JP5535521B2 - 石炭焚ボイラ - Google Patents
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このうち、微粉炭焚きの旋回燃焼ボイラにおいては、燃料の微粉炭とともに石炭バーナから投入される1次空気の上下に2次空気投入用の2次空気投入ポートを設置し、石炭バーナ周囲の2次空気について流量調整を行っている。(たとえば、特許文献1参照)
上述した2次空気は、旋回燃焼ボイラ内において火炎全体を形成するために必要となる空気量を吹き込むものである。従って、旋回燃焼ボイラの2次空気量は、概ね微粉炭の燃焼に必要な全空気量から1次空気量を差し引いたものとなる。
また、従来のバーナでは、微粉炭バーナの外周に保炎機構(先端角部の調整、旋回等)を設置し、さらに、微粉炭バーナのすぐ外周に近接して2次空気、あるいは3次空気を投入するための空気投入ポートを設置した構成が一般的である。このため、微粉炭バーナにおいては、投入された微粉炭への着火が火炎外周で起こり、火炎外周の着火領域では空気投入ポートからの空気が多量に混合されることとなる。
こうして、微粉炭バーナの火炎外周から発生したNOxは、そのまま火炎外周を通過することになるので、燃焼環境が異なる火炎内部と比較すれば、還元が遅れることとなる。この結果、火炎外部で発生したNOxは還元されずに残り、この残存したNOxが従来の微粉炭バーナ及び石炭焚ボイラにおけるNOx発生の原因となっている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、火炎の外周に形成される高温酸素残存領域を抑制(弱く)することにより、NOx発生量の低減を可能にした固体燃料焚きの石炭焚ボイラを提供することにある。
本発明に係る石炭焚ボイラは、粉体燃料及び空気を炉内へ投入するバーナが各段の各コーナ部あるいは壁面部に配置される旋回燃焼方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数の旋回火炎が形成される石炭焚ボイラにおいて、前記バーナが、粉体燃料及び空気を投入する燃料バーナと、該燃料バーナの上下または左右に各々配置されて流量調整手段を有する2次空気投入ポートとを備え、前記燃料バーナの流路先端部に1または複数本のスプリット部材を設けるとともに、前記燃料バーナと前記2次空気投入ポートとの間に、前記燃料バーナから炉内へ向けて形成される火炎に前記2次空気投入ポートから投入される2次空気が干渉しない程度の離間距離を設けたことを特徴とするものである。
さらに、2次空気投入ポートと燃料バーナとの間には、2次空気が火炎と干渉しない程度の離間距離を設けてあるため、2次空気投入ポートから火炎に対して投入される2次空気の供給を緩慢にして火炎中の酸素濃度を下げることができる。
なお、保炎機構として機能するスプリット部材を複数本設置する場合には、隣接するスプリット部材間に所定の間隔を設けることとなる。
また、2次空気投入ポートが隣接する場合には、2次空気を火炎に対して斜めに投入することにより、2次空気と火炎との混合を遅延させることができる。
ここで、2次空気投入ポートの流路内部に、たとえば流路内側(燃料バーナ側)にリブを設けることにより、火炎に対する2次空気の混合を調整することができる。また、流路内部に旋回羽根車を設けることにより、バーナ高さを抑制して2次空気の流れが火炎と干渉しないように離すことも可能になる。
すなわち、本発明の燃料バーナは、粉体燃料を火炉内へ投入する燃料流路に保炎機能を有するスプリット部材を設けて火炎の広がりを抑制し、低酸素濃度の環境下においても粉体燃料を安定燃焼させることができる。そして、粉体燃料の着火が火炎の内部で行われるので、火炎内部で発生したNOxが迅速に還元されて排出量は低減される。
図3及び図4に示す石炭焚ボイラ10は、火炉11内へ空気を多段で投入することにより、バーナ部12から追加空気投入部(以下、「AA部」と呼ぶ)14までの領域を還元雰囲気にして燃焼排ガスの低NOx化を図っている。還元雰囲気となるバーナ部12からAA部14までの距離については、すなわち、還元燃焼ゾーンの距離(高さ)については、長くなるほど燃焼ガスの滞留時間が長くなってNOx発生量は小さくなる。なお、図中の符号20は微粉炭等の粉体燃料及び空気を投入するバーナ、15は追加空気を投入する追加空気投入ノズルである。
微粉炭バーナ21は、1次空気により搬送された微粉炭を投入する矩形状のコール1次ポート22と、コール1次ポート22の周囲を取り囲むように設けられて2次空気の一部を投入するコール2次ポート23とを備えている。微粉炭バーナ21から投入される微粉炭は、火炉11内へ向けて略真っ直ぐに流れる。
2次空気投入ポート30の各流路及びコール2次ポート23には、たとえば図2に示すように、送気ダクト17から各々分岐した流路を介して供給される2次空気の流量調整手段として、開度調整可能なダンパ40が設けられている。なお、2次空気投入ポート30の位置については、微粉炭バーナ21の上下に限定されることはなく、左右であってもよい。
なお、スプリット部材24については、図示の略T字状断面に限定されることはなく、たとえば図5(a)に示す略Y字状の断面形状や、図5(b)に示す三角形の断面形状等を採用してもよい。
すなわち、スプリット部材24の下流では、微粉炭の流れに濃淡が形成される。この濃淡は、スプリット部材24に区分された二つの流れにおいて、流路断面の中心に近い領域で微粉炭の濃度が高くなる。換言すれば、スプリット部材24を通過して上下に分割された微粉炭の流れは、スプリット部材24より上部において、流路断面中央よりやや上部に最も微粉炭濃度の高い濃領域Cが形成され、この濃領域Cから上方へ徐々に微粉炭濃度が低下している。同様に、スプリット部材24より下部において、流路断面中央よりやや下部に最も微粉炭濃度の高い濃領域Cが形成され、この濃領域Cから下方へ徐々に微粉炭濃度が低下している。
このような離間距離Lを設けることにより、火炎に混合される2次空気量が減少するので、火炎内の酸素濃度を減少させるとともに、火炎温度の低下を最小限に抑えて比較的高温の状態に維持することができる。
また、スプリット部材24の複数本配置は、たとえば左右方向の一方向にのみ複数本のスプリット部材24を配置する構成を採用してもよい。
このような集中配置を採用すると、微粉炭の濃淡形成及び流れの乱れを火炎の中央部に集中させることができるので、火炎中央部の着火がより一層促進されるとともに、2次空気との距離を有効に保つことができる。すなわち、2次空気投入ポート30との間に設けた離間距離Lについても、離間距離Lによって形成される2次空気との距離を確実に確保して有効利用することができる。
この結果、微粉炭ノズル21の上下に2次空気投入ポート30Aが配設されたバーナ20Aは、離間距離L1が低減されたことにより、バーナ20Aの全高寸法を小さくすることができる。
すなわち、図10(a)に示す第5変形例では、平面視がY字状に分岐して左吹出口30L,右吹出口30Rから火炉11内に2次空気を投入する2次空気投入ポート30Cとされ、微粉炭バーナ21の軸線から左右方向外向きに傾斜した左吹出口30L及び右吹出口30Rが隣接して配置されているので、2次空気は火炎から離間する方向に流出して混合が遅延する。
このような構成を採用すれば、バーナ高さを最小限に抑えて2次空気の流れが火炎と干渉しないように離間させることも可能になる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、たとえば粉体燃料が微粉炭に限定されないなど、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
11 火炉
12 バーナ部
14 追加空気投入部(AA部)
20,20A バーナ
21 微粉炭バーナ(燃料バーナ)
22 コール1次ポート(燃料流路)
23 コール2次ポート
24,24A,24B スプリット部材
30,30A,30B,30C 2次空気投入ポート
31 リブ
32 旋回羽根
Claims (4)
- 粉体燃料及び空気を炉内へ投入するバーナが各段の各コーナ部あるいは壁面部に配置される旋回燃焼方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数の旋回火炎が形成される石炭焚ボイラにおいて、
前記バーナが、粉体燃料及び空気を投入する燃料バーナと、該燃料バーナの上下または左右に各々配置されて流量調整手段を有する2次空気投入ポートとを備え、
前記燃料バーナの流路先端部に複数本のスプリット部材を設けるとともに、
前記燃料バーナと前記2次空気投入ポートとの間に、前記燃料バーナから炉内へ向けて形成される火炎に前記2次空気投入ポートから投入される2次空気が干渉しない程度の離間距離を設け、
前記複数本のスプリット部材は、
前記燃料バーナの流路の中心軸に平行である第1平面に沿う第1スプリット部材と、
互いに平行である複数の第2平面にそれぞれ沿う複数の第2スプリット部材とを含み、
前記複数の第2平面は、それぞれ、前記中心軸に平行であり、かつ、前記第1平面に交差し、
前記スプリット部材により前記流路に形成される複数の開口のうちの前記中心軸に近い中央部開口の断面積は、前記複数の開口のうちの前記中央部開口より前記中心軸から遠い周辺部開口の断面積より小さいことを特徴とする石炭焚ボイラ。 - 前記2次空気投入ポートは、前記燃料バーナの軸中心から外向きの角度となるように設置されていることを特徴とする請求項1に記載の石炭焚ボイラ。
- 前記2次空気投入ポートの流路内部にリブを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の石炭焚ボイラ。
- 前記2次空気投入ポートの流路内部に旋回羽根を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の石炭焚ボイラ。
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