JP3764226B2 - 耐圧容器の蓋構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐圧容器の蓋構造に関する。さらに詳しくは、エヤゾール装置などの耐圧性容器の開口部を閉じる蓋構造であって、内圧が異常に上昇したときでも蓋体の抜け飛びが生じにくい蓋構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
エヤゾール装置を夏期の自動車の車内に放置したり、冬季に暖房器具の近くに置いておく場合は、エヤゾール装置が高温になって内圧が異常に上昇する。とくに酸化剤として過酸化水素水を含有する液体を充填したエヤゾール装置の場合は、高温下で酸素が発生し、内圧が異常に上昇する。また、アルカリ液を充填したエヤゾール装置では、アルカリが金属と反応して水素が発生して内圧が上昇する場合もある。
【0003】
上記のように内圧が異常に上昇した場合は、バルブを容器本体に取り付けるマウンティングキャップごと、バルブが本体から抜け飛ぶことがある。本出願人は、そのようなバルブの抜け飛びを防止するため、内圧が異常に上昇したときにマウンティングキャップなどの一部を塑性変形あるいは弾性変形させてシール部にガス漏れを生じさせ、それによりバルブ抜け飛びが生ずる前に内圧を下げるようにした耐圧容器の蓋体の取付構造を提案している(特開平7−149382号公報、特開平8−104381号公報など参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記いずれの従来技術も、高温時におけるバルブなどの抜け飛びを防止することができ、さらにそれらを組み合わせて安全性を高めることもできる。しかしいずれの場合も、内圧に依存した塑性変形や弾性変形を生じさせるので、バルブの大きさや種類に応じてそれらの変形量を設定する必要があり、設計や組立作業に高度な技術が要求される。また、部分的な変形によりシール圧を弱めてガス漏れを生じさせるため、シール材料の選択や寸法、シール圧の設定など、シール部自体の設計にもかなり高度な技術が要求される。
【0005】
本発明は、上記従来の蓋飛び防止機構とほぼ同等の蓋飛び防止作用を奏することができ、しかもより簡易な構成で実現しうる、耐圧容器の蓋構造を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、蓋体と本体の間のシール部をできるだけ省略することができ、それにより一層簡易な構成とすることができる蓋飛び防止作用を有する蓋構造を提供することを第2の技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐圧容器の蓋構造は、内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、開口部を密閉する蓋体と、蓋体の上面を覆って容器本体に固着するための金属製の嵌着部材とを備えており、前記容器本体の首部の下部には、内側に突出させた環状の係合溝が形成されており、前記嵌着部材の下端近辺を前記係合溝にクリンプすることによって蓋体を固着するものであって、前記蓋体が、高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成され、有底筒状のハウジングを収容し、ハウジング上端に収容されるバルブラバーを押さえる上板部を有するハウジング保持部と、前記容器本体の円筒状の首部に嵌入されるリング状の周壁部と、それらの下端同士を連結する連結底部と、前記ハウジング保持部と周壁部によって形成される環状溝とを備えていることを特徴としている。
【0007】
このような蓋構造体においては、前記容器本体に収容される内袋とを備えており、前記内袋の上端近辺を前記首部と蓋体の周壁部との間に挟んで、嵌着部材の側壁の下端近辺を前記係合溝に実質的に全周にわたってクリンプすることにより、容器内部と外部とをシールすることができるものが好ましい。また、前記内袋が高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成されている、あるいは、ガス非透過性であるものが好ましい。
また、このような蓋構造体において、前記周壁部の上端部の外周にフランジ部が設けられている、あるいは、前記周壁部の下端部に、容器本体の係合溝と係合する段部が形成されている、さらには、前記嵌着部材が、前記環状溝と嵌合する環状突起を備えていてもよい。また、前記蓋体の一部に、薄肉部を形成しており、その薄肉部が前記環状溝の底部に形成されてもよい。
このような蓋構造体において、前記蓋体が、エヤゾール容器におけるバルブハウジングを容器本体に取り付けるマウンティングキャップであるものが好ましい。
【0008】
本発明の蓋構造の第2の態様は、内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、その開口部を密閉すると共にバルブハウジングを容器本体に取り付けるためのマウンティングキャップとを備えており、そのマウンティングキャップが合成樹脂製であり、かつ、ハウジングを保持する部分の上端の中央部に、薄肉部が形成されていることを特徴としている。
【0009】
本発明の蓋構造の第3の態様は、内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、開口部を密閉する蓋体と、蓋体を容器本体に固着するための金属製の嵌着部材とを備えており、前記容器本体の首部の下部には、内側に突出させた環状の係合溝が形成されており、前記嵌着部材が、容器本体の首部の外周に嵌合する筒状部と、その上端から内側に曲げて蓋体と係合させる上部内曲げ部と、筒状部の下端から内側に曲げられて前記係合溝にクリンプされる下部折り曲げ部を備えており、前記蓋体が、高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成され、ハウジングを収容する有底筒状のハウジング保持部と、容器本体の首部に嵌入されるリング状の周壁部と、ハウジング保持部の下端部とリング状の周壁部の上端部とを連結する環状の連結部とを備えていることを特徴としている。このような蓋構造体であって、前記上部内曲げ部が、蓋材の連結部を覆っているもの、あるいは、前記上部内曲げ部が、ハウジング保持部を覆っているものが好ましい。
【0010】
【作用および発明の効果】
本発明の蓋構造においては、蓋体が高圧下でガスを透過する合成樹脂材料で形成されており、そのガスの透過を促進するような形状であるため、内圧が異常に上昇したとき、蓋体を通してガスが外部に漏れ、内圧の上昇を抑制する。そのため蓋飛びが防止される。第2の態様においては、内圧が異常に上昇したとき、合成樹脂製のマウンティングキャップの薄肉部とした上端中央部が上向きに撓み、バルブラバーによるシール作用が低下する。そのため、ガスが漏れて内圧の上昇が抑制され、蓋飛びが防止される。第3の態様においては、蓋体が第1の態様と同様に高圧下でガスを透過する合成樹脂材料で形成されているが、異なる特定の形状でそのガスの透過を促進しており、第1の態様と同様に蓋飛びが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の蓋構造の好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明の蓋構造の一実施形態を示す断面図、図2および図3はそれぞれ図1のII-II 線断面図およびIII-III 線断面図、図4、図5および図6はそれぞれ本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図、図7は本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図、図8はその作用状態を示す断面図、図9〜13はそれぞれ本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図、図14は本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す斜視図、図15はその断面図、図16は本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す平面図、図17および図18はそれぞれ本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す要部断面図である。
【0012】
図1の蓋構造Aは有底筒状の容器本体1と、その上端開口部2に嵌合されたバルブ3のマウンティングキャップ4と、そのマウンティングキャップ4の上面を覆って容器本体1に固着する嵌着部材5とから構成されている。容器本体1はアルミニウム板、鋼板などの金属板を有底の円筒状に成形したものであり、上端部近辺にテーパー状の肩部10と、その肩部の上端から上方に延びる円筒状の首部11とを備えている。首部11の下部には、内側に突出させた環状の係合溝12を形成している。係合溝12の断面形状は、たとえば三角形状、台形状、矩形状など、いずれを採用することもできるが、内面の突出側でマウンティングキャップ4を支持し、外面の凹溝側で嵌着部材5を係合させるのに都合がよい形状にするのが好ましい。
【0013】
バルブ3は筒状のハウジング15と、その内部に上下に摺動自在に収容したステム16と、ステムを常時上向きに付勢するバネ17と、ハウジング15の上端に設けられるバルブラバー18と、ハウジング15の上端部を保持して容器本体1に取り付けるための前述のマウンティングキャップ4とからなる。このバルブ3はマウンティングキャップ4以外は通常のエヤゾール装置用のバルブと実質的に同じものを使用することができる。
【0014】
たとえばハウジング15は、底部中央に貫通孔21を備えた有底筒状の本体部22と、その底部から下方に延びるディップチューブ取付部23とを、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂で一体に成形したものを使用しうる。本体部22の上端部外周には、マウンティングキャップ4の下部と係合する環状の係合部24が設けられている。係合部24には、原液や圧縮ガス、液化ガス(LPG、DME、それらの混合など)などの内容物を高速充填するときの通路となる充填溝25が縦方向に形成されている。ハウジング15の内面にはステム16を案内すると共にバネ17を保持するリブ26が放射状に設けられている(図2参照)。ハウジング15の上端にはバルブラバー18を収容する段部27が設けられ、その内周部にバルブラバー18の下面に噛み込んでシールする環状突起28が設けられている。
【0015】
またステム16はポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド(ナイロン)などの合成樹脂成型品であり、上部に押しボタンのノズルやスパウトなどと連通する中空の通路29を有し、側面にバルブラバー18の内縁部と係合する環状溝30を有する。環状溝30の底部と通路29とは小孔31で連通している。
【0016】
一般的なマウンティングキャップは、容器本体1の上端開口部の内部または外部にクリンプにより固定するため、金属薄板により構成している。しかし図1のバルブ3では、マウンティングキャップ4をガス透過性を有する合成樹脂によって形成している。このマウンティングキャップ4は、ハウジング15を収容する有底筒状のハウジング保持部35と、容器本体1の首部11に嵌入されるリング状の周壁部36と、それらの下端同士を連結する連結底部37とからなる。ハウジング保持部35の外面と周壁部36の内面との間は環状溝38となるが、補強のために放射状にリブを設けてもよい。
【0017】
ハウジング保持部35の上板部39はバルブラバー18を押さえる部位であり、その中央にはステム16を通すための開口40が形成されている。なお上板部39の上面に、ガスを逃がすための溝41を半径方向に形成してもよい。また嵌着部材5に外部と環状溝38とを直接連通する連通孔4aを形成してもよい。さらにハウジング保持部35の内面には、ハウジング15の係合部24の下端と係合して支持する支持リブ42が複数個所、たとえば図3に示すように4個所に、あるいは5〜10個所に設けられ、放射状に配列されている。それらの支持リブ42にハウジング15を係合させる場合、たとえばハウジング15をハウジング保持部35に強く押しつけ、両者の弾性変形を利用してハウジング15に支持リブ42を乗り越えさせ、嵌入する。それにより両者を結合することができる。なお、係合部24に形成した通路用の溝25と支持リブ42とを同数とし、対応するように配置しておき、それらの溝25を利用して支持リブ42を通した上で、ハウジング15をいくらか回転させて係合させるようにしてもよい。
【0018】
マウンティングキャップ4の周壁部36の上端部の外周には、容器本体1の上端面と係合するフランジ部43が設けられている。さらに周壁部36の下端縁には、容器本体1の係合溝12と係合する段部44が形成されている。
【0019】
マウンティングキャップ4の材料となる合成樹脂としては、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(ナイロン)など、機械的強度が高く、しかもある程度、ガスを透過させるものが好ましい。それらの合成樹脂は、たとえば、高温下で容器本体1内で発生するガスのみを透過し、プロペラントとして容器本体1内に充填した圧縮ガスは透過させないものでもよい。また圧縮ガスも高温下では熱膨張により圧力が上昇するので、高圧下で圧縮ガスを透過させるものであってもよい。
【0020】
前記嵌着部材5は、アルミニウムや錫メッキ鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス板などの金属薄板を有底筒状に成形したものであり、上面中央にはステム16を通す開口5aが形成されている。なお嵌着部材5としては、アルミニウム板、その他の金属板に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、あるいはそれらのブレンドなどの合成樹脂層を単層または多層で被覆したラミネート板を成形したものも使用される。その場合、合成樹脂層を内側にして成形し、マウンティングキャップ4および容器本体1に被せる。嵌着部材5の側壁の下端近辺45は、容器本体1の係合溝12にクリンプされる。合成樹脂層の厚さは、たとえば50〜300μm程度、好ましくは80〜120μm程度とする。なお成形後に合成樹脂を塗布し、合成樹脂塗膜により合成樹脂層を設けてもよい。合成樹脂層は通常の状態ではマウンティングキャップ4や容器本体1との間のシール作用を奏する。そして内圧が異常に上昇したときは、ガスを逃がすことにもある程度役立つ。
【0021】
上記のごとく構成される蓋構造Aは、容器本体1にバルブ3を装着し、嵌着部材5を被せてクリンプすることにより組み立てることができる。この蓋構造Aの場合、容器本体1と嵌着部材5との間には、後述するように、高温時にガスを逃がすために、ガスケットやOリングなどのシール部材を介在させていない。また容器本体1の上端面とマウンティングキャップ4のフランジ部43の間にも、シールを介在させていない。しかしマウンティングキャップ4の外面と外部との間にガスと逃がすための何らかの通気路があれば、容器本体1とマウンティングキャップ4の間、さらには容器本体1と嵌着部材5の間にガスケットなどのシール部材を介在させてもよい(図18参照)。その場合でも、たとえば上記の蓋構造Aの場合は、嵌着部材5の中央の開口5aが通気路となり、その開口5aからガスが漏れることになる。
【0022】
容器本体1、バルブ3および嵌着部材5を組み立てた後、マウンティングキャップ4の上板部39とバルブラバー18の隙間および高速充填用の溝25から原液および圧縮ガスや液化ガスなどの内容物を充填することにより、エヤゾール装置が製造される。なおバルブ3を取り付ける前に原液を充填しておき、圧縮ガスや液化ガスなどのプロペラントのみを上板部39とバルブラバー18の隙間から充填してもよい。いずれの場合も充填後は内圧でハウジング15がマウンティングキャップ4に押しつけられ、両者の間にバルブラバー18が挟圧されるので、シールが確保される。
【0023】
また容器本体1とマウンティングキャップ4とは、マウンティングキャップ4の段部44と容器本体1の係合溝12の内面とが当接し、通常の内圧に対しては充分なシール作用を奏する。さらにマウンティングキャップ4のフランジ部43と、容器本体1の上端面とが当接し、通常の内圧に対してシール作用を奏する。それらのシール作用は、嵌着部材5をクリンプするときにマウンティングキャップ4を下向きに押しつけながら行うことにより、所要のシール圧を付与し、かつ維持することができる。
【0024】
上記の蓋構造Aを用いたエヤゾール装置においては、通常の状態では内圧が2〜7kg/cm2程度であり、その程度の内圧ではマウンティングキャップ4を透過するガスの量はきわめて微量であり、問題はない。しかし周囲温度が高温になるなどにより内圧が異常に上昇するとき、容器本体1の内部のガスがマウンティングキャップ4を透過し、徐々に外部に漏出する。すなわち容器内部のガスはマウンティングキャップ4の環状溝38内に入り、ついでマウンティングキャップ4の上板部39の上面と嵌着部材5の間から外部に漏出する。そのとき上板部39の上面の溝41を有するものでは、ガスがその溝41を通って容易に外部に漏出する。また容器本体1とマウンティングキャップ4との間にガスケットやOリングなどのシール部材を介在させていない蓋構造では、容器本体1の内部のガスがマウンティングキャップ4と容器本体1との間からも漏出する。このようにして図1の蓋構造Aでは、周囲の温度変化がそれほど急激でない場合は、内圧はある程度上昇し、それ以後は上昇が止まり、マウンティングキャップ4の抜け飛びが防止される。
【0025】
上記の蓋構造Aは、周囲温度が上昇したとき、それに応じて内圧が上昇する通常のエヤゾール装置に採用することができる。たとえば圧縮ガスをプロペラントとするエヤゾール装置は、周囲温度が上昇したときに圧縮ガスが熱膨張して内圧が上昇する。このものに前記蓋構造を採用すると、プロペラントがマウンティングキャップ4を透過して漏出するので、内圧の上昇が所定の範囲に抑制され、マウンティングキャップ4の抜け飛びが防止される。その場合の圧縮ガスとしては、窒素、空気、笑気ガス(酸化二窒素)、炭酸ガスなどがあげられる。また、プロペラントとして、プロパン、ブタンなどの液化石油ガス、DME、ハイドロフルオロカーボン(ジフルオロモノクロロエタン、モノクロロジフルオロメタン、テトラフルオロエタンなど)などの液化ガス、またはこれらの混合ガスをプロペラントとするエヤゾール装置の場合でも、周囲が高温になると液化ガスが気化し、内圧が上昇するので、上記の蓋構造を好適に採用することができる。
【0026】
さらに2液型染毛剤における、酸化剤として過酸化水素水を含有する液体を充填したエヤゾール装置の場合は、周囲温度が高温になると、酸素が発生して、内圧が異常に上昇する。また、酸化染料をアンモニア水と共に充填する場合のように、アルカリ性の液を充填したエヤゾール装置では、アルカリが金属と反応して水素が発生して内圧が上昇する場合も考えられる。それらのエヤゾール装置に対して上記の蓋構造Aを採用すれば、高温下での内圧の上昇を抑制することができるので、マウンティングキャップの抜け飛びを防止することができる。
【0027】
図4に示す蓋構造Bは、図1の蓋構造Aにおける嵌着部材5に対し、マウンティングキャップ4の環状溝38と嵌合する環状突起46を設けたものである。この環状突起46は合成樹脂製のマウンティングキャップ4をバックアップして補強する働きがある。このような環状突起46は嵌着部材5をカップ状に成型した後、逆絞りを2回繰り返すことにより成型しうる。このような蓋構造Bにおいては、ハウジング保持部35の円筒部47の外面から上板部39の上面にかけて、ガスを逃がす溝48を形成するのが好ましい。さらに図4の蓋構造Bにおいては、マウンティングキャップ4の連結底部37の内面側に凹部49を設けることにより、薄肉部50を形成している。この薄肉部50は請求項2にいう偏肉部である。このような薄肉部50ではガスの透過性が高くなるので、内圧が異常に上昇したとき、その薄肉部50を透過してガスが抜け易くなる。そのため安全性が一層高い。このような薄肉部50は、マウンティングキャップ4の強度、通常時あるいは異常時に求められる内圧の限度等に応じて設ければよく、もちろん図1の蓋構造Aや後述する蓋構造Cなどにも設けることができる。なお、一部の肉厚を厚くすることにより、偏肉部を構成してもよい。この場合は厚くした部分が強度補強の作用を奏し、他の薄い部分がガス透過作用を奏する。
【0028】
図5に示す蓋構造Cにおいては、容器本体1の内面に近接するように内袋52を設けている。この内袋52はブロー成形などにより軟質の合成樹脂を立体的な袋状に成形したものであり、インナーコートに代えて容器本体1の内面を内容物から保護するために設けている。内袋52の上端近辺は容器本体1の首部11とマウンティングキャップ4の周壁部36との間に配置され、マウンティングキャップ4の下部の角部4bと容器本体1の係合溝12の内面の傾斜面12aの間に挟着されている。内袋52はポリエチレンなどの樹脂の単層シート、ポリエチレン/エチレン・酢酸ビニル共重合体(エバール)/ポリエチレンあるいはポリエチレン/ポリアミド樹脂/ポリエチレンなどの多層シートなどが用いられる。
【0029】
このような内袋52を備えた蓋構造Cにおいて、ガス非透過性の内袋52、たとえば前述の多層シートからなる内袋52を採用する場合は、ガス非透過性の内袋52がマウンティングキャップ4と容器本体1との間に介在されているので、嵌着部材5により両者を強く当接させると、内袋52がシール材として作用する。そのため内圧が異常に上昇したとき、マウンティングキャップ4を透過したガスがマウンティングキャップ4と嵌着部材5の間を通して漏出するように、マウンティングキャップ4の円筒部47から上板部39にかけて連続する溝48を形成して通路を確保するのが好ましい。
【0030】
他方、内袋52として、液体の内容物に対しては非透過であるが、ガスに対しては透過性を有する材料からなる内袋52を採用することもできる。そのような内袋52は、マウンティングキャップ4と容器本体1との間に介在層として挟着した場合、常圧では充分なシール作用を奏するが、内圧が異常に上昇するとガスを透過させる。そのためマウンティングキャップ4だけでなく、内袋52の挟着部からもガスが漏れるので、一層、蓋飛び防止の効果が高い。また、このような内袋52を採用する場合は、マウンティングキャップ4などの蓋体がガス非透過性のものであっても、ガス透過性の介在層を通じてガスを逃がすので、内圧が異常に上昇したときの蓋飛びを防止することができる。なお、この実施形態では、内袋52はマウンティングキャップ4の下端の角部4bと容器本体1の係合溝12の内面の傾斜面12aとの間で、線状の狭い領域で挟着されている。そのため通気性が高い。
【0031】
さらにガス透過性を有する内袋52に代えて、容器本体1の内面、あるいはマウンティングキャップ4などの蓋体の外面にガス透過性の合成樹脂フィルムを密着させたり、あるいはガス透過性の合成樹脂の塗膜を形成してもよい。それらの場合も、上記の内袋52を挟着する場合と同じように、異常な内圧に対してガスを逃がし、蓋飛びを防止する作用効果がある。
【0032】
図6に示す蓋構造Dは、容器本体1の首部11にマウンティングキャップ4を嵌合させ、そのマウンティングキャップ4の上面に嵌着部材5を被せた上で、容器本体1の上端部を内側に折り曲げて上部折り曲げ部(クリンプ部)54を形成し、それによりバルブ3を容器本体1に固定したものであり、他の部分の構成は図1の蓋構造Aと実質的に同じである。また、マウンティングキャップ4にガス透過性があること、および、それにより内圧が異常に上昇したときにガスがマウンティングキャップ4を透過して内圧を減少させることなどの作用効果は、図1の蓋構造Aと実質的に同じである。なお嵌着部材5は省略することもできる。その場合は、容器本体1の上端を折り曲げた上部折り曲げ部54で、直接マウンティングキャップ4を押さえる。
【0033】
図7に示す蓋構造Eは図5の蓋構造Cの変形例であり、嵌着部材5の開口部5aを大きくし、マウンティングキャップ4のハウジング保持部35の上板部39の中央近辺における環状領域55の肉圧を薄くした点に特徴がある。容器本体1、バルブ3、内袋52などの他の構成や、マウンティングキャップ4がガス透過性の合成樹脂製である点は図5の蓋構造Cと同じである。
【0034】
このものは、内圧が異常に上昇したときにマウンティングキャップ4を通してガスが漏れて内圧を減少させ、蓋飛びを防止する点で図5の蓋構造Cと同じ作用効果を奏する。しかも内圧が急激に上昇してマウンティングキャップ4を通したガスの漏出が間に合わない場合は、図8に示すように肉圧を薄くした環状領域55が上向きに撓み、バルブラバー18とハウジング15の間のシール作用がなくなる。そのため内圧が大きく減少し、蓋飛びが防止される。なおこのものはエヤゾール装置全体が高温の環境下に放置されて内圧が上昇した場合は、前記環状領域55が軟化して一層撓み易くなり、ガスを確実に逃がすことができる利点がある。
【0035】
図9の蓋構造Fでは、嵌着部材5として、開口部5aをさらに大きくしたものを用いている。すなわちこの実施形態では、容器本体1の首部11の外周に嵌合する筒状部56と、その上端から内側に曲がってマウンティングキャップ4の肩部に引っかかる上部内曲げ部57と、筒状部の下端から内側に曲げられて容器本体1の係合溝12にクリンプされる下部折り曲げ部58とを有するリング状の嵌着部材5を採用している。この上部内曲げ部57は幅が狭いので、内側にクリンプすることにより形成することもできる。
【0036】
またこのマウンティングキャップ4では、図1の実施形態におけるような環状溝38を設けず、ハウジング15を収容する有底筒状のハウジング保持部35の下端部と、容器本体1の首部11に嵌入されるリング状の周壁部36の上端部とを、環状の連結部59で連結している。このものは肉厚全体を薄くすると剛性が低くなるので、周壁部36と連結部59とをリブなどで連結して剛性を高めるようにしてもよい。
【0037】
このものは合成樹脂製のマウンティングキャップ4の露出部分が広くなるので、マウンティングキャップ4を透過して外部に逃げるガスの量が多い。また、合成樹脂の露出部が広いことから、高温の環境下ではその部分が撓み易くなり、内圧が異常に上昇するとハウジング15の上端のバルブラバー18のシール力が弱くなり、その部分からもガスが漏れて内圧の異常な上昇を抑制することができる。
【0038】
図10の蓋構造Gは、容器本体1の首部11の外周に嵌合する筒状部56と、その上端から内側に曲がってマウンティングキャップ4の連結部38を覆う天面部60と、筒状部56の下端から内側に曲げられて容器本体1の係合溝12にクリンプされる下部折り曲げ部58とを有するキャップ状の嵌着部材5を採用している。なお天面部60の内縁部からは、マウンティングキャップ4のハウジング保持部35の内面に形成した支持リブ42と同じ位置まで立ち上がってハウジング保持部35の外周面に嵌合する立ち上がり部61が設けられている。
【0039】
図11の蓋構造Hは、上記の嵌着部材5における立ち上がり部61をハウジング保持部35の上板部39まで伸ばし、その上端に、上板部39の肩部に引っ掛かる上部内曲げ部57を形成している。図10および図11の蓋構造G、Hも、図9の蓋構造Fと実質的に同じ作用効果を奏する。このように嵌着部材5の上面側の形状およびマウンティングキャップ4を押さえる構造は、種々のものを採用することができ、合成樹脂製の蓋部材(マウンティングキャップ)の露出部の広さは種々に設定することができる。
【0040】
図12の蓋構造Jは、図7の蓋構造Eの嵌着部材5の開口部5aを充分に大きくして、マウンティングキャップ4の露出部の広さを大きくしたものである。すなわち嵌着部材5は、図9の蓋部材Fの嵌着部材と同じくリング状を呈しており、容器本体1の首部11の外周に嵌合する筒状部56と、その上端から内側に曲がってマウンティングキャップ4の肩部に引っかかる上部内曲げ部57と、筒状部56の下端から内側に曲げられて容器本体1の係合溝12にクリンプされる下部折り曲げ部58とを有する。
【0041】
マウンティングキャップ4の形状や材質は図1や図7の蓋構造のものと実質的に同じであり、ハウジング15を収容する有底筒状のハウジング保持部35と、容器本体1の首部11に嵌入されるリング状の周壁部36と、それらの下端同士を連結する連結底部37とからなる。ハウジング保持部35の外面と周壁部36の内面との間は環状溝38となる。マウンティングキャップ4の周壁部36の上端部の外周には、容器本体1の上端面と係合するフランジ部43が設けられている。さらに周壁部36の下端縁には、容器本体1の係合溝12と係合する段部44が形成されている。
【0042】
このものもマウンティングキャップ4の合成樹脂の露出部が広いので、内圧によりガスが外部に透過する効率が高い。また内圧が異常に上昇したとき、合成樹脂製のマウンティングキャップ5が変形して、バルブラバーのシール力を弱め、ガスを漏出させることもできる。
【0043】
図13の蓋構造Kは、嵌着部材5の筒状部56の上端から内側に延びる天面部60がマウンティングキャップ4の環状溝38内に入り込み、その連結底部37を覆い、ハウジング保持部35に沿って支持リブ42と同じ位置まで立ち上がっている。そのため合成樹脂製のマウンティングキャップ4は、ハウジング保持部35のほぼ全体が露出しており、その露出面積が広い。このものも図12の蓋構造Jと実質的に同じ作用効果を奏する。しかも嵌着部材5自体は深い絞り加工を行っているので、剛性が高い。そのため、内圧が異常に上昇したときに嵌着部材5が容器本体1の首部11から抜け飛ぶおそれが一層少ない。
【0044】
図14は合成樹脂製のマウンティングキャップ4の上板部39に形成した偏肉部の他の実施形態を示している。この蓋構造Lでは、上板部39に放射状に線状の厚肉部62を設け、他の部分は図15に示すように、通常の厚さないしは薄肉にしている。厚肉部62の本数は3本でもよく、あるいは5本以上でもよい。厚肉部62の高さは、図15に示すように、マウンティングキャップ4の上面より高くてもよいが、同じ程度でもよく、また低くしてもよい。このものは厚肉部62で上板部39の剛性を充分に維持しながら、他の部分でガスの透過性を維持している。そのため異常な内圧が生じたとき、ガスの透過による漏出により、あるいは上板部39の変形によるシール作用の低下により、それぞれガスを逃がして内圧の異常な上昇を抑制することができる。
【0045】
なお厚肉部62は単に放射状に形成するほか、図16に示すように、内側に環状に形成した内側厚肉部63、外側に環状に形成した外側厚肉部64およびそれらを接続する放射状厚肉部65からなる平面形状に構成することもできる。そのばあいは通常の肉厚の部分ないし薄肉部(ハッチングで示す)66が、それぞれ厚肉部で仕切られた複数個所に形成される。図14〜15の蓋構造Lも、図13の蓋構造Kと実質的に同じ作用効果を奏する。
【0046】
前述の実施形態では容器本体1の首部11をまっすぐ上に延ばし、嵌着部材5をクリンプするための係合溝12を設けているが、通常のエヤゾール装置用の容器のように、上端開口部にビード部(カーリング部)を設けてもよい。その場合、たとえば図17に示すように、肩部の上側に設けたビード部11aを包むようにマウンティングキャップ4のフランジ部43を延ばす。そして缶径が小さいアルミ容器に金属薄板製のマウンティングキャップをクリンプするのと同じ要領で、嵌着部材5の下端部をビード部11aに合わせて変形させてクリンプする。このような嵌着部材5の場合も、前述のようにラミネート材から形成することができる。
【0047】
本発明の蓋構造では圧力が異常に上昇したときにガスを漏出させるようにしているが、通常の状態ではもちろんシールを確保する必要がある。そのため図9の蓋構造Fや図10の蓋構造Gなどのように、首部11の上端とマウンティングキャップ4の間にシールをしていないものでは、たとえば図18に示すように、それらの間にシールパッキン11bを介在させてシール作用を確実にするようにしてもよい。なお図17の蓋構造においても、ビード部11aとマウンティングキャップ4の間にパッキンシールを介在させてもよい。
【0048】
以上の実施形態では、いずれもエヤゾール装置におけるバルブの取付構造を示しているが、本発明の耐圧容器の蓋構造はそれらに限られるものではなく、たとえば医薬品、医薬部外品、化粧品、工業用品(ウレタンフォームなどの発泡樹脂製品など)など、高温の環境下で内圧が上昇し、しかも容器自体が壊れず、そのため蓋飛びを生ずる危険性がある種々の耐圧容器にも採用することができる。
【0049】
前記図6の蓋構造D、あるいは図9〜15の蓋構造では内袋を採用していないが、これらのものにおいても、ガス透過性、あるいはガス非透過性の内袋を採用することができ、それぞれ場合に関し、図5の蓋構造Cにおける場合と同様の作用効果を奏する。また図7の蓋構造Eにおいても、内袋52をガス透過性にするか、ガス非透過性にするかは任意であり、さらに内袋52を省略することもできる。
【0050】
図7〜8の蓋構造Eや図9〜16の蓋構造では、ガス透過性のマウンティングキャップ4を用いているが、マウンティングキャップをガスを透過しない合成樹脂材料で構成することもできる。その場合でも、内圧が異常に上昇したとき、図8のように上板部39の環状領域55が撓んでバルブラバー13のシール性を弱め、ガスを逃がすので、蓋飛びを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蓋構造の一実施形態を示す断面図である。
【図2】 図1のII-II 線断面図である。
【図3】 図1のIII-III 線断面図である。
【図4】 本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】 本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図である。
【図6】 本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図である。
【図7】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図8】 図7の蓋構造の作用状態を示す断面図である。
【図9】 本発明の蓋構造の他の実施形態を示す断面図である。
【図10】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図11】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図12】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図13】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図14】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図15】 図14の蓋構造の断面図である。
【図16】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図17】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す要部断面図である。
【図18】 本発明の蓋構造のさらに他の実施形態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
A 蓋構造
1 容器本体
2 開口部
3 バルブ
4 マウンティングキャップ
5 嵌着部材
5a 開口
38 環状溝
B 蓋構造
50 薄肉部
C 蓋構造
52 内袋
D 蓋構造
54 係合部
E 蓋構造
55 環状領域
F 蓋構造
G 蓋構造
H 蓋構造
J 蓋構造
K 蓋構造
L 蓋構造

Claims (14)

  1. 内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、開口部を密閉する蓋体と、蓋体の上面を覆って容器本体に固着するための金属製の嵌着部材とを備えており、
    前記容器本体の首部の下部には、内側に突出させた環状の係合溝が形成されており、前記嵌着部材の下端近辺を前記係合溝にクリンプすることによって蓋体を固着するものであって、
    前記蓋体が、高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成され、有底筒状のハウジングを収容し、ハウジング上端に収容されるバルブラバーを押さえる上板部を有するハウジング保持部と、前記容器本体の円筒状の首部に嵌入されるリング状の周壁部と、それらの下端同士を連結する連結底部と、前記ハウジング保持部と周壁部によって形成される環状溝とを備えている、耐圧容器の蓋構造。
  2. 前記容器本体に収容される内袋をさらに備えており、
    前記内袋の上端近辺を前記首部と蓋体の周壁部との間に挟んで、嵌着部材の側壁の下端近辺を前記係合溝に実質的に全周にわたってクリンプすることによって蓋体を固着する、請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  3. 前記内袋が高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成されている請求項2記載の耐圧容器の蓋構造。
  4. 前記内袋がガス非透過性である請求項2記載の耐圧容器の蓋構造。
  5. 前記周壁部の上端部の外周にフランジ部が設けられている請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  6. 前記周壁部の下端部には、前記容器本体の係合溝と係合する段部が形成されている請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  7. 前記嵌着部材が、前記環状溝と嵌合する環状突起を備えている請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  8. 前記蓋体の一部に、薄肉部を形成している請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  9. 前記環状溝の底部に薄肉部が形成されている請求項7記載の耐圧容器の蓋構造。
  10. 前記蓋体が、エヤゾール容器におけるバルブハウジングを容器本体に取り付けるマウンティングキャップである請求項1記載の耐圧容器の蓋構造。
  11. 内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、その開口部を密閉すると共にバルブハウジングを容器本体に取り付けるためのマウンティングキャップとを備えており、そのマウンティングキャップが合成樹脂製であり、かつ、ハウジングを保持する部分の上端の中央部に、薄肉部が形成されている、耐圧容器の蓋構造。
  12. 内圧が異常に上昇したときに蓋体の抜け飛びを防止する耐圧容器の蓋構造であって、容器本体に形成された開口部と、開口部を密閉する蓋体と、蓋体を容器本体に固着するための金属製の嵌着部材とを備えており、
    前記容器本体の首部の下部には、内側に突出させた環状の係合溝が形成されており、
    前記嵌着部材が、容器本体の首部の外周に嵌合する筒状部と、その上端から内側に曲げて蓋体と係合させる上部内曲げ部と、筒状部の下端から内側に曲げられて前記係合溝にクリンプされる下部折り曲げ部を備えており、
    前記蓋体が、高圧下においてガスを透過する合成樹脂によって形成され、ハウジングを収容する有底筒状のハウジング保持部と、容器本体の首部に嵌入されるリング状の周壁部と、ハウジング保持部の下端部とリング状の周壁部の上端部とを連結する環状の連結部とを備えている、耐圧容器の蓋構造。
  13. 前記上部内曲げ部が、蓋材の連結部を覆う請求項12記載の耐圧容器の蓋構造。
  14. 前記上部内曲げ部が、ハウジング保持部を覆う請求項12記載の耐 圧容器の蓋構造。
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