JP3764704B2 - 車両用ドア閉り性検査方法及び同治具 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアが所定の力で閉めることができるかどうかを判断する車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ドア閉り性検査方法や車両用ドア閉り性検査治具として、例えば特開2001−354177公報「車両用ドアの開閉検査装置」が知られている。
同公報の図5及び図6を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
【0003】
図8は特開2001−354177公報の図5の再掲図であり、車両用ドア閉り性検査治具100は、車両用ドア101に第1・第2の被検出部105,106を有する遮光部材104を取付け、車両ボディ102に発光素子及び受光素子(不図示)で構成した検出器108を取付け、所定の開状態で且つ所定の力で車両用ドア101を締めるときに、第1の被検出部105が検出器108を通過してから第2の被検出部106が通過するまでの時間(以下、「閉り時間」と呼ぶ)を計測し、この時間からドアの閉り速度を算出し、車両用ドア101の閉り性を判断しようとするものである。
【0004】
図9は特開2001−354177公報の図6の再掲図である。
(a)は、車両用ドア101(符号は図8参照)の閉り速度が低速である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス111を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過することで第2パルス112を発生させ、これらの第1・第2パルス111,112間の時間差が閉り時間に相当する。車両用ドア101の閉り速度が低速であるため閉り時間は長い。
【0005】
(b)は、車両用ドア101の閉り速度が高速である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス113を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過することで第2パルス114を発生させる。車両用ドア101の閉り速度が高速であるため、第1・第2パルス113,114の幅及び閉り時間が短くなる。
【0006】
(c)は、車両用ドア101の閉りが不完全(半ドア状態)である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス115を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過中に車両用ドア101が停止したことを示す。すなわち、第2の被検出部106は検出器108を覆った状態にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の車両用ドア閉り性検査治具100(図9参照)では、車両用ドア101側に遮光部材104を取付け、この遮光部材104が通過可能なように検出器108をセットしなければならず、車両用ドア閉り性検査治具100のセッティングに時間がかかる。
また、車両用ドア101の開状態の位置設定を、作業者が決めるために車両用ドア101の開状態の位置にばらつきが生じることもあり、車両用ドア101を閉める力も、作業者の手作業によるためにばらつきの大さが拡大する。
【0008】
本発明の目的は、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために車両用ドア閉り性検査方法の請求項1は、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、からなることを特徴とする。
【0010】
車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具があれば、車両の量産ラインで使用することができ好ましいことである。
そこで、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開き、開放状態にしたドアを張力によって閉じ、ドアが完全に閉じたことを確認することで、車両用ドア閉り性の良否の判別をするようにした。
【0011】
車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定する。これにより、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少なくなる。また、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短いとも言える。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
【0012】
請求項2の車両用ドア閉り性検査治具は、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部と、からなることを特徴とする。
例えば、左の係合部を座席側のシートベルトのバックルに掛け、右の係合部をドア側アームレストに掛け、張力発生部に所定の張力を発生するまでドアを開け、この位置でドアを離し、ドアが完全に閉まれば合格の判定を下し、ドアが完全に閉まらなければ不合格の判定を下すことができる。
【0013】
すなわち、車両用ドア閉り性検査治具を、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部とから構成することで、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきの低減を図る。この結果、車両用ドアの閉まり性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0014】
請求項3の車両用ドア閉り性検査治具は、張力発生部が、ばね秤であることを特徴とする。
張力発生部にばね秤を用いることで、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の利便性の向上を図ることができる。
【0015】
請求項4の車両用ドア閉り性検査治具は、ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設したことを特徴とする。
ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設することで、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の作業性の向上を図ることができる。
【0016】
請求項5は、ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えたことを特徴とする。
ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えることで、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の汎用性を広げることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を装着した車両の平面図であり、図中、10は車両、11は車体、12は車室、14はステアリング、15はシフトレバー、16はボンネット、17はフロントバンパ、18はトランクリッド、19はリヤバンパ、21は運転席側シート、22は助手席側シート、23は後部シート、25は車両用ドアとしての右前ドア、26は車両用ドアとしての左前ドア、27は車両用ドアとしての右後ドア、28は車両用ドアとしての左後ドアを示す。
【0018】
運転席側シート21は、シートベルト(不図示)を固定するシートベルト用バックル31を備える。
右前ドア25は、ドア本体33の内側にドア側アームレスト34を形成し、このアームレスト34に開閉用のハンドル部35を形成したものであって、車体11側にドアヒンジ36を介して開閉自在に取付けたものである。
車両用ドア閉り性検査治具40は、左・右前ドア26,25、左・右後ドア28,27などのドア閉り性を検査するための治具であって、検査のためのセット時間が短く、ドア開状態の位置設定やドアを閉める力のばらつきが少ない等の特色のある治具である。
【0019】
図2は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の斜視図であり、車両用ドア閉り性検査治具40は、張力発生部としてのばね秤41と、このばね秤41のスライダ52の一端から延ばした左のひも状部材としての左ベルト42と、この左ベルト42の先端に取付けた左の係合部としてのタング44と、ばね秤41の本体筒51の一端から延ばした右のひも状部材としての右ベルト43と、右ベルト43の先端に取付けた右の係合部としてのフック45と、ばね秤41の本体筒51に取付けることで所定の引き荷重を超えることを防止するためのストッパ46と、からなる。
【0020】
ばね秤41は、固定側である本体筒51と、移動側であるスライダ52と、これらの本体筒51とスライダ52との間に介在させたコイルばね53とからなる。
【0021】
ストッパ46は、本体筒51に係合させるリング状のストッパ本体47と、このストッパ本体47を本体筒51の任意の位置に固定するためにストッパ本47体の端部に設けたアジャスト機構としてのストッパ位置調整ねじ48と、このストッパ位置調整ねじ48に嵌合させたナット49とからなる。
すなわち、ストッパ46に、ばね秤41の任意の位置に設定可能なストッパ位置調整ねじ(アジャスト機構)48を備えることで、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の汎用性を広げることができる。
【0022】
54は本体筒51の一端に形成した支持部、55は本体筒51に形成した目盛り、56は本体部51に開けた指針用開口、57はスライダ52の一端に形成した作用部、58はスライダに取付けた指針を示す。
【0023】
すなわち、車両用ドア閉り性検査治具40は、両端を引くことにより張力を発生させることのできるばね秤(張力発生部)41と、この張力発生部41の両端から延ばした左・右ベルト(左・右のひも状部材)42,43と、これらの左・右ベルト42,43の先端にそれぞれ設けたタング(左の係合部)44及びフック(右の係合部)45と、から構成したものであると言える。
タング44をシートベルト用バックル31に掛け、フック45をドア側アームレスト34(図1参照)に掛け、ばね秤41に所定の張力を発生するまでドア25を開け、この位置でドア25を離し、ドア25が完全に閉まれば合格の判定を下し、ドア25が完全に閉まらなければ不合格の判定を下す。
【0024】
車両用ドア閉り性検査治具40を、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部(ばね秤)41と、この張力発生部41の両端から延ばした左・右ベルト42,43と、これらの左・右ベルト42,43の先端にそれぞれ設けたタング44及びフック45とから構成することで、右前ドア25(図1参照)の開状態の位置設定や右前ドア25を閉める力のばらつきの低減を図ることができる。この結果、右前ドア25の閉り性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0025】
図3(a)〜(b)は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の作業手順を示す説明図である。
(a)において、ストッパ46を所定の引き荷重の位置にセットしておき、シートベルト用バックル31に車両用ドア閉り性検査治具40のタング44を矢印▲1▼の如く差し入れ、ドア側アームレスト34のハンドル部35にフック45を矢印▲2▼の如く掛ける。
【0026】
(b)において、指針58が矢印▲3▼の如くストッパ46に当たるまで右前ドアを矢印▲4▼に如く人手で開く。すなわち、ばね秤41に所定の引き荷重を発生させることでシートベルト用バックル31と右前ドア25との間に所定の張力を掛ける。
なお、矢印▲4▼の動作は人手の他、ロボットなどの機械的手段であってもよい。
【0027】
車両用ドア閉り性検査治具40は、張力発生部が、ばね秤41であると言える。すなわち、張力発生部にばね秤41を用いることで、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の利便性の向上を図ることができる。
【0028】
また、車両用ドア閉り性検査治具40は、ばね秤41に、張力が所定値を超えることを防止するストッパ46を付設したものであるとも言える。
ばね秤41に、張力が所定値を超えることを防止するストッパ46を付設することで、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の作業性の向上を図ることができる。
【0029】
(c)において、所定の開放状態の位置まで開いた右前ドア25を離すことで、右前ドア25を矢印▲5▼の如く閉じる。
(d)において、右前ドア25が完全に閉じたことを目視にて確認する。
【0030】
図4は本発明に係る車両用ドア閉り性検査方法の工程を示すフロー図である。
なお、ST××はステップ番号を示す。
ST01:車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す。
具体的には、図1に示すシートベルト用バックル31に車両用ドア閉り性検査治具40のタング44を差し入れ、ドア側アームレスト34のハンドル部35にフック45を掛ける。
【0031】
ST02:張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまで人手などでドアを開く。具体的には、図1に示すばね秤41に所定の引き荷重を発生させることでシートベルト用バックル31と右前ドア25との間に所定の張力を掛ける。
ST03:張力は所定値に達したか。YESならばST04に進み、NOならばST03を繰り返す。
ST04:ドアに掛けた手を放す。ドアに張力が作用しているので、ドアは自然に閉じ始める。
【0032】
ST05:ドアが完全に閉じたことを確認する。YESならばST06に進み、NOならばST07に進む。
ST06:合格の判定を下す。
ST07:不合格の判定を下す。
【0033】
すなわち、本発明の車両用ドア閉り性検査方法は、ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、からなるものであると言える。
【0034】
車両用ドアの閉まり性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具があれば、車両の量産ラインで使用することができ好ましいことである。
そこで、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開き、開放状態にしたドアを張力によって閉じ、ドアが完全に閉じたことを確認することで、車両用ドア閉り性の良否の判別をするようにした。
【0035】
車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定する。従って、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少なくなる。また、車両用ドアの閉まり性の検査のためのセット時間が短いとも言える。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
【0036】
図5は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との互換性を調べるためのドア閉り性試験システムの平面図である。
ドア閉り性試験システム60は、先に説明した車両用ドア閉り性検査治具40と、この車両用ドア閉り性検査治具40に付設した閉り速度検出装置61と、から構成する。
【0037】
閉り速度検出装置61は、車両用ドア(前右ドア)25側に第1・第2の被検出部65,66を有する遮光部材64を取付け、車両ボディ(開閉しないようににロックした後右ドア)62側に発光素子及び受光素子で構成した検出器68を取付け、この検出器68で第1・第2の被検出部65,66の通過を検出し、このときに発生させる第1・第2パルス71,72間隔から速度を算出する速度デジタル表示計69を設けた。図中、Aはドア開き長さを示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との測定データである。なお、長丸にて囲んだ値は、
ドアが完全に閉じるのに必要な最低のドア閉り速度を示す。
【0040】
運転席側ドアS1(以下、「ドアS1」と略記する)において、窓ガラス開状態でドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から523mm(引き荷重16.0kg)までの範囲のドア閉り速度を計測した。ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)では、ドア閉り速度は0.69m/sであり、ドア開き長さ523mm(引き荷重16.0kg)では、ドア閉り速度は1.34m/sであり、ドア開き長さ(引き荷重)の増加とともにドア閉り速度は増加する。
ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から478mm(引き荷重9.0kg)までの範囲で、ドアS1は半ドア状態になり、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)以上で、ドアS1は完全に閉まった。
【0041】
次に、ドアS1において、窓ガラス閉状態でドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から542mm(引き荷重19.0kg)までの範囲のドア閉り速度を計測した。ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)では、ドア閉り速度は0.84m/sであり、ドア開き長さ542mm(引き荷重19.0kg)では、ドア閉り速度は1.50m/sであり、ドア開き長さ及び引き荷重の増加とともにドア閉り速度は増加する。
【0042】
ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から523mm(引き荷重16.0kg)までの範囲で、ドアS1は半ドア状態になり、ドア開き長さ529mm(引き荷重17.0kg)以上で、ドアS1は完全に閉まった。
なお、参考のために、ドア開き長さ(引き荷重)が同一としたのときの窓ガラス開/窓ガラス閉とのドア閉り速度の差を表示した。
【0043】
運転席側ドアS2(以下、「ドアS2」と略記する)において、ドアS1と同一条件での測定を行った。
窓ガラス開状態では、ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から491mm(引き荷重11.0kg)までの範囲で、ドアS2は半ドア状態になり、ドア開き長さ497mm(引き荷重12.0kg)以上で、ドアS2は完全に閉まった。
窓ガラス閉状態では、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から536mm(引き荷重18.0kg)までの範囲で、ドアS2は半ドア状態になり、ドア開き長さ542mm(引き荷重18.0kg)以上で、ドアS2は完全に閉まった。
【0044】
運転席側ドアS3(以下、「ドアS3」と略記する)において、ドアS1と同一条件での測定を行った。
窓ガラス開状態では、ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から471mm(引き荷重8.0kg)までの範囲で、ドアS3は半ドア状態になり、ドア開き長さ478mm(引き荷重9.0kg)以上で、ドアS3は完全に閉まった。
窓ガラス閉状態では、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から510mm(引き荷重140.0kg)までの範囲で、ドアS3は半ドア状態になり、ドア開き長さ516mm(引き荷重15.0kg)以上で、ドアS3は完全に閉まった。
【0045】
一般的に、ドアの閉り性は、車室内の密閉度を考慮することが必要であると考えられ、窓ガラス閉状態で試験することが好ましい。窓ガラス閉状態では、ドアS1が引き荷重17.0kg以上、ドアS2が引き荷重18.0以上、ドアS3が引き荷重15.0kg以上で完全に閉まったことを考慮して、例えば、実際に引き荷重で表すドア閉り性の検査では、引き荷重を20kg前後に設定すべきであると考える。
次に、窓ガラス閉のときの上記ドアS1〜S3の引き荷重、ドア開き長さ及びドア閉り速度の測定データから、引き荷重−ドア開き長さ、引き荷重−ドア閉り速度の関係を考察する。
【0046】
図6は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いたときの引き荷重−ドア開き長さ特性を表すグラフである。なお、窓ガラス閉状態におけるドアS1〜S3の引き荷重7.0〜19.0kgのときのドア開き長さを表したものであり、横軸は引き荷重(kg)、縦軸はドア開き長さ(mm)を表す。
引き荷重−ドア開き長さ特性は、引き荷重7.0〜19.0kgの範囲においてドア開き長さが、引き荷重の増加とともにリニアに増加する。これは、ドア開き長さがばね秤のばねの伸びとほぼ比例関係にあることを示す。
【0047】
図7は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた引き荷重とドア閉り速度との関係を示す引き荷重−ドア閉り速度特性を表すグラフある。
なお、窓ガラス閉状態におけるドアS1〜S3の引き荷重7.0〜19.0kgのときのドア閉り速度を表したものであり、横軸は引き荷重(kg)、縦軸はドア閉り速度(m/s)を表す。
【0048】
引き荷重−ドア閉り速度特性は、引き荷重7.0〜19.0kgの範囲においてドア閉り速度が、引き荷重の増加とともにリニアに増加する。これは、ドア開き長さがドア閉り速度とほぼ比例関係にあり、車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性とに互換性がある。
すなわち、車両の量産ラインではドアの閉り性を車両用ドア閉り性検査治具を用いて荷重で検査を行い、車両の試作・検討ラインでは荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との両方のデータを詳しく測定・検討することが可能となり、目的・用途に合った検査方法を採用することができる。
【0049】
尚、実施の形態では図1に示すように、シートベルト用バックル31にタング44(左の係合部)を掛け、ドア側アームレスト34の開閉用のハンドル部35にフック45(右の係合部)を掛けたが、これに限るものではなく、左の係合部をサイドブレーキレバーやセンタコンソールなどの車室内側の部材に掛け、右の係合部をドアポケットなどの車両用ドア側に掛けるものであればよい。
また、実施の形態では図2に示すように、ばね秤41にストッパ46を付設したが、ストッパ46は張力が所定値を超えることを防止するための単なる目印であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、車両用ドア閉り性検査方法を、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、から組立てたので、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短くすることができる。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
また、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定することができる。この結果、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきを少なくすることができる。
【0051】
請求項2では、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部とから構成したので、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきの低減を図ることができる。この結果、車両用ドアの閉まり性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0052】
請求項3では、張力発生部が、ばね秤であるので、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の利便性の向上を図ることができる。
【0053】
請求項4では、ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設したので、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の作業性の向上を図ることができる。
【0054】
請求項5は、ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えたので、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の汎用性を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を装着した車両の平面図
【図2】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の斜視図
【図3】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の作業手順を示す説明図
【図4】本発明に係る車両用ドア閉り性検査方法の工程を示すフロー図
【図5】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との互換性を調べるためのドア閉り性試験システムの平面図
【図6】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いたときの引き荷重−ドア開き長さ特性を表すグラフ
【図7】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた引き荷重とドア閉り速度との関係を示す引き荷重−ドア閉り速度特性を表すグラフ
【図8】特開2001−354177公報の図5の再掲図
【図9】特開2001−354177公報の図6の再掲図
【符号の説明】
10…車両、12…車室、25,26…車両用ドア(右・左前ドア)、27,28…車両用ドア(右・左後ドア)、40…車両用ドア閉り性検査治具、41…張力発生部(ばね秤)、42,43…左・右のひも状部材(左・右ベルト)、44…左の係合部(タング)、45…右の係合部(フック)、46…ストッパ、48…アジャスト機構(ストッパ位置調整ねじ)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアが所定の力で閉めることができるかどうかを判断する車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ドア閉り性検査方法や車両用ドア閉り性検査治具として、例えば特開2001−354177公報「車両用ドアの開閉検査装置」が知られている。
同公報の図5及び図6を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
【0003】
図8は特開2001−354177公報の図5の再掲図であり、車両用ドア閉り性検査治具100は、車両用ドア101に第1・第2の被検出部105,106を有する遮光部材104を取付け、車両ボディ102に発光素子及び受光素子(不図示)で構成した検出器108を取付け、所定の開状態で且つ所定の力で車両用ドア101を締めるときに、第1の被検出部105が検出器108を通過してから第2の被検出部106が通過するまでの時間(以下、「閉り時間」と呼ぶ)を計測し、この時間からドアの閉り速度を算出し、車両用ドア101の閉り性を判断しようとするものである。
【0004】
図9は特開2001−354177公報の図6の再掲図である。
(a)は、車両用ドア101(符号は図8参照)の閉り速度が低速である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス111を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過することで第2パルス112を発生させ、これらの第1・第2パルス111,112間の時間差が閉り時間に相当する。車両用ドア101の閉り速度が低速であるため閉り時間は長い。
【0005】
(b)は、車両用ドア101の閉り速度が高速である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス113を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過することで第2パルス114を発生させる。車両用ドア101の閉り速度が高速であるため、第1・第2パルス113,114の幅及び閉り時間が短くなる。
【0006】
(c)は、車両用ドア101の閉りが不完全(半ドア状態)である場合を示し、第1の被検出部105が検出器108を通過することで第1パルス115を発生させ、第2の被検出部106が検出器108を通過中に車両用ドア101が停止したことを示す。すなわち、第2の被検出部106は検出器108を覆った状態にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の車両用ドア閉り性検査治具100(図9参照)では、車両用ドア101側に遮光部材104を取付け、この遮光部材104が通過可能なように検出器108をセットしなければならず、車両用ドア閉り性検査治具100のセッティングに時間がかかる。
また、車両用ドア101の開状態の位置設定を、作業者が決めるために車両用ドア101の開状態の位置にばらつきが生じることもあり、車両用ドア101を閉める力も、作業者の手作業によるためにばらつきの大さが拡大する。
【0008】
本発明の目的は、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために車両用ドア閉り性検査方法の請求項1は、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、からなることを特徴とする。
【0010】
車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具があれば、車両の量産ラインで使用することができ好ましいことである。
そこで、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開き、開放状態にしたドアを張力によって閉じ、ドアが完全に閉じたことを確認することで、車両用ドア閉り性の良否の判別をするようにした。
【0011】
車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定する。これにより、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少なくなる。また、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短いとも言える。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
【0012】
請求項2の車両用ドア閉り性検査治具は、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部と、からなることを特徴とする。
例えば、左の係合部を座席側のシートベルトのバックルに掛け、右の係合部をドア側アームレストに掛け、張力発生部に所定の張力を発生するまでドアを開け、この位置でドアを離し、ドアが完全に閉まれば合格の判定を下し、ドアが完全に閉まらなければ不合格の判定を下すことができる。
【0013】
すなわち、車両用ドア閉り性検査治具を、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部とから構成することで、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきの低減を図る。この結果、車両用ドアの閉まり性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0014】
請求項3の車両用ドア閉り性検査治具は、張力発生部が、ばね秤であることを特徴とする。
張力発生部にばね秤を用いることで、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の利便性の向上を図ることができる。
【0015】
請求項4の車両用ドア閉り性検査治具は、ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設したことを特徴とする。
ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設することで、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の作業性の向上を図ることができる。
【0016】
請求項5は、ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えたことを特徴とする。
ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えることで、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の汎用性を広げることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を装着した車両の平面図であり、図中、10は車両、11は車体、12は車室、14はステアリング、15はシフトレバー、16はボンネット、17はフロントバンパ、18はトランクリッド、19はリヤバンパ、21は運転席側シート、22は助手席側シート、23は後部シート、25は車両用ドアとしての右前ドア、26は車両用ドアとしての左前ドア、27は車両用ドアとしての右後ドア、28は車両用ドアとしての左後ドアを示す。
【0018】
運転席側シート21は、シートベルト(不図示)を固定するシートベルト用バックル31を備える。
右前ドア25は、ドア本体33の内側にドア側アームレスト34を形成し、このアームレスト34に開閉用のハンドル部35を形成したものであって、車体11側にドアヒンジ36を介して開閉自在に取付けたものである。
車両用ドア閉り性検査治具40は、左・右前ドア26,25、左・右後ドア28,27などのドア閉り性を検査するための治具であって、検査のためのセット時間が短く、ドア開状態の位置設定やドアを閉める力のばらつきが少ない等の特色のある治具である。
【0019】
図2は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の斜視図であり、車両用ドア閉り性検査治具40は、張力発生部としてのばね秤41と、このばね秤41のスライダ52の一端から延ばした左のひも状部材としての左ベルト42と、この左ベルト42の先端に取付けた左の係合部としてのタング44と、ばね秤41の本体筒51の一端から延ばした右のひも状部材としての右ベルト43と、右ベルト43の先端に取付けた右の係合部としてのフック45と、ばね秤41の本体筒51に取付けることで所定の引き荷重を超えることを防止するためのストッパ46と、からなる。
【0020】
ばね秤41は、固定側である本体筒51と、移動側であるスライダ52と、これらの本体筒51とスライダ52との間に介在させたコイルばね53とからなる。
【0021】
ストッパ46は、本体筒51に係合させるリング状のストッパ本体47と、このストッパ本体47を本体筒51の任意の位置に固定するためにストッパ本47体の端部に設けたアジャスト機構としてのストッパ位置調整ねじ48と、このストッパ位置調整ねじ48に嵌合させたナット49とからなる。
すなわち、ストッパ46に、ばね秤41の任意の位置に設定可能なストッパ位置調整ねじ(アジャスト機構)48を備えることで、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の汎用性を広げることができる。
【0022】
54は本体筒51の一端に形成した支持部、55は本体筒51に形成した目盛り、56は本体部51に開けた指針用開口、57はスライダ52の一端に形成した作用部、58はスライダに取付けた指針を示す。
【0023】
すなわち、車両用ドア閉り性検査治具40は、両端を引くことにより張力を発生させることのできるばね秤(張力発生部)41と、この張力発生部41の両端から延ばした左・右ベルト(左・右のひも状部材)42,43と、これらの左・右ベルト42,43の先端にそれぞれ設けたタング(左の係合部)44及びフック(右の係合部)45と、から構成したものであると言える。
タング44をシートベルト用バックル31に掛け、フック45をドア側アームレスト34(図1参照)に掛け、ばね秤41に所定の張力を発生するまでドア25を開け、この位置でドア25を離し、ドア25が完全に閉まれば合格の判定を下し、ドア25が完全に閉まらなければ不合格の判定を下す。
【0024】
車両用ドア閉り性検査治具40を、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部(ばね秤)41と、この張力発生部41の両端から延ばした左・右ベルト42,43と、これらの左・右ベルト42,43の先端にそれぞれ設けたタング44及びフック45とから構成することで、右前ドア25(図1参照)の開状態の位置設定や右前ドア25を閉める力のばらつきの低減を図ることができる。この結果、右前ドア25の閉り性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0025】
図3(a)〜(b)は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の作業手順を示す説明図である。
(a)において、ストッパ46を所定の引き荷重の位置にセットしておき、シートベルト用バックル31に車両用ドア閉り性検査治具40のタング44を矢印▲1▼の如く差し入れ、ドア側アームレスト34のハンドル部35にフック45を矢印▲2▼の如く掛ける。
【0026】
(b)において、指針58が矢印▲3▼の如くストッパ46に当たるまで右前ドアを矢印▲4▼に如く人手で開く。すなわち、ばね秤41に所定の引き荷重を発生させることでシートベルト用バックル31と右前ドア25との間に所定の張力を掛ける。
なお、矢印▲4▼の動作は人手の他、ロボットなどの機械的手段であってもよい。
【0027】
車両用ドア閉り性検査治具40は、張力発生部が、ばね秤41であると言える。すなわち、張力発生部にばね秤41を用いることで、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の利便性の向上を図ることができる。
【0028】
また、車両用ドア閉り性検査治具40は、ばね秤41に、張力が所定値を超えることを防止するストッパ46を付設したものであるとも言える。
ばね秤41に、張力が所定値を超えることを防止するストッパ46を付設することで、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具40の作業性の向上を図ることができる。
【0029】
(c)において、所定の開放状態の位置まで開いた右前ドア25を離すことで、右前ドア25を矢印▲5▼の如く閉じる。
(d)において、右前ドア25が完全に閉じたことを目視にて確認する。
【0030】
図4は本発明に係る車両用ドア閉り性検査方法の工程を示すフロー図である。
なお、ST××はステップ番号を示す。
ST01:車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す。
具体的には、図1に示すシートベルト用バックル31に車両用ドア閉り性検査治具40のタング44を差し入れ、ドア側アームレスト34のハンドル部35にフック45を掛ける。
【0031】
ST02:張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまで人手などでドアを開く。具体的には、図1に示すばね秤41に所定の引き荷重を発生させることでシートベルト用バックル31と右前ドア25との間に所定の張力を掛ける。
ST03:張力は所定値に達したか。YESならばST04に進み、NOならばST03を繰り返す。
ST04:ドアに掛けた手を放す。ドアに張力が作用しているので、ドアは自然に閉じ始める。
【0032】
ST05:ドアが完全に閉じたことを確認する。YESならばST06に進み、NOならばST07に進む。
ST06:合格の判定を下す。
ST07:不合格の判定を下す。
【0033】
すなわち、本発明の車両用ドア閉り性検査方法は、ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、からなるものであると言える。
【0034】
車両用ドアの閉まり性の検査のためのセット時間が短く、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少ない車両用ドア閉り性検査方法及び車両用ドア閉り性検査治具があれば、車両の量産ラインで使用することができ好ましいことである。
そこで、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開き、開放状態にしたドアを張力によって閉じ、ドアが完全に閉じたことを確認することで、車両用ドア閉り性の良否の判別をするようにした。
【0035】
車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定する。従って、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきが少なくなる。また、車両用ドアの閉まり性の検査のためのセット時間が短いとも言える。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
【0036】
図5は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との互換性を調べるためのドア閉り性試験システムの平面図である。
ドア閉り性試験システム60は、先に説明した車両用ドア閉り性検査治具40と、この車両用ドア閉り性検査治具40に付設した閉り速度検出装置61と、から構成する。
【0037】
閉り速度検出装置61は、車両用ドア(前右ドア)25側に第1・第2の被検出部65,66を有する遮光部材64を取付け、車両ボディ(開閉しないようににロックした後右ドア)62側に発光素子及び受光素子で構成した検出器68を取付け、この検出器68で第1・第2の被検出部65,66の通過を検出し、このときに発生させる第1・第2パルス71,72間隔から速度を算出する速度デジタル表示計69を設けた。図中、Aはドア開き長さを示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との測定データである。なお、長丸にて囲んだ値は、
ドアが完全に閉じるのに必要な最低のドア閉り速度を示す。
【0040】
運転席側ドアS1(以下、「ドアS1」と略記する)において、窓ガラス開状態でドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から523mm(引き荷重16.0kg)までの範囲のドア閉り速度を計測した。ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)では、ドア閉り速度は0.69m/sであり、ドア開き長さ523mm(引き荷重16.0kg)では、ドア閉り速度は1.34m/sであり、ドア開き長さ(引き荷重)の増加とともにドア閉り速度は増加する。
ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から478mm(引き荷重9.0kg)までの範囲で、ドアS1は半ドア状態になり、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)以上で、ドアS1は完全に閉まった。
【0041】
次に、ドアS1において、窓ガラス閉状態でドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から542mm(引き荷重19.0kg)までの範囲のドア閉り速度を計測した。ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)では、ドア閉り速度は0.84m/sであり、ドア開き長さ542mm(引き荷重19.0kg)では、ドア閉り速度は1.50m/sであり、ドア開き長さ及び引き荷重の増加とともにドア閉り速度は増加する。
【0042】
ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から523mm(引き荷重16.0kg)までの範囲で、ドアS1は半ドア状態になり、ドア開き長さ529mm(引き荷重17.0kg)以上で、ドアS1は完全に閉まった。
なお、参考のために、ドア開き長さ(引き荷重)が同一としたのときの窓ガラス開/窓ガラス閉とのドア閉り速度の差を表示した。
【0043】
運転席側ドアS2(以下、「ドアS2」と略記する)において、ドアS1と同一条件での測定を行った。
窓ガラス開状態では、ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から491mm(引き荷重11.0kg)までの範囲で、ドアS2は半ドア状態になり、ドア開き長さ497mm(引き荷重12.0kg)以上で、ドアS2は完全に閉まった。
窓ガラス閉状態では、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から536mm(引き荷重18.0kg)までの範囲で、ドアS2は半ドア状態になり、ドア開き長さ542mm(引き荷重18.0kg)以上で、ドアS2は完全に閉まった。
【0044】
運転席側ドアS3(以下、「ドアS3」と略記する)において、ドアS1と同一条件での測定を行った。
窓ガラス開状態では、ドア開き長さ465mm(引き荷重7.0kg)から471mm(引き荷重8.0kg)までの範囲で、ドアS3は半ドア状態になり、ドア開き長さ478mm(引き荷重9.0kg)以上で、ドアS3は完全に閉まった。
窓ガラス閉状態では、ドア開き長さ484mm(引き荷重10.0kg)から510mm(引き荷重140.0kg)までの範囲で、ドアS3は半ドア状態になり、ドア開き長さ516mm(引き荷重15.0kg)以上で、ドアS3は完全に閉まった。
【0045】
一般的に、ドアの閉り性は、車室内の密閉度を考慮することが必要であると考えられ、窓ガラス閉状態で試験することが好ましい。窓ガラス閉状態では、ドアS1が引き荷重17.0kg以上、ドアS2が引き荷重18.0以上、ドアS3が引き荷重15.0kg以上で完全に閉まったことを考慮して、例えば、実際に引き荷重で表すドア閉り性の検査では、引き荷重を20kg前後に設定すべきであると考える。
次に、窓ガラス閉のときの上記ドアS1〜S3の引き荷重、ドア開き長さ及びドア閉り速度の測定データから、引き荷重−ドア開き長さ、引き荷重−ドア閉り速度の関係を考察する。
【0046】
図6は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いたときの引き荷重−ドア開き長さ特性を表すグラフである。なお、窓ガラス閉状態におけるドアS1〜S3の引き荷重7.0〜19.0kgのときのドア開き長さを表したものであり、横軸は引き荷重(kg)、縦軸はドア開き長さ(mm)を表す。
引き荷重−ドア開き長さ特性は、引き荷重7.0〜19.0kgの範囲においてドア開き長さが、引き荷重の増加とともにリニアに増加する。これは、ドア開き長さがばね秤のばねの伸びとほぼ比例関係にあることを示す。
【0047】
図7は本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた引き荷重とドア閉り速度との関係を示す引き荷重−ドア閉り速度特性を表すグラフある。
なお、窓ガラス閉状態におけるドアS1〜S3の引き荷重7.0〜19.0kgのときのドア閉り速度を表したものであり、横軸は引き荷重(kg)、縦軸はドア閉り速度(m/s)を表す。
【0048】
引き荷重−ドア閉り速度特性は、引き荷重7.0〜19.0kgの範囲においてドア閉り速度が、引き荷重の増加とともにリニアに増加する。これは、ドア開き長さがドア閉り速度とほぼ比例関係にあり、車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性とに互換性がある。
すなわち、車両の量産ラインではドアの閉り性を車両用ドア閉り性検査治具を用いて荷重で検査を行い、車両の試作・検討ラインでは荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との両方のデータを詳しく測定・検討することが可能となり、目的・用途に合った検査方法を採用することができる。
【0049】
尚、実施の形態では図1に示すように、シートベルト用バックル31にタング44(左の係合部)を掛け、ドア側アームレスト34の開閉用のハンドル部35にフック45(右の係合部)を掛けたが、これに限るものではなく、左の係合部をサイドブレーキレバーやセンタコンソールなどの車室内側の部材に掛け、右の係合部をドアポケットなどの車両用ドア側に掛けるものであればよい。
また、実施の形態では図2に示すように、ばね秤41にストッパ46を付設したが、ストッパ46は張力が所定値を超えることを防止するための単なる目印であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、車両用ドア閉り性検査方法を、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開く工程と、この工程により開放状態にしたドアを張力によって閉じる工程と、ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、から組立てたので、車両用ドアの閉り性の検査のためのセット時間が短くすることができる。この結果、車両の量産ラインで使用することができる。
また、車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡し、張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまでドアを開くことで、車両用ドアの開状態の位置設定及び車両用ドアを閉める力を設定することができる。この結果、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきを少なくすることができる。
【0051】
請求項2では、両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部とから構成したので、車両用ドアの開状態の位置設定や車両用ドアを閉める力のばらつきの低減を図ることができる。この結果、車両用ドアの閉まり性の検査の精度の向上を図ることができる。
【0052】
請求項3では、張力発生部が、ばね秤であるので、発生張力を容易に把握することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の利便性の向上を図ることができる。
【0053】
請求項4では、ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設したので、張力が所定値であることを迅速に知ることができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の作業性の向上を図ることができる。
【0054】
請求項5は、ストッパに、ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えたので、多種多様な車種に使用することができる。この結果、車両用ドア閉り性検査治具の汎用性を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を装着した車両の平面図
【図2】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の斜視図
【図3】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具の作業手順を示す説明図
【図4】本発明に係る車両用ドア閉り性検査方法の工程を示すフロー図
【図5】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた荷重で表すドア閉り性と速度で表すドア閉り性との互換性を調べるためのドア閉り性試験システムの平面図
【図6】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いたときの引き荷重−ドア開き長さ特性を表すグラフ
【図7】本発明に係る車両用ドア閉り性検査治具を用いた引き荷重とドア閉り速度との関係を示す引き荷重−ドア閉り速度特性を表すグラフ
【図8】特開2001−354177公報の図5の再掲図
【図9】特開2001−354177公報の図6の再掲図
【符号の説明】
10…車両、12…車室、25,26…車両用ドア(右・左前ドア)、27,28…車両用ドア(右・左後ドア)、40…車両用ドア閉り性検査治具、41…張力発生部(ばね秤)、42,43…左・右のひも状部材(左・右ベルト)、44…左の係合部(タング)、45…右の係合部(フック)、46…ストッパ、48…アジャスト機構(ストッパ位置調整ねじ)。
Claims (5)
- 車両用ドアと車室内部との間に張力発生部を有する治具を渡す工程と、
前記張力発生部で生ずる張力が所定値に達するまで前記ドアを開く工程と、
この工程により開放状態にしたドアを前記張力によって閉じる工程と、
前記ドアが完全に閉じたことを確認する工程と、からなることを特徴とする車両用ドア閉り性検査方法。 - 両端を引くことにより張力を発生させることのできる張力発生部と、この張力発生部の両端から延ばした左・右のひも状部材と、これらのひも状部材の先端にそれぞれ設けた左・右の係合部と、からなる車両用ドア閉り性検査治具。
- 前記張力発生部は、ばね秤であることを特徴とする請求項2記載の車両用ドア閉り性検査治具。
- 前記ばね秤に、張力が所定値を超えることを防止するストッパを付設したことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車両用ドア閉り性検査治具。
- 前記ストッパは、前記ばね秤の任意の位置に設定可能なアジャスト機構を備えたことを特徴とする請求項4記載の車両用ドア閉り性検査治具。
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---|---|---|---|
JP2002211231A JP3764704B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 車両用ドア閉り性検査方法及び同治具 |
Applications Claiming Priority (1)
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