JP3767263B2 - 挟み込み検出装置及び開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開口部と前記開口部を開閉する開閉部との間への物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置および開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の挟み込み検出装置は、例えば引例1として特開平9−102239号公報に開示
されているものがある。図13にその構成を示す。図13は自動車のパワーウィンドウ付ドアの窓枠近傍の断面図である。1は窓枠、2はウエザストリップ、3はガラスシール、4はコードスイッチでウエザストリップ2の下端に配設されている。コードスイッチ4は壁部5の内面に導電ゴム6が配設され、空隙を隔てて導電ゴム7が配設され、導電ゴム6と導電ゴム7各々の一部にワイヤ8、ワイヤ9が埋め込まれた構成となっている。窓ガラス10が閉動作中に物体11が挟み込まれるとコードスイッチ4が押圧されて導電ゴム6と導電ゴム7が接触し、これによってコードスイッチ4が作動して挟み込みが検出されていた。
【0003】
また、引例2として特開平10−258634号公報に開示されているものがある。図14にその構成を示す。図14は自動車のパワーウィンドウ付ドアの窓枠近傍の断面図で、窓枠12とサイドバイザ13との接合部にコードスイッチ14を配設したもので、サイドバイザ13と窓ガラス15との間に物体11が挟み込まれるとサイドバイザ13に作用する外力によりコートスイッチ14が作動して挟み込みが検出されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の挟み込み検出装置に関し、例えば引例1の場合は、図13の点線で示す物体11が直線L1位置で窓ガラス10により挟み込まれた場合はL1より窓ガラス10側にコードスイッチ4の一部が位置しているのでの、コードスイッチ4が押圧されて挟み込みを検出できるが、直線L2位置のように物体11の端部がガラスシール3にはまった状態で窓ガラス10に挟み込まれた場合は、物体11がガラスシール3とウエザストリップ2の下端部に接して動きが制約されてしまい、コードスイッチ4が押圧されないため挟み込みを検出できないといった課題があった。
【0005】
また、引例2の場合は、サイドバイザ13以外の窓枠12での挟み込みを検出することは出来ないといった課題があり、この課題を解決するには別途他の挟み込み検出手段を窓枠12等に配設する必要があり、構成が複雑になるといった課題があった。
【0006】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、物体の端部が挟み込まれた場合と、サイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方の場合とを検出可能とする挟み込み検出装置および開閉装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、車のサイドバイザを有した開口部と、前記開口部を開閉して内外を分ける開閉部と、前記開口部に配設された感圧手段と、前記感圧手段の出力信号に基づき前記開口部と前記開閉部の間への物体の挟み込みを判定する判定手段とを備え、前記感圧手段の一部は、前記開口部の上辺の断面図において、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)と、前記開閉部の全閉時の上端点と前記開口部の内側下端点との接線(L2)とが成す角度の中にあって、前記サイドバイザの下端点と前記開口部の内側下端点との接線(L3)よりも前記開閉部の開動作方向側の領域に位置するように配設され、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)は車の内外を分ける境界である。そして、上記手段によりサイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方を検出可能とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために本発明は、車のサイドバイザを有した開口部と、前記開口部を開閉して内外を分ける開閉部と、前記開口部に配設された感圧手段と、前記感圧手段の出力信号に基づき前記開口部と前記開閉部の間への物体の挟み込みを判定する判定手段とを備え、前記感圧手段の一部は、前記開口部の上辺の断面図において、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)と、前記開閉部の全閉時の上端点と前記開口部の内側下端点との接線(L2)とが成す角度の中にあって、前記サイドバイザの下端点と前記開口部の内側下端点との接線(L3)よりも前記開閉部の開動作方向側の領域に位置するように配設され、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)は車の内外を分ける境界
である。
【0009】
よって、物体の端部が開口部の上端に挟み込まれても検出することができる上、サイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方を検出可能とすることができる。
【0010】
また本発明は、感圧手段と前記開閉部との最短距離が3mm〜5mmの範囲となるよう前記開口部に配設されたもので、FMVSS118で要求される直径4mmの棒での挟み込みを検出することができる。
【0011】
また本発明は、感圧手段は、弾性体と、前記弾性体に配設された圧電センサとからなり、物体の挟み込みの際に弾性体が圧縮されて圧電センサの変形量を増大することが可能なので、挟み込みの検出感度を向上することができる。
【0012】
また本発明は、圧電センサがゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を混合して成型し分極処理して構成した圧電センサからなるもので、高温耐久性を向上することができる。
【0013】
また本発明は、弾性体が中空部を有し、挟み込みの際に中空部が変形して圧電センサの変形量を増大することが可能なので、挟み込みの検出感度をさらに向上することができ、より小さな押圧で挟み込みの検出ができるので、挟み込み荷重の印加による物体の損傷等を軽減することができる。
【0014】
また本発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の挟み込み検出装置を備え、判定手段の出力信号に基づき挟み込み判定時には挟み込みを解除するよう開閉部の開閉動作を制御する制御手段を有したもので、精度良く挟み込みを判定するとともに、挟み込み時には挟み込みを解除するので不要な挟み込みを防止することができる。
【0015】
また本発明は、開閉部が自動車のパワーウィンドウであるもので、パワーウィンドウでの不要な挟み込みを防止することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1から図12を参照して説明する。
【0017】
(実施例1)
実施例1の発明を図1から図8を参照して説明する。
【0018】
図1は実施例1の発明の挟み込み検出装置及び開閉装置の外観図で、自動車のパワーウインドウに適用した場合を示している。図2は図1のA−A’位置における断面構成図である。図2では図面右側が車室内側、左側が車外側である。
【0019】
先ず、本発明の実施例1の挟み込み検出装置の構成は以下の通りである。図1より、16は開口部としての窓枠、17は開閉部としての窓ガラスである。窓枠16の周縁部には感圧手段18が配設されている。19は感圧手段18の出力信号に基づき窓枠16と窓ガラス17の間への物体の挟み込みを判定する判定手段である。
【0020】
また、本発明の実施例1の開閉装置は上記の挟み込み検出装置と窓ガラス17を開閉さ
せるパワーウインドウ駆動装置21、パワーウインドウ駆動装置20を制御する制御手段25から成る。ここで、パワーウインドウ駆動装置20はモータ21、ワイヤ22、窓ガラス17の支持具23、ガイド24等から成る。モータ21によりワイヤ22を動かし、ワイヤ22と連結された支持具23をガイド24に沿って上下させることにより窓ガラス17を開閉する構造となっている。尚、パワーウインドウ駆動装置20は上記のようなワイヤを用いた方式に限定するものではなく、他の方式でもよい。制御手段25はモータ21と一体化してもよい。
【0021】
図2に示すように、窓枠16はガラスシール26を有している。感圧手段18はゴムや発泡樹脂部材等の弾性体27と、ケーブル状の圧電センサ28からなり、弾性体27は中空部29を有している。30は所定の寸法を有する物体で、ここでは直径4mm〜200mmの棒を使用する。感圧手段18は、物体30の端部近傍が窓ガラス17により挟み込まれた際に物体30が存在する位置(図2中の直線L2)よりも窓ガラス17側に感圧手段18の一部が位置するよう窓枠16に配設されている。又は、窓ガラス17の中心軸L0とL2とが成す角度の中に感圧手段18の一部が位置するように感圧手段18が窓枠16に配設される。尚、L2は窓ガラス17の全閉時上端点(図2中の点P1)と窓枠16の窓ガラス17側端部(図2中の点P2)との接線として求めてもよい。
【0022】
図3は感圧手段18の外観図である。感圧手段18は両面テープや接着剤により窓枠16に固定される。他の固定方法としてくさび型のクリップにより感圧手段18を窓枠16に固定したり、窓枠16に溝部を設けて溝部に感圧手段18をはめ込んで固定してもよい。
【0023】
図4は圧電センサ28の断面構成図である。圧電センサ28は中心電極31と、ゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を混合した圧電層32と、外側電極33と、被覆層34とを同心円状に積層して成形し分極処理して構成したケーブル状の圧電センサからなり、優れた可撓性を有し、変形に応じた出力信号を発生する。ゴム弾性体としては例えば塩素化ポリエチレンを用い、圧電セラミックとしては例えばチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉体を用いる。
【0024】
図5は感圧手段18と判定手段19との位置関係を示す構成図である。図5に示すように、感圧手段18は判定手段19に直接接続されいて、感圧手段18と判定手段19とは一体化されている。これにより、感圧手段18と判定手段19とを接続するケーブル等が不要となる。また、感圧手段18の窓枠16以外の場所での引き回しが短くなるので、感圧手段18が挟み込み以外の不要な振動の影響を受けることがない。判定手段19はドアの内張り部35の内側に配設されている。感圧手段18が内張り部35と接する部分には、内張り部35のびびりや車体から内張り部35を介して感圧手段18に不要な振動が伝達しないよう振動吸収部材を配設してもよい。判定手段19は圧電センサ28の出力信号のインピーダンスを変換するFET、信号増幅用のオペアンプ、後述する挟み込み判定用の信号処理回路等を内蔵している。FETの代わりにチャージアンプ回路を用いてもよい。外来の電気的ノイズを除去するため判定手段19はシールド部材で全体を覆って電気的にシールドしてある。また、圧電センサ28の外側電極33は判定手段19のシールド部材と導通し、外側電極33も電気的にシールドされている。尚、上記回路の入出力部に貫通コンデンサやEMIフィルタ等を付加して強電界対策を行ってもてもよい。また弾性体27を導電ゴム等の可撓性シールド部材で構成し圧電センサ28のシールドを行ってもよい。
【0025】
次に作用について説明する。図6に示すように窓枠16と窓ガラス17の間に物体30が挟み込まれると感圧手段18が物体30と接触して、図6のように感圧手段18の弾性体27が圧縮され、中空部29が押しつぶされる。これにより圧電センサ28は大きく変形する。また図7に示すように物体30の端部が挟み込まれても、感圧手段18の一部がL2よりも窓ガラス17側に位置するので、ここでも弾性体27が圧縮され、中空部29が押しつぶされて圧電センサ28は大きく変形する。
【0026】
図8はこの際の圧電センサ28からの出力信号V、判定手段19の判定出力J、モータ21への印加電圧Vmを示す特性図である。時刻t1でモータ21に+Vdの電圧を印加して窓ガラス17を上昇させる。挟み込みが起こると圧電センサ28からは圧電効果により圧電センサ28の変形の加速度に応じた信号(図8の基準電位V0より大きな信号成分)が出力される。この際、単に圧電センサ28を窓枠16に配設した構成であれば、挟み込みの際の圧電センサ28の変形はわずかであるが、本実施例の場合は図2のように感圧手段18が弾性体27からなり、さらに弾性体27は中空部29を有していて、挟み込みの際に弾性体27が圧縮されるので圧電センサ28の変形量が増大する。また、弾性体27が中空部29を有していて、挟み込みの際に中空部29が押しつぶされるので圧電センサ28の変形量がさらに増大する。このように圧電センサ28は大きな変形量が得られ、変形量の2次微分値である加速度も大きくなり、結果として圧電センサ28の出力信号も大きくなる。これにより、本来の挟み込み時の信号成分と外来振動や電気的ノイズによる信号成分との判別がつき易くなる。
【0027】
判定手段19はVのV0からの振幅|V−V0|がD0以上ならば挟み込みが生じたと判定し、時刻t2で判定出力としてLo→Hi→Loのバルス信号を出力する。制御手段25ではこのパルス信号があるとモータ21への+Vdの電圧印加を停止し、−Vdの電圧を一定時間印加して窓ガラス17を一定量下降させ、挟み込みを解除する。尚、挟み込みを解除する際、圧電センサ28からは変形が復元する加速度に応じた信号(図8の基準電位V0より小さな信号成分)が出力される。
【0028】
挟み込みの際、VがV0より大となるか小となるかは、圧電センサ28の屈曲方向や分極方向、電極の割付け(どちらを基準電位とするか)、圧電センサ28の支持方向により変わるが、判定手段19ではVのV0からの振幅に基づき挟み込みを判定しているので、VのV0に対する大小によらず挟み込みを判定することができる。
【0029】
上記作用により、実施例1の挟み込み検出装置によれば、所定の寸法を有する物体の端部近傍が開閉部により挟み込まれた際に前記物体が存在する位置よりも前記開閉部側に感圧手段の一部が位置するように前記感圧手段が開口部に配設されたので、物体の端部近傍が挟み込まれても挟み込みを検出することができる。
【0030】
また、感圧手段は、弾性体と、前記弾性体に配設された圧電センサとからなり、物体の挟み込みの際に弾性体が圧縮されて圧電センサの変形量を増大することが可能なので、挟み込みの検出感度を向上することができ、より小さな押圧で挟み込みの検出ができるので、挟み込み荷重の印加による物体の損傷等を軽減することができる。
【0031】
また、感圧手段がゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を混合して成型し分極処理して構成した圧電センサからなるもので、通常使用されているようなポリフッ化ビニリデン等の高分子樹脂系の圧電センサよりも高温耐久性を向上することができる。
【0032】
また、弾性体が中空部を有し、挟み込みの際に中空部が変形して圧電センサの変形量を増大することが可能なので、挟み込みの検出感度をさらに向上することができ、より小さな押圧で挟み込みの検出ができるので、挟み込み荷重の印加による物体の損傷等をさらに軽減することができる。
【0033】
また、実施例1の開閉装置によれば、判定手段により精度良く挟み込みを判定するとと
もに、制御手段により開閉部を下降させて挟み込みを解除するようモータを制御するので、不要な挟み込みを防止することができるといった効果がある。
【0034】
また、実施例1の開閉装置によれば、自動車のドアのパワーウィンドウ(開閉部)での不要な挟み込みを防止することができる。
【0035】
尚、実施例1では感圧手段18の弾性体27に中空部29を設けていたが、弾性体27の圧縮率を変えることにより、中空部29を設けなくても挟み込みの際に弾性体27がより大きく圧縮される構成としてもよい。
【0036】
また、図2に示すように感圧手段18と窓ガラス(開閉部)17との最短距離xが3mm〜5mmの範囲となるよう窓枠(開口部)16に配設された構成としてもよく、挟み込みに関する米国規制FMVSS118で要求される直径4mmの棒での挟み込みを検出することができる。
【0037】
(実施例2)
実施例2の発明を図9及び図10を参照して説明する。
【0038】
図9及び図10は実施例2の発明の挟み込み検出装置及び開閉装置の断面構成図で、図1のA−A’位置に対応している。実施例2が実施例1と相違する点は、図9に示すように、窓枠16がサイドバイザ36を有し、所定の寸法を有する物体30の端部近傍が窓ガラス17により挟み込まれた際に物体30が存在する位置(図9中の直線L2)よりも窓ガラス17側に感圧手段18の一部が位置するように感圧手段18が窓枠16に配設され、かつ、物体30がサイドバイザ36下端と窓枠16下端とに接して窓ガラス17により挟み込まれた際に物体30が存在する位置(図9中の直線L3)よりも窓ガラス17側に感圧手段18の一部が位置するように感圧手段18が窓枠16に配設された点にある。L3はサイドバイザ36下端(図9中の点P3)と窓枠16の下端(図9中の点P4)との接線として求めてもよい。尚、その他の構成並びに判定手段19や制御手段25の作用は実施例1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0039】
上記構成により、物体30がサイドバイザ36で以外の窓枠16で挟み込まれる場合の検出手順は実施例1と同様であり、物体30の端部近傍が挟み込まれても挟み込みを検出することができる。また、L3よりも窓ガラス17側に感圧手段18の一部が位置するように感圧手段18が窓枠16に配設されているので、物体30がサイドバイザ36で挟み込まれるても図10に示すように感圧手段18が物体30から押圧を受けて変形し、実施例1と同様な処理手順で判定手段19により挟み込みが検出される。
【0040】
上記作用により、実施例2の挟み込み検出装置によれば、所定の寸法を有する物体がサイドバイザ下端と開口部下端とに接して開閉部により挟み込まれた際に前記物体が存在する位置よりも前記開閉部側に前記感圧手段の一部が位置するように前記感圧手段が前記開口部に配設されたので、サイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方を検出可能とすることができる。
【0041】
また、所定の寸法を有する物体の端部近傍が開閉部により挟み込まれた際に前記物体が存在する位置よりも前記開閉部側に感圧手段の一部が位置するように前記感圧手段が開口部に配設され、かつ、前記物体がサイドバイザ下端と開口部下端とに接して前記開閉部により挟み込まれた際に前記物体が存在する位置よりも前記開閉部側に前記感圧手段の一部が位置するように前記感圧手段が前記開口部に配設されたので、物体の端部近傍が挟み込まれても挟み込みを検出することができる上、サイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方を検出可能とすることができる。
【0042】
尚、図11に示すように、窓枠16がガラスシール26とウェザストリップ37とを有し、感圧手段37がウェザストリップ37に配設された構成としてもよく、上記実施例と同様な効果がある。
【0043】
また、図12に示すように、感圧手段18の弾性体27が屈曲部38、39を有する構成としてもよく、挟み込み時に物体からの押圧を受けた際に屈曲部38、39が屈曲することにより感圧手段18の変形量がさらに増大するので、圧電センサ28からの出力が大きくなり、より小さな押圧で挟み込みの検出ができるので、挟み込み荷重の印加による物体の損傷等をさらに軽減することができる。
【0044】
また、窓枠16にはめ込み可能なカバーに感圧手段18を配設したこうせいとしてもよい。カバーは窓枠の装飾具や保護用として使用される。
【0045】
以上の実施例では本発明を自動車のパワーウインドウへ適用した場合を示したが、電動サンルーフに適用してもよい。
【0046】
また、本発明を自動車、列車、飛行機、建物の自動ドアに適用したり、ガレージや店舗等の電動シャッターに適用してもよい。この場合、感圧手段は開口部と開閉部の少なくとも一方に配設すればよい。
【0047】
また、感圧手段は圧電センサに限定するものではなく、例えば静電容量型や感圧抵抗型、光透過量検出型等、変形に応じた出力信号を発生する他のセンサを用いてもよい。センサ形状もケーブル状に限定するものではなく、例えば帯状のものでもよい。
【0048】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、本発明によれば、物体の端部が開口部の上端に挟み込まれても検出することができる上、サイドバイザでの挟み込みとサイドバイザ以外の窓枠での挟み込みの双方の検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の発明の挟み込み検出装置及び開閉装置の外観図
【図2】 図1のA−A’位置における断面構成図
【図3】 同装置の感圧手段の外観図
【図4】 同装置の感圧部の断面構成図
【図5】 同装置の感圧手段と判定手段との位置関係を示す構成図
【図6】 物体が挟み込まれた際の図1のA−A’位置における断面構成図
【図7】 物体の端部近傍が挟み込まれた際の図1のA−A’位置における断面構成図
【図8】 同装置の感圧部からの出力信号V、判定手段の判定出力J、モータへの印加電圧Vmを示す特性図
【図9】 実施例2の発明の挟み込み検出装置及び開閉装置の断面構成図
【図10】 物体が挟み込まれた際の図1のA−A’位置における断面構成図
【図11】 同装置の窓枠(開口部)の他の実施例を示す断面構成図
【図12】 同装置の感圧手段の他の実施例を示す断面構成図
【図13】 従来の挟み込み検出装置の引例1における断面構成図
【図14】 従来の挟み込み検出装置の引例2における断面構成図
【符号の説明】
16 窓枠(開口部)
17 窓ガラス(開閉部)
18 感圧手段
19 判定手段
25 制御手段
27 弾性体
28 圧電センサ
29 中空部
30 棒(物体)
36 サイドバイザ

Claims (7)

  1. 車のサイドバイザを有した開口部と、前記開口部を開閉して内外を分ける開閉部と、前記開口部に配設された感圧手段と、前記感圧手段の出力信号に基づき前記開口部と前記開閉部の間への物体の挟み込みを判定する判定手段とを備え、前記感圧手段の一部は、前記開口部の上辺の断面図において、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)と、前記開閉部の全閉時の上端点と前記開口部の内側下端点との接線(L2)とが成す角度の中にあって、前記サイドバイザの下端点と前記開口部の内側下端点との接線(L3)よりも前記開閉部の開動作方向側の領域に位置するように配設され、前記開閉部の開閉動作の中心軸(L0)は車の内外を分ける境界である挟み込み検出装置。
  2. 感圧手段と開閉部との最短距離が3mm〜5mmの範囲となるよう開口部に配設された請求項1記載の挟み込み検出装置。
  3. 感圧手段は、弾性体と、前記弾性体に配設された圧電センサとからなる請求項1乃至2のいずれか1項記載の挟み込み検出装置。
  4. 圧電センサはゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を混合して成型し分極処理して構成した請求項3記載の挟み込み検出装置。
  5. 弾性体は中空部を有し、挟み込みの際に中空部が変形して圧電センサの変形量を増大することが可能な請求項3又は4記載の挟み込み検出装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の挟み込み検出装置を備え、判定手段の出力信号に基づき挟み込み判定時には挟み込みを解除するよう開閉部の開閉動作を制御する制御手段を有した開閉装置。
  7. 開閉部が自動車のパワーウィンドウである請求項6記載の開閉装置。
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