JP3765604B2 - 製袋フォームとその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の連接した帳票部を折り返して袋状に形成する製袋フォームと、その使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の製袋フォームの第1の例を示す斜視図である。この製袋フォームは、給料袋として使用されるものである。製袋フォーム10は、図中上下方向に連続する連続帳票の一葉である。製袋フォーム10の両端部には、印字時にプリンタと係合するためのスプロケット孔10a,10bが形成されている。製袋フォーム10は、帳票片11、12、及び13を有している。帳票片11と13とは、情報が複写可能な裏カーボン紙又はノンカーボン紙から形成されている。帳票片11と12とは、図中上下方向の外縁部が接着されている。従って、帳票片11と12とは、袋状に接着されている。また、帳票片13は、スポット糊等で剥離可能に、その図中左右両側外縁部が帳票片11と接着されている。
【0003】
帳票片12は、帳票片11より図中右側外縁部が長く形成されており、その領域には、ミシン目12a及び接着剤部14が形成されている。ミシン目12aは、帳票片12をそのラインに沿って折り曲げ可能としたものである。また、接着剤部14は、ミシン目12aの外側に設けられ、その上面には、剥離紙が貼付されている。
【0004】
製袋フォーム10は、ドットプリンタにより処理される。帳票片13上から受取人の氏名や給料明細等の情報が印字されると、その情報は、帳票片11上には選択的に、帳票片12上にはすべて複写される。そして、この処理後、帳票片13は、袋状に形成された帳票片11,12からセパレータで分離され、控えとして使用される。また、帳票片11と12とでなす袋状部分に、現金等が収納される。その後、接着剤部14の剥離紙が剥離され、ミシン目12aから帳票片12の外側部分を帳票片11側に折り返し、接着剤部14と帳票片11とを接着する。これにより、袋状部分の開口辺が封止される。
【0005】
図5は、従来の製袋フォームの第2の例を示す平面図である。この製袋フォーム20は、上記第1の例と同様に、給料袋として使用されるものである。
製袋フォーム20は、一方向に連接された帳票部21、22、及び23を有している。帳票部21と22との間、及び帳票部22と23との間には、折り返し可能なミシン目24及び25が形成されている。帳票部21は、他の帳票部22及び23より横幅が長く形成されている。そして、帳票部21の図中左側外縁部には、ミシン目21aが形成されている。
【0006】
また、帳票部21のミシン目21aの外側であって図中裏面側には、剥離紙を有する接着剤部26が設けられている。また、帳票部21と22との図中上下側の辺の外縁部であって図中裏面側には、接着剤部27が設けられている。さらに、帳票部22と23との図中表面側には、両者が重ねられ加圧されることにより、両者を剥離可能に接着する接着剤部28が設けられている。
【0007】
製袋フォーム20の図中表面側には、NIP(ノンインパクトプリンタ)により、受取人の氏名や給料明細等が印字される。印字後、ミシン目24は、帳票部21と22との図中裏面側同士が重なるように折り返される。これが加圧されると、帳票部21と22とは接着剤部27により袋状に接着される。また、ミシン目25は、帳票部22と23との図中表面側同士が重なるように折り返される。これが加圧されると、接着剤部28により、両者は剥離可能に接着される。従って、帳票部22と23とに印字された給料明細等の情報が一時的に隠蔽される。また、帳票部21と22とでなす袋状部分には、現金等が収納される。そして、ミシン目21aが帳票部21の図中裏面側に折り返され、接着剤部26が帳票部23の図中裏面側に接着されることで、帳票部21と22とでなす袋状部分が封止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の製袋フォームでは、以下の課題があった。
第1の例では、給料明細等の情報を複写によって印字する方式であるので、ドットプリンタでしか印字できず、NIPを使用することができないという問題があった。従って、製袋フォーム10の処理速度が遅いという問題があった。
また、第1,第2の例ともに、収納物がない場合でも、給料明細等の情報が見えやすくなること等から、第1の例での接着剤部14、第2の例での接着剤部26をそれぞれ設け、袋状の開口部分を封止する必要があった。これにより、無駄な作業を行わなければならないという問題があった。
また、製袋フォームの大きさに対して小さい収納物(例えば、小銭)は、袋状部分の内部で移動してしまい、収納物の安定性に欠けるとともに、その収納物が袋を突き破って外に出てしまう可能性があるという問題があった。
【0009】
一方、製袋フォームの基材の一部に窓を設け、その窓から印字した部分が見えるようにしたものが知られている。このようにすれば、プリンタにより片面印字をする場合において、製袋フォームの表面側には印字できないときであっても、受取人の氏名等が見えるように形成することができる。
しかし、収納物が移動してしまい、窓部から見えてしまう場合があるという問題があった。これとは反対に、収納物が移動してしまうことによって、窓部から本来見える情報が隠されてしまうという問題があった。
【0010】
これらの問題点を解決するために、本件出願人は、NIPによる出力が可能であり、収納物がないときは開口部分の封止作業を行う必要がなく、収納物の移動を抑制して安定させた製袋フォームを既に出願している(特願平7−249471号)。
しかしこの発明では、収納物がないときでも、収納物を収納した後に袋状の開口部分を封止するための接着剤部が残ってしまうという欠点を有していた。また、収納物の収納後に開口部分を接着剤部により接着するときに、その接着剤部は、袋状の内部に位置しているので、接着剤部上の剥離部材を剥離しにくかった。ここで、剥離部材を剥離しやすくするためには接着剤部と対向する領域を一部ずつ切り取らなければならず、煩雑である。
【0011】
本発明の課題は、特願平7−249471号の発明の利点を生かしつつ、収納物がないときは、開口部分を封止するための接着剤部が残らず、かつ収納物があるときは、その接着剤部により簡便に開口部分を封止することができるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、第1帳票部(31)と第2帳票部(32)とを有する基材部と、前記基材部の前記第1帳票部と前記第2帳票部との連接部分に形成された第1折り返しライン(33)と、前記基材部の前記第2帳票部側に形成され、前記第1折り返しラインの近傍であって前記第1折り返しラインと平行な第2折り返しライン(32e)と、前記基材部の前記第1折り返しライン及び前記第2折り返しラインに垂直な2辺の外縁部の所定領域に設けられ、前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに前記第1帳票部と前記第2帳票部をその領域において接着する第1接着剤部(35a〜35d)と、前記第1帳票部及び前記第2帳票部の前記第1折り返しライン及び前記第2折り返しラインに平行な辺の外縁部の所定領域に設けられ、前記第1折り返しラインが折り返されたときに重なり合うことにより前記第1帳票部と前記第2帳票部とをその領域において接着するとともに、前記第2折り返しラインが折り返されたときに重なり合わないことによりその領域を非接着にする第2接着剤部(36a〜36d)と、前記基材部の前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部が設けられた面と反対の面であって前記第2帳票部の前記第2接着剤部より外側の所定領域、又は前記基材部の前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部が設けられた面と同一面であって前記第1帳票部の前記第2接着剤部より外側の所定領域に設けられ、前記基材部の前記第2折り返しラインが折り返され、さらに前記第1帳票部の前記第2接着剤部が設けられた部分より外側の外縁部が前記第2帳票部の外縁部と重なるように折り返されたときに、その重なり合う外縁部を接着する第3接着剤部(37)と、前記第3接着剤部の上面を覆い、前記第3接着剤部と剥離可能に設けられた剥離部材とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の製袋フォームにおいて、前記基材部の前記第1接着剤部の内側に位置するラインであって前記基材部が前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインから折り返されたときに重なり合う位置に形成され、前記基材部が前記第1接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第1接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第1ミシン目(34a,34b)と、前記基材部の前記第2接着剤部の内側に位置するラインであって前記基材部が前記第1折り返しラインから折り返されたときに重なり合う位置に形成され、前記基材部が前記第2接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第2接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第2ミシン目(31b,32b)とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載の製袋フォームにおいて、前記基材部の前記第2帳票部側の前記第2接着剤部の外側に位置するラインであって前記第2折り返しラインが折り返されたときに前記第1帳票部側の前記第2ミシン目と重なる位置に形成され、前記基材部が前記第3接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第3接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第3ミシン目(32a)を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに密着する面側には、個別情報の記録領域(32d)を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方に形成され、前記基材部の一部の領域が開口され又は下地が目視可能に透明化処理された窓部(31c)と、前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに厚み方向において前記窓部の領域と重なる領域に設けられた第2の個別情報の記録領域(32c)とを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに密着する面側に設けられ、一部に収納口を有するように袋状に接着された第3帳票部(39a)を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の製袋フォームの使用方法であって、前記製袋フォーム内に収納する物品がないときは、前記第1折り返しラインを折り返して加圧することにより、前記第1帳票部と前記第2帳票部とを前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部により接着し、前記製袋フォーム内に収納する物品があるときは、前記第2折り返しラインを折り返して加圧することにより、前記第1帳票部と前記第2帳票部とを前記第1接着剤部により接着して袋状に形成し、その袋状の内部に前記物品を収納した後に、前記剥離部材を剥離し、前記第1帳票部の前記第2接着剤部が設けられた部分より外側の外縁部を前記第2帳票部の外縁部と重なるように折り返し、その重なり合う外縁部を前記第3接着剤部により接着することで、前記袋状の収納口を封止することを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項7に記載の製袋フォームの使用方法において、前記製袋フォームに収納する物品がないときは、前記第1帳票部及び前記第2帳票部の前記第1折り返しラインと平行な辺の外縁部であって前記第2接着剤部が設けられた部分の外側の前記第3接着剤部を含む外縁部を切断することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明による製袋フォームの一実施形態を示す図である。この実施形態での製袋フォーム30は、従来例と同様に、給料袋として使用されるものである。
製袋フォーム30は、図中上下方向に連続する連続帳票の一葉である。製袋フォーム30の図中左右側の外縁部には、製袋フォーム30がプリンタにより処理されるときにプリンタの用紙搬送部と係合するためのスプロケット孔30a及び30bが形成されている。
【0021】
製袋フォーム30は、帳票部31と32とを有している。帳票部31と32との間には、折り返し可能なミシン目33が設けられている。帳票部31の左側領域には、ミシン目33と平行なミシン目31a及び31bが形成されている。同様に、帳票部32の図中右側領域には、ミシン目33と平行なミシン目32a及び32bが形成されている。
【0022】
ここで、ミシン目31aと32a、及びミシン目31bと32bは、ミシン目33に対して線対称となる位置に形成されている。すなわち、ミシン目33から折り返されて帳票部31と32とが重なったときに、ミシン目31aと32a、及びミシン目31bと32bとが重なる位置に形成されている。
また、製袋フォーム30の図中上下側の外縁部には、ミシン目33と垂直な方向にミシン目34a及び34bが形成されている。
さらに、帳票部32のミシン目33の近傍には、ミシン目33と平行にミシン目32eが形成されている。ミシン目32eは、ミシン目31bと32aとがミシン目32eに対して線対称となる位置に形成されている。すなわち、ミシン目32eから折り返されて帳票部31と32とが重なったときに、ミシン目31bと32aとが重なるように形成されている。
【0023】
図1(a)に示す製袋フォーム30の表面側において、帳票部31のミシン目31aと31bとの間の領域には、接着剤部36a及び36bが設けられている。また、帳票部31のミシン目34a及び34bの外側の領域には、それぞれ接着剤部35a及び35bが設けられている。
同様に、帳票部32のミシン目32aと32bとの間の領域には、接着剤部36c及び36dが設けられている。また、帳票部32のミシン目34a及び34bの外側の領域には、それぞれ接着剤部35c及び35dが設けられている。そして、接着剤部36aと36c、36bと36d、35aと35c、及び35bと35dとは、ミシン目33に対して線対称となる位置に設けられている。
これらの接着剤部35及び36には、感圧接着剤が用いられている。感圧接着剤は、互いに重ねられて加圧されると、強接着される性質を有するものである。
【0024】
なお、図1に示すように、接着剤部36aと36b、及び接着剤部36cと36dは、図中左右方向にずれて配置されている。これは、製袋フォーム30が連続帳票の一葉であり、各製袋フォーム30は、略蛇腹状に折りたたまれているので、このときに互いに重なる製袋フォーム30の接着剤部36同士が貼り付いてしまうことを防止するためである。接着剤部35a及び35cと、接着剤部35b及び35dも同様であり、接着剤部35a及び35cは、図1中上側寄りに、接着剤部35b及び35dは、ミシン目34b寄りに配置されている。
【0025】
一方、図1(b)に示す製袋フォーム30の裏面側において、帳票部32のミシン目32aの外側には、接着剤部37が設けられている。接着剤部37は、帳票部32上に設けられた接着剤と、その上面を覆うように剥離可能に貼付された剥離部材とから構成されている。接着剤部37には、一般の両面テープを用いても良い。
【0026】
帳票部31の所定領域には、基材が開口された窓31cが形成されている。さらにこの窓31c上には、窓31cの領域を覆うように透明又は半透明のフィルム38が接着されている。
また、帳票部31の他の領域には、ポケット部39が形成されている。ポケット部39は、透明,半透明若しくは不透明のフィルム又は紙材等からなる帳票片39aと、帳票片39aを接着している接着剤部39bとから構成されている。接着剤部39bは、帳票片39aの図中左側の1辺が開口して略ポケット状となるように、帳票片39aの3辺の外縁部に設けられている。
これらの窓31cの形成及びフィルム38の接着、接着剤部39bの塗布及び帳票片39aの接着は、例えばフンケラー社製の帳票加工機「ウェブフィニッシングシステム」を用いて行われる。
【0027】
図1(a)において、帳票部32上には、個別情報を記録するための記録領域32cと、隠蔽情報を記録するための記録領域32dが設けられている。記録領域32cは、この実施形態では給料の受取人の氏名や支払い年月等が印字される領域である。また、記録領域32dは、この実施形態では給料の支給額等が印字される領域である。
記録領域32cは、ミシン目33又は32eが折り返され帳票部31と32とが重ねられたときに、厚み方向において窓31cの領域内に入るように配置されている。
【0028】
次に、製袋フォーム30の使用方法について説明する。
先ず、製袋フォーム30は、連続帳票の状態でプリンタ(NIP)により処理される。帳票部32の記録領域32c及び32dには、それぞれ上述した所定の情報が印字される。
【0029】
次に、製袋フォーム30は、2通りの場合に分けて処理される。第1に、製袋フォーム30内に現金その他の収納物がないとき(例えば、給料が銀行振り込みであるとき)は、ミシン目31a及び32aがスリットされる。これにより、製袋フォーム30の左右両側のスプロケット孔30a及び30bを有する部分、並びに帳票部32の接着剤部37を有する部分が切り落とされる。
【0030】
そして、ミシン目33が折り返される。ミシン目33は、帳票部31と32との図1中、表面側が密着するように折り返される。この折り返しにより、接着剤部35aと35c、接着剤部35bと35d、接着剤部36aと36c、及び接着剤部36bと36dが重なり合う。これが加圧されると、これらの接着剤部同士が接着される。すなわち、帳票部31と32との3辺の外縁部が接着される。なお、加圧は、メールシーラー等を用いて行われる。
【0031】
図2は、このときの製袋フォーム30を示す平面図である。窓31cからは、記録領域32cに印字された情報が見えるようになる。また、記録領域32dは、外部から隠蔽される。
【0032】
一方、製袋フォーム30内に現金その他の収納物があるときは、切断ライン31f及び32fが切断される。これにより、製袋フォーム30の左右両側のスプロケット孔30a及び30bを有する部分が切り落とされる。
そして、ミシン目32eが折り返される。ミシン目32eは、上述のミシン目33と同様に、帳票部31と32との図1中、表面側が密着するように折り返される。この折り返しにより、接着剤部35aと35c、及び接着剤部35bと35dが重なり合う。一方、ミシン目32eの折り返しによっては、接着剤部36aと36c、及び接着剤部36bと36dとは、厚み方向においてずれて配置され、重ならない。これが上述と同様に加圧されると、接着剤部35aと35c、及び接着剤部35bと35dが接着される。すなわち、帳票部31と32との折り返されたミシン目32eと垂直な2辺の外縁部が接着される。これにより、製袋フォーム30は、1辺が開口された袋状に形成される。
【0033】
図3は、このときの製袋フォーム30の様子を示す斜視図である。そして、この袋状の開口された部分から現金や源泉徴収票等の収納物を入れることができる。ここで、収納物をポケット部39内に収納すれば、収納物の製袋フォーム30内での可動範囲を小さくすることができる。これにより、収納物が、窓31cから見えることを防止することができる。
収納物の収納後は、接着剤部37の剥離部材を剥離し、ミシン目31aを接着剤部37側に折り返して、ミシン目31aより外側の外縁部を接着剤部37に接着させ、製袋フォーム30の袋状部分の開口部を封止する。この封止により、実質的にポケット部39の開口辺(図1中、左側)が封止されるので、ポケット部39から収納物が脱落してしまうことはない。
【0034】
以上により、収納物がないときは、全ての外縁部が接着されるので、特に作業を行う必要はない。さらに、不要な接着剤部37が製袋フォームに残らない。また、収納物を収納するときと収納しないときとで、折り返しの位置をミシン目33又は32eに変えることのみで、製袋フォーム30の共通化を図ることができる。
【0035】
収納物がない製袋フォーム30の受取人は、図2において、ミシン目34a,34b,並びに重なったミシン目31b及び32bを裁断して、接着剤部35及び36により接着された領域を除去すれば、帳票部31と32とを見開くことができ、記録領域32dに印字された給料の支給額等を見ることができるようになる。
また、収納物がある製袋フォーム30の受取人は、ミシン目34a及び34b、並びに重なったミシン目31b及び32aを裁断して、接着剤部35及び37の領域を除去すれば、帳票部31と32とを見開くことができ、製袋フォーム30内に収納された現金等を受け取ることができるとともに、記録領域32dに印字された給料の支給額等を見ることができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、均等の範囲内で以下のような種々の変形が可能である。
(1)ミシン目33,32e及び31aは、必ずしも形成する必要はない。例えば帳票加工機がこの位置から正確に折り返すことができれば良い。また、ミシン目34a,34b,31b,32a及び32bは、必ずしも形成する必要はなく、例えば印刷等により裁断ラインを明示しておき、受取人が、はさみ等でこのラインを切断するようにしても良い。
(2)窓31cは、基材を開口する方法に限らず、透明化剤を塗布して帳票部31の基材の一部を透明化処理しても良い。なお、製袋フォーム30の両面側に印字するようにしたときは、窓31cは不要である。
【0037】
(3)ポケット部39は、必要に応じて設けられるものであり、必ずしも設けられるものではない。また、ポケット部39は、帳票部32側に設けても良い。さらに、ポケット部39は、窓部31cを設けないときは、帳票部31又は32の略全面に設けても良い。さらにまた、ポケット部39の帳票片39aは、透明又は半透明であれば内部に収納された収納物を見ることができ、不透明な紙材等であればその上面に印字することができる。
【0038】
(4)接着剤部37は、帳票部32側に設けたが、帳票部31側に設けても良い。このときは、帳票部31の図1中表面側のミシン目31aと切断ライン31fとの間に設けられる。
(5)帳票部31と32との、図1中裏面側には、何も印刷されていなくても良いが、彩紋印刷等をすれば、記録領域32dに印字された内容が見えにくくなり、好ましい。
(6)実施形態では、製袋フォーム30は、給料袋として使用したが、これに限定されず、収納物が収納されるときとされないときとがあるものに対して、広く適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1又は請求項7若しくは請求項8の発明によれば、収納物がないときは、全ての外縁部が接着されるので、特に作業を行う必要はなく、さらに第3接着剤部が製袋フォームに残らない。また、収納物があるときは、剥離部材を簡便に剥離して第3接着剤部により袋状の開口部分を封止することができる。したがって、収納物の有無に応じて作業を簡易に行うことができる。さらに、収納物を収納するときと収納しないときとで、折り返し位置(第1折り返しライン又は第2折り返しライン)を変えることのみで対応することができる。これにより、製袋フォームの共通化を図ることができる。
【0040】
請求項2の発明によれば、全ての外縁部が接着された製袋フォームを開封するときに、はさみ等を使用しないで簡便に開封することができる。
請求項3の発明によれば、第3接着剤部を用いて封止した製袋フォームを開封するときに、はさみ等を使用しないで簡便に開封することができる。
【0041】
請求項4の発明によれば、この領域に記録した情報を隠蔽することができる。請求項5の発明によれば、製袋フォームに片面印字を行っても、その反対側の面から、窓部を介して印字した情報が見えるようになる。
請求項6の発明によれば、収納物を第3帳票部により形成されるポケット状の部分に収納することができるようになり、収納物の内部での移動を抑制して収納物を安定させることができ、収納物の脱落等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による製袋フォームの一実施形態を示す図である。
【図2】図1の製袋フォーム30がミシン目33から折り返されて製袋されたときの様子を示す平面図である。
【図3】図1の製袋フォーム30がミシン目32eから折り返されて製袋されたときの様子を示す斜視図である。
【図4】従来の製袋フォームの第1の例を示す斜視図である。
【図5】従来の製袋フォームの第2の例を示す平面図である。
【符号の説明】
30 製袋フォーム
30a,30b スプロケット孔
31,32 帳票部
31a,31b,32a,32b,32e,33,34a,34b ミシン目
31f,32f 切断ライン
31c 窓部
32c,32d 記録領域
35a,35b,35c,35d 接着剤部
36a,36b,36c,36d 接着剤部
37 接着剤部
38 フィルム
39 ポケット部
39a 帳票片
39b 接着剤部
Claims (8)
- 第1帳票部と第2帳票部とを有する基材部と、
前記基材部の前記第1帳票部と前記第2帳票部との連接部分に形成された第1折り返しラインと、
前記基材部の前記第2帳票部側に形成され、前記第1折り返しラインの近傍であって前記第1折り返しラインと平行な第2折り返しラインと、
前記基材部の前記第1折り返しライン及び前記第2折り返しラインに垂直な2辺の外縁部の所定領域に設けられ、前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに前記第1帳票部と前記第2帳票部をその領域において接着する第1接着剤部と、
前記第1帳票部及び前記第2帳票部の前記第1折り返しライン及び前記第2折り返しラインに平行な辺の外縁部の所定領域に設けられ、前記第1折り返しラインが折り返されたときに重なり合うことにより前記第1帳票部と前記第2帳票部とをその領域において接着するとともに、前記第2折り返しラインが折り返されたときに重なり合わないことによりその領域を非接着にする第2接着剤部と、
前記基材部の前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部が設けられた面と反対の面であって前記第2帳票部の前記第2接着剤部より外側の所定領域、又は前記基材部の前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部が設けられた面と同一面であって前記第1帳票部の前記第2接着剤部より外側の所定領域に設けられ、前記基材部の前記第2折り返しラインが折り返され、さらに前記第1帳票部の前記第2接着剤部が設けられた部分より外側の外縁部が前記第2帳票部の外縁部と重なるように折り返されたときに、その重なり合う外縁部を接着する第3接着剤部と、
前記第3接着剤部の上面を覆い、前記第3接着剤部と剥離可能に設けられた剥離部材と
を備えることを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項1に記載の製袋フォームにおいて、
前記基材部の前記第1接着剤部の内側に位置するラインであって前記基材部が前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインから折り返されたときに重なり合う位置に形成され、前記基材部が前記第1接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第1接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第1ミシン目と、
前記基材部の前記第2接着剤部の内側に位置するラインであって前記基材部が前記第1折り返しラインから折り返されたときに重なり合う位置に形成され、前記基材部が前記第2接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第2接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第2ミシン目と
を備えることを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項2に記載の製袋フォームにおいて、
前記基材部の前記第2帳票部側の前記第2接着剤部の外側に位置するラインであって前記第2折り返しラインが折り返されたときに前記第1帳票部側の前記第2ミシン目と重なる位置に形成され、前記基材部が前記第3接着剤部により接着された後に、前記基材部の前記第3接着剤部が設けられた部分を裁断可能とした第3ミシン目を備える
ことを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、
前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに密着する面側には、個別情報の記録領域を備える
ことを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、
前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方に形成され、前記基材部の一部の領域が開口され又は下地が目視可能に透明化処理された窓部と、
前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに厚み方向において前記窓部の領域と重なる領域に設けられた第2の個別情報の記録領域と
を備えることを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の製袋フォームにおいて、
前記第1帳票部又は前記第2帳票部の少なくとも一方の面上であって前記第1折り返しライン又は前記第2折り返しラインが折り返されたときに密着する面側に設けられ、一部に収納口を有するように袋状に接着された第3帳票部を備える
ことを特徴とする製袋フォーム。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の製袋フォームの使用方法であって、
前記製袋フォーム内に収納する物品がないときは、前記第1折り返しラインを折り返して加圧することにより、前記第1帳票部と前記第2帳票部とを前記第1接着剤部及び前記第2接着剤部により接着し、
前記製袋フォーム内に収納する物品があるときは、前記第2折り返しラインを折り返して加圧することにより、前記第1帳票部と前記第2帳票部とを前記第1接着剤部により接着して袋状に形成し、その袋状の内部に前記物品を収納した後に、前記剥離部材を剥離し、前記第1帳票部の前記第2接着剤部が設けられた部分より外側の外縁部を前記第2帳票部の外縁部と重なるように折り返し、その重なり合う外縁部を前記第3接着剤部により接着することで、前記袋状の収納口を封止する
ことを特徴とする製袋フォームの使用方法。 - 請求項7に記載の製袋フォームの使用方法において、
前記製袋フォームに収納する物品がないときは、前記第1帳票部及び前記第2帳票部の前記第1折り返しラインと平行な辺の外縁部であって前記第2接着剤部が設けられた部分の外側の前記第3接着剤部を含む外縁部を切断する
ことを特徴とする製袋フォームの製造方法。
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