JP3764684B2 - プラスチック細片の燃焼バーナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフィルム状の廃棄プラスチック等を紙吹雪状の薄片に細かく裁断して形成したプラスチック薄片等を燃料として燃焼するプラスチック細片の燃焼バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボイラにおける燃料は、固体燃料として石炭、液体燃料として石油、そして気体燃料として燃料ガス等が主役であり、プラスチックを燃料とするものは殆ど実用の域に達しておらず、なかでもフィルム状のプラスチックを細かく裁断して燃料に採用した事例は実在していない。
【0003】
従っていま、この様なプラスチックを燃料として用いるとすれば、同プラスチックは固体燃料に分類されるために、石炭焚きボイラ、中でも微粉炭焚きボイラがその比較例となり、同微粉炭焚きボイラの技術を先行技術として参考にしながら試行錯誤がなされることは必定と思われるので、以下、図6及び図7に基づいて微粉炭焚きボイラ及びそのバーナの概要を説明する。
【0004】
図6は従来の微粉炭焚きボイラの全貌を示す概念図、図7は同従来の微粉炭焚きボイラにおけるバーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【0005】
すなわち、01はボイラ本体を示し、同ボイラ本体01は中央の火炉02に対して下方に配置された燃料混合気ノズル本体07、燃料混合気ノズル06、燃料2次空気ノズル04、2次空気ノズル05等より構成された所謂バーナ装置、及び上方に配置された過熱蒸気管群13等を備えて構成されている。
【0006】
このボイラ本体01に供給される燃料は、石炭供給ライン16で外部から取り込んだ石炭23を、石炭粉砕機18で粉砕して微粉炭化し、これを1次空気ライン17を経て供給される1次空気24と混合して混合気25を形成し、混合気ライン19を経て前記燃料混合気ノズル本体07に供給される。
【0007】
他方、前記の微粉炭燃料の燃焼に用いる燃焼空気は、押込送風機10により外部から取り込んだ燃焼用空気22を空気加熱器12の低温側に通し、誘引通風機11により前記空気加熱器12の高温側に導かれる燃焼ガスライン14の燃焼ガス21と熱交換して加熱され、燃焼用空気ライン15を経て前記燃料2次空気ノズル04及び2次空気ノズル05に供給される。
【0008】
前記燃料混合気ノズル本体07に供給された前記混合気25、すなわち微粉炭燃料と、同微粉炭燃料の搬送体として機能すると共に同微粉炭燃料の燃焼用空気の一部として用いられる1次空気との混合体は、いわゆる燃料混合気25と呼称され(従って前記混合気と燃料混合気は同義となる)、燃料混合気ノズル本体07の先端にチルト可能に連結された燃料混合気ノズル06から火炉02内に噴射される。
【0009】
また、前記燃料2次空気ノズル04及び2次空気ノズル05に供給される燃焼用空気22は、より詳細に説明すると、それぞれのノズルの上流で一旦バーナ風箱03に入り、燃料2次空気ダンパ08及び2次空気ダンパ09により流量をコントロールされて燃料コンパートメント03a及び空気コンパートメント03bに分流され、次いで前記燃料2次空気ノズル04及び2次空気ノズル05に供給され、同燃料2次空気ノズル04から燃料2次空気22bとして、また、2次空気ノズル05から2次空気22aとして火炉02内に噴射される。
【0010】
なお、前記燃料2次空気ノズル04及び燃料混合気ノズル06はそれぞれ先端に保炎板04a及び保炎板06aを設けているので、燃料混合気ノズル06から噴射した燃料混合気25に着火した火炎は、これら保炎板04a、06aで保炎され微粉炭燃料の安定した燃焼を維持する様にしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の微粉炭燃料を燃焼するバーナ装置を採用し、このバーナ装置にプラスチック細片を燃料として供給し燃焼させることを想定してみる。
すなわち、従来の微粉炭焚きバーナは、いろいろな性状の石炭を良好に着火、燃焼させるために種々の工夫を行っているが、これらの工夫の中には、燃料を微粉炭からプラスチック細片に代えることによって、返って問題となるものが含まれていることが予想される。
【0012】
例えば、微粉炭焚きバーナでは、着火向上のために、燃料混合気ノズル06から噴出する燃料混合気25の噴出流速は炭種に応じて抑えてあるが、その噴出流速をそのまま採用するのでは、燃料が揮発して発火し易いプラスチック細片では、逆火現象が発生する可能性がある。
【0013】
また、微粉炭焚きバーナでは、着火向上のために、燃料混合気ノズル06等は先端部に渦流が生じる様に口径が広がる拡大部を形成した保炎板06aを設置しているが、プラスチック細片を燃料とする場合には、同プラスチック細片が溶融し、付着して燃焼を阻害する可能性がある。
【0014】
また、燃料混合気ノズル06の先端部周囲では、微粉炭燃料でも高速の噴流吹き出しにより未燃分の巻き込みが生じているが、プラスチック細片を燃料に採用すると、プラスチックの性状から未燃のプラスチック細片が同燃料混合気ノズル06の周囲に固着、堆積する可能性がある。
【0015】
そしてまた、微粉炭燃料を旋回燃焼させる場合に対比させてみると、噴出された微粉炭燃料は初期に揮発分ガスを放出するもののその後は固体のチャー燃焼となり、燃料の流れに沿って燃焼していくのに対し、プラスチック細片の燃料はほとんどが揮発分であり、ガスとなって燃焼し、その他の部分は浮遊して炉壁近傍に漂い、その付近に付着、堆積する可能性がある。
【0016】
この様に、従来の微粉炭燃料を燃焼するバーナ装置を参考にしてプラスチック細片を燃料として燃焼する場合を想定すると、種々の問題点が予想されるが、本発明はこれらの問題点を解消し、プラスチック細片を燃料として採用し、好適な燃焼を図る様にしたプラスチック細片の燃焼バーナを提供することを課題とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、その第1の手段として、プラスチック細片を燃料とし、これを1次空気と混合した燃料混合気を搬送する燃料供給管と、同燃料供給管の外周を覆って設けられ、燃料2次空気を供給する燃料2次空気供給管と、同燃料2次空気供給管の外側に配置され、2次空気を供給する2次空気供給管と、前記燃料供給管の先端にチルト可能に設けられ、前記燃料混合気を絞って火炉内に噴射する燃料混合気ノズルと、前記燃料2次空気供給管の先端で前記燃料混合気ノズルを覆って配置され、前記燃料2次空気を絞って火炉内に噴射する燃料2次空気ノズルと、前記2次空気供給管の先端に設けられ、前記2次空気を絞って火炉内に噴射する2次空気ノズルとを有し、前記燃料2次空気ノズルは、大小2個の筒体を所定間隔離して同心状に嵌め合わせて形成し、内側の筒体は前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を有して同心状に嵌め合わせて配置し、同隙間を経て前記燃料2次空気の一部を流通可能に形成し、前記2次空気ノズルは、前記燃料2次空気ノズルを挟んでその上下に配置され、同燃料2次空気ノズルに対峙する側のノズル壁部に、同燃料2次空気ノズルとの間に2次空気の一部を供給可能の通路を形成したプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0018】
すなわち、同第1の手段によれば、燃料としてプラスチック細片を採用し、相互に一定の位置配列された燃料供給管とその先端の燃料混合気ノズル、燃料2次空気供給管とその先端の燃料2次空気ノズル、そして2次空気供給管とその先端の2次空気ノズルを有すると共に、燃料2次空気ノズルは、大小2個の筒体を所定間隔離して同心状に嵌め合わせて形成し、内側の筒体は前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を有して同心状に嵌め合わせて配置することにより、同隙間を経て前記燃料2次空気の一部を流通可能にしているので、燃料2次空気供給管から前記隙間を経て供給される前記燃料2次空気の一部は、同隙間を形成する燃料2次空気ノズルの内側の筒体に沿って流れ、燃料混合気ノズルから噴射する燃料混合気との間にいわゆるシールエアの層を形成し、燃料混合気中のプラスチック細片が燃料2次空気ノズルに付着し、堆積するのを防止して、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
しかも同第1の手段によれば、燃料2次空気供給管の外側に配置された2次空気供給管の先端に設けられ、前記2次空気を絞って火炉内に噴射する2次空気ノズルは、燃料2次空気ノズルを挟んでその上下に分かれて配置され、それぞれ燃料2次空気ノズルに対峙する側のノズル壁部に、同燃料2次空気ノズルとの間に2次空気の一部を供給可能の通路を形成しているので、同通路を経て供給される2次空気の一部により、2次空気ノズルと燃料2次空気ノズルとの間にまき込まれるプラスチック細片の燃料を吹き飛ばし、この部位にプラスチック細片の燃料が付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0019】
また、本発明は第2の手段として、前記第1の手段において、前記1次空気と燃料2次空気はコールド空気としたプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0020】
すなわち、同第2の手段によれば、前記第1の手段において燃料供給管内をプラスチック細片の燃料と混合して同燃料を搬送する1次空気、及び同プラスチック細片の燃料と1次空気とによる燃料混合気の外周側から供給される燃料2次空気の両者を共にコールド空気としているので、燃料混合気中のプラスチック細片が昇温するのを抑えられ、燃料供給管、燃料混合気ノズル、及び燃料2次空気ノズル等に対するプラスチック細片燃料の付着、堆積が防止され、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0021】
また、本発明は第3の手段として、前記第1、又は第2の手段において、前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体は、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を形成することに代えて、同内側の筒体の内部に冷却水を循環する水冷構造を採用し、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間の隙間を閉塞して配設したプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0022】
すなわち、同第3の手段によれば、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を形成した燃料混合気ノズルに代えて、燃料混合気ノズルを形成する内側の筒体の内部に冷却水を循環する水冷構造を採用し、かつ前記隙間を閉塞して配置した燃料混合気ノズルとしているので、燃料混合気ノズルを形成する内側の筒体は確実に冷却され、この部位に接近する燃料混合気中のプラスチック細片燃料を冷却し、同プラスチック細片燃料が溶融して付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0023】
また、本発明は第4の手段として、前記第1、又は第2の手段において、前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体と、これに隣接する前記燃料供給管の一部を、それぞれの内部に冷却水を循環する水冷構造を採用して形成したプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0024】
すなわち、同第4の手段によれば、前記燃料2次空気供給管の先端で前記燃料混合気ノズルを覆って配置され、前記燃料2次空気を絞って火炉内に噴射する燃料2次空気ノズルと、同燃料2次空気ノズルに近接した部位における燃料混合気を搬送する燃料供給管は、それぞれの一部をその内部に冷却水を循環する水冷構造を採用して形成しているので、同水冷構造において燃料2次空気ノズル及び燃料供給管は確実に冷却され、この部位に接近する燃料混合気中のプラスチック細片燃料を冷却し、同プラスチック細片燃料が溶融して付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0025】
また、本発明は第5の手段として、前記第1乃至第4の手段の何れかにおいて、前記燃料2次空気ノズルは、その先端部を、着火点位置調節可能構造に形成したプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0026】
すなわち、同第5の手段によれば、燃料2次空気供給管の先端で前記燃料混合気ノズルを覆って配置され、前記燃料2次空気を絞って火炉内に噴射する燃料2次空気ノズルは、例えば先端に羽根角度が調節可能な複数の旋回羽根で構成されたスワラを設置して、同燃料混合気ノズルの先端部において、燃料混合気によって形成された火炎の着火点の位置を火炉の内方へ調節可能にしているので、同燃料2次空気ノズル先端近傍における温度上昇が抑制され、プラスチック細片の燃料が溶融して近辺に付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0029】
また、本発明は第の手段として、前記第1乃至第の手段の何れかにおいて、前記各ノズルは、火炉平断面の中心部に設定した仮想円に対して平面投影で同ノズルの中心線と開口面が接線方向に向くよう設置すると共に、前記燃料2次空気ノズルの前記仮想円の外側に当たる側部には、同燃料2次空気ノズルの開口面と同一又は平行な面に開口し、燃料2次空気の一部を分流して噴射するサイドエアノズルを設置したプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0030】
すなわち、同第の手段によれば、前記燃料2次空気ノズルの側部に、燃料2次空気の一部を分流して噴射するサイドエアノズルを設け、かつ、同サイドエアノズルは、ノズル中心線が火炉平断面の中心部に設定された仮想円に対して接線方向に向くよう設置された前記燃料2次空気ノズルの開口面と同一又は平行な面で、かつ同サイドエアノズル中心線が前記仮想円の外側に向くようその開口面が開口しているので、前記火炉壁面には前記サイドエアノズルから噴出される燃料2次空気によるエアカーテンが形成され、前記火炉壁面にプラスチック細片の燃料が付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0031】
また、本発明は第の手段として、前記第1乃至第の手段の何れかにおいて、前記燃料供給管には、燃料混合気ノズルの接続部上流で周方向に複数の通気路を設け、同通気路を経て燃料供給管内に空気を供給可能にしたプラスチック細片の燃焼バーナを提供するものである。
【0032】
すなわち、同第の手段によれば、プラスチック細片燃料と1次空気と混合した燃料混合気を搬送する燃料供給管には、同燃料供給管と燃料混合気ノズルの接続部より上流位置で、同燃料供給管の周方向に複数の通気路を設け、1次空気の一部または別置の送風設備からの送気等の空気が同燃料供給管内部に供給されるので、この通気路から供給される空気によりプラスチック細片の燃料が同燃料供給管内部に付着・堆積するのを防止し、同燃料供給管内部における燃料混合気の流速を適正化してプラスチック細片の燃料を安定して燃焼させるようにしたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の第1形態について図1乃至図3に基づいて説明する。
図1は本実施の形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図、図2は図1中の燃料2次空気ノズル部の詳細を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図、図3はボイラに対する燃焼バーナの配置と同燃焼バーナから噴出する噴流の状況を示す説明図である。
【0034】
すなわち、本実施の形態において、107は燃料混合気ノズル本体を示し、同燃料混合気ノズル本体107は、燃料供給管500の先端部に相当し、本実施の形態で燃料として採用したフィルム状の廃棄プラスチック等を紙吹雪状の薄片に細かく裁断して形成したプラスチック薄片を1次空気と混合した燃料混合気125を案内する。
【0035】
前記燃料混合気ノズル本体107の先端には、図示省略の適宜の機構により、同燃料混合気ノズル本体107に対して首振り可能、即ちチルト可能に連結された燃料混合気ノズル106が配置されている。
【0036】
また、前記燃料混合気ノズル106の外周には、燃料2次空気供給管600の先端で前記燃料混合気ノズル106を覆って燃料2次空気ノズル104が配置され、同燃料2次空気ノズル104は、外側の大径の筒体104aと、その内側に所定間隔離した小径の筒体104bとを同心状に嵌め合わせて構成され、かつ、前記小径の筒体104bは前記燃料混合気ノズル106の外周端部との間に所定の隙間を設け、この隙間によりシールエア噴出口104cを形成している。
【0037】
ここで前記燃料2次空気ノズル104の先端には、いわゆる保炎機構は無く、スワラ130を配置することで終端を形成しており、同スワラ130は、巻き込み渦流等が生じない様に旋回角度を設定されているため、同燃料2次空気ノズル104を経て供給される燃料2次空気122bは、この部位に停滞する余裕はなく、積極的に火炉内に移行して着火点を火炉の内方に形成する様にした、いわゆる着火点位置調節可能構造となっている。
【0038】
前記燃料2次空気ノズル104の外側には、2次空気供給管700の先端で、同燃料2次空気ノズル104の上下にそれぞれ2次空気ノズル105が配置され、各2次空気ノズル105は前記燃料2次空気ノズル104と対峙する内側のノズル壁部105b及び外側のノズル壁部105aを有し、このうち内側のノズル壁部105bには前記燃料2次空気ノズル104の外側部との間に向けて2次空気122aの一部を供給可能の通気路105cを設けている。
【0039】
なお、本実施の形態においては、この通気路105cは複数の通孔で形成しているが、これは孔状に形成されたものに限定されることなく、スリット状に形成されてもよい。
【0040】
また、前記燃料2次空気ノズル104の側方で、後述する仮想円の外側に当たる方向には、同燃料2次空気ノズル104と並び、かつこれと共に2次空気ノズル105により上下から挟まれた位置にサイドエア噴出口131aを配してサイドエアノズル131が設けられ、同サイドエアノズル131その上流を燃料2次空気供給管600に接続し、燃料2次空気122bの一部を分流してサイドエア122dとして火炉内に供給する様に構成されている。
【0041】
そして前記燃料混合気ノズル106、燃料2次空気ノズル104、サイドエアノズル131及び2次空気ノズル105は同一平面に開口し、この開口面は火炉平断面の中心部に設定した仮想円に対して平面投影で前記燃料混合気ノズル106の中心線と開口面が接線方向に向く様に設置されている。
【0042】
そしてまた、前記燃料供給管500内を搬送されて前記燃料混合気ノズル106に至る燃料混合気125の管内流速は、1次空気の流速調整等により好ましくは15〜30m/sに調整すると共に、同燃料混合気ノズル106からの噴射流速はノズルの絞り調整等により25〜40m/sとし、また、同燃料供給管500の1次空気及び燃料2次空気供給管600の燃料2次空気122bとしてはコールドエアが、2次空気供給管700の2次空気122aとしてはホットエアが用いられている。
【0043】
前記の様に構成された本実施の形態において、プラスチック薄片を1次空気と混合した燃料混合気125は、燃料混合気ノズル106から噴射され、燃料2次空気ノズル104を構成する内側の筒体104aにも案内されて、同燃料2次空気ノズル104からスワラ130を経て噴射される燃料2次空気122bと共に火炉内に噴射されて燃焼が行われる。
【0044】
このとき燃料供給管500を流れる1次空気、燃料2次空気供給管600を流れる燃料2次空気122bは、共にコールド空気を採用しているので、燃料混合気125は冷却され、同燃料混合気125中に混入されているプラスチック薄片の燃料は溶融を抑制されている。
【0045】
しかも前記燃料混合気125は、微粉炭燃料を使用する通常のバーナにおける燃料流速に比べ、十分に高速の15〜30m/sの流速で燃料供給管500を流れ、次いで燃料混合気ノズル106により絞られて25〜40m/sの高速で火炉に向けて噴射されるので、この流れの過程でプラスチック薄片が途中に付着し、堆積されることもなく、円滑な搬送、供給が行われる。
【0046】
そして前記燃料2次空気122bの一部が燃料混合気ノズル106と燃料2次空気ノズル104との隙間からシールエア122cとして供給されているので、このシールエア122cにより前記プラスチック薄片の燃料は、燃料2次空気ノズル104の内側の筒体104bに付着するのを防止され、かつ、火炉内に向けて吹き飛ばされる様に案内される。
【0047】
このとき、燃料混合気ノズル106、燃料2次空気ノズル104の先端には保炎構造等は採用されておらず、巻き込み渦等が生じない様に旋回角度を適切に設定されたスワラ130が設置されて、着火点位置調節可能構造となっているので、着火は燃料2次空気ノズル104の先端より火炉の内方へ移行した位置で発生する。
【0048】
また、燃料2次空気ノズル104の上下に配置された2次空気ノズル105から供給される2次空気122aは、その一部が同2次空気ノズル105に設けた通気路105cを経て同2次空気ノズル105と燃料2次空気ノズル104の間に供給されるので、プラスチック薄片の燃料はこの位置で巻き込み等の生じることが防止され、ノズル出口近辺でのプラスチック薄片の付着、堆積の心配がなくなる。
【0049】
更に前記燃料2次空気ノズル104は、その側方に配置して設けたサイドエアノズル131を経て、前記燃料2次空気122bの一部が分離したサイドエア122dが供給されるので、火炉の壁面との間にエアカーテンが形成され、同火炉の壁面に対するプラスチック薄片の付着、堆積の心配がなくなる。
【0050】
これを図3を用いて補足すると、火炉400のコーナ部に配置されたノズル401は、中心位置に設定した仮想円又はファイヤーボール402の接線方向を向いて開口している。
【0051】
すなわち、平面投影で見たノズル401の中心線403は、火炉400の中心から前記仮想円の接線方向に外れ、ノズル401を設置した壁面側に向いて開口している。
【0052】
図3は概念的な表示であるために明示されていないが、ノズル401は前記サイドエアノズル131を含んでおり、同サイドエアノズル131も他のノズルの開口と共に火炉400の炉壁側に向いて開口しているので、同炉壁との間にサイドエア122dが供給され、火炎は区画線404、405で表示する様に形成され、炉壁側に向けてプラスチック薄片が供給されることもなく、これの付着、堆積の心配がなくなるものである。
【0053】
以上の様に本実施の形態によれば、フィルム状の廃棄プラスチック等を紙吹雪状の薄片に細かく裁断して形成したプラスチック薄片を燃料として採用しても、同プラスチック薄片の燃料は、燃料混合気ノズル106から噴射されるに先立って燃料供給管500の内壁に付着して堆積する心配はなく、火炉内に噴射された後にはある程度の距離を置いて安定な火炎が形成されるので、着火がノズル出口に近すぎて同ノズル出口でプラスチック薄片が溶融して付着、堆積する心配もない。
【0054】
また、火炉内で火炎から離脱したプラスチック薄片が炉壁近傍に漂い、ノズル相互の間隙、又は火炉壁等に付着し、固着して堆積する心配もなく、安定的な燃焼を維持することができるものである。
【0055】
なお、本実施の形態では、燃料としてフィルム状の廃棄プラスチック薄片を用いることにより、産業廃棄物の処理にも大いに貢献することになるが、この燃料は、廃棄プラスチックに限定されず、未使用のフィルム状のプラスチックを薄片化してもよく、また、プラスチックはフィルム状のもののみに限定されることなく、固形状のプラスチックを細かく裁断して混合した、いわゆるプラスチック細片を採用してもよいことは勿論である。
【0056】
次に本発明の実施の第2形態について、図4に基づいて説明する。
図4は、本実施の形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【0057】
なお、本実施の形態は、前記実施の第1形態に比べ、燃料混合気ノズル及び燃料供給管(燃料混合気ノズル本体107)の一部に水冷構造を採用する様に工夫を加えたものであり、その余の構成等については前記実施の第1形態のものと同一であるので、同実施の第1形態と同一部位については図面中に同一の符号を付して示し、重複する説明は極力省略して、本実施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0058】
すなわち、本実施の形態において、206は燃料混合気ノズルで、同燃料混合気ノズル206は内部を中空状に構成されており、冷却水連通入口206aと冷却水連通出口206bを設けている。
【0059】
また、燃料供給管500の先端側に当たる燃料混合気ノズル本体207は、その外周部を周方向半割れ状の冷却水入口管208aと冷却水出口管208bで覆われ、同冷却水入口管208aは図示省略の冷却水源に連なる冷却水入口207aと前記冷却水連通入口206aに連通し、また、冷却水出口管208bは図示省略の冷却水回収部に連なる冷却水出口207bと前記冷却水連通出口206bへ連通して構成されている。
【0060】
従って本実施の形態によれば、冷却水入口207aから冷却水入口管208aに供給される冷却水により燃料混合気ノズル本体207を冷却し、さらにこの冷却水を冷却水連通入口206aを介して燃料混合気ノズル206に供給して同燃料混合気ノズル206を冷却し、しかる後この冷却水は冷却水連通出口206b、冷却水出口管208bを経て冷却水出口207bから回収される。
【0061】
この様にして燃料混合気ノズル本体207及び燃料混合気ノズル206は冷却されることにより、燃料混合気ノズル206から噴射されるプラスチック薄片の燃料は冷却されて通路での溶融が防止され、周辺に付着し堆積する心配もなく、安定的な燃焼を維持することができるものである。
【0062】
なお、この場合、燃料2次空気ノズル104、及びサイドエアノズル131へ供給される燃料2次空気122bは、コールドエアからホットエアに変えて使用することにより、燃焼効率を向上させることも出来る。
【0063】
また、本実施の形態においては、前記実施の第1形態における燃料混合気ノズル106を水冷式の燃料混合気ノズル206に変え、且つ燃料混合気ノズル本体207の周囲に冷却水入口管208a及び冷却水出口管208bを設置した点が同実施の第1形態との主たる変更点であるが、前記冷却水入口管208a及び冷却水出口管208bを設置せず、前記燃料混合気ノズル106を水冷式の燃料混合気ノズル206に変えるだけでもよい。
【0064】
この様に、燃料混合気ノズル206として水冷構造を採用すれば、同燃料混合気ノズル206と燃料2次空気ノズル104との間に隙間を形成することなく、この間を閉塞して、前記実施の第1形態のようなシールエア122cの供給を不要とする構成を採用することも出来る。
【0065】
次に本発明の実施の第3形態について図5に基づいて説明する。
図5は本実施の形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの要部の概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【0066】
なお、本実施の形態は、前記実施の第1形態、及び第2形態のものに対して燃料供給管500に工夫を加えたものであり、その余の構成等は変わりないので、説明が冗長にならない様に、前記実施の第1形態と同一部位については図面中に同一の符号を付して示し、重複する説明は極力省略して、本実施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0067】
すなわち、本実施の形態において、302は燃料堆積防止流体供給室で、燃料供給管500と燃料混合気ノズル106の接続部上流で燃料供給管500を囲んで配置され、その上流に燃料堆積防止流体供給ライン301を接続している。
【0068】
そして前記燃料堆積防止流体供給室302で囲われた部位における燃料供給管500には、全周に亘って複数の通気路が穿孔され、同燃料供給管500内に向けて燃料堆積防止流体303が供給される構成となっている。
【0069】
なお、燃料供給管500の燃料混合気ノズル本体107に相当する部位は、火炉に対する燃料の噴射のために一般に水平状の配置となるが、その上流では湾曲部を経て垂直状の立ち上がり部分を有し、これらを含めて燃料混合気ライン119が形成されることになるが、前記燃料堆積防止流体供給室302は、前記立ち上がり部位を過ぎて水平状の部位に移った付近に設けることが適当である。
【0070】
そして前記燃料堆積防止流体供給ライン301から供給される燃料堆積防止流体303は、結局燃料混合気125となるので、いわゆる1次空気と同質の空気が用いられるが、燃料と混合されるに先立って分流されて途中で増速された1次空気、又は別置きの送風設備からの送気の何れを採用してもよいが、その流速は15〜30m/sとした燃料混合気125の流速に対して、1〜3倍程度の流速とすることが望ましい。
【0071】
上記の様に構成された本実施の形態によれば、燃料堆積防止流体供給ライン301を経て燃料堆積防止流体供給室302から燃料供給管500内に供給される燃料堆積防止流体303により、プラスチック薄片の燃料は、燃料混合気125の流れに乗って燃料混合気ノズル106に至り、燃料供給管500の内部管壁に付着され、堆積する心配もなく、安定的な燃焼を維持することができるものである。
【0072】
なお、図示の実施形態では、燃料堆積防止流体供給室302から燃料供給管500内に連通する通気路は、燃料供給管500内の燃料混合気125の流れに直交方向に穿孔されたものとして示されているが、これは直交流に限定されるものではなく、通気路の開口方向を変え、流れ方向に傾けた傾斜流であってもよいことは勿論である。
【0073】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上、本出願の請求項1に記載の発明によれば、プラスチック細片を燃料とし、これを1次空気と混合した燃料混合気を搬送する燃料供給管と、同燃料供給管の外周を覆って設けられ、燃料2次空気を供給する燃料2次空気供給管と、同燃料2次空気供給管の外側に配置され、2次空気を供給する2次空気供給管と、前記燃料供給管の先端にチルト可能に設けられ、前記燃料混合気を絞って火炉内に噴射する燃料混合気ノズルと、前記燃料2次空気供給管の先端で前記燃料混合気ノズルを覆って配置され、前記燃料2次空気を絞って火炉内に噴射する燃料2次空気ノズルと、前記2次空気供給管の先端に設けられ、前記2次空気を絞って火炉内に噴射する2次空気ノズルとを有し、前記燃料2次空気ノズルは、大小2個の筒体を所定間隔離して同心状に嵌め合わせて形成し、内側の筒体は前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を有して同心状に嵌め合わせて配置し、同隙間を経て前記燃料2次空気の一部を流通可能にしてプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、燃料2次空気供給管から前記隙間を経て供給される前記燃料2次空気の一部は、同隙間を形成する燃料2次空気ノズルの内側の筒体に沿って流れ、燃料混合気ノズルから噴射する燃料混合気との間にいわゆるシールエアの層を形成し、燃料混合気中のプラスチック細片が燃料2次空気ノズルに付着し、堆積するのを防止して、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、しかも同請求項1に記載の発明によれば、前記2次空気ノズルは、前記燃料2次空気ノズルを挟んでその上下に配置され、同燃料2次空気ノズルに対峙する側のノズル壁部に、同燃料2次空気ノズルとの間に2次空気の一部を供給可能の通路を形成したプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、同通路を経て供給される2次空気の一部により、2次空気ノズルと燃料2次空気ノズルとの間にまき込まれるプラスチック細片の燃料を吹き飛ばし、この部位にプラスチック細片の燃料が付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、これらにより燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0075】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記1次空気と燃料2次空気はコールド空気としてプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、前記1次空気、及び燃料2次空気の両者により、燃料混合気中のプラスチック細片が昇温するのを抑えられ、燃料供給管、燃料混合気ノズル、及び燃料2次空気ノズル等に対するプラスチック細片燃料の付着、堆積が防止され、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0076】
また、請求項3に記載の発明によれば、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体は、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を形成することに代えて、同内側の筒体の内部に冷却水を循環する水冷構造を採用し、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間の隙間を閉塞して配設してプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、前記燃料混合気ノズルの水冷構造により、燃料混合気ノズルを形成する内側の筒体は確実に冷却され、この部位に接近する燃料混合気中のプラスチック細片燃料を冷却し、同プラスチック細片燃料が溶融して付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0077】
また、請求項4に記載の発明によれば、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体と、これに隣接する前記燃料供給管の一部を、それぞれの内部に冷却水を循環する水冷構造を採用して形成したプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、前記燃料2次空気ノズルと燃料供給管の一部との水冷構造により、燃料2次空気ノズル及び燃料供給管は確実に冷却され、この部位に接近する燃料混合気中のプラスチック細片燃料を冷却し、同プラスチック細片燃料が溶融して付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0078】
また、請求項5に記載の発明によれば、前記請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、前記燃料2次空気ノズルは、その先端部を、着火点位置調節可能構造に形成したプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、同着火点位置調節可能構造で着火点の位置が火炉の内方へ移行する様に調節することにより、燃料2次空気ノズル先端近傍における温度上昇が抑制され、プラスチック細片の燃料が溶融して近辺に付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0080】
また、請求項に記載の発明によれば、前記請求項1乃至の何れかに記載の発明において、前記各ノズルは、火炉平断面の中心部に設定した仮想円に対して平面投影で同ノズルの中心線と開口面が接線方向に向くよう設置すると共に、前記燃料2次空気ノズルの前記仮想円の外側に当たる側部には、同燃料2次空気ノズルの開口面と同一又は平行な面に開口し、燃料2次空気の一部を分流して噴射するサイドエアノズルを設置してプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、前記火炉壁面には前記サイドエアノズルから噴出される燃料2次空気によるエアカーテンが形成され、前記火炉壁面にプラスチック細片の燃料が付着・堆積するのを防止し、同プラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【0081】
また、請求項に記載の発明によれば、前記請求項1乃至の何れかに記載の発明において、前記燃料供給管には、燃料混合気ノズルの接続部上流で周方向に複数の通気路を設け、同通気路を経て燃料供給管内に空気を供給可能にしてプラスチック細片の燃焼バーナを構成しているので、前記複数の通気路から供給される空気によりプラスチック細片の燃料が同燃料供給管内部に付着・堆積するのを防止し、同燃料供給管内部における燃料混合気の流速を適正化してプラスチック細片の燃料を安定して燃焼させることができ、燃料資源の節減を図ることに加え、廃棄物処理にも寄与する好適なプラスチック細片の燃焼バーナを得ることができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【図2】図1中の燃料2次空気ノズル部の詳細を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【図3】ボイラに対する燃焼バーナの配置と同燃焼バーナから噴出する噴流の状況を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の第2形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【図5】本発明の実施の第3形態に係るプラスチック細片の燃焼バーナの要部の概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【図6】従来の微粉炭焚きボイラの全貌を示す概念図である。
【図7】従来の微粉炭焚きボイラにおけるバーナの概要を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【符号の説明】
01 ボイラ本体
02 火炉
03 バーナ風箱
03a 燃料コンパートメント
03b 空気コンパートメント
04 燃料2次空気ノズル
04a 保炎板
05 2次空気ノズル
06 燃料混合気ノズル
06a 保炎板
07 燃料混合気ノズル本体
08 燃料2次空気ダンパ
09 2次空気ダンパ
10 押込送風機
11 誘引通風機
12 空気加熱器
13 過熱蒸気管群
14 燃焼ガスライン
15 燃焼用空気ライン
16 石炭供給ライン
17 1次空気ライン
18 石炭粉砕機
19 混合気ライン
20 火炎
21 燃焼ガス
22 燃焼用空気
22a 燃料2次空気
22b 2次空気
23 石炭
24 1次空気
25 混合気
104 燃料2次空気ノズル
104a 筒体
104b 筒体
104c シールエア噴出口
105 2次空気ノズル
105a ノズル壁部
105b ノズル壁部
105c 通気路
106 燃料混合気ノズル
106a 燃料混合気噴出口
107 燃料混合気ノズル本体
119 燃料混合気ライン
122a 2次空気
122b 燃料2次空気
122c シールエア
122d サイドエア
125 燃料混合気
130 スワラ
131 サイドエアノズル
131a サイドエア噴出口
206 燃料混合気ノズル
206a 冷却水連通入口
206b 冷却水連通出口
207 燃料混合気ノズル本体
207a 冷却水入口
207b 冷却水出口
208a 冷却水入口管
208b 冷却水出口管
301 燃料堆積防止流体供給ライン
302 燃料堆積防止流体供給室
303 燃料堆積防止流体
500 燃料供給管
600 燃料2次空気供給管
700 2次空気供給管

Claims (7)

  1. プラスチック細片を燃料とし、これを1次空気と混合した燃料混合気を搬送する燃料供給管と、同燃料供給管の外周を覆って設けられ、燃料2次空気を供給する燃料2次空気供給管と、同燃料2次空気供給管の外側に配置され、2次空気を供給する2次空気供給管と、前記燃料供給管の先端にチルト可能に設けられ、前記燃料混合気を絞って火炉内に噴射する燃料混合気ノズルと、前記燃料2次空気供給管の先端で前記燃料混合気ノズルを覆って配置され、前記燃料2次空気を絞って火炉内に噴射する燃料2次空気ノズルと、前記2次空気供給管の先端に設けられ、前記2次空気を絞って火炉内に噴射する2次空気ノズルとを有し、前記燃料2次空気ノズルは、大小2個の筒体を所定間隔離して同心状に嵌め合わせて形成し、内側の筒体は前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を有して同心状に嵌め合わせて配置し、同隙間を経て前記燃料2次空気の一部を流通可能に形成し、前記2次空気ノズルは、前記燃料2次空気ノズルを挟んでその上下に配置され、同燃料2次空気ノズルに対峙する側のノズル壁部に、同燃料2次空気ノズルとの間に2次空気の一部を供給可能の通路を形成したことを特徴とするプラスチック細片の燃焼バーナ。
  2. 前記1次空気と燃料2次空気はコールド空気としたことを特徴とする請求項1に記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
  3. 前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体は、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間に所定の隙間を形成することに代えて、同内側の筒体の内部に冷却水を循環する水冷構造を採用し、前記燃料混合気ノズルの外周端部との間の隙間を閉塞して配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
  4. 前記燃料2次空気ノズルを形成する内側の筒体と、これに隣接する前記燃料供給管の一部を、それぞれの内部に冷却水を循環する水冷構造を採用して形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
  5. 前記燃料2次空気ノズルは、その先端部を、着火点位置調節可能構造に形成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
  6. 前記各ノズルは、火炉平断面の中心部に設定した仮想円に対して平面投影で同ノズルの中心線と開口面が接線方向に向くよう設置すると共に、前記燃料2次空気ノズルの前記仮想円の外側に当たる側部には、同燃料2次空気ノズルの開口面と同一又は平行な面に開口し、燃料2次空気の一部を分流して噴射するサイドエアノズルを設置したことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
  7. 前記燃料供給管には、燃料混合気ノズルの接続部上流で周方向に複数の通気路を設け、同通気路を経て燃料供給管内に空気を供給可能にしたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のプラスチック細片の燃焼バーナ。
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