JPH09212207A - ミル特性計測装置 - Google Patents
ミル特性計測装置Info
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Abstract
メータを学習可能とし、さらに定常状態の変化から過渡
状態の変化を予測できるようにする。 【解決手段】 データ分別手段10は定常状態と過渡状
態のデータを分別して出力し、特徴量演算手段11は定
常状態入出力データを入力して定常状態の特徴量を算出
する。シミュレーションモデル12は過渡状態入力デー
タを入力し、パラメータに基づいて過渡状態出力データ
YSを出力する。誤差演算器13は過渡状態出力データ
YTからその差である誤差eを算出する。ニューラルネ
ットワーク16は定常状態の特徴量を入力し、シミュレ
ーションモデル12のパラメータを出力するが、誤差e
が所定値より大きい場合は、誤差判定手段15により誤
差eを零に近づけるよう学習指示がニューラルネットワ
ーク16に出される。
Description
粉炭を供給するミルの特性変化予測装置に関する。
として多量に使用されている。この微粉炭は、原炭を粉
砕しローラにより微粉炭とするミルにより供給される。
ミルにより供給される微粉炭は通常サービスタンクに一
時貯蔵され、その後ボイラへ供給されるが、サービスタ
ンクの容量は大きくないので、ボイラの燃料消費量に合
わせた微粉炭の供給が必要となる。このためミルの入炭
量などの入力データに対する出炭量などの出力データを
正確に予測する必要がある。
ュレータを作成し、出炭量等の予測が行われている。
「火力発電Vol.46,No1.頁47−頁58、能
代火力発電所1号機における最新の制御技術」にはその
頁55にミルシミュレータによる出炭の予測方法が開示
されている。石炭の場合、産地によって炭種が異なり、
この炭種が異なるとミルへ供給する原炭量が同じでも炭
量が変化する。このため、上記ミルシミュレータの場
合、炭種が変わるごとにシミュレータ係数変化を予め求
めておく必要があるが、入力するデータは入炭量の外に
も多数あり、これらに対応した係数変化を全て求めるこ
とは困難である。また、このシミュレータは学習機能が
ないため、予め設定した条件と異なると予測精度が低下
する。特に過渡状態の予測精度は良くない場合が多い。
もので、ミル稼働中にシミュレーションモデルのパラメ
ータを学習可能とし、さらに定常状態の変化から過渡状
態の変化を推定可能とすることを目的とする。
め、請求項1の発明では、原炭を粉砕しローラにより微
粉炭にするミルの特性計測装置であって、ミルの入力デ
ータと出力データとを入力し、定常状態と過渡状態のデ
ータを分別するデータ分別手段と、このデータ分別手段
から定常状態入出力データを入力して、定常状態の特徴
量を算出する特徴量演算手段と、前記データ分別手段よ
り過渡状態入力データを入力し、パラメータに基づいて
過渡状態出力データを予測した予測データを出力するシ
ミュレーションモデルと、前記データ分別手段からの過
渡状態出力データと前記予測データとの誤差を求める誤
差演算器と、前記定常状態特徴量と前記誤差を入力して
前記シミュレーションモデルに前記パラメータを出力す
るニューラルネットワークと、前記誤差を入力しこの誤
差が所定値を越える時、前記ニューラルネットワークに
前記誤差が零になるように学習開始を指示する誤差判定
手段とを備える。
は現在定まっているパラメータを用いて、過渡状態の入
力データに基づき過渡状態の予測データを出力する。誤
差演算器ではこの予測データと過渡状態出力データとの
誤差を演算し、この誤差をニューラルネットワークに出
力している。ニューラルネットワークは定常状態の特徴
量を入力し、シミュレーションモデルのパラメータを出
力する。ニューラルネットワークでは、定常状態の入力
データが変化し、次の定常状態となった入力データの特
徴量を入力してシミュレーションモデルのパラメータを
出力し、シミュレーションモデルではこの定常状態の変
化による過渡状態の入力データとこの出力されたパラメ
ータとから予測データを出力し、誤差判定手段では、こ
の予測データとデータ分別手段からの過渡状態出力デー
タとの誤差を調べこの誤差が所定値より大きくなるとニ
ューラルネットワークにこの誤差を零とするように学習
を指示する。このようにして学習することにより誤差は
小さくなり、適切なパラメータが出力されるようにな
る。このような学習はミル稼働中も行われ、これにより
定常状態の特徴量から過渡状態のシミュレーションモデ
ルのパラメータを生成することができる。このパラメー
タによりシミュレーションモデルは過渡状態の変化を予
測することができる。
いて、前記誤差演算器の出力する誤差データを前記パラ
メータと同一次元のデータに変換する変換器を設け、そ
の出力を前記ニューラルネットワークに出力する。ニュ
ーラルネットワークは誤差が出力データであるパラメー
タと同じ次元でないと学習できないのでこの変化器によ
る変換が行われる。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
を示すブロック図である。本実施の形態のミル特性計測
装置は、原炭より微粉炭を生成するミルの特性を計測す
ると共に出力を予測する。ミルは原炭を破砕しローラに
より微粉炭にする装置であり、本ミル特性計測装置はミ
ルへの入力データとミルの出力データを計測すると共に
入力データから、出力データを予測する。定常状態にお
ける入力データから定常状態の出力データの予測は試験
や同種プラントの実績から精度よく行われるので、本実
施の形態では定常状態の入力データの変化に対する過渡
状態の予測を精度よく行う。
ベル、ミル圧力損失などがあり、出力データとしては出
炭量、粒度分布などがある。図2はこのような入出力デ
ータの一例を示す。横軸は時間をとり、縦軸はそれぞれ
の項目の値を示す。a〜cは入力データを示し、dは出
力データを示す。また、実線部分が定常状態のデータを
示し破線部分が過渡状態のデータを示す。aは原炭供給
量である。炭種変化はこの時点で石炭の産地が変化した
ことを示す。炭種が変化しても原炭供給量は一定である
が、他のデータに変化が生じるものもあり、これにより
炭種切り換えを自動的に判別できる。bはローラレベル
でこれは破砕した石炭を微粉化するローラのレベルを表
す。この場合、定常特性値は炭種変化により変化してい
る。これにより炭種切り換えを判定できる。cはミル圧
力損失を示し、変化の少ないデータとなっている。dは
出炭量を示す。この出炭量の過渡状態における動特性変
化をシミュレーションモデルが正しく予測できるような
パラメータをニューラルネットワークが出力できるよう
にするため、実績データと予測データの誤差を零とする
ように学習が行われる。
コンピュータの構成を示すブロック図である。ROM1
はプログラムなどの基本データを格納する不揮発性メモ
リである。CPU2はROM1に格納されたプログラム
に従い全体を制御する。RAM3はROM1より読み出
されたプログラムを格納すると共に、このプログラムに
従い動作するCPU2の作業エリアとなる。パネル操作
部4はオペレータが指示やデータを入力するもので、テ
ンキーやファンクションキーなどを有する。表示部5は
オペレータの入力値やCPU2による演算結果などを画
面表示する。入出力インターフェース6は外部とのデー
タ取り合いを行う。
で示したような入力データと出力データを入力し、定常
状態入出力データ、過渡状態入力データおよび過渡状態
出力データに分別する。特徴量演算手段11は定常状態
入出力データを入力し定常状態の特徴量を出力する。シ
ミュレーションモデル12はミルの数学的モデルで入力
データを与えると予測データを出力するが、定常状態、
過渡状態に応じたパラメータが必要であり、このパラメ
ータは後述するニューラルネットワーク16から与えら
れる。誤差演算器13はデータ分別手段10からの過渡
状態出力データと、シミュレーションモデルの過渡状態
入力データに対する予測データとの差を誤差データとし
て出力する。変換器14は誤差データを、ニューラルネ
ットワーク16に与えるためニューラルネットワーク1
6の出力信号であるパラメータと同じ次元に変換する。
誤差判定手段15は誤差データを入力し、この値が所定
の値を越えた時、パラメータは適切になっていないとし
て誤差データが零となるようにニューラルネットワーク
16に学習を指令する。なお、特徴量の一例をあげる
と、定常状態では平均値などが用いられ、過渡状態では
原炭供給量と出炭供給量の誤差積分、むだ時間、時定数
などが用いられる。
られる3層のバックプロパゲーションモデルを使用す
る。図4はこのようなバックプロパゲーションモデルを
示し、入力層、中間層、出力層の3層から構成されてい
る。また、図5はニューラルネットワーク16を構成す
るニューロ演算素子の構成を示す。ニューロ演算素子は
各入力iに対し、重み係数Wiにより重み付けをし内部
に取り込んでその和を取り、その和がしきい値(シグモ
イド関数)を越えたとき1を出力する。このようなニュ
ーロ演算素子を3層にし、各層間のニューロ演算素子を
接続する。図4において重み修正回路は誤差を零にする
ように一定の方法により中間層と出力層の各ニューロ演
算素子の重み係数Wijを変化させる。この一定の方法
とは誤差が零に近づけば、そのとき信号を伝えている結
合の重みを少し増やし、零より遠ざかると、その時信号
を伝えている結合の重みを少し減少させるといった操作
を繰り返し、誤差を零にしてゆく方法である。
図1において、過渡状態出力データYTを教師信号、シ
ミュレーションモデル12の予測データを評価値YSと
する。ニューラルネットワーク16での学習はある評価
値YSと教師信号YTとの誤差を最小化するように学習
してゆく。ここでは教師信号YTと比較する評価値YS
とニューラルネットワーク16の出力(パラメータ)が
異なるために次のような方法を採用することによりバッ
クプロパゲーションを行う。評価値の誤差(学習の成
果)Eを次式のような二次形式で表す。
ションでは、重み係数Wijの変化量をΔWijとする
と次式のようになる。
価値YSと教師出力YTとの誤差が同一の次元ではない
ので次式のような修正を行う。Eを重み係数の関数とし
て(1)式を次のように偏微分する。なお、YTにはW
ijの成分は含まれていないのでYTのWijによる偏
微分は0となっている。
でき、バックプロパゲーションにより重み係数Wijを
変化することができる。なお、(4)式においてC61
はニューラルネットワーク16の出力するパラメータは
6要素あるとし、これをC61〜C66で表したもので
ある。
の変換を表す関数F(・)を表している。この縦ベクト
ルの各要素について、パラメータとシミュレーションモ
デル12の出力YS間の感度解析を以下のように行うこ
とにより求めることができる。教師信号YTをN要素あ
るとし、ニューラルネットワーク16からの出力信号で
あるパラメータは上述したように6要素(これは一般に
M要素としてもよい)であるとする。パラメータの平衡
値をおおよそ決める。そして5つのパラメータをその平
衡点で固定し、1つのパラメータを上下に値を振れさせ
た時のシミュレーションモデル12の出力値YSのN個
の変動を求める。この値を求め終えたら、パラメータC
6i(i=1〜6)に対する出力値YSの微係数(傾き)
を求める。これをパラメータC6iの全て(6個)に適用
することにより(4)式の右辺の縦ベクトル、つまり変
換関数F(・)を求めることができる。
ロー図である。まずニューラルネットワーク16に定常
状態の特徴量を入力し、1回のフォワード計算、つまり
図4に示す入力層に入力を与えたときの出力の算出を行
いシミュレーションモデル12のパラメータを出力する
(S1)。次にシミュレーションモデル12にニューラ
ルネットワーク16で求めたパラメータを入力する(S
2)。次に過渡状態入力をシミュレーションモデル12
に入力し、この出力値YSを求める(S3)。なおこの
過渡状態入力データは、ニューラルネットワーク16に
入力した特徴量の定常状態から移行した過渡状態の入力
データである。一方この過渡状態入力データによるミル
装置の過渡状態出力データYTを入力する。このYTは
教師信号と言われる。このYTとYSとの差を誤差eと
し、この誤差eを次のようにして評価する(S4)。
誤差eの自乗を求め、この値が所定の小さな正数以下に
なったかを調べ(S5)、以下となった場合には、ニュ
ーラルネットワーク16の出力したパラメータは真の値
またはそれに近いものとしてその値を採用し学習を中止
する(S6)。しかし、所定の値まで小さくならない場
合には(S5)、(4)式で示した変換F(・)を誤差
eに施し、εに変換する(S7)。これによりニューラ
ルネットワーク16と同じ次元となるので、εを用いた
バックプロパゲーションによりニューラルネットワーク
内の重み係数Wijを変化させる(S8)。この重み係
数Wijの変化はεが零に近づけばそのとき信号を伝え
ている結合の重みを少し増やし、零より遠ざかると、そ
の時信号を伝えている結合の重みを少し減少させるとい
った操作を行う。次にステップS1〜S4を繰り返しス
テップS5で判定を行う。判定の結果所定の小さな正数
より小さくならないときは、小さくなるまでステップS
1〜S5、S7〜S8を繰り返し、小さくなった時、学
習を終了する(S6)。
ョンモデル12の出力YSと、ミル装置の実測データY
Tとの誤差eの自乗e2 が最小となるようニューラルネ
ットワーク16は定常状態の特徴量を入力し、シミュレ
ーションモデル12のパラメータを出力しながら学習を
行う。また、ニューラルネットワーク16の出力である
パラメータは定常状態の特徴量と関連づけるようにして
学習が行われるので、定常状態の変化から過渡状態の変
化を予測することができる。また、このような学習はミ
ル稼働中も可能である。
は、シミュレーションモデルのパラメータをニューラル
ネットワークより出力し、シミュレーションモデルの出
力とミルの出力との誤差が最小となるパラメータを出力
するようニューラルネットワークは学習を行う。ニュー
ラルネットワークには定常状態の特徴量を入力し、シミ
ュレーションモデルには過渡状態の入力データを入力し
て、定常状態の変化から過渡状態の変化を予測できるよ
うにしている。ニューラルネットワークはミル稼働中も
シミュレーションモデルのパラメータの学習を可能とし
たので、シミュレーションモデルの予測精度が向上す
る。
を示すブロック図である。
の構成を示す図である。
ョンモデルを示す図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 原炭を粉砕しローラにより微粉炭にする
ミルの特性計測装置であって、ミルの入力データと出力
データとを入力し、定常状態と過渡状態のデータを分別
するデータ分別手段と、このデータ分別手段から定常状
態入出力データを入力して、定常状態の特徴量を算出す
る特徴量演算手段と、前記データ分別手段より過渡状態
入力データを入力し、パラメータに基づいて過渡状態出
力データを予測した予測データを出力するシミュレーシ
ョンモデルと、前記データ分別手段からの過渡状態出力
データと前記予測データとの誤差を求める誤差演算器
と、前記定常状態特徴量と前記誤差を入力して前記シミ
ュレーションモデルに前記パラメータを出力するニュー
ラルネットワークと、前記誤差を入力しこの誤差が所定
値を越える時、前記ニューラルネットワークに前記誤差
が零になるように学習開始を指示する誤差判定手段とを
備えることを特徴とするミル特性計測装置。 - 【請求項2】 前記誤差演算器の出力する誤差データを
前記パラメータと同一次元のデータに変換する変換器を
設け、その出力を前記ニューラルネットワークに出力す
ることを特徴とする請求項1記載のミル特性計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1972696A JP3565380B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | ミル特性計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1972696A JP3565380B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | ミル特性計測装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09212207A true JPH09212207A (ja) | 1997-08-15 |
JP3565380B2 JP3565380B2 (ja) | 2004-09-15 |
Family
ID=12007322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1972696A Expired - Lifetime JP3565380B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | ミル特性計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3565380B2 (ja) |
Cited By (6)
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---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-02-06 JP JP1972696A patent/JP3565380B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3565380B2 (ja) | 2004-09-15 |
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