JP2009245872A - 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法 - Google Patents

燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009245872A
JP2009245872A JP2008093475A JP2008093475A JP2009245872A JP 2009245872 A JP2009245872 A JP 2009245872A JP 2008093475 A JP2008093475 A JP 2008093475A JP 2008093475 A JP2008093475 A JP 2008093475A JP 2009245872 A JP2009245872 A JP 2009245872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
temperature
substrate
base material
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008093475A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Okayama
修 岡山
Yasunao Kamiya
保尚 神谷
Koichiro Sato
孝一郎 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp, Aisin Chemical Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2008093475A priority Critical patent/JP2009245872A/ja
Publication of JP2009245872A publication Critical patent/JP2009245872A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Abstract

【課題】基材内部へのインクの含浸度合を高精度で制御することができる燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】温度に応じて粘度が変化するインク101を基材100に連続的に塗布する装置であって、基材100を搬送する搬送装置11と、搬送される基材100にインク101を吐出するダイヘッド12と、ダイヘッド12の吐出位置から基材100の搬送方向へ所定の距離d12だけ離間した位置で、基材100を部分的に温度調整するハロゲンヒータ14a,14bと、流体(溶媒)が流れる流路131aを有してその溶媒との熱交換によりダイヘッド12の温度を調整するジャケット13aと、インク塗布前の基材100の温度を調整する基材保温用ヒータ15と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、ダイヘッドにより搬送中の基材にインクを連続的に塗布して、燃料電池用ガス拡散層を製造する燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法に関する。
この種の燃料電池用ガス拡散層(GDL)の製造装置、いわゆるダイコーター(塗布装置)は、ダイヘッドにおけるダイリップ先端のエッジと基材との微小な間隔で、その塗布量をコントロールする。このため、インク(塗液)が空気に触れる部分は、そのダイリップ先端のエッジと基材との間に限定されており、コーティング部を除く部分でのインクの乾燥によるトラブルは少ない。こうした特長から、ダイコーターは、燃料電池の製造装置等として、広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
特許第4043956号公報
こうした装置では、基材上に塗布されたインクの、基材への含浸特性が、ダイヘッドに充填されるインクの種類やそのインクの塗布時の状態によって異なる。このため、基材内部へのインクの含浸度合を所望の度合に制御することが困難となっている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、基材内部へのインクの含浸度合をより高い精度で制御することができる燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る燃料電池用ガス拡散層の製造装置は、
温度に応じて粘度が変化するインクを基材に連続的に塗布して、燃料電池用ガス拡散層を製造する装置であって、
基材を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置により搬送される基材にインクを吐出するダイヘッドと、
前記ダイヘッドの吐出位置から前記基材の搬送方向へ所定の距離だけ離間した位置で、前記基材を温度調整する基材温調装置と、
を備える、ことを特徴とする。
前記基材温調装置は、例えば、「前記基材の搬送速度」と「前記インクが前記基材において所定の含浸量に達するのに要する時間」との積に相当する距離だけ、前記ダイヘッドから前記基材の搬送方向へ離間した位置に配置される。
前記基材温調装置は、例えば、前記インクの含浸の進行を抑制又は停止させる温度まで、前記基材の温度を上昇又は下降させる。
前記インクは、例えば、温度が高くなるほど粘度が高くなるものである。この場合、前記基材温調装置を、例えば、電磁波を照射することにより前記基材を加熱する非接触式の加熱装置から構成してもよい。
前記ダイヘッドの温度を調整するヘッド温調手段を備える構成にしてもよい。
前記ヘッド温調手段は、例えば、流体が流れる流路を有してその流体との熱交換により前記ダイヘッドの温度を調整するジャケットから構成される。
前記インク塗布前の前記基材の温度を調整する装置を配置してもよい。
前記インクは、例えば、所定の量の増粘剤を添加した非イオン系インクから構成される。
また、本発明の第2の観点に係る燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、温度に応じて粘度が変化するインクを基材に連続的に塗布して、燃料電池用ガス拡散層を製造する方法であって、基材を搬送しつつ、その搬送される基材に、ダイヘッドによりインクを塗布する第1の工程と、前記ダイヘッドの吐出位置から前記基材の搬送方向へ所定の距離だけ離間した位置で、前記第1の工程によりインクの塗布された基材を温度調整する第2の工程と、を備える、ことを特徴とする。
この発明によれば、基材内部へのインクの含浸度合を高い精度で制御することができる。
この発明の実施の形態に係る燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法について説明する。
図1に示すように、この製造装置(塗布装置)は、大きくは、例えばカーボンペーパー等からなるガス拡散層(GDL)用基材100を搬送する搬送装置11と、搬送装置11により搬送される基材100に、予め調整されたGDL用インク101を吐出するダイヘッド12と、ダイヘッド12の温度調整に用いられるジャケット13a及びチラー装置13bと、基材100の温度調整に用いられるハロゲンヒータ14a,14b及び基材保温用ヒータ15と、から構成されている。
搬送装置11は、いわゆるベルトコンベアであり、基材100を載せる搬送路11aと、該搬送路11aを所定の方向(基材搬送方向)にスライド移動させるロール11bと、から構成されている。なお、搬送速度は基本的には固定とする。
ダイヘッド12は、図2に示すように、基材100の幅方向(搬送方向に直交する方向)を長手方向として、その基材100の幅方向のラインについて同時にインク101を吐出する。ダイヘッド12によりインク101を継続的に吐出することで、搬送装置11により搬送される基材100に、基材幅方向のインクラインを連続的に形成することができ、ひいてはその基材100の全域に(又は間欠的に)インク101を塗布することができる。このダイヘッド12の内部には、インク供給路16aに連通する、例えば球状の中空空間からなるマニホールド12aと、マニホールド12aに連通する一定幅のスリットからなるダイリップ12bとが、それぞれ形成されている。また、インク供給路16aを通じてダイヘッド12(特にそのマニホールド12a)にインクを供給するインク供給系としては、シリンジポンプ16が設けられている。
ダイヘッド12に供給されるインク101は、例えば、質量比「6/4」の「カーボンブラック/撥水材」に、増粘剤を添加したものである。カーボンブラックは、温度に応じて粘度が変化する。このため、増粘剤を添加して粘度を調整している。
詳しくは、図3に示すように、非イオン系増粘剤使用インクは、温度が高くなるほど粘度が高くなる。これに対し、PVA(ポリビニルアルコール)増粘剤使用インク、HEC(ヒドロキシエチルセルロ−ス)増粘剤使用インク、及びウレタン系増粘剤使用インクは、それぞれ温度が高くなるほど粘度が低くなる。ちなみに、塗工粘度としては「2000±1000mPa・s」程度の粘度が望ましい。
また、図4に示すように、非イオン系増粘剤使用インクを塗布した基材は、温度が高くなるほど接触角が小さくなる。これに対し、PVA増粘剤使用インク、HEC増粘剤使用インク、及びウレタン系増粘剤使用インクを塗布した基材は、温度が高くなるほど接触角が大きくなる。接触角は、撥水性、すなわち基材裏面への含浸性を示しており、接触角が大きいほど撥水性が高くインクの含浸性が高いことになる。また、粘度が低いほど基材への含浸性は高くなる。ここでは、基材裏面の撥水性をもってインクの含浸性の指標としている。ちなみに、塗工における接触角としては「130°」以上が望ましい。
本実施形態では、増粘剤として、非イオン系増粘剤を採用し、増粘剤添加量を例えば「18%」とする。なお、温度が高すぎるとインクが乾いてしまい、塗面不良が生じ易くなるが、図3及び図4に示されるように、非イオン系増粘剤使用インクは、温度範囲「5℃〜60℃」にて、粘度及び接触角を調整することができる。
ダイヘッド12の温度を調整するジャケット13aは、図2に示したように、ダイヘッド12の周り(例えば頂面及び側面の長手方向の3面、又は短手方向も含めた5面など)を覆うように設けられている。ジャケット13aの内部には、溶媒の流路131aが、その溶媒によりダイヘッド12の全体の温度が調整(ダイヘッド12と溶媒との熱交換による温度調整)されるように、ダイヘッド12の全体を覆う態様で網目状(例えば格子状)に形成されている。ジャケット13aには、温度センサ130が設けられており、ジャケット13aの温度が検出可能とされている。
チラー装置13bは、ジャケット13a(特にその溶媒の流路131a)に溶媒(例えば水)を循環させるべく、溶媒の流路131aの流入口132a及び流出口133aにそれぞれ接続されている。チラー装置13bは、熱交換器を内蔵しており、ジャケット13aに溶媒を循環させるだけではなく、その内部で溶媒の温度を所定の温度に調節する。詳しくは、センサ130で検出されたジャケット13aの温度に応じて、溶媒の温度を制御する。
ハロゲンヒータ14a,14bは、それぞれ図示しない電源に接続されており、基材100の表面及び裏面の各面から所定の距離d11だけ離れるとともに、ダイヘッド12の吐出位置から基材100の搬送方向へ所定の距離d12だけ離間した位置に配設されている。また、基材保温用ヒータ15は、搬送路11aに設置されており、ヒータ15を制御するための制御装置15aに配線等で接続されている。この基材保温用ヒータ15は、状況(環境温度等)に応じて制御装置15aにその出力を可変制御され、例えばインク塗布前に、搬送路11aを所定の温度に保温する。これにより、基材100全体の温度が調整される。これに対し、ハロゲンヒータ14a,14bは、それぞれ、例えば近赤外線領域を主とする電磁波を発し、基材100の表裏それぞれから、基材100の所定部位を集中的に加熱することで、基材100を部分的に温度調整する。
本実施形態では、ハロゲンヒータ14a,14bの配置を決める距離d12が、「基材100の搬送速度v」と「インク101が基材100において所定の含浸量(例えば図中の深さd21)に達するのに要する時間t」との積に相当する値(d12=v×t)に設定されている。また、ハロゲンヒータ14a,14bの出力(ひいてはその電力値)は、その配設位置においてインク101の基材100への含浸を抑制又は停止させる程度に十分大きく設定(基本的には所定値で固定)されている。
こうした構成を有する塗布装置により基材100の塗工をするにあたっては、まず、ダイヘッド12内のインク101を冷やして、基材100へ含浸し易くする。具体的には、チラー装置13bにより、所定の温度に調整された溶媒をジャケット13aに循環させて、ダイヘッド12の温度を所定の温度に調整する。
次に、このようにダイヘッド12の温度が調整された状態で、搬送装置11により、ロール11bの駆動、ひいては搬送路11aに載せた基材100の搬送を開始し、ダイヘッド12により、搬送中の基材100にインク101を吐出する(第1の工程)。この際、シリンジポンプ16によりダイヘッド12へ供給されるインク101は、マニホールド12aで均一に広げられ、その均一化されたマニホールド12a内のインク101が、所定の方向(ダイリップ12bのスリットの方向)へ吐出される。
インク101の吐出を継続し、例えばカーボンブラック及び撥水材の目付量「2(mg/cm2)」で、基材100上にインク101を塗布していく。そして、こうしてインク101の塗布された基材100は、ハロゲンヒータ14a,14bに搬送され、加熱される(第2の工程)。ハロゲンヒータ14aは、基材100の表面側から、ハロゲンヒータ14bは、基材100の裏面側から、それぞれ電磁波を基材100(ひいては塗布されたインク101)に照射する。そして、このハロゲンヒータ14a,14bの電磁波の照射により、基材100上及びその内部のインク101が加熱されることになる。
ここで、基材100は、基材保温用ヒータ15により予め温度調整(保温)されている。これにより、効率よくインクの含浸性を制御することができるようになる。
また、ハロゲンヒータ14a,14bは、ダイヘッド12の吐出位置から基材100の搬送方向へ所定の距離d12だけ離間している。また、距離d12は上記「v×t」なる値に、またハロゲンヒータ14a,14bの出力はインク101の含浸停止(又は含浸抑制)に十分な値に、それぞれ設定されている。このため、基材100に塗布されたインク101は、ダイヘッド12の吐出位置からハロゲンヒータ14a,14bの位置に搬送されるまでの区間(距離d12)において、所定の含浸量(深さd21)まで基材100内部へ含浸し、ハロゲンヒータ14a,14bの配設位置において、その加熱により粘度が上昇する(流動性が抑制される)ことで、基材100への含浸が少なくとも抑制(好ましくは停止)する。すなわち、ハロゲンヒータ14a,14bによる加熱を経て、ハロゲンヒータ14a,14bよりも後ろに搬送された基材100では、インク101の含浸は進行しなくなる。こうして、基材100内部へのインク101の含浸度合が所望の度合に制御され、インク101が所定の含浸量(深さd21)まで含浸し、表面に均一の厚さのインク101の膜が形成された基材100が得られることになる。
次に、この基材100を、例えば350℃で30分、乾燥、焼成させ、燃料電池用GDL(拡散層)を、カソード用及びアノード用のそれぞれについて作製する。そして、図5に示すように、カソード用及びアノード用の触媒層52a,52bの形成が完了した電解質層51を、それらカソード用及びアノード用の拡散層53a,53bによって挟んで、例えばホットプレスにより接合し、さらにそのスタック構造体、すなわちMEA(膜−電極接合体)50に、カソード用及びアノード用のセパレータ60a,60bを設けることにより、固体高分子型燃料電池を完成させる。こうした固体高分子型燃料電池では、アノード及びカソードのそれぞれに、燃料(水素を含むガス)及び酸化剤(空気等の酸素を含むガス)を供給することによって発電を行うことができる。
以上説明したように、この実施形態に係る燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法によれば、以下のような効果が得られる。
(1)本実施形態に係る製造装置(塗布装置)は、温度に応じて粘度が変化するインク101を基材100に連続的に塗布する装置であって、基材100を搬送する搬送装置11と、該搬送装置11により搬送される基材100にインク101を吐出するダイヘッド12と、該ダイヘッド12の吐出位置から基材100の搬送方向へ所定の距離d12だけ離間した位置で、基材100を部分的に温度調整する基材温調装置(ハロゲンヒータ14a,14b)と、を備える。こうした装置であれば、ハロゲンヒータ14a,14bにより基材100の温度を調整することで、基材100に塗布されたインク101の粘度を変化させて、その部分(ハロゲンヒータ14a,14bの配設位置)における基材100へのインク101の含浸度を制御(調整)することが可能になる。そしてこれにより、基材100内部へのインク101の含浸度合を高い精度で制御することができることになる。
(2)本実施形態に係る製造装置では、ハロゲンヒータ14a,14bが、「基材100の搬送速度v」と「インク101が基材100において所定の含浸量(深さd21)に達するのに要する時間t」との積(v×t)に相当する距離d12だけ、ダイヘッド12から基材100の搬送方向(基板面と平行な方向)へ離間した位置に配置されている。このため、所定の含浸量(深さd21)まで含浸した時に、ハロゲンヒータ14a,14bによりその含浸を抑制又は停止させることができる。
(3)本実施形態に係る製造装置では、ハロゲンヒータ14a,14bが、インク101の含浸の進行を抑制又は停止させる温度まで、基材100の温度を上昇させる。ハロゲンヒータ14a,14bの出力をこのように設定することで、そのハロゲンヒータ14a,14bの配設位置において確実にインク101の含浸の進行を抑制又は停止させることができる。
(4)本実施形態に係る製造装置では、インク101として、温度が高くなるほど粘度が高くなるものを採用した。こうしたインク101を採用した場合には、基材100に電磁波を照射することにより基材100を加熱する非接触式の加熱装置(ハロゲンヒータ14a,14b)を用いることで、基材100の所定部位について、高い精度で効率よく加熱することが可能になる。
(5)本実施形態に係る製造装置は、ダイヘッド12の温度を調整するヘッド温調手段として、流体(溶媒)が流れる流路131aを有してその溶媒との熱交換によりダイヘッド12の温度を調整するジャケット13aを備える。こうしたジャケット13aによれば、安定した温度調整が可能となり、円滑で安定した基材100へのインク101の塗工が可能になる。
(6)本実施形態に係る製造装置は、高い速度で(応答性よく)基材100を加熱する(温度を上昇させる)ことができるハロゲンヒータ14a,14bと、高い安定性で基材100の温度を調整することができるジャケット13aとの両方を持つ。このため、基材100について、応答性及び安定性のいずれにも優れた温度調整をすることができ、インク101の含浸度合を高い精度で制御することができる。
(7)本実施形態に係る製造装置は、ハロゲンヒータ14a,14bとは別に、インク塗布前の基材100の温度を調整する基材保温用ヒータ15を備える。こうした基材保温用ヒータ15を備えることで、インク塗布前の基材100の温度を調整して、ダイヘッド12の吐出位置からハロゲンヒータ14a,14bの位置に搬送されるまでの区間(距離d12)におけるインク101の温度、ひいてはインク101の含浸性を効率よく制御することが可能になる。
(8)しかも、状況(環境温度等)に応じてヒータ15の出力を可変制御する制御装置15aを備える。これにより、基材100の温度を一定に維持することができるようになる。
(9)本実施形態に係る製造装置では、ダイヘッド12に充填されるインク101として、所定の量の増粘剤を添加した非イオン系インク(増粘剤添加量「18%」)を採用した。図3及び図4に示したように、非イオン系増粘剤使用インクは、温度範囲「5℃〜60℃」にて、粘度及び接触角を調整することができる。このため、基材100内部への含浸度合を調整しやすい。
(10)本実施形態に係る製造方法は、基材100を搬送しつつ、その搬送される基材100に、ダイヘッド12によりインク101を塗布する第1の工程と、ダイヘッド12の吐出位置から基材100の搬送方向へ所定の距離d12だけ離間した位置で、第1の工程によりインクの塗布された基材100を温度調整する第2の工程と、を備える。これにより、基材100内部へのインク101の含浸度合を高い精度で制御することが可能になる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
上記実施形態では、ハロゲンヒータ14a,14bを採用したが、他のヒータを用いるようにしてもよい。例えば非接触式の加熱装置としては、ランプヒータ等の短波長赤外線ヒータ、カーボンヒータ等の遠赤外線ヒータなども、適宜採用可能である。
上記実施形態では、ハロゲンヒータ14a,14bの出力を固定にした。しかしこれに限られず、例えばハロゲンヒータ14a,14bの出力を制御する制御装置を設け、状況(環境温度やインクの状態等)に応じてその出力を可変制御するようにしてもよい。
また、ハロゲンヒータ14a,14bの位置を、基板100の搬送方向に移動できるようにしてもよい。例えば、搬送方向に平行にレールを設置し、このレール上を、ハロゲンヒータ14a,14bを移動できるように構成してもよい。これにより、インクの変更や含浸量の変更に対応できる。
上記実施形態では、基材100の搬送速度を固定にした。しかしこれに限られず、例えばロール11bの回転速度を制御する制御装置を設け、状況(環境温度等)に応じてその搬送速度を可変制御するようにしてもよい。こうすることで、ダイヘッド12の吐出位置からハロゲンヒータ14a,14bの位置に搬送されるまでの区間(距離d12)におけるインク101の含浸度合を調整することが可能になる。
上記実施形態では、ダイヘッド12に充填されるインク101として、温度が高くなるほど粘度が高くなる非イオン系インクを採用した。しかしこれに限られず、例えば温度が高くなるほど粘度が低くなるインク(例えば図3及び図4の表中の他のインク、PVA増粘剤使用インク、HEC増粘剤使用インク、ウレタン系増粘剤使用インクなど)を用いるようにしてもよい。なお、この場合においては、図6に示すように、ダイヘッド12を冷却するジャケット13aに代えて、ダイヘッド12全体を加熱するヒータ23(ヘッド温調手段)を設けることが望ましい。こうすることで、インク101の吐出に先立ち、ダイヘッド12内のインク101を加熱して、上記実施形態と同様、そのインク101を基材100へ含浸し易くすることができる。また、基材100を部分的に温度調整する基材温調装置としても、ハロゲンヒータ14a,14bに代えて、基材100の所定部位に冷風を吹き付ける装置など、基材100を部分的に冷却する冷却装置を設けることが望ましい。こうすることで、上記実施形態と同様、基材100へのインク101の含浸度を制御(調整)することが可能になる。そして、この冷却装置を、インク101の含浸の進行を抑制又は停止させる温度まで基材100の温度を下降させるものとする(具体的には出力を高める)ことで、その配設位置において確実にインク101の含浸の進行を抑制又は停止させることができる。
なお、温度が高くなるほど粘度が低くなるインクとしては、ウレタン系増粘剤使用インク(例えば増粘剤添加量「3%」)が有効である。先の図3及び図4に示されるように、ウレタン系増粘剤使用インクも、非イオン系増粘剤使用インクと同様、温度範囲「5℃〜60℃」にて、粘度及び接触角を調整することができる。このため、基材100内部への含浸度合を調整するのに適している。
上記実施形態及び変形例では、ジャケット13a又はヒータ23を、ダイヘッド12全体を覆うように設けるようにした。しかしこれに限られず、ダイヘッド12やインク101の特性に応じて、ジャケット13a又はヒータ23を、ダイヘッド12の所定部位だけに設けるようにしてもよい。例えば図7に示すように、ダイヘッド12の頂面及び両側面にそれぞれヒータ23a〜23cを設け、これらヒータ23a〜23cの出力を個別に又は一括に制御するようにしてもよい。
なお、インク101の温度を調整することにより、含浸の進行をどの程度抑制するか、(完全に)停止させるかは、適宜設計し、設計に応じて温度を設定すればよい。
この発明の一実施形態に係る燃料電池用ガス拡散層の製造装置(塗布装置)の概要を示す図。 図1に示す製造装置に用いられるダイヘッドの立体構造を示す斜視図。 各種インクについて、温度と粘度との関係を示す表。 各種インクについて、温度と接触角との関係を示す表。 図1の製造装置により製造される固体高分子型燃料電池の概略構造を示す図。 図1に示す製造装置の変形例を示す図。 図1に示す製造装置の別の変形例を示す図。
符号の説明
11 搬送装置
12 ダイヘッド
13a ジャケット(ヘッド温調手段)
14a,14b ハロゲンヒータ(基材温調装置)
15 基材保温用ヒータ
15a 制御装置
23a〜23c ヒータ(ヘッド温調手段)
53a、53b 拡散層(GDL)
100 ガス拡散層用基材

Claims (9)

  1. 温度に応じて粘度が変化するインクを基材に連続的に塗布して、燃料電池用ガス拡散層を製造する装置であって、
    基材を搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置により搬送される基材にインクを吐出するダイヘッドと、
    前記ダイヘッドの吐出位置から前記基材の搬送方向へ所定の距離だけ離間した位置で、前記基材を温度調整する基材温調装置と、
    を備える、ことを特徴とする燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  2. 前記基材温調装置は、「前記基材の搬送速度」と「前記インクが前記基材において所定の含浸量に達するのに要する時間」との積に相当する距離だけ、前記ダイヘッドから前記基材の搬送方向へ離間した位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  3. 前記基材温調装置は、前記インクの含浸の進行を抑制又は停止させる温度まで、前記基材の温度を上昇又は下降させるものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  4. 前記インクは、温度が高くなるほど粘度が高くなるものであり、
    前記基材温調装置は、電磁波を照射することにより前記基材を加熱する非接触式の加熱装置である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  5. 前記ダイヘッドの温度を調整するヘッド温調手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  6. 前記ヘッド温調手段は、流体が流れる流路を有し、流体との熱交換により前記ダイヘッドの温度を調整するジャケットである、
    ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  7. 前記インク塗布前の前記基材の温度を調整する装置を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  8. 前記インクは、所定の量の増粘剤を添加した非イオン系インクである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造装置。
  9. 温度に応じて粘度が変化するインクを基材に連続的に塗布して、燃料電池用ガス拡散層を製造する方法であって、
    基材を搬送しつつ、その搬送される基材に、ダイヘッドによりインクを塗布する第1の工程と、
    前記ダイヘッドの吐出位置から前記基材の搬送方向へ所定の距離だけ離間した位置で、前記第1の工程によりインクの塗布された基材を温度調整する第2の工程と、
    を備える、ことを特徴とする燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
JP2008093475A 2008-03-31 2008-03-31 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法 Pending JP2009245872A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093475A JP2009245872A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093475A JP2009245872A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009245872A true JP2009245872A (ja) 2009-10-22

Family

ID=41307518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008093475A Pending JP2009245872A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009245872A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096428A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用ガス拡散層の製造方法
JP2013191521A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Toppan Printing Co Ltd 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造装置および膜電極接合体
JP2016201175A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 凸版印刷株式会社 燃料電池用触媒層シートの製造方法及び燃料電池用触媒層シート、膜電極接合体、固体高分子形燃料電池
CN111822251A (zh) * 2020-07-24 2020-10-27 郑新月 一种涂胶机系统
JP7447780B2 (ja) 2020-12-22 2024-03-12 トヨタ自動車株式会社 ガス拡散層の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007059246A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Toyota Motor Corp 燃料電池用電極拡散層の製造装置および製造方法
WO2007052650A1 (ja) * 2005-10-31 2007-05-10 Asahi Glass Company, Limited 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007059246A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Toyota Motor Corp 燃料電池用電極拡散層の製造装置および製造方法
WO2007052650A1 (ja) * 2005-10-31 2007-05-10 Asahi Glass Company, Limited 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096428A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用ガス拡散層の製造方法
JP2013191521A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Toppan Printing Co Ltd 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造装置および膜電極接合体
JP2016201175A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 凸版印刷株式会社 燃料電池用触媒層シートの製造方法及び燃料電池用触媒層シート、膜電極接合体、固体高分子形燃料電池
CN111822251A (zh) * 2020-07-24 2020-10-27 郑新月 一种涂胶机系统
JP7447780B2 (ja) 2020-12-22 2024-03-12 トヨタ自動車株式会社 ガス拡散層の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101422429B1 (ko) 건조 장치 및 열처리 시스템
JP2009245872A (ja) 燃料電池用ガス拡散層の製造装置及び製造方法
KR101467640B1 (ko) 전극 건조 방법 및 전극 건조 장치
TW201239342A (en) Device for manufacturing electrode plate
JP2012202600A (ja) 乾燥装置および熱処理システム
EP3050703A1 (en) Drying apparatus and drying method
JP5909986B2 (ja) 電極乾燥方法、および電極乾燥装置
JP6283540B2 (ja) 乾燥装置および処理膜形成システム
KR20120082367A (ko) 전극 제조 장치, 전극 제조 방법 및 컴퓨터 기억 매체
KR20120082366A (ko) 전극 제조 장치, 전극 제조 방법 및 컴퓨터 기억 매체
JP2007098186A (ja) 塗工・乾燥装置及び塗工・乾燥方法
CN105680075B (zh) 制造膜电极组件的方法
JP6274661B2 (ja) 乾燥装置
JP7156328B2 (ja) 燃料電池用触媒層の製造方法
JP5899522B2 (ja) 燃料電池用膜電極接合体の製造方法および製造装置
JP6011478B2 (ja) 電池用電極板の製造装置及び電池用電極板の製造方法
CN110429042A (zh) 温度调节装置和液体处理装置
JP6211461B2 (ja) シャットダウン機能層を有する電極材の塗工システム
KR20160035967A (ko) 촉매층 형성 방법 및 촉매층 형성 장치
JP5887437B2 (ja) 乾燥装置および熱処理システム
JP6071040B2 (ja) 印刷乾燥システム
JP2022535260A (ja) 可撓な基材上に電気部品を製造するための方法および装置
JP2014156939A (ja) 塗布膜製造装置
JP2016137584A (ja) 記録媒体加熱装置および記録媒体乾燥システム
JP2009289623A (ja) 膜電極接合体における触媒層の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130618