JP3767050B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00878Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices
    • B60H2001/00961Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising means for defrosting outside heat exchangers

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルの蒸発器の除霜運転を行うことのできる車両用空調装置に関し、特に電気自動車に用いた場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平7−19675号公報に記載された電気自動車用空調装置によると、暖房運転時には、室内熱交換器を凝縮器、室外熱交換器を蒸発器として機能させ、室内熱交換器にて車室内への吹出風を加熱するようにしている。そして、車両走行中の暖房運転によって、蒸発器として機能した室外熱交換器に着霜が生じたときには、イグニッションスイッチのオフ後に充電中か否かを判定し、充電中と判定されたときに、室内熱交換器からの冷媒を減圧せずに室内熱交換器へ導く除霜運転を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の場合、停車中にユーザーが充電を行わなければ除霜運転が行われない。従って、車両走行中に暖房運転を例えば1時間行って、室外熱交換器に着霜が生じても、その後の停車中にユーザーが充電を行わなければ除霜運転が行われない。
【0004】
また、その停車時間が例えば1〜2時間だったとすると、この間に車室内温度は外気温度近くまで低下していく。
従って、暖房運転を再開するときには、急速暖房運転う行うことになるわけだが、このとき室外熱交換器が除霜されていないため、十分な暖房能力を発揮することができないといった問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、車両走行を開始するときには、常に十分な暖房能力にて暖房運転を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1〜記載の発明は、蒸発器(22)の着霜量が所定量以上か否かを判定する着霜判定手段(S120)と、
車両のイグニッションスイッチ(36)がオフになったか否かを判定し、イグニッションスイッチ(36)のオフにより原動機が停止したことを判定する原動機停止判定手段(S130)と、
イグニッションスイッチ(36)がオフになった後の経過時間が所定時間になったか否かを判定する遅延時間判定手段(S160)とを備え、
前記所定時間は、乗員が降車するのに必要な時間となるように設定され、
原動機が駆動している間に、着霜判定手段(S120)によって蒸発器(22)の着霜量が所定量以上と判定されたときには、原動機停止判定手段(S130)にて原動機が停止したと判定され、かつ、前記経過時間が前記所定時間になったときに、凝縮器(21)からの冷媒を減圧せずに蒸発器(22)へ導く除霜運転を自動的に行うことを特徴としている。
【0007】
ここで、上記「所定量以上の着霜量」とは、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持することが不可能となる着霜量を意味する
【0008】
これによると、原動機が駆動して車両が走行している間は、暖房運転が行われることによって、車室内へ吹き出される空気が、冷凍サイクルの凝縮熱によって加熱される。そして、この間に室外の蒸発器の着霜量が上記所定量以上となったときには、原動機停止判定手段にてイグニッションスイッチ(36)のオフにより原動機の停止が判定され、かつ、イグニッションスイッチ(36)オフ後の経過時間が上記所定時間になったときに、上記除霜運転が自動的に行われる。すなわち、原動機が停止してから上記所定時間(乗員が降車するのに必要な時間)が経過すると必ず除霜運転が行われる。
【0009】
このように、本発明では、イグニッションスイッチ(36)のオフにより原動機の停止を判定し、かつ、イグニッションスイッチ(36)オフ後、乗員が降車するのに必要な時間が経過すると停車中必ず除霜運転が行われるので、車両走行を開始するときには、既に除霜がなされた状態となり、常に十分な暖房能力にて暖房運転を行うことができる。ここで、原動機が停止しているときには、室外に設けられた蒸発器に車両走行風が当たらないので、蒸発器に走行風が当たるときに比べて、除霜運転を完了するまでの時間が短くなる。
【0010】
また、イグニッションスイッチ(36)をオフ操作して原動機が停止し、かつ、イグニッションスイッチ(36)オフ後、所定時間が経過しているときは、一般的には、乗員は降車していると考えられるので、このようなときに除霜運転を行っても、除霜運転による冷風感を乗員に与える恐れもない。このように本発明では、短時間で、しかも乗員に冷風感を与えることなく、除霜運転を行うことができるという効果も奏する。
【0011】
特に、請求項2記載の発明は、
凝縮器(21)が、圧縮機(20)が吐出した冷媒を、温水回路(10)内の温水と熱交換させることによって凝縮させる冷媒水熱交換器(21)として構成され、空気通路(2)を介して車室内へ吹き出される空気を、温水式熱交換器(11)にて加熱するように構成されたことを特徴としている。
【0012】
これによると、原動機が駆動して車両が走行している間は、暖房運転が行われることによって、圧縮機が吐出した冷媒は冷媒水熱交換器にて凝縮し、このときの凝縮熱が温水回路内の温水に与えられる。そして、温水回路内の温水温度は上昇し、これに伴って温水式熱交換器内の温水温度が上昇する。従って、空気通路を介して車室内へ吹き出される空気は、温水式熱交換器によって温められる。
【0013】
そして、この間に室外の蒸発器の着霜量が上記所定量以上となったときには、原動機が停止した停車中には必ず除霜運転が行われる。ここで、本発明でいう除霜運転とは、冷媒水熱交換器からの冷媒を減圧せずに蒸発器へ導くことである。従って、このとき、冷媒水熱交換器内の温水の熱が冷媒に与えられ、この熱が、蒸発器の除霜に有効利用されるので、除霜時間を大幅に短縮できる。
【0014】
また、請求項3記載の発明では、除霜運転を行うときには、温水流発生手段を作動させるので、冷媒水熱交換器内には、温水回路全体の温水が循環することになる。従って、温水回路全体の温水の熱を冷媒水熱交換器にて冷媒に与えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図1〜6に基づいて説明する。まず、図1を用いて本実施形態の全体構成を説明する。
本実施形態の空調装置は、原動機としての走行用電動モータが駆動したときに移動する電気自動車に用いられたもので、室内ユニット1は、車室内に空気を導く空気通路としての空調ケース2を備える。この空調ケース2の空気上流側部位には、内気吸入口3、外気吸入口4、および各吸入口3、4を開閉する内外気切換ドア5が設けられており、この内外気切換ドア5は、その駆動手段としてのサーボモータ50(図3参照)によって駆動される。
【0016】
この内外気切換ドア5の下流側には、空調ケース2内に空気流を発生する送風手段としてのファン6が設けられている。このファン6は、その駆動手段としてのファンモータ7にて駆動される。
また、空調ケース2内には、冷凍サイクル8の一部をなす室内熱交換器9が設けられている。この室内熱交換器9は、後述する暖房運転時には内部に冷媒は流れず、後述する除霜運転時、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0017】
また、空調ケース2内には、室内熱交換器9の下流側に、温水回路10の一部をなすヒータコア11が設けられている。このヒータコア11は、空調ケース2内の空気を加熱する加熱器として機能する熱交換器である。そして、このヒータコア11を通過する風量とバイパス通路12を通過する風量との割合は、エアミックスドア13の開度によって決定され、このエアミックスドア13はサーボモータ51(図3参照)によって駆動される。
【0018】
また、空調ケース2の空気下流端には、空調空気をフロントガラス内面に吹き出すデフロスタ吹出口14、空調空気を車室内乗員の上半身に向けて吹き出すフェイス吹出口15、および空調空気を車室内乗員の足元に向けて吹き出すフット吹出口16が形成されている。そして、これらの吹出口14〜16は、それぞれのドア17〜19によってそれぞれ開閉され、これらのドア17〜19はサーボモータ52(図3参照)によって駆動される。
【0019】
上記冷凍サイクル8は、上記室内熱交換器9の他に、圧縮機20、冷媒水熱交換器21、室外熱交換器22、暖房用膨張弁23、冷房用膨張弁24、アキュムレータ25、および冷媒の流れ方向を切り換える電磁弁26、27が、それぞれ冷媒配管28によって接続された構成となっている。なお、図中29は室外ファンである。
【0020】
上記圧縮機20は、図示しない電動モータによって駆動されたときに冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。この電動モータは、圧縮機20と一体的に密封ケース内に配置されており、インバータ30(図3参照)により制御されることによって回転速度が連続的に変化する。また、このインバータ30は、制御装置31(図3参照)によって通電制御される。
【0021】
また、上記冷媒水熱交換器21は、具体的にはアルミニウム合金よりなり、図1のA−A矢視断面図である図2に示すように、中空円柱状パイプ21aの肉厚部に複数形成された通路21bに冷媒配管28が接続され、パイプ21aの内部通路21cに、温水回路10の温水配管34(後述する)が接続されている。そして、圧縮機20が吐出した高温高圧の冷媒が上記通路21bを流れ、温水回路10内の温水が上記内部通路21cを流れることによって、冷媒と温水とが熱交換して、冷媒は凝縮し、温水は温められる。
【0022】
また、上記室外熱交換器22は、後述する暖房運転時には蒸発器として機能し、後述する除霜運転時、冷房運転時には凝縮器として機能する。また、上記暖房用膨張弁23は、後述する暖房運転時に減圧手段として機能し、上記冷房用膨張弁24は、後述する除霜運転時、冷房運転時に減圧手段として機能する。また、上記電磁弁26、27は制御装置31(図3参照)によって通電制御される。
【0023】
上記温水回路10は、上記ヒータコア11の他に、温水回路10内に温水流を発生するウォータポンプ32、温水を加熱する燃焼式ヒータ33、および上記冷媒水熱交換器21が、それぞれ温水配管34によって接続された構成となっている。
次に、本実施形態の制御系について図3を用いて説明する。
【0024】
制御装置31は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータや、ファンモータ7へ印加するファン電圧を制御する駆動回路、A/D変換回路等を備え、常にバッテリ35から電源が供給される。
制御装置31の入力端子には、車両のイグニッションスイッチ36、内気温度を検出する内気温センサ37、外気温度を検出する外気温センサ38、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ39、ヒータコア11に密着して設けられ、ヒータコア11内の水温を検出する水温センサ40、室内熱交換器9を通過した直後の空気温度を検出する吸込温度センサ41、および室外熱交換器22の出口冷媒温度を検出する出口温度センサ42からの各信号が入力される。
【0025】
また、制御装置31の入力端子には、コントロールパネル43の各スイッチ、レバーからの信号が入力される。この各スイッチ、レバーとしては、図4に示すように、吹出モードの設定を行う吹出モード設定レバー44、車室内への吹出風量を設定する風量設定レバー45、内外気切換モードを設定する内外気切換レバー46、冷凍サイクル8を冷房運転させる冷房スイッチ47、冷凍サイクル8を暖房運転させる暖房スイッチ48、および車室内目標温度を設定する温度設定レバー49を備える。
【0026】
なお、上記各センサ37〜42からの信号は、上記A/D変換回路にてA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。
また、制御装置31の出力端子からは、ファンモータ7、電磁弁26、27、室外ファン29、インバータ30、ウォータポンプ32、燃焼式ヒータ33、およびサーボモータ50〜52へ制御信号が出力される。
【0027】
次に、上記マイクロコンピュータが行う暖房運転についての制御処理を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5のルーチンが起動されて最初に行われるステップS10では、イグニッションスイッチ36からの信号、上記各センサ37〜42からの信号、およびコントロールパネル43からの信号を読み込む。そして、次のステップS20にて、イグニッションスイッチ36がオンされたか否かを判定し、オフであればそのままこのルーチンを抜け、オンであれば次のステップS30に進む。
【0028】
ステップS30では、暖房スイッチ48がオンされているか否かを判定する。ここで、オフであればステップS10に戻り、オンであれば、次のステップS40にて、ROMに予め記憶された下記数式1に基づいて、車室内に吹き出す目標吹出温度TAOを算出する。
【0029】
【数1】
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts −C (℃)
ここで、Tset は温度設定レバー49の設定位置によって決定される設定温度、Tr は内気温センサ37が検出した内気温度、Tamは外気温センサ38が検出した外気温度、およびTs は日射センサ39が検出した日射量である。また、Kset 、Kr 、Kam、およびKs はそれぞれゲインであり、Cは定数である。
【0030】
そして、次のステップS50にて、ヒータコア11の温度効率φ(V)を、ファン6の運転状態によって決定される風量V(m3/h )に応じて算出する。
そして、次のステップS60にて、予めROMに記憶された下記数式2に基づいて、ヒータコア11内を流れる温水の目標水温TWOを算出する。
【0031】
【数2】
TWO=(TAO−Te )/φ(V)+Te (℃)
ここで、Te はヒータコア11の吸込側における空気温度であり、本実施形態では、室内熱交換器9を通過した直後の空気温度を検出する吸込温度センサ41の検出値にて代用している。
【0032】
そして、次のステップS70にて、水温センサ40にて検出した水温TWが目標水温TWOとなるように、インバータ30へ入力する電流を制御する。例えば、検出水温TWが目標水温TWOよりも低ければ、圧縮機20の回転数を上げるようにインバータ30を制御する。これによって、冷凍サイクル8の高圧が上がり、冷媒水熱交換器21における温水加熱量が多くなって、検出水温が目標水温TWOに近づく。
【0033】
そして、次のステップS80にて、電磁弁26を閉じ、電磁弁27を開く。これによって、冷凍サイクル8内の冷媒は、圧縮機20→冷媒水熱交換器21→暖房用膨張弁23→室外熱交換器22→アキュムレータ25→圧縮機20の順(図1中黒矢印で示す)で流れ、暖房運転が行われる。その後、ステップS10に戻る。
【0034】
このように、本実施形態では、空調ケース2を介して車室内へ吹き出される空気を、ヒータコア11にて加熱するように構成されている。
次に、上記マイクロコンピュータが行う除霜運転についての制御処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6のルーチンが起動されて最初に行われるステップS110では、イグニッションスイッチ36からの信号、および出口温度センサ42からの信号を読み込む。
【0035】
そして、次のステップ120にて、出口温度センサ42の検出値が所定温度(例えば−3(℃))以下か否かをみて、室外熱交換器22の着霜量が所定量以上か否かを判定する。ここで、所定量以上の着霜量とは、圧縮機20を最高回転数で制御しても、検出水温が目標水温TWOに到達できず、その結果、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持することが不可能となる着霜量を意味する。
【0036】
このステップ120にてNOと判定されたときはステップ110に戻り、YESと判定されたときは、次のステップS130にて、イグニッションスイッチ36がオフになったか否かを判定する。ここで、まだオフになっていないと判定されたときはステップ110に戻り、オフになったと判定されたときは、次のステップS140にて、遅延タイマTをクリアする。
【0037】
そして、次のステップ150にて、この遅延タイマTをカウントアップし、次のステップ160にて、遅延タイマTが所定時間をカウントアップしたか否かを判定する。ここで、本実施形態では、上記所定時間を、温水の温度がほとんど下がらず、かつ乗員が降車するのに十分な時間として設定しており、例えば1〜2分としている。
【0038】
このステップ160にてNOと判定されたときは、ステップ150に戻って再び遅延タイマTをカウントアップし、YESと判定されたときは、ステップ170に進んで除霜運転を開始する。
ここで、ステップ170では、まず圧縮機20を作動させ、電磁弁26を開、電磁弁27を閉とする。これによって、冷凍サイクル8内の冷媒は、圧縮機20→冷媒水熱交換器21→冷房用膨張弁24→室内熱交換器9→アキュムレータ25→圧縮機20の順(図1中白矢印で示す)で流れ、冷媒水熱交換器21からの冷媒を減圧せずに室外熱交換器22へ導く除霜運転が行われる。
【0039】
さらに、ステップS170では、室外ファン29を停止させることによって、室外熱交換器22内を流れる冷媒の熱が外気に奪われないようにする。更には、内外気切換ドア5を図1の一点鎖線位置、エアミックスドア13を図1の一点鎖線位置、ファン6を停止または低速回転で制御し、ヒータコア11内の温水が空調ケース2内の空気に奪われないようにする。
【0040】
更に、ステップS170では、ウォータポンプ32を作動させる。これによって、温水回路10内に温水流が発生し、冷媒水熱交換器21内には、温水回路10全体の温水が循環することになる。
そして、次のステップS180にて、出口温度センサ42の検出値が所定温度(例えば10(℃))以上か否かをみて、室外熱交換器22の除霜が完了したか否かを判定する。つまり、除霜が終了すると、室外熱交換器22の出口温度が上昇することから、ステップS180では、この出口温度をみて除霜が完了したか否かを判定する。
【0041】
そして、除霜が完了したと判定されるまでステップS180の処理を行い、除霜が完了したと判定されたときは、ステップS190にて除霜運転を停止する。具体的には、圧縮機20を停止させ、除霜運転時にファン6を低速回転させていた場合はこのファン6を停止させ、ウォータポンプ32を停止させる。その後、このルーチンを抜ける。
【0042】
なお、乗員によって冷房スイッチ48がオンされたときには、マイクロコンピュータは、除霜運転時と同じように電磁弁26、27を制御する。
以上説明した本実施形態によると、イグニッションスイッチ36がオンとなり、走行用電動モータが駆動して車両が走行している間は、暖房運転が行われる。そして、この間に室外熱交換器22の着霜量が上記所定量以上となったときには、ステップS130にてYESと判定されたことに基づいて除霜運転が自動的に行われる。
【0043】
このように本実施形態では、イグニッションスイッチ36がオフとなって所定時間T0 が経過したときには必ず除霜運転が行われるので、車両走行を開始するときには、既に除霜がなされた状態となり、常に十分な暖房能力にて暖房運転を行うことができる。
また、本実施形態では、暖房運転中は、圧縮機20が吐出した冷媒が冷媒水熱交換器21にて凝縮し、このときの凝縮熱が温水回路10内の温水に与えられる。そして、この温水に与えられた凝縮熱は、除霜運転時に、冷媒水熱交換器21にて冷凍サイクル8の冷媒に与えられる。その結果、室外熱交換器22内を流れる冷媒の熱量が高くなるため、除霜能力が高まる。
【0044】
このように本実施形態では、暖房運転時に温水回路10内の温水に蓄えられた熱が、室外熱交換器22の除霜に有効利用されるので、除霜時間を大幅に短縮できる。
しかも、この除霜運転時にはウォータポンプ32が作動するので、冷媒水熱交換器21内には、温水回路10全体の温水が循環する。従って、温水回路10全体の温水の熱を冷媒水熱交換器21にて冷媒に与えることができ、高い除霜能力を長時間維持することができる。
【0045】
また、除霜運転時には、室外ファン29を停止させることによって、室外熱交換器22内を流れる冷媒の熱が外気に奪われないようにし、内外気切換ドア5を図1の一点鎖線位置、エアミックスドア13を図1の一点鎖線位置、ファン6を停止または低速回転で制御して、ヒータコア11内の温水が空調ケース2内の空気に奪われないようにするので、温水の熱を極力、室外熱交換器22の除霜に利用することができる。
【0046】
また、イグニッションスイッチ36をオフした停車中には、室外熱交換器22に車両走行風が当たらないので、室外熱交換器22に走行風が当たるときに比べて、除霜運転を完了するまでの時間を短くすることができる。
また、イグニッションスイッチ36をオフした停車中には、一般的には、乗員は降車していると考えられるので、このようなときに除霜運転を行うことによって、除霜運転による冷風感を乗員に与える問題も防止できる。
【0047】
(他の実施形態)
上記実施形態では、イグニッションスイッチ36がオフとなってから所定時間T0 後に除霜運転を行うようにし、この所定時間T0 を1〜2分として設定したが、温水回路10内の温水が冷凍サイクル8の冷媒を温めることができる範囲で、上記所定時間T0 を延長しても良い。また、上記所定時間T0 を0としても良い。すなわち、イグニッションスイッチ36がオフになった直後に除霜運転を行うようにしても良い。
【0048】
また、イグニッションスイッチ36かオフになった後に、水温が所定温度以上か否かを判定し、所定温度以上と判定されたときに限って除霜運転を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、温水回路10を備え、この温水回路10内のヒータコア11にて車室内への吹出風を加熱する構成としたが、温水回路10を廃止し、その代わりに、冷凍サイクル8の凝縮器を空調ケース2内に直接設け、この凝縮器の凝縮熱にて車室内への吹出風を加熱するようにしても良い。
【0049】
また、上記実施形態は、請求項1記載の発明でいう原動機を電気自動車の走行用電動モータとしたが、エンジンとしても良い。
また、上記実施形態では、請求項1記載の発明でいう原動機停止判定手段を、イグニッションスイッチ36がオフになったか否かを判定する手段で構成したが、車速を検出するセンサと、走行用電動モータの回転数を検出するモータセンサとにて構成しても良い。
【0050】
また、上記実施形態では、温水回路10の温水配管34途中に燃焼式ヒータ33を設けたが、この燃焼式ヒータ33は無くしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の全体構成図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】上記実施形態の制御系のブロック図である。
【図4】上記実施形態のコントロールパネル43の正面図である。
【図5】上記実施形態のマイクロコンピュータが行う暖房運転についての制御処理を示すフローチャートである。
【図6】上記マイクロコンピュータが行う除霜運転についての制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…空調ケース(空気通路)、8…冷凍サイクル、10…温水回路、
11…ヒータコア(温水式熱交換器)、20…圧縮機、
21…冷媒水熱交換器(凝縮器)、22…室外熱交換器(蒸発器)、
23…暖房用膨張弁(減圧手段)、32…ウォータポンプ(温水流発生手段)。

Claims (3)

  1. 原動機が駆動したときに移動する車両に用いられ、車室内に空気を導く空気通路(2)と、
    冷媒を圧縮する圧縮機(20)、この圧縮機(20)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(21)、この凝縮器(21)からの冷媒を減圧する減圧手段(23)、および室外に配設され、前記減圧手段(23)からの冷媒を蒸発させる蒸発器(22)を有する冷凍サイクル(8)とを備え、
    暖房運転時には、前記空気通路(2)を介して車室内に吹き出される空気を、前記凝縮器(21)の凝縮熱によって加熱するように構成された車両用空調装置において、
    前記蒸発器(22)の着霜量が所定量以上か否かを判定する着霜判定手段S120)と、 車両のイグニッションスイッチ(36)がオフになったか否かを判定し、前記イグニッションスイッチ(36)のオフにより前記原動機が停止したことを判定する原動機停止判定手段(S130)と、
    前記イグニッションスイッチ(36)がオフになった後の経過時間が所定時間になったか否かを判定する遅延時間判定手段(S160)とを備え、
    前記所定時間は、乗員が降車するのに必要な時間となるように設定され、
    前記原動機が駆動している間に、前記着霜判定手段(S120)によって前記蒸発器(22)の着霜量が前記所定量以上と判定されたときには、前記原動機停止判定手段(S130)にて前記原動機が停止したと判定され、かつ、前記経過時間が前記所定時間になったときに、前記凝縮器(21)からの冷媒を減圧せずに前記蒸発器(22)へ導く除霜運転を自動的に行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記空気通路(2)内に設けられた温水式熱交換器(11)と、
    この温水式熱交換器(11)内に温水を供給する温水回路(10)とを備え、
    前記凝縮器(21)は、前記圧縮機(20)が吐出した冷媒を、前記温水回路(10)内の温水と熱交換させることによって凝縮させる冷媒水熱交換器(21)であり、
    前記空気通路(2)を介して車室内へ吹き出される空気を、前記温水式熱交換器(11)にて加熱するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記温水回路(10)内に温水流を発生させる温水流発生手段(32)を備え、
    前記除霜運転を行うときには、前記温水流発生手段(32)を作動させることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
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