JP2000070841A - Alcコーナーパネルの塗装方法 - Google Patents

Alcコーナーパネルの塗装方法

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JP2000070841A
JP2000070841A JP10263935A JP26393598A JP2000070841A JP 2000070841 A JP2000070841 A JP 2000070841A JP 10263935 A JP10263935 A JP 10263935A JP 26393598 A JP26393598 A JP 26393598A JP 2000070841 A JP2000070841 A JP 2000070841A
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Takahisa Hattori
貴久 服部
Hiroshi Kobayashi
寛 小林
Hideaki Sato
英明 佐藤
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KENZAI TECHNO KENKYUSHO KK
ONODA ALC KK
Onoda Autoclaved Light Weight Concrete Co Ltd
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KENZAI TECHNO KENKYUSHO KK
ONODA ALC KK
Onoda Autoclaved Light Weight Concrete Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ALCコーナーパネル(パネル)の両平面部
表面に存在するミクロポアを完全に穴埋めし、パネルの
両平面部表面を同時にかつ比較的少ない塗料の使用量で
塗装可能な塗装方法。 【解決手段】 塗料として乾燥固形分量が40重量%以
上の水系塗料を用い、これを0.7〜1.5Kg/m2
の塗布量となるように塗布すると共に、複数本のエアノ
ズル20,21を平行かつパネル10の進行方向に対し
相互に位相させ、パネル10の両平面部12,13表面
に前記スリット状吹出口を向けて配置することにより、
パネル10の両平面部12,13表面に対し略均等にエ
アを吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーナー部の両側
に平面部を有する断面が実質的にL字型の構造からな
り、建物の外壁などに適用されるALCコーナーパネル
の効率的な塗装方法に関するものであり、さらに詳しく
は、ALCコーナーパネルの両平面部表面に存在するミ
クロポアの内部まで重点し、かつ均一な塗装面を形成す
ることができると共に、ALCコーナーパネルの両平面
部表面を同時にかつ比較的少ない塗料の使用量で塗装可
能な塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ALCパネル(軽量気泡コンクリート壁
パネル)は、コンクリートに比べて多孔質であるため、
軽量性および断熱性がすぐれており、これらの特性を生
かして建築材料、例えば、外壁、ベランダ、パラペット
構造などの構築材料などとして広く使用されている。
【0003】そして、ALCパネルの表面塗装方法とし
ては、従来からスプレーガンによる吹付け塗装方法や、
ローラーや刷毛などを用いるしごき塗り方法などが行わ
れていたが、これらの方法は、ALCパネルの表面層に
存在するミクロポアに塗料を十分に充填するために、人
力により繰返し塗装しなければならず、作業が面倒なば
かりか、塗料の使用量が多くなることから、かなり非効
率的でかつ不経済な方法であった。
【0004】これらの問題を改良したALCパネルの塗
装方法としては、静電塗装法が知られている(特開平4
−300267号公報)。しかるに、この静電塗装法
は、パネルの表面に開口しているミクロポアをなくすこ
とについては相当の効果を上げてはいるものの、実際に
は、ミクロポアを完全になくすためにかなり多量の塗料
を使用しなければならないという問題を包含していた。
【0005】そこで、本出願人は、一般的なパネルの塗
装に適用されているスプレーガンとエアノズルによる塗
膜形成方法を、ミクロポアを有するALCパネルの表面
塗装に適用してみたところ、塗料の使用量を比較的少な
くすることによっても、ミクロポアの穴埋めが可能であ
ることを見出し、この方法について先に提案した(特開
平7−195027号公報)。
【0006】しかるに、その後さらに詳細な検討を継続
した結果、上記本出願人が先に提案した方法において
は、特にALCコーナーパネルを塗装する場合に、次の
ような問題があることが判明した。
【0007】すなわち、ALCコーナーパネルとは、コ
ーナー部の両側に平面部を有する断面が実質的にL字型
の構成からなり、建物の外壁やベランダ構造のコーナー
部などに適用されているが、このALCコーナーパネル
に上記スプレーガンとエアノズルを使用する方法で塗装
を施す場合には、例えエアノズルをパネルのコーナー部
に沿って折り曲げて、このエアノズルからバネルの両平
面部にエアを吹き付けたとしても、特にパネルのコーナ
ー部に対しエアが両方向から重なって吹き付けられてエ
ア圧が弱くなり、パネルのコーナー部周辺のエア圧が不
均等となるために塗料厚みが不均一となる。また、パネ
ルの両平面部が傾斜しており、コーナー部周辺のエア圧
が低くなった時は、コーナー周辺である上方に残った
(溜まった)塗料が下方へ流下してスジ膜様となる傾向
があるため、全体厚みが均一な塗装面を形成することが
できなかった。
【0008】したがって、ALCコーナーパネルの両平
面部に対し均一な塗装面を形成するためには、まずパネ
ルの一方の平面部にマスキングを施して、パネルの他方
の平面部に塗装およびエアの吹付けを行い、この塗装面
を乾燥した後で塗装面にマスキングを施し、さらに前記
一方の平面部のマスキングを除去してから、塗装した面
にマスキングを施し、この一方の平面部に塗装およびエ
アの吹付けを行うという多数の手間と工程を要すること
になるため、非効率的で生産性が劣り、製造コストも高
くなるという問題があったのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。したがって、本発明の目的は、
ALCコーナーパネルの効率的な塗装方法、つまりAL
Cコーナーパネルの両平面部表面に存在するミクロポア
を完全に穴埋めし、かつ均一な塗装面を形成することが
できると共に、ALCコーナーパネルの両平面部表面を
同時にかつ比較的少ない塗料の使用量で塗装可能な塗装
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のALCコーナーパネルの塗装方法は、コ
ーナー部の両側に平面部を有する断面が略L字型のAL
Cコーナーパネルの前記両平面部表面に塗料を塗布した
後、この塗料が硬化する前に、スリット状吹出口を有す
るエアノズルからエアを吹き付けて仕上げることからな
るALCコーナーパネルの塗装方法において、前記塗料
として乾燥固形分量が40重量%以上の水系塗料を用
い、これを0.7〜1.5Kg/m2 の塗布量となるよ
うに塗布すると共に、複数本のエアノズルを対応した平
面部に対して平行かつ前記ALCコーナーパネルの進行
方向に対し前後に変位させ、前記ALCコーナーパネル
の両平面部表面に前記スリット状吹出口を向けて配置す
ることにより、前記ALCコーナーパネルの両平面部表
面に対し略均等にエアを吹き付けるようにしたことを特
徴とする。
【0011】なお、本発明のALCコーナーパネルの塗
装方法においては、前記複数本のエアノズルが、各スリ
ット状吹出口から吹き出されるエアが重ならないよう
に、ALCコーナーパネルの進行方向に対し前後に30
mm以上の距離を変位して配置されていること、前記複
数本のエアノズルを、ALCコーナーパネルの進行方向
に対し、コーナー部から側方に向かって後退する方向で
それぞれ50〜85°傾斜させて配置したこと、前記複
数本のエアノズルからのエアの吐出角を、それぞれAL
Cコーナーパネルの進行方向におけるパネル面との迎角
にして70〜110°の範囲としたこと、前記各エアノ
ズルのスリット状エア吹出口の長さが、ALCコーナー
パネルの各平面部表面の幅よりも長いこと、および前記
ALCコーナーパネルをそのコーナー部を上方にして水
平移動させながら、複数本のエアノズルから前記ALC
コーナーパネルの両平面部表面にエアを吹き付けること
が、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用
することによって、さらにすぐれた効果の取得を期待す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ本発明
のALCコーナーパネルの塗装方法の詳細について説明
する。
【0013】図1は本発明のALCコーナーパネルの塗
装方法の一実施例を示す概略斜視説明図、図2は図1の
平面図、図3は同じく側面図、図4は同じく正面図、図
5は図4のA−A線矢視側面図であり、パネル表面に対
するエアの吐出角を示す。図1〜図5に示した実施例に
おいて、ALCコーナーパネル10は、直角状に折り曲
げられたコーナー部11の両側に平面部12,13を有
する略断面L字型に構成されている。
【0014】なお、コーナー部11の頂上および各平面
部12,13の下端部には、1〜2cmの面取り加工が
施されている。そして、このALCコーナーパネル10
は、図示しないベルトコンベアに載置されて、矢印方向
に搬送されるようになっている。
【0015】なお、図1〜図5において、図示したAL
Cコーナーパネル10の両平面部12,13各表面に
は、すでに下塗り塗料が塗布されており、この下塗り塗
料が硬化する前に、スリット状吹出口を有するエアノズ
ルからエアを吹き付けて仕上げる工程が示されている。
【0016】ここで使用する下塗り塗料とは、乾燥固形
分量が40重量%以上、好ましくは50重量%以上の水
系塗料を意味する。ここで、水系塗料とは、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂およびウレタン樹脂な
どの樹脂成分を少なくとも1成分以上を含む水性エマル
ジョン塗料であり、この下塗り塗料は塗布量が0.7〜
1.5Kg/m2 、好ましくは0.8〜1.1Kg/m
2 の範囲となるように塗布されている。
【0017】この下塗り塗料の乾燥固形分量が40重量
%未満の場合には、例えこの塗料がパネル表面のミクロ
ポアの中まで充填されたとしても、この塗料の乾燥後に
収縮を生じて、パネル表面に連続塗膜が形成されなくな
るおそれがあるため好ましくない。
【0018】また、下塗り塗料の塗布量が0.7Kg/
2 未満の場合には、塗布量が少なすぎて塗料が付着し
ていない部分を生じやすくなり、1.5Kg/m2 を越
えると、後工程でエアを吹付ける場合に余剰塗料として
排除される量が増加し、塗布効率が低下する傾向となる
ため、いずれの場合も好ましくない。
【0019】この下塗り塗料は、スプレーによる吹付
け、刷毛塗り、カーテンフロート、ローラー塗りなどの
公知の方法でALCコーナーパネルの両平面部に塗布さ
れるが、なかでもスプレーによる吹付け塗装が最も効率
的である。
【0020】エアの吹付け工程は、図示したように、複
数本のエアノズルを対応した各平面部に対して平行かつ
ALCコーナーパネルの進行方向に対し前後に変位さ
せ、ALCコーナーパネルの両平面部表面にスリット状
吹出口を向けて配置することにより、ALCコーナーパ
ネルの両平面部表面に対し略均等にエアを吹き付けるよ
うにして実施される。
【0021】すなわち、図示した実施例では、ALCコ
ーナーパネル10の各平面部12,13に対し、それぞ
れ第1のエアノズル20および第2のエアノズル21が
各1本づつ配置されており、これら両エアノズル20,
21は、ALCコーナーパネル10の進行方向に対し、
前後に変位して配置されている。
【0022】ここで、各エアノズル20,21は、AL
Cコーナーパネル10の進行方向に対し相互に30mm
以上の距離lを変位して配置されていることが重要であ
り、各エアノズル20,21が変位せずに1本のノズル
からなるか、またはその変位距離lを30mm未満とし
て接近配置されている場合には、各エアノズル20,2
1のスリット状吹出口から吹き出されるエアが、特にA
LCコーナーパネル10のコーナー部11付近で重なり
合い、エアが均等に吹付けられなくなるため、ALCコ
ーナーパネル10のコーナー部11周辺の塗料厚みが不
均一となり、全体的に均一な塗装面を形成することがで
きなくなる。
【0023】また、各エアノズル20,21は、図2に
示したように、ALCコーナーパネル10の進行方向に
対する傾斜角度αが、コーナー11から側方に向かって
後退する方向でそれぞれ50〜85°、好ましくは60
〜80°となるように傾斜して配置されていることが望
ましい。
【0024】このように、各エアノズル20,21を傾
斜させて配置することにより、ALCコーナーパネル1
0の各平面部12,13の上方からわずかに下方に流下
する下塗り塗料で均一な厚みを確保することが可能とな
り,85°以上ではエアで上方へ押上げられて、他方の
表面へ塗料を移動させ、塗膜の厚みを不均一にする。た
だし、上記傾斜角度βが50°未満の場合は塗料が下方
へ流れ過ぎて薄膜になるため好ましくない。
【0025】さらに、各エアノズル20,21からのエ
アの吐出角は、図5に示したように、それぞれALCコ
ーナーパネル10の進行方向におけるパネル面との迎角
(β)にして、70〜110°、好ましくは90〜11
0°の範囲であることが望ましい。
【0026】このように、各エアノズル20,21から
のエアの吐出角(β)を選択することによって、ALC
コーナーパネル10の表面に存在するミクロポアの内部
へ塗料を緊密に充填することが可能となる。ただし、上
記吐出角βが70°未満の場合は塗料の移動が多くなっ
て薄膜になり、110°を越えるとエア圧が弱くなりミ
クロポアへの充填が不十分となるため好ましくない。
【0027】各エアノズル20,21のスリット状エア
吹出口は直線状であり、その長さを、ALCコーナーパ
ネル10の各平面部12,13の幅よりも長く形成する
ことが重要である。スリット状エア吹出口の長さがAL
Cコーナーパネル10の各平面部12,13の幅よりも
短いと、各平面部12,13にエアが当たらない部分を
生じ、均一な塗膜を形成できなくなるため好ましくな
い。
【0028】上記のエア吹付け工程におけるALCコー
ナーパネル10の各平面部12,13表面と、各エアノ
ズル20,21の各スリット状エア吹出し口との距離は
約5〜30mmであることが、また各エアノズル20,
21からのエア吹出し風圧は30m/s以上であること
が、それぞれ望ましい。
【0029】上記のエア吹付け工程は、ALCコーナー
パネル10を、図示しないベルトコンベアなどに載置し
て水平移動させながら、固定したエアノズル20,21
からALCコーナーパネル10の両平面部12,13表
面にエアを吹き付けることが望ましいが、ALCコーナ
ーパネル10を固定してエアノズル20,21を水平移
動させながらエアを吹付けることも勿論可能である。
【0030】なお、このエア吹付け工程においては、水
平移動するALCコーナーパネル10の側面にスクレー
パなどの掻き取り手段を配置し、ALCコーナーパネル
10の下方へ流下する余剰の下塗り塗料を除去するなど
の他の手段を付加することが可能である。
【0031】さらに、上記のエア吹付け工程を経た後、
乾燥した下塗り塗料の表面に、トップコートとして、ア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル
シリコーン樹脂、フッ素樹脂などを主成分とする有機塗
料や無機塗料などからなる塗膜を形成することができ、
硬化した下塗り塗料膜の表面均一性に起因して、これら
トップコート膜の均一化も期待することができる。
【0032】かくして、本発明のALCコーナーパネル
の塗装方法によれば、ALCコーナーパネルの両平面部
表面に存在するミクロポアを十分に穴埋めし、かつ均一
な塗装面を形成することができると共に、ALCコーナ
ーパネルの両平面部表面を同時にかつ比較的少ない塗料
の使用量で塗装可能であることから、従来に比し塗装工
程の効率化および低コスト化を図ることができる。な
お、本発明の塗料の塗布回数は限定されず、1回のみで
も下塗りの上に上塗りする方法にも適用できる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例により本発明の構成および効
果についてさらに説明する。 [実施例1]ALCコーナーパネル(平面部の幅:10
0mm)の両平面部表面に、下塗り塗料(菊水化学工業
社製“キクスイファンデ”、樹脂固形分濃度:50重量
%)を、スプレー塗装により1.2Kg/m2 の厚さで
塗布した。
【0034】この下塗り塗料が硬化し流動性がなくなる
前に、コーナー部を上方にしてベルトコンベア上に載置
し、2.5m/分の速度で水平移動するALCコーナー
パネルに対し、下記条件を備え、前後に50mm変位さ
せて配置した二つのエアノズルから、それぞれエア吹出
し風圧:600mmAg(吹出し口風圧)のエアを吹付
けた。 <エアノズルの条件> スリット状吹出口の長さ:200mm スリット状吹出口とパネル表面との間隔:40mm 傾斜角度α:70° 吐出角度β:100°
【0035】この結果得られたALCコーナーパネルの
両平面部には、ミクロポアに塗料が十分に充填され、か
つ全体的に厚みが約1.0Kg/m2 と均一な下塗り塗
料の塗膜が形成されていた。
【0036】[比較例1]実施例1において、二つのエ
アノズルの位相距離をゼロ、つまりALCコーナーパネ
ルのコーナー部上方で二つのエアノズルの先端を突き合
わせた以外は、実施例1と同様の条件で、ALCコーナ
ーパネルの両平面部の塗装、エア吹付けを行った。
【0037】この結果得られたALCコーナーパネルの
両平面部は、コーナー部周辺の塗膜厚みが約1.4Kg
/m2 、その他の部分の塗膜厚みが約1.0Kg/m2
と、塗膜厚みにバラツキがあり、不均一な下塗り塗料の
塗膜しか形成することができなかった。
【0038】[比較例2]実施例1において、下塗り塗
料として日本ペイント社製塗料(商標:ニッペユニ、乾
燥固形分量約35%)を使用した以外は、実施例1と同
様の条件で、ALCコーナーパネルの両平面部の塗装お
よびエア吹き付けを行った。この結果、得られたALC
コーナーパネルの両平面部は、塗料の乾燥固形分量が少
ないために乾燥後の塗膜は「ヤセ」が多く、ALCコー
ナーパネルの表面に存在するミクロポアの中に入ってい
た塗料が肉ヤセし、外観上ピンホールの状態に見えるも
のが多くなった。さらに、実質的に不連続膜のミクロポ
アも発生し、外観上の他に防水性低下などの問題が発生
した。
【0039】[比較例3]実施例1において、下塗り塗
料の塗布量を0.4Kg/m2 および1.7Kg/m2
とした以外は、実施例1と同様の条件で、ALCコーナ
ーパネルの両平面部の塗装およびエア吹き付けを行っ
た。この結果、得られたALCコーナーパネルの両平面
部は、塗料の塗布量を0.4Kg/m2 の場合は、塗布
量が少なすぎるため、不連続膜が発生して防水性低下な
どの問題が生じ、1.7Kg/m2 とした場合は、余剰
の塗料が多くなり過ぎて塗装効率がわるいという問題点
が発生した。
【0040】[比較例4]実施例1において、複数本の
エアノズルをALCコーナーパネルの平面部に対して平
行としない以外は、実施例1と同様の条件で、エアノズ
ルがパネル表面に遠い部分はエアが弱く塗膜が厚くな
り、塗膜の厚さが不均一となった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のALCコ
ーナーパネルの塗装方法によれば、ALCコーナーパネ
ルの両平面部表面に存在するミクロポアを完全に穴埋め
し、かつ均一な塗装面を形成することができると共に、
ALCコーナーパネルの両平面部表面を同時にかつ比較
的少ない塗料の使用量で塗装可能であることから、従来
に比し塗装工程の効率化および低コスト化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のALCコーナーパネルの塗装方
法の一実施例を示す概略斜視説明図である。
【図2】図2は図1の平面図である。
【図3】図3は同じく側面図である。
【図4】図4は同じく正面図である。
【図5】図5は図4のA−A線矢視側面図であり、パネ
ル表面に対するエアの吐出角を示す。
【符号の説明】
10 ALCコーナーパネル 11 コーナー部 12 平面部 13 平面部 20 エアノズル 21 エアノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 英明 愛知県尾張旭市下井町下井2035番地 小野 田エー・エル・シー株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AA02 AA85 AC60 AC93 CA48 DA23 DB12 DC03 EA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーナー部の両側に平面部を有する断面
    が略L字型のALCコーナーパネルの前記両平面部表面
    に塗料を塗布した後、この塗料が硬化する前に、スリッ
    ト状吹出口を有するエアノズルからエアを吹き付けて仕
    上げることからなるALCコーナーパネルの塗装方法に
    おいて、前記塗料として乾燥固形分量が40重量%以上
    の水系塗料を用い、これを0.7〜1.5Kg/m2
    塗布量となるように塗布すると共に、複数本のエアノズ
    ルを対応した平面部に対して平行かつ前記ALCコーナ
    ーパネルの進行方向に対し前後に変位させ、前記ALC
    コーナーパネルの両平面部表面に前記スリット状吹出口
    を向けて配置することにより、前記ALCコーナーパネ
    ルの両平面部表面に対し略均等にエアを吹き付けるよう
    にしたことを特徴とするALCコーナーパネルの塗装方
    法。
  2. 【請求項2】 前記複数本のエアノズルが、各スリット
    状吹出口から吹き出されるエアが重ならないように、A
    LCコーナーパネルの進行方向に対し前後に30mm以
    上の距離を変位して配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載のALCコーナーパネルの塗装方法。
  3. 【請求項3】 前記複数本のエアノズルを、ALCコー
    ナーパネルの進行方向に対し、コーナー部から側方に向
    かって後退する方向でそれぞれ50〜85°傾斜させて
    配置したことを特徴とする請求項1または2に記載のA
    LCコーナーパネルの塗装方法。
  4. 【請求項4】 前記複数本のエアノズルからのエアの吐
    出角を、それぞれALCコーナーパネルの進行方向にお
    けるパネル面との迎角にして70〜110°の範囲とし
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のALCコーナーパネルの塗装方法。
  5. 【請求項5】 前記各エアノズルのスリット状エア吹出
    口の長さが、ALCコーナーパネルの各平面部表面の幅
    よりも長いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のALCコーナーパネルの塗装方法。
  6. 【請求項6】 前記ALCコーナーパネルをそのコーナ
    ー部を上方にして水平移動させながら、複数本のエアノ
    ズルから前記ALCコーナーパネルの両平面部表面にエ
    アを吹き付けることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載のALCコーナーパネルの塗装方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201308A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Toa Kogyo Kk 多孔質素材の塗装方法、多孔質素材の塗装装置及び多孔質素材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201308A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Toa Kogyo Kk 多孔質素材の塗装方法、多孔質素材の塗装装置及び多孔質素材

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