JP3757833B2 - 消臭装置及び消臭装置付き下駄箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、消臭・換気の機能を有する消臭装置、及び、上記消臭装置を備えた下駄箱に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下駄箱の内部では下駄箱に収納した靴の臭気が充満すると共に湿気が滞留しやすいものであった。上記臭気は下駄箱外に放散させると玄関空気に悪影響を及ぼすものであり、上記湿気は下駄箱に収納した靴の劣化を引き起こしてしまうものである。上記のような下駄箱の問題に鑑みて下駄箱内に除湿・消臭(殺菌)装置を配置して積極的に上記臭気や湿気を除去することが提案されている。上記提案として、例えば、特開平2−156904号、実開昭63−95840号、特開平9−65940号等がある。特開平2−156904号では下駄箱内で空気循環させて下駄箱内の空気を消臭しているものであり、実開昭63−95840号では下駄箱内の空気を下駄箱外に換気を行うものであり、特開平9−65940号では下駄箱内で空気循環させながら消臭し、同時に下駄箱の外気と下駄箱内の空気とを換気しているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、下駄箱内で消臭装置を介して空気循環させるものでは、臭気は消臭されるも下駄箱内の空気の湿気の除去ができないものであり、また、下駄箱内の空気の換気を消臭装置の消臭フィルターを介して行うものでは、下駄箱内の臭気が玄関等の下駄箱外の空気に放散されて玄関に臭気が漂ってしまうものであり、また、消臭装置を介して下駄箱内の空気を換気しながら同時に下駄箱内の消臭を行うとしても、下駄箱の内部の臭気・湿気は減少するものの上記臭気が少なからず玄関等の下駄箱の外気に放散されてしまい玄関に臭気を漂わすことになるという欠点を有するものである。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、単一の装置で臭気の消臭と換気を選択的に行い得る消臭装置を提供すると共に、玄関に臭気を漂わすことなく下駄箱内の臭気の消臭・換気を行い得るような消臭装置を備えた下駄箱を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る消臭装置は、空気経路1の一端に消臭対象空間の空気を吸入するための吸入口2を設けると共に他端に空気経路1の空気を消臭対象空間に吹出すための吹出口3及び空気経路1の空気を消臭対象空間外に排出するための排出口4を設け、上記吸入口2から吹出口3または排出口4に空気を移送させるファン5及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルター6を空気経路1中に設け、吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3または排出口4のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁7を上記ファン5よりも下流部分の空気経路1に設け、循環空気を吸入口2から吸入して吹出口3から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口2から吸入して排出口4から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたことを特徴とする。これにより、切替弁7の設定を吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3にした状態では、ファン5を駆動させると消臭対象空間の空気が吸入口2から空気経路1内に吸入され、空気経路1を通って吹出口3から消臭対象空間に吹き出され、すなわち消臭対象空間の空気は上記空気経路1を介して循環するものであり、そのとき空気経路1に設けた消臭フィルター6で消臭対象空間の空気を集中的に消臭することができ、また、切替弁7の設定を吸入口2から吸入された空気の移送先を排出口4にした状態では、消臭対象空間の空気を消臭対象空間の外部に排出、すなわち消臭対象空間を換気することができるものであり、このように、1つの消臭装置で消臭対象空間の消臭及び換気を選択的に行うことができるものである。また、循環空気を吸入口2から吸入して吹出口3から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口2から吸入して排出口4から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたので、消臭対象空間外に臭気を放散させないようにしながら、消臭対象空間の空気を消臭すると共に換気することを自動的に確保することができるものである。
【0006】
また、本発明に係る消臭装置付き下駄箱は、空気経路1の一端に下駄箱内の空気を吸入するための吸入口2を設けると共に他端に空気経路1の空気を下駄箱内に吹出すための吹出口3及び空気経路1の空気を下駄箱外に排出するための排出口4を設け、上記吸入口2から吹出口3または排出口4に空気を移送させるファン5及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルター6を空気経路1中に設け、吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3または排出口4のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁7を上記ファン5よりも下流部分の空気経路1に設け、循環空気を吸入口2から吸入して吹出口3から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口2から吸入して排出口4から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けて消臭装置Aを構成し、靴を収納する函状のキャビネット8内に上記消臭装置Aを配設し、消臭装置Aの排出口4から排出された空気をキャビネット8の外部に排出する排気部9を設けたことを特徴とする。これにより、消臭装置付き下駄箱では、消臭装置Aが吸入口2から下駄箱内の空気を空気経路1内に吸入し、上記空気経路1内に吸入された空気を消臭フィルター6で消臭し、このとき、切替弁7の設定を吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3にしておけば、上記消臭された空気が吹出口3から下駄箱内の空間に吹き出され、つまり、下駄箱内の空気は消臭装置の空気経路1を介して下駄箱内で循環し、そのとき、空気経路1の消臭フィルター6で上記下駄箱内の空気を集中的に消臭するものであって、上記下駄箱内の空気の消臭を効率良く行うことができるものであり、また、切替弁7の設定を吸入口2から吸入された空気の移送先を排出口4にしておけば、下駄箱内の空気が排出口4及び排気部9を通じて下駄箱外に放出され、下駄箱の外気を下駄箱内に取り込んで下駄箱内の空気を換気できるものであり、つまり、下駄箱内の空気に含まれる湿気を下駄箱内から除去することができるものである。そして、この消臭装置Aには、循環空気を吸入口2から吸入して吹出口3から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口2から吸入して排出口4から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたので、下駄箱内の空気を消臭した後に下駄箱内の空気を換気でき、つまり、下駄箱内の空気は消臭されているので下駄箱外(玄関)には臭気は放散されないものであり、従って、消臭装置付き下駄箱では下駄箱内の空気に含まれる臭気を集中的に消臭でき、更に、玄関への臭気の放散を避けつつも下駄箱内の空気を換気して湿気を除去できるものである。
【0007】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの消臭フィルター6を排出口4より上流の空気経路1中に配設したことも好ましい。これにより、吸入口2から空気経路1内に吸入されて排出口4から排出する空気も必ず消臭フィルター6を通過するものであり、消臭されていない空気が下駄箱外(玄関空間)に放散されることを完全に無くすことができるものである。
【0008】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、上記制御手段として、換気モードから循環モードに切り替えるスイッチを作動させてから設定時間後に循環モードから換気モードに切り替えるか、または、上記スイッチを作動させて循環モードで運転させると共に循環空気の状態が設定状態になったことを循環空気状態検出手段が検出した際に循環モードから換気モードに切り替えるための制御手段を設けたことも好ましい。これにより、新たに臭気及び湿気を有する靴を下駄箱に収納した際等の必要な時にスイッチを作動させると循環モードに切り替わり下駄箱内の空気を循環させて集中的に消臭させることができ、その後の上記循環モードから換気モードへの切り替えは制御手段により行われ、例えば、この制御手段がスイッチを作動させてから設定時間後に循環モードから換気モードに切り替えるものであれば、下駄箱内の空気に含まれる臭気の消臭及び湿気の除去の一連の動作を自動的に確保することができ、また、例えば、この制御手段が上記スイッチを作動させて循環モードで運転させると共に循環空気の状態が設定状態になったことを循環空気状態検出手段が検出した際に循環モードから換気モードに切り替えるものであれば、下駄箱内の空気の臭気を消臭した後に下駄箱内の空気の換気を行う一連の動作を確保すると共に、循環空気の状態を設定状態にした後に下駄箱外に排出することが確保できるものであり、例えば、下駄箱外に臭気を放散させることや下駄箱内に必要以上に湿気を滞留させないようにすることができるものである。
【0009】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、上記換気モードではファン5が間欠的に運転されることも好ましい。つまり、下駄箱内の空気に含まれる湿気は循環モード時の下駄箱内の循環空気に経時的に滞留されるものであって、自然状態の下駄箱内の空気には湿気の滞留は顕著には起こらないものであり、従って、下駄箱内の空気の換気は連続して行わなくとも湿気が滞留した場合に適宜行えばよいものであって、上記換気モードでのファン5の間欠的な運転でも上記湿気の滞留を防ぐことができ、消臭装置Aの消費電力の低減を図ると共に消臭装置Aの長寿命化を図ることができるものである。
【0010】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの空気経路1中の排出口2及び吹出口3より上流部分に吸放湿材10を設けたことも好ましい。これにより、空気経路1に吸入した空気は確実に吸放湿材10を通過するものであり、循環モード運転時には循環空気の湿気を吸放湿材10が吸収し、循環空気の経時的に増大する湿気を上記吸放湿材10により抑えることができるものであり、また、換気モード運転時には吸放湿材10に含有した上記循環空気から吸収した湿気を上記循環空気と比較して湿気の少ない下駄箱の外気に放出するものであり、再び吸放湿材10を乾燥させることができ、再度の循環モード運転時の際にも吸放湿材10を有効に機能させることができるものである。
【0011】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、キャビネット8内部に棚板11を架設すると共にキャビネット8の前面に開閉扉12を設け、上記棚板11の前端と上記開閉扉12の裏面との間に前部隙間13を設けると共に上記棚板11の後端とキャビネット8の背板17の前面との間に後部隙間14を設けたことも好ましい。これにより、下駄箱内の空気の上下方向の流路が棚板11の前端と後端の部分で確保できるものであり、下駄箱内の空気を滞りなく循環させることができ、下駄箱内の空気の消臭及び換気を効率良く行うことができるものである。
【0012】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、空気経路1を内在させると共に吸入口2、吹出口3及び排出口4を設けた消臭装置Aの本体ハウジング15に隣接して臭気または湿気を有する靴を専用に置く靴載置部16を消臭装置に設けたことも好ましい。これにより、上記本体ハウジング15に隣接した靴載置部16に載置した臭気または湿気を有する靴は集中的な消臭及び湿気除去がされるものであり、下駄箱に収納した他の靴への上記靴からの臭気・湿気の影響を抑えることができ、また、上記消臭装置Aを下駄箱内に配置した際に確実に下駄箱内に臭気または湿気を有する靴を専用に置く部分を確保することができる。
【0013】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、複数個のキャビネット8を隣接して並設し、隣接したキャビネット8の隣接側板18を貫通する貫通孔19を複数個設け、複数個のキャビネット8のうち1つに消臭装置Aを配設したことも好ましい。これにより、複数個のキャビネット8が貫通孔19によって複数個のキャビネット8の内部を連続構造にすることができ、上記複数個のキャビネット8のうちの1つに消臭装置Aを配置することで複数個のキャビネット8全て、つまり、下駄箱全体の内部空気を循環させて消臭すると共に換気して湿気を除去することができるものであり、その際に貫通孔19は複数個設けてあることから、それぞれの貫通孔19に固有の空気流れを持たせることができて複数個のキャビネット8で構成した下駄箱全体の内部空気を滞りなく循環させることができ、下駄箱内の空気の消臭・換気を効率良く行うことができるものである。
【0014】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの吸入口2をキャビネット8内の奥部に位置させたことも好ましい。これにより、臭気が滞留しやすいキャビネット8内の奥部の空気を優先的に消臭装置Aに吸入させることができ、下駄箱内の空気を効率良く消臭することができるものである。
【0015】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの吹出口3の方向がキャビネット8の前面から見て左右方向の少なくとも一方向に吹き出すように消臭装置Aをキャビネット8内に配設したことも好ましい。これにより、吹出口3から吹出された空気がキャビネット8の前面に設けた開閉扉12の隙間等から下駄箱の外部に漏れ出しにくいものであると共に下駄箱内全体を滞りなく循環するような循環空気を形成することができ、下駄箱内の空気の消臭・換気の効率を向上させることができるものである。
【0016】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの吸入口2及び吹出口3をそれぞれ消臭装置Aの本体ハウジング15の両側面15aに設け、上記吸入口2及び吹出口3の上記両側面15aのうちの一側面15aを選択的に閉塞する閉塞部材20を設けたことも好ましい。これにより、消臭装置Aをキャビネット8のどちらの左右端部近傍に配置した際にも吸入口2を確実に下駄箱内の奥部に配置することが確保できるものであり、また、キャビネット8の側板18に近接して下駄箱内の空気循環の形成に悪影響を及ぼしかねない消臭装置Aの本体ハウジング15の一方の側面の吸入口2及び吹出口3を閉塞部材20で完全に閉塞することができ、下駄箱内の循環空気の形成が確実に確保されるものである。
【0017】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、消臭装置Aの排出口4から排気筒21を延出させ、キャビネット8の外郭に貫通した排気孔22に上記排気筒21を嵌合させたことも好ましい。これにより、消臭装置Aをキャビネット8内に配設する際に消臭装置Aの排出口4から延出した排気筒21をキャビネット8に貫通した排気孔22に嵌合させることで上記消臭装置Aを強固そして簡単にキャビネット8内に配設でき、上記キャビネット8の排気孔22に嵌合させた排気筒21は上記排気孔22の開口断面を被覆することができるものであり、上記排気孔22の開口断面から放出され得るホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を下駄箱外(玄関)に放散されるのを抑制できるものである。
【0018】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、キャビネット8内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設し、上記棚板11を貫通してキャビネット8の上下に亙る吸入風洞40を上記吸入風洞40の風洞出口41を消臭装置Aの吸入口2に連結させて配置し、吸入風洞40の上下に間隔を隔てて複数個の風洞入口42を設け、上記風洞入口42を吸入風洞40に棚板11で仕切られた空間に合わせてそれぞれ位置させると共に、上記風洞入口42を消臭装置Aの吸入口2から離れる順に大きく形成したことも好ましい。これにより、キャビネット8内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設することで上記棚板11によりキャビネット8内部空間が仕切られるものであるが、上記棚板11を貫通して吸入風洞40をキャビネット8の上下に亙るように配置し、吸入風洞40に上下に間隔を隔てて設けた複数個の風洞入口42を棚板11で仕切られた空間に合わせてそれぞれ位置させると共に上記風洞入口42を消臭装置Aの吸入口2から離れる順に大きく形成したことから、吸入風洞40は消臭装置Aに対して遠近の違いに関わらず棚板11によって仕切られた空間ごとの空気を略均一に消臭装置Aに吸入させるものであり、棚板11で空間が仕切られたキャビネット8内においても偏りなく消臭装置Aでの空気の消臭や換気を行わせることができるものである。
【0019】
また、本発明の消臭装置付き下駄箱において、キャビネット8内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設し、それぞれの棚板11に上下に貫通する通気孔43を多数設けたことも好ましい。これにより、キャビネット8内に棚板11を配置することでキャビネット8内の空間が完全に仕切られることになっても、上記棚板11に設けられた通気孔43によってキャビネット8内での空気の移動は自由にできるものであり、つまり、キャビネット8内に配置された消臭装置Aを作動させた際にも、キャビネット8内の空気全体を通気案43を通じて滞りなく循環させることができることから、消臭装置Aによるキャビネット8内の全体空気の消臭や換気を行い得るようにできるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づき、まず消臭装置について説明し、その後に上記消臭装置を配置した下駄箱について説明する。
【0021】
図1に、本発明の消臭装置の実施の形態の例を示す。この消臭装置は、その外郭は矩形函状の本体ハウジング15で形成され、上記本体ハウジング15の矩形長板状の側面15aに吸入口2及び吹出口3が開口して設けられている。ここで吸入口2は上記側面15aの長手方向の一端に設けられ、吹出口3は上記側面15aの長手方向の他端に設けられている。また、本体ハウジング15の下面15bの長手方向の他端部分には排出口4が開口して設けられている。そして、本体ハウジング15の内部には吸入口2と吹出口3または排出口4とを連通した空気経路1が形成され、上記空気経路1中には吸入口2側から、除塵フィルター23、消臭フィルター6、ファン5、切替弁7が配設されている。ここで、除塵フィルター23は空気中の埃を取るものであり、消臭フィルター6はハニカム構造の化学活性炭から構成されるものであって、臭気を吸着して空気の消臭を行うものであり、ファン5は吸入口2から空気経路1に空気を吸入すると共に空気経路1の空気を吹出口3または排出口4に移送するものであり、切替弁7は吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3または排出口4のいずれか一方に選択的に切り替える弁であり、具体的には、本体ハウジング15の内部に軸支された板状弁を回動して吹出口3または排出口4を閉塞する構造にした弁である。この切替弁7は電動モータ等の駆動手段により回動させるものであるが、勿論、手動で回動させてもよいものである。また、図中24は消臭装置の操作をする操作部であり、図中25は消臭装置に電気が供給される電源接続部であり、図中32は消臭装置の電源ランプである。
【0022】
上記のように構成された消臭装置Aは、運転スイッチ(図示せず)を作動させてファン5を駆動させると吸入口2から空気が空気経路1に吸入され、上記空気は除塵フィルター23で埃等が除去された後に消臭フィルター6で消臭されるものであり、上記消臭された空気は吹出口3または排出口4から消臭装置Aの外部に吹出しまたは排出されるものである。ここで、消臭装置Aは、吸入口2では消臭対象空間の空気を吸入するようにし、吹出口3では上記吸入口2から空気経路1に吸入した空気を消臭対象空間に吹き出すようにし、排出口4では消臭対象空間外に上記吸入口2から空気経路1に吸入した空気を排出するようにして使用するものである。すなわち、本消臭装置は、切替弁7を吸入口2と吹出口3とを連通するように設定すると、消臭対象空間の空気が吸入口2から吹出口3に至る空気経路1を通過すると共に消臭対象空間内を循環するものであり、その際に空気経路1を通過した消臭対象空間の空気を消臭フィルター6で消臭するようにしているものである。このように消臭対象空間の空気を消臭対象空間内で循環させながら消臭することで消臭対象空間の空気の消臭を専ら行うことができて効率良く消臭を行うことができるものである。また、切替弁7を吸入口2と排出口4とを連通するように設定すると、消臭対象空間の空気が吸入口2から排出口4に至る空気経路1を通過すると共に排出口4から消臭対象空間外に排出されるものであり、つまり、消臭対象空間の空気を換気することができるものである。
【0023】
このように、消臭装置Aは、切替弁7を吸入口2から吸入された空気の移送先を吹出口3または排出口4のいずれか一方に選択的に切り替えるようにしたことにより、消臭対象空間を専ら消臭する循環モードと消臭対象空間を専ら換気する換気モードとの機能を有し、1台の消臭装置で選択的に消臭対象空間の消臭または換気を集中的に行うことができるものである。なお、この消臭装置Aには後述のように循環モードから換気モードに切り替える制御手段を設けている。また、この消臭装置Aは、運転スイッチ(図示せず)をオンにして消臭装置を作動させた際の通常運転のモードは換気モードに設定してあるものであり、切替弁7を作動させて消臭装置の運転を換気モード運転から循環モード運転に切り替えさせるためのスイッチ(図示せず)を設けているものである。なお、消臭対象空間の空気が含む臭気を消臭対象空間外に放散させないという条件下で、消臭対象空間を消臭すると共に消臭対象空間を換気するには、基本的には、上記循環モードで運転して消臭対象空間の空気に含まれる臭気を消臭し、上記消臭対象空間の空気が臭気を含まない状態になった後に上記換気モードで運転して消臭対象空間の空気を換気すればよいものである。
【0024】
この消臭装置Aの配置する場所及びその使用目的は様々な場合が考えられるが、一例として、図2に示すように上記消臭装置Aを下駄箱内に配置した消臭装置Aの動作を下記に示す。ここで、下駄箱内に配置した消臭装置Aは、その吸入口2及び吹出口3は消臭対象空間である下駄箱内の空間に開口し、消臭装置Aの排出口4は消臭対象空間外に連通した排気部9を介して上記消臭対象空間外に連通しているものである。なお、下駄箱は玄関に配置されるものであるため消臭対象空間外とは玄関空間を指すものである。
【0025】
玄関に配置された下駄箱は収納した靴によりその下駄箱内の空気には臭気及び湿気を含むものであり、玄関に臭気を漂わすことなく下駄箱内の空気から臭気及び湿気を除去することが上記消臭装置Aの使用目的とされる。従って、上述したように循環モード運転で下駄箱内の空気に含まれる臭気を消臭し、その後、換気モード運転で下駄箱内の空気を換気して下駄箱内の空気に含まれる湿気を除去する消臭装置の基本的な使用をするものである。具体的に、下駄箱の空気は靴の出し入れ状況により、例えば、脱いだ直後等の臭気を多く含む靴を下駄箱内に収納した場合には、下駄箱内の空気には一時的に臭気が多く含まれたりするものである。臭気の強い靴を下駄箱内に収納した際には下駄箱内の空気に含まれる臭気を確実に消臭するために、通常運転のモードが換気モードに設定した上記消臭装置の換気モードから循環モードに運転を切り替える上記スイッチをオンにし、消臭装置に循環モード運転をさせ、駄箱内の空気に含まれる臭気の消臭をするようにする。この循環モード運転では、図3(a)に示すように、下駄箱内の空気が消臭装置Aの吸入口2から吹出口3に至る空気経路1を介して下駄箱内を循環するものであり、上記下駄箱内の空気を空気経路1に設けた消臭フィルター6を通過させて集中的に消臭するものである。図6に示すように、消臭装置Aが循環モード運転をして下駄箱内の空気を下駄箱内で循環させて上記空気に含まれる臭気を消臭する際には、循環した下駄箱内の空気において経時的に湿気が多く含まれるようになる。下駄箱内の空気に湿気をあまりに多く含ませると下駄箱内に収納した靴が劣化するおそれがあるため、消臭装置Aを循環モード運転から換気モード運転に適宜切り替え、換気モード運転により上記下駄箱内の空気を下駄箱外の空気と換気して下駄箱内から湿気を除去するようにする。この換気モード運転では、図3(b)に示すように、下駄箱内の空気が消臭装置Aの吸入口2から排出口4に至る空気経路1及び排気部9を介して下駄箱外に排出されると共に、下駄箱外の空気がキャビネット8の隙間(開閉扉12の隙間)から下駄箱内に流入されることで下駄箱内の空気を換気するものである。
【0026】
上述した消臭装置Aの動作を自動的に行わせるために、上記消臭装置Aに循環モードから換気モードに自動的に切り替える(切替弁7を切り替える)制御手段を設けている。
【0027】
この制御手段の例として、例えば、循環モードの運転時間を設定し得るタイマーを備えた制御手段を消臭装置Aに設けることも好ましい。つまり、スイッチをオンにして消臭装置Aに循環モード運転をさせて下駄箱内の空気に含まれる臭気を消臭し、その後下駄箱内の空気に臭気が含まれなくなると予期される循環モードの運転時間を確保するように上記タイマーを設定し、上記タイマーで設定した所定時間の経過後に制御手段によって循環モードから換気モードに切り替えるような制御を行わせるものである。これにより、消臭装置Aが自動的に換気モード運転に切り替わり、下駄箱内の空気に含まれる臭気の消臭及び湿気の除去の一連の動作を確保することができるものである。
【0028】
また、上記制御手段の他例として、例えば、下駄箱内の空気に含まれる臭気を検知する臭気検知センサよりなる循環空気状態検出手段を備えた制御手段を消臭装置Aに設けることも好ましい。つまり、上記下駄箱内の空気に含まれる臭気を検知する臭気検知センサを空気経路1に設け、スイッチをオンにして消臭装置Aに循環モード運転をさせて下駄箱内の空気に含まれる臭気を消臭した際の下駄箱内の空気に含まれる臭気の程度を検出し、上記臭気がある一定値よりも少なくなったことを上記臭気検知センサが検出した際には、上記臭気検知センサに連動する制御手段によって循環モードから換気モードに切り替えるような制御を行わせるものである。これにより、下駄箱内の空気に含まれる臭気の多少に関わらず確実に下駄箱内の空気に含まれる臭気を消臭した後に換気を行わせることができ、玄関への臭気の放散を確実に防止することができるものである。
【0029】
また、上記制御手段の更に他例として、例えば、下駄箱内の空気に含まれる湿気を検知する湿気検知センサよりなる循環空気状態検出手段を備えた制御手段を消臭装置Aに設けることも好ましい。つまり、上記下駄箱内の空気に含まれる湿気を検知する湿気検知センサを空気経路1に設け、スイッチをオンにして消臭装置Aが循環モード運転をした際に下駄箱内の空気に経時的に多く含まれるようになる湿気を上記湿気検知センサが検出し、上記湿気がある一定値以上になったことを検出した上記湿気検知センサに連動する制御手段によって循環モードから換気モードに切り替えるような制御を行わせるものである。これにより、下駄箱内の空気に一定値以上の湿気を含ませることなく、下駄箱内に収納した靴の劣化を招くことを確実に防止することができるものである。
【0030】
このように制御手段を消臭装置Aに設けたことで、消臭対象空間外(玄関)に臭気を放散させないようにしながら、消臭対象空間の空気(下駄箱内の空気)を消臭すると共に換気することを自動的に確保することができるものである。
【0031】
また、図4に示すように、消臭装置Aの消臭フィルター6を排出口4より上流の空気経路1中に配設したことも好ましい。このようにすることで、吸入口2と吹出口3とが連通した空気経路1を消臭対象空間の空気が通過する循環モード運転でも、吸入口2と排出口4とが連通した空気経路1を消臭対象空間の空気が通過する換気モード運転でも、確実に消臭対象空間の空気は消臭フィルター6を通過するものであり、消臭されていない空気を消臭対象空間の外気に放散することを防ぐことができるものである。
【0032】
また、図5に示すように、消臭装置Aの空気経路1中の排出口2及び吹出口3より上流部分に吸放湿材10を設けたことも好ましい。このようにすることで、例えば、後述するようにこの消臭装置Aが下駄箱に配置された場合には、消臭対象空間である下駄箱の空気は下駄箱内に収納された靴が発する臭気や湿気を含むものであるが、このような消臭対象空間の空気が湿気を多く含み、その湿気を除去したい場合に上記吸放湿材10は特に有効である。つまり、空気経路1に吸入した消臭対象空間の空気は循環モード運転時及び換気モード運転時にも確実に吸放湿材10を通過するものであるために、循環モード運転時には循環空気中に多く含まれた湿気を吸放湿材10が吸収することで循環空気の湿気を抑えることができるものであり、そして、換気モード運転時には上記循環空気と比較して湿気の少ない消臭対象空間外の空気が空気経路1を通り、吸放湿材10に含有した上記循環空気から吸収した湿気を上記消臭対象空間外の空気が除去するために、上記湿気は臭気対象空間の外気に放出されて再び吸放湿材10を乾燥させることができる。つまり、吸放湿材10は循環モード運転時の際に湿気を多く含んだ消臭対象空間の空気から湿気を奪うものであると共に換気モード運転時の際に湿気を含まない消臭対象空間外の空気に湿気を奪わせるものであって、再度の循環モード運転時の際には再び吸放湿材10は湿気を吸収するようになるものであり、吸放湿材10は有効に機能することができるのである。なお、この吸放湿材10は、例えば、シリカゲルまたはゼオライトまたは吸湿性樹脂等などをハニカム状またはビーズ状またはフレーク状またはシート状に形成したものが好ましいものである。
【0033】
図2乃至図3に、本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の例を示す。これは上述した消臭装置Aを下駄箱に取り付けたものであり、この下駄箱は、底板26と上板27と両側板18とを矩形環状に連結すると共にその背部に背板17を取り付けて形成した函状外郭に、上記前面開口を開閉する開閉扉12を取り付け、更に両側板18間に幾枚かの棚板11を架設して形成したキャビネット8で構成されるものであり、上記消臭装置Aは上記キャビネット8の底板26の上に載設されるものである。このように下駄箱内に消臭装置Aを配置する際には、消臭装置Aの動作説明のところで述べたように、消臭装置Aの吸入口2及び吹出口3を下駄箱内に臨ませるようにすると共に、消臭装置Aの排出口4はキャビネット8の内部と外部とを連通した排気部9を介してキャビネット8の外部に連通させているものである。ここで、下駄箱は玄関に配設されるものであることから上記排出口4は玄関空間と連通しているものであり、また、図2の例の排気部9は、キャビネット8の底面26に下駄箱内の空間と玄関空間とを連通する排気孔22を貫通させると共に、消臭装置Aの排出口4から排気筒21を下方に延出させ、上記排気筒21を排気孔22に嵌合させて構成しているものである。このように排気筒21をキャビネット8の底面の排気孔22に嵌合させることによって消臭装置Aのキャビネット8への取付施工を簡単化させると共に、排気孔22の開口断面を被覆して上記排気孔の開口断面から放出され得るホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を玄関空間に放散されるのを抑制するという効果も期待できる。なお、上記ホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物はキャビネット8の底面がパーティクルボード等で製作された際に問題にされるものである。
【0034】
そして、上記下駄箱内に配設した消臭装置Aは、循環モード運転をして下駄箱内の空気を吸入口2から吹出口3に至る空気経路1を介して下駄箱内で循環させて下駄箱内の空気に含まれる臭気を消臭し、その後、換気モード運転をして下駄箱内の空気を吸入口2から排出口4に至る空気経路1及び排気部9を介して下駄箱外、つまり、玄関空間に排出すると共に、玄関空間の空気をキャビネット8の開閉扉12の隙間等から下駄箱内に流入させ、下駄箱内の空気を換気し、下駄箱内の湿気の除去を図っているのである。このように循環モードと換気モードを選択的に運転し得る消臭装置Aを下駄箱内に配置したことで、下駄箱内の臭気の消臭及び湿気の除去を集中的に効率よく行うことができ、そして、上述した循環モードと換気モードとの適宜な切り替えにより、下駄箱内の空気に含まれる臭気を玄関に放散させないという条件下で、上記臭気を消臭できると共に下駄箱内の空気も換気できて上記下駄箱内の空気に含まれる湿気を除去することを可能にしているものである。
【0035】
図6に示すように、消臭装置Aの換気モードではファン5が間欠的に運転されることが好ましい。つまり、下駄箱内の空気に含まれる湿気は循環モード時の下駄箱内の循環空気に経時的に滞留されるものであって、自然状態の下駄箱内の空気には湿気の滞留は顕著には起こらず、従って、下駄箱内の空気の換気は連続して行わなくとも、湿気が滞留した場合に適宜行えばよいものであって、上記換気モードでのファン5の間欠的な運転でも上記湿気の滞留を防ぐことができ、消臭装置Aの消費電力の低減を図ると共に消臭装置Aの長寿命化を図ることができるものである。また、下駄箱内の湿気を適宜除去するために消臭装置Aの通常運転を換気モード運転にしておき、脱いだ直後等の臭気を有する靴を下駄箱内に収納した際の一時的に下駄箱内に充満する臭気を消臭したいときに適宜、循環モード運転を行うことが好ましいものであるが、上記のような消臭装置Aの使用によっても、上記換気モードでファン5を間欠的に運転させることで上記湿気の滞留を防ぐことができ、消臭装置Aの消費電力の低減を図れると共に消臭装置Aの長寿命化を図ることができるものである。なお、図6では上述したタイマーを用いた制御手段を消臭装置Aに設けたときの切替弁7及びファン5の動作と下駄箱内の空気の状態との相互の関係を表したタイムチャートを示すものであり、この例では上記タイマーが循環モード運転を1時間5分に設定して、その後循環モードから換気モードに運転の切替が行われるようにし、換気モードでは15分に1回の間隔で5分間ファン5を駆動させているものである。
【0036】
また、図7に示すように、消臭装置Aの本体ハウジング15に隣接して臭気または湿気を有する靴を専用に置く靴載置部16を消臭装置Aに設けることが好ましい。つまり、消臭装置Aの本体ハウジング15に隣接して上方及び前方に開口した函状容器28を一体に設けて靴載置部16を構成したものである。このように臭気または湿気を有する靴を専用に置く靴載置部16を消臭装置の本体ハウジング15に隣接して設けたことで、上記靴載置部16に載置した臭気または湿気を有する靴の集中的な消臭及び湿気除去を行うことができ、また、下駄箱に収納した他の靴への上記靴からの臭気・湿気の影響を抑えることができるものである。ここで、靴載置部16に隣接した本体ハウジング15の側面15a部分に吸入口2を設けることも上記利点を更に大きなものにすることができる。そして、この靴載置部16を備えた消臭装置Aを下駄箱に配置した際も、下駄箱内に確実に臭気または湿気を有する靴を専用に置く場所を確保することができるものである。
【0037】
また、図8に示すように、消臭装置Aを下駄箱に配設した際に、消臭装置Aの吹出口3の方向がキャビネット8の前面から見て左右方向の少なくとも一方向に吹き出すようにしたことが好ましい。これにより、吹出口3から吹出された空気がキャビネット8の前面に設けた開閉扉12の隙間等から下駄箱の外部に漏れ出しにくくすると共に下駄箱内全体を滞りなく循環するような空気流を形成することができ、下駄箱内の空気の消臭・換気の効率を向上させることができるものである。
【0038】
また、図9に示すように、消臭装置Aを下駄箱に配設した際に、消臭装置Aの吸入口2をキャビネット8内の奥部に位置させることが好ましい。このようにすることで、臭気が滞留しやすいキャビネット8内の奥部の空気(図中B)を優先的に消臭装置Aに吸入させることができ、下駄箱内の空気を効率良く消臭することができるものである。
【0039】
更に、上術したように、消臭装置Aの吸入口2をキャビネット8内の奥部に位置させることを確保するために、図10に示すように、消臭装置Aの本体ハウジング15の両側面15aにそれぞれ吸入口2及び吹出口3を設け、上記吸入口2及び吹出口3の上記両側面15aのうちの一側面15aを選択的に閉塞する閉塞部材20を設けたことが好ましい。このようにすることで、消臭装置Aを下駄箱のどちらの左右端部(キャビネット8の側板18近傍部分)に配設した際にも、確実に吸入口2を下駄箱内の奥部に配置することが確保できるものであり、また、キャビネット8の側板18に近接して下駄箱内の空気循環の形成に悪影響を及ぼしかねない消臭装置Aの本体ハウジング15の一方の側面に設けた吸入口2及び吹出口3を閉塞部材20で完全に閉塞することができ、本体ハウジング15の他方の側面に設けた吸入口2及び吹出口3が形成する下駄箱内の空気の循環を確実に形成させ得ることができる。
【0040】
また、図9及び図11に示すように、キャビネット8の棚板11の前端と上記開閉扉12の裏面との間に前部隙間13を設けると共に上記棚板11の後端とキャビネット8の背板17の前面との間に後部隙間14を設けたことが好ましい。ここで、図11(a)の例は、棚板11の後端面を前方に切り欠いて切欠部29を形成し、棚板11の後端をキャビネット8の背板17に突き合わせるように当接すると、上記切欠部29が背板17と棚板11とで囲まれた開口になるものであり、上記切欠部29が後部隙間14を構成したものである。また、図11(b)の例は、棚板11の後端面にスペース材30を後方に突設し、上記スペース材30を介在させて棚板11と背板17とを突き合わせるように当接すると、上記棚板11の後端面と背板17との間には隙間ができ、上記隙間が後部隙間14を構成したものである。このように、キャビネット8の棚板11の前端と上記開閉扉12の裏面との間に前部隙間13を設けると共に上記棚板11の後端とキャビネット8の背板17の前面との間に後部隙間14を設けると、キャビネット8内の空気の上下方向の流路が棚板11の前端と後端の部分で確保できるものであり、キャビネット8内の上下方向の空気循環が滞りなく行われ、下駄箱内の空気の消臭・換気の効率を向上させることができるものである。
【0041】
また、図12に示すように、複数個のキャビネット8を隣接して並設した下駄箱の場合には、隣接したキャビネット8の隣接側板18を貫通する貫通孔19を複数個設けることが好ましい。これにより、複数個のキャビネット8が貫通孔19によって上記複数個のキャビネット8の内部を連続構造にすることができ、上記複数個のキャビネット8のうちの1つに消臭装置Aを配置することで複数個のキャビネット8全て、つまり、下駄箱全体の内部空気を循環させて消臭すると共に換気して湿気を除去することができるものである。その際に貫通孔19は複数個設けてあることから、それぞれの貫通孔19に固有の空気流れ(あるキャビネット8に対して吸入流れまたは排出流れ)を持たせることができて複数個のキャビネット8で構成した下駄箱全体の内部空気を滞りなく循環させることができ、下駄箱内の空気の消臭・換気を効率良く行うことができるものである。なお、上記貫通孔19はキャビネット8の側板18の上下位置に配置することが好ましく、このようにすることで、それぞれの貫通孔19に固有の空気流れ(あるキャビネット8に対して吸入流れまたは排出流れ)を明確に持たせることができ、更に、下駄箱全体の内部空気を滞りなく循環させることができて、下駄箱内の空気の消臭・換気を効率良く行うことができるものである。
【0042】
また、図13に示すように、上記キャビネット8の底板26の下部に通気用スペース31を設け、上記通気用スペース31とキャビネット8の底板26上方の内部空間とを連通する上記底板26を貫通した排気孔22を設け、上記消臭装置Aの排出口4から下方に排気筒21を延出し、上記排気筒21を上記排気孔22に嵌合して消臭装置Aを上記キャビネット8の底板26の上に載設することが好ましい。このようにすると、消臭装置Aを下駄箱に取り付ける施工も簡単にできるものであり、また、上記キャビネット8の排気孔22に嵌合させた排気筒21が上記排気孔22の開口断面を被覆して、上記排気孔22の開口断面から放出され得るホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を下駄箱外、すなわち玄関に放散されるのを抑制できるものである。なお、上記通気スペース31は、図13(a)に示す例のように、キャビネット8の底板26の周縁部から垂下した幕板33によって囲まれた中空空間で構成して上記幕板33に通気孔31aを設けて排出口4からの下駄箱内の空気の排出路を確保したものや、図13(b)に示す例のように、下駄箱の下面に桟34を敷いて設置面に設置して通気スペース31を確保したもの等がある。
【0043】
また、図14に示すように、キャビネット8内に吸放湿材10a(上述した吸放湿材10と同様)を貼着などして設けることが好ましい。これにより、上述したように消臭装置Aに吸放湿材10を設けるのと同様の効果を得られるものであり、例えば、吸放湿材10を設けていない消臭装置Aをキャビネット8内に配置した場合においてもキャビネット8内の湿気の除去を効果的に行うことができると共に、吸放湿材10を設けた消臭装置Aをキャビネット8内に配置した場合においても更に効果的にキャビネット8内の湿気の除去を行うことができるものである。
【0044】
また、図15乃至図17に示すように、キャビネット8内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設し、上記棚板11を貫通してキャビネット8の上下に亙る吸入風洞40を上記吸入風洞40の風洞出口41を消臭装置Aの吸入口2に連結させて配置し、吸入風洞40の上下に間隔を隔てて複数個の風洞入口42を設け、上記風洞入口42を吸入風洞40に棚板11で仕切られた空間に合わせてそれぞれ位置させると共に、上記風洞入口42を消臭装置Aの吸入口2から離れる順に大きく形成したことも好ましい。この例を以下に詳述する。
【0045】
下駄箱を構成するキャビネット8は、上記キャビネット8の内部空間を仕切るように上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設し、上記棚板11にはキャビネット8の背板17及び側板18が交わるコーナー部分にコーナー隙間44を設け、また、キャビネット8の開閉扉12と棚板11の前端との間に前部隙間13を設けて構成されている。つまり、キャビネット8の内部空間は棚板11で仕切られるもコーナー隙間44及び前部隙間13にて上下に連通しているのである。消臭装置Aは、その吸引口2をキャビネット8の後部に位置させると共に吹出口3をキャビネット8の前部に位置させ、キャビネット8の側板18に沿わせるようにして底板26上に載設されている。そして、上記コーナー隙間44には、図16に示す吸入風洞40がキャビネット8の上下に亙って配置される。この吸入風洞40は矩形筒状の縦型風洞であり、正面下端部分に風洞出口41を備えると共に、側面部分の上下に間隔を隔てて風洞入口42が複数個備えられている。この複数個の風洞入口42は、上方に位置する風洞入口42ほどその開口面積を大きくして形成されている。上記コーナー隙間44に配置した吸入風洞40はその正面を消臭装置Aの後面に沿わせるようにして風洞出口41を吸引口2に連通させると共に、複数個の風洞入口42をキャビネット8の棚板11で仕切られた空間ごとに開口させている。
【0046】
このように吸入風洞40を消臭装置Aに隣接させた状態で消臭装置Aを作動させると、図17に示すように、吸入口2には吸入風洞40を介して空気が吸入され、つまり、吸入風洞40の風洞入口42から空気が取り込まれるものであり、すなわち、棚板11によって仕切られた空間ごとの空気を個々の風洞入口42が吸入するものである。ここで、上述したように風洞入口42は上方に位置する風洞入口42ほどその開口面積を大きく、つまり、風洞入口42は吸入元である消臭装置Aの吸入口2から離れる順にその開口面積を大きく形成してあることから、棚板11によって仕切られた空間ごとの空気を略均一に消臭装置Aに吸入させることができ、棚板11で空間が仕切られたキャビネット8内においても偏りなく消臭装置Aでの空気の消臭や換気を行わせることができるものである。なお、図17(a)には、下駄箱(キャビネット8)内の空気を前部隙間13及び吸入風洞40を介して循環させ、循環させた下駄箱内の空気の消臭装置Aの消臭フィルター6を通すことで消臭するようにした状態を示すものであり、図17(b)には下駄箱(キャビネット8)内の空気を吸入風洞40から消臭装置Aに吸入すると共に排気部9から下駄箱外に排出させ、また、開閉扉12とキャビネット8との隙間から下駄箱外の空気を採り入れることで、下駄箱内の空気を換気させて湿気をとるようにした状態を示すものである。
【0047】
また、図18に示すように、下駄箱を構成するキャビネット8内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板11を架設し、それぞれの棚板11に上下に貫通する通気孔43を多数設けたことも好ましい。これによると、キャビネット8内に棚板11を配置することでキャビネット8内の空間が完全に仕切られることになっても、上記棚板11に設けられた通気孔43によってキャビネット8内での空気の移動は自由にできるものであり、つまり、キャビネット8内に配置された消臭装置Aを作動させた際にも、キャビネット8内の空気全体を通気孔43を通じて滞りなく循環させることができることから、消臭装置Aによる下駄箱(キャビネット8)内の空気の消臭や換気を行うことができるものである。なお、通気孔43を多数設けた棚板11としては、例えば金網状の板で構成してもよいものである。また、キャビネット8内に棚板11を後部隙間14及び前部隙間13を設けるように配置した場合(図9参照)においても、棚板11に通気孔43を設けることで、キャビネット8内の空気の循環がより完全に行われるものであるから、消臭装置Aを作動させたことで行われる下駄箱内の空気の消臭及び湿気取りの効率の向上が図られることはいうまでもないことである。
【0048】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の消臭装置にあっては、空気経路の一端に消臭対象空間の空気を吸入するための吸入口を設けると共に他端に空気経路の空気を消臭対象空間に吹出すための吹出口及び空気経路の空気を消臭対象空間外に排出するための排出口を設け、上記吸入口から吹出口または排出口に空気を移送させるファン及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルターを空気経路中に設け、吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口または排出口のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁を上記ファンよりも下流部分の空気経路に設けたので、切替弁の設定を吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口にした状態では、ファンを駆動させると消臭対象空間の空気が吸入口から空気経路内に吸入され、空気経路を通って吹出口から消臭対象空間に吹き出され、すなわち消臭対象空間の空気は上記空気経路を介して循環するものであり、そのとき空気経路に設けた消臭フィルターで消臭対象空間の空気を集中的に消臭することができ、また、切替弁の設定を吸入口から吸入された空気の移送先を排出口にした状態では、消臭対象空間の空気を消臭対象空間の外部に排出、すなわち消臭対象空間を換気することができるものであり、このように、1つの消臭装置で消臭対象空間の消臭及び換気を選択的に行うことができるものであり、上記消臭対象空間の消臭及び換気を集中的に効率良く行うことができるものである。また、循環空気を吸入口から吸入して吹出口から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口から吸入して排出口から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたので、消臭対象空間外に臭気を放散させないようにしながら、消臭対象空間の空気を消臭すると共に換気することを自動的に確保することができるものである。
【0049】
また、請求項2記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、空気経路の一端に下駄箱内の空気を吸入するための吸入口を設けると共に他端に空気経路の空気を下駄箱内に吹出すための吹出口及び空気経路の空気を下駄箱外に排出するための排出口を設け、上記吸入口から吹出口または排出口に空気を移送させるファン及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルターを空気経路中に設け、吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口または排出口のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁を上記ファンよりも下流部分の空気経路に設けて消臭装置を構成し、靴を収納する函状のキャビネット内に上記消臭装置を配設し、消臭装置の排出口から排出された空気をキャビネットの外部に排出する排気部を設けたので、消臭装置付き下駄箱では、消臭装置が吸入口から下駄箱内の空気を空気経路1内に吸入し、上記空気経路内に吸入された空気を消臭フィルターで消臭し、このとき、切替弁の設定を吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口にしておけば、上記消臭された空気が吹出口から下駄箱内の空間に吹き出され、つまり、下駄箱内の空気は消臭装置の空気経路を介して下駄箱内で循環し、そのとき、空気経路の消臭フィルターで上記下駄箱内の空気を集中的に消臭するものであって、上記下駄箱内の空気の消臭を効率良く行うことができるものであり、また、切替弁の設定を吸入口から吸入された空気の移送先を排出口にしておけば、下駄箱内の空気が排出口及び排気部を通じて下駄箱外に放出され、下駄箱の外気を下駄箱内に取り込んで下駄箱内の空気を換気できるものであり、つまり、下駄箱内の空気に含まれる湿気を下駄箱内から除去することができるものである。そして、この消臭装置には、循環空気を吸入口から吸入して吹出口から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口から吸入して排出口から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたので、下駄箱内の空気を消臭した後に下駄箱内の空気を換気でき、つまり、下駄箱内の空気は消臭されているので下駄箱外(玄関)には臭気は放散されないものであり、従って、消臭装置付き下駄箱では下駄箱内の空気に含まれる臭気を集中的に消臭でき、更に、玄関への臭気の放散を避けつつも下駄箱内の空気を換気して湿気を除去できるものである。
【0050】
また、請求項3記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、消臭装置の消臭フィルターを排出口より上流の空気経路中に配設したので、吸入口から空気経路内に吸入されて排出口から排出する空気も必ず消臭フィルターを通過するものであり、消臭されていない空気が下駄箱の外気(玄関)に放散されることを完全に無くすことができるものである。
【0051】
また、請求項4記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、上記制御手段として、換気モードから循環モードに切り替えるスイッチを作動させてから設定時間後に循環モードから換気モードに切り替えるか、または、上記スイッチを作動させて循環モードで運転させると共に循環空気の状態が設定状態になったことを循環空気状態検出手段が検出した際に循環モードから換気モードに切り替えるための制御手段を設けたので、新たに臭気及び湿気を有する靴を下駄箱に収納した際等の必要な時にスイッチを作動させると循環モードに切り替わり下駄箱内の空気を循環させて集中的に消臭させることができ、その後の上記循環モードから換気モードへの切り替えは制御手段により行われ、例えば、この制御手段がスイッチを作動させてから設定時間後に循環モードから換気モードに切り替えるものであれば、下駄箱内の空気に含まれる臭気の消臭及び湿気の除去の一連の動作を自動的に確保することができ、また、例えば、この制御手段が上記スイッチを作動させて循環モードで運転させると共に循環空気の状態が設定状態になったことを循環空気状態検出手段が検出した際に循環モードから換気モードに切り替えるものであれば、下駄箱内の空気の臭気を消臭した後に下駄箱内の空気の換気を行う一連の動作を確保すると共に、循環空気の状態を設定状態にした後に下駄箱外に排出することが確保できるものであり、例えば、下駄箱外に臭気を放散させることや下駄箱に必要以上に湿気を滞留させないようにすることができるものである。
【0052】
また、請求項5記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項4記載の発明の効果に加えて、上記換気モードではファンが間欠的に運転されたので、下駄箱内の空気に含まれる湿気が循環モード時の下駄箱内の循環空気では経時的に滞留されるものの自然状態の下駄箱内の空気には顕著に滞留しないといった特徴を有する場合には、下駄箱内の空気に含まれる湿気の状態に合わせて無駄なく湿気を除去することができ、従って、下駄箱内の空気を連続して換気を行う場合と比較して上記換気モードでのファンの間欠的な運転により消臭装置の消費電力の低減を図ると共に消臭装置の長寿命化を図ることができるものである。
【0053】
また、請求項6記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、消臭装置の空気経路中の排出口及び吹出口より上流部分に吸放湿材を設けたので、空気経路に吸入した空気は確実に吸放湿材を通過するものであり、循環モード運転時には循環空気の湿気を吸放湿材が吸収し、循環空気の経時的に増大する湿気を上記吸放湿材により抑えることができるものであり、また、換気モード運転時には吸放湿材に含有した上記循環空気から吸収した湿気を上記循環空気と比較して湿気の少ない下駄箱の外気に放出するものであり、再び吸放湿材を乾燥させることができ、再度の循環モード運転時の際にも吸放湿材を有効に機能させることができるものである。
【0054】
また、請求項7記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、キャビネット内部に棚板を架設すると共にキャビネットの前面に開閉扉を設け、上記棚板の前端と上記開閉扉の裏面との間に前部隙間を設けると共に上記棚板の後端とキャビネットの背板の前面との間に後部隙間を設けたので、下駄箱内の空気の上下方向の流路が棚板の前端と後端の部分で確保できるものであり、下駄箱内の空気を滞りなく循環させることができ、下駄箱内の空気の消臭及び換気を効率良く行うことができるものである。
【0055】
また、請求項8記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、空気経路を内在させると共に吸入口、吹出口及び排出口を設けた消臭装置の本体ハウジングに隣接して臭気または湿気を有する靴を専用に置く靴載置部を消臭装置に設けたので、上記本体ハウジングに隣接した靴載置部に載置した臭気または湿気を有する靴は集中的な消臭及び湿気除去がされるものであり、下駄箱に収納した他の靴への上記靴からの臭気・湿気の影響を抑えることができ、また、上記消臭装置Aを下駄箱内に配置した際に確実に下駄箱内に臭気または湿気を有する靴を専用に置く部分を確保することができるものであり、下駄箱の有効な使用を図ることができるものである。
【0056】
また、請求項9記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、複数個のキャビネットを隣接して並設し、隣接したキャビネットの隣接側板を貫通する貫通孔を複数個設け、複数個のキャビネットのうち1つに消臭装置Aを配設したので、複数個のキャビネットが貫通孔によって複数個のキャビネットの内部を連続構造にすることができ、上記複数個のキャビネットのうちの1つに消臭装置Aを配置することで複数個のキャビネット全て、つまり、下駄箱全体の内部空気を循環させて消臭すると共に換気して湿気を除去することができるものであり、その際に貫通孔は複数個設けてあることから、それぞれの貫通孔に固有の空気流れを持たせることができて複数個のキャビネットで構成した下駄箱全体の内部空気を滞りなく循環させることができ、下駄箱内の空気の消臭・換気を効率良く行うことができるものである。
【0057】
また、請求項10記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項7記載の発明の効果に加えて、消臭装置の吸入口をキャビネット内の奥部に位置させたので、臭気が滞留しやすいキャビネット内の奥部の空気を優先的に消臭装置に吸入させることができ、下駄箱内の空気を効率良く消臭することができるものである。
【0058】
また、請求項11記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項7記載の発明の効果に加えて、消臭装置の吹出口の方向がキャビネットの前面から見て左右方向の少なくとも一方向に吹き出すように消臭装置をキャビネット内に配設したので、吹出口から吹出された空気がキャビネットの前面に設けた開閉扉の隙間等から下駄箱の外部に漏れ出しにくいものであると共に下駄箱内全体を滞りなく循環するような循環空気を形成することができ、下駄箱内の空気の消臭・換気の効率を向上させることができるものである。
【0059】
また、請求項12記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項11記載の発明の効果に加えて、消臭装置の吸入口及び吹出口をそれぞれ消臭装置の本体ハウジングの両側面に設け、上記吸入口及び吹出口の上記両側面のうちの一側面を選択的に閉塞する閉塞部材を設けたので、消臭装置Aをキャビネット8のどちらの左右端部近傍に配置した際にも吸入口2を確実に下駄箱内の奥部に配置することが確保できるものであり、また、キャビネット8の側板18に近接して下駄箱内の空気循環の形成に悪影響を及ぼしかねない消臭装置Aの本体ハウジング15の一方の側面の吸入口2及び吹出口3を閉塞部材20で完全に閉塞することができ、下駄箱内の循環空気の形成が確実に確保されるものである。
【0060】
また、請求項13記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、消臭装置の排出口から排気筒を延出させ、キャビネットの外郭に貫通した排気孔に上記排気筒を嵌合させたので、消臭装置をキャビネット内に配設する際に、消臭装置の排出口から延出した排気筒をキャビネットに貫通した排気孔に嵌合させることで上記消臭装置を強固そして簡単にキャビネット内に配設でき、また、上記キャビネットの排気孔に嵌合させた排気筒は上記排気孔の開口断面を被覆することができるものであり、上記排気孔の開口断面から放出され得るホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を下駄箱外(玄関)に放散されるのを抑制でき、近年問題視されている揮発性有機化合物による室内汚染を防ぐことができるものである。
【0061】
また、請求項14記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、請求項2記載の発明の効果に加えて、キャビネット内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板を架設し、上記棚板を貫通してキャビネットの上下に亙る吸入風洞を上記吸入風洞の風洞出口を消臭装置の吸入口に連結させて配置し、吸入風洞の上下に間隔を隔てて複数個の風洞入口を設け、上記風洞入口を吸入風洞に棚板で仕切られた空間に合わせてそれぞれ位置させると共に、上記風洞入口を消臭装置の吸入口から離れる順に大きく形成したので、消臭装置に対して遠近の違いに関わらず棚板によって仕切られた空間の空気を略均一に消臭装置に吸入させることができるものであり、棚板で空間が仕切られたキャビネット内においても偏りなく消臭装置で空気の消臭や換気を行わせることができるものである。
【0062】
また、請求項15記載の消臭装置付き下駄箱にあっては、請求項2記載の発明の効果に加えて、キャビネット内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板を架設し、それぞれの棚板に上下に貫通する通気孔を多数設けたので、キャビネット内に棚板を配置することでキャビネット内の空間が完全に仕切られることになっても、上記棚板に設けられた通気孔によってキャビネット内での空気の移動は自由にできるものであり、つまり、キャビネット内に配置された消臭装置を作動させた際にも、キャビネット内の空気全体を滞りなく循環させることができることから、消臭装置によるキャビネット内の全体空気の消臭や換気を行い得るようにできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消臭装置の実施の形態の例を示す側面断面図である。
【図2】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の例を示すものであり、消臭装置の配置部分の側面断面図である。
【図3】同上の消臭装置付き下駄箱での動作説明をするものであり、(a)は消臭装置の循環モード運転時の下駄箱内の空気流れを示す下駄箱の概略側面断面図であり、(b)は消臭装置の換気モード運転時の下駄箱内の空気流れを示す下駄箱の概略側面断面図である。
【図4】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の他例を示すものであり、(a)は消臭装置の循環モード運転時の下駄箱内の空気流れを示す下駄箱の概略側面断面図であり、(b)は消臭装置の換気モード運転時の下駄箱内の空気流れを示す下駄箱の概略側面断面図である。
【図5】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の他例を示すものであり、吸放湿材を備えた消臭装置の配置部分の側面断面図である。
【図6】本発明の消臭装置付き下駄箱における消臭装置の動作と下駄箱内の空気の状態との相互の関係を表すタイムチャートである。
【図7】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、靴載置部を設けた消臭装置の斜視図である。
【図8】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、吹出口をキャビネットの左右方向に向けた際の下駄箱内の空気流れを示す上面図である。
【図9】図8の例のキャビネット(下駄箱)の側面断面図であり、下駄箱内の臭気の滞留を説明するものである。
【図10】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、つまり、消臭装置の本体ハウジングの両側面に吸入口及び吹出口を設けると共に本体ハウジングの両側面のうちいずれか一方の側面を選択的に被覆して吸入口及び吹出口を閉塞する閉塞部材を設けた例を示し、(a)は消臭装置と閉塞部材とを示す斜視図であり、(b)は閉塞部材を消臭部材に取り付けて下駄箱内に配置した状態を示す上面図である。
【図11】キャビネットの棚板の例を示すものであり、(a)は棚板の後端に切欠部を設けた例の斜視図であり、(b)は棚板の後端面にスペース材を貼着した例の斜視図である。
【図12】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、複数個のキャビネットから下駄箱を構成し、上記隣接するキャビネットの隣接側板に貫通孔を複数個設けた例を示す斜視図である。
【図13】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、(a)は下駄箱の下縁に幕板を設けて通気用スペースを設けた例を示す斜視図であり、(b)は下駄箱の下面に桟を設けて通気用スペースを設けた例を示す斜視図である。
【図14】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、下駄箱内に吸放湿材を設けた例を示す正面図である。
【図15】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、消臭装置に連結した吸入風洞をキャビネット内に配置した状態を示す下駄箱の斜視図である。
【図16】同上の吸入風洞を示す斜視図である。
【図17】同上のキャビネット内に吸入風洞を配置した例における下駄箱内の空気流れを示すものであり、(a)は下駄箱内の空気を循環させて消臭するように消臭装置Aを作動させた状態の概略側面断面図であり、(b)は下駄箱内の空気を下駄箱外の空気と換気させた状態の下駄箱の概略側面断面図である。
【図18】本発明の消臭装置付き下駄箱の実施の形態の更に他例を示すものであり、キャビネット内に配置した棚板に多数の通気孔を設けた下駄箱の斜視図である。
【符号の説明】
1 空気経路
2 吸入口
3 吹出口
4 排出口
5 ファン
6 消臭フィルター
7 切替弁
8 キャビネット
9 排気部
Claims (15)
- 空気経路の一端に消臭対象空間の空気を吸入するための吸入口を設けると共に他端に空気経路の空気を消臭対象空間に吹出すための吹出口及び空気経路の空気を消臭対象空間外に排出するための排出口を設け、上記吸入口から吹出口または排出口に空気を移送させるファン及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルターを空気経路中に設け、吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口または排出口のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁を上記ファンよりも下流部分の空気経路に設け、循環空気を吸入口から吸入して吹出口から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口から吸入して排出口から排出する換気モードとを有すると共に、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けたことを特徴とする消臭装置。
- 空気経路の一端に下駄箱内の空気を吸入するための吸入口を設けると共に他端に空気経路の空気を下駄箱内に吹出すための吹出口及び空気経路の空気を下駄箱外に排出するための排出口を設け、上記吸入口から吹出口または排出口に空気を移送させるファン及び上記空気に含まれる臭気を除去する消臭フィルターを空気経路中に設け、吸入口から吸入された空気の移送先を吹出口または排出口のいずれか一方に選択的に切り替える切替弁を上記ファンよりも下流部分の空気経路に設け、循環空気を吸入口から吸入して吹出口から吹き出す循環モードと循環空気を吸入口から吸入して排出口から排出する換気モードとを有し、循環モードから換気モードに自動的に切り替えるための制御手段を設けて消臭装置を構成し、靴を収納する函状のキャビネット内に上記消臭装置を配設し、消臭装置の排出口から排出された空気をキャビネットの外部に排出する排気部を設けたことを特徴とする消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の消臭フィルターを排出口より上流の空気経路中に配設したことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 上記制御手段として、換気モードから循環モードに切り替えるスイッチを作動させてから設定時間後に循環モードから換気モードに切り替える手段か、または、上記スイッチを作動させて循環モードで運転させると共に循環空気の状態が設定状態になったことを循環空気状態検出手段が検出した際に循環モードから換気モードに切り替える手段としたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 上記換気モードではファンが間欠的に運転されることを特徴とする請求項4に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の空気経路中の排出口及び吹出口より上流部分に吸放湿材を設けたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- キャビネット内部に棚板を架設すると共にキャビネットの前面に開閉扉を設け、上記棚板の前端と上記開閉扉の裏面との間に前部隙間を設けると共に上記棚板の後端とキャビネットの背板の前面との間に後部隙間を設けたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 空気経路を内在させると共に吸入口、吹出口及び排出口を設けた消臭装置の本体ハウジングに隣接して臭気または湿気を有する靴を専用に置く靴載置部を消臭装置に設けたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 複数個のキャビネットを隣接して並設し、隣接したキャビネットの隣接側板を貫通する貫通孔を複数個設け、複数個のキャビネットのうち1つに消臭装置を配設したことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の吸入口をキャビネット内の奥部に位置させたことを特徴とする請求項7に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の吹出口の方向がキャビネットの前面から見て左右方向の少なくとも一方向に吹き出すように消臭装置をキャビネット内に配設したことを特徴とする請求項7に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の吸入口及び吹出口をそれぞれ消臭装置の本体ハウジングの両側面に設け、上記吸入口及び吹出口の上記両側面のうちの一側面を選択的に閉塞する閉塞部材を設けたことを特徴とする請求項11に記載の消臭装置付き下駄箱。
- 消臭装置の排出口から排気筒を延出させ、キャビネットの外郭に貫通した排気孔に上記排気筒を嵌合させたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- キャビネット内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板を架設し、上記棚板を貫通してキャビネットの上下に亙る吸入風洞を上記吸入風洞の風洞出口を消臭装置の吸入口に連結させて配置し、吸入風洞の上下に間隔を隔てて複数個の風洞入口を設け、上記風洞入口を吸入風洞に棚板で仕切られた空間に合わせてそれぞれ位置させると共に、上記風洞入口を消臭装置の吸入口から離れる順に大きく形成したことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
- キャビネット内部に上下に間隔を隔てて複数枚の棚板を架設し、それぞれの棚板に上下に貫通する通気孔を多数設けたことを特徴とする請求項2に記載の消臭装置付き下駄箱。
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