JP3441202B2 - 二重エヤゾール容器 - Google Patents

二重エヤゾール容器

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JP3441202B2
JP3441202B2 JP30541694A JP30541694A JP3441202B2 JP 3441202 B2 JP3441202 B2 JP 3441202B2 JP 30541694 A JP30541694 A JP 30541694A JP 30541694 A JP30541694 A JP 30541694A JP 3441202 B2 JP3441202 B2 JP 3441202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二重エヤゾール容器に関
する。さらに詳しくは、二重エヤゾール容器のハウジン
グと容器本体ないし内部容器とのシール部の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば図9に示すように、
金属製などの剛性を有する容器本体51と、合成樹脂シ
ートまたは金属薄板製などの可変形性ないし可撓性を有
する内部容器52と、内部容器の内部空間Gと外部とを
連通させるバルブ53とからなる比較的小型の二重エヤ
ゾール容器54が知られている。このものは内部容器5
2の空間G内に原液(練り状物を含む)を充填し、内部
容器52と容器本体51との間の空間Pにプロペラント
を充填し、バルブ53を操作することによりプロペラン
トの圧力で原液を吐出させるものである。このような二
重エヤゾール容器54においては、容器本体51の上端
にビード部(カーリング部)55を設け、パッキン56
を介して内部容器52のフランジ部57を重ね、さらに
その上に他のパッキン58を介してバルブハウジング
(以下、ハウジングという)59のフランジ部60を重
ね、ハウジング59の上からマウンティングカップ61
を被せてその下端62をビード部55にカシメ付けるよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このものはハウジング
59を押さえる作用と、容器本体51と内部容器52と
の間のシール圧および内部容器52とハウジング59と
の間のシール圧を得る作用とを、マウンティングキャッ
プ61のカシメ付けにより同時にうることができるの
で、比較的容易に組み立てることができる。しかしなが
ら2個のシールをいわば直列的に重ねているので、それ
ぞれのシール作用が不充分になりがちである。しかもカ
シメる力を強くしようとすると、パッキン56、58を
押しつぶして「へたり」を生じさせ、かえってシール作
用を損なうことがある。また長期間の使用後に、パッキ
ンにリラクセーション(応力緩和)が生じてシール漏れ
を生ずることがある。また逆に適切なシール圧を得よう
として緩くカシメると、充分なバルブの保持力が得られ
ない。そのため部品精度の管理および組立時のカシメ力
の管理が煩雑であるという問題がある。
【0004】他方、容器本体の上端からいくらか下側に
内側に突出するテーパ状の環状突起を設けると共に、ハ
ウジングにも対応するテーパ面を設け、両方のテーパ面
の間に内部容器の上端近辺を挟み付け、それぞれの間に
パッキンまたはライニング層を介在させた二重エヤゾー
ル容器が提案されている(実公平5―32221号公報
参照)。しかしこのものも内部容器を挟んで2個のシー
ル材を設けており、またハウジングを押さえつける力と
シール圧とが比例するので、上記と同様の問題がある。
【0005】本発明は上記問題に鑑み、バルブをしっか
りと取り付けることができ、しかも適切なシール圧を得
ることができる二重エヤゾール容器を提供することを技
術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の二重エヤゾール
容器は、有底筒状の容器本体と、その容器本体の上端近
辺の内部に挿入され、容器本体の上端近辺に係止される
バルブハウジングと、前記容器本体内に収容され、その
上端開口部のいくらか下側が容器本体とバルブハウジン
グの外周との間に挟持される有底筒状の内部容器と、
記ハウジング容器本体との間をシールするリング状の
シール材とからなり、そのシール材の下面が内部容器の
上端縁と当接していることを特徴としている。このよう
なエヤゾール容器では、前記容器本体の上端開口部のい
くらか下側に、内向きに突出する環状突起を設け、前記
バルブハウジングをその環状突起に係止すると共に、押
え要素により下方に押しつけるのが好ましい。さらに前
記バルブハウジングに環状溝を形成し、その環状溝内に
前記シール材を挿入するのが好ましい。
【0007】前記他のシール材がバルブハウジングと内
部容器との間に介在されているものでは、シール材を軸
方向に関して前記環状突起の上部傾斜面から内底面にか
けた範囲に配置するのが好ましい。
【0008】 前記押え要素は容器本体の上端部を曲げ
加工することによって構成することができる。また、容
器本体とは別個に形成された、容器本体の上部外周に被
せられてカシメ付けられるカップ状のキャップにより押
え要素を構成することもできる。本発明の第2の態様
は、有底筒状の容器本体と、その容器本体の上端近辺の
内部に挿入され、容器本体の上端近辺に係止されるバル
ブハウジングと、前記容器本体内に収容され、その上端
開口部のいくらか下側が容器本体とバルブハウジングの
外周との間に挟持される有底筒状の内部容器と、前記ハ
ウジングと容器本体との間をシールするリング状のシー
ル材とからなり、前記容器本体の上端開口部のいくらか
下側に、内向きに突出する環状突起が設けられており、
前記バルブハウジングがその環状突起に係止されると共
に、押え要素によって下方に押しつけられており、その
押さえ要素が、容器本体とは別個に形成された、容器本
体の上部外周に被せられてカシメ付けられるカップ状の
キャップであり、前記キャップの下端近辺の内周面と容
器本体の外周面との間に外周シール材が介在されている
ことを特徴としている。 その場合は、容器本体の外周面
に係止溝を設け、キャップの下部近辺をその係止溝にカ
シメ付けると共に、その係止溝とキャップの下端近辺と
の間に前記外周シール材を介在させるのが好ましい。
【0009】
【0010】
【作用】 本発明のエヤゾール容器においては、ハウジン
グと容器本体との間リング状のシール材がシールし
おり、かつそのシール材の下面が内部容器の上端縁と当
接しているので、そのシール材はバルブハウジングと容
器本体との間を密封することができると共に、バルブハ
ウジングと内部容器との間を密封させることができる。
このようなエヤゾール容器において、バルブハウジング
に形成した環状溝にシール材を装着すると、内部容器と
バルブハウジングとの間を一層しっかりと密封すること
ができる。
【0011】本発明のエヤゾール容器の他の態様におい
ては、前記バルブハウジングにおける、軸方向に関し
て、環状突起の上部傾斜面から内周面にかけた範囲内に
シール材が配置されており、そのシール材がバルブハウ
ジングと内部容器との間をシールしているので、1個の
シール材の異なる部位で異なるシール圧を呈する。その
ため内圧の変動や、シール材の弾力性の変動に対して充
分に追随することができる。このものにおいても、バル
ブハウジングに形成した環状溝にシール材を装着する
と、内部容器とバルブハウジングとの間を一層しっかり
と密封することができる。
【0012】本発明のエヤゾール容器の他の態様におい
ては、本体とは別個に形成され、容器本体の上部外周に
被せられて固定されるカップ状のキャップ部材から押さ
え要素が構成されているが、バルブハウジングと内部容
器との間は内部シール材により密封され、内部容器と容
器本体との間は、バルブとキャップ部材との間のガスケ
ットおよび容器本体とキャップ部材の間の外周シール材
により密封される。したがって内部シール材と外周シー
ル材としてそれぞれ最も適切な形状および硬度のものを
採用することができる。
【0013】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明のエヤゾー
ル容器の好ましい実施例について説明する。図1は本発
明のエヤゾール容器の一実施例を示す要部断面図、図2
は図1のエヤゾール容器の全体を示す断面図、図3〜7
はそれぞれ本発明のエヤゾール容器の他の実施例を示す
要部断面図、図8は図7のエヤゾール容器の全体を示す
断面図である。
【0014】図1に示すエヤゾール容器Aにおいて、符
号1は有底筒状の容器本体であり、その容器本体1の内
部には、同じく有底筒状の内部容器2が収容されてお
り、その内部容器2の上部はバルブ3と共に、キャップ
4により容器本体1の上部に固定されている。すなわち
本実施例のエヤゾール容器Aは、ハウジング5の上部外
周にフランジ部6を設け、そのフランジ部6を容器本体
1のまっすぐ上を向いた上端面7に係合させると共に、
前記バルブ3を押えるキャップ4を容器本体1の外側に
被せ、その下端近辺の部分8を容器本体1の外周面に設
けた係合溝9にかしめつける、いわゆる外周クリンチタ
イプのエヤゾール容器である。なお本実施例では、容器
本体1に形成した内向きのビード部の内面側で後述する
パッキンと当接する環状突起10を構成し、同時に得ら
れる外側の環状の溝により係合溝9を構成している。し
かし両者を別個に設けてもよい。
【0015】上記実施例では容器本体1はアルミニウム
合金などの金属板からインパクト成形あるいはドロー・
アイアニング加工により一体に製造している。なお環状
突起10のいくらか下側には、プロペラントを収容する
空間Pを確保するために肩部11を形成している。さら
容器本体1の底部には、たとえば図2の容器本体1の底
部12におけるように、容器本体1と内部容器2との間
の空間Pにプロペラントを充填するための開口12aを
形成し、その開口12aをゴム栓13で詰めている。な
おアンダーカップ充填などの上部からプロペラントを充
填する方法を採用する場合は、開口12aおよびゴム栓
13は不要である(図8参照)。容器本体1はプロペラ
ントを充填するために15〜25kg/cm2程度の耐圧性を
備えており、通常は胴部の厚さが0.3〜1.0mm程度
である。またこのタイプは通常は比較的小型のエヤゾー
ル装置に用いられ、容器本体1の大きさは直径10〜3
0mm程度で、高さ50〜150mm程度である。しかしさ
らに大きいもの、あるいは小さいものに使用してもよ
い。
【0016】内部容器2は容器本体1とほぼ同じように
製造した後、焼鈍処理が施される。このものはプロペラ
ントの加圧力によりつぶれながら内部の原液を吐出させ
るため、胴部および底部の厚さは0.1〜0.5mm程度
である。また上端部よりいくらか下側には、容器本体1
の環状突起10と係合する傾斜段部14が設けられ、そ
の傾斜段部14より上側は円筒状に延びているだけで、
従来のエヤゾール容器のようなフランジ部や傾斜したフ
レヤ部は形成されていない。しかしその上端面は通常は
正確な平面となるように、カットされている。また内部
容器2は金属のほか、ポリプロピレン(PP)、ポリエ
チレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)などの合成樹脂、あるいは合成樹脂と金属箔とのラ
ミネートなど、従来使用している種々の材料によって構
成することができる。
【0017】図1のバルブ3の基本的な構成は従来公知
のものと同じであり、ハウジング5と、そのハウジング
5に形成された空所15内に上下動自在に収容されたス
テム16と、ステム16を上方に付勢するバネ17と、
ステム16の上下動に応じてステムの孔18を開閉する
ガスケット19とから構成されている。ハウジング5は
前記空所15を構成するための筒状部20と、その筒状
部の上部から横方向に拡がり、容器本体1によって保持
される保持部21と、筒状部16の下端から下方に延び
るディップチューブ22を支持するパイプ部23(図2
参照)とから構成されている。なおディップチューブ2
2を用いない場合はパイプ部23は不要である(図8参
照)。
【0018】さらに本実施例では、ハウジング5の保持
部21の外周面は、その下部側が前記環状突起10内に
挿入しうるように小径にされ、それにより得られる段
部、すなわち組み立てたときに環状突起10の上面10
aから側面10bにかけた範囲と対応する位置に環状溝
25が形成されている。環状溝25内には自然な状態で
は断面矩形状のパッキン26が、その一部が環状溝25
から突出する状態で嵌着されている。そしてその突出し
ている部分27の外周面は組み立てたときに内部容器2
の傾斜段部14と密接する。さらに容器本体1の外周に
形成した前記係合溝9の内底面とキャップ4のかしめつ
けた部分8との間に、リング状の外部パッキンないしO
リング28をキャップ用シール材として介在させてい
る。前記ガスケット19は従来公知のものを採用するこ
とができる。またパッキン26およびOリング28とし
ては、天然ゴム、合成ゴムなどのゴム、あるいはPE、
PP、PET、フッ素樹脂などの軟質合成樹脂などから
成型したリング状のものを採用しうる。
【0019】上記のごとく構成される二重エヤゾール容
器Aは、従来のものと同じく、バルブ3から内部容器2
内に原液を充填し、ついで底部12のゴム栓13を変形
させながら開口12aから容器本体1と内部容器2の間
の空間Pにプロペラントを充填する。そしてバルブ3を
操作することにより、内部容器2と外部とを連通させ、
内部容器2に加わるプロペラントの加圧力により、原液
をステム16の上端に取りつけたノズル(図示していな
い)から吐出することができる。なお原液としては、化
粧水、ヘアスプレー、ヘアムースなどの液体の他、ファ
ンデーションクリーム、軟膏類、バター、クリームのよ
うな練状物など、従来使用している化粧品、医薬品、食
品など、種々の原液を使用し得る。また吐出させる形態
も、噴霧、液状ないし泡状吐出、練り状物の押し出しな
ど、種々の形態を採用しうる。プロペラントとしては、
従来用いられているLPG、DMEなどの液化ガス、酸
素、窒素、空気、笑気ガスなどの圧縮ガスをいずれも採
用しうる。
【0020】図1のエヤゾール容器Aにおいては、内部
容器2内の空間については、ハウジング5と内部容器2
との間に介在されるパッキン26で直接シールしている
が、プロペラントを充填する空間Pについては、内部容
器2と容器本体1の間、および容器本体1とハウジング
5との間には直接シール材を介在させることなく、その
空間Pと内部容器2内との連通を内部のパッキン26で
遮断し、空間Pと外部との連通をバルブ3のガスケット
19と前記Oリング28とによって遮断することによ
り、いわば間接的にシールしている。したがってこのも
のは、バルブ3を容器本体1に嵌合するに当たり、上部
よりの押圧力を下げることができ、これによって容器本
体1の肉圧を薄くすることができる利点がある。
【0021】さらにパッキン26は、その上部がハウジ
ング5と環状突起10とによって斜め方向に挟み込ま
れ、その下部がハウジング5と内部容器2とによって半
径方向に圧縮される。そのためシール圧は、ハウジング
5を容器本体1の上端面7とキャップ4とで挟み込む力
にほとんど依存しておらず、長期の使用に対しても漏れ
が生じにくい。またこの実施例ではキャップ4と容器本
体1とは、係合溝9の内部の上面30とかしめつけた部
分8の上面31とで直接係合させているので、Oリング
28に弾性変形を生じさせる力、すなわちシール圧はそ
のカシメ力とは無関係に選択することができる。ただし
Oリング28を係合溝9の上面30とキャップ4のかし
めつけた部分8の上面31の間に介在させ、斜め方向に
圧縮させるようにしてもよい。なお図1において、キャ
ップ4の内面とハウジング5のフランジ部6との間は、
あらかじめキャップ4に係合用の浅い溝32を形成して
おくことにより、あるいはキャップ4を容器本体1にカ
シメ付けるときにその加圧力で同時に形成される浅い溝
32により、互いに係合させている。そのためキャップ
4とハウジング5とが一体に保持できるという利点があ
る。
【0022】図3に示すエヤゾール容器Bは、外周クリ
ンチタイプのエヤゾール容器に対し、内部容器2の上端
面33と当接するパッキン(以下、上端パッキンとい
う)34を採用したものである。この実施例では、ハウ
ジング5のフランジ部6のすぐ下の位置に環状溝35を
設け、その環状溝35内に上端パッキン34を収容して
いる。そして上端パッキン34の外周面を容器本体1の
内周面に密接させると共に(ハウジング5と容器本体1
の間のシール)、その下面を内部容器2の上端面33に
密接させている(ハウジング5と内部容器2の間のシー
ル)。このものにおいては、内部容器2内の空間Gおよ
びプロペラントを入れる空間Pの両方が1個の上端パッ
キン34でシールされているので、部品点数が少ないと
いう利点がある。なお上記のシールをもたらすシール圧
は、上端パッキン34が容器本体1と環状溝35の内底
面との間にはさまれて弾性変形すること、および環状突
起10により支持される内部容器2に対し、上端パッキ
ン34が下向きに押圧されることによって得られる。
【0023】また上記のようにフランジ部6のすぐ下に
上端パッキン34を形成したので、内部容器2の傾斜段
部14と係合する位置にはパッキンを設けず、その部分
ではハウジング5に形成した傾斜面36と内部容器2の
傾斜段部14を直接当接させている。そのためハウジン
グ5をしっかりと保持することができる。さらにキャッ
プ4の下部と係合溝9との間のOリングも省くことがで
きるので、キャップ4を容器本体1に対してしっかりと
クリンチすることができる。本実施例における上端パッ
キン34も図1のパッキン(以下、内部パッキンとい
う)26と同じものでよい。なお上端パッキン34は内
部容器2の上端面33と当接されることにより図3のよ
うに変形するが、あらかじめ上端面33と係合する段部
を形成してもよい。
【0024】上端パッキン34は前記内部パッキン26
と同じく、環状溝25内に嵌着されているので、下方か
ら上向きに加わる内圧に対しても充分に対抗することが
でき、その位置がずれることがない。とくに図3の実施
例では、フランジ部6の下面が環状溝35の上面と一致
しているので、フランジ部6の下面が上端パッキン34
の上面をバックアップしている。そのため一層、内圧に
対する抵抗力が大きい。
【0025】図4に示すエヤゾール容器Cは、図1〜2
の実施例Aにおける内部パッキン26と図3の実施例B
における上端パッキン34を採用した外周クリンチタイ
プのエヤゾール容器である。すなわちこのものは、図3
のエヤゾール容器Bに対して内部パッキン26を追加し
たものであり、したがって図3のエヤゾール容器Bと同
じ作用効果を奏し、さらに内部容器2内の内容物が一層
漏れにくいという利点がある。
【0026】図5に示すエヤゾール容器Dは、図3のエ
ヤゾール容器Bに対してキャップ用シールとしてのOリ
ング28を追加したものである。また図4のエヤゾール
容器Cに対しても、想像線で示すように、外周シール材
としてのOリング28を追加してもよい。これらはいず
れも図3あるいは図4のエヤゾール容器よりもプロペラ
ントなどが一層漏れにくいという利点がある。
【0027】つぎに図6を参照して本発明のエヤゾール
容器の他の実施例を説明する。図6のエヤゾール容器E
では、容器本体1の上端開口部よりいくらか下側に、半
径方向内向きのビード出し加工により、断面台形状の環
状突起10が形成されており、その環状突起10の傾斜
した上面に内部容器2の傾斜段部14を介してバルブ3
のハウジング5が係合され、さらにバルブ3の上面は、
浅いカップ状のガスケット押え37で押さえた上で、容
器本体1の上端部38を内向きに曲げ加工することによ
り、バルブ3および内部容器2を容器本体1に固定して
いる。
【0028】さらに本実施例では、ハウジング5の保持
部21の下端周縁に前記容器本体1の環状突起10と係
合する傾斜面36が設けられており、保持部21の外周
側面には環状溝35が形成されている。環状溝35は、
ガスケット押え37の下端と環状溝35の上面とが一致
する位置に設けられている。環状溝35内には断面矩形
状の上端パッキン34が、その一部が環状溝35から突
出する状態で嵌着されている。そしてその突出している
部分39の外周面は容器本体1の内面と密接し、その下
面には、内部容器2の上端面33が密接している。なお
上端パッキン34は通常は断面矩形状であるが、内部容
器2の上端面33と係合する段部を形成してもよい。こ
の上端パッキン34も前述のものと同じものを採用する
ことができる。
【0029】上記の二重エヤゾール容器Eにおいて、内
部容器2内の空間Gは内部容器2の上端面33と上端パ
ッキン34との密接により密封される。またハウジング
5と容器本体1との間、および内部容器2と容器本体1
との間は、いずれも上端パッキン34によりシールされ
る。このように上記実施例においては、1個の上端パッ
キン34により、ハウジング5、内部容器2および容器
本体1の三者の間のシールを行うことができる。なお上
記のシールをもたらすシール圧は、上端パッキン34が
容器本体1と環状溝35の内底面との間にはさまれて弾
性変形すること、および環状突起10により支持される
内部容器2に対し、上端パッキン34が押圧されること
によって得られる。
【0030】また本実施例においても上端パッキン34
は環状溝35内に嵌着されているので、下方から上向き
に加わる内圧に対しても充分に対抗することができ、そ
の位置がずれることがない。とくに図6の実施例では、
ガスケット押え37の下端が環状溝35の上面と一致し
ているので、ガスケット押え37の下端が上端パッキン
34の上面をバックアップしている。そのため一層、内
圧に対する抵抗力が大きい。
【0031】さらに上記実施例では、ハウジング5を環
状突起10と折り曲げた容器本体1の上端部38の間に
挟持しているので、上端パッキン34を弾性変形させる
力とは無関係にハウジング5の挟持力を設定することが
でき、上端パッキン34のシール圧も任意に設定するこ
とができる。そのため上端パッキン34にリラクセーシ
ョンが生じるおそれが少なく、漏れが生じない利点があ
る。
【0032】図7のエヤゾール容器Fは図6の場合と実
質的に同じ環状溝35をハウジング5に形成し、上端パ
ッキン34をその環状溝35に挿入している。そしてそ
のパッキン34でハウジング5と容器本体1との間、ハ
ウジング5と内部容器2との間、および容器本体1と内
部容器2との間のシールを行っている。そしてこの実施
例では、さらに図1のエヤゾール容器Aと同じように、
ハウジング5の外周における、環状突起10の上面10
aから側面10bにかけた範囲に対向する位置に、第2
の環状溝25を形成し、その環状溝25内に内部パッキ
ン26を装着している。なお内部パッキン26は、自然
の状態では断面矩形状であり、装着により、下部が弾性
変形している。
【0033】このものは上端パッキン34の他に、内部
パッキン26がハウジング5と内部容器2との間をしっ
かりとシールしているので、図6の実施例に比して、さ
らに原液などの漏れが生じにくい利点がある。
【0034】
【発明の効果】本発明のエヤゾール容器は、バルブのハ
ウジングの外周面と内部容器の内周面あるいは容器本体
の内周面との間に隙間を設け、その隙間にシール材を介
在させるようにしているので、バルブを容器本体に取り
つけるときのカシメ力とは別個に適切なシール圧を選択
できる。そのため長期間にわたって内部容器内の原液な
いしプロペラントの漏れを防ぐことができる。
【0035】さらにハウジングの外周面と容器本体の内
周面との間に介在させたシール材の下面に、内部容器の
上端面を当接させたものでは、1個のシール材により原
液を収容する空間とプロペラントを充填する空間の両方
のシールを行うことができるので、経済的である。また
このものに第2パッキンや外周シール材を組み合わせる
と、一層確実なシール作用を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエヤゾール容器の一実施例を示す要部
断面図である。
【図2】図1のエヤゾール容器の全体を示す断面図であ
る。
【図3】本発明のエヤゾール容器の他の実施例を示す要
部断面図である。
【図4】本発明のエヤゾール容器のさらに他の実施例を
示す要部断面図である。
【図5】本発明のエヤゾール容器のさらに他の実施例を
示す要部断面図である。
【図6】本発明のエヤゾール容器のさらに他の実施例を
示す要部断面図である。
【図7】本発明のエヤゾール容器のさらに他の実施例を
示す要部断面図である。
【図8】本発明のエヤゾール容器のさらに他の実施例を
示す要部断面図である。
【図9】従来のエヤゾール容器の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
A エヤゾール容器 1 容器本体 2 内部容器 3 バルブ 4 キャップ 5 ハウジング 7 上端面 P 空間 G 空間 B エヤゾール容器 C エヤゾール容器 D エヤゾール容器 E エヤゾール容器 37 ガスケット押え F エヤゾール容器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−351(JP,A) 特開 平2−218461(JP,A) 特開 平3−187874(JP,A) 実開 平2−117051(JP,U) 実開 平4−112074(JP,U) 実開 昭62−3476(JP,U) 実開 平2−48154(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 83/38 B05B 9/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状の容器本体と、その容器本体の
    上端近辺の内部に挿入され、容器本体の上端近辺に係止
    されるバルブハウジングと、前記容器本体内に収容さ
    れ、その上端開口部のいくらか下側が容器本体とバルブ
    ハウジングの外周との間に挟持される有底筒状の内部容
    と、前記ハウジング容器本体との間をシールする
    ング状のシール材とからなり、そのシール材の下面が内
    部容器の上端縁と当接している二重エヤゾール容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体の上端開口部のいくらか下
    側に、内向きに突出する環状突起が設けられており、前
    記バルブハウジングがその環状突起に係止されると共
    に、押え要素により下方に押しつけられている請求項1
    記載の二重エヤゾール容器。
  3. 【請求項3】 前記バルブハウジングに環状溝が形成さ
    れており、その環状溝内に前記シール材が挿入されてい
    る請求項1または2記載の二重エヤゾール容器。
  4. 【請求項4】 前記シール材と異なる他のシール材がバ
    ルブハウジングと内部容器との間に介在されており、か
    つ、軸方向に関して前記環状突起の上部傾斜面から内底
    面にかけた範囲に配置されている請求項2記載のエヤゾ
    ール容器。
  5. 【請求項5】 前記押え要素が、容器本体とは別個に形
    成された、容器本体の上部外周に被せられてカシメ付け
    られるカップ状のキャップである請求項2記載のエヤゾ
    ール容器。
  6. 【請求項6】 有底筒状の容器本体と、その容器本体の
    上端近辺の内部に挿入され、容器本体の上端近辺に係止
    されるバルブハウジングと、前記容器本体内に収容さ
    れ、その上端開口部のいくらか下側が容器本体とバルブ
    ハウジングの外周との間に挟持される有底筒状の内部容
    器と、前記ハウジングと容器本体との間をシールするリ
    ング状のシール材とからなり、 前記容器本体の上端開口部のいくらか下側に、内向きに
    突出する環状突起が設けられており、前記バルブハウジ
    ングがその環状突起に係止されると共に、押え要素によ
    って下方に押しつけられており、 その押さえ要素が、容器本体とは別個に形成された、容
    器本体の上部外周に被せ られてカシメ付けられるカップ
    状のキャップであり、 前記キャップの下端近辺の内周面と容器本体の外周面と
    の間に外周シール材が介在されているエヤゾール容器。
  7. 【請求項7】 容器本体の外周面に係止溝が設けられて
    おり、前記キャップの下部近辺がその係止溝にカシメ付
    けられており、かつ、その係止溝とキャップの下端近辺
    との間に前記外周シール材が介在されている請求項5ま
    たは6記載のエヤゾール容器。
  8. 【請求項8】 前記バルブハウジングが容器本体の上端
    縁と当接するフランジ部を備えている請求項5、6また
    は7記載のエヤゾール容器。
  9. 【請求項9】 前記押え要素がガスケット押えと容器本
    体の上端部とからなる請求項2記載のエヤゾール容器。
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