JP3761795B2 - ディジタル回線多重化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、音声を多段中継する可変速度対応のディジタル回線多重化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
国際電話通信をはじめとする長距離電話通信においては、通信コストの低減化のため、DCME(Digital Circuit Multiplication Equipment:ディジタル回線多重化装置)が導入されている。
DCMEとは、通話の有音部分のみを伝送する技術であるDSI(Digital Speech Interpolation:ディジタル音声挿入)技術と高能率音声符号化技術とを組み合わせることによって、電話音声及びファクシミリ信号やデータモデム信号などの音声帯域データを効率的に伝送するための装置である。特に、可変速度対応DCMEは、電話音声に対して、ベアラ回線(伝送路)の負荷状況に応じて適応する符号化速度を変更することが可能なDCMEである。
【0003】
図10は可変速度対応DCMEを示す構成図であり、図において、1はPCM信号を入力して、各トランクチャネルの入力信号が有音状態にあるか否かを判定する有音判定部、2はPCM信号を入力して、各トランクチャネルの入力信号が電話音声であるのか、ファクシミリ信号のようなデータ信号であるのかを識別する信号識別部、3はPCM信号を符号化して符号化音声信号を出力する音声符号化部、4は有音判定部1の判定結果と信号識別部2の識別結果にしたがって各トランクチャネルのベアラ回線への割当速度を決定する割当制御部、5は割当制御部4の割当結果にしたがって割当メッセージを生成するメッセージ生成部、6は割当制御部4の割当結果にしたがって音声符号化部3が出力する各トランクチャネルの符号化音声信号を多重化するとともに、メッセージ生成部5により生成された割当メッセージを多重化して、ベアラ回線に出力する多重化部である。
【0004】
7はベアラ回線から符号化音声信号と割当メッセージが多重化された信号を分離して、割当メッセージをメッセージ解読部8に出力し、符号化音声信号を音声復号部9に出力する分離部、8は分離部7から出力された割当メッセージを解読して、その解読結果を分離部7に出力するとともに、各トランクチャネルの割当有無情報と符号化速度情報を音声復号部9に出力するメッセージ解読部、9はメッセージ解読部8から出力された割当有無情報と符号化速度情報にしたがって分離部7から出力された符号化音声信号を復号し、PCM信号をトランク(交換機)側の各チャネルに出力する音声復号部である。
【0005】
なお、図10において、左側がトランク(交換機)側であり、64kbit/sのPCM(Pulse Code Modulation)形式で複数チャネルの電話音声・音声帯域データを入出力する。また、右側がベアラ(伝送路)側であり、高能率符号化された電話音声・音声帯域データ(符号化音声信号)を送信及び受信する。
ここでは、説明の便宜上、トランク側としては、64kbit/sの電話音声・音声帯域データを600チャネル分入出力する容量を有し、ベアラ側としては、2Mbit/sの回線容量があるものとする。また、高能率音声符号化の符号化速度としては、電話音声を伝送するために8kbit/s或いは6.4kbit/sを用い、音声帯域データ信号を伝送するために40kbit/sを用いるものとして、以下、説明を行う。
【0006】
次に動作について説明する。
トランク側より入力された600チャネル分の64kbit/sのPCM形式の信号は、有音判定部1、信号識別部2及び音声符号化部3に入力される。
有音判定部1は、各トランクチャネルの有音・無音を判定し、その判定結果を割当制御部4に出力する。
信号識別部2は、各トランクチャネルの入力信号が電話音声であるか、或いは、ファクシミリ信号のようなデータ信号であるかを識別して、その識別結果を割当制御部4に出力する。
【0007】
割当制御部4は、有音判定部1の判定結果と信号識別部2の識別結果を受けると、その判定結果と識別結果にしたがって、各トランクチャネルのベアラ回線への割当速度を決定し、その割当結果を音声符号化部3、メッセージ生成部5及び多重化部6に出力する。
ベアラ回線の割り当て方法としては、有音のトランクチャネルを優先してベアラ回線に割り当て、データ信号であると判定されたトランクチャネルについてはチャネル当り40kbit/sの速度を割り当てる。逆に電話音声であると判定されたトランクチャネルについては8kbit/s或いは6.4kbit/sの速度を割り当てる。
【0008】
信号種別によって符号化速度を変える理由は、高能率音声符号化の情報量圧縮原理が音声信号の持つ冗長性を利用して、その冗長性を削減するものであり、電話音声に対しては高い圧縮度を得ることができるが、ファクシミリ信号のような音声帯域データには高い圧縮度を得ることができないためである。
また、電話音声に割り当てる速度が2種類あるのは、基本的には8kbit/sでベアラ回線へ割り当てるが、ベアラ回線が混雑して新たな割り当てができない状態になったときに、8kbit/sで割り当ててあるチャネルを6.4kbit/sに減らして新たな割り当てを行えるようにするためである。
例えば、32kbit/sの伝送路は、8kbit/sならば4チャネルで一杯になるが、6.4kbit/sならば5チャネルを確保することができる。
【0009】
音声符号化部3は、600チャネル分の音声符号器を備えており、割当制御部4の割当結果を示す符号化速度情報を参照し、各トランクチャネルの入力信号が電話音声であれば8kbit/s或いは6.4kbit/sで符号化し、音声帯域データであれば40kbit/sで符号化して、それらの符号化音声信号を多重化部6に出力する。
【0010】
メッセージ生成部5は、割当制御部4の割当結果にしたがって、対向装置に伝送する割当メッセージを生成する。
ここで、割当メッセージについて説明するが、図11はDCMEがベアラ回線に出力する信号のフレーム(DCMEフレーム)構成例を示す説明図である。この例では、ベアラ回線上に符号化音声信号を伝送するベアラチャネル(BC)が248チャネルと、このほかに割当メッセージを伝送するメッセージチャネルが存在する。
【0011】
各BCは8kbit/sの容量を持っており、8kbit/sの符号化音声信号を最大248チャネル分伝送することができる。また、40kbit/sの符号化音声信号はBCを5チャネル使用して伝送する。
なお、DCMEフレーム長は、通常、8kbit/s音声符号化フレーム長及び40kbit/s音声符号化フレーム長の整数倍に選ばれる。例えば、8kbit/s音声符号化フレーム長が10ms、40kbit/s音声符号化フレーム長が2.5msである場合、DCMEフレーム長を10msに選ぶとよい。
【0012】
以降、本明細書においては、このDCMEフレーム長が10msであるものとして説明を行う(各BCのビット数は10ms×8000=0.01s×8000=80ビットになる)。また、メッセージチャネルには4個のメッセージが伝送されるようになっており、トランクチャネル番号(TC番号)とベアラチャネル番号(BC番号)のペアで1メッセージを構成する。例えば、トランクチャネルの“5”がベアラチャネル3に新規接続される場合、1個のメッセージを用いてTC番号=5、BC番号=3というメッセージを伝送する。
また、通常、TC番号=0は切断を示し、例えば、BC50に接続されているトランクを切断する場合、TC番号=0、BC番号=50というメッセージを伝送する。
【0013】
このように、割当メッセージは、各トランクチャネルがどのようにベアラ回線へ割り当てられているかを対向装置に通知するためのものであるが、メッセージチャネル容量を節約するため、割当状態の変化情報のみをメッセージとする。したがって、変化量が多い場合、例えば、同時に多くのトランクチャネルが無音から有音に遷移した場合は、ベアラ回線への割り当てが待たされるチャネルが出てくることもある。
【0014】
多重化部6は、割当制御部4のベアラ回線への割当結果にしたがって、音声符号化部3が出力する各トランクチャネルの符号化音声信号を多重化するとともに、メッセージ生成部5が出力する割当メッセージを多重化してベアラ回線に出力する。
【0015】
次に受信側の動作を説明する。
分離部7は、ベアラ回線から符号化音声信号と割当メッセージが多重化された信号を入力すると、これらを分離することにより、割当メッセージをメッセージ解読部8に出力し、符号化音声信号を音声復号部9に出力する。
なお、符号化音声信号を分離する際には、メッセージ解読部8による割当メッセージの解読結果を参照して分離を実行する。
【0016】
メッセージ解読部8は、分離部7から割当メッセージを入力すると、その割当メッセージを解読して、その解読結果を分離部7に出力するとともに、各トランクチャネルの割当有無情報と符号化速度情報を音声復号部9に出力する。
音声復号部9は、メッセージ解読部8から割当有無情報と符号化速度情報を入力すると、これらの情報を参照して、分離部7が出力する符号化音声信号を復号して、PCM信号をトランク側の各チャネルに出力する。
【0017】
以上のように、DCMEは各トランクチャネルからの64kbit/sPCM信号を8kbit/s或いは6.4kbit/s、または、40kbit/sに高能率符号化し、更に有音と判定した信号を優先して伝送するので、電話音声やファクシミリ信号を効率良く伝送することができる。
【0018】
ところで、このようなDCMEが3個所の拠点に配置され、図12に示すようなネットワーク構成が取られた場合を考えてみる。
電話110と電話111との間で通話を行う場合、電話110からの通話信号は、DCME100で高能率符号化された後、DCME101でPCM信号に復号される。このPCM信号は交換機106を経由してDCME102に転送され、DCME102で再び高能率符号化されてDCME103に伝送される。DCME103では、この高能率符号化された信号をPCM信号に復号して電話111へと出力する。このように、図12に示すようなネットワーク構成でDCMEが使用されると、高能率符号化及び復号が2回繰り返されることになり、通話品質の劣化が生じてしまう。
【0019】
このような問題を避けるために、タンデムパススルーと呼ばれる技術が音声ATM通信などの分野においては実用化されている。
図13は特開平10−190667号公報に示されたタンデムパススルー機能を備えた音声ATM伝送装置を示す構成図であり、図において、図10と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
【0020】
10はベアラ回線側より入力されたATMセルを分解して出力するデセル化部、11は8kbit/sや40kib/sの符号化音声信号を復号することなく中継交換機が扱える64kbit/sの疑似音声信号に変換して(例えば、8kbit/sの符号化音声信号の場合には56kbit/sのダミーデータを追加して疑似的に64kbit/sとする)、その疑似音声信号を出力する疑似音声信号生成部、12は無通話時の背景雑音に相当するコンフォートノイズを発生する第2のコンフォートノイズ発生部である。
【0021】
13は中継時に対となる相手の音声ATM伝送装置に対して、中継接続であることを認識させるための第1のパターン信号を挿入する第1のパターン挿入部、14は疑似音声信号生成部11が出力する疑似音声信号又は第2のコンフォートノイズ発生部12が出力するコンフォートノイズを選択して出力するセレクタ、15は中継時に対となる相手のATM装置に対して当該ATM装置が第2のパターン信号を検出して、中継交換状態にあることを認識させるための第2のパターン信号を挿入する第2のパターン挿入部、16は第1のパターン挿入部13が出力する信号又は第2のパターン挿入部15が出力する信号を選択して出力するセレクタである。
【0022】
17は中継時に対となる相手のATM装置から出力された第1のパターン信号を検出する第1のパターン検出部、18は中継時に対となる相手のATM装置から出力された第2のパターン信号を検出する第2のパターン検出部、19は交換機側より出力された疑似音声信号から56kbit/sのダミーデータを削除して、元の符号化速度の符号化音声信号に変換する伝送速度復元部、20は音声符号化部3が出力する符号化音声信号又は伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力するセレクタ、21は無通話時の背景雑音に相当する高能率符号化されたコンフォートノイズを発生する第1のコンフォートノイズ発生部、22は第1のコンフォートノイズ発生部21が出力する高能率符号化されたコンフォートノイズ又はセレクタ20が出力する符号化音声信号を選択して出力するセレクタ、23は符号化音声信号をATMセルに組み立てて出力するセル化部である。
【0023】
図13のATM装置が図12におけるDCME100、DCME101、DCME102、DCME103の位置に適用されている場合を想定して動作を説明する。
まず、図12における電話112と電話113の間で通話が行われている場合(タンデム接続でない場合)において、DCME102の位置に設置された音声ATM伝送装置の動作を説明する。
【0024】
初期状態として、セレクタ14が疑似音声信号生成部11の出力を選択し、セレクタ16が第1のパターン挿入部13の出力を選択し、セレクタ20が音声符号化部3の出力を選択し、セレクタ22がセレクタ20の出力を選択しているものとする。
中継交換機によってタンデム接続されていない場合、第1のパターン検出部17及び第2のパターン検出部18は、トランク側の出力信号からそれぞれ第1のパターン信号及び第2のパターン信号を検出することはないため、検出状態ではないことを示す信号を出力する。従って、セレクタ20,22,14,16の動作が初期状態と変わらないことになる。
【0025】
これにより、送信側の音声信号経路が音声符号化部3、セレクタ20、セレクタ22、セル化部23を通る経路となる一方、受信側の音声信号経路がデセル化部10、音声復号部9、第1のパターン挿入部13、セレクタ16を通る経路となり、通常の音声符号化及び復号が行われることになる。
ここで、受信側の経路において、第1のパターン挿入部13により、音声復号部9が出力するPCM信号に対して第1のパターン挿入が行われることになる。
音声復号部9が出力するPCM信号は、音声信号波形を125マイクロ秒毎にサンプリングし、サンプリングした波形の振幅を8ビットで量子化した信号であり、8÷125マイクロ秒=8÷0.000125=64000であるから、64kbit/sの信号となる。
【0026】
第1のパターン挿入部13は、このパターン挿入によって音声品質が極力劣化しないようにするため、このPCM信号に対して数サンプリング毎に8ビット量子化値の中のLSBのみをビットスチールして、特定のパターンを埋め込む動作を行う。したがって、第1のパターン挿入が行われても、元のPCM音声信号波形に殆ど影響を与えることなく、通話を行うことが可能となる。DCME102に位置する音声ATM伝送装置とベアラ回線を介して対向接続されているDCME103に位置する音声ATM伝送装置の動作もDCME102に位置する装置と全く同様の動作となる。
【0027】
次に、中継交換機によって中継接続された場合、即ち、図12における電話110と電話111との間で通話が行われる場合のDCME101及びDCME102に位置する音声ATM伝送装置の動作について説明する。
図14に示すように、音声ATM伝送装置60Bと60Cが交換機106を介して接続されると、最初の段階として、音声ATM伝送装置60Bの第1のパターン検出部17は、音声ATM伝送装置60Cの第1のパターン挿入部13が挿入した第1のパターンを検出し、音声ATM伝送装置60Cの第1のパターン検出部17は、音声ATM伝送装置60Bの第1のパターン挿入部13が挿入した第1のパターンを検出する。
【0028】
これにより、音声ATM伝送装置60B,60Cでは、セレクタ16が第2のパターン挿入部15の出力を選択し、セレクタ14が第2のコンフォートノイズ発生部12の出力を選択し、セレクタ22が第1のコンフォートノイズ発生部21の出力を選択して出力するように状態が変化する。
この状態における音声ATM伝送装置60B,60Cでは、受信側の信号経路が第2のコンフォートノイズ発生部12、セレクタ14、第2のパターン挿入部15、セレクタ16となり、送信側の信号経路が第1のコンフォートノイズ発生部21、セレクタ22、セル化部23となる。
【0029】
ここで、第2のコンフォートノイズ発生部12は、64kbit/sのPCM形式のコンフォートノイズを出力する。また、第2のパターン挿入部15は、第2のコンフォートノイズ発生部12が出力するコンフォートノイズ(PCM信号)に対して第2のパターンを挿入する。この第2のパターンは、上記第1のパターンと区別でき、かつ、コンフォートノイズ発生部12が出力する信号に大きな影響を与えないように、例えば、入力するPCM信号に対して数サンプリング毎に8ビット量子化値の中の下から2番目のビットのみをビットスチールして、特定のパターンを埋め込む動作を行う。
【0030】
このように、音声ATM伝送装置60B,60Cは、交換機側に対して、第2のパターンが挿入された無音のPCM信号を出力することになる。また、第1のコンフォートノイズ発生部21は、8kbit/sに符号化された無音或いはコンフォートノイズを出力する。従って、音声ATM伝送装置60B,60Cは、ベアラ回線側に対しても無音またはコンフォートノイズを出力することになる。
【0031】
次の段階では、音声ATM伝送装置60B,60Cには、上記第2のパターンが挿入された無音のPCM信号が交換機側から入力されることになる。したがって、第2のパターン検出部18が第2のパターンを検出して、検出したことを示す信号を出力する。これによって、セレクタ20が伝送速度復元部19の出力を選択する。
第1のパターン検出部17では、第1のパターンが検出されなくなるため、非検出状態であることを示す信号を出力する。これによって、セレクタ22がセレクタ20の出力を選択し、セレクタ14が疑似音声信号生成部11の出力を選択して出力するような状態に変化する。
【0032】
セレクタ16の状態については、第2のパターン挿入部15の出力を選択して出力する状態を維持する。なお、疑似音声信号生成部11は、デセル化部10が出力する8kbit/sの符号化音声信号にダミーデータを加えることで、64kbit/sの疑似音声信号を生成する。この疑似音声信号の一部は、第2のパターン挿入部15によって第2のパターンが挿入される。即ち、第2のパターンが挿入されることで壊される部分がダミーデータとなるように疑似音声信号を組み立てるようにすることで、8kbit/s符号化音声信号は問題なく出力される。
【0033】
伝送速度復元部19には、この疑似音声信号が入力されるので、これからの8kbit/s符号化音声信号を抽出してセレクタ20に出力する。このように動作すると、音声ATM伝送装置60Bのデセル化部10でセル分解された符号化音声信号が最終的に音声ATM伝送装置60Cのセル化部23に至り、逆に、音声ATM伝送装置60Cのデセル化部10でセル分解された符号化音声信号が最終的に音声ATM伝送装置60Bのセル化部23に至ることになり、パススルー動作が実現される。
【0034】
以上のようなタンデムパススルー機能を、図10に示したようなDCMEにも適用することにより、複数のDCMEリンクを経由した場合においても、音質を劣化させることなく電話音声を伝送することが可能になる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
従来のディジタル回線多重化装置は以上のように構成されているので、タンデムパススルー機能を可変速度対応のDCMEに適用すると、次のような不具合が発生する課題があった。
例えば、図12において、電話110と電話111との間で通話が行われ、その通話信号がDCME101とDCME102との間の1つのトランクチャネルにおいて伝送されることにより、タンデムパススルー動作が実現される場合を考えてみる。ここで、DCME100からDCME101に至るベアラ回線の割り当ては、DCME100において検出される有音・無音状態と信号識別状態及びベアラの負荷状態によって変化し、例えば、ベアラ回線の負荷が高くなると電話110からの通話信号に対する音声符号化速度が8kbit/sから6.4kbit/sに変化することがある。この場合、DCME101からDCME102に対して伝送する疑似音声信号中に有音・無音情報及び音声符号化速度情報を埋め込むことによって、これを通知することは可能である。
【0036】
そして、DCME102においては、この疑似音声信号の中に埋め込まれた音声符号化速度情報及び有音・無音情報によって当該トランクチャネルのベアラ回線への割り当てを決定して、DCME103へと伝送することも可能である。ところが、ベアラ回線を割り当てる際には、DCME102が送出するベアラ回線の負荷状況によっては、疑似音声信号の中に埋め込まれた音声符号化速度情報及び有音・無音情報によって要求された割り当てがすぐにできるとは限らない。
【0037】
仮にベアラ回線接続中のトランクチャネルが全て有音で、ベアラ回線をすべて使用していれば、6.4kbit/sから8kbit/sへの変更要求がきても、その新たな8kbit/sの割り当ては待たされて6.4kbit/sのままとなる。また、メッセージ数の制限によっても、この様な速度の不一致が発生することもある。この様な実際の符号化音声信号の伝送速度と、ベアラ回線上での割当伝送速度の不一致が起きると、音声復号部9に正しい符号化速度情報が伝わらなくなり、その結果として、著しい通話品質の劣化を招くことになる。
以上のように、可変速度対応のDCMEにタンデムパススルー機能を実装しようとすると、実際の符号化音声信号の伝送速度とベアラ回線上での割当伝送速度の不一致が発生することによって、音声復号器に正しい符号化速度情報が伝わらなくなり、通話品質の著しい劣化を招く課題があった。
【0038】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通話品質の劣化を防止して、高品質な伝送を実現することができるディジタル回線多重化装置を得ることを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、疑似音声信号に含まれている符号化速度情報を参照して、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号又は速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号を選択して伝送路に出力するようにしたものである。
【0040】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、パススルー動作中のトランクチャネルを示すメッセージを伝送路から受けると、そのメッセージが示すトランクチャネルにおける符号化音声信号の伝送速度を所定の速度に固定するようにしたものである。
【0041】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のベアラチャネル番号を用いるようにしたものである。
【0042】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のトランクチャネル番号を用いるようにしたものである。
【0043】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、装置負荷の負荷量が所定の閾値を超える場合に限り、符号化音声信号の選択処理を実行するようにしたものである。
【0044】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、伝送路に割り当てられているメッセージチャネル上のメッセージ数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するようにしたものである。
【0045】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、有音状態であるトランクチャネルの個数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するようにしたものである。
【0046】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、伝送路のベアラ占有率を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するようにしたものである。
【0047】
この発明に係るディジタル回線多重化装置は、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号から情報量を削減する情報量削減手段を設け、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号、速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号又は情報量削減手段により情報量が削減された符号化音声信号を選択するようにしたものである。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図10及び図13と同一符号は同一または相当部分を示している。また、図1におけるタンデムパススルー機能の基本構成や基本動作は、特開平10−190667号公報に記述されている。
1はPCM信号を入力して、各トランクチャネルの入力信号が有音状態にあるか否かを判定する有音判定部、2はPCM信号を入力して、各トランクチャネルの入力信号が電話音声であるのか、ファクシミリ信号のようなデータ信号であるのかを識別する信号識別部、3はPCM信号を符号化して符号化音声信号を出力する音声符号化部、4は有音判定部1の判定結果と信号識別部2の識別結果等にしたがって各トランクチャネルのベアラ回線への割当速度を決定する割当制御部、5は割当制御部4の割当結果にしたがって割当メッセージを生成するメッセージ生成部、6は割当制御部4の割当結果にしたがって各トランクチャネルの符号化音声信号を多重化するとともに、メッセージ生成部5により生成された割当メッセージを多重化して、ベアラ回線に出力する多重化部である。
【0049】
7はベアラ回線から符号化音声信号と割当メッセージが多重化された信号を分離して、割当メッセージをメッセージ解読部8に出力し、符号化音声信号を音声復号部9及び疑似音声信号生成部11に出力する分離部、8は分離部7から出力された割当メッセージを解読して、その解読結果を分離部7に出力するとともに、各トランクチャネルの割当有無情報と符号化速度情報を音声復号部9及び疑似音声信号制御情報挿入部33に出力するメッセージ解読部、9はメッセージ解読部8から出力された割当有無情報と符号化速度情報にしたがって分離部7から出力された符号化音声信号を復号してPCM信号を出力する音声復号部である。
【0050】
11は8kbit/sや40kib/sの符号化音声信号を復号することなく中継交換機が扱える64kbit/sの疑似音声信号に変換して、その疑似音声信号を出力する疑似音声信号生成部、12は無通話時の背景雑音に相当するコンフォートノイズを発生する第2のコンフォートノイズ発生部、33は疑似音声信号に有音・無音情報や符号化速度情報などを挿入する疑似音声信号制御情報挿入部である。なお、疑似音声信号生成部11及び疑似音声信号制御情報挿入部33からダミーデータ付加手段が構成されている。
【0051】
13は中継時に対となる相手のDCMEに対して、中継接続であることを認識させるための第1のパターン信号を挿入する第1のパターン挿入部、14は疑似音声信号制御情報挿入部33が出力する疑似音声信号又は第2のコンフォートノイズ発生部12が出力するコンフォートノイズを選択して出力するセレクタ、15は中継時に対となる相手のDCMEに対して、当該DCMEが第2のパターン信号を検出して、中継交換状態にあることを認識させるための第2のパターン信号を挿入する第2のパターン挿入部、16は第1のパターン挿入部13が出力する信号又は第2のパターン挿入部15が出力する信号を選択して出力するセレクタである。
【0052】
17は中継時に対となる相手のDCMEから出力された第1のパターン信号を検出する第1のパターン検出部、18は中継時に対となる相手のDCMEから出力された第2のパターン信号を検出する第2のパターン検出部、19は交換機側より出力された疑似音声信号から56kbit/sのダミーデータを削除して、元の符号化速度の符号化音声信号に変換する伝送速度復元部(音声信号抽出手段)、30は伝送速度復元部19により抽出された符号化音声信号に速度識別情報を付加する符号化速度情報付加部(速度識別情報付加手段)、31は疑似音声信号に含まれる有音・無音情報や符号化速度情報などを抽出する疑似音声信号制御情報抽出部、32は割当制御部4の指示の下、伝送速度復元部19により抽出された符号化音声信号又は符号化速度情報付加部30により速度識別情報が付加された符号化音声信号を選択して出力するセレクタである。
【0053】
20は音声符号化部3が出力する符号化音声信号又はセレクタ32が出力する符号化音声信号を選択して出力するセレクタ、21は無通話時の背景雑音に相当する高能率符号化されたコンフォートノイズを発生する第1のコンフォートノイズ発生部、22は第1のコンフォートノイズ発生部21が出力する高能率符号化されたコンフォートノイズ又はセレクタ20が出力する符号化音声信号を選択して出力するセレクタである。
なお、割当制御部4、セレクタ20,22,32及び多重化部6から音声信号出力手段が構成されている。
【0054】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する(図12のDCME100とDCME101を接続するベアラ回線上に、8kbit/s又は6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられている場合を想定する)。
図12のDCME101における疑似音声信号生成部11は、分離部7が8kbit/sの符号化音声信号を出力すると、その符号化音声信号に56kbit/sのダミーデータを付加する。一方、分離部7が6.4kbit/sの符号化音声信号を出力するときは、その符号化音声信号に57.6kbit/sのダミーデータを付加して、64kbit/sの伝送速度を持つ疑似音声信号を生成する。
【0055】
疑似音声信号制御情報挿入部33は、疑似音声信号生成部11が64kbit/sの伝送速度を持つ疑似音声信号を生成すると、その疑似音声信号に対して有音・無音情報や符号化速度情報などの疑似音声信号制御情報を挿入する。即ち、疑似音声信号生成部11により付加されたダミーデータの一部を疑似音声信号制御情報に置き換える処理を実行する。この置き換え処理は、予め定められた位置のデータを予め定められたパターンのデータで置き換えることによって行われる。例えば、ダミーデータのnbit目に有音であるか無音であるかを示す有音無音情報を記憶し、n+1bit目から符号化速度を表わすデータを記憶するようにする。なお、擬似音声信号制御情報としては、これに限らず有音無音情報と符号化速度との組み合わせを1つのデータパターンで表わしてもよい。
【0056】
一方、図12のDCME102における伝送速度復元部19は、交換機側より出力された疑似音声信号から56kbit/sのダミーデータを削除して、元の符号化速度の符号化音声信号に変換する。
符号化速度情報付加部30は、仮に元の符号化速度が6.4kbit/sである場合には、8kbit/sの伝送速度を持つ符号化音声信号に変換するため、伝送速度復元部19により抽出された符号化音声信号に速度識別情報(符号化速度が6.4kbit/sであることを示す情報)を付加する。
図15は、伝送速度復元部19より出力された符号化音声信号を示している。図15において、(a)は、伝送速度が8kbit/sの符号化音声信号の1フレームを示している。この1フレーム中には、LP(Line Spectrum Pairs)P1、P2(Adaptive codebook:)、P0(parity)、C1、C2(Fixed codebook)、G1、G2(codebook gains)から構成され、全体で80ビットである。一方、(b)は、伝送速度が6.4kbit/sの符号化音声信号の1フレームであり、(a)の場合と同様のフレーム構成となっているが、C1、C2が11ビットと8kbit/sの場合(17ビット)と比べてデータ量が減少している。
符号化速度情報付加部30は、この6.4kbit/sのデータに、速度識別情報を付加するものであり、例えば、図15(c)に示すように、LPとP1との間に、16ビットの速度識別情報S1(例えば“1111 1111 1111 1111”)を挿入して、全体で80ビットのフレームを作成する。なお、速度識別情報S1の挿入位置は、上述の位置に限らずフレームの先頭、中間、末尾のいずれの位置でもかまわない。また、上述16ビットのデータも、識別可能なデータであればどのような値であってもよい。
【0057】
疑似音声信号制御情報抽出部31は、有音・無音情報や符号化速度情報などの疑似音声信号制御情報を抽出し、その疑似音声信号制御情報を割当制御部4に出力する。疑似音声信号制御情報の抽出はダミーデータ内の予め定められた位置のデータを読み取ることによって行われる。
これにより、割当制御部4は、パススルー状態であるトランクチャネルが有音であれば、8kbit/sをベアラ回線に割り当てる指示をメッセージ生成部5及び多重化部6に出力する。
また、割当制御部4は、符号化速度情報を参照し、疑似音声信号に含まれる符号化音声信号の伝送速度が8kbit/sであれば、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択する指示をセレクタ32に出力する。
なお、パススルー状態であるチャネルが無音であれば、ベアラ回線への割り当てを行わない。
【0058】
図12のDCME103では、音声復号部9が符号化音声信号を復号して、PCM信号を交換機105に出力する。
ここで、音声復号部9では、8kbit/sの符号化音声信号を入力しても、その符号化音声信号内に速度識別情報(符号化速度が6.4kbit/sであることを示す情報)が含まれている場合には、6.4kbit/sの復号処理を実行する。その符号化音声信号内に速度識別情報が含まれていない場合には、8kbit/sの復号処理を実行する。
【0059】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0060】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号をベアラ回線に出力する。
【0061】
これにより、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に出力する。
【0062】
次にDCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0063】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを8kbit/sで割り当てるとともに、符号化速度情報付加部30が出力する符号化速度情報付の符号化音声信号をベアラ回線に出力する。すなわち、割り当て制御部4はダミーデータ内の符号化速度情報に基づいて、セレクタ32が符号化速度情報付加部30の出力データを出力するように、セレクタ32を制御する。
【0064】
これにより、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号に符号化速度情報が付加された8kbit/sの信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、その符号化速度情報から6.4kbit/sの符号化音声信号を認識することにより、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に出力する。
【0065】
このように、タンデムパススルーの2リンク目において、ベアラ回線に割り付ける際には8kbit/sにて行うこととし、そのときに符号化音声信号として6.4kbit/sであれば、符号化速度が6.4kbit/sであることを示す情報を6.4kbit/sの符号化音声信号に付加して、8kbit/sの伝送速度を持つ信号として扱うことで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質な伝送を実現することができる。
【0066】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
34はパススルー動作中のトランクチャネルを示すメッセージをベアラ回線に出力するタンデム通知メッセージ発生部(メッセージ通知手段)であり、速度固定手段を構成する割当制御部4は、対向のDCMEにおけるタンデム通知メッセージ発生部34からメッセージを受けると、そのメッセージが示すトランクチャネルにおける符号化音声信号の伝送速度を所定の速度に固定するため、そのトランクチャネルに対する符号化速度の割り当てを8kbit/sに設定する。
【0067】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
図12のDCME101におけるタンデム通知メッセージ発生部34は、第2のパターン検出部18からトランクチャネルがパススルー状態になったことを示す第2のパターン検出信号を入力すると、そのトランクチャネルがパススルー動作を開始したことを対向のDCMEに通知するためのメッセージを発生する。
【0068】
このメッセージはメッセージ生成部5を介して多重化部6に出力され、対向接続されているDCME100に向けてベアラ回線に出力される。
DCME100における割当制御部4は、分離部7及びメッセージ解読部8を介してメッセージを受け取ると、そのメッセージが示すトランクチャネルに対する符号化速度の割り当てには8kbit/sだけを用いることとし、6.4kbit/sの符号化速度を割り当てないように制御する。ただし、DSI処理はこれまで通り処理を行うものとする。
【0069】
なお、図11で説明したように、1つのメッセージはTC番号とBC番号との組み合わせとなっているが、使用されるBC番号は1から248であるから、BC番号249をパススルー動作開始メッセージとして使用する。例えば、TC番号=n、BC番号=249というメッセージはトランクチャネルnがパススルー動作を開始したことを意味することになる。また、BC番号=250をパススルー動作終了メッセージとする。
【0070】
タンデム通知メッセージ発生部34は、第2のパターン検出部18から該当トランクチャネルのパススルー状態が解除になったことを示す第2のパターン非検出信号を入力すると、パススルー動作の終了を示すメッセージを出力する。パススルー動作の終了を示すメッセージを受け取った対向のDCMEの割当制御部4は、通常の処理に戻る。
【0071】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
まず、DCME101が、あるトランクチャネルがパススルー状態であることを認識すると、DCME100に向けてパススルー開始メッセージを出力する。
これを受けたDCME100では、割当制御部4が該当トランクチャネルに対する符号化速度の割り当てを8kbit/sだけを用いるよう制御する。即ち、DCME100からDCME101に向けて伝送される該当トランクチャネルは8kbit/sの音声符号化のみが適用されることになる。
【0072】
DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に疑似音声信号制御情報を含むダミーデータ及び付加して64kbit/sの疑似音声信号を生成し、その疑似音声信号を交換機106を介してDCME102に出力する。
DCME102では、該当トランクチャネルがパススルー状態であることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0073】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0074】
このように、該当トランクチャネルがタンデムパススルー状態であることを対向のDCME100に通知し、該当トランクチャネルでは可変速度としないよう制御することで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質な伝送を実現することができる。
【0075】
また、上記においては、非使用のBC番号を用いてパススルー動作開始・終了メッセージとしたが、非使用のTC番号を使用することもできる。例えば、DCMEの収容トランクチャネル数は600チャネルであるから、TC番号=601及び602はベアラ回線割当メッセージには使用されていない。したがって、TC番号=601、BC番号=mというメッセージは、現在m番目のBCに接続されているトランクチャネルがパススルー動作を開始したことを示し、また、TC番号=602、BC番号=mというメッセージは、現在m番目のBCに接続されているトランクチャネルがパススルー動作を終了したことを示すようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0076】
参考例1
図3はこの発明の参考例1によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
35は第1のクリークに対するメッセージ処理を行う第1のメッセージ生成部であり、図1のメッセージ生成部5と同様のものである。36は第2のクリークに対するメッセージ処理を行う第2のメッセージ生成部である。
【0077】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
割当制御部4は、第2のパターン検出部18からあるトランクチャネルがパススルー状態になったことを示す第2のパターン検出信号を入力すると、そのトランクチャネルがパススルー動作を開始したものと認識し、そのトランクチャネルを第2のクリーク(パススルー専用のクリーク)に割り当てるための指示を第2のメッセージ生成部36及び多重化部6に出力する。
【0078】
これにより、そのトランクチャネルの符号化音声信号は、第2のクリークにて対向DCMEに伝送されることになる。ここで、クリークとは、図11に示したメッセージチャネルとベアラチャネルで構成される一連のデータ列を指すものであり、詳細については、ITU−T勧告 G.763に記載されている。第2のクリークを用いるということは、1つのベアラ回線を2つのクリークでシェアして用いることである。例えば、図4に示すように、第1のクリークはベアラ回線の先頭から使用し、第2のクリークはベアラ回線の最後尾から使用することで実現することもできる。2つのクリークを受信したDCMEでは、それぞれのクリークについて、これまでと同じようにメッセージを解読し、その解読したメッセージに基づいてベアラチャネルのデータを各トランクチャネルに分配する。
【0079】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0080】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを第2のクリーク内に8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0081】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線にはパススルー状態である該当トランクチャネルが8kbit/sの伝送速度を割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0082】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0083】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを第2のクリーク内に6.4kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0084】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線にはパススルー状態である該当トランクチャネルが6.4kbit/sの伝送速度を割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0085】
このように、タンデムパススルー状態である該当トランクチャネルを第2のクリークで伝送することで、1リンク目から伝えられた音声符号化情報及び有音・無音情報にて要求された割り付けが、その要求を待たすことなく実行できる。このことにより、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質な伝送を実現することができる。
【0086】
参考例2
図5はこの発明の参考例2によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
37はビットバンクを生成するビットバンク生成部、38はビットバンクのデータ列を解読し、ビットバンク内のデータのために、分離部7、音声復号部9、擬似音声信号生成部11、擬似音声信号制御情報挿入部33をメッセージ解読部8と同様に制御するビットバンク解読部である。
【0087】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
割当制御部4は、第2のパターン検出部18からあるトランクチャネルがパススルー状態になったことを示す第2のパターン検出信号を入力すると、そのトランクチャネルがパススルー動作を開始したものと認識し、そのトランクチャネルをビットバンクに割り当てるための指示をビットバンク生成部37及び多重化部6に出力する。
【0088】
これにより、そのトランクチャネルの符号化音声信号は、ビットバンクにて対向DCMEに伝送されることになる。ここで、ビットバンクとは、図11に示したベアラチャネルを複数個用いて専用の伝送路を形成し、その中で目的のデータを伝送する一連のデータ列を指すものである。ビットバンクの詳細についてはITU−T勧告 G.763に記載されている。1つのビットバンクで複数のトランクチャネルのデータを伝送することができる。例えば、8kbit/sのベアラチャネルを5つ使用した40kbit/sのビットバンクであれば、8kbit/sの符号化音声信号と2kbit/sの制御情報とを合わせた10kbit/sのデータ列を4チャネル分伝送することが可能である。
【0089】
ビットバンクの容量の増減にはDCMEの割当メッセージを用いるが、予め容量の大きいビットバンクを確保していれば、その中へのパススルーチャネルを割り付けることは容易に行える。ビットバンクを受信したDCMEでは、メッセージ解読部8の解読結果より、分離部7がビットバンクのデータをビットバンク解読部38に伝えるとともに、そのビットバンク解読部38の解読結果より、分離部7が各トランクチャネルの符号化音声信号を各トランクチャネルの音声復号部9及び疑似音声信号生成部11に分配する。ビットバンク解読部38のメッセージの解読、音声復号部9等の制御については、メッセージ解読部8の解読方法、制御方法と同様の公知の方法、制御を使用することができる。
【0090】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0091】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルをビットバンクに割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。ここで、割当制御部4は、該当トランクチャネルをビットバンクに割り当てる処理を行い、ビットバンク生成部37に当該トランクチャネルのデータを用いてビットバンクを生成するように、ビットバンク生成部37を制御する。ビットバンクの生成については、ITU−T勧告 G.763にも記載されているように公知の技術を用いることができる。
【0092】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線にはパススルー状態である該当トランクチャネルがビットバンクに割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0093】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0094】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルをビットバンクに割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0095】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線にはパススルー状態である該当トランクチャネルがビットバンクに割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0096】
このように、タンデムパススルー状態にある該当トランクチャネルをタンデムパススルーチャネルのデータを集めたビットバンクで伝送することで、1リンク目から伝えられた音声符号化情報及び有音・無音情報にて要求された割り付けが、その要求を待たすことなく実行できる。このことにより、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質な伝送を実現することができる。
【0097】
実施の形態3
図6はこの発明の実施の形態3によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
39はメッセージ生成部5により生成されたメッセージの個数を監視するメッセージ数監視部である。
【0098】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
メッセージ数監視部39は、メッセージ生成部5により生成されたメッセージの個数を監視する。生成されるメッセージの個数が少ないときには、該当DCMEの負荷が軽く、1リンク目から伝えられた音声符号化速度情報及び有音・無音情報にて要求されるベアラ回線への割り付けが、その要求を待たすことなく行うことができるが、生成されるメッセージ数が多いときには、該当DCMEの負荷が重く、その要求をすぐに実行できるとは限らない。
【0099】
したがって、メッセージ数監視部39では、ある閾値を持って、閾値を超える数のメッセージが生成されているときには、上記実施の形態1のように、2リンク目ではパススルー状態のトランクチャネルをベアラ回線に8kbit/sで割り付ける指示を割当制御部4に出力する。閾値以下のメッセージが生成されているときには、1リンク目からの要求にしたがって8kbit/sまたは6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てる指示を割当制御部4に出力する。
【0100】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0101】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、メッセージ数監視部39の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
メッセージ数が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が8kbit/sであることを示すので、8kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0102】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0103】
メッセージ数が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0104】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0105】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、メッセージ数監視部39の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
メッセージ数が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が6.4kbit/sであることを示すので、6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0106】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0107】
メッセージ数が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、符号化速度情報付加部30が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号に符号化速度情報が付加された8kbit/sの信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの信号に付加された符号化速度情報により6.4kbit/sの符号化音声信号を認識し、その符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号して、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0108】
このように、生成されるメッセージ数によって2リンク目のベアラ回線への割り当て速度を制御することで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質、かつ、高効率な伝送を実現することができる。
【0109】
実施の形態4
図7はこの発明の実施の形態4によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
40は有音状態であるトランクチャネルの個数を監視する有音チャネル数監視部である。
【0110】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
有音チャネル数監視部40は、有音判定部1の判定結果より有音状態であるトランクチャネルの個数を監視する。有音状態であるトランクチャネル数が少ないときには、該当DCMEの負荷は軽く、1リンク目から伝えられた音声符号化速度情報及び有音・無音情報にて要求されるベアラ回線への割り付けが、その要求を待たすことなく行うことができるが、有音状態であるトランクチャネルの個数が多いときには、該当DCMEの負荷が重く、その要求をすぐに実行できるとは限らない。
【0111】
したがって、有音チャネル数監視部40では、ある閾値を持って、閾値を超える個数のトランクチャネルが有音状態であるときには、上記実施の形態1のように、2リンク目ではパススルー状態のトランクチャネルをベアラ回線に8kbit/sで割り付ける指示を割当制御部4に出力する。閾値以下のトランクチャネルが有音状態である時には、1リンク目からの要求にしたがって8kbit/sまたは6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てる指示を割当制御部4に出力する。
【0112】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0113】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、有音チャネル数監視部40の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
有音チャネル数が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が8kbit/sであることを示すので、8kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0114】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0115】
有音チャネル数が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0116】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0117】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、有音チャネル数監視部40の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
有音チャネル数が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が6.4kbit/sであることを示すので、6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0118】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0119】
有音チャネル数が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、符号化速度情報付加部30が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号に符号化速度情報が付加された8kbit/sの信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの信号に付加された符号化速度情報により6.4kbit/sの符号化音声信号を認識し、その符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号して、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0120】
このように、有音状態であるトランクチャネル数によって2リンク目のベアラ回線への割り当て速度を制御することで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質、かつ、高効率な伝送を実現することができる。
【0121】
実施の形態5
図8はこの発明の実施の形態5によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
41はベアラ回線のベアラ占有率(ベアラ回線の容量に対する使用中のベアラチャネルの容量の割合)を監視するベアラ占有率監視部である。
【0122】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
ベアラ占有率監視部41は、ベアラ回線上で使用中であるベアラチャネルの容量のベアラ回線に対する割合を監視する。ベアラ占有率が低いときには、該当DCMEの負荷は軽く、1リンク目から伝えられた音声符号化速度情報及び有音・無音情報にて要求されるベアラ回線への割り付けが、その要求を待たすことなく行うことができるが、ベアラ占有率が高いときには、該当DCMEの負荷が重く、その要求をすぐに実行できるとは限らない。
【0123】
したがって、ベアラ占有率監視部41では、ある閾値を持って、閾値を超えるベアラ占有率であるときには、上記実施の形態1のように、2リンク目ではパススルー状態のトランクチャネルをベアラ回線に8kbit/sで割り付ける指示を割当制御部4に出力する。閾値以下のベアラ占有率であるときには、1リンク目からの要求にしたがって8kbit/sまたは6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てる指示を割当制御部4に出力する。
【0124】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0125】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、ベアラ占有率監視部41の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
ベアラ占有率が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が8kbit/sであることを示すので、8kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0126】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0127】
ベアラ占有率が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0128】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0129】
DCME102では、交換機106から64kbit/sの疑似音声信号を受信すると、該当トランクチャネルがパススルー状態にあることを認識しているので、ベアラ占有率監視部41の監視結果にしたがって割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
ベアラ占有率が閾値以下の場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報に基づいてベアラ回線への割当伝送速度を決定する。この場合、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報は、該当トランクチャネルの疑似音声信号に含まれる符号化音声信号が6.4kbit/sであることを示すので、6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行う。また、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
【0130】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0131】
ベアラ占有率が閾値を超える場合には、疑似音声信号制御情報抽出部31が出力する情報を考慮せず、DCME103に向けたベアラ回線には該当トランクチャネルを常に8kbit/sで割り当てるとともに、符号化速度情報付加部30が出力する符号化音声信号を選択して出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号に符号化速度情報が付加された8kbit/sの信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの信号に付加された符号化速度情報により6.4kbit/sの符号化音声信号を認識し、その符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号して、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0132】
このように、ベアラ占有率によって2リンク目のベアラ回線への割り当て速度を制御することで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質、かつ、高効率な伝送を実現することができる。
【0133】
実施の形態6
図9はこの発明の実施の形態6によるディジタル回線多重化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示しているので説明を省略する。
42は符号化音声信号のデータ列から例えば量子化テーブルなどの情報量を削減することにより、低い符号化速度の符号化音声信号を生成する符号化速度変換部(情報量削減手段)、43は割当制御部4からの指示にしたがって伝送速度復元部19の出力か、符号化速度変換部42の出力か、符号化速度情報付加部30の出力かを選択して出力するセレクタ(音声信号出力手段)である。
【0134】
次に動作について説明する。
例えば、8kbit/sと6.4kbit/sの可変速度対応DCMEの動作を説明する。
符号化速度変換部42は、符号化音声信号のデータ列から例えば量子化テーブルなどの情報量を削減することにより、低い符号化速度の符号化音声信号を生成する。
【0135】
伝送速度復元部19により復元された符号化音声信号が8kbit/sである場合、疑似音声信号制御情報抽出部31がその旨を割当制御部4に伝えることにより、割当制御部4がベアラ回線に8kbit/sの伝送速度を割り当てたならば、割当制御部4からの指示でセレクタ43が伝送速度復元部13から出力された符号化音声信号を選択して出力する。
また、割当処理部4がベアラ回線に6.4kbit/sの伝送速度を割り当てたならば、割当制御部4からの指示でセレクタ43が符号化速度変換部42から出力された符号化音声信号を選択して出力する。
【0136】
伝送速度復元部19により復元された符号化音声信号が6.4kbit/sである場合、疑似音声信号制御情報抽出部31がその旨を割当制御部4に伝えることにより、割当制御部4がベアラ回線に8kbit/sの伝送速度を割り当てたならば、割当制御部4からの指示でセレクタ43が符号化速度情報付加部30から出力された符号化音声信号を選択して出力する。
また、割当処理部4がベアラ回線に6.4kbit/sの伝送速度を割り当てたならば、割当制御部4からの指示でセレクタ43が伝送速度復元部19から出力された符号化音声信号を選択して出力する。
【0137】
図12における電話110から電話111へのパスにおいて、上述したDCMEの動作を説明する。
DCME100が8kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、8kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0138】
DCME102では、パススルー状態である該当トランクチャネルに対しても、パススルー状態でないトランクチャネルと同様に、自装置の負荷状況に応じて割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
該当トランクチャネルに対して、8kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行うと、セレクタ43に対して、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する指示を出力する。
【0139】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0140】
一方、該当トランクチャネルに対して、6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行うと、セレクタ43に対して、符号化速度変換部42が出力する符号化音声信号を選択して出力する指示を出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに8kbit/sの符号化音声信号から情報量が削減されて、6.4kbit/sになった符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0141】
DCME100が6.4kbit/sの符号化音声信号をDCME101に伝送する場合、DCME101では、6.4kbit/sの符号化音声信号に対して、疑似音声信号制御情報を含むダミーデータを付加して、64kbit/sの疑似音声信号を交換機106に出力する。
【0142】
DCME102では、パススルー状態である該当トランクチャネルに対しても、パススルー状態でないトランクチャネルと同様に、自装置の負荷状況に応じて割当制御部4がベアラ回線への割当伝送速度を決定する。
該当トランクチャネルに対して、8kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行うと、セレクタ43に対して、符号化速度情報付加部30が出力する符号化音声信号を選択して出力する指示を出力する。
【0143】
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には8kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号に符号化速度情報が付加された8kbit/sの信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、8kbit/sの信号に付加された符号化速度情報により6.4kbit/sの符号化音声信号を認識して、その符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0144】
一方、該当トランクチャネルに対して、6.4kbit/sをベアラ回線に割り当てるよう処理を行うと、セレクタ43に対して、伝送速度復元部19が出力する符号化音声信号を選択して出力する指示を出力する。
この結果、DCME103に向けたベアラ回線には6.4kbit/sの伝送速度が割り当てられ、そこに6.4kbit/sの符号化音声信号が乗せられて伝送されることになる。
DCME103では、6.4kbit/sの符号化音声信号を64kbit/sのPCM信号に復号し、そのPCM信号を交換機105を介して電話111に伝える。
【0145】
このように、1リンク目からの符号化音声信号の符号化速度と2リンク目でのベアラ回線への割り当ての関係にて、ベアラ回線に割り当てる符号化音声信号の符号化速度を制御することで、タンデムパススルー機能を備えた可変速度対応のDCMEにおいて、通話品質を劣化させることのない高品質、かつ、高効率な伝送を実現することができる。
なお、上述図1〜3、5〜9に示した音声多重化装置は、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)と各機能を実行するプログラムによって実現することができる。
【0146】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、疑似音声信号に含まれている符号化速度情報を参照して、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号又は速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号を選択して伝送路に出力するように構成したので、タンデムパススルー機能を有する場合でも、実際の符号化音声信号の伝送速度とベアラ回線上での割当伝送速度の不一致が発生することを防止することができるようになり、その結果、通話品質の劣化を防止して、高品質な伝送を実現することができる効果がある。
【0147】
この発明によれば、パススルー動作中のトランクチャネルを示すメッセージを伝送路から受けると、そのメッセージが示すトランクチャネルにおける符号化音声信号の伝送速度を所定の速度に固定するように構成したので、タンデムパススルー機能を有する場合でも、実際の符号化音声信号の伝送速度とベアラ回線上での割当伝送速度の不一致が発生することを防止することができるようになり、その結果、通話品質の劣化を防止して、高品質な伝送を実現することができる効果がある。
【0148】
この発明によれば、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のベアラチャネル番号を用いるように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、メッセージを簡単に通知することができる効果がある。
【0149】
この発明によれば、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のトランクチャネル番号を用いるように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、メッセージを簡単に通知することができる効果がある。
【0150】
の発明によれば、装置負荷の負荷量が所定の閾値を超える場合に限り、符号化音声信号の選択処理を実行するように構成したので、通話品質の劣化を防止して、高品質な伝送を実現することができるとともに、高効率な伝送を実現することができる効果がある。
【0151】
この発明によれば、伝送路に割り当てられているメッセージチャネル上のメッセージ数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、装置負荷の負荷量を認定することができる効果がある。
【0152】
この発明によれば、有音状態であるトランクチャネルの個数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、装置負荷の負荷量を認定することができる効果がある。
【0153】
この発明によれば、伝送路のベアラ占有率を基準にして、装置負荷の負荷量を認定するように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、装置負荷の負荷量を認定することができる効果がある。
【0154】
この発明によれば、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号から情報量を削減する情報量削減手段を設け、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号、速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号又は情報量削減手段により情報量が削減された符号化音声信号を選択するように構成したので、通話品質の劣化を防止して、高品質な伝送を実現することができるとともに、高効率な伝送を実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図3】 この発明の参考例1によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図4】 クリークを説明する説明図である。
【図5】 この発明の参考例2によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態6によるディジタル回線多重化装置を示す構成図である。
【図10】 可変速度対応DCMEを示す構成図である。
【図11】 DCMEがベアラ回線に出力する信号のフレーム構成例を示す説明図である。
【図12】 ネットワーク構成例を示すシステム構成図である。
【図13】 タンデムパススルー機能を備えた音声ATM伝送装置を示す構成図である。
【図14】 交換機と音声ATM伝送装置の接続例を示す説明図である。
【図15】 伝送速度復元部により出力された符号化音声信号を示す説明図である。
【符号の説明】
1 有音判定部、2 信号識別部、3 音声符号化部、4 割当制御部(音声信号抽出手段、速度固定手段)、5 メッセージ生成部、6 多重化部(音声信号出力手段)、7 分離部、8 メッセージ解読部、9 音声復号部、11 疑似音声信号生成部(ダミーデータ付加手段)、12 第2のコンフォートノイズ発生部、13 第1のパターン挿入部、14 セレクタ、15 第2のパターン挿入部、16 セレクタ、17 第1のパターン検出部、18 第2のパターン検出部、19 伝送速度復元部(音声信号抽出手段)、20 セレクタ(音声信号出力手段)、21 第1のコンフォートノイズ発生部、22 セレクタ(音声信号出力手段)、30 符号化速度情報付加部(速度識別情報付加手段)、31 疑似音声信号制御情報抽出部、32 セレクタ(音声信号出力手段)、33 疑似音声信号制御情報挿入部(ダミーデータ付加手段)、34 タンデム通知メッセージ発生部(メッセージ通知手段)、35 第1のメッセージ生成部、36 第2のメッセージ生成部、37 ビットバンク生成部、38 ビットバンク解読部、39 メッセージ数監視部、40 有音チャネル数監視部、41 ベアラ占有率監視部、42 符号化速度変換部(情報量削減手段)、43 セレクタ(音声信号出力手段)。

Claims (9)

  1. 符号化音声信号をパススルー伝送するタンデムパススルー機能を有するとともに、その符号化音声信号の伝送速度を装置負荷に応じて変更する速度可変機能を有するディジタル回線多重化装置において、伝送路から符号化音声信号を入力すると、その符号化音声信号に符号化速度情報を含むダミーデータを付加して、所定の伝送速度を有する疑似音声信号を生成し、その疑似音声信号を中継交換機に出力するダミーデータ付加手段と、上記中継交換機から疑似音声信号を入力すると、その疑似音声信号から符号化音声信号を抽出する音声信号抽出手段と、上記音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号に速度識別情報を付加する速度識別情報付加手段と、その疑似音声信号に含まれている符号化速度情報を参照して、上記音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号又は上記速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号を選択して伝送路に出力する音声信号出力手段とを設けたことを特徴とするディジタル回線多重化装置。
  2. 符号化音声信号をパススルー伝送するタンデムパススルー機能を有するとともに、その符号化音声信号の伝送速度を装置負荷に応じて変更する速度可変機能を有するディジタル回線多重化装置において、パススルー動作中のトランクチャネルを示すメッセージを伝送路に出力するメッセージ通知手段と、上記伝送路からメッセージを受けると、そのメッセージが示すトランクチャネルにおける符号化音声信号の伝送速度を所定の速度に固定する速度固定手段とを設けたことを特徴とするディジタル回線多重化装置。
  3. メッセージ通知手段は、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のベアラチャネル番号を用いることを特徴とする請求項2記載のディジタル回線多重化装置。
  4. メッセージ通知手段は、メッセージを通知する際、伝送路に割り当てられているメッセージチャネルの中のトランクチャネル番号を用いることを特徴とする請求項2記載のディジタル回線多重化装置。
  5. 音声信号出力手段は、装置負荷の負荷量が所定の閾値を超える場合に限り、符号化音声信号の選択処理を実行することを特徴とする請求項1記載のディジタル回線多重化装置。
  6. 音声信号出力手段は、伝送路に割り当てられているメッセージチャネル上のメッセージ数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定することを特徴とする請求項記載のディジタル回線多重化装置。
  7. 音声信号出力手段は、有音状態であるトランクチャネルの個数を基準にして、装置負荷の負荷量を認定することを特徴とする請求項記載のディジタル回線多重化装置。
  8. 音声信号出力手段は、伝送路のベアラ占有率を基準にして、装置負荷の負荷量を認定することを特徴とする請求項記載のディジタル回線多重化装置。
  9. 音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号から情報量を削減する情報量削減手段を設け、音声信号出力手段は、音声信号抽出手段により抽出された符号化音声信号、速度識別情報付加手段により速度識別情報が付加された符号化音声信号又は上記情報量削減手段により情報量が削減された符号化音声信号を選択することを特徴とする請求項1記載のディジタル回線多重化装置。
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