JP3764163B1 - 移動体移動用ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 従前から利用している移動体に容易に着脱できるレバーを含む移動体移動用ユニットを提供する。
【解決手段】 少なくとも車輪20を回転自在に支持する本体部2を有する車椅子に代表される移動体に用いられ、この本体部2に支持される車輪20を回転させて移動体を移動させるための移動体移動用ユニット10に関する。この移動体移動用ユニット10は、車輪20の中心部を貫通して移動体の本体部のフレーム6に支持される軸部材12と、この軸部材12に揺動自在に支持されるレバー18と、を含んでいる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、少なくとも車輪を回転自在に支持可能な本体部を有する移動体に用いられ、前記本体部に支持される車輪を回転させて移動体を移動させる移動体移動用ユニットに関し、とくに本体部に対して着脱容易に構成された移動体移動用ユニットに関する。
この明細書において、移動体の一例として車椅子を採用し、以下、車椅子の例について説明する。
近年、車椅子に代表される移動体を、レバー操作によって移動させることができるようにとの要望が高まってきている。
車輪を回転させるためのレバーを含む車椅子の従来例が、例えば特許文献1に記載されている。
この車椅子のレバー8は、車輪2とイス5(車椅子の本体部)との間に配置されており(特許文献1の図1参照)、4個の歯車列9,10,11,12を介して車輪2に連結されている。着座者がレバー8を前後方向に揺動させると、車輪2が回転し、車椅子が走行する。
特開2001−224634号公報(図1、図4)
しかし、特許文献1に記載の車椅子によれば、車輪と本体部との間にレバーが配置されているので、従前から利用している車椅子がいかなる車椅子であったとしても、新たにレバーを取り付けることが困難である。その結果、レバー操作によって移動できる車椅子を要望する場合は、レバーを含む車椅子を新たに購入しなければならず、車椅子の利用者にとって大きな負担になるという課題がある。
なお、車椅子以外の他の移動体、例えば二輪車、三輪車または四輪車を、レバー操作によって移動できることを要望する場合であっても、レバーを含む移動体を新たに購入しなければならないといった車椅子と同様の課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、従前から利用している移動体に容易に着脱できるレバーを含む移動体移動用ユニットを提供することを主たる目的とする。
本発明において、以下の特徴は単独で、若しくは、適宜組合わされて備えられている。前記課題を解決するための本発明に係る車椅子移動用ユニットは、少なくとも車輪を回転自在に支持可能な本体部を有する車椅子に用いられ、前記本体部に支持される車輪を回転させて車椅子を移動させる車椅子移動用ユニットであって、前記車輪の中心部を貫通して車椅子の本体部に支持される軸部材と、X方向およびY方向に、前記軸部材に揺動自在に支持されるレバーと、前記車輪と前記レバーとの間に設けられた力伝達機構と、を含み、前記力伝達機構が、最大径部および最小径部が交互に形成されている内側レース、最大径部と当該最大径部に隣接する最大径部との間に一つずつ配置され、いずれも直径が実質的に同じである複数のローラおよび前記各ローラを内側レース側に向けて付勢している弾性部材を有する楔締要素と、中空部を有し、前記各ローラの外側に配置されたギヤおよび車輪に固定して取り付けられたギヤを少なくとも含むギヤユニットと、を有しており、前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離が前記各ローラの直径よりも小さく且つ前記最小径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離が前記各ローラの直径よりも大きいものであって、Y方向側の最大径部の近傍に前記各ローラが配置されているとき、X方向に向けてレバーを揺動させると、前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間が当該ローラの直径よりも小さいことによる楔締効果によって前記内側レースの回転に伴って前記車輪に固定して取り付けられたギヤがX方向に回転し、Y方向に向けてレバーを揺動させると、前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間が当該ローラの直径よりも大きく且つ当該ローラが内側レース側に付勢されていることによって前記内側レースが前記各ローラの外側に配置されたギヤに対してY方向に無段で遊転することを特徴とする。
これによれば、Y方向側の最大径部の近傍に前記各ローラが配置されているとき、X方向に向けてレバーを揺動させると前記内側レースがX方向に回転する。このとき、最大径部と各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離がローラの直径よりも小さいので、楔締効果によって、内側レースの回転に伴って各ローラの外側に配置されたギヤも回転する。各ローラの外側に配置されたギヤが回転すると、車輪に固定して取り付けられたギヤを介して車輪20がX方向に回転する。一方、Y方向に向けてレバーを揺動させると、最小径部と各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離がローラの直径よりも大きく、また、ローラが内側レース側に付勢されているので、各ローラの外側に配置されたギヤに対して内側レースがY方向に無段で遊転する。即ち、内側レースが、各ローラの外側に配置されたギヤに対して滑らかに遊転する。
請求項1に記載の発明によれば、Y方向側の最大径部の近傍に前記各ローラが配置されているとき、Y方向に向けてレバーを揺動させると、内側レースが各ローラの外側に配置されたギヤに対してY方向に無段で遊転するので、着座者の手に衝撃が作用することがない。従って、長時間に亘って車椅子を利用した場合であっても、着座者の肉体的な負荷が軽減される。
以下、本発明に係る移動体移動用ユニットの好適な実施形態の例について、各図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る移動体移動用ユニットが用いられる車椅子の実施形態の一例を示す斜視図である。
この車椅子1は、本体部2と、この本体部2に着脱自在な移動体移動用ユニット10とを有している。
本体部2は、車椅子1の利用者が着座できる座部4と、この座部4を支持すると共に全体の骨格をなすフレーム6とを有している。
さらに、この本体部2は、一般的な車椅子に見られるように、キャスター7および背もたれ部8も有している。
図2は、本発明に係る移動体移動用ユニット10の実施形態の一例を示す斜視図である。
この移動体移動用ユニット10は、車椅子1(図1参照)のフレーム6に支持される軸部材12と、この軸部材12に回転自在に支持される回転部材50と、回転部材50に一体的に構成された棒状のレバー18と、中心部に貫通孔22が形成された車輪20とを含んでいる。
軸部材12は、一方の端部に、制限部材52が一体的に固定されている。この制限部材52は、軸部材12の長手方向に実質的に直交している。
回転部材50は、図3に示されるように、盆状、椀状またはカップ状のものである。ここで、図3は、図2に示される車輪20側から回転部材50を視た図である。
回転部材50には、回転部材50の中心Oを通過して凹部51を横切る被制限部材54が取り付けられている。この被制限部材54には軸部材12が貫通しており、被制限部材54が軸部材12に回転自在に支持されている。なお、回転部材50の中心Oは、軸部材12の中心Oと同心である。
なお、このとき、制限部材52は、被制限部材54が軸部材12の中心Oを回転中心として回転したときに、被制限部材54と当接するように配置されている。
図2および図3を参照して、レバー18は、回転部材50に固定して取り付けられている。即ち、レバー18は、回転部材50および被制限部材54を介して、軸部材12に回転自在に支持されている。
このようにして、軸部材12、回転部材50、制限部材52、被制限部材54およびレバー18が、一体的なユニットとして構成される。
ただし、回転部材50は必須のものではなく、レバー18が、直接、軸部材12に回転自在に支持されるようにしても良い。
図2において、車輪20の貫通孔22の内側には軸受(図示せず)が設けられている。また、車輪20は、移動体移動用ユニット10を構成しているが、貫通孔22に軸部材12が貫通されるため、軸部材12、回転部材50、制限部材52、被制限部材54およびレバー18と一体的に構成されていない。
従って、従前から利用していた車椅子の車輪の中心部に軸部材12を貫通させて支持できる貫通孔が形成されていれば、当該車輪を、本発明に係る移動体移動用ユニット10と一体にすることができる。よって、車輪20は、移動体移動用ユニット10の必須の構成ではない。
次に、車輪20を除く移動体移動用ユニット10の作用について、図3を参照しつつ説明する。
レバー18をX方向に揺動させると、これに伴って、回転部材50が被制限部材54と伴に軸部材12に対してX方向に回転する。そして、いずれ、被制限部材54の第1当接部56が制限部材52に当接する。
レバー18をY方向に揺動させると、これに伴って回転部材50が被制限部材54と伴に軸部材12に対してY方向に回転する。そして、いずれ、被制限部材54の第2当接部58が制限部材52に当接する。
このようにして、軸部材12に対する回転部材50の回転範囲ひいてはレバー18の揺動範囲が、制限部材52によって制限される。
ただし、この実施形態では、被制限部材54の第2当接部58が制限部材52に当接するよりも前に凸部60が制限部材52に当接するが、凸部60は必須の構成ではない。
次に、車椅子1(図1参照)のフレーム6に対して移動体移動用ユニット10を着脱する方法について、図2を参照しつつ説明する。ただし、軸部材12、被制限部材54、回転部材50およびレバー18は、図3に示されるように予め組み立てられているものとする。
移動体移動用ユニット10を車椅子1(図1参照)のフレーム6に取り付けるとき、先ず、軸部材12の他方の端部(制限部材52が固定されている側とは異なる側の端部)を、車輪20の貫通孔22に貫通させる。
車輪20の貫通孔22を貫通した軸部材12は、フレーム6に支持される。このとき、車輪20は、貫通孔22の内側に軸受が設けられているので、軸部材12に回転自在に支持される。即ち、車輪20は、軸部材12を介して、フレーム6に回転自在に支持される。
このように、軸部材12をフレーム6に支持させるだけで、車輪20を含む移動体移動用ユニット10を、車椅子1の本体部2ひいてはフレーム6に対して容易に取り付けることができる。とくに、車輪20をフレーム6に支持させる必要がないので、その効果は大きい。
一方、フレーム6に支持された軸部材12を取り外すときは、フレーム6に対する軸部材12の支持を解除したのち、かかる軸部材12を、車輪20の貫通孔22から引き抜くことによって行われる。
以上より、フレーム6に対する移動体移動用ユニット10の着脱を容易に行うことができる。
また、従前から利用していた車椅子の車輪の中心部に軸部材12が貫通できる貫通孔が形成されている場合には、移動体移動用ユニット10を購入するのみで良く、レバー操作によって移動できるこの実施形態で説明した車椅子1を新たに購入する必要がない。従って、車椅子の利用者のコスト的な負担を軽減できる。
しかも、移動体移動用ユニット10が取り付けられた車椅子1を車両等で運搬する場合であっても、レバー18ひいては移動体移動用ユニット10をフレーム6から容易に着脱できる。このように、車椅子1の本体部2と移動体移動用ユニット10とを分離することによって、車椅子1の運搬が容易となる。
また、車輪20が移動体移動用ユニット10に含まれていれば、従前から利用していた車椅子の車輪の中心部に貫通孔が形成されていなくても、移動体移動用ユニット10を購入して、従前から利用していた車椅子に取り付けるのみで良い。従って、中心部に貫通孔が形成されていない車輪を有する車椅子の利用者であっても、コスト的な負担を軽減できる。
次に、車輪20の貫通孔22を貫通した軸部材12が、車椅子1のフレーム6に支持される態様について、図2を参照しつつ説明する。
この実施形態における移動体移動用ユニット10は、車輪20の貫通孔22を貫通した軸部材12を支持する軸支持部材62をさらに含んでいる。
軸支持部材62は、中空部64を有する筒状の部材である。この軸支持部材62は、車輪20の貫通孔22に軸部材12を貫通させることに先だって、固定板70を両側から挟むようにして、固定板70に固定される。即ち、図示されていないが、固定板70に対して軸支持部材62と反対外にも軸支持部材62が設けられる。なお、固定板70は、予め、フレーム6に、ボルト等によって固定して取り付けられている。
車輪20の貫通孔22を貫通した軸部材12は、軸支持部材62の中空部64に内挿されて支持される。
さらに、軸支持部材62の中空部64には誘導部が形成されている。この誘導部は、X方向およびY方向(即ち、回転部材50の回転方向)における所定の位置に制限部材52が配置されるように、軸部材12を誘導するものである。以下、この誘導部についての第1実施例および第2実施例について、それぞれ説明する。
図4は、軸支持部材62に軸部材12が支持される態様の第1実施例を示した図である。なお、軸支持部材62は、固定板70に固定して取り付けられている。
軸支持部材62の中空部64には、キー溝66が、軸部材12が内挿される方向に沿って形成されている。このキー溝66には、キー68が嵌め込まれている。
一方、軸部材12にもキー溝14が形成されている。そして、軸部材12のキー溝14とキー68とを位置合わせした上で、軸部材12が軸支持部材62に内挿される。このとき、キー溝66が誘導部として機能する。
軸支持部材62に軸部材12が内挿されたのち、軸部材12が軸支持部材62から抜けないように固定される。この固定方法はとくに限定されるものではないが、例えば、軸支持部材62の中空部64の内周面に孔を形成すると共に、この孔に係合する球を軸部材12に設けて、この球を、弾性力によって軸部材12の外周面から突出させる態様が考えられる。
図5は、軸支持部材62aに軸部材12aが支持される態様の第2実施例を示した図である。なお、軸支持部材62aは、図4に示される軸支持部材62と同様、固定板70に固定して取り付けられている。
この軸支持部材62aには、例えば六角形の角穴64aが形成されている。また、軸部材12aにも、例えば六角形の角状部16が形成されている。ここで、角穴64aと角状部16とが互いに対応している。なお、「角穴64aと角状部16とが互いに対応している。」とは、軸部材12aの角状部16が角穴64aに挿されることが可能であって、且つ軸部材12aが軸支持部材62aに対して回転しないことを意味する。このとき、角穴64aが誘導部として機能する。
軸支持部材62aに軸部材12aが内挿されたのち、第1実施例と同様に、軸部材12aが軸支持部材62aから抜けないように固定される。
なお、角穴64aは、角状部16を内挿すると共にX方向およびY方向への回転を制限することができれば、必ずしも筒状に形成された穴を有する必要はない。例えば、角穴64aが形成された軸支持部材62aを上下2分割したうちの下方の一つであっても良い。即ち、軸部材12aを支持することができ且つ角状部16の少なくとも一つの角部と係合させれば、角状部16の回転を制限できる。
このように、軸部材12,12aを、誘導部に誘導させて軸支持部材62,62aに支持させることによって、制限部材52を、X方向およびY方向における所定の位置に配置することができる。この所定の位置を適正な位置とすることによって、レバー18(図1または図2参照)の揺動範囲が、車椅子1(図1参照)の座部に着座した着座者が操作しやすい範囲となる。
図2に戻って、また、車椅子1(図1参照)の本体部2に対する移動体移動用ユニット10の取付作業時に、レバー18の揺動範囲を考慮する必要がない。その結果、レバー18の揺動範囲が制限されている場合であっても、本体部2に対する移動体移動用ユニット10の取付作業が容易となる。
なお、「適正な位置」とは、レバー18の揺動範囲が、着座者によって操作しやすい範囲となる位置である。ここで、「着座者によって操作しやすい範囲」とは、例えば、座部4(図1参照)の近傍から背もたれ部8(図1参照)の近傍までの範囲であるが、これに限られない。レバー18を操作しやすい範囲は、上半身の自由度によって着座者個々に異なるからである。
また、「適正な位置」は、固定板70に対する軸支持部材62,62aの固定方法を変えることによって変更できる。即ち、X方向およびY方向におけるキー68(図4参照)の位置または角穴64a(図5参照)の角度を変えることによって、X方向およびY方向における制限部材52の位置を変更できる。
さらに、この実施形態における移動体移動用ユニット10は、レバー18を揺動させたときに、車輪20に回転力を付与する力伝達機構24をも含んでいる。この力伝達機構24の構成について、図2、図3および図6を参照しつつ説明する。
図2において、力伝達機構24は、レバー18の揺動力ひいては回転部材50の回転力を、楔締効果によって車輪20に伝達する楔締要素26と、楔締要素26と車輪20との間に配置されるギヤユニット40とを有する。
図6は、力伝達機構24の一例を示す正面図である。
楔締要素26は、内側レース28と、ローラ34と、台座35(図3参照)と、ローラ支持部材36と、弾性部材38とを有している。
内側レース28は、軸部材12と一体的となるようにこれに外嵌されており、軸部材12に対して回転不可能となっている。この内側レース28には、最大径部30および最小径部32が交互に形成されている。最大径部30および最小径部32は、いずれも複数であって、その数は同数である。
ローラ34は、内側レース28の最大径部30とこの最大径部30に隣接する最大径部30との間に1つずつ配置されている。なお、各ローラ34の直径は、いずれも実質的に同じである。
台座35(図3参照)は、各ローラ34を載置するための環状の板状部材である。この台座35(図3参照)は、切換機構72(図3参照)によって回転させることができる。なお、図示していないが、切換機構72(図3参照)を操作するための操作部は、着座者が操作できるように構成されている。
ローラ支持部材36は、ローラ34とこのローラ34に隣接するローラ34との間に1つずつ配置されており、各ローラ34を支持している。
弾性部材38は、ローラ34とローラ支持部材36との間に1つずつ配置されており、各ローラ34を、内側レース28側に向けて付勢している。
図3において、ギヤユニット40は、各ローラ34の外側に配置された第1ギヤ42と車輪20(図2参照)に固定して取り付けられた第4ギヤ48とを有している。第1ギヤ42と第4ギヤ48との間には、第2ギヤ44および第3ギヤ46が配置されている。なお、車輪20(図2参照)には、車輪20(図2参照)の貫通孔22(図2参照)と同心であって且つ軸部材12が貫通できる孔が形成されている。
次に、この力伝達機構24の作用について、図7〜図9を参照しつつ説明する。なお、図7〜図9は、それぞれ、図6に示されるA部の詳細である。
図7は、Y方向側の最大径部30bの近傍にローラ34が配置された図である。レバー18(図1または図2参照)をX方向に向けて揺動させると、内側レース28がX方向に回転する。このとき、最大径部30bと第1ギヤ42との間の距離σ1 がローラ34の直径rよりも小さいので、楔締効果によって、内側レース28の回転に伴って第1ギヤ42も回転する。第1ギヤ42が回転すると、第2ギヤ44(図3参照)、第3ギヤ46(図3参照)および第4ギヤ48(図2参照)を介して車輪20(図1または図2参照)がX方向に回転する。
一方、レバー18(図1または図2参照)をY方向に向けて揺動させると、内側レース28がY方向に回転する。このとき、最小径部32と第1ギヤ42との間の距離σ2 がローラ34の直径rよりも大きいので、第1ギヤ42に対して内側レース28が無段で遊転する。
ここで、「無段で遊転する」とは、内側レース28が、例えば第1ギヤ42から衝撃を受けることなく、第1ギヤ42に対して滑らかに遊転することを意味する。
図8は、X方向側の最大径部30aの近傍にローラ34が配置された図である。このとき、図7に示される場合と逆の作用となる。即ち、レバー18(図1または図2参照)をX方向に向けて揺動させると、第1ギヤ42に対して内側レース28が無段で遊転する。一方、レバー18(図1または図2参照)をY方向に向けて揺動させると、楔締効果によって、内側レース28の回転に伴って第1ギヤ42も回転する。そして、ギヤユニット40を介して車輪20(図1または図2参照)がY方向に回転する。
図9は、最小径部32にローラ34が配置された図である。このとき、レバー18(図1または図2参照)を、X方向およびY方向のいずれの方向に向けて揺動させても、第1ギヤ42に対して内側レース28が無段で遊転する。
なお、ローラ34の位置は、切換機構72(図3参照)によって台座35を回転させることによって変更する。
このように、図7または図8の態様であれば、X方向およびY方向のうちいずれか一の方向に向けてレバー18(図1または図2参照)を揺動させることによって、車輪20(図1または図2参照)に回転力が付与される。また、X方向およびY方向のうち前記一の方向とは異なる他の方向に向けてレバー18(図1または図2参照)を揺動させると、レバー18(図1または図2参照)が車輪20(図1または図2参照)に対して遊転する。
なお、内側レース28が第1ギヤ42に対して無段で遊転するので、レバー18(図1または図2参照)が、車輪20(図1または図2参照)に対して無段で遊転する。
このように、レバー18(図1または図2参照)を、遊転する方向に向けて揺動させるとき、この揺動が無段で遊転するので、着座者の手に衝撃が作用することがない。従って、長時間に亘って車椅子1(図1参照)を利用した場合であっても、着座者の肉体的な負荷が軽減される。
即ち、力伝達機構24の構成を簡潔に説明すれば、中空部を有する第1ギヤ42と、第1ギヤ42の中空部に配置された内側レース28と、第1ギヤ42と内側レース28との間に配置され、いずれも実質的に同じ径を有する複数のローラ34と、内側レース28と第1ギヤ42との距離がローラ34の直径よりも小さい複数の最小径部32と、内側レース28と第1ギヤ42との距離がローラ34の直径よりも大きい複数の最大径部30と、複数のローラ34のそれぞれに対して内側レース28の側に向けて付勢する弾性部材38とを有している。
なお、本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が可能である。
例えば、上述の実施形態における駆動用ユニット10は、車椅子以外の移動体にも用いることができる。この移動体の例として、車輪を回転自在に支持可能なフレーム等の本体部を有する二輪車、三輪車または四輪車等が考えられる。この場合であっても、移動体に移動体移動用ユニット10を容易に着脱できるので、レバーを含む移動体を新たに購入する必要がない。なお、車輪は、必ずしも本体部に直接的に支持されている必要はなく、この実施形態のように他の部材を介して間接的に支持されていても良い。
また、上述の実施形態において、軸部材12,12aが軸支持部材62,62aに対して回転しないように構成されている。即ち、車輪20が軸部材12,12aに対して回転することになるが、これに限られない。例えば、軸部材12,12aを、車輪20の貫通孔22に貫通させてフレーム6に支持させることができれば、軸部材12,12aと車輪20とが一体となって回転するように構成されても良い。なお、このとき、軸部材12,12aがフレーム6に対して回転自在に支持されることとなる。
また、上述の実施形態において、回転部材50と被制限部材54とを別体とし、被制限部材54が回転部材50に固定して取り付けられているが、これに限られない。例えば、被制限部材54を設けることなく、第1当接部および第2当接部が回転部材50に形成されていても良い。また、被制限部材54が第1当接部および第2当接部のいずれかのみを有し、制限部材52と同様の構成をした第1制限部材および第2制限部材が設けられていても良い。即ち、軸部材12ひいては制限部材52に対してレバー18を揺動させたとき、このレバー18の揺動が、X方向およびY方向のいずれにも制限される態様であれば良い。
また、上述の実施形態において、弾性部材38が複数のローラ34のそれぞれに対して内側レース28の側に向けて付勢しているが、これに限られず、第1ギヤ42の側に向けて付勢する構成であっても良い。この場合であっても、弾性部材38が複数のローラ34のそれぞれに対して内側レース28の側に向けて付勢した場合と同様の作用効果を奏する。
また、上述の実施形態において、「レバー18」は、直線に延びる棒状のレバーの他、湾曲または屈曲しているものであっても良い。さらに、上述の実施形態では「レバー」と称しているが、これに代えて「アーム」や「ハンドル」と称することもできる。
また、上述の実施形態において、「回転」は、「回動」と称することもでき、「揺動」は、「移動」または「旋回」と称することもできる。さらに、「遊転」は、「空転」と称することもできる。
また、上述の実施形態における「中心部」は、中心Oおよびその周辺を含む部位を意味する。
また、「実質的に直交」は、「略直交および真に直交」を意味する。また、「実質的に固定」は、物理的に完全に固定される場合のみでなく、所謂あそびを考慮したものも含む。
本発明に係る移動体移動用ユニットが用いられる車椅子の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明に係る移動体移動用ユニットの実施形態の一例を示す斜視図である。 図2に示される車輪側から回転部材を視た図である。 軸支持部材に軸部材が支持される態様の第1実施例を示した図である。 軸支持部材に軸部材が支持される態様の第2実施例を示した図である。 力伝達機構の一例を示す正面図である。 図6に示されるA部の詳細であって、Y方向側の最大径部の近傍にローラが配置された図である。 図6に示されるA部の詳細であって、X方向側の最大径部の近傍にローラが配置された図である。 図6に示されるA部の詳細であって、最小径部にローラが配置された図である。
符号の説明
1 車椅子
2 本体部
10 移動体移動用ユニット
12 軸部材
18 レバー
20 車輪
22 貫通孔
24 力伝達機構
50 回転部材
52 制限部材
62 軸支持部材
64 角穴(誘導部)
68 キー(誘導部)

Claims (1)

  1. 少なくとも車輪を回転自在に支持可能な本体部を有する車椅子に用いられ、前記本体部に支持される車輪を回転させて車椅子を移動させる車椅子移動用ユニットであって、
    前記車輪の中心部を貫通して車椅子の本体部に支持される軸部材と、
    X方向およびY方向に、前記軸部材に揺動自在に支持されるレバーと、
    前記車輪と前記レバーとの間に設けられた力伝達機構と、を含み、
    前記力伝達機構が、
    最大径部および最小径部が交互に形成されている内側レース、最大径部と当該最大径部に隣接する最大径部との間に一つずつ配置され、いずれも直径が実質的に同じである複数のローラおよび前記各ローラを内側レース側に向けて付勢している弾性部材を有する楔締要素と、中空部を有し、前記各ローラの外側に配置されたギヤおよび車輪に固定して取り付けられたギヤを少なくとも含むギヤユニットと、を有しており、
    前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離が前記各ローラの直径よりも小さく且つ前記最小径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間の距離が前記各ローラの直径よりも大きいものであって、
    Y方向側の最大径部の近傍に前記各ローラが配置されているとき、X方向に向けてレバーを揺動させると、前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間が当該ローラの直径よりも小さいことによる楔締効果によって前記内側レースの回転に伴って前記車輪に固定して取り付けられたギヤがX方向に回転し、Y方向に向けてレバーを揺動させると、前記最大径部と前記各ローラの外側に配置されたギヤとの間が当該ローラの直径よりも大きく且つ当該ローラが内側レース側に付勢されていることによって前記内側レースが前記各ローラの外側に配置されたギヤに対してY方向に無段で遊転することを特徴とする車椅子移動用ユニット。
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