JP3764284B2 - 空気調和機の空清フィルタ脱着構造 - Google Patents

空気調和機の空清フィルタ脱着構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気調和機の空清フィルタ脱着構造の操作性改善と脱着構造の簡略化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7、図8は、従来の空気調和機の空清フィルタの脱着構造を示す。図において、1は空清フィルタ、2はパネル、3は熱交換器、4は空清フィルタ左右凸部、5は空清フィルタ上部凸部、6はパネル左右凹部、7はパネル上部凹部、8は空清フィルタの挿入方向を示す。従来の空清フィルタは小型のため、図8のように空清フィルタ1が熱交換器3の上部に位置しており、挿入方向8と支点が同一直線上にある。
【0003】
従来の空清フィルタの取り付け方法としては、挿入方向8に示すように、空清フィルタ1をパネル2に挿入し装着する。その際、パネル左右凹部6と、パネル上部凹部7は、広がる方向へ変形するが、挿入後は弾力により元の位置に戻り、空清フィルタ左右凸部4、空清フィルタ上部凸部5に引っかかるようにして、保持する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の空気調和機の空清フィルタ取付構造は以上のように構成されており、空清フィルタが大型になった場合、挿入方向と支点が同一直線上になくなるため、操作が非常に難しくなる。
また、挿入の際、空清フィルタ左右凸部4、空清フィルタ上部凸部5がパネル左右凹部6、パネル上部凹部7まで届く前に、パネル保持部の弾性で保持する場合、ユニット運転中に空清フィルタ1がずれて落ちてしまうという可能性があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたもので、大型の空清フィルタを簡単に、かつ確実に固定でき、使用中に大型空清フィルタが外れるなどの不良が発生しない空気調和機の空清フィルタ脱着構造を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和機の空清フィルタ脱着構造は、壁掛け式の空気調和機で、前面に吸込グリルと意匠パネル、その内側に熱交換器、パネルと吸込グリルの間に空清フィルタを設置し、それら内部部品を固定する筐体からなる室内機において、前面と前面上部から背面方向に熱交換器の形状に沿って傾斜する傾斜面とから形成される大型空清フィルタと、この大型空清フィルタの傾斜面上部の両側面に設けられ、回転方向に自由度を持たせたフィルタ側係合部と、パネルの上部に設けられ、フィルタ側係合部と係合し大型空清フィルタを保持するパネル側係合部とを備えたものである。
【0007】
また、フィルタ側係合部として熱交換器側に向けたフィルタ側略フ字状突起を設け、パネル側係合部としてフィルタ側略フ字状突起に相対するパネル側略フ字状突起を設けたものである。
【0008】
また、フィルタ側係合部として切り欠き部を設けることにより弾性を持たせた大型空清フィルタ両側面略C字状突起を設け、パネル側係合部として大型空清フィルタ両側面略C字状突起に嵌合するパネル側円柱形状突起を設けたものである。
【0009】
また、フィルタ側係合部として大型空清フィルタの挿入方向に平行なスリットを有する大型空清フィルタ両側面円柱形状突起を設け、パネル側係合部としてパネル側略C字状突起を設けたものである。
【0010】
また、大型空清フィルタ両側面略C字状突起の大型空清フィルタ挿入方向の前部にガイド部を設け、大型空清フィルタをパネル側円柱形状突起を軸として、手前側に回転させた場合に干渉するリブをパネル側円柱形状突起に設けたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。
図1は実施の形態1による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図、図5、6は空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
図において、9は壁掛け式の空気調和機で前面に吸込グリルと意匠パネル、その内側に熱交換器、またパネルと吸込グリルの間に前面と前面上部から背面方向に熱交換器の形状に沿って傾斜する傾斜面とから形成される大型空清フィルタ、10は大型空清フィルタ9両側面に設けた熱交換器側に向けたフィルタ側係合部である大型空清フィルタ両側面略フ字状突起、11はパネル側に設けた前記大型空清フィルタ両側面略フ字状突起10に相対するパネル側係合部であるパネル側略フ字状突起、20は挿入方向、21はパネル、22は大型空清フィルタ9が閉じている位置、23は大型空清フィルタ9が開いている位置、24は回転方向を示す。ここで大型空清フィルタ両側面略フ字状突起10が相対するパネル側略フ字状突起11に引っかかり、大型空清フィルタ9が保持される。
【0012】
この大型空清フィルタ9の取り付け方法としては、図5のように大型空清フィルタ9は挿入方向20の方向に挿入し、大型空清フィルタ9両側面の大型空清フィルタ両側面略フ字状突起10が、パネル側略フ字状突起11に引っかかる。
その後これらの突起を軸にして、図6のように大型空清フィルタが開いている位置23から、大型空清フィルタが閉じている位置22に回転方向24にてパネル21側へ大型空清フィルタ9を回転させて、定位置に納め、保持する。
【0013】
上述の実施の形態によれば、挿入方向と支点が同一直線上にない場合に、大型空清フィルタ9を簡単に、かつ確実に固定でき、使用中に大型空清フィルタ9が外れるなどの不良が発生する恐れが少ない。
【0014】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図面を参照して説明する。
図2は実施の形態2による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図、図5、6は空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
図において、9は大型空清フィルタ、12は大型空清フィルタ9両側面に設けたフィルタ側係合部である大型空清フィルタ両側面略C字状突起、13はパネル側に設けた大型空清フィルタ両側面略C字状突起12に嵌合するパネル側係合部であるパネル側円柱形状突起、14は切り欠き部、20は挿入方向、21はパネル、22は大型空清フィルタ9が閉じている位置、23は大型空清フィルタ9が開いている位置、24は回転方向を示す。ここで大型空清フィルタ両側面略C字状突起12がパネル側円柱形状突起13をつかみ、大型空清フィルタ9が保持される。
【0015】
この大型空清フィルタ9の取り付け方法としては、図5のように大型空清フィルタ9は挿入方向20の方向に挿入する。その際、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12は、形状が開く方向に変形するが、挿入後は、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12に切り欠き部14を設けることにより得られた弾性により元の形状に戻ることで、パネル側円柱形状突起13をつかむ。その後これらの突起を軸にして、図6のように大型空清フィルタが開いている位置23から、大型空清フィルタが閉じている位置22に回転方向24にてパネル21側へ大型空清フィルタ9を回転させて、定位置に納め、保持する。
【0016】
上述の実施の形態2によれば、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12とパネル側円柱形状突起13とによる方式に変更することにより、挿入したときの保持が確実となり、定位置に納める際に回転がスムーズとなる。
【0017】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図面を参照して説明する。
図3は実施の形態3による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図、図5、6は空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
図において、9は大型空清フィルタ、16はパネル側に設けたパネル側係合部であるパネル側略C字状突起、15は大型空清フィルタ9両側面に設けたパネル側略C字状突起16に嵌合するフィルタ側係合部である大型空清フィルタ両側面円柱形状突起、17はスリット、20は挿入方向、21はパネル、22は大型空清フィルタが閉じている位置、23は大型空清フィルタが開いている位置、24は回転方向を示す。ここでパネル側略C字状突起16が大型空清フィルタ両側面円柱形状突起15をつかみ、大型空清フィルタ9が保持される。
【0018】
この大型空清フィルタ9の取り付け方法としては、図5のように大型空清フィルタ9は挿入方向20の方向に挿入する。その際、大型空清フィルタ両側面円柱形状突起15に設けたスリット17の間隔が狭まるが、挿入後、スリット17の間隔が元に戻ることにより、パネル側略C字状突起16が、大型空清フィルタ両側面円柱形状突起15をつかむ。その後、これらの突起を軸にして、図6のように大型空清フィルタが開いている位置23から大型空清フィルタが閉じている位置23に回転方向24にてパネル21側へ大型空清フィルタ9を回転させて、定位置に納め、保持する。
【0019】
上述の実施の形態3によれば、大型空清フィルタ両側面円柱形状突起15とパネル側略C字状突起16とによる方式に変更することにより、挿入したときの保持が確実となり、定位置に納める際に回転がスムーズとなる。
【0020】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図面を参照して説明する。
図4は実施の形態4による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図、図5、6は空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
図において、9は大型空清フィルタ、12は大型空清フィルタ両側面に設けたフィルタ側係合部である大型空清フィルタ両側面略C字状突起、13はパネル側に設けた大型空清フィルタ両側面略C字状突起12に嵌合するパネル側係合部であるパネル側円柱形状突起、14は切り欠き部、18はガイド、19はリブ、20は挿入方向、21はパネル、22は大型空清フィルタが閉じている位置、23は大型空清フィルタが開いている位置、24は回転方向を示す。ここで大型空清フィルタ両側面略C字状突起12がパネル側円柱形状突起13をつかみ、大型空清フィルタ9が保持される。
【0021】
この大型空清フィルタ9の取り付け方法としては、図5のように大型空清フィルタ9は挿入方向20の方向に挿入する。その際、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12は、形状が開く方向に変形するが、挿入後は、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12に設けた切り欠き部14によって得られた弾性により元の形状に戻ることで、パネル側円柱形状突起13をつかむ。その後、これらの突起を軸として、図6のように大型空清フィルタが開いている位置23から大型空清フィルタが閉じている位置22に回転方向24にてパネル21側へ大型空清フィルタ9を回転させて、定位置に納め、保持する。
【0022】
大型空清フィルタを取り外す際は、図6において、突起を軸として大型空清フィルタが閉じている位置22から大型空清フィルタが開いている位置23に回転させると、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12上部のガイド18が、パネル側円柱形状突起13に設けたリブ19に干渉することにより、大型空清フィルタ両側面略C字状突起12にパネル側円柱形状突起13が出入りする開口部が拡大する。これにより大型空清フィルタ9の簡単かつ破損しにくい取り外しが可能となる。
【0023】
大型空清フィルタ9の取り外し方向が両側で同一方向となり、かつ回転動作によって容易に大型空清フィルタ9を取り外すことが出来るので、リサイクル処理時に大型空清フィルタ9(大型空清フィルタ枠)の回収が容易になる。この結果、大型空清フィルタ9の再利用が可能となる。
【0024】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように機能しているため、大型空清フィルタの挿入方向と支点が同一直線上にない場合の大型空清フィルタの固定が容易となる。
【0025】
また円柱形状突起と略C字状突起とによる方式に変更することにより、挿入したときの保持が確実となり、定位置に納める際に回転がスムーズとなる。
【0026】
また大型空清フィルタ両側面略C字状突起の上部にガイドを設け、パネル側円柱形状突起にリブを設け、大型空清フィルタを上に回しながら持ち上げることにより、大型空清フィルタ両側面略C字状突起上部のガイド部と、パネル側円柱形状突起に設けたリブとが干渉することで、大型空清フィルタ両側面略C字状突起にパネル側円柱形状突起が出入りする開口部が拡大し、大型空清フィルタをより簡単に、かつ破損しにくい取り外しが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態2による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図である。
【図3】 実施の形態3による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図である。
【図4】 実施の形態4による空清フィルタ脱着構造を示す斜視図である。
【図5】 この発明の空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
【図6】 この発明の空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
【図7】 従来の空気調和機の空清フィルタの脱着構造を示す正面図である。
【図8】 従来の空清フィルタの取り付け方法を示す断面図である。
【符号の説明】
9 大型空清フィルタ、10 大型空清フィルタ両側面略フ字状突起、11 パネル側略フ字状突起、12 大型空清フィルタ両側面略C字状突起、13 パネル側円柱形状突起、14 切り欠き部、15 大型空清フィルタ両側面円柱形状突起、16 パネル側略C字状突起、17 スリット、18 ガイド、19 リブ、20 挿入方向、21 パネル、22 大型空清フィルタが閉じている位置、23 大型空清フィルタが開いている位置、24 回転方向。

Claims (5)

  1. 壁掛け式の空気調和機で、前面に吸込グリルと意匠パネル、その内側に熱交換器、パネルと吸込グリルの間に空清フィルタを設置し、それら内部部品を固定する筐体からなる室内機において、
    前面と前面上部から背面方向に前記熱交換器の形状に沿って傾斜する傾斜面とから形成される大型空清フィルタと、
    この大型空清フィルタの前記傾斜面上部の両側面に設けられ、回転方向に自由度を持たせたフィルタ側係合部と、
    前記パネルの上部に設けられ、前記フィルタ側係合部と係合し前記大型空清フィルタを保持するパネル側係合部と、
    を備えたことを特徴とする空気調和機の空清フィルタ脱着構造。
  2. 前記フィルタ側係合部として前記熱交換器側に向けたフィルタ側略フ字状突起を設け、前記パネル側係合部として前記フィルタ側略フ字状突起に相対するパネル側略フ字状突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の空清フィルタ脱着構造。
  3. 前記フィルタ側係合部として切り欠き部を設けることにより弾性を持たせた大型空清フィルタ両側面略C字状突起を設け、前記パネル側係合部として前記大型空清フィルタ両側面略C字状突起に嵌合するパネル側円柱形状突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の空清フィルタ脱着構造。
  4. 前記フィルタ側係合部として大型空清フィルタの挿入方向に平行なスリットを有する大型空清フィルタ両側面円柱形状突起を設け、前記パネル側係合部としてパネル側略C字状突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の空清フィルタ脱着構造。
  5. 前記大型空清フィルタ両側面略C字状突起の前記大型空清フィルタ挿入方向の前部にガイド部を設け、前記大型空清フィルタを前記パネル側円柱形状突起を軸として、手前側に回転させた場合に干渉するリブを前記パネル側円柱形状突起に設けたことを特徴とする請求項3記載の空気調和機の空清フィルタ脱着構造。
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