JP3755972B2 - 像定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録シート上に担持されているトナー像を加熱してシート面に固着させる像定着装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子写真複写装置、プリンタ、ファクシミリ等のハードコピー装置において、印刷用紙等の記録シート上に形成したトナー像を、加熱してシート上に固着させるための像定着装置は広く実用化されている。
像定着装置には種々の動作原理のものが提案されているが、最も多く採用されているものは、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層が表面に設けられている加圧ローラの間でシートを送りつつ加熱して定着する熱ローラ方式である。
【0003】
情報化社会の進展と共に、電子写真装置の高速化やカラー化への要請は高まる一方であるが、それに伴い像定着装置でのトナーの融解定着速度を高める必要がある。そのために、熱ローラ定着装置においては、熱容量を大きくして定着に当たっての温度変動を少なくするためや、高い圧力でローラを圧着して定着ゾーンを広げるために、ローラを大きくすることが行われている。熱定着ローラ装置での電力消費量は多大なものがあり、そのため装置を使用しない時はロールの温度を下げることが行われているが、ローラを大きくし、熱容量を大きくすると定着温度に昇温する時間が長くなる問題があった。
【0004】
この問題を避ける方法として、例えば特開昭59−68766号公報などで、耐熱樹脂フィルムをベルト状にし、それを介して加熱装置によりシートを加熱することが提案されている。耐熱樹脂フィルムベルトとしては、通常ポリイミド樹脂の前駆体の有機溶剤溶液を金型に塗布して乾燥、熱処理して成形する方法で製造されるポリイミド樹脂の円筒状成型品が用いられるが、特別なものとして特開平5−11648号公報には、ベルト状に成型する方法については詳細が開示されていないものの、アラミド樹脂のフィルムをベルト状にして用いることが提案されている。また、特開平7−125067号公報にはアラミド樹脂またはポリイミド樹脂のフィルムをポリテトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等の耐熱接着剤で接着し、最外層にポリテトラフロロエチレン層を設けたベルトの製造法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
定着装置に用いるフィルムベルトとして、直接金型に前駆体溶液を塗布して製造するベルトは、金型へ樹脂溶液を均一に塗布することが困難であり、フィルムの厚みむらの少ないベルトを製造しにくいほか、金型上で成型した後に機械的特性を改良するための緊張処理や、残留する歪みを除去するための弛緩熱処理などを施すことが困難であるという問題がある。
一方、耐熱樹脂フィルムは緊張処理、熱固定処理などを受けて寸法安定性や機械的特性が改良されており、また厚み精度も高精度のものが製造されている。中でも、アラミド樹脂は耐熱性に優れ、またパラ配向性のアラミドにおいては機械的特性にも優れるため、従来のフィルムよりも薄いものが用いることが可能であるなどの利点がある。
【0006】
しかし、耐熱樹脂フィルムをつなぎ合わせてベルト状に加工する方法の問題点は、そのつなぎ部分がフィルムの重なりと接着剤のために厚くなることで、像定着に当たってつなぎ部分の熱伝導が悪くなったり、つなぎ部分の圧着力が強くなるため、像の均一性を損ねる問題や、運転時にベルトが蛇行したり、振動を発生するなどの問題があり、特に高速運転するにおいて顕著である。
本発明の課題は、高速運転しても安定した運転性を持ち、像の定着むらのないフィルムベルトを用いた像定着装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、
(1)発熱ヘッドと、記録シートと共に移動するフィルムベルトとを備えた、記録シート上に担持されたトナー像を加熱定着する装置において、フィルムベルトがベルト幅のパラ系アラミド樹脂またはポリイミド樹脂の耐熱樹脂フィルムを2層以上、そのフィルムの両面に予め設けられた接着性樹脂により積層一体化されたものからなり、かつそのフィルムの両末端が互いにほぼ平行であって、ベルト周方向に対して45度から135度の角度をなし、ベルト面上方から見て一致した位置に対して10mm以下の隙間を持つようにして接着、積層されてなり、接着性樹脂層が該隙間を埋めてほぼ平坦化している、ベルトの平均厚みが15μmから100μmであって、厚みの変動が平均厚みの10%以下であることを特徴とする像定着装置
(2)フィルムベルトがその最外層及び/又は最内層に更にシリコン樹脂またはフッ素樹脂からなる層が設けられており、ベルトの平均厚みが15μmから100μmであって、厚みの変動が平均厚みの10%以下であることを特徴とする(1)記載の像定着装置、
(3)フィルムベルトが、320℃未満の温度で溶融するフッ素樹脂により、耐熱樹脂フィルムを接着して積層されたものであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の像定着装置、
(4)フィルムベルトを構成する耐熱樹脂フィルムの体積分率が50%以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の像定着装置、
(5)フィルムベルトが、耐熱樹脂フィルムを積層してなるベルトの最外層及び最内層に、フッ素樹脂またはシリコン樹脂を耐熱樹脂フィルムの厚み以上の厚みに積層したものであることを特徴とする(2)に記載の像定着装置、
である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明につき実施態様をもって説明する。
図1は本発明の実施例を示した断面図である。
図1において、1はフィルムベルトであり、左側の駆動ローラ4と右側の従動ローラ5と、ローラ4および5の間に設置した加熱体2とに接して回転するように設置されている。従動ローラ5はフィルムベルト1のテンションローラを兼ねており、定着ベルト1は駆動ローラ4の回転により所定の周速度で回転する。
3はシリコンゴム等の弾性体層が設けられた加圧ローラであり、フィルムベルト1を挟んで加熱体2に、図示されていない加圧装置により圧接されている。
【0009】
画像形成装置から送られてくる未定着のトナー画像7を表面に担持した記録シート6はフィルムベルト1と等速度で送られ、フィルムベルト1を介して加熱体2により加熱されてトナーが溶融され、フィルムベルト1と加圧ローラ3の間で圧着されて画像が定着される。
本発明を実施する上で、フィルムベルト1の周辺部に、図示されていないクリーニングブレード、シリコンオイル塗布装置、記録シート(像の定着されたシート)の冷却装置、記録シートの剥離装置などを適宜配置することができる。
【0010】
フィルムベルト1の平均厚みは、あまりに薄いとしわが発生したり、走行が不安定となり好ましくなく、あまり厚いと熱の伝導性が損なわれるために好ましくないため15μmから100μm程度に選ばれる。また、厚みの変動についても、それが平均厚みの20%以下、好ましくは10%以下であるべきであり、厚み変動が大きいとベルトの走行性が損なわれ、また熱の伝導度のむらとなり画質の低下につながる。ここで厚み変動はフィルムベルトの幅方向、周方向のいずれに対しても満足される必要がある。
【0011】
本発明に用いられるフィルムの厚みとしては、3から50μm、好ましくは4から25μm程度に選ばれるが、本発明の目的を損なわない限りこれに制限されるものではない。
耐熱樹脂フィルムとしては、パラ系アラミド樹脂のフィルムであるアラミカ(旭化成工業社商標)、ミクトロン(東レ社商標)、ポリイミド樹脂のフィルムであるカプトン(東レ・デュポン社商標)、ユーピレックス(宇部興産社商標)等が市販されており、これらが好ましく用いられる。中でもアラミド樹脂のフィルムは高い弾性率、強度を持つため、ベルトの剛性が高く、薄手の物が安定に用いられる点で好ましい。ほかには、ポリパラベンゾビスイミダゾール、ポリパラベンゾビスオキサゾールポリパラベンゾビスチアゾール等の樹脂が開発されており、それらのフィルムが実用化されれば本発明を実施する上で好ましく用いられる。
【0012】
接着に先立って、耐熱樹脂フィルムの表面にはフッ素樹脂との接着力向上の為にプライマー塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理や、化学的物理的エッチング処理等の表面処理を施す事も好ましい。
フィルムベルト1は、接着性樹脂を挟んで積層され一体化されている。 本発明のフィルムベルトは、その中に含まれる耐熱樹脂フィルムの体積分率が50〜90%であるのが適当である。50%に満たない場合はベルトの弾性率、強度を支配する耐熱樹脂フィルムの割合が小さいため、ベルトの強度や弾性率が低くなり、走行安定性が低下するほか、ベルトの厚みが大きくなるため熱伝導が損なわれるため好ましくない。90%を越える場合は接着性樹脂の厚さが薄くなったり、部分的に接着剤がない場合が生ずる等の理由で、十分な接着性が実現できなかったり、繰り返しの屈曲により接着剥離を発生するため好ましくない。
【0013】
フィルムベルトを形成する耐熱樹脂フィルム層は、少なくとも2層以上であるべきであり、それ以下では十分な接着強度が得られない。
ここで用いられる接着性樹脂としては、本発明の像定着装置に用いる上で必要とする耐熱性を持ち、且つ繰り返し受ける屈曲に耐えるものが望ましく、例えばゴム変成エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。さらに、熱接着性であるフッ素樹脂を用いるにおいては、長期間の加熱において接着層の剥離や気泡発生を避けるため、耐熱樹脂フィルムの変性が発生しない320℃以下で完全に融着して接着できるものが望ましく、例えば4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、4フッ化エチレンーパーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、三フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレンーエチレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂などがあるが、特に、FEP、PFAがエンドレスベルトの耐熱性や離型性に対して好適である。
【0014】
本発明を実施する上で、フィルムベルト1にトナーとの離形性を付与するために、望ましくはその最外層にシリコンゴムやシリコン樹脂またはフッ素樹脂層が形成される。フッ素樹脂としてはFEP、PFAが好ましく用いられる。
フィルムベルト1の内層にもフッ素樹脂、フッ素ゴム、シリコンゴムの層を設けることも本発明の好ましい実施態様の一つである。
これらの表面層を形成する樹脂層に、カーボンブラック、顔料、滑材、耐磨耗材などの添加剤を、改質のために添加することも好ましい実施態様である。
【0015】
本発明に使用されるフィルムベルトを成形する方法としては、あらかじめ耐熱性フィルムの少なくとも一方の面に接着性樹脂層を形成したシートを、円柱状や円筒状の金属支持体上に巻き重ねるか、または耐熱樹脂フィルムと接着性樹脂フィルムとを重ね合わせて円柱状や円筒状の金属支持体状に巻き重ね、次いで接着性樹脂の溶融温度または硬化温度以上の温度で加熱して、耐熱樹脂フィルムと接着性樹脂の界面を密着した後、必要な幅にトリミングすることにより提供できる。また材料を支持体に巻き重ねるのと同時に発熱体等の熱源によって材料を加熱し、巻き重ねつつ接着一体化する方法も好ましい実施態様である。
【0016】
フィルムベルトを製造する上で、本発明の効果を得るためにはフィルムの巻き始めと巻き終わりの両末端が互いに平行であるべきであり、且つ両末端はベルト周方向に対して45度から135度の角度となるように切断されていることが望ましい。さらにフィルムの両末端は、ベルト面上方から見て大略一致した位置になるように切断され、ベルト化される必要がある。これによりフィルムベルトの構成はベルト全周にわたってほぼ同等となり、厚み斑も実用上無視できるものが提供できる。
【0017】
フィルムの両末端は、完全に一致している必要はなく、約10mm以内であれば重なり合っていても、逆に隙間があいていても実用上問題なく使用できる場合が多い。フィルムの両末端が一致しているか、重なり合っている場合、その厚みむらは実用上問題ないことが多いが、必要であればベルト成形後、その重なり部分の一方を除去するか、又はその一方、あるいはその両方をテーパ状に研削して厚みを揃えることも好ましい実施態様である。また、フィルムの両末端が隙間を持っている際は、接着性樹脂層がそれを埋めてほぼ平坦化していることも多い。本発明のフィルムベルトは、さらにベルトの最外層または、および最内層に離形性や、耐久性、静電性などを付与する目的でフッ素樹脂やシリコンゴム等のシリコン樹脂の層をコーティングして形成されていることも好ましい実施態様であるが、これらの樹脂層の厚みをフィルムの厚み以上に設定することは、本発明のベルトのフィルムの両端の重なりや隙間によるベルト厚みの変動を吸収するため好ましい。
【0018】
(特性の測定法)
(1)厚みおよび厚みの変動
フィルムベルトを任意の位置で幅方向に切り開き、デジタル電子マイクロメータ(アンリツ株式会社製K351C型)により直径2mmの測定子を用いて、フィルムベルト幅方向および周方向とも、無作為に定めた3点でそれぞれの方向に厚みを連続して測定し、フィルムの平均厚みは測定した全測定値の平均値で、厚み変動は全測定範囲での最大値の平均厚みに対する百分率で表す。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ16μm、幅250mmの「アラミカ」(旭化成工業社商標、ポリパラフェニレンテレフタルアミドフィルム)の両面にPFAディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル社製)をPFA樹脂の厚さが両面とも4μmとなるようにコーテングした後加熱焼成し、両面にPFA樹脂がコーティングされたラミネートシートを製作した。
【0020】
このラミネートシートを、外径25mm、肉厚5mm、幅600mmの鉄製金型に供給し、320℃に加熱したローラで金型に押さえつけつつ2回巻き重ねた。
シートの巻き付け始めの端部はシートの耳(側端部)に対してほぼ90度となるように切断し、巻き終わり部分を巻き始めに対し1mm短くなる部分で巻き始めと平行になるように切断し、端部を金型に耐熱接着テープでしっかり貼り付け固定した。
【0021】
次に予め耐熱性離形剤を塗布した厚さ25μmのカプトンH(東レ・デュポン社商標)の幅10mmのテープを、トラバース機構を具備した繰り出し機にセットし、金型1回転あたりの横移動量(トラバース量)が2mmとなるようにトラバースしながら金型を回転させ、耐熱性離形剤を塗布した面をラミネートシート側になるようにテーピングして締め付けた。巻き付けたテープが緩まないように注意しながら切断し、端を耐熱接着テープで金型に貼りつけて固定し、次に金型を350℃の加熱炉に入れて30分間加熱した。金型を加熱炉より取り出して冷却した後、カプトンテープを取り除き、金型から積層体を抜き取った後、両端をトリミングして、積層構成がアラミドフィルム16μmの間にPFA樹脂8μmが積層され、最内層と最外層にPFA層が4μm積層一体化された、平均厚さ48μm、幅230.5mm、周長75.8mmのフィルムベルトを製作した。得られたフィルムベルトは周長方向の厚み変動が4%であった。ベルトに占めるアラミカフィルムの体積分率は80%であった。
【0022】
得られたフィルムベルトを、定着装置にポリイミド製フィルムベルトを用いている市販のレーザビームプリンタ(キャノン社製、LBP−430型)の定着装置のベルトと入れ替えて、パーソナルコンピュータからハーフトーンの全面無地(いわゆるべた)の印刷信号を入力して試験印刷した。試験印刷は、連続して100枚印刷し、次いで10分間印刷を休み、また連続して100枚印刷するパターンで、総計1000枚の印刷を実施した。この間、ベルトは特にしわを発生することもなく運転でき、さらにベルトの継ぎ目部及びその他の部分の印刷むらも全く検出できなかった。
【0023】
(比較例1)
特開平5−11648号公報のベルトを試作した。即ち、幅250mm、厚さ50μmのアラミカ(旭化成商標)フィルムを用い、実施例1に用いた金型に1周巻き付け、巻き終わり部分を10mm重なり合うようにフィルム耳(側端部)に対しほぼ直角に切断した。10mmの重ね合わせ部分に厚さ13μm、幅250mmのPFA樹脂フィルムを挟み、実施例1と同様にテーピングし、加熱して接着した。
次いで、テーピングしたカプトンHを除去した後、その外側にPFAの水性ディスパージョンをPFAの層が4μmの厚さになるようにスプレー塗布し、再度350℃の加熱炉で30分間加熱して、PFA樹脂を表面に形成した。
【0024】
冷却後金型を抜いて、50μmのアラミカフィルムがPFAにてベルト状に接着され、表面に4μmのPFA層が設けられたフィルムベルトを得た。PFAで接着された部分の厚みは66μmで、平均厚みに対する厚み変動率としては22%であった。またベルトに占めるアラミカフィルムの体積分率は91%であった。
このフィルムベルトを実施例1と同様にレーザビームプリンタに装着し、試験印刷したところ、走行性は特に問題なかったものの、無地印刷ではベルトの継ぎ目がくっきりとむらになった。
【0025】
(比較例2)
実施例1において、PFAをラミネートしたアラミカシートを金型に1回巻き付け、巻き終わり部分を巻き始め部分より30mm長く重なるようにしたほかは全く同様にして、フィルムベルトを製造した。
得られたベルトは、アラミカフィルムが1層からなる部分は24μmであり、2層からなる部分は48μmで、平均厚みに対する厚み変動は72%であった。またベルトに占めるアラミカフィルムの体積分率は80%であった。
このフィルムベルトを実施例1と同様にレーザビームプリンタに装着し、試験印刷したところ、走行性が悪く約30枚の印刷でしわが発生して、無地印刷ではしわによる印刷むらなどが顕著であった。
【0026】
(比較例3)
特開平7−125067号公報の記載に従って、ベルトを試作した。16μmのアラミカフィルムの上に12μmのPFAフィルムを重ね、PFAフィルムを外側にして、巻き始めと巻き終わりを一致するようにして実施例1の金型に2回巻き付け、さらに35μmのPTFEのシンターフィルムを端が5mm重なるように1重巻き付け、その上からガラス繊維クロスを幾重にも巻き付けた後、360℃で30分間熱処理してフィルムベルトを製造した。
得られたベルトは、アラミカフィルムが2層からなる部分は90μmであり、ベルトの継ぎ目の部分は140μmで、平均厚みに対する厚み変動は54%であった。ベルトのアラミカフィルムの体積分率は36%であった。
このフィルムベルトを実施例1と同様にレーザビームプリンタに装着し、試験印刷したところ、約300枚でベルトの蛇行により運転不能となったほか、無地印刷ではベルトの継ぎ目部分の印刷むらが顕著であった。
【0027】
【発明の効果】
耐熱樹脂フィルムを2層以上積層、一体化した厚み変動が20%以下の均一な特性のフィルムベルトを用いた像定着装置により、安定な走行性と均一な伝熱性、圧着性が実現され、電子写真の像定着装置の高速化、カラー化を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトを用いた定着装置の模式図である。
【符号の説明】
1 フィルムベルト
2 加熱体
3 加圧ローラ
4 駆動ローラ
5 従動ローラ
6 記録シート
7 トナー画像

Claims (5)

  1. 発熱ヘッドと、記録シートと共に移動するフィルムベルトとを備えた、記録シート上に担持されたトナー像を加熱定着する装置において、フィルムベルトがベルト幅のパラ系アラミド樹脂またはポリイミド樹脂の耐熱樹脂フィルムを2層以上、そのフィルムの両面に予め設けられた接着性樹脂により積層一体化されたものからなり、かつそのフィルムの両末端が互いにほぼ平行であって、ベルト周方向に対して45度から135度の角度をなし、ベルト面上方から見て一致した位置に対して10mm以下の隙間を持つようにして接着、積層されてなり、接着性樹脂層が該隙間を埋めてほぼ平坦化している、ベルトの平均厚みが15μmから100μmであって、厚みの変動が平均厚みの10%以下であることを特徴とする像定着装置。
  2. フィルムベルトがその最外層及び/又は最内層に更にシリコン樹脂またはフッ素樹脂からなる層が設けられており、ベルトの平均厚みが15μmから100μmであって、厚みの変動が平均厚みの10%以下であることを特徴とする請求項1記載の像定着装置。
  3. フィルムベルトが、320℃未満の温度で溶融するフッ素樹脂により、耐熱樹脂フィルムを接着して積層されたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像定着装置。
  4. フィルムベルトを構成する耐熱樹脂フィルムの体積分率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の像定着装置。
  5. フィルムベルトが、耐熱樹脂フィルムを積層してなるベルトの最外層及び最内層に、フッ素樹脂またはシリコン樹脂を耐熱樹脂フィルムの厚み以上の厚みに積層したものであることを特徴とする請求項2に記載の像定着装置。
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