JP3757176B2 - インターホン集合玄関機連携情報端末システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅LANと、管理室親機および各住戸に設置された住宅情報盤からなり火災・非常・ガス漏れ・水漏れ等の各種警報ならびに防犯等に機能するインターホン集合玄関機システムと、の両システムを備えており、可搬式情報入出力端末を介して特有のサービスを提供することができる、集合住宅用のインターホン集合玄関機連携情報端末システムに関する。なお、ここにいう集合住宅は、分譲・賃貸等のマンション、社宅、官舎、各種寮等のように名称や階数等にはこだわらず、多数の住戸が集合している形態の住宅を指すものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大都市圏にあっては、交通網、商業・文化の利便性等生活環境の良好な土地の有効利用を勘案して多くの分譲・賃貸の大規模集合住宅が出現している。この種の大規模集合住宅にあっては管理室や管理組合からの連絡事項や留意事項等の徹底にも多大の努力が必要となる。
【0003】
一方、入居者の立場からは昼間勤務する職場と住居地との行政区画が地理的に離れていることが多く、居住地域における行政、司法その他の地域サービス、飲食、ショッピング、医療等の事情が把握し難く、地域に密着した、かつ時宜を得た情報が必要となることが多い。
【0004】
さらに、近年の高度に発達した情報社会に手軽に参入するための手近な手段としてのインターネットが簡易に活用できる環境が求められている。集合住宅の各住戸からこれら回線に容易にアクセス可能としかつ管理室や近隣住戸との各種情報交換を容易にするために集合住宅LAN(ローカルエリアネットワーク)が構築されることがある。
【0005】
このような集合住宅LANは、共用部内の適宜位置に設置された共用サーバーと、各住戸にそれぞれ設置されたマルチメディア端末とから構成される。各住戸内からは、室内の適宜位置に設置され、電話、ケーブル類等を組み合わせたマルチメディア端末からインターネットにアクセスすることができる。
【0006】
例えば、インターネットに代表される各種ネットワークを介して各種情報サービスや双方向性の情報交換手段が提供されている。管理室または管理人の管理の下に、共用サーバーから各住戸の住宅情報盤に対して所要情報、例えば電子回覧板や電子掲示板の伝送、外部の行政機関・医療機関・福祉施設等や企業との間における所要情報の授受、ショッピング・催物その他サービスの案内などを提供するシステムも普及しつつある。
【0007】
これとは別に、主として居住者の便宜ならびに安全や保安施設として旧来から設置されているインターホン集合玄関機は、来訪者確認のためのインターホン、撮像カメラ、玄関(ロビー)ロック機構の開閉、非常・火災・ガス漏れ・水漏れ等の警報ならびに電話会社の局線と接続された電話機能等を集合したものが広く普及している。
【0008】
特に、戸別の玄関と室内の呼び出し・応答に止まらず、建物全体におけるセキュリティ強化の要請も強い。そのため、不審者の侵入を拒絶するために、来訪を受ける居住者が撮像カメラによる来訪者像を室内端末ディスプレイによって確認した上でロビー入り口のロック機構を解除して入館を許容する形態も広く普及している。このような形態のインターホン集合玄関機は、建物全体のシステムを管理するための管理室親機が設置され、これらを介して所要サービスが提供される。
【0009】
インターホン集合玄関機システムは、火災報知をはじめ集合玄関機が備えるべき必須の機能として非常警報、地震その他天災等の警報、ガス漏れや水漏れ等の報知のような緊急情報の発生等がある。このような緊急情報は迅速かつ正確に伝達されなければならず、身体財産の安全のためにも必須設備であり各種法規制の対象ともなるものである。したがって、前述の集合住宅LANと集合住宅インターホンシステムとは独自に運用されており有機的な運用がなされていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上述のような背景を踏まえて、分譲・賃貸のマンション、社宅、官舎のような集合住宅等の各住戸に設置されたインターホン集合玄関機システムと集合住宅LANとをより有効、かつ有機的に作用させることにより、居住者、来訪者、管理組合もしくは管理者のそれぞれが利便性を実感し得る、インターホン集合玄関機連携情報端末システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、請求項1に記載するように、対象建造物に付随して設置された共用サーバー10、および前記対象建造物内の各住戸に設けられたマルチメディア端末部(MMP)14、を備えて構築された集合住宅LANと、管理室親機30および各住戸に設置された住宅情報盤36からなり、火災・非常・ガス漏れ・水漏れなどの各種警報を発する機能ならびに防犯機能を備えたインターホン集合玄関機システムと、を相互連携して構成されたインターホン集合玄関機連携情報端末システムにおいて、前記マルチメディア端末部14に設置されていて、前記共用サーバー10ならびに管理室親機30との間で信号の授受を行い、該授受信号を当該住戸内空間に対して無線伝送する機能を備えた無線送受信端末機16と、該無線送受信端末機と無線通信可能状態に構成されて、前記住宅情報盤の映像および音声の入出力ならびに前記集合住宅LANとの送受信が可能であるように形成された可搬式情報入出力端末機18と、を備え、該可搬式情報入出力端末機18により、前記住戸内の任意の場所において所要情報の入出力ならびに操作信号の送受信を可能にした、インターホン集合玄関機連携情報端末システムによって解決される。
【0012】
本発明の課題は、請求項2に記載するように、前記可搬式情報入出力端末機は、音響入出力装置、画像入出力装置、ディスプレイ装置、手指またはペン接触式及びキーボード式のいずれかである文字入出力装置の全てまたは選ばれた複数の装置を具備しており、前記住戸内の任意の場所において出力の確認、選択、応答の諸動作が可能である、インターホン集合玄関機連携情報端末システムによって有利に解決される。
【0013】
本発明の課題は、請求項3に記載するように、前記可搬式情報入出力端末機18が、前記インターホン集合玄関機システムとの間の信号送受信機能に加えて、携帯電話またはその他モバイルツールである携帯端末装置との信号送受信機能を備えており、前記住戸内が不在である場合に、外部からインターホン集合玄関機連携情報端末システムに入力された所要情報を予め設定された携帯電話又は任意の電話番号に転送可能であるように構成された、インターホン集合玄関機連携情報端末システムによってより有利に解決される。
【0015】
本発明の課題は、請求項4に記載するように、前記可搬式情報入出力端末機18が、本人、家族、親友などの特定された人々に対して、携帯電話番号ならびにメールアドレス、該携帯電話の製造番号などから任意に設定されるパスワードを含めてユーザー登録が可能であり、該ユーザー登録の行われている携帯電話からのアクセスの正当性をこれら登録事項とパスワードとの照合により認証して、ロックの解除、伝言メモリの確認、住戸内設置機器の制御を含む特定操作を可能にするように構成された、インターホン集合玄関機連携情報端末システム、によってなお有利に解決される。
【0017】
本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムによれば、室内においてマルチメディアポート14に接続された無線送受信端末16と無線連携された集合住宅LANの端末としての機能を発揮する可搬式情報入出力端末18が設けられる。この可搬式情報入出力端末18は、利用者の使用の便宜を考慮して、所定位置に固定された壁掛け式住宅情報盤から離れた位置、例えば、寝室、トイレ、洗濯機置場、脱衣場等の任意の場所に移動することができ、壁掛け式や埋め込み式のような固定端末では発生しがちな来客、宅配、集金人等によるチャイムやインターホンの音声等に気付かないような事態を回避することができる。
【0018】
この場合、可搬式情報入出力端末18に対して撮像カメラ34の出力も表示されるように構成することにより、外部の状況を直接確認することができ、常に、適切な対応を行うことが可能である。さらに、身長の小さな子供が留守番をするような事態にあっても、利用し易い低い位置に置いての対応が可能である。また、タッチ応答や音声応答によるハンズフリースイッチを設けておくことにより、両手が塞がっている場合にも確認・応答が可能である。
【0019】
本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムによれば、可搬式情報入出力端末18には、チャイム、着メロ、ブザー等の呼び出し音、音声情報の入出力手段としてのマイクロフォンおよびスピーカー、玄関及び/又はロビーに設置された撮像カメラの映像信号ディスプレイ等を備え、さらにはインターホン集合玄関機システムからの伝送文字情報を表示するディスプレイ、玄関及び/又はロビー扉のロック解除を行う操作ボタン等が設けられる。
【0020】
なお、本発明のシステムにかかる電源としては、適時に充電装置上に載置して繰り返し充電することができる二次電池を利用することが望ましい。この可搬式情報入出力端末装置18は、マルチメディアポート14に接続された無線送受信端末16と無線リンクされている。したがって、両者に無線リンク送受信装置が内蔵せしめられるが、このような無線リンク方式は、例えば電話機その他の親機−子機間無線リンクその他の周知の無線送受信技術が適用可能であるため詳述はしない。
【0021】
集合住宅全体に設置されたインターホン集合玄関機システムでは、管理者の管理下におかれる管理室親機30があり、この親機内の所要信号が集合住宅LANの共用サーバー10に伝送される。共用サーバーからは、集合住宅LANにより電子回覧板や電子掲示板を各住戸に流し、また各住戸居住者から管理者もしくは管理組合等に対する連絡、質問、依頼等を伝送できる集合住宅LANによりホームページを運用することができる。
【0022】
このような集合住宅ホームページの受発信も前述の可搬式情報入出力端末18から行うことができる。さらにこのホームページを介して、買い物案内、外部データベースのネット検索、各種ネットとのリンク、メール送受信、電話帳、TV番組、ニュース、スポーツニュース等のサービスを実行することもできる。
【0023】
特に大規模集合住宅等にあっては近隣住戸でも疎遠になりがちであり、かかる管理者の管理下にあるLANがあることは好ましい。このような集合住宅LANでネットを利用する場合も、壁掛け式や埋め込み式のような固定装置の場合は、受発信等の利用が長時間に及ぶ場合立ち続ける等の問題となるが、可搬式情報入出力端末装置では利用場所の制限がなく任意の場所において任意の姿勢で利用可能である。
【0024】
本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムによれば、居住者は可搬式情報入出力端末から各装置の表示を確認しつつ所望メニューを選択することにより、システムの発信する電子情報を随時確認することが可能となる。またシステムを介して集合住宅LANから各種ネットとのリンクを利用して膨大なサービスの中から所望サービスを享受することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照しつつ本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムについて開示する。図1は本発明にかかるシステムにおける基本構成を例示するものである。
【0026】
集合住宅等Mには集合住宅LANの共用サーバー10が設置され、スイッチングハブ12、さらに各住戸にはマルチメディアポート14が設置される。マルチメディアポート(MMP)14には、各種端末を接続するための受け口(ジャック)類を適宜設置することができる。本実施例では、マルチメディアポート14には、無線送受信端末16が取り付けられ、可搬式情報入出力端末18との間において各種情報・信号の授受が行なわれる。無線リンクとしては、例えば外部漏洩や電波障害などの点で法規制にも違反しない微弱な電波を用いた慣用手段を用いることができるため、詳述はしない。
【0027】
スイッチングハブ(HUB)12にはルーター20が接続されており、外部の他ネットワークおよびデータセンター60との連携が可能な構成となっている。このようなルーター20による他ネットワークおよびデータセンター60との連携やルーターの構成等に関しても慣用技術に属するため、ここでは詳述はしない。
【0028】
また、集合住宅Mの共用部には、インターホン集合玄関機システムの管理室親機30、ロビーインターホン32、撮像カメラ34等が設置され、そして各住戸(1)、(2)、(3)・・・の適宜箇所の壁面に固定された住宅情報盤36がある。このインターホン集合玄関機システムは、前述のように音声・映像による来訪者確認、玄関(ロビー)ロック機構の解除、非常・火災・ガス漏れ・水漏れ等の警報ならびに電話会社の局線と接続された電話機能等を集合したものが広く使用されている。
【0029】
特に、戸別の玄関と室内の呼び出し・応答に止まらず、建造物全体における防犯対策強化の要請も強い。そのため、不審者がロビードアから入館する事態を阻止するために、来訪を受ける居住者が撮像カメラによる来訪者像を室内端末ディスプレイによって確認した上、問題がない場合にロビー入り口のドアロック機構を解除して入館を許容する形態も広く普及している。なお、宅配便ポスト38を有する集合住宅にあっては、宅配便受領信号をインターフェースI/Fを介して管理室親機30に伝え、その結果が対応する住戸の住宅情報盤36に表示されるように構成することができる。
【0030】
このようなインターホン集合玄関機システムの所要信号は、インターフェースI/Fを介して共用サーバー10との間において相互に伝送される。この場合の伝送信号には、例えば、来訪者が撮像カメラ34により捕捉された場合の画像信号、宅配便ポスト38の内容情報、各種警報信号等が共用サーバー10に伝送され、また共用サーバー10側からの伝送信号にはいずれかの住戸に配置された可搬式情報入出力端末18から入力されるロビードアのロック解除信号、各種異常通報情報などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
なお、管理室親機30の所要情報は、インターフェースI/F回線を通じて集合住宅の管理を受託した管理会社の監視センターに設置された管理者モニタ40に伝送される。この場合の伝送情報には、火災、異常、ガス漏れ、水漏れ、防犯等に関する各種警報信号が含まれる。なお、集合住宅の規模、立地条件、年齢層等によりその他任意の情報を含ませることができる。
【0032】
マルチメディアポート14は、前述のように集合住宅LAN、電話、光ケーブル等の接続受け口(ジャック)となる。したがって、マルチメディアポート14及び/又は住宅情報盤36には、外線電話機能も導入されており、外線網50からMDF52を介して信号線が接続されている。
【0033】
図2は、本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムにおいて重要な機能を発揮する可搬式情報入出力端末18のパネル面外観例を示すものである。ここでは、電源スイッチ18Sに加えて、画像・文字・記号等を表示する、例えば液晶表示装置(LCD)のような表示部18D、上・下・左・右のカーソルキー、エンターキー、取り消しキー、ロック解除キーなどのきー群18Kを有する薄い箱状の電子式情報端末として構成されている。
【0034】
このような可搬式情報入出力端末18の外形やパネル等の外観、形状等は、単なる例示であり、例えば円形、楕円形、台形、ハート形等であっても差し支えない。機能的には、電池電源、無線送受信部、LAN端末としての回路部、インターホン機能部、スピーカー駆動回路部、ディスプレイ駆動回路、入力信号処理回路等が含まれるが、いずれもプリント回路に所用LSI、集積回路その他の回路素子類を組み合わせることにより構成することができる。
【0035】
また、この可搬式情報入出力端末18への情報入力は、例えば表示部18Dの表示画面に対して手指または付属ペン等による接触入力(タッチ入力)型とすることができるほか、キーボードや音声による入力装置であっても差し支えない。
【0036】
また、図2では図示していないが、この可搬式情報入出力端末18には音声入力用のマイクロフォン、音声出力用のスピーカー、音響出力用電子ブザー、発光呼び出し手段等を付加することができる。このような音声及び/又は音響出力によって、玄関からの呼び出し、インターホンの相互通話などが行われる。なお、送受話の可能なヘッドセットやヘッドホンおよびマイクロフォン用のジャックを設けておき、スピーカー及び/又はマイクロフォンに代えて送受話を行うことも可能である。
【0037】
以上のように構成された本実施例の動作例について以下に説明する。インターホン集合玄関機システムの呼び出し・インターホン機能は従来のシステムと同様であり、固定形の住宅情報盤36によって対応することができる。管理室親機30に接続されている撮像カメラ34は、来訪者の呼び出しボタンの操作に応じて来訪者映像を対応する部位に伝送する。なお、後述するように、可搬式情報入出力端末18も、この住宅情報盤36と同様の音響呼び出し、画面表示、音声の入出力等の機能を備えているため、住戸内の任意の位置から対応することができる。電話および各種警報についても同様である。
【0038】
可搬式情報入出力端末18は、電源スイッチ18Sをオンにすると直ちに作動し、例えば、呼び出し音の発生、インターホンの送受話、ロビーに設置された撮像カメラ34による来訪者の映像表示、各種警報の音響及び/又はディスプレイ表示、来訪者確認後に操作される玄関ドアのロック解除指令信号の送信、宅配便ポスト38の荷受状況表示、集合住宅LANによる電子回覧板、電子掲示板、管理者・管理組合等への連絡、ネット検索、各種ネットのリンク、メール、ニュース、天気予報等の受信内容表示等を行うことができる。
【0039】
この場合、可搬式情報入出力端末18は、正当な使用者または正当な来訪者に対しては玄関ドアのロックを解除することができる機能を備えている。例えば、当該住戸の居住者または家族同様の条件による出入り許容者であることが認証できれば、ロック解除してもよいことになる。
【0040】
居住者もしくは出入許容者の認証には、大規模かつ高価な設備では指紋、声紋、虹彩の紋様等による個人特定手段が知られているが、これらの公知手段はサンプリング並びに照合等に特殊かつ高精度のハードウエアおよびソフトウエアを必要とするものが多く、一般の住居への出入監視としては経済的に問題となる。本発明にかかるシステムで使用される可搬式情報入出力端末18では、正当な出入許容者の特定のために、当人の所持する携帯電話を使用して認証を行うことができる。
【0041】
認証にあたっては、被認証者の使用する携帯電話の電話番号、メールアドレス、パスワード、グループ(ドメイン)等により予め登録を実施しておく。これらの登録内容は可搬式情報入出力端末18のデータベースに登録・保存され、登録された利用者は、登録内容および本人の選んだパスワードを入力し、さらに要すれば、携帯電話の製造番号等を登録しておくことにより、より正確な認証が可能となる。
【0042】
この場合の番号類の入力は、可搬式情報入出力端末18の入力手段を用いてもよいが、携帯電話のiモード、EZWeb等のメール機能を利用して入力することもできる。このような構成を採用することにより、居住者はもとより、居住者から出入を許可されている利用者が、玄関ドアを外部からロック解除する場合や、住戸内に設置されているエアコン、床暖房、温水暖房機、炊飯器、温水器等各種機器のオンオフなどを外部から実行することができる。実際の操作にあたっては、携帯電話から可搬式情報入出力端末18に対してパスワードを含む所要データ類を送信すればよい。
【0043】
このような可搬式情報入出力端末と携帯電話とを組み合わせた本人の認証手段は、ここに示した例に止まらず、集合住宅とその居住者またはそれに準ずる人々の正当性を認証し、確認された場合にのみ許容される操作に対して応用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムによれば、集合住宅等の各住戸の居住者は、インターホン集合玄関機と集合住宅LANとを、無線連携された可搬式情報入出力端末によって居住スペース内の任意の位置から対応することができる。壁掛けまたは埋め込みのような固定式とは異なり、寝室、トイレ、脱衣場、ベランダ等からでも容易に対応することができる。
【0045】
また、この可搬式情報入出力端末は、登録された個人情報をデータベースとして蓄積しておき、例えば本人所有の携帯電話を使用することにより本人の認証を行うことができる。このような正当性の認証が可能である結果、携帯電話から可搬式情報入出力端末にアクセスすることによりロビードアロックの解除ができ、例えば家族と同様の既登録来訪者に対しても、入館を許容することができる。
【0046】
さらに、居住者は集合住宅LANを利用し、上述の可搬式情報入出力端末からの入力によって所望情報・サービスを享受することができる。このように自住戸において、各分野の専門家に対する相談予約やサービス依頼等ができ、日常生活においても多大の便宜が図れる。また、このような電子情報サービスの一環として電子回覧板が、各住戸に対して同時に伝達できることから、各種天災・人災等に対する避難、予防または防護等に関する情報が伝達され、人命財産の保護のためにも多大の効果を発揮することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムにおける基本システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明にかかるインターホン集合玄関機連携情報端末システムにおける可搬式情報入出力端末機のパネル面の構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
M 集合住宅等
10 共用サーバー
12 スイッチングハブ
14 マルチメディア端末部(マルチメディアポート、MMP)
16 無線送受信端末機(無線送受信端末)
18 可搬式情報入出力端末機(可搬式情報入出力端末)
18S 電源スイッチ
18D 表示部
18K キー群
20 ルーター
30 管理室親機
32 ロビーインターホン
34 撮像カメラ
36 住宅情報盤
38 宅配便ポスト
40 管理者モニター
50 外線(電話)網
52 MDF
60 データーセンター
Claims (4)
- 対象建造物に付随して設置された共用サーバー、ならびに前記対象建造物内の各住戸に設けられたマルチメディア端末部、を備えて構築された集合住宅LANと、管理室親機および各住戸に設置された住宅情報盤からなり火災・非常・ガス漏れ・水漏れなどの各種警報を発する機能ならびに防犯機能を備えたインターホン集合玄関機システムと、を相互連携して構成されたインターホン集合玄関機連携情報端末システムにおいて、
前記マルチメディア端末部に設置されていて、前記共用サーバーならびに管理室親機との間で信号の授受を行い、該授受信号を当該住戸内空間に対して無線伝送する機能を備えた無線送受信端末機と、該無線送受信端末機に対して無線通信可能状態に構成されて、前記住宅情報盤の映像および音声の入出力ならびに前記集合住宅LANとの送受信が可能であるように形成された可搬式情報入出力端末機と、を備え、該可搬式情報入出力端末機により、前記住戸内の任意の場所において所要情報の入出力ならびに操作信号の送受信を可能にしたことを特徴とする、インターホン集合玄関機連携情報端末システム。 - 前記可搬式情報入出力端末機は、音響入出力装置、画像入出力装置、ディスプレイ装置、手指またはペン接触式及びキーボード式のいずれかである文字入出力装置の全てまたは選ばれた複数の装置を具備しており、前記住戸内の任意の場所において出力の確認、選択、応答の諸動作が可能であることを特徴とする、請求項1に記載のインターホン集合玄関機連携情報端末システム。
- 前記可搬式情報入出力端末機は、前記インターホン集合玄関機システムとの間の信号送受信機能に加えて、携帯電話またはその他モバイルツールである携帯端末装置との信号送受信機能を備えており、前記住戸内が不在である場合に、外部からインターホン集合玄関機連携情報端末システムに入力された所要情報を予め設定された携帯電話又は任意の電話番号に転送可能であることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のインターホン集合玄関機連携情報端末システム。
- 前記可搬式情報入出力端末機は、本人、家族、親友などの特定の人々に対して、携帯電話番号ならびにメールアドレス、該携帯電話の製造番号などから任意に設定されるパスワードを含めてユーザー登録が可能であり、該ユーザー登録の行われている携帯電話からのアクセスの正当性をこれら登録事項とパスワードとの照合により認証して、ロックの解除、伝言メモの確認、住戸内設置機器の制御を含む特定操作を可能にすることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のインターホン集合玄関機連携情報端末システム。
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