JP3764305B2 - 刃物ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイヤモンド焼結体層を一体に有する板状のチップ(PCD)を金属材により嵌合保持し、回転体(台金)への取付けを容易にする刃物ユニット及び回転工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として特開平10−263924号公報に記載されたものがあった。即ち、回転体(台金)の外周部に半径方向外方に突出する鋸歯型の刃台を設け、該刃台の回転面側の厚さ方向中間部に半径方向に延びる保持溝を形成し、この保持溝にダイヤモンド焼結体層を一体に有する板状のチップ(PCD)を嵌合させてロウ付け固着するようにしたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、チップ(PCD)が嵌合する保持溝を回転体(台金)側に形成するようにしていたので、該保持溝の加工が困難になるとともに、回転体が一般とは異なる専用の回転体となり、互換性がなくなる。また、チップが磨耗・損傷した際にこれの交換に手数を要することになる。また、保持溝の左右壁が損傷した際には高価な回転体そのものを交換しなければならない。等の問題点があった。本発明は、ブロック状の金属製の主体に保持溝を形成し、この保持溝にチップを嵌合固着してなる刃物ユニットを設け、この刃物ユニットを上記主体を介して回転体(台金)の刃台に固着できるようにすることにより、上記不具合を解消することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、超硬合金からなるブロック状の主体の正面側左右中心部に、その基部の途中から先端に向かって延びる保持溝を形成し、超硬合金層の正面側にダイヤモンド焼結体層を一体に有する板状のチップを設け、該チップの超硬合金層の背面に複数の溝を交差状に形成し、前記超硬合金層の背面と前記保持溝の底面とを対面させて互いにロウ接合する構成にしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の実施例を示す回転工具の部分側面図、図2は図1のA方向から見た部分正面図、図3は第1実施例による刃物ユニットの主体部の斜視図、図4は第1実施例による刃物ユニットのチップの正面斜視図、図5は第1実施例による刃物ユニットのチップの背面斜視図、図6は第1実施例による刃物ユニットの斜視図、図7は第2実施例による刃物ユニットの主体部の正面斜視図、図8は第2実施例による刃物ユニットの斜視図である。
【0006】
図1〜図2において、1は面取り加工用の回転工具であり、円板状の回転体(台金)2の外周に谷形の切れ刃を有する刃物ユニット10を固着してなる。上記上記回転体2は、JIS規格、SMC435、HPM−1等の鉄鋼材料により形成され、外周に6個の鋸歯状の刃台3を円周方向に等ピッチで形成し、該各刃台3の回転面側に円周方向の深さS1が約3mmとなる段状に切欠いた載置部4を形成し、頂部の逃げ角α1は約30度にするとともに、該頂部に円周方向に延びる正面視谷形(V形)の逃げ溝5を形成してなり、上記載置部4に後述の刃物ユニット10を銀ロウ等によりロウ接合する。
【0007】
上記刃物ユニット10は、図3〜図6に示すようにして形成される。図3において、11は超硬合金、例えばJIS規格、K10により形成されたカップリングであり、直方体状に形成した主体11aの正面側に下部(基部)の途中から上端に向かって延びる保持溝11bを形成するとともに、該保持溝11bの下部は円弧面に形成してなる。図4において、12は上記保持溝11bに密接に嵌合する板状のチップ(PCD)であり、超硬合金層12bの正面側にダイヤモンド焼結体層12aを一体に有し、図5に示すように、上記超硬合金層12bの背面側に縦横に交差する複数の溝12cを形成してなる。
【0008】
そして、図6に示すように、上記チップ12を、その超硬合金層12bをカップリング11の保持溝11b側に向けて該保持溝11bに嵌合させ、この嵌合部及び上記溝12cに銀ロウを流して両者を一体的に固着し、刃物ユニット10を形成する。この場合、超硬合金層12bの背面側に縦横に交差する複数の溝12cを形成したので、この溝12cに銀ロウが充填し、上記チップ12は反りを発生することなくカップリング11に強固に接合されることになる。
【0009】
そして、図6の仮想線で示すように、上記刃物ユニット10を、そのチップ12を回転方向に向けて前述した回転体2の載置部4に載置し、この載置部4に銀ロウを流して両者を一体的に接合する。次いで、図1、図2に示すように、上記刃物ユニット10の先端部を研削、及び研磨して谷形の切刃10aを形成し、面取り加工用の回転工具1を形成する。なお、上記谷形の切刃10aは、以下のようにして形成してもよい。即ち、刃物ユニット10を構成する前段で、カップリング11の上部(頂部)、及びチップ12の上部(頂部)をそれぞれ単独で谷形に研削し、これらを接合して谷形の刃部を有する刃物ユニット10を形成し、該刃物ユニット10を回転体2の載置部4にロウ接合した後、該刃物ユニット10の刃部を研磨して谷形の切刃10aを形成するようにしてもよい。
【0010】
ここで、上記刃物ユニット10の各部の寸法及び角度は、図1、図2に示すようになっている。即ち、回転方向の厚さ(S1)が約3mm、保持溝11bの深さ及びチップ12の回転方向の厚さS2が約2mm、カップリングの左右の幅W1が約6.4mm、上下の高さH1が約8mm、保持溝11b及びチップ12の左右幅W2が約4.6mm、上下の高さH2が約5mm、切れ刃10aの頂部の左右幅W3が約3.2mm、該切れ刃10aの屈曲角度が約90度、切れ刃10aの先端逃げ角α2が約13度となっている。なお、これらの寸法及び角度は用途に応じて適宜設定する。
【0011】
図7、図8は山形の切れ刃を有する刃物ユニットを示す。図7において、14はカップリングであり、前述したカップリング11と同様の材質により形成される。このカップリング14は、上部が山形となる5角形に形成した主体14aの正面側に下部(基部)の途中から上端に向かって延びる保持溝14bを形成し、主体14aの背面側の先端部に保持溝14bの底壁に連続して先端方向に突出する山形状の背受け片を14cを形成してなる。
【0012】
そして、図8に示すように、上記保持溝14bの底壁及びこれと連続する上記背受け片14cの面形状と同じ面形状のチップ15を形成し、該チップ15を上記保持溝14bに嵌合させて銀ロウによりカップリング14に接合し、これにより山形の切れ刃13aを有する刃物ユニット13を得る。なお、上記チップ14bは、前述と同様に、超硬合金層15bの正面側にダイヤモンド焼結体層15aを一体に有し、超硬合金層15bの背面側に縦横に交差する複数の溝(図示省略)を形成してなり、該チップ15を、その超硬合金層15bを保持溝14b側に向けて嵌合させ、該超硬合金層15bの背面を保持溝14bの底壁及び背受け片14cに銀ロウを介して固着する。
【0013】
上記山形の切れ刃13aを有する刃物ユニット13は、図8の仮想線で示すように、そのカップリング14を介して回転体2’の外周に形成した刃台3’の回転面側にロウ接合して溝切り用の回転工具16を形成する。なお、図8において、4’は刃台3’の回転面側に形成した段状の載置部であり、この部に上記刃物ユニット13のカップリング14を載置してロウ接合する。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明は、超硬合金からなるブロック状の主体の正面側左右中心部に保持溝を形成し、ダイヤモンド焼結体層と超硬合金層とを一体に有するとともに超硬合金層の背面側に複数の溝が交差状に形成された板状のチップを設け、該チップをその溝を前記保持溝の底面に対面させて該保持溝に嵌合させ、該嵌合部にて両者をロウ接合するようにしたので、チップは反りを発生することなく接合されるとともに、溝に接合用のロウ材が充填して強固に接合されることになる。
しかも、ロウ材が充填する溝を板状のチップ側に形成するようにしたので、加工が容易となり、安価に得ることができる。
また、切削負荷を受けるチップの両側が保持溝の両側壁に挾持されているので、谷形の切れ刃を有するチップにおいては、面取り加工時の負荷が切れ刃の両側に発生した際に該チップの左右方向への拡開を上記保持溝の両側壁が規制し、該チップが切れ刃の底部を中心として左右に割れるのを防止することになる。
また、山形チップにおいては、溝切り加工時に切れ刃に横方向の負荷が発生した際に、同様に保持溝の両側壁がチップの左右方向の動きを規制し、チップの剥離を防止することになる。
また、回転体と別部品の主体でチップを保持するようにしたので、この主体の材質を回転体に左右されることなく強度の高いものに設定することができ、耐久性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回転工具の部分側面図である。
【図2】図1のA方向から見た部分正面図である。
【図3】第1実施例による刃物ユニットの主体部の斜視図である。
【図4】第1実施例による刃物ユニットのチップの正面斜視図である。
【図5】第1実施例による刃物ユニットのチップの背面斜視図である。
【図6】第1実施例による刃物ユニットの斜視図である。
【図7】第2実施例による刃物ユニットの主体部の正面斜視図である。
【図8】第2実施例による刃物ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
1 面取り用の回転工具
2 回転体
3 刃台
4 載置部
5 逃げ溝
10 谷形の刃物ユニット
10a 谷形の切れ刃
11 カップリング
11a 主体
11b 保持溝
12 チップ
12a ダイヤモンド焼結体層
12b 超硬合金層
13 山形の刃物ユニット
13a 山形の切れ刃
14 カップリング
14a 主体
14b 保持溝
14c 背受け片
15 チップ
15a ダイヤモンド焼結体層
15b 超硬合金層
16 溝切り用の回転工具
Claims (1)
- 超硬合金からなるブロック状の主体(11a,14a)の正面側左右中心部に、その基部の途中から先端に向かって延びる保持溝(11b,14b)を形成し、超硬合金層(12b,15b)の正面側にダイヤモンド焼結体層(12a,15a)を一体に有する板状のチップ(12,15)を設け、該チップ(12,15)の超硬合金層(12b,15b)の背面に複数の溝(12c)を交差状に形成し、前記超硬合金層(12b,15b)の背面と前記保持溝(11b,14b)の底面とを対面させて互いにロウ接合したことを特徴とする刃物ユニット。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23184499A JP3764305B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 刃物ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23184499A JP3764305B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 刃物ユニット |
Publications (2)
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JP2001025920A JP2001025920A (ja) | 2001-01-30 |
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Family
ID=16929908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23184499A Expired - Fee Related JP3764305B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 刃物ユニット |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3764305B2 (ja) |
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1999
- 1999-07-14 JP JP23184499A patent/JP3764305B2/ja not_active Expired - Fee Related
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