JP3762212B2 - 工具保持体の偏心修正装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具保持体の回転軸心と、工具保持体のコレットに保持した工具の回転軸心とを修正一致させる工具保持体の偏心修正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
主軸に嵌合されるシャンク部を基端に有し、一方、先端にはコレット嵌合部を有し、このコレット嵌合部には該コレット嵌合部に嵌合するコレットをロックするロック体が被嵌螺着され、このロック体の回動によりコレットに挿入したドリルやエンドミル等の工具を挾持するように構成された工具ホルダー等の工具保持体は、出願人の先願に係る特開平8−118119号公報等、公知である。
【0003】
ところで、パソコンや携帯電話等に使用されるプリント基板に施す小径穴開けや、光ファイバーケーブルのコネクタに施す小径穴開け等、高精度の加工を行う為には、当然のことながら、主軸の回転軸心と、工具ホルダーの回転軸心と、コレットに挟持された例えばドリルの回転軸心との三者が一致することが望ましい(尚、工具ホルダーは、非常に高精度に製造されており、前記主軸の回転軸心と工具保持体の回転軸心は一致しているといえる。)。
【0004】
従って、従来は、ドリルの回転軸心と工具ホルダーの回転軸心とを一致させる為に、コレットにドリルを保持した状態で、例えば、マイクロインジケータによって両回転軸心のズレを測定し、両回転軸心が一致していなかったら、一旦コレットからドリルを取り外し、作業者の勘で位置をかえて再度ドリルをコレットに挿入し直し、両回転軸心が一致するまで繰り返すという方法等が採用されていたが、この方法では修正に時間がかかるという欠点があった。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みて達成されたもので、ドリルの回転軸心と工具保持体の回転軸心とを簡単且つ良好に一致させ、高精度の加工を可能とする実用性に秀れた工具保持体の偏心修正装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】
先端にコレット嵌合部1を有し、このコレット嵌合部1には該コレット嵌合部1に嵌合するコレット2をロックするロック体3が被嵌螺着され、このロック体3の回動により前記コレット2に挿入した工具4を挾持するように構成された工具保持体6に付設するものであって、前記工具保持体6に当接する当接部7と前記ロック体3とコレット嵌合部1との螺着部26を押圧する押圧部8とを有し、前記当接部7と前記押圧部8は、工具保持体6に付設する基体9に夫々設けられ、前記押圧部8は、回動操作により先端が突没する構成の押圧螺子体10の先端であり、更に、前記押圧部8は、前記押圧螺子体 10 の先端で前記螺着部 26 を、前記ロック体3側の螺子山と前記コレット嵌合部1側の螺子山との面圧より大きい力で押圧し、該ロック体3の螺子山を螺出入方向と交叉する方向に微動させると共に前記コレット2も同方向に微動させて、前記工具保持体6の回転軸心に対する前記工具4の回転軸心のズレを修正し得るように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0008】
また、請求項1記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記押圧部8の下部に押さえ板部材 25 が配設され、この押さえ板部材 25 を介して前記螺着部 26 を押圧する構成とし、また前記押さえ板部材 25 は、前記基体9に設けられる凹部 17 に嵌合状態で保持されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0009】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基体9は前記工具保持体6の先端部に付設されるように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0010】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基体9は前記工具保持体6に着脱自在に付設されるように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基体9として前記工具保持体6に被嵌し得るリング体9が採用されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記押圧部8は、前記工具保持体6の周方向に複数設けられていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0013】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記当接部7は、回動操作により先端が突没する構成の当接螺子体11の先端であることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜7いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記工具保持体6の基端には主軸に嵌合されるシャンク部5が設けられていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0015】
【発明の作用及び効果】
体9に当接部7と押圧部8が設けられているから、工具保持体6に当接部7が当接することで該リング体9が工具保持体6に保持固定され、この状態で、押圧部8によりロック体3とコレット嵌合部1との螺着部26を押圧すると、バックラッシュの存在により、該押圧力をロック体3側の螺子山とコレット嵌合部1側の螺子山との面圧(摩擦力)より大きい力とすればロック体3側の螺子山が微動し、よって、コレット2及び工具4も微動する。
【0016】
従って、この工具4の微動方向を該工具4の回転軸心と工具保持体6の回転軸心とが一致する方向に設定すれば、該工具4の回転軸心と工具保持体6の回転軸心とを一致させることができる。
【0017】
また、この際、押圧部8の押圧によって工具保持体6等に作用する反力を前記当接部7が受け、よって、この押圧部8での押圧により、工具4の回転軸心と工具保持体6の回転軸心とは良好に一致する。
【0018】
また、ロック体3側の螺子山とコレット嵌合部1側の螺子山とは強固な面圧により食い着いているから、押圧部8の押圧を解除しても、工具4の微動状態はそのまま保持されることになる。
【0019】
本発明は上述のように構成したから、工具の回転軸心と工具保持体の回転軸心とを簡単且つ良好に一致させることができ、工具による高精度の加工を可能とする実用性に秀れた工具保持体の偏心修正装置となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜3は本発明の第一実施例、図4は第二実施例、図5は第三実施例、図6は第四実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0021】
第一実施例は、主軸に嵌合されるシャンク部5を基端に有し、一方、先端にはコレット嵌合部1を有し、このコレット嵌合部1には該コレット嵌合部1に嵌合するコレット2をロックするロック体3が被嵌螺着され、このロック体3の回動によりコレット2に挿入したドリルやエンドミル等の工具4を挾持するように構成された工具ホルダータイプの工具保持体6に付設するものであって、工具保持体6に当接する当接部7と前記ロック体3とコレット嵌合部1との螺着部26を押圧する押圧部8とを有する工具保持体の偏心修正装置に係るものである。
【0022】
先ず、工具保持体6について詳述する。
【0023】
コレット2は、筒体に放射状の割り溝12を設けた一般的な構造のものである。
【0024】
また、ロック体3は、コレット2の外側に設けられている。具体的には、コレット2は工具保持体6のコレット嵌合部1にテーパー嵌合されており、また、このコレット嵌合部1の先端側外周面にはネジ部26aが設けられ、このネジ部26aとロック体3(後記外輪16)の内周面に形成されたネジ部26bとが螺着されている。尚、このネジ部26a・26bは共に周方向全面に設けられている。
【0025】
また、このロック体3は、内輪15と外輪16とから成り、内輪15はコレット2と凹凸嵌合部27により連設され、また、外輪16は内輪15と回転自在な転動体19(第一実施例ではボールを採用している。)を介して連設されている。従って、外輪16の回動は内輪15へは伝達されず、また、外輪16のコレット軸方向(図3の左右方向)への移動に対しては内輪15は外輪16の移動に追従する。また、内輪15の先端内周面はコレット2の先端テーパー面13と対応するテーパー面14に形成されている為、外輪16の回動による内輪15の基端方向(図3中左方向)への移動により、コレット2には工具挟持力が作用する。尚、前記テーパー面13・14は、先端側程内側に向かって下がり傾斜するテーパー面に形成されている。
【0026】
また、ロック体3の外輪16の外周面には所定間隔で形成された専用工具が係止される凹部28が設けられている。
【0027】
以上の構成であるから、専用工具により外輪16を回動して螺入せしめると、該外輪16の螺入に追従して内輪15は回動せずして工具保持体6基端側へ移動し、内輪15のテーパー面14とコレット2のテーパー面13とのテーパー当接、及び、コレット2とコレット嵌合部1とのテーパー嵌合により、該コレット2が工具挟持力を発揮する。
【0028】
また、外輪16を回動して螺出せしめると、上記と逆になり、凹凸嵌合部27の存在によりコレット2はコレット嵌合部1から除去される。
【0029】
次に、偏心修正装置について詳述する。
【0030】
当接部7と押圧部8は、工具保持体6の先端部に着脱自在に被嵌し得るリング体9に夫々設けられている。尚、当接部7と押圧部8がリング体9以外の適宜な基体9に付設される構成であっても良い。
【0031】
リング体9は、半円体9a・9bの一端同志を枢着して成る構成である。また、半円体9a・9bの他端には、両他端を連設する連設部20が設けられている。
【0032】
この連設部20は、一方の半円体9aの他端に設けられた凹部21と、他方の半円体9bの他端に設けられた凸部22と、この凹部21と凸部22とを凹凸嵌合せしめた際に連通する連通孔23と、この連通孔23に挿入される挿入部材24とから構成されている。
【0033】
従って、半円体9a・9bの他端同志を間隔を開いた状態で工具保持体6の先端外面に被嵌状態で配設し、続いて、半円体9a・9bの他端同志を近接せしめ且つ前記凹部21と凸部22とを凹凸嵌合せしめることで連通孔23を形成し、続いて、該連通孔23に挿入部材24を挿入せしめることでリング体9を工具保持体6に被嵌装着することができる。また、連通孔23から挿入部材24を取り外すことにより、リング体9を工具保持体6から取り外すことができる。
【0034】
尚、工具保持体6の先端側からリング体9を導入被嵌できる場合等においては、リング体9は一体物であっても良い。
【0035】
当接部7は、工具保持体6の所定位置に当接し、リング体9を工具保持体6に固定したり、押圧部8での押圧の際に発生する反力の受けたりするもので、第一実施例の場合、前記ネジ部26aの基端側の外周面に当接するリング体9の内面である。
【0036】
押圧部8は、摘子部10aがリング体9の外面に突出し、回動操作により先端が該リング体9の内面から突没する構成の押圧螺子体10の先端である(尚、摘子部10aを設けず、押圧螺子体10の基端がリング体9の外面から突出しない構成を採用しても良い。)。
【0037】
また、第一実施例では、押圧部8の下部に押さえ板部材25を配設し、この押さえ板部材25を介して螺着部26を押圧し得る構成を採用している。この押圧螺子体10は、ロック体3の外輪16の前記凹部28位置に該押圧螺子体10が位置した場合でも、押圧部8の押圧を可能とするためのものである。尚、符号17は、リング体9に設けられ、押さえ板部材25が嵌合状態で保持される凹部17である。
【0038】
尚、図示したものは、押圧部8が一箇所だけ設けられた構成であるが、例えば、この押圧部8が工具保持体6の周方向に複数設けられていても良い。
【0039】
次に、第一実施例の使用方法について詳述する。
【0040】
先ず、コレット2に工具4を挿入した後、専用工具によりロック体3を回動せしめ、該コレット2を締めて工具4を挟持固定せしめる。
【0041】
続いて、工具保持体6を回転せしめ、マイクロインジケータ18により、工具保持体6の回転軸心に対する工具4の回転ブレを測定する。この際、ブレの最大値と最小値、及び、最大値の方向を記録しておく。
【0042】
続いて、工具保持体6にリング体9を被嵌装着し、該リング体9を上記測定結果を基に回動せしめて押圧螺子体10の先端(押圧部8)を所定の位置(前記最大値の方向)に配設し、この状態で押圧螺子体10の回動により押圧部8を突出し、、該押圧部8を螺着部26に当接せしめる。尚、第一実施例では、リング体9の内面凹部17にロック体3の外面に位置する押さえ板部材25が設けられているから、前記専用工具を係止する凹部28が存在しても、該押圧部8は押さえ板部材25を介して良好に所定の位置に当接することになる。
【0043】
続いて、押圧螺子体10の回動により押圧部8を突出せしめ、該押圧部8により前記螺着部26を押圧せしめる。また、この際に押圧部8を突出せしめる量は、前記ブレの最大値と最小値の中間値に更に押圧によるロック体3等の弾性変形を加味した量を加えたものにすることが望ましい。即ち、押圧部8を突出せしめる量は、押圧が完了してリング体9を除去した後のロック体3の微動量が前記ブレの最大値と最小値の中間値となるように、予め前記弾性変形を考慮した分を多めの量とする。
【0044】
押圧部8の押圧の際、螺着部26にはバックラッシュが存在する為、該押圧力をロック体3側の螺子山とコレット嵌合部1側の螺子山との面圧(摩擦力)より大きい力とすればロック体3側の螺子山が微動し、この微動の分、ロック体3がコレット2を押圧する。即ち、前記コレット2に工具4を保持せしめる為のロック体3の回動では、ロック体3側の螺子山とコレット嵌合部1側の螺子山とが螺出入方向に当接するが、押圧部8の押圧により、該ロック体3側の螺子山が前記螺出入方向と交叉する方向に若干移動する。そして、このロック体3によるコレット2の押圧微動が行われると、この押圧移動の分、該コレット2に保持された工具4も押圧微動せしめられる。従って、工具4のブレ、即ち、工具保持体6の回転軸心に対する工具4の回転軸心のズレは修正されることになる。
【0045】
続いて、リング体9を取り外し、この工具保持体6の回転軸心と工具4の回転軸心とが一致した切削工具により、所定の作業を行う。この際、リング体9を取り外したとしても、ロック体3側の螺子山とコレット嵌合部1側の螺子山とは、専用工具による螺着の際の面圧(摩擦力)より大きな面圧で食い着くことになる為、この修正状態は維持される。
【0046】
尚、念の為、所定の作業を行う前に工具保持体6の回動に対する工具4の回動ブレを再測定し、ブレていなければそのまま工具4を使用し、ブレていれば、再度同様に修正を行うと良い。
【0047】
第一実施例は上述のように構成したから、押圧部8により螺着部26を押圧するだけで、簡単に工具4の回転軸心を工具保持体6の回転軸心に一致させることができ、よって、該工具4及び工具保持体6の使用によりミクロンレベルでの高精度の加工が可能となる極めて実用性に秀れた工具保持体用の偏心修正装置となる。
【0048】
また、当接部7が工具保持体6に当接しているから、リング体9が工具保持体6に安定状態で装着されることになり、よって、押圧部8による押圧微動を所望の部位に確実に行うことができる。
【0049】
また、押圧部8によって押圧微動される部位は、工具保持体6の先端に存在するロック体3であるから、該押圧微動によってロック体3が若干微動することによるわずかの重心の変化に起因する悪影響は少なく、工具4での高精度の加工が可能となる。この点、例えば、第一実施例のようなロック体3を押圧する構成ではなく、工具保持体6の中央部付近を押圧する構成とすると、この押圧部位の前後が変形する為、重心のズレが大きくなり、回転バランスが崩れて高速回転せしめると振動が生じ、よって、高精度の加工は困難となる。
【0050】
また、押圧部8による押圧微動は、押圧螺子体10を回動せしめることで行うから、押圧部8による押圧量を制御して適切な偏心の修正を行うことができる。
【0051】
また、押圧部8が工具保持体6の周方向に複数配設されていれば、この複数の押圧部8を使用してよりキメ細かい偏心の修正も可能となる。
【0052】
また、リング体9は工具保持体6に被嵌し得る形状であるから、このリング体9が工具保持体6に安定性良く装着されることになり、よって、押圧したい部位を確実に押圧部8で押圧することができる。
【0053】
第二実施例は、当接部7が、回動操作により先端が突没する構成の当接螺子体11の先端であるものである。
【0054】
また、この当接螺子体11は、工具保持体6の周方向に所定間隔を置いて複数囲繞状態に設けられている。
【0055】
この第二実施例は、リング体9の内面径と工具保持体6の外面径とが異なる場合等、リング体9の内面と工具保持体6の外面とが合致しない場合に好適な構成で、当接螺子体11の回動により当接部7をリング体9の内面より突出せしめることで、様々な形状の工具保持体6であっても、該リング体9を取り付けることができ、汎用性に秀れることになる。
【0056】
また、この第二実施例によれば、リング体9の内径がロック体3の外径より大きい場合にも、該リング体9を良好に工具保持体6に保持できることになる。また、その際には、工具保持体6の先端側からリング体9を移動せしめて配設することができる為、第一実施例のような半円体9a・9bを使用したリング体9ではなく、一体物のリング体9でも採用できることになる。
【0057】
また、その余は第一実施例と同様である。
【0058】
第三実施例は、主に工具保持体6の外径がロック体3の外径より小さい場合に使用されるもので、リング体9の内面には、周方向に延びる凸条29が設けられ、この凸条29の内面が当接部7に設定されているものである。
【0059】
また、第三実施例に第二実施例の当接螺子体11を設ければ、更に、工具保持体6の外径に対する汎用性が高まることになる。
【0060】
尚、第三実施例は、凸条29の存在故に、工具保持体6の先端側からの配設は困難であり、第一実施例と同様、半円体9a・9bを使用したリング体9を採用すると良い。
【0061】
また、その余は第一実施例と同様である。
【0062】
第四実施例は、第三実施例と同様、主に工具保持体6の外径がロック体3の外径より小さい場合に使用されるもので、リング体9の内面と工具保持体6の外面との間にスペーサ30を配設し、このスペーサ30を介してリング体9の当接部7が工具保持体6に当接するものである。
【0063】
また、スペーサ30は、リング状のものを採用すると良い。このリング状スペーサ30は、例えば、二個の半円体を枢着した構成を採用すると装着が容易となる。
【0064】
従って、第四実施例は、スペーサ30の存在により、例えば、リング体9の内径がロック体3の外径より大きい場合にも、該リング体9を良好に工具保持体6に保持できることになる。また、その際には、工具保持体6の先端側からリング体9を移動せしめて配設することができる為、第一実施例のような半円体9a・9bを使用したリング体9ではなく、一体物のリング体9でも採用できることになる。
【0065】
尚、この第四実施例も、第二実施例の当接螺子体11を設ければ、更に、工具保持体6の外径に対する汎用性が高まることになる。
【0066】
また、その余は第一,第二,第三実施例と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例の説明斜視図である。
【図2】 第一実施例の説明斜視図である。
【図3】 第一実施例の要部の説明部分断面側面図である。
【図4】 第二実施例の要部の説明部分断面側面図である。
【図5】 第三実施例の要部の説明部分断面側面図である。
【図6】 第四実施例の要部の説明部分断面側面図である。
【符号の説明】
1 コレット嵌合部
2 コレット
3 ロック体
4 工具
5 シャンク部
6 工具保持体
7 螺着部
8 押圧部
9 基体,リング体
10 押圧螺着体
11 当接螺着体
17 凹部
25 押さえ板部材
26 螺子部

Claims (8)

  1. 先端にコレット嵌合部を有し、このコレット嵌合部には該コレット嵌合部に嵌合するコレットをロックするロック体が被嵌螺着され、このロック体の回動により前記コレットに挿入した工具を挾持するように構成された工具保持体に付設するものであって、前記工具保持体に当接する当接部と前記ロック体とコレット嵌合部との螺着部を押圧する押圧部とを有し、前記当接部と前記押圧部は、工具保持体に付設する基体に夫々設けられ、前記押圧部は、回動操作により先端が突没する構成の押圧螺子体の先端であり、更に、前記押圧部は、前記押圧螺子体の先端で前記螺着部を、前記ロック体側の螺子山と前記コレット嵌合部側の螺子山との面圧より大きい力で押圧し、該ロック体の螺子山を螺出入方向と交叉する方向に微動させると共に前記コレットも同方向に微動させて、前記工具保持体の回転軸心に対する前記工具の回転軸心のズレを修正し得るように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  2. 請求項1記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記押圧部の下部に押さえ板部材が配設され、この押さえ板部材を介して前記螺着部を押圧する構成とし、また前記押さえ板部材は、前記基体に設けられる凹部に嵌合状態で保持されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基は前記工具保持体の先端部に付設されるように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基は前記工具保持体に着脱自在に付設されるように構成されていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記基体として前記工具保持体に被嵌し得るリング体が採用されていること特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記押圧部は、前記工具保持体の周方向に複数設けられていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  7. 請求項1〜6いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記当接部は、回動操作により先端が突没する構成の当接螺子体の先端であることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の工具保持体の偏心修正装置において、前記工具保持体の基端には主軸に嵌合されるシャンク部が設けられていることを特徴とする工具保持体の偏心修正装置。
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