JP3794078B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
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    • B60H2001/00961Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising means for defrosting outside heat exchangers

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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルの蒸発器の除霜運転を行うことのできる車両用空調装置に関し、特に電気自動車に用いた場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような車両用空調装置として、本願出願人が先に出願した車両用空調装置(特願平7−74798号)がある。これは、暖房運転時には、室内熱交換器を凝縮器、室外熱交換器を蒸発器としてそれぞれ機能させ、室内熱交換器にて温められた空気を車室内に吹き出す。
【0003】
そして、室外熱交換器の出口配管に設けられた出口温度センサの検出値が所定温度(例えば−3℃)以下になると、室外熱交換器が着霜し始めたとみなして、第1タイマを作動させて、所定時間(例えば60分)をカウントする。
そして、上記第1タイマがカウントアップした後に、さらに上記出口温度が外気温度よりも所定温度(例えば12℃)以上低いか否かを判定する。ここで、YESと判定されたときは、第2タイマを作動させて所定時間(例えば3分)をカウントする。そして、第2タイマがカウントアップしたときに、室外熱交換器を凝縮器として機能させる除霜運転が必要になったとみなして、除霜運転を開始するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記先願のものは、確かに、室外熱交換器が着霜していることは正確に検出できる。しかし、除霜運転を開始するタイミングが必ずしも適切であるとは言えないため、除霜運転を行わなくても良いのに行ってしまうこともあり、結果的に、除霜運転を行うことによる車室内暖房能力の低下を不必要に招いてしまう、といった問題が発生する。
【0005】
以下、その理由を説明する。
例えば、低温の車室内を急速暖房するために、乗員が設定温度を最高温度に設定した場合には、圧縮機回転数は最高回転数となって低圧が低下するため、比較的容易に上記第1、第2タイマがカウントする条件となる。その後、車室内が温まってきて、さらに日射が照射される等して、乗員が設定温度を最低温度に近い方に変更した場合、圧縮機回転数は最低回転数付近まで低下するので、低圧は上がって、着霜が進行する条件ではなくなる。
【0006】
しかし、この状態でも上記第1、第2タイマは作動し続けるため、いずれは両タイマがカウントアップする。そして、両タイマがカウントアップしたときに、除霜運転を開始するタイミングとなって除霜運転が始まる。その結果、本来なら行わなくても良い除霜運転が行われてしまい、この除霜運転による車室内暖房能力の低下を招いてしまう、といった問題が発生する。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、適切なタイミングで除霜運転を行い、ひいては不必要な除霜運転を防止することのできる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記タイミングを、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで蒸発器の着霜が進んだときとすれば、上記目的を達成できると考えた。そこで、上記タイミングを判定する手段を得るために、
車室内に空気を導く空気通路と、
この空気通路内に設けられた温水式熱交換器内に温水を供給する温水回路と、
冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機が吐出した冷媒を凝縮させる凝縮器として機能するとともに、冷媒と上記温水回路内の温水とを熱交換させる冷媒水熱交換器、冷媒を減圧する減圧手段、および冷媒を蒸発させる蒸発器を備えた冷凍サイクルと、
上記温水式熱交換器内を流れる温水の温度を検出する水温検出手段とを備え、
上記水温検出手段が検出した検出水温が所定の目標水温となるように上記圧縮機の回転数を制御する車両用空調装置
を用いて、▲1▼上記蒸発器にほとんど着霜していない場合、▲2▼車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで蒸発器の着霜が進んだ場合、のそれぞれについて、上記目標水温と上記検出水温とがどのような関係にあるかを実験した。
【0009】
その結果、上記▲1▼の場合については、圧縮機の回転数を上げれば、冷凍サイクルの高圧が上がり、冷媒水熱交換器での温水加熱量が多くなって、上記検出水温を上記目標水温に一致させることができた。
ところが、上記▲2▼の場合は、圧縮機の回転数を上げても、冷凍サイクルの高圧がそれに応じて上がらないため、冷媒水熱交換器での温水加熱量もそれに応じて上がらず、その結果、上記検出水温は、上記目標水温に対して所定温度以上低い関係となることが分かった。
【0010】
上記の実験結果に鑑みて、請求項1、2記載の発明は、上記検出水温が上記目標水温に対して上記所定温度以上低いと判定されてから、上記検出水温が所定時間低下し続けているか否かを判定する除霜タイミング判定手段を設け、この判定手段にて肯定判定されたときを上記タイミングとみなして、蒸発器の除霜運転を行うことを特徴としている。
【0011】
ここで、上記検出水温が上記目標水温に対して上記所定温度以上低い場合としては、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで蒸発器の着霜が進んだ場合の他に、例えば冷えた車室内を急速暖房する初期の場合もある。そこで本発明では、さらに上記検出水温が低下し続けているか否かを判定する。そして、ここで肯定判定されたときは、前者の場合とみなせるので、このときに上記タイミングとして除霜運転を行う。
【0012】
このように、本発明では、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで蒸発器の着霜が進んだときに、除霜運転を行うので、不必要な除霜運転を防止することができる。
なお、上記所定温度とは、上記検出水温と上記目標水温との温度差がこの所定温度以上となる原因が、明らかに、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで蒸発器の着霜が進んだことである、と思われる程度の温度であり、それ以外の原因で上記温度差が生じた場合は含まない。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を電気自動車用空調装置に適用した実施形態を、図1〜7に基づいて説明する。まず、図1を用いて本実施形態の全体構成を説明する。
室内ユニット1は、車室内に空気を導く空気通路としての空調ケース2を備える。この空調ケース2の空気上流側部位には、内気吸入口3、外気吸入口4、および各吸入口3、4を開閉する内外気切換ドア5が設けられており、この内外気切換ドア5はサーボモータ51(図3参照)によって駆動される。
【0014】
この内外気切換ドア5の下流側には、空調ケース2内に空気流を発生する送風手段としてのファン6が設けられている。このファン6は、ファンモータ7にて駆動される。
また、空調ケース2内には、後述する冷凍サイクル8の一部をなす室内熱交換器9が設けられている。この室内熱交換器9は、後述する暖房運転時には内部に冷媒は流れず、後述する除霜運転時、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0015】
また、空調ケース2内には、室内熱交換器9の下流側に、後述する温水回路10の一部をなすヒータコア11が設けられている。このヒータコア11は、空調ケース2内の空気を加熱する加熱器として機能する熱交換器である。そして、このヒータコア11を通過する風量とバイパス通路12を通過する風量との割合は、エアミックスドア13の開度によって決定され、このエアミックスドア13はサーボモータ52(図3参照)によって駆動される。
【0016】
また、空調ケース2の空気下流側には、空調空気をフロントガラス内面に吹き出すデフロスタ吹出口14、空調空気を車室内乗員の上半身に向けて吹き出すフェイス吹出口15、および空調空気を車室内乗員の足元に向けて吹き出すフット吹出口16が形成されている。そして、これらの吹出口14〜16は、それぞれのドア17〜19によってそれぞれ開閉され、これらのドア17〜19はサーボモータ53(図3参照)によって駆動される。
【0017】
上記冷凍サイクル8は、上記室内熱交換器9の他に、圧縮機20、冷媒水熱交換器21、室外熱交換器22、暖房用膨張弁23、冷房用膨張弁24、アキュムレータ25、および冷媒の流れ方向を切り換える電磁弁26、27が、それぞれ冷媒配管28によって接続された構成となっている。なお、図中29は室外ファンである。
【0018】
上記圧縮機20は、図示しない電動モータによって駆動されたときに冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。この電動モータは、圧縮機20と一体的に密封ケース内に配置されており、インバータ30(図3参照)により制御されることによって回転速度が連続的に変化する。また、このインバータ30は、制御装置31(図3参照)によって通電制御される。
【0019】
また、上記冷媒水熱交換器21は、具体的にはアルミニウム合金よりなり、図1のA−A矢視断面図である図2に示すように、中空円柱状パイプ21aの肉厚部に複数形成された通路21bに冷媒配管28が接続され、パイプ21aの内部通路21cに、温水回路10の温水配管34(後述する)が接続されている。そして、圧縮機20が吐出した高温高圧の冷媒が上記通路21bを流れ、温水回路10内の温水が上記内部通路21cを流れることによって、冷媒と温水とが熱交換して、冷媒は凝縮し、温水は温められる。
【0020】
また、上記室外熱交換器22は、後述する暖房運転時には蒸発器として機能し、後述する除霜運転時、冷房運転時には凝縮器として機能する。また、上記暖房用膨張弁23は、後述する暖房運転時に減圧手段として機能し、上記冷房用膨張弁24は、後述する除霜運転時、冷房運転時に減圧手段として機能する。また、上記電磁弁26、27は制御装置31(図3参照)によって通電制御される。
【0021】
上記温水回路10は、上記ヒータコア11の他に、温水回路10内に温水流を発生するウォータポンプ32、温水を加熱する燃焼式ヒータ33、および上記冷媒水熱交換器21が、それぞれ温水配管34によって接続された構成となっている。
次に、本実施形態の制御系について図3を用いて説明する。
【0022】
制御装置31は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータや、ファンモータ7へ印加するファン電圧を制御する駆動回路、A/D変換回路等を備え、イグニッションスイッチ35がオンされたときにバッテリ36から電源が供給される。
制御装置31の入力端子には、車室内空気温度を検出する内気温センサ37、外気温度を検出する外気温センサ38、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ39、ヒータコア11に密着して設けられ、ヒータコア11内の水温を検出する水温センサ40、室内熱交換器9を通過した直後の空気温度を検出する吸込温度センサ41、圧縮機20が吐出した冷媒圧力を検出する圧力センサ42、および室外熱交換器22の出口冷媒温度を検出する出口温度センサ43からの各信号が入力される。
【0023】
また、制御装置31の入力端子には、コントロールパネル44の各スイッチ、レバーからの信号が入力される。この各スイッチ、レバーとしては、図4に示すように、吹出モードの設定を行う吹出モード設定レバー45、車室内への吹出風量を設定する風量設定レバー46、内外気切換モードを設定する内外気切換レバー47、冷凍サイクル8を冷房運転させる冷房スイッチ48、冷房サイクル8を暖房運転させる暖房スイッチ49、および車室内目標温度を設定する温度設定レバー50を備える。
【0024】
なお、上記各センサ37〜43からの信号は、上記A/D変換回路にてA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。
また、制御装置31の出力端子からは、ファンモータ7、電磁弁26、27、室外ファン29、インバータ30、燃焼式ヒータ33、およびサーボモータ51〜53へ制御信号が出力される。
【0025】
次に、上記マイクロコンピュータが行うインバータ30についての制御処理を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5のルーチンが起動されて最初に行われるステップS10では、イグニッションスイッチ35からの信号、上記各センサ37〜43からの信号、およびコントロールパネル44からの信号を読み込む。そして、次のステップS20にて、イグニッションスイッチ35がオンされたか否かを判定し、オフであればそのままこのルーチンを抜け、オンであれば次のステップS30に進む。
【0026】
ステップS30では、暖房スイッチ49がオンされているか否かを判定する。ここで、オフであればステップS10に戻り、オンであれば、次のステップS40にて、ROMに予め記憶された下記数式1に基づいて、車室内に吹き出す目標吹出温度TAOを算出する。
【0027】
【数1】
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts −C
ここで、Tset は温度設定レバー50の設定位置によって決定される設定温度、Tr は内気温センサ37が検出した内気温度、Tamは外気温センサ38が検出した外気温度、およびTs は日射センサ39が検出した日射量である。また、Kset 、Kr 、Kam、およびKs はそれぞれゲインであり、Cは定数である。
【0028】
そして、次のステップS50にて、ヒータコア11の温度効率φ(V)を、ファン6の運転状態によって決定される風量V(m3/h )に応じて算出する。
そして、次のステップS60にて、予めROMに記憶された下記数式2に基づいて、ヒータコア11内を流れる温水の目標水温TWOを算出する。
【0029】
【数2】
TWO=(TAO−Te )/φ(V)+Te
ここで、Te はヒータコア11の吸込側における空気温度であり、本実施形態では、室内熱交換器9を通過した直後の空気温度を検出する吸込温度センサ41の検出値にて代用している。
【0030】
そして、次のステップS70にて、水温センサ40にて検出した水温TWが目標水温TWOとなるように、インバータ30へ入力する電流を制御する。例えば、検出水温TWが目標水温TWOよりも低ければ、圧縮機20の回転数を上げるようにインバータ30を制御する。これによって、冷凍サイクル8の高圧が上がり、冷媒水熱交換器21における温水加熱量が多くなって、検出水温が目標水温TWOに近づく。
【0031】
次に、上記マイクロコンピュータが行う電磁弁26、27についての制御処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6のルーチンが起動されて最初に行われるステップS110では、イグニッションスイッチ35からの信号、上記各センサ37〜43からの信号、コントロールパネル44からの信号、および図5のステップS60で算出した目標水温TWOを読み込む。
【0032】
そして、次のステップS120にて、イグニッションスイッチ35がオンされたか否かを判定し、オフであればそのままこのルーチンを抜け、オンであれば次のステップS130に進む。このステップS30では、暖房スイッチ49がオンされているか否かを判定し、オフであればステップS110に戻り、オンであれば、次のステップS140に進む。
【0033】
ステップS140では、電磁弁26を閉じ、電磁弁27を開く。これによって、冷凍サイクル8内の冷媒は、圧縮機20→冷媒水熱交換器21→暖房用膨張弁23→室外熱交換器22→アキュムレータ25→圧縮機20の順(図中黒矢印で示す)で流れ、暖房運転が行われる。
そして、次のステップS150では、上記検出水温TWが、上記目標水温TWOよりも所定温度T1 (本実施形態では10(℃))以上低いか否かを判定する。つまり、このステップS150は、請求項2記載の発明でいう水温判定手段を構成している。そして、このステップS150にてNOと判定されたときはステップS110に戻り、YESと判定されたときは、ステップS160にてカウンタnをクリアする。
【0034】
そして、次のステップS170にて、TWnに検出水温TWをセットし、次のステップS180にてカウントMをクリアし、次のステップS190にて、このカウンタMをインクリメントする。そして、次のステップS200にて、このカウンタMが所定数(本実施形態では60)となったか否かを判定し、NOであればステップS190に戻り、YESの場合はステップS210に移る。
【0035】
このステップS210では、水温が低下しているか否かを判定する。具体的には、検出水温TWが、上記ステップS170でセットしたTWn よりも低いか否かで上記判定を行う。そして、このステップS210でNOと判定されたときは、例えば冷えた車室内を急速暖房する初期の場合とみなして、ステップS140に戻る。
【0036】
また、ステップS210にてYESと判定されたときは、次のステップS220にて上記カウンタnをインクリメントし、次のステップS230にて、このカウンタnが所定数(本実施形態では6)となったか否かを判定する。このステップS230は、請求項2記載の発明でいう水温低下判定手段を構成している。このステップS230にてNOと判定されたときはステップS170に戻る。
【0037】
逆に、ステップS230にてYESと判定されたときは、検出水温TWが目標水温TWOに対して所定温度T1 (10℃)以上低く、かつ低温水温TWが所定時間低下し続けているということなので、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで室外熱交換器22の着霜が進んだとみなして、このときを除霜運転開始のタイミングとして、次のステップS240にて除霜運転を開始する。
【0038】
このステップS240では、電磁弁26を開き、電磁弁27を閉じる。これによって、冷凍サイクル8内の冷媒は、圧縮機20→冷媒水熱交換器21→室外熱交換器22→冷房用膨張弁24→室内熱交換器9→アキュムレータ25→圧縮機20の順(図中白矢印で示す)で流れ、室外熱交換器22を凝縮器させてこの室外熱交換器22の除霜をする除霜運転が行われる。
【0039】
そして、次のステップS250にて、出口温度センサ43が検出した出口温度To が所定温度α以上か否かを判定する。つまり、除霜が終了すると、室外熱交換器22の出口温度が上昇することから、ステップS250ではこの出口温度をみて除霜が終了したか否かを判定する。そして、終了したと判定されたときは、ステップS140に戻って暖房運転を再開する。
【0040】
なお、乗員によって冷房スイッチ48がオンされたときには、マイクロコンピュータは、除霜運転時と同じように電磁弁26、27を制御する。
以上説明した構成によると、外気温度が低いときには、暖房運転を続けていっても、室外熱交換器22の着霜量は、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度までは進まない(多くても50〜70%)。
【0041】
従って、このときは、圧縮機20の回転数を上げれば、冷凍サイクル8の高圧が上がり、冷媒水熱交換器21での温水加熱量が多くなるので、図7(a)の実験データに示すように、車室内急速暖房初期には目標水温TWOよりもかなり低い検出水温TWは、その後、図5のような圧縮機回転数制御をすることによって徐々に上昇し、いずれは目標水温TWOに一致して、そのまま推移する。
【0042】
しかし、外気湿度が高いときは、暖房運転を続けていくと、次第に室外熱交換器22の着霜量が多くなっていき、圧縮機20の回転数を上げても、冷凍サイクル8の高圧がそれに応じて上がらなくなり、冷媒水熱交換器21での温水加熱量もそれに応じて上がらなくなる。
従って、このときには図7(b)の実験データに示すように、図5のような圧縮機回転数制御をすることによって、検出水温TWは、一旦は目標水温TWOとなるが、その後、暖房運転を続けることによって室外熱交換器22の着霜量も進み、目標水温TWに対して検出水温TWが徐々に低下していく。
【0043】
図6のステップS150では、図7(b)に示すように、検出水温TWが目標水温TWOよりも所定温度T1 低くなるとなるときを判定し、このときから更に所定時間t1 (図6のカウンタnが6になるまでの時間)、検出水温TWが低下し続けているか否かを図6のステップS230で判定している。
以上説明したように、本実施形態によると、車室内乗員が必要とする暖房能力を維持できなくなる程度まで室外熱交換器22の着霜が進んだときに、除霜運転を行い、それ以外のときでの除霜運転は行わないので、不必要な除霜運転を防止することができる。
【0044】
(他の実施形態)
上記実施形態では、図6のステップS150にてYESと判定されてから、所定時間続けて検出水温TWが低下しているときに、除霜運転を行うようにしたが、必ずしも、ステップS150にてYESと判定されてからの時間をカウントする必要がなく、単純に検出水温TWが低下し続けていると判定されたときに除霜運転を行うようにしても良い。
【0045】
また、上記実施形態では、請求項1記載の水温検出手段を、ヒータコア11に密着して設けた水温センサ40にて構成したが、この水温センサは必ずしもヒータコア11に密着させる必要はなく、温水配管34の任意の場所に設け、この場所における検出水温に基づいて、ヒータコア11内を流れる温水の温度を算出するようにしても良い。
【0046】
また、一般的に、室外熱交換器22の温度変化と圧縮機20の吐出圧力変化は対応しているため、図6のステップS250での判定を、圧力センサ42のセンサ値に基づいて行うようにして、上記出口温度センサ43を無くしても良い。
また、上記実施形態では、温水回路10の温水配管34途中に燃焼式ヒータ33を設けたが、この燃焼式ヒータ33は無くしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の全体構成図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】上記実施形態の制御系のブロック図である。
【図4】上記実施形態のコントロールパネル44の正面図である。
【図5】上記実施形態のインバータ30についての制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】上記実施形態の電磁弁26、27についての制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】上記実施形態の検出水温TWと目標水温TWOの推移についての実験データを示す図である。
【符号の説明】
2…空調ケース(空気通路)、8…冷凍サイクル、10…温水回路、
11…ヒータコア(温水式熱交換器)、20…圧縮機、21…冷媒水熱交換器、
22…室外熱交換器(蒸発器)、23…暖房用膨張弁(減圧手段)、
40…水温センサ(水温検出手段)。

Claims (2)

  1. 車室内に空気を導く空気通路(2)と、
    この空気通路(2)内に設けられた温水式熱交換器(11)内に温水を供給する温水回路(10)と、
    冷媒を圧縮する圧縮機(20)、この圧縮機(20)が吐出した冷媒を凝縮させる凝縮器として機能するとともに、冷媒と前記温水回路(10)内の温水とを熱交換させる冷媒水熱交換器(21)、冷媒を減圧する減圧手段(23)、および冷媒を蒸発させる蒸発器(22)を備えた冷凍サイクル(8)と、
    前記温水式熱交換器(11)内を流れる温水の温度を検出する水温検出手段(40)とを備え、
    前記水温検出手段(40)が検出した検出水温が所定の目標水温となるように前記圧縮機(20)の回転数を制御する車両用空調装置であって、
    前記検出水温が前記目標水温に対して所定温度以上低いと判定されてから、前記検出水温が所定時間低下し続けているか否かを判定する着霜タイミング判定手段(S150〜S230)を有し、
    この着霜タイミング判定手段(S150〜S230)によって肯定判定されたとき、前記蒸発器(22)の除霜運転を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記着霜タイミング判定手段(S150〜S230)は、
    前記検出水温が前記目標水温に対して所定温度以上低いか否かを判定する水温判定手段(S150)と、
    この水温判定手段(S150)によって、前記検出水温が前記目標水温に対して前記所定温度以上低いと判定されてから、前記検出水温が所定時間低下し続けているか否かを判定する水温低下判定手段(S230)と
    を備え、この水温低下判定手段(S230)によって肯定判定されたとき、前記蒸発器(22)の除霜運転を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
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