JP3758775B2 - ストリップの幅分割方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷延鋼板、熱延鋼板などの金属ストリップを幅分割する方法に関するものである。
なお、本明細書で「板」と「ストリップ」とは同義、「巻取りリール」と「テンションリール」とは同義、「スリット」と「ストリップの幅分割」とは同義である。
【0002】
【従来の技術】
熱延鋼板、冷延鋼板などの金属ストリップを多条に分割する際、分割後の鋼板の蛇行やせり込みによりストリップ同士が接触あるいは重なり合って疵の発生原因になることが多い。またこれらのストリップ同士の接触や重なり合いは、板の幅方向の予測できない変動を生じ、コイルの巻取り形状の不良(とくに端部の不揃い)の発生原因ともなっている。
【0003】
分割したストリップの重なりを防ぐ比較的安価な手段としては図4に示すように、ストリップ9を分離するセパレートロール12をスリッタ6と巻取りリール8の間に設置する方法がある(実開昭56-76320号公報)。この方法は強制的にストリップ9を分離する点で有効であるが、セパレートロール12より下流でせり込みが顕著に発生する場合には対策として十分ではなかった。
【0004】
すなわち、せり込みは、デフレクターロール等に蛇行防止のため付与されているクラウンにより、ストリップにロール中央方向へ移動させる力(センタリングフォース)が生じることが原因で起きる。ここでストリップの形状が良好であれば、セパレートロールでも十分せり込みによる接触を避けることができる。ところが、上流の圧延工程において幅中央部が他の部分より強圧下となった「腹伸び」や、幅中央から耳部の中間の部分が強圧下となった「クオータ伸び」といった形状不良が生じていると、これらの腹伸び部・クオータ伸び部はロールとの接触が弱いため、せり込み力への摩擦抵抗が減少して、セパレートロールでは対応しきれないほどの顕著なせり込みが発生するのである。
【0005】
このような顕著なせり込みを避ける手段としては、図5に示すように、多条に分割後の通板部にルーピングピット5を設けることにより、せり込みを生じる要因の1つであるライン張力を低減する方法が用いられることがある(なお、図5においてスリッタ6の上流側にあるルーピングピット5は、スリッタ6前後の張力のバランスをとるために設置されている)。この方法はせり込み自体の回避効果はあるが、ルーピングピット5通板時に異物が付着しやすく、異物起因の疵が下流のブライドルロール7などにおいて多発する傾向がある。また、ブライドルロール7〜テンションリール8間は巻取りに必要な張力を付加しているので、ブライドルロール7部で張力が急変し、その結果スリップ疵が発生しやすいという欠点も有する。さらに、張力のほとんどないピンチロール2部においてもスリップが発生しやすく、スリップ疵の原因となる。
【0006】
せり込みを避ける他の手段としては、図6に2条の例で示すように、テンションリール8の設置箇所をずらす方法があるが、この方法においても、上流側のテンションリール8で巻き取られているストリップ9のコイル幅端部に、下流側で巻き取られている板9のせり込みによる疵が入る問題が残る。また、さらに通板位置を立体的にずらすことも考えられるが、複数のコイルおよびラインの設置は装置自体をかなり複雑にし、設置のスペース、建設コスト・ランニングコスト(電力原単位など)および保守コストがかかるという欠点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、金属ストリップ多条分割時にストリップ形状不良(腹伸び、クォ−タ伸び等)に起因して生じる板のせり込みを、安価に防止できる技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ルーピングピットを設けたり(図5)、テンションリールの相互位置をずらす(図6)などの複雑な構成をもたず、簡単構成のセパレートロールのみを備えたスリッタライン(図4)にて冷延鋼板、熱延鋼板等のストリップをスリットする際に、分割したストリップの重なりを防ぐには、分割線に沿って単に切断をするのではなく、分割線に幅をもたせて分割面とし、この分割面を中抜き可能とすれば、どのような形状であってもせり込みのない安定したストリップの幅分割・巻取りが可能になるという重要な知見を得るに至り、この知見に基づいて以下の本発明を完成した。
【0009】
本発明は、金属ストリップを幅方向に分割するに際し、2組のスリット刃からなるスリッタナイフを用いて腹伸び量に応じた中抜き幅で中抜きしつつスリットすることを特徴とするストリップの幅分割方法である。
なお、本発明は、金属ストリップを中抜きしつつスリットする2組のスリット刃からなり該スリット刃の刃間隔が1.5 〜20mmの間で調整可能であるスリッタナイフを有するストリップの幅分割装置を用いるのが好ましい
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の、図2は、従来のストリップ幅分割に係る(a)はスリッタの側面図、(b)は(a)のAA矢視図であり、6はスリッタ、9はストリップ(板)、10はスリッタの上刃、11はスリッタの下刃、14はスリッタナイフ〔図1のみ〕である。
【0011】
従来、ストリップ9を縦に幅分割する場合、図2に示すように、上刃10、下刃11の1セット(1組)のスリット刃を使用して縦分割するのが一般的であるが、この方法では板9の中央部が伸びている(腹伸び、クオータ伸び等)形状のような場合、板9がせり込みやすく疵が入る等の不具合があった。
これに対し、本発明では、図1に示すように、各組が上刃10、下刃11からなる2組のスリット刃で構成したスリッタナイフ14を用いることにより中抜きを可能としたことで、板9のせり込みを防ぐことができ、安定したストリップの幅分割・巻取りを可能としたものである。
【0012】
図3は、板のせり込みなく巻き取ることのできる中抜き幅(中抜き量)と板形状(腹伸び量)との関係を示すグラフである。ここに、腹伸び量は、腹伸び部に発生する腹伸びしわの高さで表す(ストリップを置いた台を零点とする)。図3より、例えば、腹伸びが10mmの場合、中抜き幅は5mm以上必要である。
前記2組のスリット刃からなるスリッタナイフは、1つのユニットとして着脱可能とし、形状の良好なストリップの分割に際しては従来の1組の刃からなるナイフを用い、形状不良材の通板時のみ当該2組の刃からなるナイフユニットと交換するのが望ましい。また、このナイフユニットの設置の際、事前に測定した腹伸び高さに応じて図3より刃間隔(中抜き量)を設定する。なお、クオータ伸びについても図3の関係がほぼ成り立つので、同様の扱いとする。
【0013】
図3からわかるように、ナイフユニットは少なくとも 1.5〜20mmの間で調整可能なこととする。しかしながら、腹伸びなどの形状不良の発生頻度が少ないことを考慮して、極度の不良の場合を除き、大部分の腹伸びに対応できる一定の中抜き量(例えば10〜15mm程度)に固定して操業することも有効な実施形態である。
【0014】
なお、中抜き部は自然に巻かれるため、ストリップとの接触の懸念はあまりないが、中抜き部がスリッタの軸・ナイフまたはロール(ナイフがロールに設置されている場合)等に巻き付く可能性がある。そこで、ガイドを設置して中抜き部がスリッタの軸等に巻き付くことを防止することが望ましい。同時に、ガイドでストリップとの非接触を確実なものとしてもよい。
【0015】
図7は、スリッタ軸などへの中抜き部の巻き付きを防止するガイドの例を示す模式図であり、13はガイド、16は中抜き部である。なおガイドは、この例に限らず、仕切り板・角筒・ガイドロールなど、中抜き部16を軸などあるいはストリップに接触させることなくスクラップ容器へと誘導できるものであれば、その構成を問わず何を用いてもかまわない。
【0016】
その他の構成として、セパレートロール、ルーピングピット、複数巻取りリールなどとの併用も可能である。ただし、巻取りリールを複数とすることは、本発明の利点である低コスト性を相殺してしまうため、単数リールとすることが望ましい。また、ルーピングピットとの併用は、疵の多発という欠点を改善しない限りデメリットを伴う。これに対し、セパレートロールに関しては、低コストで設置・運用でき、しかもせり込み以外のトラブル回避には有効である点で本発明を補完する効果を有するので、本発明との併用が推奨される。
【0017】
なお、鋼板のみならず板厚10mm以下の薄帯を縦に幅分割する場合にも、本発明が適用できることは自明である。
【0018】
【実施例】
図4に示したスリッタラインに図1に示したスリッタナイフを設置して、鋼成分がC:0.0021%、Si:0.02%、Mn:0.08%、P:0.010 %、S:0.007 %、Al:0.030 %である鋼ストリップ(幅分割前の板幅1800mm×板厚0.78mm)で、腹伸び・クオータ伸びの生じた10数コイル分を縦にスリットして2条に幅分割(板幅 870mm×2(耳切り後))するにあたり、スリッタナイフの刃間隔(中抜き量)を12mmに固定して(図3の安全領域内)ライン速度150mpmで中抜きを行った。
【0019】
その結果、幅分割後のストリップは、せり込むことなく安定して巻き取ることができ、かつ疵やコイル形状不良は全く発生しなかった。
なお、実施例では2条に分割する例を示したが、本発明は3条以上の多条分割にもなんら問題なく適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、形状の良くないストリップでも問題なく幅分割でき、せり込むことなく巻き取ることが可能となるから、形状不良のせいで幅分割できないために屑化されたり低級鋼板に転用されていたストリップを救済することができ、歩留りが向上することだけでなく、不必要製品の製造量も低減するために、大幅なコストの低減と省エネが図れるという、産業上まことに有益な種々格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストリップ幅分割に係る(a)はスリッタの側面図、(b)は(a)のAA矢視図である。
【図2】従来のストリップ幅分割に係る(a)はスリッタの側面図、(b)は(a)のAA矢視図である。
【図3】板のせり込みなく巻き取ることのできる中抜き幅(中抜き量)と板形状(腹伸び量)との関係を示すグラフである。
【図4】セパレートロール付きスリッタラインの模式図である。
【図5】ルーピングピット付きスリッタラインの模式図である。
【図6】テンションリール相互位置変更型スリッタラインの模式図である。
【図7】中抜き部の巻き付きを防止するガイドの例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ペイオフリール
2 ピンチロール
3 レベラー
4 シャー
5 ルーピングピット
6 スリッタ
7 ブライドルロール
8 テンションリール(巻取りリール)
9 ストリップ(板)
10 スリッタの上刃
11 スリッタの下刃
12 セパレートロール
13 ガイド
14 スリッタナイフ
16 中抜き部

Claims (1)

  1. 金属ストリップを幅方向に分割するに際し、2組のスリット刃からなるスリッタナイフを用いて腹伸び量に応じた中抜き幅で中抜きしつつスリットすることを特徴とするストリップの幅分割方法。
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