JP3757125B2 - 電子機器およびデータ伝送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、IEEE1394バス等を介して伝送されたオーディオデータを受信して再生する電子機器に関し、特に、音切れの発生を適切に防止することのできる電子機器及びデータ伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オーディオ機器及びビデオカメラ機器等の電子機器を相互に接続することのできるインタフェース規格として、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394規格が知られている。このIEEE1394規格は、データの伝送速度が速く、拡張性に富む等の特徴を有することから、多くの家庭用電子機器に採用されつつある。
そして、IEEE1394規格には、オーディオデータ等の伝送に適した「Audio and Music Data Transmission Protocol」(以下、「A&M」と略して記述する。)というプロトコルが規定されている。
例えば、IEEE1394バスを介して接続された2つの電子機器の間では、このA&Mを用いて、リアルタイムにオーディオデータの伝送が行われる。この際、伝送されるオーディオデータがデジタルデータであるため、ノイズ等の影響を受けにくく、受信側の電子機器(オーディオ機器等)にて高音質の楽曲音を発することができる。
【0003】
以下、このようなIEEE1394バスを介して接続された電子機器間において行われるデータ伝送について図面を参照して説明する。
図3は、ノンブロッキング方式によるオーディオデータ伝送の様子を説明するための模式図であり、また、図4は、ブロッキング方式によるオーディオデータ伝送の様子を説明するための模式図である。
【0004】
ノンブロッキング方式は、図3に示すように、送信側にて、1アイソクロナス(Isochronous)期間に得られたオーディオデータ毎にパケットが生成される。そして、各パケットにCIP(Common Isochronous Packet)ヘッダが付加され、IEEE1394バスを介して受信側に送られる。
一方、受信側は、パケットの抽出を行い、得られたオーディオデータに従って、オーディオ再生を行い、楽曲音を発する。
【0005】
また、ブロッキング方式は、図4に示すように、送信側にて、決められた量のオーディオデータ毎にパケットが生成される。なお、1アイソクロナス期間に1パケット分のオーディオデータが得られなかった場合には、空のパケット(図中の「Emp」パケット)が生成される。そして同様に、各パケットにCIPヘッダが付加され、IEEE1394バスを介して受信側に送られる。
一方の受信側は、同様にパケットの抽出を行い、得られたオーディオデータに従って、オーディオ再生を行って楽曲音を発する。
【0006】
上述のオーディオデータの伝送は、両方式共に、時間同期がなされている。すなわち、図3及び図4に示す送信側の時間Ttxと受信側の時間Trxとは、同期が取られている。具体的には、IEEE1394バス上におけるアイソクロナス・リソース・マネージャ(サイクルマスタ)からサイクルスタートパケットを受信し、そのパケットに含まれる時間情報(サイクルタイム)が強制的にセットされるため、時間Ttxと時間Trxとの同期が保たれる。
【0007】
また、A&MのCIPヘッダには、SYT(シンクタイム)が含まれている。このSYTは、受信側におけるオーディオデータの再生タイミングを規定する時間データ(タイムスタンプ)である。
具体的にSYTは、送信側にて、オーディオデータに同期して、一定間隔でサンプリングされた時間(図3,図4中のt0,t1,t2,・・・)に、それぞれ一定のディレイ(遅延時間△t)が加算されて生成される。なお、このサンプリング間隔は、A&Mの規格書にて定義されている。
また、この遅延時間△tは、送信側にて入力されたオーディオデータが、受信側にて再生・出力されるまでの時間を示している。
【0008】
これらのことから、SYTは、IEEE1394上においてオーディオデータを蓄えておくための総バッファ量を示すものとも言える。なお、バッファは、送信側と受信側とが協力して受け持つものであり、どちらか一方が受け持つものではない。
具体的には、送信側と受信側とがバッファを持ち、図5に示すように、それぞれのバッファのデータ量が推移して行く。なお、図5は、ノンブロッキング方式によるオーディオデータ伝送時における両バッファのデータ量の推移を示す模式図である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、IEEE1394バス上において、電子機器の電源投入・切断時、新たな電子機器の接続時、及び、電子機器の切り離し時に、バスリセットが発生する。このバスリセットが発生した場合では、一定時間、送信側からアイソクロナスでのデータ伝送ができなくなる。
そのため、A&Mの規格書では、IEEE1394にて発生するバスリセット(ショートバスリセット)を考慮した遅延時間(推奨値)が設定されている。
具体的には、ノンブロッキング方式において、遅延時間として「352μs」が設定され、ブロッキング方式において、オーディオサンプリング周波数Fsに依存した時間「(302+N×1000/Fs)μs」が設定されている。
【0010】
このため、ショートバスリセットが発生しても、その分を考慮した量のデータがバッファに蓄積されているため、図6に示すように、音切れ等の発生を防止することができる。すなわち、図示するように、受信バッファのデータ量は、ショートバスリセットの発生と共に、急激に減少するが、その後、徐々に回復しながら正常値に復帰する。この減少から復帰までの期間をバッファリカバリー期間という。
【0011】
しかしながら、このようなショートバスリセットが、1回又は、たまに発生する程度であれば、音切れの発生を防ぐことができるが、バッファリカバリー期間内に、連続して多発する場合には、音切れを生じてしまう場合があった。
すなわち、図7に示すように、バッファリカバリー期間内において、更に、ショートバスリセットが発生すると、受信バッファのデータ量が全て消費され、ある時点(バッファが空になったとき)にて、音切れが発生してしまう。
また、図7に示すバッファリカバリー期間は、図6のそれと比較して長くなり、その期間において、バスリセットに対する耐性が低下する。つまり、新たなバスリセットにより、更に、音切れが生じる割合が高くなる。
【0012】
これは、A&Mにおいて、1アイソクロナス期間に伝送できるデータ量が少なく、ショートバスリセットの発生時に消費したバッファのデータが、元の適正量まで復帰するのに時間が掛かることに起因している。
【0013】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、音切れの発生を適切に防止することのできる電子機器及びデータ伝送方法に関する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る電子機器は、
IEEE1394規格に準拠したバスを介してアイソクロナス伝送を行う電子機器であって、
バスを介して他の機器から送られたオーディオデータ、SYT及び、サイクルタイムを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したSYTを間引いて取得する取得手段と、
前記受信手段が受信したオーディオデータを一時的に記憶するバッファと、
前記取得手段が取得したSYT及び、前記受信手段が受信したサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記バッファに記憶されたオーディオデータを再生する再生手段と、
バス上に発生したバスリセットを検出する検出手段と、を備え、
前記受信手段は、前記検出手段によりバスリセットが検出されると、通常時よりデータ量の多いオーディオデータ及び、間引かれたSYTを受信し、
前記再生手段は、前記検出手段によりバスリセットが検出されると、前記受信手段が受信した間引かれたSYT及びサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記バッファに記憶されたオーディオデータを再生する、
ことを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るデータ伝送方法は、
IEEE1394規格に準拠したバスを介してアイソクロナス伝送を行う電子機器におけるデータ伝送方法であって、
バスを介して他の機器から送られたオーディオデータ、SYT及び、サイクルタイムを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信されたSYTを間引いて取得する取得ステップと、
前記受信ステップにて受信されたオーディオデータを所定のバッファに一時的に格納する格納ステップと、
前記取得ステップにて取得されたSYT及び、前記受信ステップにて受信されたサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記格納ステップにてバッファに格納されたオーディオデータを再生する再生ステップと、
バス上に発生したバスリセットを検出する検出ステップと、を備え、
前記受信ステップは、前記検出ステップにてバスリセットが検出されると、通常時よりデータ量の多いオーディオデータ及び、間引かれたSYTを受信し、
前記再生ステップは、前記検出ステップにてバスリセットが検出されると、前記受信ステップにて受信された間引かれたSYT及びサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記格納ステップにてバッファに格納されたオーディオデータを再生する、
ことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる電子機器について、以下図面を参照して説明する。なお、この電子機器は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394バスを介して他の電子機器と接続され、他の電子機器からIEEE1394バスを介して伝送されるオーディオデータを受信し、受信したオーディオデータを再生するオーディオ機器である。
【0025】
図1は、この発明の実施の形態に適用される電子機器の構成(要部)の一例を示すブロック図である。この電子機器は、図示するように、CIP処理部1と、FIFO2と、SYT差分検出部3と、差分保持部4と、SW5と、FIFO残量監視部6と、FIFO制御部7と、SW制御部8と、サイクルタイム再生部9と、比較部10と、オーディオクロック再生部11と、バスリセット検出部12とを含んで構成される。
【0026】
CIP(Common Isochronous Packet)処理部1は、図示せぬIEEE1394バスを介して受信したアイソクロナスパケットデータからパケット抽出を行うことにより受信データ(オーディオデータ)を取得し、取得したオーディオデータをFIFO2に供給する。
また、CIP処理部1は、パケットデータに付加されていたCIPヘッダからSYT(シンクタイム)を抜き出し、SYT差分検出部3及びSW5に供給する。
【0027】
FIFO(First-In First-Out)2は、所定容量の先入れ先出し方式のバッファ等からなり、CIP処理部1から供給された受信データ(オーディオデータ)を一時的に記憶する。
【0028】
SYT差分検出部3は、CIP処理部1から順次供給されるSYTに従って、SYTの差分である△SYTを検出する。具体的にSYT差分検出部3は、数式1に示すように、△SYTを求める。
【0029】
【数1】
△SYT=(SYTn)−(SYTn−1)
【0030】
SYT差分検出部3は、検出した△SYT及び、その時点のSYTであるSYTnを差分保持部4に順次供給する。
【0031】
差分保持部4は、バスリセット検出部12から供給される検出信号に応答して、SYT差分検出部3から供給されるその時点の△SYT等を保持すると共に、擬似的なSYTであるSYTxを生成する。具体的に差分保持部4は、数式2に示すように、SYTxを求める。
【0032】
【数2】
SYTx=SYTn+(n×△SYT)
n:1,2,3・・・
【0033】
差分保持部4は、生成したSYTxをSW5を介して比較部10に供給する。
【0034】
SW(スイッチ)5は、SW制御部8に制御され、比較部10との接続を、CIP処理部1又は、差分保持部4に切り換える。
【0035】
FIFO残量監視部6は、FIFO2におけるオーディオデータの残量を監視する。例えば、FIFO残量監視部6は、バスリセット発生後に、オーディオデータの残量が正常値に復帰したことを検出すると、その旨を示す復帰信号をSW制御部8に供給する。
【0036】
FIFO制御部7は、オーディオクロック再生部11から供給されるオーディオクロックに従って、FIFO2からオーディオデータを読み出し、図示せぬオーディオ再生部に供給する。そして、オーディオ再生部は、オーディオデータに従った楽曲音を発する。
【0037】
SW制御部8は、SW5の接続を適宜切り換える。具体的にSW制御部8は、バスリセット検出部12から検出信号が供給されると、差分保持部4と比較部10とが接続されるようにSW5を制御する。また、FIFO残量監視部6から復帰信号が供給されると、CIP処理部1と比較部10とが接続されるようにSW5を制御する。
【0038】
サイクルタイム再生部9は、アイソクロナススタートパケットデータを検出すると、サイクルタイムをセットして、送信側と同期した計時を開始する。
【0039】
比較部10は、サイクルタイム再生部9が計時する時間(サイクルタイム)と、SW5を介して供給されるSYT又はSYTx(擬似的なSYT)とを比較して、比較結果をオーディオクロック再生部11に供給する。
【0040】
オーディオクロック再生部11は、比較部10の比較結果に従って、オーディオクロックを生成し、FIFO制御部7等に供給する。
【0041】
バスリセット検出部12は、IEEE1394バス上に発生したバスリセット(ショートバスリセット)を検出すると、所定の検出信号を生成し、差分保持部4及びSW制御部8に供給する。
【0042】
以下、この発明の実施の形態にかかる電子機器の動作について、図面を参照して説明する。
従来、A&Mによるオーディオデータの伝送では、1アイソクロナス期間に送信できるオーディオデータのデータ量が決められていた。このデータ量は、タイムスタンプ(SYT)のサンプリングに起因する。そして、1つのパケットには、1つのSYTしか定義できない。このため、1アイソクロナス期間に送信できるデータ量が自ずと決定されてしまっていた。
具体的には、上述の図3に示したように、送信側にて、オーディオデータ4個に1つの割合で、SYTがサンプリングされる。このため、4個を超えるデータを1つのパケットにすると、SYTに関連するオーディオデータが2つ存在することになり、結果として、受信側において、SYTとオーディオデータとの関連付けができなくなり、オーディオデータの再生に支障を来すこととなる。
【0043】
そこで、この発明の実施の形態にかかる電子機器は、図2に示すように、バスリセットが発生したときに、一時的にSYTとオーディオデータの関連付けを中止し、その代わりに、オーディオデータを大量に伝送するものである。
すなわち、送信側は、バスリセットが発生すると、通常時より多いデータを1パケットとしたデータを伝送する。
【0044】
一方、受信側の電子機器は、以下のようにオーディオデータを再生する。
まず、バスリセット検出部12にてバスリセットが検出されると、差分保持部4等に検出信号が供給される。差分保持部4は、SYTの差分等を用いた上述の数式2により、擬似的なSYTであるSYTxを生成する。
また同時に、検出信号が供給されたSW制御部8により、SW5が制御され、差分保持部4と比較部10とが接続される。そして、差分保持部4により生成されるSYTxが比較部10に供給され、アイソクロナススタートパケットデータを基準として計時されたサイクルタイムとの比較が行われる。この比較結果がオーディオクロック再生部11に供給されることにより、オーディオデータの再生が行われる。
【0045】
そして、FIFO2内のオーディオデータ量が正常値に復帰し、FIFO残量監視部6により復帰信号がSW制御部8に供給されると、再度、SW制御部8によってSW5が制御され、CIP処理部1と比較部10とが接続され、通常の再生動作に戻る。
なお、擬似的なSYTであるSYTxによる再生動作は、FIFO2内の残量が正常値に復帰した後、最初のSYTが供給されるまで続けられる。
【0046】
このように、バスリセット発生後に、大量の(通常時より多い)オーディオデータが伝送され、速やかにFIFO2内のデータ量が正常値に復帰する。その際、差分保持部4にて擬似的に生成されるSYT(SYTx)により、オーディオデータの再生タイミングが作られるため、オーディオデータの再生に支障を来すことがない。
つまり、バッファリカバリー期間を短くすることができ、ある程度バスリセットが連続して発生したとしても、FIFO2内のオーディオデータが全て消費されてしまう確率が減少することとなる。
この結果、受信側の電子機器において、音切れの発生を適切に防止することができる。
【0047】
上記の実施の形態では、差分保持部4にて生成した擬似的なSYT(SYTx)により、オーディオデータの再生タイミングを作り再生したが、送信側から送られるSYTを間引いて取得し、この間引いたSYTを用いてサイクルタイムとの比較等を行いオーディオデータを再生してもよい。
以下、この発明の他の実施の形態に係る電子機器等の動作について簡単に説明する。
【0048】
バスリセットが発生していない通常時において、送信側は、A&Mの規格に従って、SYTのサンプリング、オーディオデータの送信を行う。
そして、受信側では、受信したパケットから得られるSYTを間引いて、1つおきに出力し、サイクルタイムとの比較及び、受信データとの関連付けを行い、オーディオデータの再生を行う。
【0049】
一方、バスリセットが発生すると、送信側は、通常の2倍のデータを送信する。このとき、送信側は、バスリセット発生直後から、SYTを1つおきにサンプリングし、間引いたSYTをパケットのCIPヘッダに挿入する。
そして、受信側では、自己が行うSYTの間引きを停止して、送信側からSYTを1つおきに間引いて挿入されたSYTを取得し、そのまま、サイクルタイムとの比較及び、受信データとの関連付けを行い、オーディオ信号の再生を行う。
【0050】
この場合も、バッファリカバリー期間を短くすることができ、ある程度バスリセットが連続して発生したとしても、バッファ内のオーディオデータが全て消費されてしまう確率が減少することとなる。
この結果、受信側の電子機器において、音切れの発生を適切に防止することができる。
【0051】
また、上記の実施の形態では、バスリセット発生後に、擬似的なSYTや間引いたSYTを用いることにより、データ伝送量を増加させたが、ノンブロッキング方式におけるデータ伝送を一時的にブロッキング方式におけるデータ伝送に切り換えることにより、1パケットで伝送できるデータ量を増加させてもよい。
すなわち、送信側及び受信側が、ノンブロッキング方式によりデータ伝送を行っている状態において、バスリセットの発生を検出すると、送信側及び受信側の双方が、ブロッキング方式におけるデータ伝送に切り換える。
【0052】
上述の図3及び図4を比較すると明らかなように、ブロッキング方式の方がノンブロッキング方式に比べて、1パケットにて伝送できるデータ量が多い。このため、バッファリカバリー期間を短くすることができ、ある程度バスリセットが連続して発生したとしても、バッファ内のオーディオデータが全て消費されてしまう確率が減少することとなる。
この結果、受信側の電子機器において、音切れの発生を適切に防止することができる。
【0053】
上記の実施の形態では、擬似的なSYTを用いてデータ伝送量を増加させたり、間引いたSYTを用いてデータ伝送量を増加させたり、また、ブロッキング方式に切り換えてデータ伝送量を増加させることにより、バッファリカバリー期間を短くしたが、これらを個別に行うのでなく、任意に組み合わせて行ってもよい。
【0054】
上記の実施の形態では、オーディオデータを伝送する場合を一例として説明したが、伝送するデータは、オーディオデータに限られず任意である。例えば、動画データを伝送する場合にも適宜適用可能である。
【0055】
さらに、上記の実施の形態においては、IEEE1394規格のバスを一例として説明したが、電子機器を接続するバスは、IEEE1394バスに限られるものではなく、バスリセットの発生する所定のバスにおいても適宜適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音切れの発生を適切に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の構成(要部)の一例を示すブロック図である。
【図2】データ伝送における正常時とバスリセット発生時とを比較して説明するための模式図である。
【図3】ノンブロッキング方式によるオーディオデータ伝送の様子を説明するための模式図である。
【図4】ブロッキング方式によるオーディオデータ伝送の様子を説明するための模式図である。
【図5】ノンブロッキング方式によるオーディオデータの伝送時における両バッファのデータ量の推移を示す模式図である。
【図6】単発のバスリセット発生時における両バッファのデータ量の推移を示す模式図である。
【図7】連続するバスリセット発生時における両バッファのデータ量の推移を示す模式図である。
【符号の説明】
1 CIP処理部
2 FIFO
3 SYT差分検出部
4 差分保持部
5 SW
6 FIFO残量監視部
7 FIFO制御部
8 SW制御部
9 サイクルタイム再生部
10 比較部
11 オーディオクロック再生部
12 バスリセット検出部
Claims (2)
- IEEE1394規格に準拠したバスを介してアイソクロナス伝送を行う電子機器であって、
バスを介して他の機器から送られたオーディオデータ、SYT(シンクタイム)及び、サイクルタイムを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したSYTを間引いて取得する取得手段と、
前記受信手段が受信したオーディオデータを一時的に記憶するバッファと、
前記取得手段が取得したSYT及び、前記受信手段が受信したサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記バッファに記憶されたオーディオデータを再生する再生手段と、
バス上に発生したバスリセットを検出する検出手段と、を備え、
前記受信手段は、前記検出手段によりバスリセットが検出されると、通常時よりデータ量の多いオーディオデータ及び、間引かれたSYTを受信し、
前記再生手段は、前記検出手段によりバスリセットが検出されると、前記受信手段が受信した間引かれたSYT及びサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記バッファに記憶されたオーディオデータを再生する、
ことを特徴とする電子機器。 - IEEE1394規格に準拠したバスを介してアイソクロナス伝送を行う電子機器におけるデータ伝送方法であって、
バスを介して他の機器から送られたオーディオデータ、SYT及び、サイクルタイムを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信されたSYTを間引いて取得する取得ステップと、
前記受信ステップにて受信されたオーディオデータを所定のバッファに一時的に格納する格納ステップと、
前記取得ステップにて取得されたSYT及び、前記受信ステップにて受信されたサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記格納ステップにてバッファに格納されたオーディオデータを再生する再生ステップと、
バス上に発生したバスリセットを検出する検出ステップと、を備え、
前記受信ステップは、前記検出ステップにてバスリセットが検出されると、通常時よりデータ量の多いオーディオデータ及び、間引かれたSYTを受信し、
前記再生ステップは、前記検出ステップにてバスリセットが検出されると、前記受信ステップにて受信された間引かれたSYT及びサイクルタイムの比較結果に従って再生タイミングを生成し、前記格納ステップにてバッファに格納されたオーディオデータを再生する、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
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