JP3761740B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに係り、特に通常撮影モードと、レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
写真撮影には、銀塩フィルムを用いる在来のカメラ、いわゆる銀塩カメラ、が従来から広く使用されている。一方、近年、ディジタルカメラ等と称され、被写体像を、例えばCCD(電荷結合素子)撮像素子等の固体撮像素子により撮像し、被写体の静止画像(スティル画像)または動画像(ムービー画像)の画像データを得て、いわゆるPCカード等のIC(集積回路)カードまたはビデオフロッピーディスク等にディジタル的に記録するタイプの電子カメラが急速に普及しつつある。
【0003】
このような電子カメラおよび在来の銀塩カメラのいずれにおいても、被写体距離を計測する測距機能を搭載し、さらには該測距機能を用い撮影レンズの繰り出し量を自動制御して、所望の被写体に自動的に合焦させるオートフォーカス(以下、「AF」と称する)機能を搭載したものが多い。
また、カメラには、通常撮影の至近距離よりも近接して被写体をとらえ、被写体をクローズアップした写真を撮影するいわゆるマクロ撮影機能、すなわち近接撮影機能を備えたものもある。このような、近接撮影機能は、人物のみならず、草花、小動物、商品あるいは書類等のクローズアップにも用いられ、カメラに付加的な用途を与えるものとなっている。
【0004】
一般に、近接撮影は、例えば特開平10−325972号公報に示されるように、通常撮影よりもレンズの繰り出し量を大きくして、近接した被写体に対しても合焦するようにし、さらに、このような近接距離では、被写界深度が浅くなるため、絞りを絞り込むことにより可能とする。
ところが、このような近接撮影のための機構は、カメラの複雑化および大型化を招くため、いわゆるコンパクトカメラ等のように安価なカメラに搭載することは容易ではない。ところが、この種の安価な撮影レンズを用いるカメラほど、通常撮影の撮影可能範囲の最近点が遠く、特別な被写体でなく、通常の被写体であっても、より近接して被写体を撮影したいことが少なくない。
【0005】
そこで、特開平5−313223号公報に示されるように、撮影レンズ位置を通常撮影における最近撮影距離状態にセットして、絞りを通常撮影よりも小絞りとして被写界深度を深くすることにより、近接撮影を可能にする機能を持たせたカメラがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、この種のカメラでは、選択設定操作可能な撮影モードの一つとして近接撮影モードが実現され、この近接撮影モードを選択した際に、レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させて、絞り値を通常撮影モードよりも小絞りに設定して被写界深度を深くする。すなわち、この種の近接撮影機能を有するカメラにおいては、被写体が上記被写界深度内に存在する場合において、ピントの合った(合ったように見える)写真を得ることができる。しかし、被写体が上記被写界深度外の場合は、ピンぼけ写真となってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、AF機能を利用して、被写体が、被写界深度内である場合にのみ撮影可能とし、被写界深度外の場合は、撮影動作を禁止することにより、常に適切に合焦した撮影を行うことを可能とする近接撮影機能を有するカメラを提供することを目的としている。
【0007】
本発明の請求項1の目的は、特に、被写界深度外または撮影可能範囲外の被写体を合焦しないまま、そのことを知らずに撮影してしまったり、不適切な撮影モードのまま不用意に撮影するなどの誤操作を防止すると共に、測距に失敗しても撮影し得るようにすることにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で撮影禁止状態を目視により把握し得るようにすることにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で目視により撮影禁止状態を把握し得るようにすることにある。
【0008】
発明の請求項の目的は、特に、測距に失敗していることを目視により予め認識することができるようにすることにある。
発明の請求項の目的は、特に、ストロボモードとの組合せ等の煩わしさをなくし無難な近接撮影を可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係るカメラは、上述した目的を達成するために、
通常撮影モードと、
レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを有するカメラにおいて、
被写体距離に対応する測距データを得る測距手段と、
前記測距手段から出力される測距データを距離データに変換する距離演算手段と、
ユーザーに対して警告を表示する警告表示手段と、
前記近接撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと被写界深度情報とを比較する被写界深度判定手段と、
前記通常撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと撮影可能範囲とを比較する撮影可能範囲判定手段と、
前記被写界深度判定手段が、前記測距データが被写界深度外と判定した場合、または、前記撮影可能範囲判定手段が、前記測距データが撮影可能範囲外であると判定した場合には、前記警告表示手段に第1の警告表示を行い、撮影動作を禁止し、前記測距手段が測距失敗した場合には、前記警告表示手段に第2の警告表示を行い、撮影動作を許可する制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載した本発明に係るカメラは、
記カメラは、レリーズボタンの操作量に応じて1段目の第1レリーズ操作と2段目の第2レリーズ操作との2段操作可能なレリーズ手段と、
前記レリーズ手段の第1レリーズ操作により、前記測距手段による測距動作を行わせ、前記第2レリーズ操作により、撮影動作に入るとともに、前記第1レリーズ操作の状態で、前記被写界深度判定手段が距離データと被写界深度情報とを比較し、被写界深度外と判定した合に前記第1の警告表示を行うこ
を特徴としている。
【0011】
請求項3に記載した本発明に係るカメラは、
記警告表示手段は、発光表示部の点滅表示により前記警告表示を行うこ
を特徴としている
【0012】
求項に記載した本発明に係るカメラは、
前記第1の警告表示と前記第2の警告表示は、発光表示部の点滅表示の周期が異なること
を特徴としている。
【0013】
求項に記載した本発明に係るカメラは、
前記近接撮影モードにおいて、ストロボを常時発光とすることを特徴としている。
【0014】
【作用】
すなわち、本発明にるカメラは、モード設定操作により、選択設定し得る撮影モードとして、通常撮影モードと、レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを含み、測距手段により得られる被写体の測距データを距離演算手段により距離データに変換し該距離データと被写界深度情報とを被写界深度判定手段が比較して、前記距離データが被写界深度外であれば、制御手段が撮影動作を禁止する。
このような構成により、AF機能を利用して、被写体が、被写界深度内である場合に撮影可能とし、被写界深度外の場合は、撮影動作を禁止することにより、常に適切に合焦した撮影を行うことが可能となり、特に、被写界深度外の被写体を合焦しないまま撮影してしまったり、不適切な撮影モードのまま不用意に撮影するなどの誤操作を防止することが可能となる。
【0015】
また、本発明にるカメラは、レリーズ手段を、レリーズボタンの操作量に応じて1段目の第1レリーズ操作と2段目の第2レリーズ操作との2段操作可能とし、且つ前記レリーズ手段の第1レリーズ操作により、前記測距手段による測距動作を行わせ、前記第2レリーズ操作により、撮影動作に入るとともに、前記第1レリーズ操作の状態で、前記距離データが前記被写界深度外であると被写界深度判定手段が判定した場合は、所定の警告表示を行うべく制御手段により制御する。
このような構成により、特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で撮影禁止状態を把握し得るようにする。
【0016】
本発明にるカメラは、前記制御手段が、発光表示部の点滅表示により前記警告表示を行う手段を含む。
このような構成により、特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で目視により撮影禁止状態を把握し得るようにする。
本発明にるカメラは、前記制御手段が、前記測距手段により正常な測距結果が得られない場合には、撮影を許可する手段を含む。
このような構成により、特に、測距できない被写体が被写界深度内に位置している場合にも撮影し得るようにする。
【0017】
本発明にるカメラは、前記制御手段が、前記測距手段により正常な測距結果が得られない場合には、前記警告表示を行う警告表示手段を含む。
このような構成により、特に、測距に失敗していることを予め認識することができるようにする。
本発明にるカメラは、前記制御手段が、前記測距手段により正常な測距結果が得られない場合には、前記距離データが前記被写界深度外である場合とは異なる点滅周期で前記警告表示を行う手段を含む。
このような構成により、特に、測距に失敗していることを目視により予め認識することができるようにする。
【0018】
本発明にるカメラは、前記制御手段が、通常撮影モードにおける最短撮影距離を、近接撮影モードにおける許容被写界深度の遠距離側とみなす手段を含むように構成してもよい
このような構成にした場合には、特に、被写界深度内であっても、通常撮影可能な範囲内の場合には通常撮影で撮影することが望ましいため、そのような場合に撮影を禁止することができるようにする。
【0019】
本発明にるカメラは、近接撮影可能なレンズ位置として、通常撮影モードにおける最短撮影距離と同等のレンズ位置を用いる手段を含む。
このような構成にした場合、特に、鏡胴の最大移動量を通常撮影時と同じとして、鏡胴設計を容易にし、コストダウンを達成することにある。
本発明にるカメラは、前記近接撮影モードにて、ストロボを常時発光とし、且つシャッタスピードを手ぶれによる影響が最小となるシャッタスピードに対応する固定秒時に設定する手段を含む。
このような構成により、特に、ストロボモードとの組合せ等の煩わしさをなくし無難な近接撮影を可能とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のカメラを詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るカメラの構成を示している。
図1に示すカメラは、時計機能および近接撮影機能が組み込まれている。図1のカメラは、カメラ制御部1、電源2、第1の発振器3、第2の発振器4、測光部5、AF測距部6、ストロボユニット7、ディスプレイ8、記憶部9、鏡胴駆動部10、フィルム給送制御部11、第1レリーズスイッチSW1、第2レリーズスイッチSW2、撮影モードスイッチSW3、時計モードスイッチSW4、時計セレクトスイッチSW5および時計セットスイッチSW6を具備している。
【0021】
カメラ制御部1は、いわゆるCPU(中央処理装置)であり、距離演算手段、撮影動作を禁止する手段および制御手段を構成する。該カメラ制御部1は、第1レリーズスイッチSW1、第2レリーズスイッチSW2、撮影モードスイッチSW3、時計モードスイッチSW4、時計セレクトスイッチSW5および時計セットスイッチSW6等の各スイッチの動作に応答し、電源入力端VCCとグラウンドコモン端子GCとの間に与えられる電源2の出力を用いて、カメラ機能部分を含むシステム全体を制御する。
【0022】
電源2は、電池等からなる直流電源であり、出力電圧をカメラ制御部1に供給する。第1および第2の発振器3および4は、2系統クロックを発生する発振器であり、これら第1および第2の発振器3および4の動作は、カメラ制御部1により制御される。
第1の発振器3は、セラミック振動子X1、コンデンサC1およびC2を有するセラミック発振器である。該第1の発振器3は、システムの動作待機状態等においてカメラ制御部1により用いられるが、システムの休止状態では使用されず、カメラ制御部1の制御により停止される。
【0023】
第2の発振器4は、水晶振動子X2、抵抗R、コンデンサC3およびC4を有する水晶発振器であり、システムの動作待機状態および休止状態の何れにおいても動作してカメラ制御部1に計時クロックを供給する。該第2の発振器4は、カレンダ/時計表示のための計時用の発振器であり、安定な発振周波数で発振する。
測光手段を構成する測光部5は、例えば自動露出制御(AE)のための測光用IC(集積回路)からなり、カメラ制御部1により制御されて撮影視野内の被写体等の光量を計測する。測距手段を構成するAF測距部6は、例えばマルチエリアオートフォーカス等のオートフォーカス(AF)のための測距用IC(集積回路)からなり、オートフォーカス制御のため、カメラ制御部1により制御されて、撮影視野内における被写体距離を計測する。
【0024】
この場合、AF測距部6は、複数の測距領域を測距する、いわゆるマルチエリア測距システムを用いている。マルチエリア測距動作では、複数領域、例えば7領域の測距を行い、最も近距離を測距した領域の測距情報を採用するなどする。ストロボユニット7は、被写体光量が不足するときまたは撮影視野の特定の被写体を照明したいときに、カメラ制御部1により制御されて発光する。カメラ制御部1は、近接撮影モードが選択されているときは、常に、ストロボユニット7が発光するように制御する。カメラ制御部1は、ストロボ使用の場合に、ストロボユニット7の充電状態を確認し、充電レベルが低い場合は充電する。
【0025】
表示手段を構成するディスプレイ8は、例えば液晶表示素子(LCD)等からなり、カメラ制御部1により制御されて当該カメラの各種状態を表示する。ディスプレイ8により表示される内容には、例えばカメラ制御部1内の計時部により得られるカレンダ/時計情報を表示するカレンダ/時計表示、撮影済みコマ数または未撮影残コマ数等のようなフィルムカウンタのカウント値を表示するフィルムカウンタ表示、設定されている撮影モードを示すシンボルマークを表示する撮影モードマーク表示、および電源2の電池残量が充分であるか否かをシンボルマークにより表示するバッテリーマーク表示などがある(図6〜図10参照)。
【0026】
記憶部9は、例えばEEPROM(電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ)等からなる電子的に消去・書換え可能で且つ不揮発性のメモリであり、システム出荷前の調整値等を格納する。
第1レリーズスイッチSW1および第2レリーズスイッチSW2は、2段動作のレリーズボタン(図示せず)の押し込み深さに応じた第1段目および第2段目の2段階の操作により、重畳的に動作し、操作時のみオンとなる自己復帰型のスイッチである。すなわち、レリーズボタンを浅く押し込むと、第1レリーズスイッチSW1がオンとなり、さらにレリーズボタンを深く押し込むと第1レリーズスイッチSW1がオンのまま第2レリーズスイッチSW2がオンとなり、レリーズボタンを放すと、第2レリーズスイッチSW2および第1レリーズスイッチSW1が共にオフとなる。
【0027】
また、レリーズボタンを浅く押し込んで、第1レリーズスイッチSW1がオンとなった状態で、レリーズボタンをさらに押し込まずに放すと第1レリーズスイッチSW1がオフとなる。
カメラ制御部1は、第1レリーズスイッチSW1のオン動作に応答して、測光部5およびAF測距部6のそれぞれにおける測光結果および測距結果から、自動露出(AE)演算処理およびオートフォーカス(AF)演算処理を行って、シャッタ開時間(開/閉タイミング)、ストロボ発光時間、およびストロボ発光タイミング等を決定する。また、カメラ制御部1は、オートフォーカス演算処理によって求められる距離データを、フォーカス動作のための撮影レンズの繰り出しステップ数に変換させるフォーカス演算処理を行い、その演算結果に従って、鏡胴駆動部10を制御して撮影レンズ鏡胴を駆動するフォーカス動作を実行する。
【0028】
また、カメラ制御部1は、第2レリーズスイッチSW2のオン動作により、上述した自動露出演算処理で算出されたシャッタ開時間を使用して、シャッタ動作を制御するとともに、ストロボ使用時には、同様に算出された発光時間および発光タイミングをもとにしてストロボユニット7を駆動して、ストロボ発光制御を行う。このような撮影動作の後、カメラ制御部1は、鏡胴駆動部10を介して撮影レンズ鏡胴を待機位置に戻し、且つフィルム給送制御部11によりフィルムを1コマぶん給送する。
【0029】
鏡胴駆動部10は、撮影レンズ鏡胴を駆動するためのステッピングモータ等のモータおよびシャッタを駆動するためのモータ等を含み、フォーカス動作に際してのオートフォーカス演算等に基づくカメラ制御部1による撮影レンズ繰り出しステップ数および待機位置への駆動ステップ数に従って撮影レンズ鏡胴を駆動する。撮影レンズ鏡胴には、撮影レンズおよびシャッターの他に、撮影レンズ鏡胴の現在位置を検出するための位置検出器、撮影レンズ鏡胴の移動量を検出するための移動量検出器、シャッタのトリガー検出用のトリガー検出器および絞り機構などが内蔵されている。
【0030】
フィルム給送制御部11は、フィルムを給送するためのモータおよびフィルムの移動量を検出するための検出器等が内蔵されており、カメラ制御部1により駆動されて、撮影動作終了時に、1コマぶんフィルムを給送するとともに、フィルムの全コマ撮影終了時にフィルムの巻き戻し駆動を行う。
撮影モードスイッチSW3は、操作時にのみオンとなる自己復帰形のスイッチからなり、撮影者が撮影シーン等に基づき所望に応じて当該カメラの撮影モードを切り替え設定するためのスイッチである。この撮影モードスイッチSW3の押操作によりオン/オフ動作を繰り返すことによって、撮影モードを順次切替え選択する。
【0031】
例えば、通常撮影モードは、マルチエリアオートフォーカスの低輝度自動発光モード、つまり、マルチエリア測距によるオートフォーカスを行って被写体が低輝度時にはストロボを発光させるモードであるが、この通常撮影モード−シングルAF撮影モード(シングルエリア測距によるオートフォーカス)−遠景撮影モード−近接撮影モード−通常撮影モードと、各撮影モードを順次サイクリックに繰り返し選択する。
時計モードスイッチSW4は、当該カメラのカレンダ/時計の表示モードを切り替え設定するためのスイッチであり、押操作によりオン/オフ動作を繰り返すことによって、例えば、ディスプレイ8に、2桁ずつの数字により年月日表示−月日年表示−日月年表示−日時分表示−年月日表示と、各表示モードが順次サイクリックに繰り返し選択される。
【0032】
時計セレクトスイッチSW5および時計セットスイッチSW6は、カレンダ/時計表示の修正設定用のスイッチである。時計セレクトスイッチSW5は、操作時にのみオンとなる自己復帰形のスイッチからなり、該時計セレクトスイッチSW5を操作する毎にカレンダ/時計表示部の年、月、日、時および分の各項目が順次選択され、選択された項目が点滅表示される。時計セットスイッチSW6は、操作時にのみオンとなる自己復帰形のスイッチからなり、時計セレクトスイッチSW5によって選択されて点滅表示状態にある項目についてのみ有効で、該時計セットスイッチSW6のオン操作により、点滅表示状態にある項目が+1(インクリメント)される。
【0033】
ディスプレイ8は、図6に示すような表示パターンを有し、図7、図8、図9および図10に、それぞれ通常撮影モード、シングルAFモード、遠景撮影モードおよび近接撮影モードの各表示状態の一例を示す。
すなわち、図7では特別な表示をしないことにより標準撮影モードであることを示し、図8では、枠線のほぼ中央に小さな丸印を表示することによりシングルAFモードを示し、図9では枠線の中に山並みを表示することにより遠景撮影モードを示し、図10では花の図案を表示することにより近接撮影モードを示している。
【0034】
上述したカメラにおける動作について、図2〜図10を参照して説明する。
カメラ制御部1は、各スイッチSW1〜SW6による操作入力に応答し、各スイッチSW1〜SW6に対応する動作を制御する。レリーズボタンの第1段操作により、第1レリーズスイッチSW1のオン信号がカメラ制御部1に入力されると、カメラ制御部1は、第1レリーズスイッチオン処理に入る。
【0035】
図2は、第1レリーズスイッチオン処理のフローチャートを示している。第1レリーズスイッチオン処理が開始されると、カメラ制御部1は、電源2により正常動作に必要な電力が供給されているか否か、つまり電池残量、を確認するバッテリーチェック動作を行う(ステップS1)。ステップS1におけるバッテリーチェックの結果を判別し(ステップS2)、電源2により供給される電力が不足しているときは、レリーズ禁止処理(ステップS3)を経て処理を終了する。この場合には、カメラ制御部1は、レリーズロックとして、レリーズ動作を抑止し、不動作とする。このバッテリーチェック動作およびカレンダ/時計表示用の計時動作は、電源2の電力が不足していても動作可能とするため、わずかな電力で動作するようにしておく。なお、このとき、後述するように、例えば一種のステータスフラグ等のレリーズ禁止情報を設定しておくようにしても良い。
【0036】
ステップS2のバッテリー電力の判別の結果、電源2の電力が、当該カメラの正常作動に必要な電力に達している場合には、カメラ制御部1は、測光部5を制御して、被写体光量を計測する測光動作を行う(ステップS4)。続いて、カメラ制御部1は、測光結果として得られる被写体輝度に基づく自動露出(AE)演算処理を行い、シャッタ開時間と、絞りと、必要に応じてストロボ発光時間および発光タイミングの少なくともいずれかとを決定する(ステップS5)。
【0037】
次に、カメラ制御部1は、測距手段としてのAF測距部6を制御して、被写体距離を計測し(ステップS6)、距離演算手段によりその測距結果に応じて距離データに変換する測距演算処理を行い、図示していない撮影レンズを被写体に合焦させるための繰り出し量を求める(ステップS7)。この測距および測距演算動作では、例えばマルチエリアAFによる低輝度自動発光モードの通常撮影モードの場合には、7個の測距領域についての測距を行い、それらのうちの最も近距離と計測された測距領域の測距結果を採用して、レンズ繰り出し量を求める。
【0038】
次に、カメラ制御部1は、ステップS6およびS7における測距が適正に行われたか否か、つまり、例えば異常な測距結果が得られていないかなどを判別し(ステップS8)、測距に失敗してなければ、近接撮影モードか否かを調べ(ステップS9)、近接撮影モードであれば、測距結果から距離演算手段により距離データを算出して、被写界深度判定手段により被写界深度内か否かの判定を行う(ステップS10)。
【0039】
測距結果が被写界深度内であると判定された場合は、カメラ制御部1は、合焦表示発光ダイオードAFLED(図示していない)を点灯させる(ステップS11)。ステップS10で、被写界深度判定手段により被写界深度外と判定された場合は、カメラ制御部1は、合焦表示発光ダイオードAFLEDを第1の警告表示として2Hz周期で点滅させ(ステップS12)、ステータスフラグ等によりレリーズ禁止情報を設定する(ステップS13)。
また、ステップS9において、近接撮影モードでないと判定された場合には、カメラ制御部1における撮影可能範囲判定手段は、当該モードにおける撮影可能範囲内であるか否かを判定し(ステップS14)、撮影可能範囲内であれば、合焦表示発光ダイオードAFLEDを点灯させる(ステップS15)。ステップS14で、撮影可能範囲外と判定された場合は、カメラ制御部1は、合焦表示発光ダイオードAFLEDを第1の警告表示として2Hz周期で点滅させ(ステップS16)、ステータスフラグ等によりレリーズ禁止情報を設定する(ステップS17)。
【0040】
ステップS8において測距に失敗したと判定された場合には、カメラ制御部1は、合焦表示発光ダイオードAFLEDを第2の警告表示として8Hz周期で点滅させる(ステップS18)。すなわち、合焦表示発光ダイオードAFLEDは、被写界深度内または撮影可能範囲内であれば点灯し、そうでなければ点滅する。また、被写界深度外および撮影可能範囲外の場合には、レリーズ禁止情報をセットして、合焦表示発光ダイオードAFLEDを第1の警告表示として2Hzの周期で点滅させ、被写界深度内、撮影可能範囲内および測距失敗の場合には、レリーズ禁止情報はセットせず、測距に失敗した場合には合焦表示発光ダイオードAFLEDを第2の警告表示として8Hzの周期で点滅する。これら2つの状態、即ち被写界深度外および撮影可能範囲外の状態と測距失敗の状態とは、合焦表示発光ダイオードAFLEDの点滅周期で区別することができる。
【0041】
次に、近接撮影モードの場合は、外光輝度にかかわらず小絞りに設定するためストロボを発光させるとともに、その他の撮影モードの場合にもストロボを発光させる場合があるため、カメラ制御部1は、ストロボを発光させるか否か、およびストロボを発光させる場合には、ストロボ電源の充電レベルが所定レベル以下か否かに基づいて充電する必要があるか否かを調べる(ステップS19)。カメラ制御部1は、ストロボ電源の充電の必要がある場合は充電を行う(ステップS20)。
【0042】
次に、再度近接撮影モードか否かを調べ(ステップS21)、近接撮影モード以外では、カメラ制御部1は、測距演算により得られた測距値をフォーカス動作のための撮影レンズ鏡胴の繰り出し量を規定するステッピングモータの繰り出しステップ数に変換させるフォーカス演算処理を行う(ステップS22)。そして、カメラ制御部1は、ステップS22により得られた繰り出しステップ数に従って鏡胴駆動部10を介して、撮影レンズ鏡胴を繰り出して、測距された被写体に合焦させるフォーカス動作を行う(ステップS23)。ステップS21において、近接撮影モードと判定された場合には、モード設定時にレンズ位置を移動済みであるためレンズ鏡胴の駆動は行わない。
【0043】
以上により、第1レリーズスイッチオンの処理は終了し、第2レリーズスイッチSW2がオンとされるか第1レリーズスイッチSW1がオフとされるかするのを待つ。第1レリーズスイッチSW1をオフとした場合には、第1レリーズオフ処理が実行され、カメラ制御部1は、合焦表示発光ダイオードAFLEDを消灯し、レンズ鏡胴を待機位置に戻す。
第1レリーズスイッチオンの処理の終了に続いて、レリーズボタンがさらに押し込まれて、第2レリーズスイッチSW2がオンとされると、図3に示す第2レリーズスイッチオン処理が実行される。
【0044】
図3は、第2レリーズスイッチオン処理のフローチャートを示しており、第1レリーズスイッチSW1がオンとなっている状態で、カメラ制御部1において第2レリーズスイッチSW2のオン入力が検出されると、この第2レリーズスイッチオン処理が起動される。第2レリーズオン処理が開始されると、カメラ制御部1は、まず、レリーズ禁止情報が設定されているか否かを判定し(ステップS31)、ステータスフラグ等にレリーズ禁止情報がセットされている場合には、第2レリーズスイッチオン処理、すなわち撮影動作、を行わずに処理を終了する。ステップS31において、ステータスフラグ等にレリーズ禁止情報がセットされていないと判定され、撮影が許可された場合には、カメラ制御部1は、図2のステップS5のAE演算処理により算出されたシャッタ開時間に従って、シャッタ制御を行ってシャッタを開閉動作させ、またストロボ使用時には、AE演算処理により算出された発光時間または発光タイミングに従ってストロボ発光制御を行う(ステップS32)。
【0045】
そして、近接撮影モード以外であるか否かを調べ(ステップS33)、近接撮影モードでない場合には、撮影レンズ鏡胴を所定の待機位置に戻し(ステップS34)、フィルムを1コマ分進めるフィルム給送動作を行って(ステップS35)、処理を終了する。ステップS33において、近接撮影モードであると判定された場合には、撮影レンズ位置が通常撮影の最近接位置に固定されているため、ステップS34の撮影レンズ鏡胴の待機位置への移動動作は行わずにスキップして、そのまま、ステップS35のフィルム給送動作を行う。
【0046】
撮影モードスイッチSW3は、ユーザが、撮影シーンに応じて任意に操作して、予め用意されている撮影モードを選択設定するためのスイッチである。この撮影モードスイッチSW3を操作した際には、その都度、図4に示す撮影モードスイッチオン処理が起動される。
通常モードは、マルチエリアAF制御を行い且つ低輝度時にはストロボを自動発光させるマルチエリアAFの低輝度自動発光モードである。この状態では、ディスプレイ8の表示は、図7に示す通常撮影モードを示す表示状態となっている。この状態で撮影モードを1回押すと、カメラ制御部1は、前回は通常モードであるか否かを判別し(ステップS41)、前回は通常モードであれば、適宜選択した単一の測距領域についてのオートフォーカス制御を行うシングルAFモードに設定して、ディスプレイ8の表示を、図8に示すシングルAFモードを示す表示状態に制御して(ステップS42)、処理を終了して待機状態に戻る。
【0047】
撮影モードスイッチSW3をもう一回押すと、カメラ制御部1は、ステップS41では、前回は通常モードでないと判定し、今度は、前回はシングルAFモードであるか否かを判別する(ステップS43)。カメラ制御部1は、前回はシングルAFモードであると判別すれば、遠景モードに設定して、無限遠位置の被写体に合焦するように、撮影レンズ鏡胴の繰り出し量を自動設定して、ディスプレイ8の表示を、図9に示す遠景モードに対応する表示状態に制御して(ステップS44)、処理を終了し待機状態に戻る。
【0048】
撮影モードスイッチSW3をもう一回押すと、カメラ制御部1は、ステップS41では、前回は通常モードでないと判定し、ステップS43では、前回はシングルAFモードでないと判定し、今度は、前回は遠景撮影モードであるか否かを判別する(ステップS45)。カメラ制御部1は、前回は遠景撮影モードであると判別すれば、近接撮影モードに設定して、ディスプレイ8の表示を、図10に示す近接撮影モードに対応する表示状態に制御して(ステップS46)、さらに絞り値を小さな値、例えばF.32相当、に設定し(ステップS47)、撮影レンズ鏡胴を近接撮影可能位置、例えば35cm繰り出し相当に移動させて(ステップS48)、処理を終了する。
【0049】
さらに、撮影モードスイッチSW3をもう一回押すと、カメラ制御部1は、ステップS41では、前回は通常モードでないと判定し、ステップS43では、前回はシングルAFモードでないと判定し、ステップS45で、前回は遠景撮影モードでないと判定すれば、前回は近接撮影モードであるので、今度は通常モードに設定して、マルチエリアAFの低輝度自動発光制御に戻し、撮影モードの表示を図7の状態に戻し(ステップS49)、絞りをリセットし(ステップS50)、撮影レンズ鏡胴を待機位置に戻す(ステップS51)。
【0050】
時計計時動作に係る時計モードスイッチSW4、時計セレクトスイッチSW5および時計セットスイッチSW6は、カメラ制御部1が待機状態にあるときに、スイッチ操作入力を受け付けることが可能であり、ディスプレイ8によるカレンダ/時計表示の設定を変更することができる。
時計モードスイッチSW4は、操作毎に、カメラ制御部1において、図5に示すような表示モードの変更処理を行なわせる。まず、時計モードスイッチSW4が操作されると、カメラ制御部1は、前回の時計表示モード、つまりその時点での時計表示モードが、年月日をこの順序で表示する「年月日モード」であるか否かを判定し(ステップS61)、「年月日モード」であれば、月日年をこの順序で表示する「月日年モード」に時計表示モードを変更し(ステップS62)、待機状態に戻る。
【0051】
時計モードスイッチSW4が操作されたときに、ステップS61で、従前の時計表示モードが、「年月日モード」でないと判定されれば、カメラ制御部1は、月日年をこの順序で表示する「月日年モード」であるか否かを判定し(ステップS63)、前回が「月日年モード」であれば、日月年をこの順序で表示する「日月年モード」に時計表示モードを変更し(ステップS64)、待機状態に戻る。時計モードスイッチSW4が操作されたときに、ステップS61で、従前の時計表示モードが、「年月日モード」でないと判定され、しかもステップS63で、「月日年モード」でないと判定されれば、カメラ制御部1は、日月年をこの順序で表示する「日月年モード」であるか否かを判定し(ステップS65)、「日月年モード」であれば、日時分をこの順序で表示する「日時分モード」に時計表示モードを変更し(ステップS66)、待機状態に戻る。
【0052】
時計モードスイッチSW4が操作されたときに、ステップS61で、従前の時計表示モードが、「年月日モード」でないと判定され、ステップS63で、「月日年モード」でないと判定され、ステップS65で「日月年モード」でないと判定されれば、カメラ制御部1は、年月日をこの順序で表示する「年月日モード」に時計表示モードを変更し(ステップS67)、待機状態に戻る。
すなわち、時計モードスイッチSW4による操作入力毎に、時計表示モードを、年月日表示→月日年表示→日月年表示→日時分表示→年月日表示と逐次繰り返し切換えることができる。
【0053】
時計セレクトスイッチSW5および時計セットスイッチSW6は、カレンダ/時計表示の年、月、日、時および分の修正用のスイッチである。時計セレクトスイッチSW5の操作により、年、月、日、時および分の項目のうちの修正する項目を選択する。すなわち、時計セレクトスイッチSW5を操作すると、修正項目が年→月→日→時→分の順序で逐次選択されて、選択された項目の表示が点減表示となる。時計セットスイッチSW6は、この点滅表示状態において有効となり、該時計セットスイッチSW6の操作入力毎に、点滅表示されている項目の値が+1(インクリメント)される。
【0054】
このように、本発明に係る可能な近接撮影機能を有するカメラは、モード設定操作により、選択設定し得る撮影モードとして、通常撮影モードと、レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを含み、測距手段により得られる被写体の測距データを距離演算手段により距離データに変換し該距離データと被写界深度情報とを比較して、前記距離データが被写界深度外であれば、撮影動作を禁止することにより、AF機能を利用して、被写体が、被写界深度内である場合にのみ撮影可能とし、被写界深度外の場合は、撮影動作を禁止する。
【0055】
すなわち、被写界深度外の被写体を撮影することが効果的に防止され、ピントがぼけた写真を撮影することがなくなる。また、不用意に近接モードで撮影した場合、または、設定したことを忘れてしまった場合に、通常撮影のつもりで撮影しても撮影禁止となるため、誤操作防止になる。したがって、常に適切に合焦した撮影を行うことが可能となり、特に、被写界深度外の被写体を合焦しないまま撮影してしまったり、不適切な撮影モードのまま不用意に撮影するなどの誤操作を防止することができる。
【0056】
また、発光素子の点灯/点滅表示等の警告表示により、撮影禁止状態をレリーズボタンの半押し状態で確認することができる。特に、発光素子の点灯/点滅表示により撮影禁止状態を警告すればレリーズボタンの半押し状態で、正確に視認することができる。また、測距に失敗した場合には、警告はするが撮影を禁止しないようにすることにより、測距できない被写体が被写界深度内に位置している場合にも撮影することができる。この場合にも、測距に失敗したことを警告表示により、例えば目視にて、予め認識することができる。また、近接撮影モードにおいて、被写界深度内であっても、通常撮影範囲内に該当する場合には、通常撮影で撮影したほうが好ましいため、撮影禁止とすることができる。近接撮影時と通常撮影時とで撮影レンズ鏡胴の最大移動量が同じであるため、レンズ鏡胴の設計が容易になり、コストダウンにつながる。
【0057】
近接撮影においては、常にストロボを発光させることにより、ストロボモードとの組合せの煩雑さをなくし、容易に無難な撮影を行うことが可能になる。
なお、本発明は、上述し且つ図面に示す実施の形態にのみ限定されることなく、その要旨を変更しない範囲内で種々変形実施することが可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、
通常撮影モードと、
レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを有するカメラにおいて、
被写体距離に対応する測距データを得る測距手段と、
前記測距手段から出力される測距データを距離データに変換する距離演算手段と、
ユーザーに対して警告を表示する警告表示手段と、
前記近接撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと被写界深度情報とを比較する被写界深度判定手段と、
前記通常撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと撮影可能範囲とを比較する撮影可能範囲判定手段と、
前記被写界深度判定手段が、前記測距データが被写界深度外と判定した場合、または、前記撮影可能範囲判定手段が、前記測距データが撮影可能範囲外であると判定した場合には、前記警告表示手段に第1の警告表示を行い、撮影動作を禁止し、前記測距手段が測距失敗した場合には、前記警告表示手段に第2の警告表示を行い、撮影動作を許可する制御手段と、
を備える構成としたので、
特に、近接撮影モードまたは、通常撮影モードのいずれにおいても測距データが被写界深度外のとき、または測距データが撮影可能範囲外のとき、共通の第1の警告表示と撮影動作の禁止とを行うことでユーザーに近接撮影モードと通常撮影モードの変更を促し、被写界深度外の被写体を合焦しないまま撮影してしまったり、不適切な撮影モードのまま不用意に撮影するなどの誤操作を防止することが可能であり、さらには測距に失敗した場合には、上記第1の警告表示とは異なる第2の警告表示はするが、撮影動作を許可する構成となっているため、測距できない被写体が被写界深度内に位置している場合にも撮影をすることが可能なカメラを提供することができる。
【0059】
また、請求項2に記載の発明によれば、レリーズボタンの操作量に応じて1段目の第1レリーズ操作と2段目の第2レリーズ操作との2段操作可能なレリーズ手段と、
記レリーズ手段の第1レリーズ操作により、前記測距手段による測距動作を行わせ、前記第2レリーズ操作により、撮影動作に入るとともに、前記第1レリーズ操作の状態で、前記被写界深度判定手段が距離データと被写界深度情報とを比較し、被写界深度外と判定した合に前記第1の警告表示を行うように構成したので、
特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で被写界深度外と判定したとき、第1の警告表示により、撮影禁止状態を目視で把握し得るカメラを提供することができる。
【0060】
求項3に記載の発明によれば、前記警告表示手段、発光表示部の点滅表示により前記警告表示を行うように構成したことにより、特に、レリーズボタンの、いわゆる半押し状態で目視により撮影禁止状態を把握し得るカメラを提供することができる
【0061】
求項4に記載の発明によれば、前記 1 の警告表示と前記第2の警告表示は、発光表示部の点滅表示の周期が異なるようにしたので、特に、測距に失敗したのか、近接撮影時に被写体が被写界深度外なのか通常撮影時に撮影可能範囲外なのかが目視により予め認識し得るカメラを提供することができる。
【0063】
求項5に記載の発明によれば、接撮影モードにおいて、ストロボを常時発光するようにしたので、特に、ストロボモードとの組合せ等の煩わしさをなくし無難な近接撮影を可能とするカメラを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るカメラの機能構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のカメラの撮影における第1レリーズスイッチオン時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1のカメラの撮影における第2レリーズスイッチオン時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図1のカメラにおける撮影モードスイッチ操作時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1のカメラにおける時計モードスイッチ操作時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1のカメラの表示部の表示パターンを説明するための模式図である。
【図7】図1のカメラの表示部の撮影モードとして通常モードを選択した場合における表示状態を説明するための模式図である。
【図8】図1のカメラの表示部の撮影モードとしてシングルAFモードを選択した場合における表示状態を説明するための模式図である。
【図9】図1のカメラの表示部の撮影モードとして遠景モードを選択した場合における表示状態を説明するための模式図である。
【図10】図1のカメラの表示部の撮影モードとして近接モードを選択した場合における表示状態を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 カメラ制御部(CPU)
2 電源
3 第1の発振器
4 第2の発振器
5 測光部
6 AF測距部
7 ストロボユニット
8 ディスプレイ(LCD)
9 記憶部(EEPROM)
10 鏡胴駆動部
11 フィルム給送制御部
SW1 第1レリーズスイッチ
SW2 第2レリーズスイッチ
SW3 撮影モードスイッチ
SW4 時計モードスイッチ
SW5 時計セレクトスイッチSW5
SW6 時計セットスイッチSW6
X1 セラミック振動子
X2 水晶振動子
R 抵抗
C1〜C4 コンデンサ

Claims (5)

  1. 通常撮影モードと、
    レンズ位置を近接撮影可能な位置に移動して固定させ、且つ絞り値を前記通常撮影モードよりも小絞り設定として被写界深度を深くすることにより近接撮影を可能とする近接撮影モードとを有するカメラにおいて、
    被写体距離に対応する測距データを得る測距手段と、
    前記測距手段から出力される測距データを距離データに変換する距離演算手段と、
    ユーザーに対して警告を表示する警告表示手段と、
    前記近接撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと被写界深度情報とを比較する被写界深度判定手段と、
    前記通常撮影モードにおいて、前記距離演算手段により算出される距離データと撮影可能範囲とを比較する撮影可能範囲判定手段と、
    前記被写界深度判定手段が、前記測距データが被写界深度外と判定した場合、または、前記撮影可能範囲判定手段が、前記測距データが撮影可能範囲外であると判定した場合には、前記警告表示手段に第1の警告表示を行い、撮影動作を禁止し、前記測距手段が測距失敗した場合には、前記警告表示手段に第2の警告表示を行い、撮影動作を許可する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 記カメラは、レリーズボタンの操作量に応じて1段目の第1レリーズ操作と2段目の第2レリーズ操作との2段操作可能なレリーズ手段と、
    前記レリーズ手段の第1レリーズ操作により、前記測距手段による測距動作を行わせ、前記第2レリーズ操作により、撮影動作に入るとともに、前記第1レリーズ操作の状態で、前記被写界深度判定手段が距離データと被写界深度情報とを比較し、被写界深度外と判定した合に前記第1の警告表示を行うこ
    を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 記警告表示手段は、発光表示部の点滅表示により前記警告表示を行うこ
    を特徴とする請求項1または2に記載のカメラ。
  4. 前記第1の警告表示と前記第2の警告表示は、発光表示部の点滅表示の周期が異なること
    を特徴とする請求項3に記載のカメラ。
  5. 前記カメラは、前記近接撮影モードにおいて、ストロボを常時発光とすること
    を特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のカメラ。
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