JP3764300B2 - 軽量気泡コンクリート塗装板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に凹凸を持った軽量気泡コンクリート板(以下「ALC板」という)を合理的に塗装した塗装板を製造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ALC板は大きさが数百μmの数多くの気泡を有しており、表面には無数の凹凸が形成される。そして表面に形成された凹凸や表面近傍の気泡を塗料で塞がない限り、透水性能が確保されない。特に、表面に意匠上の溝を形成したような場合、この凹溝はALC板を切削して形成されることが多く、この場合、凹溝の表面には気泡が現れ、且つ斜面のため塗装がし難い。そして透水性能を確保するには、凹部の斜面に現れた気泡を塗料で完璧に塞ぐことが必要である。
【0003】
現在工場に於いて実施しているALC塗装板を製造する方法について図7により説明する。ALC板51は、保管場所や保管日数によって含有水分のバラツキが大きいのが一般的であり、この含有水分にバラツキが生じている状態で塗装すると、塗装後のALC板に品質のバラツキが生じる。このため、塗装前に高温加熱工程52に於いて加熱し、ALC板51の含有水分を予め設定された所定値以下の水分にする。
【0004】
上記の如くしてALC板51を加熱した後、このALC板51を冷却工程53に於いて常温まで冷却し、この状態で塗装工程54に供給して塗装する。更に、塗装されたALC板51を乾燥工程55に供給し、該乾燥工程55に於いて10分〜20分乾燥することで、塗料の水分を乾燥させてALC板51の表面に塗膜を形成する。
【0005】
上記の如き工程を経て塗装することによって、多数のALC板51の含有水分を略均一化することが出来、同一の塗装条件の基に塗装しても、ALC板51の表面にはバラツキのない従って品質の安定した塗膜を形成することが出来る。
【0006】
また塗装工程54に配置される塗装装置としては特開平10-34052号に開示される装置があり、ALC板を含むコンクリート製品の塗装に活用されている。この塗装装置は、被塗装体となるコンクリート製品に塗装する塗装手段と、被塗装体に気体を吹付けて塗料を伸ばす塗料伸ばし手段とを有している。前記塗料伸ばし手段は圧力差を持った2つのブースを有しており、例えばALC板がこれらのブースを移動する際に、該ブースの隙間を流れる空気によって予め表面に塗着された塗料を伸ばして均一に塗装し得るように構成されている。
【0007】
上記塗装装置では、塗料伸ばし効果が有効に作用し、ALC板を含むコンクリート製品の表面に意匠上の溝を形成したものであっても、この溝の内部にも均一な塗装が出来る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記塗装方法では、ALC板表面近傍の含有水分が短時間で所定の水分率以下になるように管理するために、加熱炉による加熱工程を有している。この加熱炉は炉内の雰囲気温度を一定の範囲にあるように制御しているため、異なる含有水分を持ったALC板では温度を一定に保ち得ないという問題があり、温度が高すぎた場合、塗装工程で塗料水分が突沸するという問題を派生する。このため、塗料水分の突沸を起こさないように、冷却工程を設けて冷却している。
【0009】
従って、ALC板の含有水分を調整するための加熱炉,加熱したALC板を冷却するための設備,塗装後のALC板を加熱して塗料に含まれた水分を蒸発させる乾燥炉等の設備が必要であり、多くの運転員と広いスペースとが必要となり、且つ乾燥エネルギーが多い等の問題があり、コストが高いという問題を有している。
【0010】
本発明の目的は、設備の軽減をはかり、少ない運転員で且つ短時間で少ないエネルギーで効率よく塗装したALC塗装板を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るALC塗装板の製造方法は、予め所定の養生期間が終了した軽量気泡コンクリート板の表面を40℃乃至60℃に加熱して表面近傍を蓄熱させる工程と、蓄熱された軽量気泡コンクリート板を塗装する工程と、塗料が蓄熱した軽量気泡コンクリート板の気泡部分に浸透する工程とを有することを特徴とするものである。
【0012】
上記ALC塗装板の製造方法では、蓄熱工程に於いて、ALC板の表面を40℃〜60℃に加熱することで、該ALC板が含有する水分を蒸発させて表面より深さ5mm程度の表面近傍を略均一な含有水分量とすることが出来、且つ表面近傍に蓄熱させることが出来る。ALC板の表面近傍に於ける前記温度は、塗装したときに塗料に含ませる水分を突沸させることのない温度であり、この状態で塗装しても、塗料に含まれた水分が突沸することがない。
【0013】
上記の如く、表面が40℃〜60℃の範囲に加熱されて蓄熱したALC板の表面に塗装した場合、塗料の水分または塗料及び水分がALC板に形成された気泡に浸透する。このとき、ALC板表面近傍の温度が高いと、塗装された塗料の粘度が低下し、気泡に対する速やかな浸透を実現する。同時に、塗料及び水分とALC板の表面近傍との間で熱交換が行われ、該ALC板に蓄えられた熱が塗料及び水分に伝導されて温度が上昇し、これに伴って塗料の水分が蒸発する。
【0014】
即ち、常温状態のALC板に塗装した場合、塗料に含まれた水分を蒸発させるための熱を外部から付与することが必須であり、一般的には遠赤外線を代表とする熱線の照射による乾燥が行われる。この場合、塗膜の表面側から熱が伝導され、表面に塗料による膜が形成されて熱の伝達効率が悪くなって乾燥に時間が掛かることがある。
【0015】
しかし本発明では、予めALC板自体を蓄熱させることによって、該ALC板の表面に形成された塗膜に対しALC板の表面側から熱を付与することにより、効率の良い乾燥を実現することが出来る。更に、ALC板の熱容量が大きいため、上記温度範囲に加熱することによって充分な熱を均一に蓄熱することが出来、塗膜を均一に乾燥させてALC塗装板を製造することが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、上記ALC塗装板の製造方法の好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は第1実施例に係る製造工程のフローを説明する図である。図2は塗膜が乾燥する際のプロセスを説明する図である。図3はALC板と乾燥した塗膜との関係を示す図である。図4は加熱工程を終了したときの表面温度と透水量の関係を示す図である。図5は第2実施例に係る製造工程のフローを説明する図である。図6はALC板の表面に形成された溝を説明する図である。
【0017】
本発明に於いて対象となるのは、内部に多くの気泡を持つALC板であり、以下の各実施例では、住宅等の建物に於ける壁材等の外装材として用いられるALC塗装板を製造する方法について説明する。
【0018】
先ず、図1〜図3により第1実施例に係る製造方法について説明する。図に於いて、ALC板1は、幅,長さ,厚さ寸法が予め設定された寸法を有しており、使用目的に応じて表面には、長手方向に沿った縦溝1a及び、又は幅方向の横溝1bが形成されている。このALC板1には所定の養生期間が終了した後、順次塗装が施される。しかし、養生後直ちに塗装が施されるものではなく、養生が終了した後、塗装に至るまでの間に日数的なズレが存在するため、異なるALC板1を選択した場合、養生後の期間に応じて含有水分が異なる。このため、加熱工程2に於いて、塗装にかかる全てのALC板1を加熱して含有水分の量を調整すると共に蓄熱させる。
【0019】
加熱工程2は、ALC板1の含有水分を調整して多数のALC板1に於ける含有水分の量を大きなバラツキを発生させることのないように調整すると共に、ALC板1の表面近傍の温度を40℃〜60℃の範囲になるように加熱して蓄熱させるものである。このため、加熱工程2には加熱炉が配置されている。
【0020】
加熱工程2に配置される加熱炉としては特に限定するものではないが、例えば熱風乾燥機や遠赤外乾燥機等を用いることが可能であり、内部温度は110℃〜80℃に設定されている。またALC板1が加熱炉の内部に滞留する時間は5分〜15分程度に制御される。
【0021】
上記加熱炉内の設定温度、及びALC板1が加熱炉の内部に滞留する時間等の加熱条件は、対象となるALC板1の表面水分率によって設定される。即ち、ALC板1の表面水分率が大きい場合設定温度を高く及び又は滞留時間を長くし、ALC板1の表面水分率が小さい場合設定温度を低く及び又は滞留時間を短くするように、制御することによって含有水分を略均一にすることが可能である。
【0022】
加熱炉の出口にはALC板1の表面温度を計測する温度計が備えられている。この温度計も構成を限定するものではなく、ALC板1の表面と接触して温度を計測し、或いはALC板1の表面からの熱輻射を検知して温度を計測するものであれば良い。
【0023】
加熱工程2を経たALC板1の表面近傍の温度は、40℃〜60℃の範囲に維持される。この温度範囲は、ALC板1の表面に塗装を施したとき、塗料に含まれた水分が突沸することがなく、且つ該水分を良好な状態で蒸発させることが可能な範囲である。例えば、ALC板1の内部の水分率の不均一に起因して表面温度にバラツキが生じたような場合には、加熱炉の幅方向に複数の点で温度を計測し、これら全ての温度が管理基準を満足するように、加熱炉の内部温度を制御すると共にALC板1の加熱炉内での滞留時間を制御することが必要である。
【0024】
上記温度範囲は、ALC板1の表面温度を種々変化させて塗装を施してテストピースを作成し、これらのテストピースの塗膜に形成された突沸の痕跡を定性的に判定すると共に、JIS K5400−8−16に基づいて24時間当たりの透水量を定量的に求め、これらの結果を総合的に判断して設定したものであり、ALC板1の表面を上記温度範囲に維持して塗装した場合、塗膜の性状及び透水量共に満足し得る結果を得ている。
【0025】
表1,図4に示す実験結果のように、ALC板1の表面温度が低い場合透水量が多く、温度が上昇するのに伴って少なくなっている。即ち、塗装時のALC板1の表面温度が20℃の場合、透水量は24時間あたり15ccであり、以下、同様に30℃では9cc、40℃では4cc、50℃では3cc、65℃では3ccであった。またALC板1の表面に形成された塗膜は、ALC板1の表面温度が50℃以下では突沸の痕跡はなく、65℃に至って突沸の痕跡が生じている。
【0026】
【表1】
Figure 0003764300
【0027】
従って、加熱工程2が終了したときのALC板1の表面近傍の温度の範囲は、40℃〜60℃であることが好ましく、より良好な透水性を確保する観点からは45℃以上、また確実に突沸を防止する観点からは55℃以下であることが好ましい。即ち、望ましいALC板1の表面近傍の温度範囲は45℃〜55℃である。
【0028】
塗装工程3は、上記の如くして表面近傍が上記温度範囲になるように蓄熱されたALC板1に塗装を施す工程であり、この塗装工程3には塗装装置が設置されている。前記塗装装置としては特に限定するものではない。しかし、前述した特開平10-34052号公報に開示された塗装装置はコンクリート製品を塗装することを目的として開発されたものであり、表面に凹凸が形成されているALC板1に対し好ましい状態で塗装することが可能である。このため、塗装工程3には、前記塗装装置が設置されている。
【0029】
塗装工程3に於いてALC板1に塗装される塗料は水系塗料であれば特に限定するものではない。本実施例では、アクリルラテックス水系塗料を用いている。
【0030】
浸透工程4は、塗装工程3に於いてALC板1の表面に塗装された塗料及び又は水分が、該ALC板1の気泡に浸透し、同時にALC板1の表面近傍の蓄熱によって温度が上昇して蒸発する工程であり、ALC板1を搬送するために設置されたコンベアによって構成されている。
【0031】
この浸透工程4では、塗装工程3で塗装されたALC板1に対して特別な作業を行うことなく、該ALC板1をコンベア上に放置し、或いはコンベアによって所定の方向に搬送する。
【0032】
ここで、図2,図3により塗装工程3に於いてALC板1の表面に塗膜5が形成され後、浸透工程4に於いて塗料及び又は水分がALC板1に浸透する機構について考察する。
【0033】
塗装工程3でALC板1の表面に塗装されたとき、該ALC板1の含有水分は加熱工程2で予め設定された所定の値まで低下しているため、ALC板1の表面近傍には一定量以下の水分しか存在しない。このため、塗膜5を構成する塗料及び又は水分が浸透して気泡1cに達し、これにより塗膜5中の水分が少なくなる。
【0034】
また塗膜5が形成された直後から、該塗膜5はALC板1の持つ熱が伝導されて温度が上昇し、水分が大気中に蒸発する。即ち、ALC板1の表面に形成された塗膜5は、ALC板1の表面との接触面からの加熱による蒸発と、塗膜5の表面からの蒸発とが行われる。特に、塗膜5の表面は大気に曝されるのみであって特別に熱を加えられることがないため、該塗膜5の表面に塗料による皮膜が形成されることがなく、乾燥が促進される。
【0035】
上記反応によるALC板1に形成された塗膜5の乾燥は短時間で速やかに行われて乾燥する。実験的には塗装工程3で塗装が施されたALC板1を浸透工程4で約3分間放置しておくことで、塗料及び又は水分をALC1の気泡1cに浸透させると共に水分を蒸発させて速やかに乾燥することが可能である。特に、前記放置時間内に塗膜5を構成する水分は、ALC板1の内部の気泡1cに浸透すると共に大気中に蒸発し、塗膜5が水分を失って固形分濃度が増加することで、ALc板1の表面に固着して高い透水性能を持つ塗膜5が形成される。
【0036】
上記の如き塗装を実施する場合、各工程2〜4を結ぶコンベアを設置し、該コンベアによってALC板1を連続的に搬送しつつ、加熱,塗装,浸透を行わせるように構成することが好ましい。このようなコンベアとしては、ローラーコンベアやスラットコンベア等のコンベアがあり、最適なものを選択して利用することが可能である。
【0037】
そして上記コンベアの搬送速度を適宜設定することによって、各工程2〜4で所定の作業を行う際に必要な時間を保持することが可能である。
【0038】
ALC板1の表面を塗装する際に、該ALC板1の搬送方向が図1の矢印方向であり、且つ表面に縦溝1a及び横溝1bが形成されている場合、特に、横溝1bの一方側の面に充分な膜厚を持った塗装を施すことが困難な場合がある。図5,図6に示す第2実施例に係る塗装板の製造方法は、このような場合に用いて有利な方法である。
【0039】
即ち、図6に示すように、ALC板1に形成された横溝1bは2つの面1d,1eによって構成されており、これらの2つの斜面及び底面からなる3面に均一に塗料を塗布すべきであるが、ALC板1の搬送方向が矢印a方向である場合、搬送方向上流側の面1dには充分な塗装を施すことが困難である。また搬送方向下流側の面1eに塗布された塗料は該面1eに沿って下降して底面にたまる。即ち、塗布量は底面が元も多く、次いで搬送方向下流側の面1eとなり、搬送方向上流側の面1dが最も少なくなる。
【0040】
このような場合、前述した第1実施例に係る製造方法を実施して浸透工程4まで進行した後、このALC板1を反転工程6で搬送方向に対して反転させることで面1dを搬送方向下流側に位置させ、更に、反転させたALC板1に対し第2塗装工程7で第1実施例と同様にして塗装を施すことで、横溝1bの面1dに充分な膜厚を持った塗膜5を形成することが可能である。
【0041】
上記の如くして横溝1bの両側面1d,1eに夫々充分な膜厚を持った塗膜5を形成した後、乾燥工程8で乾燥して安定した塗膜5を形成する。この場合、ALC板1には加熱工程2〜浸透工程4を経ることで、表面には塗膜5が形成されているため、第2塗装工程7で2回目の塗装を施したとき、既に充分な膜厚を持った塗膜5が形成されている部分に塗布された塗料はALC板1に浸透することがなく、主として1回目の塗装工程で充分な厚さを持った塗膜5が形成されていない部分(面1d)に塗布され、該面1dに充分な膜厚を持った塗膜5を形成する。
【0042】
上記の如くして、横溝1bが形成されたALC板1であっても、均一で且つ充分な膜厚を持った塗膜5を形成することが可能となる。
【0043】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係るALC塗装板の製造方法では、ALC板に対し加熱工程で表面近傍を40℃〜60℃の範囲に加熱して蓄熱させ、この状態で塗装工程を経て浸透工程で塗料及び又は水分をALC板に浸透させると共に該ALC板が保有する熱によって水分を蒸発させるので、ALC板を加熱するための装置が1台で良く、且つ一度加熱したALC板を冷却させる必要がないため、塗装工程を簡略化することが出来る。
【0044】
上記の如く、加熱装置の削減と工程の簡略化をはかることが出来るため、塗装に要する時間を短縮化することが出来ると共に運転員を少なくすることが出来る。また工場の作業スペースを削減することが出来、更に、ALC板を乾燥させるためのエネルギーを軽減することが出来る。従って、ALC塗装板を製造するのに要するコストを削減することが出来る。
【0045】
また塗装工程が簡略化されるので、外乱が少なく、塗装ムラのない美麗な面を得ることが出来、品質を安定させることが出来る。また塗装工程の簡略化に伴い切り替え時間を少なくすることが出来る。
【0046】
またコンクリート板の表面近傍に蓄熱させた状態で塗装を施すことによって、防水性能が高いコンクリート板を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る製造工程のフローを説明する図である。
【図2】塗膜が乾燥する際のプロセスを説明する図である。
【図3】ALC板と乾燥した塗膜との関係を示す図である。
【図4】加熱工程を終了したときの表面温度と透水量の関係を示す図である。
【図5】第2実施例に係る製造工程のフローを説明する図である。
【図6】ALC板の表面に形成された溝を説明する図である。
【図7】従来の塗装板の製造工程を説明する図である。
【符号の説明】
1 ALC板
1a 縦溝
1b 横溝
1c 気泡
1d,1e 面
2 加熱工程
3 塗装工程
4 浸透工程
5 塗膜
6 反転工程
7 第2塗装工程
8 乾燥工程

Claims (1)

  1. 予め所定の養生期間が終了した軽量気泡コンクリート板の表面を40℃乃至60℃に加熱して表面近傍を蓄熱させる工程と、蓄熱された軽量気泡コンクリート板を塗装する工程と、塗料が蓄熱した軽量気泡コンクリート板の気泡部分に浸透する工程とを有することを特徴とする軽量気泡コンクリート塗装板の製造方法。
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