互に連続して一体的に配置される形状となっているので、相補的にこの部分における振動成分の発生が未然に防止される。
【0046】
図17は、上記した細幅の電気音響変換器10における音圧周波数特性と高調波歪みの周波数特性図である。この図17より明らかな如く、振動板1中央部のくぼみ振動に起因して500Hz〜1kHzに発生していた2次、3次高調波が大きく減少しているのことが実証されている。上記した細幅の電気音響変換器10に、2ボルトの入力を加えた場合、ボイスコイルボビン4の長手方向中央部の、長手方向に直角な方向に発生する変位は、従来の0.5mmから0.06mmに減少した。
【0047】
上記した如く、かかる構成によれば、前記した如くの基本的構成を有する細幅の電気音響変換器の問題点は解消されるものではあるが、補強部の位置や、角度などが保証されにくく、部品の製造が複雑になる等の問題があり、性能安定性の点、コストの点等に改良の余地が残されていた。
【0048】
そこで本発明は、かかる点を更に改良するためになされたものであり、振動板と、この振動板に接続されるボイスコイルボビンを新規な接続構造とすることにより、振動板の固有振動によって発生する長手方向の異常振動を更に抑制して、大入力に対しても異常のない音波放射の実現化を図ると共に性能が安定し、かつ、コストダウンが図れた電気音響変換器を提供するものである。
【0049】
(実施例)
図1は、本実施例になる電気音響変換器の好ましい一実施例を示すもので、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図、図2は、図1の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図、図3は、同、ボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンの斜視図、図4は、振動板の長手方向中央部の横断面図、図5は、ボイスコイルボビンとの接合後における振動板の長手方向中央部の横断面図、図6は、本実施例になる電気音響変換器の周波数特性図である。本実施例の基本的構成は、前記した細幅の電気音響変換器20と同様構成であるが、念のため説明する。
【0050】
まず、図1、図2を参照して、本実施例になる電気音響変換器50を構成する振動板1の具体的構成について説明する。
【0051】
図1(a),(b)は、本実施例になる細幅の電気音響変換器50の正面図、及びA-A線断面図、図2は、図1の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図である。図1(a),(b)において、1は、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は前記長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した形状を有する非軸対称形の振動板である。この振動板1の外周部にはエッジ2が接合され、フレーム3に保持されている。
【0052】
図3に示す如くのトラック型のボイスコイルボビン4は、振動板1の裏面に、例えば、接着剤によって固着されている。このボイスコイルボビン4の外周面には、ボイスコイル5が巻回されている。ボイスコイルボビン4は、後述する磁気回路の磁気空隙Gに釣り下げられ、音声信号電流と磁束により駆動力を発生する。前記したフレーム3は、箱状に形成され、その側面の一部は、エッジ2方向に沿った形状としている。
【0053】
フレーム3の内側底面には、前記した後述する如くの磁気回路が取付けられている。磁気回路は、鉄製のヨーク6、マグネット7、ポールピース8で構成され、図示しない治具によりフレーム3の所定位置に固定されている。なお、マグネット7、ポールピース8は、振動板1の主振動部に対応する位置に設けられているものである。
【0054】
ここで、振動板1の具体的構成につき説明する。この振動板1は、前記した如く、振動方向から見た振動面の平面形状が、長手と短手を有し、前記振動面は前記長手方向に凹凸状に連続した湾曲部を形成した非軸対称形の形状を有するものである。すなわち、11a、11b,11c,11d,11e,11fを凸状部とし、これと交互に連続して設けられている12a,12b,12c,12dを凹状部としたものである。なお、それぞれの凹状部までの深さ方向の寸法Dは、中央部を除き、ほぼ同程度に形成されている。
【0055】
また、9は、前記した凹凸状に連続した湾曲部11a〜11f、12a〜12dと連設し長手方向の略中央部に、振動面の長手方向と直交する如く一体的に設けられた溝部である。なお、この溝部9は、ボイスコイルボビン4側に比較的大きく延在して形成された底部9aと、長径方向の両端部と短径方向の両端部に壁を有し、振動板1の裏面方向に突出部91を形成しているものである。そして、この突出部91の短径方向の外側寸法は、ボイスコイルボビン4の長手方向(長径方向)略中央部の内径寸法(短径方向の寸法)よりも若干小に形成してある。
【0056】
また、凸状部11a〜11f、凹状部12a〜12d、溝部9からなる振動板1は、ボイスコイル5の発熱に耐え、かつ、振動板1としての機械的特性に優れたポリイミド(PI)フィルムによって一体的に構成されている。
【0057】
次に、振動板1の裏面に、例えば、接着剤によって固着されているトラック型のボイスコイルボビン4の具体的構成について、図3〜図5を参照して説明する。図3より明らかな如く、ボイスコイルボビン4は、振動板1の振動方向から見た平面形状が、長手と短手とを有する非軸対称形であって、かつ、ボイスコイルボビン4の一部は、振動板1の長径方向に関して、互いに平行な直線部分を有している。
【0058】
5は、このボイスコイルボビン4に巻回されているボイスコイルである。なお、図示はしていないが、ボイスコイルボビン4の外周面には、補強紙として用いられるクラフト紙からなるバンドが巻回されている。このバンドを巻回しない場合は、前記した図26に示す如く、ボイスコイルボビン4が変形してしまい、そのまま使用することができなくなるからである。かかる意味からいって、この補強紙は必須のものといえる。
【0059】
なお、フォーム部分をクラフト紙で構成する場合は、次の点に注意する必要がある。すなわち、巻き線後にフォーム部分の残部(巻き線されていない部分)に張り合わされるバンドとしてのクラフト紙と、フォーム部分を構成するクラフト紙とは、パルプ繊維の並びが互いに直角方向となるように形成されている必要があるからである。何故ならば、仮にそのように形成されていない場合は、図27に示される如く、ボイスコイルボビン4が変形してしまい、そのまま使用することができなくなるからである。
【0060】
これは、パルプ繊維の並びが互いに直角方向となるように形成されていない場合は、クラフト紙の含水率に起因して、変形が生じてしまうものと思われるからである。
【0061】
前記したように、振動板1の裏面で、ボイスコイルボビン4側に比較的大きく突出延在した突出部91は、短径方向の外側寸法を、ボイスコイルボビン4の長手方向(長径方向)略中央部の内径寸法(短径方向の寸法)よりも若干小に形成してあるので、振動板1の裏面にボイスコイルボビン4を取付ける場合、この突出部91は、ボイスコイルボビン4の内部に容易に挿入することができる。この時、図5より明らかな如く、突出部91の下端部(溝部9の底部9a)は、前記した如くに形成されているので、ボイスコイルボビン4の深さ方向の中間部まで達することになる。そして、突出部91の短径方向の両端部とボイスコイルボビン4の内壁が接着剤を充填するによって接着されるものである。従って、固定に際しては、比較的簡単な作業によって行うことができ、しかも接着面積が大きいので、しっかりと固定することができる。
【0062】
次に、このように構成した電気音響変換器50の動作について説明する。
前記構成において、マグネット7によってボイルコイルボビン4周囲に磁界が発生し、このボイルコイルボビン4に巻回されたボイルコイル5に駆動電流が流れると、前記したボイルコイルボビン4に駆動電流に応じた電磁力が作用し、この電磁力で主振動部1aを主体として振動板1が振動する。この振動に際しては、ボイスコイルボビン4の長手方向(長径方向)略中央部の内径寸法(短径方向の寸法)は、突出部91の短径方向の外側寸法より若干大に形成してあるので、突出部91をボイスコイルボビン4に挿入後、この突出部91の短径方向の両端部とボイスコイルボビン4の内壁に接着剤を充填するによって両者は比較的簡単に接着することができる。また、突出部91を上記した如くに形成してあるので、接着面積が大になり、従って、両者は強固に固着されるので、振動板1の長手方向の中央部付近で内側にくぼむ現象は発生せず、すなわち、分割振動が防止されるものである。
【0063】
又、振動板1の上面は外側(音を放射する方向)に突出する形状の略半円筒面11a等と、これと連続しており、内側にくぼむ形状の略半円筒面12a等とが長手方向に交互に連続して一体的に配置される形状となっているので、相補的にこの部分の振動成分の発生が未然に防止される。
【0064】
図6は、本実施例になる電気音響変換器50において、振動板1の突出部91とボイスコイルボビン4の内壁との間隙内に接着剤を充填した場合の音圧周波数特性と高調波歪みの周波数特性図、図7は、振動板1の突出部91とボイスコイルボビン4の内壁との間隙内に接着剤を充填しない場合の音圧周波数特性と高調波歪みの周波数特性図である。この両図より明らかな如く、振動板1の突出部91とボイスコイルボビン4の内壁との間隙内に接着剤を充填した本実施例の場合は、振動板1中央部のくぼみ振動に起因して500Hz〜1kHzに発生していた2次、3次高調波が大きく減少していることが実証されていて、本実施例の優位性が一見してわかるものである。
【0065】
本実施例になる電気音響変換器50に、2ボルトの入力を加えた場合、ボイスコイルボビン4の長手方向中央部の、長手方向に直角な方向に発生する変位、すなわち、振動板1の略中央部に発生する振動の、振動板長手方向に直角な振幅(変位)は、従来の0.5mmから0.06mmに減少した。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、振動板中央部のくぼみ振動が防止され、歪みのない音波再生が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気音響変換器の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図である。
【図3】図1の電気音響変換器の主要部を構成するボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンの斜視図である。
【図4】振動板の長手方向中央部の横断面図である。
【図5】ボイスコイルボビンとの接合後における振動板の長手方向中央部の横断面図である。
【図6】本発明になる電気音響変換器の周波数特性図である。
【図7】接着剤を用いない場合の電気音響変換器の周波数特性図である。
【図8】細幅の電気音響変換器の基本的構成を示す説明図である。
【図9】図8の細幅の電気音響変換器の主要部を構成するボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンの斜視図である。
【図10】図8の細幅の電気音響変換器に用いられた振動板中央部のくぼみ振動の説明図である。
【図11】図8の細幅の電気音響変換器の周波数特性図である
【図12】図8を改良した細幅の電気音響変換器の構成を示す説明図である。
【図13】図12の細幅の電気音響変換器の主要部を構成する振動板の斜視図である。
【図14】図12の細幅の電気音響変換器の主要部を構成するボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンの斜視図である。
【図15】図12における振動板の長手方向中央部の横断面図である。
【図16】図12におけるボイスコイルボビンとの接合後における振動板の長手方向中央部の横断面図である。
【図17】図12の細幅の電気音響変換器の周波数特性図である。
【図18】従来の電気音響変換器に用いられた振動板の説明図である。
【図19】従来の電気音響変換器に用いられた振動板等の分解斜視図である。
【図20】従来の電気音響変換器に用いられた振動板の要部斜視図である。
【図21】従来の電気音響変換器に用いられた振動板の一部線断面図である。
【図22】従来の電気音響変換器の振動板を自由振動モードで振動させた場合の振動状態を示す図である。
【図23】従来の電気音響変換器に用いられた、振動板の中央における振幅の周波数応答特性の数値解析結果を示す説明図である。
【図24】従来の電気音響変換器に用いられた、振動板とボイスコイル等の関係を示す断面図である。
【図25】従来の電気音響変換器に用いられた、振動板とボイスコイル等の関係を示す中央溝部分における横断面図である。
【図26】ボイスコイルボビンが変形した具体例を示す斜視図である。
【図27】ボイスコイルボビンが変形した他の具体例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 振動板
2 エッジ
3 フレーム
4 ボイスコイルボビン
5 ボイスコイル
6 ヨーク
7 マグネット
8 ポールピース
9 溝部
1 突出部
11 凸状部
12 凹状部
16 接着剤
10、20、50 電気音響変換器

Claims (1)

  1. 振動方向から見た振動面が長手と短手を有し、該長手方向に連続した凹凸形状で形成された湾曲部と、前記長手方向の略中央部に長手方向と直交して一体的に形成された突出部と、を有する振動板と、
    内周部が前記振動板の外周部に接続された帯状のエッジと、
    前記振動板の面に取り付けられボイスコイルボビンと、
    ボイスコイルボビンの外周面に巻回されボイスコイルと、
    ボイスコイルに振動用の磁束を与える磁気回路構成部と、
    該磁気回路構成部が固定されると共に、前記エッジの外周部を保持し該エッジを介して前記振動板を振動自在に支持するフレームと、を備え
    前記突出部は、
    前記振動板の前記一面側に突出し底と前記振動板の長手方向の両端部前記振動板の短手方向の両端部とを有するよう形成されると共に、該短手方向の両端部壁の外形寸法前記ボイスコイルボビンの前記長手方向の略中央部の内側寸法より小に形成されて成り
    前記突出部前記ボイスコイルボビンの内部に挿入された状態で、前記突出部の前記短手方向の両端部壁と前記ボイスコイルボビンの内壁との間隙内に充填された接着剤により前記突出部と前記ボイスコイルボビンと固着されて成る電気音響変換器。
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