JP3764734B2 - マスクブランクスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路や液晶表示板等の製造に用いられる転写マスク(及び転写マスクの原版であるマスクブランクス)に使用するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法、並びに該基板を使用したマスクブランクス及び転写マスクの製造方法に関する。
電子デバイス用ガラス基板を使用したフォトマスクブランクスや情報記録媒体は、転写露光光に対し光学的変化をもたらす遮光性膜や位相シフト膜などや、情報を記録する記録膜などの機能薄膜を、電子デバイス用ガラス基板上に1または複数層形成して製造される。これらフォトマスクブランクスや情報記録媒体などの電子デバイスの製造工程において、ガラス基板に存在する欠陥を検査する欠陥検査や、電子デバイスを製造した後、欠陥検査が通常行われる。電子デバイス用ガラス基板に存在する欠陥は、キズ、汚れ、泡、脈理等であり、これらの欠陥を、目視検査や、ガラス基板表面に検査光を照射しガラス基板からの透過光や散乱光を利用して欠陥を検出する欠陥検査装置で検査が行われる。
一方、電子デバイスを製造した後の欠陥検査は、機能薄膜中または機能薄膜上に異物やピンホールがないか、また、光学特性や記録特性等の問題がないか検査するものである。
特に、電子デバイス用ガラス基板に存在する欠陥の中でもクラックと呼ばれる亀裂状態の欠陥は、研削工程や、比較的研磨砥粒の粒径が大きい仕上げ研磨工程の前の研磨工程(例えば、酸化セリウムを主材とする研磨工程)で形成され、ある方向では全く検出できず、またある方向ではガラス基板表面でほとんど幅をもっていないため検出しにくいものである。
上述の欠陥検査では、ガラス基板をあらゆる方向から即座に検査できるという検査の効率化と確実性、および欠陥種別の判別が有利な目視検査が行われるが、人の目では確認できない大きさの欠陥は検出できず、また、クラックはガラス基板表面での大きさが非常に小さいため見落とすことも少なくない。このように本来ガラス基板表面に小さなクラックがあるにもかかわらず、欠陥検査を合格したガラス基板は、ガラス基板上に機能薄膜を形成し電子デバイスを製造したときに行われる欠陥検査工程で初めて、欠陥検査機により検知される。
クラックは膜下欠陥であるため、電子デバイスを製造した後では修正することができない。従って、電子デバイスを製造した後、クラックの膜下欠陥を検出した場合は、廃棄するか、機能薄膜を除去した後、再度ガラス基板表面を精密研磨して電子デバイスを作り直さなければならず、製造歩留まりが悪く、製造コストがたかいという問題があった。
以下、電子デバイス用ガラス基板としてフォトマスクブランクス用ガラス基板を例にとって説明する。
現在、半導体集積回路や液晶表示板を製造する際に、配線その他の領域の形成プロセスにおいて、フォトリソグラフィー技術が適用されている。
このフォトリソグラフィー工程において、露光用原版として使用されるフォトマスクは、透明基板上にパターニングされた遮光性膜が形成されており、遮光性膜パターンが露光装置を介してシリコンウエハーやガラス基板の被転写体上に転写され、半導体集積回路や液晶表示板が製造される。シリコンウエハーやガラス基板上に転写されるパターン特性は、フォトマスクに形成されている遮光性膜パターンに直接関係しており、遮光性膜パターンにはパターン欠陥がないことが重要である。
パターン欠陥の原因としては、電子デバイス用ガラス基板表面の欠陥(キズや異物付着など)による膜下欠陥、フォトマスクブランクスの欠陥(異物付着やハーフピンホール(膜に付着した異物が抜けることによってできるピンホール)など)による膜中、膜上欠陥等幾つか考えられるが、パターンの微細化と相俟って、電子デバイスを製造した後に修正が困難、または修正できない電子デバイス用ガラス基板における表面欠陥および基板形状の精度がより厳格になっている。
電子デバイス用ガラス基板は、例えば、特許文献1に開示されているように、酸化セリウムを主材とする研磨材を用いて研磨した後、コロイダルシリカを用いて仕上研磨(精密研磨)する研磨方法を経て製造される。
図6は、従来の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を示す図である。
図6において、ガラス基板の主表面を、平均粒径が約1〜3μm程度の比較的大きな研磨砥粒を用いて研磨する粗研磨工程(S601)の後、平均粒径が1μm以下の比較的小さな研磨砥粒を用いて研磨する精密研磨工程(S602)を行った後に、目視などによる欠陥検査工程(S603)を行ってガラス基板を製造する。
特開平1−40267号公報
ガラス基板の欠陥の中でもクラックは、ガラス基板に膜を形成してフォトマスクブランクスを製造したときに初めて、フォトマスクブランクスに対する表裏面からの検査光を照射することによる欠陥検査装置によって確認されることが多い。また、このような膜下欠陥のあるフォトマスクブランクスを用いて、フォトマスクにした場合、フォトマスクに形成されるパターンの断線が起こり、欠陥となる。
近年のパターンの微細化に伴い、フォトマスクに描画されるパターンの線幅は狭く、また複雑なパターンが要求されている。このような近年のパターンの微細化により、一枚のフォトマスクブランクスから一枚のフォトマスクを作製するのに、数日かかるものもでてきている。よって、修正可能な欠陥であれば良いが、修正不可能な欠陥の場合、フォトマスクブランクスを再度一から作り直さなければならない。また、修正可能な欠陥であっても、費用と時間がかかるという問題があった。
そこで、上述の問題を解決するための一つの手段として、このクラックを仕上げ研磨で確実に除去するために、仕上げ研磨の研磨時間を長く行い、十分な研磨取代を確保することによって、クラックを除去しようとする試みがされていた。
しかし、この方法では確かにクラックは少なくなる方向に推移はしたが、精密研磨前の研磨工程でできるクラックの深さは様々であり、研磨取代不足によりクラックが残ってしまうことも少なくなかった。
また、基板表面近傍に存在するクラックを確実に除去するために、精密研磨の研磨時間を長くすると、ガラス基板端面の縁だれが大きくなってしまうという問題点があった。
これは、近年、パターンの微細化により、露光機のステッパーにフォトマスク(レチクル)を装着する際の精度が厳格化されており、ガラス基板端面の形状(平坦度)精度が要求されている。ガラス基板端面の形状精度(例えば、基板端面の縁だれ)が悪いと、ステッパーに装着する際の基板の吸引が確実に行われず、装着時の位置精度が悪くなる。
また、ガラス基板の選別方法として、特開2002−201042号公報が提案されている。これは、スライスされたシリカガラス基板原料に研磨を行って、洗浄、乾燥した後、エッチングして得られたシリカガラス基板を検査して、基板表面に平行な方向に0.3μm以上の欠陥が基板表面に存在しないシリカガラス基板を選ぶことを特徴としている。
ここで問題となっているガラス基板の凹欠陥の原因となるクラック(潜傷)は、主に研削工程(ラッピング工程)で発生する。研削工程後の研磨工程(粗研磨、精密研磨)は、このクラックや、傷等の欠陥を除去することを目的とするものである。
この方法では、ラッピング、粗研磨、最終精密研磨した後、ガラス基板表面をエッチングしているため、エッチングによるガラス基板表面の荒れについては何等考慮されていない。更に、この方法を用いた場合、ラッピング工程で形成されたクラックは、シリカガラスの性質上、粗研磨で行われる酸化セリウム等による研磨剤によるクラックの局所的な加圧により、クラックは深さ方向に進行されやすくなり、過剰な最終精密研磨(研磨取代を多くする=研磨加工時間が長い)をしなければクラックを除去できない。従って、生産性が低下、ガラス基板端面の縁だれ量が大きくなるという問題がある。
また、最終精密研磨後の薬品によるエッチング除去量が0.2〜0.5μmなので、凹欠陥が全くない場合でも石英ガラス基板の表面粗さが荒れる。
マスクブランクス用ガラス基板等のリソグラフィーに使用されるガラス基板は、露光波長の短波長化(パターンの微細化)になるに従って、高平坦性かつ高平滑性が要求される。平滑性に着目すると、露光波長がArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)においては、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下、EUV(波長13〜14nm)においては、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.15nm以下が要求されているが、上述のエッチング条件では、ガラス基板の表面粗さが荒れてしまい、これらの要求を満足することができない。
そこで、本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するものであり、第1に、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長域でも使用することができる高い平滑性を有するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法を提供することを課題とする。
第2に、さらに上述に加え、ガラス基板主表面上に表面欠陥がないマスクブランクス用ガラス基板、さらに、ガラス基板端面の縁だれによる影響のないマスクブランクス用ガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
第3に、膜下欠陥のない、さらに露光機のステッパーに確実に装着可能なマスクブランクスの製造方法を提供することを課題とする。
第4に、パターン欠陥(パターン断線等)のない、さらに、露光機のステッパーに確実に装着可能な転写マスクの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様によれば、エッチング処理後、精密研磨工程を含む後処理工程を経て得られたマスクブランクス用ガラス基板において、前記ガラス基板の主表面の表面粗さが二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下であることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
また、本発明の第2の態様によれば、前記エッチング処理は、前記ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる作用を有することを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
更に、第3の態様によれば、前記ガラス基板の主表面の表面欠陥が目視検査により検出できないことを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
本発明の第4の態様によれば、前記ガラス基板の主表面の周縁部の縁だれ量が−2μm〜0μmであることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
また、本発明の第5の態様によれば、上記したマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に、転写露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜が形成されていることを特徴とするマスクブランクスが得られる。
本発明の第6の態様によれば、前述したマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に、転写露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜パターンが形成されていることを特徴とする転写マスクが得られる。
以下、本発明の構成を列挙する。
(構成1)
ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる工程を有するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法において、前記欠陥を顕在化させる工程後に、ArF或いはF2エキシマレーザー、又は、EUVに要求される平滑性が得られるような精密研磨を行う精密研磨工程を含む後処理工程を行い、前記欠陥を顕在化させる工程は、前記精密研磨工程後に行われる欠陥検査で判別できる程度に、前記主表面上のクラックを拡大するエッチング処理を含んでいることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成2)
前記後処理工程は前記主表面に精密研磨を施す精密研磨工程と、前記精密研磨工程の後の主表面を洗浄する洗浄工程と、を含むことを特徴とする構成1に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成3)
前記洗浄工程の後、さらに欠陥検査工程を有することを特徴とする構成に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成4)
ガラス基板表面を、所定の平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨する粗研磨工程の後、前記所定の平均粒径より小さい平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨し、ArF或いはF2エキシマレーザー、又は、EUVに要求される平滑性が得られるような精密研磨工程を行ってガラス基板を製造するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法において、
前記精密研磨工程を行う前に、ガラス基板表面をエッチング処理することにより、前記ガラス基板表面から深さ方向に延び、前記精密研磨工程後に残存するクラックを、前記精密研磨工程後に行う欠陥検査工程で判別できる程度の大きさに拡大させることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成5)
前記精密研磨工程後、前記ガラス基板の主表面を洗浄する洗浄工程をおこなうことを特徴とする構成記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成6)
構成4において、前記粗研磨工程で使用される研磨砥粒は、酸化セリウムであり、前記精密研磨工程で使用する研磨砥粒は、コロイダルシリカであることを特徴とするマスクブラクス用ガラス基板の製造方法。
(構成
前記洗浄工程後の前記ガラス基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下の粗さを有していることを特徴とする構成2又は5記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成8)
構成1又は4において、前記エッチング処理は、クラックをガラス基板表面で0.2μm以上の幅に拡大させるようにする処理であることを特徴とするマスクブランクス用ガラスの製造方法。
(構成
前記洗浄工程は、洗浄液としてエッチング作用を有するものを使用し、エッチングによるガラス基板の除去量が0μm超、0.01μm未満となる条件で洗浄することを特徴とする構成2又は5に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成10
記欠陥検査工程は、目視検査で行うことを特徴とする構成3又は4記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成11
前記エッチング処理は、前記ガラス基板の精密研磨する側の表面を0.01〜0.2μm除去するものであることを特徴とする構成1又は4記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
(構成12
構成1ないし11の何れかに記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法によって得られたガラス基板の主表面上に、転写露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
(構成13
構成12に記載のマスクブランクスにおける前記薄膜をパターニングして薄膜パターンを形成することを特徴とする転写マスクの製造方法。
本発明によれば、マスクブランクス用ガラス基板の表面近傍における潜在的欠陥を顕在化させることにより欠陥検出を容易にすることができ、具体的には以下のような、産業上有用な著しい効果を奏する。
1)ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長域でも使用することができる高い平滑性を有する電子デバイス用ガラス基板、及びその製造方法を提供することができる。
2)さらに上述に加え、ガラス基板主表面上に表面欠陥がないマスクブランクス用ガラス基板、さらに、ガラス基板端面の縁だれによる影響のないマスクブランクス用ガラス基板、及びその製造方法を提供することができる。
3)膜下欠陥のない、さらに露光機のステッパーに確実に装着可能なマスクブランクス及びその製造方法を提供することができる。
4)パターン欠陥(パターン断線等)のない、さらに露光機のステッパーに確実に装着可能な転写マスク、及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態について、上述の構成毎に説明する。
第1の態様におけるマスクブランクス用ガラス基板は、エッチング処理後、精密研磨工程を含む後処理工程を経て得られたマスクブランクス用ガラス基板であって、前記ガラス基板の主表面の表面粗さが二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下であることを特徴とする。好ましくは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で、0.15nm以下が望ましい。
マスクブランクス用ガラス基板の主表面の表面粗さが二乗平均平方根粗さ (RMS)で0.2nm以下と高い平滑性を有するので、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長領域でも使用可能なマスクブランクス用ガラス基板を提供できる。
第2の態様におけるマスクブランクス用ガラス基板は、構成1における前記エッチング処埋か、ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる作用を有することを特徴とする。ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる作用を有するエッチング処理を、精密研磨工程の前に行っているので、高い平滑性を有するマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
ここでいうガラス基板の主表面上に残存する欠陥とは、クラックなどの凹状の表面欠陥をいう。
第3の態様におけるマスクブランクス用ガラス基板は、第1又は第2の態様におけるガラス基板の主表面の表面欠陥が目視検査により検出できないことを特徴とする。
ガラス基板の主表面の表面欠陥が、エッチング処理後の精密研磨の後に行われる目視検査により検出できないマスクブランクス用ガラス基板であるので、マスクブランクスにしたときに膜下欠陥となる表面欠陥がない極めて信頼性の高いガラス基板が提供できる。
第4の態様におけるマスクブランクス用ガラス基板は、第1ないし第3の態様の何れかにおけるガラス基板主表面の周縁部の縁だれ量が−2μm〜0μmであることを特徴とする。周縁部の縁だれ量が−2μm〜0μmとすることにより、露光機のステッパーに対し基板装着時の位置精度を良好にすることができる。
ガラス基板主表面の周縁部(端面)の縁だれ量は、好ましくは−1μm〜0μm、さらに好ましくは、−0.5μm〜0μmとすることが望ましい、尚、この縁だれ量は、図2に示すように、ガラス基板の主表面と面取面との境界から中心に3〜16mmを仮想基準面とし、この仮想基準面の高さを0とした場合に、主表面と面取面との境界から3mmの範囲における最大高さで定義したものである。ここで、最大高さが負(−)とは、基板主表面の周縁部が垂れている形状(縁だれ形状)を指し、最大高さが正(+)とは、基板主表面の周縁部が盛りあがった形状を指す。
第5の態様におけるマスクブランクスは、第11ないし4の態様のいずれかにおけるマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に、転写露光光に対して光学的変化をもたらす薄膜が形成されていることを特徴とする。構成1ないし4の何れかにおけるマスクブランクス用ガラス基板を使用してマスクブランクスとしているので、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長域でも使用でき、膜下欠陥のない、転写マスクにしたときに露光機のステッパーに確実に装着可能なマスクブランクスが得られる。
第6の態様における転写マスクは、構成1ないし4のいずれかにおけるマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に、転写露光光に対して光学的変化をもたらす薄膜パターンが形成されていることを特徴とする。第1ないし第4の態様の何れかにおけるマスクブランクス用ガラス基板を使用して転写マスクとしているので、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長域でも使用でき、パターン欠陥(パターン断線等)のない、かつガラス基板端面(ガラス基板主表面の周縁部)の縁だれが少ないので、露光機のステッパーに確実に装着可能な転写マスクが得られる。
構成1におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる工程を有するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法であって、欠陥を顕在化させる工程の後に、精密研磨を含む後処理工程を行うことを特徴とする。
ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる工程を、精密研磨を含む後処理工程の前に行っているので、高い平滑性を有するマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
ここでいうガラス基板の主表面上に残存する欠陥とは、クラックなどの凹状の表面欠陥をいう。
構成2におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成1における後処理工程が、前記主表面に精密研磨を施す精密研磨工程と、前記精密研磨工程の後の主表面を洗浄する洗浄工程と、を含むことを特徴とする。
精密研磨工程の後に、主表面を洗浄する洗浄工程を行うので、精密研磨工程で使用した研磨砥粒や基板表面に付着した異物などを除去できるので、主にガラス基板の主表面上の付着物による表面欠陥のないマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
前記洗浄工程で使用する洗浄液としては、フッ酸やケイフッ酸、硫酸等の酸性の溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリの溶液、純水などが挙げられる。ガラス基板の主表面上の付着物を除去するには、除去能力の点から、エッチング作用を有する溶液(酸性の溶液、アルカリ性の溶液)が好ましい。エッチング作用によるガラス基板の除去量は、薬液の種類、濃度、時間、温度等の洗浄条件を適宜調整しておこなう。洗浄による表面荒れを防止するために、除去量は、0μm超、0.01μm未満となるように洗浄条件を選定する。洗浄性の点から、フッ酸やケイフッ酸が好ましく、フッ酸、ケイフッ酸の濃度は、0.5%以下の低濃度が好ましい。
ここで、洗浄工程後のガラス基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下の粗さを有していることが望ましい。
このように、ガラス基板の主表面の表面粗さが二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下と高い平滑性を有するので、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長領域でも使用可能なマスクブランクス用ガラス基板を提供できる。好ましくは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.15nm以下が望ましい。
また、欠陥を顕在化させる工程は、ガラス基板主表面をエッチング処理することによりおこなうことを特徴とする。効果的に主表面上に残存する欠陥を顕在化させることができるとともに、洗浄効果を有するので好ましい。
構成3におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成2における洗浄工程の後、さらに欠陥検査工程を有することを特徴とする。洗浄工程の後に、欠陥検査工程を行い表面欠陥のないガラス基板を選定するので、パターン欠陥に影響のある表面欠陥がない極めて信頼性の高いガラス基板が提供できる。
構成4におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、ガラス基板表面を、所定の平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨する粗研磨工程の後、前記所定の平均粒径より小さい平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨する精密研磨工程を行ってガラス基板を製造するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法であって、前記精密研磨工程を行う前に、ガラス基板表面をエッチング処理することにより、前記ガラス基板表面から深さ方向に延び、前記精密研磨工程後に残存するクラックを、前記精密研磨工程後に行う欠陥検査工程で顕在化させることを特徴とする。
ガラス基板主表面上に表面欠陥がなく、ガラス基板端面(ガラス基板主表面の周縁部)の縁だれの少ないマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
本発明における粗研磨工程とは、研削工程などで形成されたガラス基板主表面のキズを除去し、研削工程で得られた平坦度を維持する目的で行われるもので、研磨砥粒の平均粒径は、約1〜3μm程度の比較的大きな研磨砥粒を用いて研磨する工程である。
研磨砥粒の材質は、ガラス基板材料などに応じて適宜選択され、例えば、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどが用いられる。
また、粗研磨工程は、1回の工程でもよいし、複数回の工程としても構わない。この粗研磨工程で使用する研磨パッドは、硬質ポリシャ、軟質ポリシャのどちらでも構わない。
また、本発明における精密研磨工程とは、上述の粗研磨工程等によって基板の主表面に形成されたテクスチャーを除去し、基板の鏡面化を目的として行われるもので、研磨砥粒の平均粒径が約1μm以下(例えば、30nm〜1μm)の比較的小さな研磨砥粒を用いて研磨する工程である。研磨砥粒の材質は、上述と同様にガラス基板材料などに応じて適宜選択される。平均粒径が小さく、平滑な基板表面が得られる点からコロイダルシリカが好ましい。また、研磨砥粒をコロイダルシリカとすることにより、精密研磨されたガラス基板主表面を鏡面化させることができるので、精密研磨工程後に残存するクラックは、平滑な表面状態の中で存在するため検出しやすい。鏡面化の点から平均数径が小さいことが好ましい。また、精密研磨工程で使用する研磨パッドは、鏡面化の点から、軟質または超軟質ポリシャを使用することが好ましい。精密研磨工程を経て最終的に得られるマスクブランクス用ガラス基板の表面粗さは、平均表面粗さRaで0.2nm以下、さらには二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下にすることが好ましい。
また、本発明における精密研磨工程後に行う欠陥検査工程で顕在化させるとは、エッチング処理前では目視では確認することができないか、または困難な潜在しているクラックを、エッチング処理で拡大させ、精密研磨工程を経てクラックをより顕著に確認できるようにすることをいう。例えば、エッチング処理は、精密研磨工程の後におこなう欠陥検査工程でガラス基板のクラックの有無を判別できる程度の大きさに拡大させる。
具体的には、目視検査で欠陥の有無を確認できる程度の幅に拡大させることをいい、クラックをガラス基板表面で0.2μm以上の幅に拡大させるようにすることが好ましい。
また、上述のエッチング処理は、ガラス基板表面の鏡面化を目的とした精密研磨工程の前に行われ、粗研磨工程の前、または粗研磨工程の後であって精密研磨工程の前、または粗研磨工程及び、粗研磨工程の後であって精密研磨工程の前の両方行っても構わない。精密研磨工程後の表面欠陥をなくす目的から少なくとも粗研磨工程の後であって精密研磨工程の前にエッチング処理することが好ましい。
エッチング処理は、乾式(ドライ)エッチング、湿式(ウェット)エッチングどちらの方法でも構わない。
このエッチング処理によって、クラックは拡大される。例えば、エッチングがウェットエッチングの場合、ガラス基板表面から中心方向にのびるクラックは、等方的にエッチングされるので、ガラス基板表面のエッチング量と合わさって、クラックの中心方向の深さはさほど変化はないが、クラックの面内方向の大きさ(幅)が大きくなる。本発明においては、精密研磨工程前にエッチング処理を行い、その後鏡面化のための精密研磨を行うので、精密研磨工程の後に行われる欠陥検査工程では、精密研磨工程によりガラス基板表面は超平滑な状態となるため、エッチング処理によりある大きさ(幅)を持ったクラックは、平滑な表面状態の中で存在するため検出し易い。
また、精密研磨工程前にエッチング処理を行っているため(特に、粗研磨工程後であって精密研磨工程前に行うと)、ガラス基板表面における凹凸が比較的滑らかになるため、鏡面化するための精密研磨工程の負荷を抑えることができ、ガラス基板端面の形状が良好になる(ガラス基板主表面の周縁部の縁だれ量が小さくなる)。
一般に精密研磨工程は、軟質ボリシャまたは超軟質ボリシャの研磨パッドを使用してガラス基板を研磨するので、ガラス基板端面の形状は研磨時間が進行するに従って縁だれ傾向となる。上述のように、精密研磨工程の負荷を抑える事ができるので、ガラス基板端面の縁だれ量を抑える事ができる。
ガラス基板端面(ガラス基板主表面の周縁部)の縁だれ量を、−2μm〜0μmとすることができ、好ましくは、−1μm〜0μm、さらに好ましくは−0.5μm〜0μmとすることができる。
なお、クラックとは、ガラス基板表面より深さ方向に延びている亀裂状態のものをいう。クラックは、研削工程や、比較的研磨砥粒の粒径が大きい仕上げ研磨工程前の研磨工程(例えば、酸化セリウムを主材とする研磨工程)で形成され、ガラス基板表面にはほとんど幅をもっていないので、検出することはほとんど不可能である。なお、本発明において問題となるクラックは、中でも精密研磨工程後に残存しているクラック、つまり、精密研磨工程で除去できない程度の深いクラックをいう。即ち、精密研磨工程で除去できる深さ程度の浅いクラックであれば、精密研磨工程後なくなってしまうからである。
また、エッチング処理は、アルカリ水溶液を用いることが好ましい。ここに、アルカリ水溶液とは水酸化ナトリウム(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)などの水溶液やこれらの混合水溶液が好ましい。
構成5におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成4において、精密研磨工程後、ガラス基板の主表面を洗浄する洗浄工程をおこなうことを特徴とする。
精密研磨工程の後に、主表面を洗浄する洗浄工程を行うので、精密研磨工程で使用した研磨砥粒や基板表面に付着した異物などを除去できるので、主にガラス基板の主表面上の付着物による表面欠陥のないマスクブランクス用ガラス基板が得られる。
構成6におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成5において洗浄工程後のガラス基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下の粗さを有していることを特徴とする。
ガラス基板の主表面の表面粗さが二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下と高い平滑性を有するので、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長領域でも使用可能なマスクブランクス用ガラス基板を提供できる。好ましくは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.15nm以下が望ましい。
構成7におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成5又は6において、洗浄工程は洗浄液としてエッチング作用を有するものを使用し、エッチングによるガラス基板の除去量が0μm超、0.01μm未満となる条件で洗浄することを特徴とする。
通常、研磨砥粒や基板表面に付着した異物の除去などを目的として行われる洗浄は、洗剤、酸、アルカリなどが使用されるが、ガラス基板に対しエッチング作用がある洗浄液(酸、アルカリ)を使用する場合は、ガラス基板表面を0μm超、0.01μm未満除去する条件で行われる。洗浄工程のエッチング除去量が0.01μm以上の場合、エッチング残さによる凹凸が形成されるので好ましくないからである。
構成8におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成3又は4において、欠陥検査工程が、目視検査で行うことを特徴とする。
欠陥検査法は、目視検査や、ガラス基板に検査光を照射し、散乱またはガラス基板から漏出した光を検出することによって欠陥検査を行う欠陥検査装置を利用した検査など、特に限定されないが、検査の効率化と確実性、欠陥種別の判別が有利な目視検査が好ましい。
構成9におけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法は、構成4において、エッチング処理は、ガラス基板の精密研磨する側の表面を0.01〜0.2μm除去するものであることを特徴とする。
0.01μm未満の場合、精密研磨工程後に行われる欠陥検査工程において、クラックの有無を判別することが困難となるので好ましくなく、また、0.2μmを超える場合、ガラス基板のエッチングによる表面粗さ、表面形状(平坦度)が悪化するので好ましくない。
なお、エッチング処理におけるエッチング速度は、0.2nm/分〜2.0nm/分が好ましい。エッチング速度が0.2nm/分未満だと潜在的欠陥の顕在化の程度が小さいので好ましくなく、2nm/分を超えるとガラス基板の腐蝕が早いため表面粗さ、表面形状(平坦度)が悪化するので好ましくない。好ましくは、0.3nm/分〜0.7nm/分が望ましい。
構成10におけるマスクブランクスの製造方法は、構成1ないし9の何れかにおけるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法によって得られたガラス基板の主表面上に、転写露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜を形成することを特徴とする。構成1から9で得られたクラックが残存するガラス基板を除外して得られた表面欠陥のないガラス基板を使用してマスクブランクスを製造するので、膜下欠陥のないマスクブランクスが得られる。
構成11における転写マスクの製造方法は、構成10におけるマスクブランクスの薄膜をパターニングして薄膜パターンを形成することを特徴とする。構成9で得られた膜下欠陥のないマスクブランクスを使用して転写マスクを製造するので、パターン欠陥(パターン断線)のない、さらに露光機のステッパーに確実に装着可能な転写マスクが得られる。
尚、本発明におけるマスクブランクスとは、広義の意味であって、ガラス基板主表面上に転写露光光を遮光する機能を有する遮光性膜のみが形成されたフオトマスクブランクスや、転写露光光に対し位相差変化をもたらす位相シフト機能を有する位相シフト膜が形成された位相シフトマスクブランクス、転写露光光に対し反射する反射膜や吸収する吸収体膜が形成された反射型マスクブランクスを含むものである。
また、マスクブランクスの形態として、上記遮光性膜、位相シフト膜、反射膜などの上にレジスト膜を形成したものも含まれる。
また、本発明におけるガラス基板の材料は特に限定されない。ガラス基板の材料としては、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどが挙げられる。なかでも、石英ガラスは他のガラス材料と比べて硬く脆い材料であるため、研削工程、粗研磨工程においてガラス基板表面にクラックが発生しやすい。従って、上述のマスクブランクス用ガラス基板及びその製造方法は、ガラス基板材料が石英ガラスである場合に特に有効である。
以下、本発明のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法について説明する。尚、以下の説明では、マスクブランクス用ガラス基板を電子デバイス用ガラス基板と呼ぶ。
本発明の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を図1を参照して説明する。
図1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法は、
ガラス基板の形状加工と、ラップ盤等によって基板の両主表面の研削加工を終えた電子デバイス用ガラス基板の両主表面を比較的大きな研磨砥粒を用いて研磨する粗研磨工程(S101)と、
ガラス基板表面から深さ方向に延びている潜在化したクラックをエッチング処理により顕在化させるエッチング処理工程(S102)と、
比較的小さな研磨砥粒を用いて研磨する精密研磨工程(S103)と、
ガラス基板の欠陥を検査する欠陥検査工程(S104)と、を有する工程からなる。
図1の欠陥検査工程(S104)は、精密研磨工程を行いガラス基板主表面の鏡面化を行ってもなお存在している欠陥を有するガラス基板を不良品として排除する目的で行われる。
また、上述のエッチング工程(S102)の処理条件は以下のようにして決定する。
上述の工程(S104)の欠陥検査工程において、ガラス基板表面から深さ方向に延びるクラックを確実に検出・確認できる程度に拡大させ、顕在化させる諸条件とする。つまり、精密研磨工程後に残存しているクラックは、精密研磨工程前に行われるエッチング処理により拡大され、精密研磨工程後の欠陥検査工程で精密確実に検出・確認できる程度のエッチング量、具体的には、0.01〜0.2μm除去する条件をエッチング条件とする。このようにすることによって、クラックをガラス基板表面で0.2μm以上の幅に拡大させることができるので、ガラス基板表面に存在する欠陥を確実に検出・確認することができる。
さらに好ましくは、ガラス基板の鏡面化を目的とした精密研磨工程を終えた後に、ガラス基板の平坦度やガラス基板端面の縁だれ量が、所望の範囲(具体的には、ガラス基板を使って転写マスク(例えば、フォトマスク)にしたときに、フォトマスクを露光機のステッパーに装着したときに所定のパターン位置精度が得られる程度の平坦度および縁だれ量)に入るように、工程(S102)を行った後、ガラス基板表面が比較的に滑らかになり、そして、精密研磨工程における研磨取代量が少なくでき(鏡面化のための精密研磨工程の負荷を少なくする)、従って、精密研磨工程における基板端面の変化量を少なくできる諸条件とすることが好ましい。
そのためには、エッチング処理のエッチング速度は比較的遅い方が好ましく、具体的には0.2nm/分〜2nm/分とする。ガラス基板に対してエッチング作用の弱いアルカリ水溶液を使用すると良い。
尚、上述の図1の製造方法において、粗研磨工程、精密研磨工程での研磨方法は、片面研磨方法、両面研磨方法いずれの方法でも構わない。また、枚葉式、バッチ式いずれでもよい。
また、上述の図1の製造方法において、粗研磨工程の後や、精密研磨工程の後に、各研磨工程で使用した研磨砥粒を次の工程に持ちこまないように研磨砥粒の除去と、ガラス基板表面に付着した異物を除去する目的で、洗浄工程が必要に応じて設けられる。洗浄方法としては、薬液(酸やアルカリ)洗浄、洗剤、純水や超純水による洗浄や、水素水などの機能水などのウェット洗浄や、UV(紫外線)照射やオゾン処理などのドライ洗浄の中から、除去する対象物に応じて1または複数の洗浄方法を選択して行われる。
ガラス基板に対しエッチング作用がある薬液を使用して洗浄を行う場合は、エッチング残さによる凹凸が形成されないように、エッチング除去量は0μm超0.01μm未満、好ましくは、0μm超0.005μm未満とすることが望ましい。
図3乃至図5にアルカリ水溶液を用いたエッチング処理によるクラックを顕在化させる前と後におけるガラス基板の表面近傍の断面図を示す。尚、説明をわかり易くするために、精密研磨工程における研磨取代を1μmとして説明する。
図3は、粗研磨工程後であって、エッチング処理前におけるガラス基板の表面近傍の断面図である。
粗研磨工程後のガラス基板1の表面は、まだ完全に鏡面状態になっておらず、基板表面全体にテクスチャーのような凹凸が形成されている。このテクスチャーのような凹凸が形成されている所々にガラス基板1の表面から中心方向に形成された亀裂状のクラック2が存在している。このクラックは、研削工程や比較的研磨砥粒の粒径が大きい粗研磨工程の際に形成され、その深さは1μm超のクラック21、22や、1μm未満のクラック23など様々である。
浅いクラック23の場合には、その後の精密研磨工程により取り除かれるが、精密研磨工程における研磨取代よりも深い1μm以上のクラック21、22の場合、その後の精密研磨工程では取り除けない。
尚、図3の状態では、ガラス基板表面に存在するクラックは、目視では確認することができない。
図4は、エッチング処理後におけるガラス基板の表面近傍の断面図である。
図4において、点線がエッチング処理前におけるガラス基板表面を示し、実線がエッチング処理後における基板表面を示す。
エッチング処理によりガラス基板表面が面内および深さ方向に等方にエッチングされるので、クラック2が拡大される。しかし、この状態では、まだガラス基板表面は、図3の状態とほとんど変化はないので、クラックが拡大されてもテクスチャーの凹凸に隠れて目視では確認することが困難で、見落とされることがある。
図5は、精密研磨工程後におけるガラス基板の表面近傍の断面図である。
精密研磨工程後のガラス基板1の表面は、平均表面粗さRaが0.2nm以下の鏡面状態になっている。
図5のように、ガラス基板表面からの深さが1μm超のように精密研磨工程における研磨取代より深い位置に存在しているクラックは、図示しているようにエッチングにより拡大されており、拡大化されたクラック31、32がガラス基板1表面の鏡面状態の中に存在するので、精密研磨工程後の欠陥検査工程(目視検査)で確実かつ容易に検出することができる。
<実施例1>(図1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法)
(1)粗研磨工程
合成石英ガラス基板(6インチ×6インチ(1インチ=25.4mm))の端面を形状加工、および両面ラッピング装置によって研削工程を終えたガラス基板を、バッチ式の両面研磨装置に12枚セットし、以下の研磨条件で粗研磨工程を行った。尚、加工荷重、研磨条件は適宜調整して行った。
研磨液:酸化セリウム(平均粒径1〜2μm)+水
研磨パッド:硬質ポリシャ(ウレタンパッド)
粗研磨工程終了後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を、ケイフッ酸を含む水溶液に浸漬して洗浄を行った。
得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、平均表面粗さRaは0.25nmであった。
(2)エッチング処理工程
次に得られたガラス基板を薬液(アルカリ:水酸化ナトリウム)に浸漬し、ガラス基板表面を約0.05nmエッチング除去し、ガラス基板表面近傍に存在するクラックを拡大化させた。尚、この時の薬液濃度は、ガラス基板に対するエッチング速度が0.8nm/分となるように設定した。得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均表面粗さRaは0.23nmとなり若干表面形状が滑らかであることが確認された。
(3)精密研磨工程
得られたガラス基板を上述の両面研磨装置に12枚セットし、以下の研磨条件で精密研磨工程を行った。尚、加工荷重、研磨条件は適宜調整して行った(研磨時間は、精密研磨工程によって基板端面の形状変化が少なく、かつガラス基板表面が鏡面化となるのに必要な研磨時間(研磨取代が1μm程度となる研磨時間)を設定した。)。
研磨液:コロイダルシリカ(平均粒径50〜80nm)+水
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
精密研磨工程終了後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板をアルカリ水溶液の洗浄槽に浸漬し、洗浄を行った。尚、アルカリ水溶液による洗浄条件は、ガラス基板に対するエッチング除去量が0.005μm程度となるように設定した。
得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均表面粗さRaは0.14nm、二乗平均平方根粗さRMSで0.18nmの高い平滑性が得られ鏡面化されていた。
(4)欠陥検査工程
得られたガラス基板12枚を目視検査により欠陥検査を行ったところ、12枚中1枚のガラス基板にクラックが拡大したと思われる表面欠陥が確認されたが、それ以外の10枚のガラス基板は、クラック等の表面欠陥は確認されなかった。
また、ガラス基板端面の形状(縁だれ量)を上述の定義に従って触針式粗さ計(サーフテスト501)によって測定したところ、全数−0.5μm〜−0.25μmの範囲に入っており、良好であった。また、ガラス基板の主表面の平坦度を平坦度測定機(FM200:トロッペル社製)により測定したところ、全数1μm以下になっており、良好であった。
この得られたガラス基板は、ArFエキシマレーザー用のマスクブランクス用ガラス基板、F2エキシマレーザー用のマスクブランクス用ガラス基板として使用することができる。
上述の実施例1において、精密研磨工程終了後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を低濃度のケイフッ酸水溶液(濃度0.15%)の洗浄槽に浸漬し、洗浄を行い、ケイフッ酸水溶液による洗浄条件を、ガラス基板に対するエッチング除去量が0.003μm程度となるように浸漬時間を設定した以外は、実施例1と同様にしてガラス基板を作製した。
得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均表面粗さRaは0.09nm、二乗平均平方根粗さRMSで0.15nmの高い平滑性が得られ鏡面化されていた。
得られたガラス基板12枚を目視検査により欠陥検査を行ったところ、12枚中1枚のガラス基板にクラックが拡大したと思われる表面欠陥が確認されたが、それ以外の11枚のガラス基板は、クラック等の表面欠陥は確認されなかった。
また、ガラス基板端面の形状(縁だれ量)を上述の定義に従って触針式粗さ計(サーフテスト501)によって測定したところ、全数−0.5μm〜−0.25μmの範囲に入っており、良好であった。また、ガラス基板の主表面の平坦度を平坦度測定機(FM200:トロッペル社製)により測定したところ、全数1μm以下になっており、良好であった。
この得られたガラス基板は、EUV用のマスクブランクス用ガラス基板として使用することができる。
<比較例1、2>
実施例1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法において、(2)のエッチング処理工程を実施しなかったこと以外は同じ条件にて電子デバイス用ガラス基板を作製した(比較例1)。
また、実施例1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法において、(2)のエッチング処理工程を実施せず、さらに、(3)の精密研磨工程における研磨条件を、(1)の粗研磨工程でのキズを完全に除去するために必要な研磨取代となるのに必要な研磨時間(研磨取代が5μmとなる研磨時間)を設定した以外は、同じ条件にて電子デバイス用ガラス基板を作製した(比較例2)。
比較例2の電子デバイス用ガラス基板は、目視検査により欠陥検査を行ったところ、研磨取代が充分に行われていて全数良好であったが、ガラス基板端面の形状(縁だれ量)は、全数−2.0μmを下まわり、基板端面の形状が悪化していた。また、ガラス基板の主表面の平坦度を平坦度測定機(FM200:トロッペル社製)により測定したところ、全数1μm超(中には2μmを超えるものもあり)になっており悪化していた。
尚、比較例1の電子デバイス用ガラス基板は、目視検査により欠陥検査を行ったが、表面欠陥は確認できなかった。
<フォトマスクブランクおよびフォトマスクを作製しての評価>
上述の実施例1および比較例1,2で得られたガラス基板の一主表面上に、窒化クロム膜/炭化クロム膜/酸化窒化クロム膜をスパッタリング法により積層(合計膜厚900オングストローム)したフォトマスクブランク、およびガラス基板の一主表面上に窒化されたモリブデンシリサイド膜をスパッタリング法により形成(膜厚800オングストローム)した位相シフトマスクブランクを作製した。尚、成膜後、スクラブ洗浄を行ってフォトマスクブランク、位相シフトマスクブランクを製造した。
得られたフォトマスクブランク、位相シフトマスクブランクを表面欠陥検査装置により確認したころ、実施例1(凹部の表面欠陥のない電子デバイス用ガラス基板)、比較例2の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製したフォトマスクブランクスについて膜下欠陥が発見されなかったが、比較例1の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製したフォトマスクブランクスについては、12枚中3枚について膜下欠陥があることが確認された(ガラス基板上に形成された膜を剥離し、ガラス基板表面を(2)のエッチング処理で処理したところ、実施例1のガラス基板の欠陥検査工程で12枚中1枚に確認された凹部の表面欠陥と同様の形状に似たものであることが確認された。これは、クラックがエッチング処理により拡大化されたものと考えられる。)。
ここで、上述の結果を考察すると、実施例1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法は、精密研磨工程前にアルカリ処理を行ってガラス基板上に存在しているクラックを拡大化させ、精密研磨工程後の欠陥検査工程において、表面欠陥を確認でき、表面欠陥のないガラス基板を使ってフォトマスクブランクスを製造して膜下欠陥のないフォトマスクブランクスが得られた。しかし、比較例1の電子デバイス用ガラス基板の製造方法は、ガラス基板に存在しているクラックを拡大させずにガラス基板を作製し、欠陥検査したため、本来ならクラックがあって確認されるべきはずの表面欠陥を有するガラス基板が良品と判断され、フォトマスクブランクスの製造工程に入り、膜下欠陥を有するフォトマスクブランクスが得られてしまった。これは、フォトマスクブランクスの製造歩留まりを大きく下げる結果となった。
さらに、上記膜上にレジスト膜をスピンコート法により形成し、所望のパターンを有するフォトマスクおよび位相シフトマスクを作製した。
その結果、実施例1の凹部の表面欠陥が確認されなかった電子デバイス用ガラス基板を使用して作製されたフォトマスクブランクス、比較例1の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製されたフォトマスクブランクスのうち、膜下欠陥のないフォトマスクブランクス、比較例2のフォトマスクブランクスから作製したフォトマスクのパターン断線等のパターン欠陥は発見されなかった。
しかし、比較例1の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製されたフォトマスクブランクスのうち、膜下欠陥が発見されたフォトマスクブランクスを使用してフォトマスクを作製したところ、パターン断線等のパターン欠陥が発見された。
次に、基板変形試験を行うため、露光機のステッパーへの装着を同じように再現できるように、基板の2辺を真空チャックする基盤保持試験機を用意し、上記の得られたフォトマスクの装着具合を、光学干渉計(Zygo Mark GPI)で平坦度変化量により測定したところ、実施例1および比較例1の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製されたフォトマスクについては、平坦度変化量が0.1μmとなりほぼ変化が見られなかったが、比較例2の電子デバイス用ガラス基板を使用して作製されたフォトマスクについては、平坦度変化量が0.5μmを超え、縁だれが原因による装着不具合を確認した。
なお、上記実施例は、本発明における製造方法の好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施例に記載された内容に限定されず、上述の課題を解決するための手段に記載された内容も含まれる。
本発明はArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUVなどの短波長域でも使用することができる高い平滑性を有する電子デバイス用ガラス基板が得られる。さらに、上記した実施例では最も有用な例としてマスクブランクス用ガラス基板を上げて説明したが、液晶ディスプレイ用ガラス基板や、情報記録媒体(磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク)用ガラス基板、半導体ウェハーなどにも本発明の製造方法を適用することができる。また、基板の形状は、角型(例えば、四角形状(正方形や矩形状))、円盤型や略円形などであり、角型の基板としては、フォトマスクブランクス、位相シフトブランクス、反射型マスクブランクスなどのマスクブランクス用ガラス基板や液晶ディスプレイ用ガラス基板などがあり、円盤型の基板としては、情報記録媒体用ガラス基板、円形の基板としては半導体ウェハーなどが上げられる。
本発明の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を示す図である。 本発明の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を示す図である。 潜在的欠陥顕在化工程前におけるガラス基板の表面近傍の断面図である。 潜在的欠陥顕在化工程後におけるガラス基板の表面近傍の断面図である。 従来の電子デバイス用ガラス基板の製造方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
1:ガラス基板、
2,21,22,23:クラック
31,32,33:拡大化されたクラック

Claims (13)

  1. ガラス基板の主表面上に残存する欠陥を顕在化させる工程を有するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法において、前記欠陥を顕在化させる工程後に、ArF或いはF2エキシマレーザー、又は、EUVに要求される平滑性が得られるような精密研磨を行う精密研磨工程を含む後処理工程を行い、前記欠陥を顕在化させる工程は、前記精密研磨工程後に行われる欠陥検査で判別できる程度に、前記主表面上のクラックを拡大するエッチング処理を含んでいることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記後処理工程は前記主表面に精密研磨を施す精密研磨工程と、前記精密研磨工程の後の主表面を洗浄する洗浄工程と、を含むことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記洗浄工程の後、さらに欠陥検査工程を有することを特徴とする請求項2に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  4. ガラス基板表面を、所定の平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨する粗研磨工程の後、前記所定の平均粒径より小さい平均粒径を有する研磨砥粒を用いて研磨し、ArF或いはF2エキシマレーザー、又は、EUVに要求される平滑性が得られるような精密研磨工程を行ってガラス基板を製造するマスクブランクス用ガラス基板の製造方法において、
    前記精密研磨工程を行う前に、ガラス基板表面をエッチング処理することにより、前記ガラス基板表面から深さ方向に延び、前記精密研磨工程後に残存するクラックを、前記精密研磨工程後に行う欠陥検査工程で判別できる程度の大きさに拡大させることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記精密研磨工程後、前記ガラス基板の主表面を洗浄する洗浄工程をおこなうことを特徴とする請求項4記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  6. 請求項4において、前記粗研磨工程で使用される研磨砥粒は、酸化セリウムであり、前記精密研磨工程で使用する研磨砥粒は、コロイダルシリカであることを特徴とするマスクブラクス用ガラス基板の製造方法。
  7. 前記洗浄工程後の前記ガラス基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.2nm以下の粗さを有していることを特徴とする請求項2又は5記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  8. 請求項1又は4において、前記エッチング処理は、クラックをガラス基板表面で0.2μm以上の幅に拡大させるようにする処理であることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  9. 前記洗浄工程は、洗浄液としてエッチング作用を有するものを使用し、エッチングによるガラス基板の除去量が0μm超、0.01μm未満となる条件で洗浄することを特徴とする請求項2又は5に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  10. 前記欠陥検査工程は、目視検査で行うことを特徴とする請求項3又は4記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  11. 前記エッチング処理は、前記ガラス基板の精密研磨する側の表面を0.01〜0.2μm除去するものであることを特徴とする請求項1又は4記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  12. 請求項1ないし11の何れかに記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法によって得られたガラス基板の主表面上に、転写露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  13. 請求項11に記載のマスクブランクスにおける前記薄膜をパターニングして薄膜パターンを形成することを特徴とする転写マスクの製造方法。
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