JPH11276981A - 無機質成形体の塗装方法及び無機質成形体 - Google Patents

無機質成形体の塗装方法及び無機質成形体

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JPH11276981A
JPH11276981A JP8558398A JP8558398A JPH11276981A JP H11276981 A JPH11276981 A JP H11276981A JP 8558398 A JP8558398 A JP 8558398A JP 8558398 A JP8558398 A JP 8558398A JP H11276981 A JPH11276981 A JP H11276981A
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孝一 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に段差,凹凸等を有する無機質成形体の
表面の塗装方法及び無機質成形体を提供することを課題
とする。 【解決手段】 被塗布面に段差又は凹凸を有する無機質
成形体11を一方向に搬送しながら該無機質成形体に塗
料を塗布し、過剰分の塗料をエアにより除去する無機質
成形体の塗装方法であって、塗料を塗布するシャワー部
において、スプレー12の角度が水平方向から下に向か
って40〜60度、左右方向のいずれかに40〜60度
の条件下において上方からスプレーによる多量の塗料吹
付けを行うと共に、エアカット部のブロア13によるエ
ア吹付け角度が水平方向から下に向かって40〜60
度、左右のいずれかに10〜20度の条件下において搬
送方向から逆方向に向かってエアを吹き付けつつ塗料を
吹き飛ばし、均一に塗布化すると同時に塗膜の密着性に
優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に段差,凹凸
等を有する無機質成形体の表面の塗装方法及び無機質成
形体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、例えば瓦、屋根材又は壁材等の建築用成形体の表面
に塗膜を施すには、例えば、スプレー法、ロールコ
ータ法、カーテンフロー及びディピング法(浸漬し
た後引上げる方法)等がある。
【0003】しかしながら、従来の塗布方法において
は、以下のような問題がある。上記スプレー法において
は、段差面や凹凸面等の各面に狙って、全てスプレーガ
ンを設置すると設備が複雑化すると共に、塗料の無駄が
多いという問題がある。
【0004】また、ロボットを用いてティーチングして
吹付けを施す場合には、設備が複雑になると共に、設備
費が高くなるという、問題がある。
【0005】また、カーテンフロー方法及びロールコー
ター方法での塗装では、垂直部分が塗れないという問題
がある。
【0006】さらに、ディピング方法では、引き上げ後
ブローにより塗料を落とすようにしても残った塗料が垂
れ下がる結果、塗料の固まりが発生するという問題があ
る。
【0007】本発明は上記事情に鑑み、表面に段差,凹
凸等を有する無機質成形体の表面に均一に塗装を施すこ
とができる無機質成形体の塗装方法及び無機質成形体を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る[請求項1]の無機質成形体の塗装方法は、被
塗布面に段差又は凹凸を有する無機質成形体を一方向に
搬送しながら該無機質成形体に塗料を塗布し、過剰分の
塗料をエアにより除去する無機質成形体の塗装方法であ
って、塗料を塗布するスプレーガンの角度が水平方向か
ら下に向かって40〜60度、好ましくは45度〜50
度、左右方向のいずれかに40〜60度、好ましくは4
5度〜50度の条件下において上方からスプレーガンに
よる多量の塗料吹付けを行うと共に、ブロアのエア吹付
け角度が水平方向から下に向かって40〜60度、好ま
しくは45度〜50度、左右のいずれかに10〜20度
の条件下において搬送方向から逆方向に向かってエアを
吹き付けつつ塗料を吹き飛ばし、均一に塗布化すること
及び塗膜の密着性良好であることを特徴とする。
【0009】[請求項2]の無機質成形体の塗装方法
は、請求項1記載の無機質成形体の塗装方法において、
上記スプレーガンを少なくとも二台設け、それぞれが左
右異なる方向を向いて被塗布物の搬送方向に並列又は直
列して設けてなることを特徴とする。
【0010】[請求項3]の無機質成形体の塗装方法
は、請求項1又は2記載の無機質成形体の塗装方法にお
いて、上記スプレーガンが被塗布物の搬送方向と直交す
る方向に移動しつつ塗料の吹付けを行うことを特徴とす
る。
【0011】[請求項4]の無機質成形体の塗装方法
は、請求項1〜3記載の無機質成形体の塗装方法におい
て、被塗布物が段差を有するセメント瓦等であることを
特徴とする。
【0012】[請求項5]の無機質成形体は、請求項1
〜4記載の無機質成形体の塗装方法により成形してなる
ことを特徴とする。
【0013】[作用]上記構成の本発明によれば、図1
に示すような表面に段差11aを有する搬送される被塗
布物11の表面に、図2及び図3に示すように、スプレ
ーガン12の角度が水平方向から下に向かって角度
θ1 :40〜60度、好ましくは45度〜50度、左右
方向のいずれかに角度θ2 :40〜60度、好ましくは
45度〜50度の条件下において、上方からスプレーガ
ンによる塗料13の吹付けを多量に行う。これは、上記
スプレーガンの角度θ1 が40度より小さくなると塗着
ロスが増大し、一方スプレーガンの角度θ1 が60度よ
り大きくなると塗着ムラが増大し、共に好ましくないか
らである。また、スプレーガンの角度θ2 が40度より
小さくなると塗着ムラが増大し、一方スプレーガンの角
度θ2 が60度より大きくなると塗着ロスが増大し、共
に好ましくないからである。
【0014】ここで、スプレーガンによる塗料量は通常
の塗布に必要な塗料量の2〜3倍が好ましい。これは上
記2倍未満であると、十分な塗布ができなくなり、また
3倍を超えた場合には、塗料の塗着効率が好ましくな
く、共に良好な塗布ができないからである。
【0015】また、本発明ではスプレーガンの種類には
何等限定されるものではないが、エアレススプレーガン
で塗料の塗布することが特に好ましい。これは、塗布工
程では十分な塗料を無機質成形体の表面に塗着する必要
があるからである。よって、十分な塗着効率が得られる
ようなスプレーガンであればいずれのスプレーガンであ
っても使用可能である。
【0016】次いで、図2及び図4に示すように、ブロ
ア14のエア吹付け角度が水平方向から下に向かって角
度θ3 :40〜60度、好ましくは45度〜50度、左
右方向のいずれかに角度θ4 :10〜20度開いた条件
下において無機質成形体の搬送方向から逆方向に向かっ
て一定方向にエアを吹付けつつ塗料13を吹き飛ばし、
均一な塗装を施す。これは、上記ブロアの角度θ3 が4
0度より小さくなると塗着ムラ及び塗料の溜まりが発生
し、一方ブロアの角度θ3 が60度より大きくなると塗
着ムラ及び塗料の溜まりが発生し、共に好ましくないか
らである。また、上記ブロアの角度θ4 が10度より小
さくなると塗着ムラ及び塗料の溜まりが発生し、一方ブ
ロアの角度θ4 が20度より大きくなると塗着ムラ及び
塗料の溜まりが発生し、共に好ましくないからである。
その後、乾燥又は仕上げ塗装をした後乾燥をすること
により、均一に塗装を施した無機質成形体を得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な発明の実施
の形態を図面を参照にして詳細に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0018】図1は本実施の形態に係る塗装方法に用い
る無機質成形体である段差部11aを有する屋根材11
の斜視図である。図2は、本実施の形態にかかる屋根材
の塗装工程の工程概略図である。図3は、本実施の形態
にかかる塗装装置の概略図である。図4は、本実施の形
態にかかる塗装吹飛ばし装置(ブロア)の概略図であ
る。以下これらの図面を基にして説明するが、先ず工程
の全体の概要を説明する。
【0019】無機質成形体の塗装方法は、図2に示すよ
うな上流(A工程)から下流(E工程)に向かってプレ
ヒート、塗料の塗布、乾燥が行われるものである。 プレヒート工程A 加熱手段を備えたプレヒート工程において、一例として
屋根材である無機質成形体11をプレヒートする。 塗装吹付け工程B プレヒートされた無機質成形体11はエアレススプレー
ガンにより塗料を塗布するシャワー部(以下単に「シャ
ワー部」という)21と塗布された塗料をブロアにより
除去するエアカット部(以下単に「エアカット部」とい
う)22とを備えた塗料吹付け工程に送られ、ここで十
分な塗料の塗布と余分な塗料の除去がなされる。なお、
ここで、除去された塗料は再度利用に供されることもあ
る。 第1乾燥工程C 十分な塗料の塗布がなされた無機質成形体は、乾燥手段
を備えた乾燥工程に送られ、ここで乾燥される。 仕上げ塗装工程D 乾燥工程を経た無機質成形体は、スプレーガン23を備
えた塗装吹付け工程に送られ、ここで仕上げ塗装が施さ
れる。 第2乾燥工程E 仕上げ塗装が施された無機質成形体は、乾燥手段を備え
た乾燥工程に送られ、ここで乾燥される。その後、冷却
して製品とする。
【0020】以下、工程の詳細を説明する。本発明は、
例えば図1(A),(B)に示すような段差部11aを
有する無機質成形体11の表面を塗装するものである
が、無機質成形体は図面に示した形状に何等限定される
ものではなく、段差部を有するものであればいずれのも
のにも適用できる。
【0021】図2に示すように、先ず屋根材となる無機
質成形体11は、プレヒート工程Aから所定の温度で加
熱が加えられ(80〜150℃で3〜5分)、コンベア
10のラインスピードを3〜6m/分として、塗装吹付
け工程Bに送られる。
【0022】この塗装吹付け工程Bでは、塗料をシャワ
ー状に吹き付けるシャワー部21とそのシャワー状に吹
き付け直後に該吹付けた塗料を吹き飛ばすエアカット部
22とから構成されている。
【0023】上記塗装吹付け工程Bのシャワー部21で
は、図2及び図3に示すように、二台のエアレススプレ
ーガン12−1,12−2の角度が水平方向から下に向
かって角度θ1 :45度、左右方向にそれぞれ角度
θ2 :45度の条件下において設置されており、これら
が無機質成形体の搬送方向と直交する方向に相対的に移
動自在としており、上方からエアレススプレーガン12
−1,12−2による多量の塗料13の吹付けを行う。
【0024】ここで、上記エアレススプレーガン12−
1,12−2による多量の塗料13の塗布条件は、塗出
量が200〜300g/m2 となるように設定した。な
お、屋根材として幅が650mm、長さが450mmの
ものでは、一般的な塗着量としては、100g/m2
あるが、上記シャワー部21における塗布はその2倍量
を十分塗布するようにしている。但し、全量が塗布され
るものではなく、残った塗料は回収して再使用するよう
にしている。
【0025】また、スプレーガンは被塗布物である屋根
材の搬送方向と直交する方向に移動して塗装を行うよう
にしているが、所定の距離を移動した場合には、その吹
き出しを制御するようにして無駄な塗装を行わないよう
にしている。
【0026】次に、同じ塗装吹付け工程B内において、
上記塗装が終了した直後に、該吹付けた塗料13を吹き
飛ばすように設けられたエアカット部22では、図2及
び図4に示すようなブロア14がそのエア吹付け角度が
水平方向から下に向かって角度θ3 :45度、左右方向
のいずれかに角度θ4 :15度の条件下において無機質
成形体の搬送方向から逆方向に向かって取付けられてい
る。この際、図4中紙面の上方から下方に向かって風速
29〜34m/s(風圧250〜350mmH2 O)の
強風を送り込む結果、大量に塗布されたばかりの余分な
塗料13が一定方向に向かって流れ、結果として段差部
11aにおいても均一な塗布が行われることとなる。ま
た、ここでも吹き飛ばされた塗料は回収して再使用する
ようにしている。その後、一定方向に向かってエアを吹
付けつつ塗料13を吹き飛ばされた屋根材11は、均一
な塗装が施され、次の工程である第1の乾燥工程Cに送
られる。
【0027】上記乾燥工程Cにおける乾燥条件は、雰囲
気温度が80〜150℃で3〜5分の乾燥が施される。
この乾燥が終了した後は、仕上げ塗装工程Dに送られ
る。
【0028】この仕上げ塗装工程Dでは、上記塗装吹付
け工程B内における、エアレススプレーガンとは異な
り、エアスプレーガンとしてレシプロスプレーガン23
を用いて表面の仕上げ塗装を施す。ここでの塗布量は8
0〜150g/m2 であり、ガンの取付け状態は上記塗
装吹付け工程Bのエアレススプレーガンと同様な取付け
を行うようにしている。
【0029】その後、第2の乾燥工程Eに送られ、ここ
で乾燥に供される。この第2の乾燥工程Eにおける乾燥
条件は、雰囲気温度が80〜150℃で3〜8分の乾燥
が施される。その後、外気による強制冷却によって、屋
根材を冷やし、梱包する。
【0030】上記実施の形態においては、段差11aを
有する屋根材11を用いて、本実施の形態の塗装を施し
たが、これによって、短時間で効率良く且つ均一に塗装
ができると共に、経済的である。
【0031】上記実施の形態においては、仕上げ塗装工
程Dによって、仕上げ塗装を施したが、必要に応じて省
略してもよい。
【0032】本実施の形態によって、得られた屋根材
は、良好な塗装のものが得られ、耐侯性試験及び凍結融
解試験等において良好な結果を得ることができた。
【0033】以下に凍結融解試験の概要及びその結果を
示す。本実施の形態によって得られたシャワー塗装・エ
アカット方式にかかる成形体と、従来のスプレーガンで
単にスプレーで塗布する単なるスプレー方式の塗装にか
かる成形体とを用い、建築用外壁材料の耐凍害性試験
(JIS A 1435)の水中凍結水中融解法に準じ
て試験を行った。本実施の形態における塗装条件は、図
3(A)に示すシャワー部の角度θ1 及び図3(B)に
示すシャワー部の角度θ2 を50°、図4(A)に示す
エアーカット部の角度θ3 を50°及び角度θ4 を15
°とし、塗料の吐出量を250g/m2 、エアー吹出速
度を30m/sとした。一方の従来の塗装条件は、図3
(A)に示すシャワー部のθ1 が90°であり、及び図
3(B)に示すθ2 が0°(固定)とした。その他の条
件は、塗装時の板温度が50℃、屋根材搬送速度が4m
/min,塗着量100g/m2 とした。塗膜厚さを図
5に示す。ここで、図5中に示す値は本実施の形態にか
かる屋根材11の各部位での塗膜厚さ(mm)を示し、
括弧内の値は従来技術にかかる塗膜厚さ(mm)を示
す。本試験に供した試料は、上記方法により、水系有機
塗料で塗装した二種類の瓦を切断して、10cm×30
cmの試験片とした。凍結融解サイクル数は100サイ
クルとした。本試験の評価方法は、100サイクル凍結
融解試験後、試験片を室温にて約1週間放置し、気乾状
態(含水率10%以下)になったところで、セロハンテ
ープにて密着試験を行った。この密着試験の結果、剥離
率(%)は本実施の形態にかかるシャワー塗装・エアカ
ット方式の場合には、5〜30%であったのに対して、
従来のスプレー方式の場合には、90〜100%と殆ど
が剥離していた。
【0034】また、塗装の吹付け角度の比較として、図
6に示すように、エアレススプレーの角度を本発明以外
の角度とした場合(特開昭64−80473号公報に開
示されるような垂直方向から角度θ5 :20度、水平方
向からの角度:70度)には、段差部を有する屋根材1
1に対して、本実施の形態のような良好な塗装を行うこ
とができなかった。これは、従来技術が開示するのは、
単なる平板状のものに凹凸面が付与された成形体に対し
ての塗装することが可能であるので、本発明の塗装の被
塗布物となる段差を有する無機質成形体の塗装には、適
していないからである。
【0035】上記実施の形態においては、図3に示すよ
うに塗料の塗布は二台のエアレススプレーガンによって
塗料の吹付けを行ったが、図7に示すように、一台のみ
のスプレーガンを用い、当該スプレーガンの先端が左右
に首振り自在であり、且つ搬送方向に対して左右移動自
在であると共に搬送方向に対してUターン自在なエアレ
ススプレーガン15を用いても効率的な塗料の塗布を行
うことができる。
【0036】次に、他の実施の形態について説明する。
【0037】図8(A)は本実施の形態に係る塗装方法
に用いる無機質成形体である多数に凹凸を有する厚物の
壁材31の斜視図である。また、図8(B)に示すよう
に、本実施の形態における凸部31aの高さ(h)は1
0mmとしている。図9は、本実施の形態にかかる塗装
状況の概略図である。これらの図面に示すように、壁材
31となる無機質成形体は、プレヒート工程Aから所定
の温度で加熱が加えられ(80〜150℃で3〜5
分)、コンベアのラインスピードを3〜6m/分とし
て、塗装吹付け工程に送られる。
【0038】この塗装吹付け工程では、前記実施の形態
と同様に塗料をシャワー状に吹き付けるシャワー部とそ
のシャワー状に吹き付け直後に該吹付けた塗料を吹き飛
ばすエアカット部とから構成されている。
【0039】上記塗装吹付け工程Bのシャワー部では、
図9に示すように、先ず二台のエアレススプレーガン1
2−1,12−2の角度が水平方向から下に向かって4
5度、左右方向にそれぞれ45度の条件下において設置
されており、これらが無機質成形体の搬送方向と直交す
る方向に相対的に移動自在としており、上方からエアレ
ススプレーガン12−1,12−2による多量の塗料1
3の吹付けを行う。また、これらのエアレススプレーガ
ン12−1,12−2と対向するように角度が水平方向
から下に向かって45度、左右方向にそれぞれ45度の
条件下においてエアレススプレーガン12−3が設置さ
れている。この三台のスプレーガンによって、あらゆる
方向から壁材31に対して塗装ができる。
【0040】この塗装後は、同じ塗装吹付け工程B内に
おいて、前記実施の形態と同様に、該吹付けた塗料13
を吹き飛ばすように設けられたエアカット部22で、図
2及び図4に示すような所定の角度に設定されたブロア
14を用いて上方から下方に向かって風速29〜34m
/sの強い風(風圧250〜350mmH2 O)を送り
込み、大量に塗布されたばかりの余分な塗料13を一定
方向に向かって流し、結果として凹凸部においても均一
な塗布が行われることとなる。その後は、前記実施の形
態と同様に第1乾燥工程、レシプロスプレーガンによる
仕上げ工程、第2乾燥工程及びクーリング工程と順次行
って、積載・梱包するようにしている。
【0041】本実施の形態においては、凹凸が多数有す
る壁材においては、従来均一に塗装ができなかったもの
が、シャワー部とエアカット部とを並設していることに
より、均一な塗装ができることとなる。
【0042】なお、無機質成形体によっては段差の高さ
が高い場合には、図10(A)に示すような塗料溜まり
が発生するが、図10(B)に示すように、所定の角度
のテーパ部11b,11c,11dを形成することで、
図10(A)に示すような塗料溜まりが解消され、吹き
付けた塗料が容易に流れ去り、シャワー部とエアカット
部において、均一な塗装を施すことができる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明方法によれ
ば、多数の凹凸や段差11aを有する無機質成形体に対
して、本発明の塗装を施すことで、短時間で効率良く且
つ均一に塗装ができると共に、低コストな設備で管理の
簡単な作業となり経済的である。また、進行方向の陰と
なるような形状の無機質成形体の場合においても、先ず
スプレー塗装により多量に塗布された液状塗料が次のエ
アーカットにより、塗料が除去される際に、上記陰とな
る部分に十分に回り込み、塗り込めることが可能とな
る。
【0044】本発明方法による無機質成形体は、従来の
単なるスプレーガンによる塗装と異なり、良好な塗装が
施されることとなり、以下のような効果を奏する。 溝部、木口等が一般表面とほぼ均一な塗膜が得られ
ることにより、例えば屋根材を例にした場合に、従来品
の木口が薄膜な塗装品では、木口の劣化が早いが、本発
明方法によれば、木口も十分に塗装できる結果、透水量
が減少することで木口からの劣化が減少する。 無機質成形体を予め温めた場合には、該温められた
基材表面に塗料を一度に多量に塗布する結果、液状の状
態で表面に塗布され該塗布された塗料が乾きにくく、基
材表層に含浸しやすく、いわゆるアンカー効果により、
従来のミスト方式のスプレー塗装のようなミスト状で基
材表層に付着され含浸しずらいものと異なり、密着性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる屋根材の一例を示す図で
ある。
【図2】本実施の形態にかかる塗装工程の工程図であ
る。
【図3】本実施の形態にかかるエアレススプレーガンの
取付け状態の概略図である。
【図4】本実施の形態にかかるブロアの取付け状態の概
略図である。
【図5】本実施の形態にかかる屋根材の塗膜の一例を示
す図である。
【図6】比較例にかかるエアレススプレーガンの取付け
状態の概略図である。
【図7】他のエアレススプレーガンの取付け状態の概略
図である。
【図8】本実施例にかかる壁材の一例を示す図である。
【図9】本実施例にかかる壁材を塗装するエアレススプ
レーガンの取付け状態の概略図である。
【図10】他の無機質成形体の斜視図である。
【符号の説明】
11 屋根材 12−1,12−2 エアレススプレーガン 13 塗料 14 ブロア 15 エアレススプレーガン 21 シャワー部 22 エアカット部 31 壁材 31a 凸部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗布面に段差又は凹凸を有する無機質
    成形体を一方向に搬送しながら該無機質成形体に塗料を
    塗布し、過剰分の塗料をエアにより除去する無機質成形
    体の塗装方法であって、 塗料を塗布するスプレーガンの角度が水平方向から下に
    向かって40〜60度、左右方向のいずれかに40〜6
    0度の条件下において上方からスプレーガンによる多量
    の塗料吹付けを行うと共に、 ブロアのエア吹付け角度が水平方向から下に向かって4
    0〜60度、左右のいずれかに10〜20度の条件下に
    おいて搬送方向から逆方向に向かってエアを吹き付けつ
    つ塗料を吹き飛ばし、均一に塗布化すること及び塗膜の
    密着性良好であることを特徴とする無機質成形体の塗装
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無機質成形体の塗装方法
    において、 上記スプレーガンを少なくとも二台設け、それぞれが左
    右異なる方向を向いて被塗布物の搬送方向に並列又は直
    列して設けてなることを特徴とする無機質成形体の塗装
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の無機質成形体の塗
    装方法において、 上記スプレーガンが被塗布物の搬送方向と直交する方向
    に移動しつつ塗料の吹付けを行うことを特徴とする無機
    質成形体の塗装方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の無機質成形体の塗装
    方法において、 被塗布物が段差を有するセメント瓦等であることを特徴
    とする無機質成形体の塗装方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の無機質成形体の塗装
    方法により成形してなることを特徴とする無機質成形
    体。
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