JP3758920B2 - 石炭粉砕性自動推定装置 - Google Patents

石炭粉砕性自動推定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭粉砕装置における石炭粉砕性自動推定装置に係り、特に性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置における石炭性状の自動推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭粉砕装置において、石炭化度の低い石炭は粉砕しやすいが、微粉砕しにくい。石炭化が進むと次第に粉砕し易くなり、さらに進むとまた粉砕しにくくなる。一般に水分、灰分が多いものは粉砕しにくい。
【0003】
図13は本発明が適用される石炭粉砕装置(以下石炭粉砕装置を形容詞的に証する場合ミルという)の構成図を示す。
本装置の構成をその作用に沿って説明するに、石炭(原炭)は、石炭粉砕装置100上部から中央に挿設された給炭管1を通って石炭粉砕装置内底部に設けた回転テーブル2上に落下し、該回転テーブル2の回転による遠心力により外周部へと運ばれる。
【0004】
前記回転テーブル2の外周部に設けた複数のロール3は、加圧装置4のミル加圧装置の油圧13によりテーブル2に押しつけられており、このロール3と回転テーブル2間において石炭の粉砕が行なわれる。微粉砕された石炭は、一次空気(熱空気)5により上部へ噴き上げられる。この一次空気5は、石炭の搬送と乾燥の役割を持っている。噴き上げられた微粉炭は、比較的粗い粒子は、回転テーブル2上に落下し、再粉砕され、比較的細かい粒子のみ、石炭粉砕装置100上部に設けた回転分級器6へと導かれる。ここで、さらに粗い粒子と細かい粒子が再分級され、比較的細かい粒子である微粉炭7のみ、分級器6を通過し、バーナ(不図示)に供給される。
【0005】
かかる、石炭性状の固さを表す指標である石炭の粉砕性(HGI)の試験方法はオフラインではボールミル法とハードグローブ法があるが、ボイラ運転中のオンラインで計測することが困難であり、僅かに図13に示す装置が存在するのみである。
【0006】
図14において、操作量調節器102よりの最適操作量u及び石炭粉砕性推定器105よりのパラメータθを入力信号として、ミル動特性モデル103で得られたバーナ入口微粉炭流量推定値χを減算器101に入力して目標値との偏差を求め、該偏差を操作量調節器102に投入して最適操作量uを求め、該最適操作量uに基づいて給炭量、分級器回転数、加圧力の制御を行なう。
【0007】
又ミル動特性モデル103よりの出力値として微粉炭流量推定値χともに、ミル差圧予測値y’を得、該ミル差圧予測値y’を減算器104でミルテーブル差圧計測値yとの偏差信号を石炭粉砕性推定器105に投入してパラメータθを求めている。
【0008】
しかしながら、かかる従来技術においても、ミル動特性モデルが性状の異なる石炭を変動が大きいミルの差圧を用いて精度良く推定するには、かなりの労力を必要とする。
この為多炭種石炭焚きボイラにおいては、複数台の石炭粉砕装置から微粉砕された石炭(微粉炭)が燃料としてバーナへ供給される訳であるが、従来の制御装置にあっては、石炭粉砕性(HGI)によるミル実容量の変化が把握できないため、石炭粉砕装置の台数制御は、かなり余裕を見た台数切替えが必要であった。
【0009】
従って多炭種石炭焚きボイラにおいても、石炭の性状、特に石炭の粉砕性がオンラインで計測できれば大幅な制御性の向上が期待できる。
しかしながら、かかる従来技術においても、ミル動特性モデルが性状の異なる石炭を変動が大きいミルの差圧を用いて精度良く推定するには、かなりの労力を必要とする。
この為多炭種焚きボイラにおいては、複数台の石炭粉砕装置から微粉砕された石炭(微粉炭)が燃料としてバーナへ供給される訳であるが、従来の制御装置にあっては、石炭粉砕性(HGI)によるミル実容量の変化が把握できないため、石炭粉砕装置の台数制御は、かなり余裕を見た台数切替が必要であった。
従って多炭種石炭焚きボイラにおいても、石炭の性状、特に石炭の粉砕性がオンラインで計測できれば大幅な制御性の向上が期待できる。
より具体的には、石炭の粉砕性がオンラインで推定できれば、以下の利点が生じる。
1)石炭粉砕装置の最大容量の把握が容易となり、的確な石炭粉砕装置の台数制御が可能である。
2)石炭粉砕装置からバーナに供給される微粉炭量の予測も適当なモデルを用いることで可能となる。
3)上記利点を制御装置で活用すれば制御性及び信頼性の向上が期待できる。
かかる要請に鑑み、本出願人は先に、例えば性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置であっても石炭の粉砕性がオンラインで容易に推定できる石炭粉砕性自動推定装置を特願平10−361298号(以下先願技術1という)にて提案している。
【0010】
即ち、ミルモー夕を流れる電流がミルモータ電流、回転分級器の回転数が回転分級器回転数、ミル加圧装置の油圧がミル加圧装置の油圧、ロールのリフトがロールリフト、原炭の流量が給炭量であるからして、石炭粉砕性(HGI)はミルモー夕電流、回転分級器回転数、ロールリフト、ミル加圧装置油圧等とかなり大きい相関を有する。
そこで前記先願技術1は、石炭粉砕性(HGI)はミルモー夕電流11、回転分級器回転数12、ロールリフト14、ミル加圧装置の油圧13等とかなり大きい相関を有する為に、これらの変数の内、ミルモー夕電流11と回転分級器回転数12及び給炭量10との関係に着目したプロセスデータからオンラインで供給されている石炭の粉砕性を推定する装置を提案している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際には、これらの変数は複雑に関係しあい、石炭粉砕性(HGI)とは極めて大きい非線型な関係にあり、これらの変数により石炭粉砕性(HGI)の予測式を構成する事は容易ではない。この為、先願技術1では、3つの変数による2次式の近似の関係式で実現しているが、充分な石炭粉砕性(HGI)の推定精度が得られていない。
【0012】
そこで本発明は、特願平11−019107号(以後先願技術2という)にておいて、入出力間の非線型の関係を表現する有効な手段である階層型ニューラルネットワークの演算回路を用いて前記課題の解決を図っている。
即ち、先願技術2は、性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置より得られる、石炭粉砕性と関係するプロセスデータより選択した2以上の入力変数と、予め設定若しくは所定の学習手法等により逐次変化する定数を入力信号として、階層型ニューラルネットワークに基づく複数段の隠れ層と最終段に相当する1つの出力層からなる演算回路を構成するとともに、前記最終段の出力層よりの出力に所定定数を乗じて石炭粉砕性推定値を得ることを特徴とするもので、この場合、前記選択される2以上の入力変数は、ミルモータ電流、回転分級器(例えばMRS)の回転数、給炭量、ミル加圧装置の油圧、ロールリフトの信号、及びミルテーブル差圧より選択されたプロセスデータである。
【0013】
しかしながらかかる先願技術2は、前記先願技術1のプロセスデータに対しミル加圧装置の油圧、ロールリフトを追加し、階層型ニューラルネットワーク手法を用いることにより、より高精度に石炭粉砕性(HGI)を推定するものであるが、かかる先願技術においては、制御装置への組込みに当たり、複数種の入力信号を切替える手段及びデータベースを必要とし、コスト高の懸念があった。
また、前記先願技術のいずれも経年劣化等によるプロセスデータ変化に伴う正確な自動推定ができない。
【0014】
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、石炭の粉砕性がオンラインで容易に推定できる石炭粉砕性自動推定装置において前記いずれの先願技術の推定精度を超える推定方法と装置を提供することを目的とする。
即ち本発明は、石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する石炭においても充分な石炭粉砕性(HGI)の推定精度を得る事の出来る石炭粉砕性推定装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的はコスト高の懸念が生じることなく、また経年劣化等によるプロセスデータ変化に伴う正確な自動推定を行う事の出来る石炭粉砕性推定装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決する手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1記載の発明において、性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置より得られる、給炭量、ミルモータの電流、回転分級器の回転数の各プロセスデータ及び、ミル加圧装置の油圧信号若しくは該油圧信号とロールリフト量のプロセスデータ、更にミル入口温度と出口温度とを含む複数の入力変数と、
該夫々の入力変数を直接若しくは変数同士で比を求めた後、これらの変数と予め定めた 定数を乗じる複数の乗算手段と、
前記複数の乗算手段の出力信号と定数を加算する加算手段と、
前記2次演算手段の出力信号に応答遅れを加味する一次遅れ要素とを具備し、
前記複数の乗算手段への夫々の乗算係数が、前記粉砕装置のミル給炭量、ミルモータ電流と回転分級器の回転数との比、ミル加圧装置の油圧信号とロールリフト量の乗数、及びミル入口温度と出口温度とからなる乗算用変数であるとともに、
前記一次遅れ要素の出力を石炭粉砕性推定値としたことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置より得られる、給炭量、ミルモータの電流、回転分級器(例えばMRS)の回転数の各プロセスデータ及び、ミル加圧装置の油圧信号若しくは該油圧信号とロールリフト量のプロセスデータ、更にミル入口温度と出口温度とを含む複数の入力変数と、
該夫々の入力変数を直接若しくは変数同士で比を求めた後、これらの変数と予め定めた定数を乗じる複数の乗算手段と、
前記複数の乗算手段の出力信号と定数を加算する加算手段と、
前記2次演算手段の出力信号に応答遅れを加味する一次遅れ要素とを具備し、
前記複数の乗算手段への夫々の乗算係数が、前記粉砕装置のミル給炭量、ミルモータ電流と回転分級器の回転数との比、ミル加圧装置の油圧信号、及びミル入口温度と出口温度とからなる乗算用変数であるとともに、
前記一次遅れ要素の出力を石炭粉砕性推定値としたことを特徴とする。
【0017】
かかる発明によれば、石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭において、ミル出入口温度を組み込んだ演算式、特に重回帰分析で求めた係数からなる定数と出入口温度の乗数等に基づいて水分率が考慮された推定値を設定することが可能となり、水分率の影響度を考慮した石炭粉砕性(HGI)の推定が可能である。
【0018】
又本発明は、教師データ付1階層ニューラルネットワークを用いて、高精度な自動推定を実現することも可能である。例えば、性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置より得られる、給炭量、ミルモータの電流、回転分級器(例えばMRS)の回転数、ミル加圧装置の油圧、及びロールリフトの各プロセスデータに加えて、ミル入口温度と出口温度を入力変数とし、これらの入力変数と適宜学習モード切替信号により学習される学習係数とを組み合わせて複数段の演算を行ない、該演算手段の出力信号に応答遅れを加味して得られた一次遅れ要素の出力を石炭粉砕性推定値とすることもできる。
【0019】
【0020】
かかる発明によれば、学習機能として最も簡易な教師データ付1階層ニューラルネットワークを用いることで、定数としての初期値の設定が容易でかつ該定数は学習モード切替信号により繰り返し学習されるために前記発明のように重回帰分析で求めた係数からなる定数と出入口温度の乗数等に基づいて水分率が考慮された推定値を設定場合に比較して一層高精度の推定精度が得られる。
【0021】
(1)重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による自動推定手段と、(2)教師データ付1階層ニューラルネットワークによる自動推定手段とを組み合わせたハイブリッド型石炭粉砕性自動推定装置を用いて、高精度な自動推定を実現してもよい。
【0022】
【0023】
これによりハイブリッド型ニューラルネットを構成し、各々の重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による自動推定手段と、教師データ付1階層ニューラルネットワークによる自動推定手段とを組み合わせ、その推定結果を加重平均して、経年劣化等によるプロセスデータの変動に対しても過去のデータを忘却することがないと同時に学習効果も兼ね備えたシステム構成となっており、高い自動推定精度が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施形態に記載されている構成手段の種類、回路、接続状態、及びその相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
[第1実施形態]
図1及び図2は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕性自動推定装置、特に水分率の影響度を考慮した石炭粉砕性推定値をオンラインで出力するもので、重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による本発明の第1実施形態にかかわる石炭粉砕性自動推定装置で、図1に示すように、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ロールリフト14を入力変数a1〜a5とする点は先願技術1と同様であるが、更にミル入口空気温度15、ミル出口空気温度16をユニット演算器45の入力変数a6〜a7とし、これらの入力変数a1〜a7に基づいて図2に示すようにユニット演算器45内で所定の演算を行った後、その出力を入力とする一次遅れ要素31の出力が石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0025】
即ち本実施形態は、石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭において、図1に示すように、プロセスデータであるミル給炭量10とミルモータ電流11と回転分級器回転数12とミル加圧装置油圧13とロールリフト14とともに、ミル出入口空気温度16、15を組み込んだ重回帰式推定値を用いることにより水分率の影響度を考慮した石炭粉砕性推定値をオンラインで出力するものである。
【0026】
図2は図1のユニット演算器45の具体的な構成である。
ミル給炭量10の入力変数a1は予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器20の出力信号と乗算器25で乗算する。
ミルモータ電流11の入力変数a2は、回転分級器回転数12の入力変数a3と除算器17により徐した後、予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器21の出力信号と乗算器26で乗算する。
ミル加圧装置の油圧13の入力変数a4は、ロールリフト14の入力変数a5と乗算器18により乗算した後、予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器22の出力信号と乗算器27で乗算する。
ミル入口温度15の入力変数a6及びミル出口温度16の入力変数a7は各々予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器23、24の出力信号と乗算器28、29で乗算する。
乗算器25、26、27、28、29の出力信号は、その出力を同じく重回帰分析で求めた係数が設定されている定数発生器19とともに加算器30に入力して、該加算器30により加算された信号a8が一次遅れ要素31の入力信号となる。
そして一次遅れ要素31の出力信号が、石炭粉砕性の推定信号である。
【0027】
かかるユニット演算器45について簡単にまとめてみるに、ミルの経年劣化に対する推定精度の耐力を考え、除算器17でミルモータ電流11(入力変数a2)を回転分級器回転数12(入力変数a3)で除算(a2/a3)し、乗算器18でミル加圧装置の油圧13(入力変数a4)とロールリフト14(入力変数a5)を乗算し、プロセスデータからの入力を実質の入力信号とする構成とした点は前記先願技術と同様であるが、本発明は、乗算器25〜29で、予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器20〜24と実質入力である給炭量10(a1)、a2/a3(ミルモータ電流11/回転分級器回転数12)、a4×a5(ミル加圧装置の油圧13×ロールリフト14)に加えて、ミル入口温度15(a6)、ミル出口温度16(a7)を各々乗算する。その出力を同じく重回帰分析で求めた係数が設定されている定数発生器19とともに加算器30に入力し、この加算器30の出力を入力とする一次遅れ要素31の出力信号が、石炭粉砕性(HGI)の推定値となり、これにより石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭においても精度良い推定値が得られるように構成される。
【0028】
参考実施形態1
図3及び図4は、水分率の影響度を考慮した石炭粉砕性推定値をオンラインで出力する本発明の参考実施形態1にかかわる重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による石炭粉砕性自動推定装置で、石炭粉砕装置に供給される給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ミル入口温度15、ミル出口温度16を入力とし、石炭の粉砕性を出力するように構成され、第1実施形態とは、ロールリフト14の入力変数a5がない点が相違している。
【0029】
参考実施形態1を具体的に説明するに、図3は本発明の第2実施形態にかかわる石炭の粉砕性を推定する装置を表した全体制御ブロック図で、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13とともに、ミル入口温度15、ミル出口温度16を入力とする6入力変数b1〜b6構成とし、これらの6入力変数信号b1〜b6を入力とするユニット演算器46と、該ユニット演算器46の出力b7を入力とする一次遅れ要素44の出力が石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0030】
図4は図3のユニット演算器46の具体的な回路図である。
参考実施形態1は、ミルの経年劣化に対する推定精度の耐力を考え、除算器17でミルモータ電流11(b2)を回転分級器回転数(b3)で除算(b2/b3)し、プロセスデータからの入力を実質の入力信号とする構成となっているとともに、水分率の影響度を考慮するためにミル入口温度15、ミル出口温度16をも入力変数b5、b6として入力させている。
尚、本参考実施形態1ではミル加圧装置の油圧13の入力変数b4は、そのまま予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器35の出力信号と乗算器40で乗算する。
【0031】
そして乗算器38〜42では、予め重回帰分析で求めた係数を設定した定数発生器33〜37と実質入力である給炭量10(b1)、b2/b3(ミルモータ電流/回転分級器回転数)、ミル加圧装置の油圧13(b4)に加えて、ミル入口温度15(b5)、ミル出口温度16(b6)を各々乗算する。その出力を同じく重回帰分析で求めた係数が設定されている定数発生器32とともに加算器43に入力する。
この加算器43の出力を入力とする一次遅れ要素44の出力信号が、石炭粉砕性(HGI)の推定値となり、これにより石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭においても精度良い推定値が得られるように構成される。
【0032】
[第実施形態]
図5及び図6、図7は本発明の第実施形態にかかわる教師データ付1階層ニューラルネットワークによる石炭粉砕性自動推定装置で、前記実施形態に教師データ付1階層ニューラルネットワークを組み込んで、高精度な自動推定を実現しているもので、石炭粉砕装置に供給される給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ロールリフト14とともに水分率の影響度を考慮するためにミル入口温度15とミル出口温度16を入力変数としている点は前記実施形態と同様であるが、更に本実施形態は教師データ93、学習モード切替信号94を入力変数とし、より高精度な石炭の粉砕性を出力するように構成されている。
【0033】
以下本装置を具体的に説明する。
石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭において、図5に示すように、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ロールリフト14、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とする9入力変数c1〜c8、c29構成とし、これらの9入力信号c1〜c8及びc29を入力とするユニット演算器47と、該ユニット演算器47の出力を入力とする一次遅れ92の出力が石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0034】
図6及び図7は、ユニット演算器47の具体的な回路図である。
先ず図6において、本ユニット演算器47は学習モード切替スイッチ95を具え、学習モード切替信号94の入力変数c29により教師データc8選択モードと非選択モードに切り替える事が出来る。
【0035】
そして、初期においては学習モード切替信号94の入力変数c29により教師データc8非選択モードが採用されており、該非選択モードでは、ミルの経年劣化に対する推定精度の耐力を考え、除算器17でミルモータ電流11(c2)を回転分級器回転数12(c3)で除算(c2/c3)し、乗算器18でミル加圧装置の油圧13(c4)とロールリフト14(c5)を乗算し、ミル入口温度15(c6)、ミル出口温度16(c7)を各々学習係数c16、c17と乗算する。その出力を同じく重回帰分析で求めた係数を初期値として持たせた前記新学習後係数c18とともに加算器53に入力する。
【0036】
即ち、乗算器48〜52では、予め重回帰分析で求めた係数を初期値として持たせた学習後係数c11、c12、c14、c16、c17と実質入力である給炭量10(c1)、c2/c3(ミルモータ電流/回転分級器回転数)、c4×c5(ミル加圧装置の油圧×ロールリフト)、ミル入口温度15(c6)、ミル出口温度16(c7)を各々乗算する。その出力を前記学習後係数c18とともに加算器53に入力する。
加算器53の出力信号(c9)は、図5の一次遅れ要素92に入力され本要素の出力信号が、石炭粉砕性(HGI)の推定値となり、これにより石炭粉砕性(HGI)が等しく水分率が相違する炭においても精度良い推定値が得られるように構成される点は第1実施形態とほぼ同様である。
【0037】
次に学習モード切替スイッチ95に学習モード切替信号94の入力変数c29が入力されると、教師データc8選択モードに切り替わり、該モードにおいては、評価式の偏微分値を求める為、減算器54にて加算器53の出力c9と切替スイッチ95によって選択されている教師データc8信号との偏差をとり、その出力と加算器53の出力c9を乗算器55にて乗算する。
一方加算器53の出力側に位置する減算器57で定数発生器56と前記出力c9との偏差をとり、その偏差出力と乗算器55の出力を乗算器58で乗算する。この乗算器58の出力が評価式の偏微分値(c10)となり、該偏微分値(c10)が図5の一次遅れ要素92に入力され、その一次遅れ要素92の出力信号が、石炭粉砕性(HGI)の推定値となる。
【0038】
従って切替スイッチ95は、教師データに基づいて学習する場合には教師データ93の入力変数(c8)を選択し、それ以外は加算器53の出力信号c9を選択するスイッチ要素である。この切替は、学習モード切替信号94の入力信号c29で判別される。
【0039】
図7では、図6で求めた評価式の偏微分値(c10)と定数発生器59に設定した学習率、定数発生器60に設定したモーメンタム係数、実質入力である5つの入力信号(c1、c50、c51、c6、c7)を用い、定数項と各入力に対する学習後係数及び変動量を求める回路図である。
実質入力である5つの入力信号は、給炭量10(c1)、c50:c2/c3(ミルモータ電流/回転分級器回転数)、c51:c4×c5(ミル加圧装置の油圧×ロールリフト)、ミル入口温度15(c6)、ミル出口温度16(c7)を指す。
【0040】
即ち、乗算器61では、定数発生器59に設定した学習率と評価式の偏微分量(c10)を乗算する。
又乗算器63〜67では、変動量(1時点前)c21、c22、c24、c26、c27と定数発生器60のモーメンタム係数を各々乗算する。この出力と乗算器68〜72の出力を減算器74〜78で減算したものが、新変動量c21、c22、c24、c26、c27となり、これにより図6で求めた評価式の偏微分値(c10)と定数発生器59に設定した学習率との乗数に基づいて常に学習される事になる。
【0041】
尚、乗算器68〜72の出力は、実質入力である5つの信号(c1、c50、c51、c6、c7)と乗算器61の出力である(偏微分値(c10)と定数発生器59に設定した学習率)の乗数を各々乗算したものである。
また、定数項についても同様で乗算器62では、変動量(1時点前)c28と定数発生器60のモーメンタム係数を乗算し、この出力と乗算器61の出力を減算器73で減算したものが、新変動量c28となる。
そして上記で求めた新変動量c28、c21、c22、c24、c26、c27と、1時点前の学習後係数c18、c11、c12、c14、c16、c17(初期値は重回帰分析で求めた係数)とを加算器79〜84で各々加算したものが新学習後係数(c18、c11、c12、c14、c16、c17)となる。
【0042】
参考実施形態2
図8、図9及び図10は、参考実施形態2にかかわる石炭の粉砕性を推定する装置で、石炭粉砕装置に供給される給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力変数d1〜d7、d29とし、石炭の粉砕性d8を出力するように構成されている。第3実施形態とは、ロールリフト14がない点が相違しており、この点において、参考実施形態1に対応する実施形態である。
尚、図8は本参考実施形態2にかかわる石炭の粉砕性を推定する装置を表した全体制御ブロック図で、本推定装置は、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とする8入力構成とし、これらの8入力信号d1〜d7及びd29を入力とするユニット演算器97と、該ユニット演算器97の出力を入力とする一次遅れ96の出力が石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0043】
図9及び図10は、ユニット演算器97の具体的な回路図である。図9は、ミルの経年劣化に対する推定精度の耐力を考え、除算器17でミルモータ電流11(d2)を回転分級器回転数(d3)で除算(d2/d3)し、プロセスデータからの入力を実質の入力信号とする構成となっている。
【0044】
乗算器108〜112では、予め重回帰分析で求めた係数を初期値として持たせた学習後係数d11、d12、d14、c15、c16と実質入力である給炭量10(d1)、d50:d2/d3(ミルモータ電流/回転分級器回転数)、ミル加圧装置の油圧13(d4)、ミル入口温度15(d5)、ミル出口温度16(d6)を各々乗算する。その出力を同じく重回帰分析で求めた係数を初期値として持たせた学習後係数d18とともに加算器113に入力する。
加算器113の出力信号(d8)は、図8の一次遅れ要素96に入力され、その一次遅れ要素96の出力信号が、石炭粉砕性(HGI)の推定値となる。
【0045】
図9では更に、学習切替スイッチ98において教師データd7を選択する学習モードを示し、評価式の偏微分値を求める為、減算器114にて加算器113の出力d8と切替スイッチ98によって選択されている信号との偏差をとり、その出力とd8を乗算器115にて乗算する。次に、減算器117で定数発生器116とd8との偏差をとり、その出力と乗算器115の出力を乗算器118で乗算する。この乗算器118の出力が評価式の偏微分値(d10)となる点は前記実施形態と同様である。
【0046】
切替スイッチ98は、教師データに基づいて学習する場合には教師データ93(d7)を選択し、それ以外は加算器113の出力信号を選択するスイッチ要素である。この切替は、学習モード切替信号94の信号で判別される。
【0047】
図10では、図9で求めた評価式の偏微分値と定数発生器119に設定した学習率、定数発生器120に設定したモーメンタム係数、実質入力である5つの入力信号(d1、d50、d5、d6、d7)を用い、定数項と各入力に対する学習後係数及び変動量を求める回路図である。
乗算器121では、定数発生器119に設定した学習率と評価式の偏微分量(d10)を乗算する。
乗算器123〜127では、変動量(1時点前)d21、d22、d24、d25、d26と定数発生器120のモーメンタム係数を各々乗算する。この出力と乗算器128〜132の出力を減算器134〜138で減算したものが、新変動量d21、d22、d24、d25、d26となる。
尚、乗算器128〜132では、実質入力である5つの信号(d1、d50、d5、d6、d7)と乗算器121の出力を各々乗算したものである。
また、定数項についても同様で乗算器122では、変動量(1時点前)d28と定数発生器120のモーメンタム係数を乗算し、この出力と乗算器121の出力を減算器133で減算したものが、新変動量d28となる。
学習後係数(1時点前)d18、d11、d12、d14、d15、d16と上記で求めた新変動量d28、d21、d22、d24、d25、d26を加算器139〜144で各々加算したものが新学習後係数(d18、d11、d12、d14、d15、d16)となる。
【0048】
[第実施形態]
図11は、本発明の第実施形態にかかわるハイブリッド型の石炭粉砕性自動推定装置で、石炭粉砕装置に供給される給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ロールリフト14、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とし、石炭の粉砕性を出力するように構成されている。
【0049】
以下図11に従って本装置を具体的に説明する。
図11は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕性推定装置で、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ロールリフト14、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とする9入力構成とし、これらの9入力信号c1〜c8及びc29を入力とするユニット演算器47の出力と、教師データ93及び学習モード切替信号94を除いた7入力信号a1〜a7を入力とするユニット演算器45の出力を加重平均し、その出力を入力とする一次遅れ91の出力が石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0050】
ユニット演算器45は、重回帰式の石炭粉砕性(HGI)推定値を求める回路で第1実施形態で説明した回路(図1)と同一である。また、ユニット演算器47も、教師データ付1階層ニューラルネットワーク式(以下ニューラル式と言う)の石炭粉砕性(HGI)推定値を求める回路で第実施形態で説明した回路(図6及び図7)と同一である。
【0051】
定数発生器86には乗数“1”を設定し、重回帰式重み係数85には石炭粉砕性(HGI)推定値に対する重回帰式とニューラル式の依存度を“0〜1”の範囲で任意に設定した値(1で重回帰式に100%依存)を入力する。
減算器87では、定数発生器86の出力と重回帰式重み係数85の出力を減算しニューラル式の依存度“0〜1”を出力する。
その出力に、ニューラル式で求めた石炭粉砕性(HGI)推定値を乗算したものが、乗算器89出力である。
【0052】
一方乗算器88では重回帰式重み係数85の出力に重回帰式で求めた石炭粉砕性(HGI)推定値を乗算して、乗算器88の出力を生成する。
加算器90には乗算器88の出力と乗算器89の出力が加算される。
従って、この加算器90の出力は、重回帰式の加算器45の出力a8とニューラル式の加算器47との出力c8とが重み係数85によって加重平均されることとなり、この加重平均値を入力とする一次遅れ要素91の出力信号が、ハイブリッド型ニューラルネットワークで求めた石炭粉砕性(HGI)推定値となる。
【0053】
参考実施形態3
図12は、参考実施形態3にかかわるハイブリット型の石炭粉砕性自動推定装置で、石炭粉砕装置に供給される給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とし、石炭の粉砕性を出力するように構成されている。
【0054】
以下図12に従って本装置を具体的に説明する。
図12は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕性推定装置で、石炭粉砕装置の給炭量10とミルモータ電流11、回転分級器回転数12、ミル加圧装置の油圧13、ミル入口温度15、ミル出口温度16、教師データ93、学習モード切替信号94を入力とする8入力構成とし、これらの8入力信号d1〜d7及びd29を入力とするユニット演算器97の出力と、教師データ93及び学習モード切替信号94を除いた6入力信号b1〜b6を入力とするユニット演算器46の出力を加重平均し、その出力を入力とする一次遅れ要素99の出力が加重平均された石炭粉砕性(HGI)推定値とするブロック構成をとる。
【0055】
ユニット演算器46は、重回帰式で求めた係数からなる定数を用いた石炭粉砕性(HGI)推定値を求める回路で第2実施形態で説明した回路(図4)と同一である。また、ユニット演算器97は教師データ付1階層ニューラルネットワーク式(以下ニューラル式と言う)の石炭粉砕性(HGI)推定値を求める回路で第4実施形態で説明した回路(図9及び図10)と同一である。
【0056】
かかる実施形態において、定数発生器146には“1”を設定し、又重回帰式重み係数85には石炭粉砕性(HGI)推定値に対する重回帰式の推定値とニューラル式の推定値の依存度を“0〜1”(“1”で重回帰式に100%依存する。)で入力する。
減算器147では、定数発生器146の出力と重回帰式推定値重み係数85の出力を減算しニューラル式の依存度“0〜1”を出力する。そのニューラル式の依存度出力に、ニューラル式のユニット演算器97で求めた石炭粉砕性(HGI)推定値を乗算したものが、乗算器149の出力である。
【0057】
一方、重回帰式重み係数85の出力に重回帰式で求めた石炭粉砕性(HGI)推定値を乗算したものが、乗算器148の出力である。
乗算器148の出力と乗算器149の出力が加算器150の入力となる。従って、この加算器150の出力は、重回帰式側の加算器46の出力a7とニューラル式のユニット演算器97との出力c8とが重み係数85によって加重平均されることとなり、この加重平均値を入力とする一次遅れ要素99の出力信号が、ハイブリッド型ニューラルネットワークで求めた石炭粉砕性(HGI)推定値となる。
【0058】
従って前記いずれの実施形態においてもは、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置において、石炭の粉砕性がオンラインで容易に推定でき、先願技術1、2の推定精度を超える推定値を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、性状の異なる複数種の炭種であっても石炭の粉砕性がオンラインで容易に推定できることから、石炭粉砕装置の最大容量が自動で把握できるため的確な石炭粉砕装置の台数制御が可能である。また、石炭粉砕装置からバーナに供給される微粉炭量の予測も適当なモデルを用いることにより可能となる。更に上記利点を制御装置で活用すれば制御性及び信頼性の向上が期待でき、そのコストも最小限に抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わる、重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図2】 第1実施形態及び第実施形態におけるユニット演算器の詳細ブロック図である。
【図3】 参考実施形態1に係わる、重回帰分析で求めた係数からなる固定定数方式による石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図4】 参考実施形態1及び参考実施形態3におけるユニット演算器の詳細ブロック図である。
【図5】 本発明の第実施形態に係わる教師データ付1階層ニューラルネットワークによる石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図6】 第実施形態及び第実施形態におけるユニット演算器の詳細ブロック図である。
【図7】 第実施形態及び第実施形態におけるユニット演算器の詳細ブロック図である。
【図8】 参考実施形態2に係わる教師データ付1階層ニューラルネットワークによる石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図9】 参考実施形態2及び参考実施形態3におけるユニット演算器の詳細ブロック図である。
【図10】 参考実施形態2及び参考実施形態3におけるユニット演算器97の詳細ブロック図である。
【図11】 本発明の第実施形態に係わる、ハイブリッド型の石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図12】 本発明の参考実施形態3に係わるハイブリッド型の石炭粉砕性自動推定装置を表した全体制御ブロック図である。
【図13】 本発明が適用される石炭粉砕装置の構成図を表した概念図である。
【図14】 従来技術に係わる石炭粉砕性を推定する装置を表した概念図である。
【符号の説明】
10 給炭量
11 ミルモータ電流
12 回転分級器回転数
13 ミル加圧装置の油圧
14 ロールリフト
15 ミル入口温度
16 ミル出口温度
17 除算器
19〜24、32〜37、56、59、60、86、116、119、120、146 定数発生器
18、25〜29、38〜42、48〜52、55、58、61〜72、88、89、108〜112、115、118、121〜132、148、149 乗算器
30、43、53、79〜84、90、113、139〜144、150 加算器
31、44、91、92、96、99 石炭粉砕性推定値
45〜47、97 ユニット演算器
54、57、73〜78、87、114、117、113〜138、147 減算器
93 教師データ(HGI分析値)
94 学習モード切替信号
95、98 切替スイッチ
85 重回帰式重み係数

Claims (2)

  1. 性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置(以下粉砕装置を形容詞的に用いる場合にミルという)より得られる、給炭量、ミルモータの電流、回転分級器の回転数の各プロセスデータ及び、ミル加圧装置の油圧信号若しくは該油圧信号とロールリフト量のプロセスデータ、更にミル入口温度と出口温度とを含む複数の入力変数と、
    該夫々の入力変数を直接若しくは変数同士で比を求めた後、これらの変数と予め定めた定数を乗じる複数の乗算手段と、
    前記複数の乗算手段の出力信号と定数を加算する加算手段と、
    前記2次演算手段の出力信号に応答遅れを加味する一次遅れ要素とを具備し、
    前記複数の乗算手段への夫々の乗算係数が、前記粉砕装置のミル給炭量、ミルモータ電流と回転分級器の回転数との比、ミル加圧装置の油圧信号とロールリフト量の乗数、及びミル入口温度と出口温度とからなる乗算用変数であるとともに、
    前記一次遅れ要素の出力を石炭粉砕性推定値としたことを特徴とする石炭粉砕性自動推定装置
  2. 性状の異なる複数種の石炭の粉砕装置より得られる、給炭量、ミルモータの電流、回転分級器の回転数の各プロセスデータ及び、ミル加圧装置の油圧信号若しくは該油圧信号とロールリフト量のプロセスデータ、更にミル入口温度と出口温度とを含む複数の入力変数と、
    該夫々の入力変数を直接若しくは変数同士で比を求めた後、これらの変数と予め定めた定数を乗じる複数の乗算手段と、
    前記複数の乗算手段の出力信号と定数を加算する加算手段と、
    前記2次演算手段の出力信号に応答遅れを加味する一次遅れ要素とを具備し、
    前記複数の乗算手段への夫々の乗算係数が、前記粉砕装置のミル給炭量、ミルモータ電流と回転分級器の回転数との比、ミル加圧装置の油圧信号、及びミル入口温度と出口温度とからなる乗算用変数であるとともに、
    前記一次遅れ要素の出力を石炭粉砕性推定値としたことを特徴とする石炭粉砕性自動推定装置。
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