JP3765876B2 - 光ケーブルクロージャ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ケーブル同士の光接続部を収納する光ケーブルクロージャに関する。
【0002】
【従来の技術】
図17から図20は、従来の光ケーブルクロージャを示す。
前記光ケーブルクロージャは、図17および図18に示すように、二つ割りに分割可能な円筒状スリーブ1の軸線方向両端部にそれぞれ設置した把持金具2によって光ケーブル3を把持するとともに、把持した一対の光ケーブル3のそれぞれから導出した光ファイバ4を光接続部5を介して接続し、光接続部5およびその接続余長6を薄板状に形成された複数枚の収納トレー7内に整理して収納している。前記収納トレー7は、スリーブ1中央部に設置した支持金具8のトレー支持板9上に積層され、支持金具8によってトレー支持板9とともにスリーブ1の軸線と平行な軸線を以て回動自在に支持されるようになっている。
【0003】
前記支持金具8は、図18および図19に示すように、スリーブ1軸方向両端の把持金具2間を連結する連結板10に固定された支持金具本体11と、前記トレー支持板9と、支持金具本体11のスリーブ1の側部に臨む側板12に設けられ、トレー支持板9をスリーブ1の軸線と平行な軸線を以て回動自在に支持するヒンジ13と、トレー支持板9の回動を規制可能な規制金具14とを備えている。規制金具14は、ネジ15の締め付け力によって側板12に対して着脱されるようになっている。支持金具本体11に装着された規制金具14の上部は、ヒンジ13から突出されたトレー支持板9の当接部16が当接されることにより、トレー支持板9の回動を一定の範囲に規制するようになっている。また、支持金具8は、規制金具14を支持金具本体11から離脱しておけば、トレー支持板9を自由に回動することができるようになっている。
【0004】
積層状態の各収納トレー7相互間は、図示しないトレー間ヒンジによってヒンジ13の回動軸線と平行な軸線を以て相対回動可能に連結されている。光接続部5としては、光コネクタ等が適用される。目的の収納トレー7について光ファイバ4の接続切り替え等の作業を行う場合には、ヒンジ13を中心とする収納トレー7の回動とトレー間ヒンジを中心とする収納トレー7相互の回動とを利用して目的の収納トレー7の作業面を露出させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような光ケーブルクロージャの場合、トレー間ヒンジを利用して一部の収納トレー7を他の収納トレー7に対して分離、回動させた際に、分離、回動した収納トレー7に振動が加わって該収納トレー7に収納した光ファイバ4や光接続部5の光信号の伝送に影響を与える可能性がある。特に、架空布設した光ケーブル3の光ケーブルクロージャでは光ケーブル3が振動しやすいので、分離、回動した収納トレー7の振動が他の収納トレー7にも伝播して光通信に影響を与える上、振動が大きいと、例えば図20に示すように、収納トレー7やトレー間ヒンジが変形することが懸念される。収納トレー7が変形すると、収納トレー7内部に収納した光ファイバ4や光接続部5における光信号の伝送に影響を与える可能性がある。このため、従来の光ケーブルクロージャでは、活線状態で接続切替等の作業を行うことが困難になっていた。また、前記問題は、分離、回動した収納トレー7の積層数が多くなると変形力が増大するため、収納トレー7の積層数を増大できない原因となっていた。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、分離、回動したトレーの振動を防止して、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能となる光ケーブルクロージャを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ケーブルクロージャでは、複数本の光ケーブルが挿通されるクロージャ本体と、クロージャ本体内に挿通した光ケーブルを把持固定する把持具同士を連結する連結部材と、それぞれ光ケーブルから導出した光ファイバ同士を光接続する光接続部を収納し、回動連結手段を介して相対回動可能に連結して棚状に積層してクロージャ本体内に収納された複数枚の収納トレーと、積層された収納トレーから分離して相対回動した一部の収納トレーを連結部材と一体的に保持する保持手段とを備え、前記保持手段が、分離、回動した収納トレーに取り付けることにより、連結部材から突設した支持部材に該収納トレーを固定する固定部材であり、前記支持部材が、分離、回動される収納トレーの回動軌跡上で回動方向前方に配置され、該収納トレーの回動軌跡に沿って移動し、かつストッパ手段によって目的位置に支持される回動支持部材であり、分離、回動した収納トレーがストップ手段によって支持された回動支持部材によって支持されるように構成したことを前記課題の解決手段とした。
請求項2に係る光ケーブルクロージャは、請求項1記載の光ケーブルクロージャにおいて、回動支持部材が、分離、回動した収納トレーを異なる複数の支持位置で支持する支持位置調整手段を具備し、固定部材は支持位置調整手段で支持された収納トレーを各支持位置に対応して支持部材に固定できることを特徴する。
請求項3に係る光ケーブルクロージャは、請求項2記載の光ケーブルクロージャにおいて、前記支持位置調整手段が、前記回動支持部材の収納トレーが載置される部分に、倒立自在に設置された調整補助板であることを特徴とする。
請求項4に係る光ケーブルクロージャは、請求項3記載の光ケーブルクロージャにおいて、前記回動支持部材として機能する補助板の先端に、前記調整補助板が、調整ヒンジを介して取り付けられ、前記調整補助板が前記補助板の上面に平行な軸線を以て回動することにより前記補助板の上面上で倒立して、収納トレーを補助板の上面上の異なる複数の支持位置で支持するようになっていることを特徴とする。
請求項5に係る光ケーブルクロージャは、請求項1〜4のいずれかに記載の光ケーブルクロージャにおいて、前記固定部材が、連結部材に対して一端部が固定された帯状の面ファスナーと、積層の最上段の収納トレーに取り付けられ、前記面ファスナーの前記連結部材に対して固定された端部とは反対側の端部が係脱自在に係合される受け側の面ファスナーとで構成されていることを特徴とする。
【0011】
以下、本発明の奏する作用を説明する。
本発明の光ケーブルクロージャによれば、連結部材側に対して分離、回動した収納トレー(以下、開放トレー)を、保持手段によって連結手段と一体的に保持することにより、該開放トレーに作用する振動の影響を抑制するので、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能になる。
【0012】
また、本発明の光ケーブルクロージャによれば、開放トレーを、固定部材によって支持部材に固定することにより、該開放トレーを連結部材と一体的に保持するので、該開放トレーに作用する振動の影響が抑制されて、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能になる。また、固定部材を開放トレーから離脱することにより、開放トレーは元の位置に積層することができる。
【0013】
また、本発明の光ケーブルクロージャによれば、支持部材が収納トレーに先行して回動して、開放トレーを目的位置で支持するので、収納トレーの分離、回動時に支持部材を出し忘れることが防止され、開放トレーを確実に支持することができる。また、固定部材によって、目的位置に停止した支持部材に開放トレーを固定するので、開放トレーの連結部材に対する相対的な振動を確実に防止することができる。
【0014】
請求項2記載の光ケーブルクロージャによれば、開放トレーを支持位置調整手段によって異なる複数の位置で支持するので、支持位置を調整することにより、収納トレーにおける接続切替等の作業性を向上することができる。また、開放トレーの各支持位置に対応して固定手段が開放トレーを支持部材に固定するので、いずれの支持位置においても開放トレーの振動を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の光ケーブルクロージャの第1実施形態を、図1から図5を参照して説明する。
図中符号20は光ケーブル、21は光ケーブルクロージャのクロージャスリーブ、22は連結棒(連結部材)、23は収納トレーである。
クロージャスリーブ21は、図1に示すように、円筒状に形成され、軸方向両端面から平行な2軸線上に布線された光ケーブル20が2本ずつ計4本挿通されるようになっている。クロージャスリーブ21は、請求項1記載のクロージャ本体として機能する部材である。
【0016】
クロージャスリーブ21内には、図1および図2に示すように、内部に挿通した光ケーブル20を把持固定する把持具24a,24b同士を連結する連結棒22と、ヒンジ部25を介して相対回動可能に連結して棚状に積層され、それぞれ光ケーブル20から導出した光ファイバ心線26(光ファイバ)同士を光接続する光コネクタ27(光接続部)を収納する複数枚の収納トレー23とが収納されている。
連結棒22は、十分な剛性を有する細長い板材であって、クロージャスリーブ21の軸線と平行として、クロージャスリーブ21の底部に配置されている。連結棒22の長手方向両端部には、把持具24a,24bが一組ずつ固定されている。把持具24a,24bの内、連結棒22の先端側に配置された把持具24aは光ケーブル20のシースを把持し、連結棒22の中央部側に配置された把持具24bは光ケーブル20の端末に露出させたテンションメンバ29を把持するようになっている。
【0017】
収納トレー23は、連結棒22の長手方向中央部の上面上に積層されている。積層された収納トレー23は、すべて、長手方向両端に半円状の湾曲部30を有する細長薄板状に形成され、連結棒22に沿って配置されている。隣接して積層された収納トレー23の長手方向中央部の一側部同士は、ヒンジ部25によって連結棒22と平行な軸線を以て相対回動自在に連結されている。また、隣接して積層した収納トレー23の他側部同士は、図示しない係合爪によって係脱自在になっている。ヒンジ部25は、請求項1記載の回動連結手段として機能する。
積層された収納トレー23は、下段の収納トレー23に対してその上側(図1および図2上側)の収納トレー23を分離して外側に回動することにより、目的の収納トレー23の作業面が露出されるようになっている。また、連結棒22側に対して分離、回動した収納トレー(以下、「開放トレー」)23は、逆方向に回動することにより、元の積層状態に戻る。
【0018】
図3は、連結棒22の下面側を示す。図3において、符号31は支持バー、32は面ファスナーである。連結棒22の下面中央部には、支持バー31および面ファスナー32のそれぞれの一端部が取り付けられている。支持バー31は、連結棒22の厚さ方向(図3中紙面奥行き方向)に沿って配置された回動軸33に回動自在に軸支され、連結棒22の下面側に回動することにより収納され、連結棒22から突出する方向に回動することにより開放トレー23を支持可能にセットされるようになっている。図5に示すように、トレー支持位置にセットされた支持バー31には、最上段(回動前の積層状態における最上段)の開放トレー23のヒンジ部25側の側面に取り付けた緩衝部材28が当接されるようになっている。面ファスナー32は、図2および図4に示すように、全体が布等で形成された帯状体であり、最上段の収納トレー23に設置した受け側の面ファスナー34と係脱自在に係合するようになっている。支持バー31は、請求項1記載の支持部材として機能する。面ファスナー32は、請求項1記載の保持手段として機能する。
【0019】
以下、本実施形態の作用および効果を説明する。
前記光ケーブルクロージャでは、クロージャスリーブ21内への収納時には、図4に示すように、全ての収納トレー23を連結棒22上に積層し、支持バー31を連結棒22の下側に収納し、面ファスナー32の一端部を連結棒22上に積層した最上段の収納トレー23の面ファスナー34と係合する。この時、面ファスナー32は、図4中一方向から半周して積層した収納トレー23に巻装しているが、反対側からも面ファスナー32を取り付けて積層した収納トレー23を一周するように巻装すれば、これら収納トレー23を連結棒22と一体的に保持することができ、クロージャスリーブ21内での積層時の安定性が向上する。
【0020】
目的の収納トレー23について光コネクタ27の接続切替等の作業を行う場合には、まず、クロージャスリーブ21を取り外した後、図1に示すように、支持バー31を回動して連結棒22の下側から連結棒22の側部に突出するように引き出す。次いで、面ファスナー32を一旦最上段の収納トレー23から取り外すとともに、目的の収納トレー23に対してその直上の収納トレー23を分離、回動して開放トレー23を支持バー31上に載置した後、図5に示すように、面ファスナー32を最上段の開放トレー23の面ファスナー34と係合する。この時、面ファスナー32は、開放トレー23が支持バー31から離間することを防止している。なお、面ファスナー32は、長手方向に伸縮可能な構造に形成すれば、張力を作用させるようにして取り付けることにより、開放トレー23に支持バー31方向への押圧力を確実に作用させることができる。面ファスナー32は、請求項1記載の固定手段として機能する。
【0021】
こうすることにより、開放トレー23が支持バー31に押し付けられて連結棒22と一体的になるので、該開放トレー23の連結棒22に対する相対的な振動が防止される。したがって、開放トレー23の振動が抑制されるので、該収納トレー23に収納した光ファイバ心線26や光コネクタ27に作用する振動の影響を減少することができ、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能となる。特に、架空光ケーブル20に設置した光ケーブルクロージャでは、光ケーブル20が風等で揺動して連結棒22が振動することが多いが、接続切替等の作業時にケーブル20を安定に保持しさえすれば、開放トレー23の振動をほぼ完全に防止することができる。
【0022】
以下、本発明の光ケーブルクロージャの第2実施形態を図6から図10を参照して説明する。なお、図中、図1から図5と同一の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。図中符号36は、請求項1記載の回動支持部材として機能する補助板である。補助板36は、図6および図7に示すように、連結棒22の一側部に固定されたブラケット部材37を介して取り付けられた後述の補助板ヒンジ40によって、前記連結棒22に積層された収納トレー23間を連結するヒンジ部25と互いに平行な軸線を以て回動自在に支持されている。また、補助板36は、収納トレー23の回動方向前方に配置されているので、開放トレー23を外側に回動した時に先行して回動するようになっている。補助板36の基端部には、図7および図8に示すように、外側に回動した該補助板36をほぼ水平(図7、図8R>8左右)に支持するストッパ35(ストッパ手段)が取り付けられている。ストッパ35は、補助板36がほぼ水平になるまで回動した時に補助板ヒンジ40と当接して回動を規制するようになっている。補助板36の先端には、開放トレー23が当接されるシート状のクッション41が取り付けられている。
【0023】
ブラケット部材37は、断面コ字状の部材であって、コ字の開口側が下方に向くようにして連結棒22の側部に固定されている。ブラケット部材37の中央部には、帯状の面ファスナー38の一端がネジ39によって固定されている。面ファスナー38はブラケット部材37に二本固定され、全収納トレー23の積層時には連結棒22上に積層した収納トレー23にそれぞれ反対方向から巻装して該収納トレー23を連結棒22と一体化するようになっている。
ブラケット部材37の連結棒22と対向する外側部には、補助板ヒンジ40が、その回動軸線が収納トレー23間のヒンジ部25よりやや外側となるようにして取り付けられている。
【0024】
以下、本実施形態の光ケーブルクロージャの作用および効果を説明する。
前記光ケーブルクロージャは、収納時には、図7に示すように、連結棒22上に積層した収納トレー23を外側に巻装した面ファスナー38で安定に保持し、補助板36を先端が上向き(図7上側)になるように回動して積層した収納トレー23の側部に沿わせる。この時、補助板36は板状であるから積層した収納トレー23からの突出量が少なく、コンパクトに収納することができる。
【0025】
目的の収納トレー23で光コネクタ27の接続切替等の作業を行う時には、図6および図8に示すように、補助板36を倒し、次いで、図9および図10に示すように、目的の収納トレー23の直上の収納トレー23を目的の収納トレー23に対して分離、回動し、開放トレー23をクッション41上に載せる。そして、面ファスナー38を最上段に積層されている収納トレー23の上面に取り付けた受け側の面ファスナー42に係合する。
【0026】
こうすることにより、補助板36に対する収納トレー23の変位を面ファスナー38が防止して、収納トレー23と補助板36とが一体化されるので、開放トレー23は、連結棒22に対する相対的な振動が防止され、安定に保持される。また、開放トレー23は、補助板36のクッション41に当接されるので、第1実施形態の光ケーブルクロージャに比べて、防振効果が効果的に得られる。
【0027】
この時、収納トレー23の分離、回動前に補助板36を倒す動作を忘れても、開放トレー23の分離、回動時に補助板36が常に収納トレー23の回動方向前方で開放トレー23とともに回動するので、補助板36を出し忘れて開放トレー23内の光ファイバ心線26や光コネクタ27に衝撃を与えるといった本質的なミスを防止することができる。また、開放トレー23は補助板36のクッション41に当接して支持されるので、収納トレー23と補助板36とが一体的に回動した場合であっても、内部に収納した光ファイバ心線26や光コネクタ27に与える衝撃力が緩和され、これら光部品の光信号の伝送特性を維持することができる。
【0028】
以下、本発明の第3実施形態の光ケーブルクロージャを図11から図16を参照して説明する。なお、図6から図10と同一の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。図中符号43は、請求項2記載の支持位置調整手段として機能する調整補助板である。本実施形態の光ケーブルクロージャは、第2実施形態記載の補助板36の開放トレー23が載置される部分に、倒立自在な調整補助板43を設置したものである。
【0029】
調整補助板43は、図11および図12に示すように、補助板36の先端に調整ヒンジ44を介して取り付けられ、補助板36の上面45に平行な軸線を以て回動することにより上面45上で倒立して、開放トレー23を補助板36の上面45上の異なる複数の支持位置で支持するようになっている。調整補助板43は、使用しない時には、図11および図13に示すように、補助板36に重ねるように折り畳んで収納され、使用時には、図12に示すように補助板36から起立させ、その上端部46で開放トレー23を支持するようになっている。
なお、起立させた調整補助板43は、調整ヒンジ44に設けられた図示しないストッパによって、補助板36から100度前後回動した位置で支持されるようになっている。
【0030】
以下、本実施形態の作用および効果を説明する。
図13は収納状態を示す。図において、収納トレー23は全て連結棒22上に積層され、補助板36は調整補助板43を折り畳んだ上、回動先端が上(図中上側)に向くように回動し、積層した収納トレー23の側部に沿わせる。また、収納トレー23および補助板36に面ファスナー38を巻装して、これら収納トレー23および補助板36を連結棒22と一体的に保持する。
【0031】
目的の収納トレー23で光コネクタ27の接続切替等を作業を行う場合には、まず、図14に示すように、面ファスナー38を最上段に積層されている収納トレー23から取り外し、補助板36を横倒しにする。横倒しにした補助板36は、ストッパ35によってほぼ水平(図中左右)に支持される。
この時、目的の収納トレー23の直上の収納トレー23を分離、回動すれば、開放トレー23が補助板36に折り畳まれている調整補助板43上に載置されて、支持される。また、図12および図15、図16に示すように、調整補助板43を起立させて、開放トレー23を分離、回動した場合には、開放トレー23が起立した調整補助板43の上端部46に支持される。こうすることにより、開放トレー23の回動角度が緩和されて、相対回動された収納トレー23間を連結するヒンジ部25および該ヒンジ部25に近い収納トレー23に作用する変形力を軽減することができるとともに、開放トレー23の水平方向の変位量が減少して光ケーブルクロージャ全体の振動を抑制することができる。特に、上層に積層された収納トレー23を分離、回動した時には、回動角度の減少および回動による水平変位量が大幅に減少するので、前述の効果が顕著になる。
【0032】
開放トレー23の調整補助板43上への載置が完了したら面ファスナー38を、積層の最上段の開放トレー23に取り付けた受け側の面ファスナー42と係合させて張力を作用させることにより、開放トレー23の調整補助板43に対する変位を規制する。こうすることにより、開放トレー23は、調整補助板43および補助板36を介して連結棒22と一体的に保持されるので、調整補助板43を起立させて回動角度を抑制した場合であっても連結棒22に対する相対的な振動を防止することができる。
なお、面ファスナー38は、補助板36に折り畳んだ調整補助板43上に開放トレー23を載置した場合であっても、最上段の開放トレー23の面ファスナー42と容易に係合することができる。
【0033】
なお、開放トレー23を補助板36あるいは調整補助板43に押圧して固定する固定手段は、面ファスナーに限定されるものでは無い。
光ケーブルクロージャのクロージャ本体は、各実施形態に記載したクロージャスリーブ21に限定されない。
開放トレー23を保持する保持手段は、開放トレー23を連結棒22と一体的に保持可能であれば、支持バー31および補助板36、調整補助板43と面ファスナーとの組み合わせに限定されない。
【0034】
【発明の効果】
本発明の光ケーブルクロージャによれば、開放トレーを、保持手段によって連結手段と一体的に保持することにより、開放トレーの連結部材に対する相対的な振動が防止されて該開放トレーに作用する振動の影響を抑制することができるので、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能になるといった優れた効果を奏する。
【0035】
また、本発明の光ケーブルクロージャによれば、開放トレーを、固定部材によって支持部材に固定することにより、該開放トレーを連結部材と一体的に保持するので、開放トレーが目的の支持位置で安定に支持されるとともに連結部材に対する相対的な振動が防止され、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能になるといった優れた効果を奏する。
【0036】
また、本発明の光ケーブルクロージャによれば、支持部材が開放トレーに先行して回動して、開放トレーを目的位置で支持するので、開放トレーの分離、回動時に支持部材を出し忘れることが防止され、開放トレーを確実に支持することができるといった優れた効果を奏する。
【0037】
請求項2に係る光ケーブルクロージャによれば、開放トレーを支持位置調整手段によって異なる複数の位置で支持するので、開放トレーの支持位置を調整することにより、開放トレーにおける接続切替等の作業性を向上することができる。また、開放トレーの各支持位置に対応して固定手段が開放トレーを支持部材に固定するので、いずれの支持位置においても開放トレーの振動を抑制することができ、活線状態で接続切替等の作業を行うことが可能になるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ケーブルクロージャの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の光ケーブルクロージャの作用を示す斜視図である。
【図3】 図1の光ケーブルクロージャの連結棒の下面図である。
【図4】 図1の光ケーブルクロージャを示す図であって、収納トレーの収納状態を示す側面図である。
【図5】 図1の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図6】 本発明の光ケーブルクロージャの第2実施形態を示す斜視図である。
【図7】 図2の光ケーブルクロージャを示す図であって、収納トレーの収納状態を示す側面図である。
【図8】 図2の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図9】 図2の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図10】 図2の光ケーブルクロージャの作用を示す斜視図である。
【図11】 本発明の光ケーブルクロージャの第3実施形態を示す斜視図である。
【図12】 図3の光ケーブルクロージャの作用を示す斜視図である。
【図13】 図3の光ケーブルクロージャを示す図であって、収納トレーの収納状態を示す側面図である。
【図14】 図3の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図15】 図3の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図16】 図3の光ケーブルクロージャの作用を示す側面図である。
【図17】 従来例の光ケーブルクロージャを示す平面図である。
【図18】 図17の光ケーブルクロージャの側面図である。
【図19】 図17の光ケーブルクロージャが有する課題を示す拡大側面図である。
【図20】 図17の光ケーブルクロージャが有する課題を示す拡大側面図である。
【符号の説明】
20…光ケーブル、21…クロージャスリーブ、22…連結部材(連結棒)、23…収納トレー、24a…把持具、24b…把持具、25…回動連結手段(ヒンジ部)、27…光接続部(光コネクタ)、31…支持部材(支持バー)、32…固定部材(面ファスナー)、34…固定部材(面ファスナー)、35…ストッパ手段(ストッパ)、36…回動支持部材(補助板)、38…固定部材(面ファスナー)、42…固定部材(面ファスナー)、43…支持位置調整手段(調整補助板)。
Claims (5)
- 光ケーブル(20)同士の光接続部(27)を収納する光ケーブルクロージャにおいて、複数本の光ケーブルが挿通されるクロージャ本体(21)と、クロージャ本体内に挿通した光ケーブルを把持固定する把持具(24a、24b)同士を連結する連結部材(22)と、それぞれ光ケーブルから導出した光ファイバ同士を光接続する光接続部(27)を収納し、回動連結手段(25)を介して相対回動可能に連結して棚状に積層してクロージャ本体内に収納された複数枚の収納トレー(23)と、積層された収納トレーから分離して相対回動した一部の収納トレーを連結部材と一体的に保持する保持手段(31、32、34)とを備え、
前記保持手段が、分離、回動した収納トレーに取り付けることにより、連結部材から突設した支持部材(31)に該収納トレーを固定する固定部材(32、34、38、42)であり、
前記支持部材が、分離、回動される収納トレーの回動軌跡上で回動方向前方に配置され、該収納トレーの回動軌跡に沿って移動し、かつストッパ手段によって目的位置に支持される回動支持部材(36)であり、分離、回動した収納トレーがストップ手段(35)によって支持された回動支持部材によって支持されるように構成したことを特徴とする光ケーブルクロージャ。 - 回動支持部材が、分離、回動した収納トレーを異なる複数の支持位置で支持する支持位置調整手段(43)を具備し、固定部材(38、42)は支持位置調整手段で支持された収納トレーを各支持位置に対応して支持部材に固定できることを特徴する請求項1記載の光ケーブルクロージャ。
- 前記支持位置調整手段が、前記回動支持部材の収納トレーが載置される部分に、倒立自在に設置された調整補助板(43)であることを特徴とする請求項2記載の光ケーブルクロージャ。
- 前記回動支持部材として機能する補助板(36)の先端に、前記調整補助板(43)が、調整ヒンジ(44)を介して取り付けられ、前記調整補助板が前記補助板の上面(45)に平行な軸線を以て回動することにより前記補助板の上面上で倒立して、収納トレーを補助板の上面上の異なる複数の支持位置で支持するようになっていることを特徴とする請求項3記載の光ケーブルクロージャ。
- 前記固定部材が、連結部材に対して一端部が固定された帯状の面ファスナーと、積層の最上段の収納トレーに取り付けられ、前記面ファスナーの前記連結部材に対して固定された端部とは反対側の端部が係脱自在に係合される受け側の面ファスナーとで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ケーブルクロージャ。
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JP12880896A JP3765876B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 光ケーブルクロージャ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12880896A JP3765876B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 光ケーブルクロージャ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09311228A JPH09311228A (ja) | 1997-12-02 |
JP3765876B2 true JP3765876B2 (ja) | 2006-04-12 |
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Family Applications (1)
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JP12880896A Expired - Lifetime JP3765876B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 光ケーブルクロージャ |
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-
1996
- 1996-05-23 JP JP12880896A patent/JP3765876B2/ja not_active Expired - Lifetime
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