JPH11102131A - 像定着装置 - Google Patents

像定着装置

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JPH11102131A
JPH11102131A JP27659297A JP27659297A JPH11102131A JP H11102131 A JPH11102131 A JP H11102131A JP 27659297 A JP27659297 A JP 27659297A JP 27659297 A JP27659297 A JP 27659297A JP H11102131 A JPH11102131 A JP H11102131A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速運転しても安定した運転性を持ち、像の
定着むらのないフィルムベルトを用いた像定着装置を提
供することである。 【解決手段】 発熱ヘッドと、記録シートと共に移動す
るフィルムベルトとを備えた、記録シート上に担持され
たトナー像を加熱定着する装置において、フィルムベル
トがベルト幅の耐熱樹脂フィルムを2層以上接着性樹脂
により積層一体化されてなり、そのフィルムの両末端が
互いにほぼ平行であって、ベルト周方向に対して45度
から135度の角度をなし、ベルト面上方から見て一致
した位置か、または一致した位置に対して10mm以下
ずれて位置するようにして接着、積層されてなり、望ま
しくはその最外層及び/又は最内層に更にシリコン樹脂
またはフッ素樹脂からなる層が設けられており、ベルト
の平均厚みが15μmから100μmであって、厚みの
変動が平均厚みの20%以下であることを特徴とする像
定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録シート上に担持
されているトナー像を加熱してシート面に固着させる像
定着装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】電子写真複写装置、プリンタ、ファクシミ
リ等のハードコピー装置において、印刷用紙等の記録シ
ート上に形成したトナー像を、加熱してシート上に固着
させるための像定着装置は広く実用化されている。像定
着装置には種々の動作原理のものが提案されているが、
最も多く採用されているものは、所定の温度に維持され
た加熱ローラと、弾性層が表面に設けられている加圧ロ
ーラの間でシートを送りつつ加熱して定着する熱ローラ
方式である。
【0003】情報化社会の進展と共に、電子写真装置の
高速化やカラー化への要請は高まる一方であるが、それ
に伴い像定着装置でのトナーの融解定着速度を高める必
要がある。そのために、熱ローラ定着装置においては、
熱容量を大きくして定着に当たっての温度変動を少なく
するためや、高い圧力でローラを圧着して定着ゾーンを
広げるために、ローラを大きくすることが行われてい
る。熱定着ローラ装置での電力消費量は多大なものがあ
り、そのため装置を使用しない時はロールの温度を下げ
ることが行われているが、ローラを大きくし、熱容量を
大きくすると定着温度に昇温する時間が長くなる問題が
あった。
【0004】この問題を避ける方法として、例えば特開
昭59−68766号公報などで、耐熱樹脂フィルムを
ベルト状にし、それを介して加熱装置によりシートを加
熱することが提案されている。耐熱樹脂フィルムベルト
としては、通常ポリイミド樹脂の前駆体の有機溶剤溶液
を金型に塗布して乾燥、熱処理して成形する方法で製造
されるポリイミド樹脂の円筒状成型品が用いられるが、
特別なものとして特開平5−11648号公報には、ベ
ルト状に成型する方法については詳細が開示されていな
いものの、アラミド樹脂のフィルムをベルト状にして用
いることが提案されている。また、特開平7−1250
67号公報にはアラミド樹脂またはポリイミド樹脂のフ
ィルムをポリテトラフロロエチレン−パーフロロアルキ
ルビニルエーテル共重合体等の耐熱接着剤で接着し、最
外層にポリテトラフロロエチレン層を設けたベルトの製
造法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】定着装置に用いるフィ
ルムベルトとして、直接金型に前駆体溶液を塗布して製
造するベルトは、金型へ樹脂溶液を均一に塗布すること
が困難であり、フィルムの厚みむらの少ないベルトを製
造しにくいほか、金型上で成型した後に機械的特性を改
良するための緊張処理や、残留する歪みを除去するため
の弛緩熱処理などを施すことが困難であるという問題が
ある。一方、耐熱樹脂フィルムは緊張処理、熱固定処理
などを受けて寸法安定性や機械的特性が改良されてお
り、また厚み精度も高精度のものが製造されている。中
でも、アラミド樹脂は耐熱性に優れ、またパラ配向性の
アラミドにおいては機械的特性にも優れるため、従来の
フィルムよりも薄いものが用いることが可能であるなど
の利点がある。
【0006】しかし、耐熱樹脂フィルムをつなぎ合わせ
てベルト状に加工する方法の問題点は、そのつなぎ部分
がフィルムの重なりと接着剤のために厚くなることで、
像定着に当たってつなぎ部分の熱伝導が悪くなったり、
つなぎ部分の圧着力が強くなるため、像の均一性を損ね
る問題や、運転時にベルトが蛇行したり、振動を発生す
るなどの問題があり、特に高速運転するにおいて顕著で
ある。本発明の課題は、高速運転しても安定した運転性
を持ち、像の定着むらのないフィルムベルトを用いた像
定着装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、発熱ヘッドと、記録シートと共に移動するフィ
ルムベルトとを備えた、記録シート上に担持されたトナ
ー像を加熱定着する装置において、フィルムベルトがベ
ルト幅の耐熱樹脂フィルムを2層以上接着性樹脂により
積層一体化されてなり、そのフィルムの両末端が互いに
ほぼ平行であって、ベルト周方向に対して45度から1
35度の角度をなし、ベルト面上方から見て一致した位
置か、または一致した位置に対して10mm以下ずれて
位置するようにして接着、積層されてなり、望ましくは
その最外層及び/又は最内層に更にシリコン樹脂または
フッ素樹脂からなる層が設けられており、ベルトの平均
厚みが15μmから100μmであって、厚みの変動が
平均厚みの20%以下であることを特徴とする像定着装
置である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明につき実施態様をも
って説明する。図1は本発明の実施例を示した断面図で
ある。図1において、1はフィルムベルトであり、左側
の駆動ローラ4と右側の従動ローラ5と、ローラ4およ
び5の間に設置した加熱体2とに接して回転するように
設置されている。従動ローラ5はフィルムベルト1のテ
ンションローラを兼ねており、定着ベルト1は駆動ロー
ラ4の回転により所定の周速度で回転する。3はシリコ
ンゴム等の弾性体層が設けられた加圧ローラであり、フ
ィルムベルト1を挟んで加熱体2に、図示されていない
加圧装置により圧接されている。
【0009】画像形成装置から送られてくる未定着のト
ナー画像7を表面に担持した記録シート6はフィルムベ
ルト1と等速度で送られ、フィルムベルト1を介して加
熱体2により加熱されてトナーが溶融され、フィルムベ
ルト1と加圧ローラ3の間で圧着されて画像が定着され
る。本発明を実施する上で、フィルムベルト1の周辺部
に、図示されていないクリーニングブレード、シリコン
オイル塗布装置、記録シート(像の定着されたシート)
の冷却装置、記録シートの剥離装置などを適宜配置する
ことができる。
【0010】フィルムベルト1の平均厚みは、あまりに
薄いとしわが発生したり、走行が不安定となり好ましく
なく、あまり厚いと熱の伝導性が損なわれるために好ま
しくないため15μmから100μm程度に選ばれる。
また、厚みの変動についても、それが平均厚みの20%
以下、好ましくは10%以下であるべきであり、厚み変
動が大きいとベルトの走行性が損なわれ、また熱の伝導
度のむらとなり画質の低下につながる。ここで厚み変動
はフィルムベルトの幅方向、周方向のいずれに対しても
満足される必要がある。
【0011】本発明に用いられるフィルムの厚みとして
は、3から50μm、好ましくは4から25μm程度に
選ばれるが、本発明の目的を損なわない限りこれに制限
されるものではない。耐熱樹脂フィルムとしては、パラ
系アラミド樹脂のフィルムであるアラミカ(旭化成工業
社商標)、ミクトロン(東レ社商標)、ポリイミド樹脂
のフィルムであるカプトン(東レ・デュポン社商標)、
ユーピレックス(宇部興産社商標)等が市販されてお
り、これらが好ましく用いられる。中でもアラミド樹脂
のフィルムは高い弾性率、強度を持つため、ベルトの剛
性が高く、薄手の物が安定に用いられる点で好ましい。
ほかには、ポリパラベンゾビスイミダゾール、ポリパラ
ベンゾビスオキサゾールポリパラベンゾビスチアゾール
等の樹脂が開発されており、それらのフィルムが実用化
されれば本発明を実施する上で好ましく用いられる。
【0012】接着に先立って、耐熱樹脂フィルムの表面
にはフッ素樹脂との接着力向上の為にプライマー塗布、
コロナ放電処理、プラズマ処理や、化学的物理的エッチ
ング処理等の表面処理を施す事も好ましい。フィルムベ
ルト1は、接着性樹脂を挟んで積層され一体化されてい
る。 本発明のフィルムベルトは、その中に含まれる耐
熱樹脂フィルムの体積分率が50〜90%であるのが適
当である。50%に満たない場合はベルトの弾性率、強
度を支配する耐熱樹脂フィルムの割合が小さいため、ベ
ルトの強度や弾性率が低くなり、走行安定性が低下する
ほか、ベルトの厚みが大きくなるため熱伝導が損なわれ
るため好ましくない。90%を越える場合は接着性樹脂
の厚さが薄くなったり、部分的に接着剤がない場合が生
ずる等の理由で、十分な接着性が実現できなかったり、
繰り返しの屈曲により接着剥離を発生するため好ましく
ない。
【0013】フィルムベルトを形成する耐熱樹脂フィル
ム層は、少なくとも2層以上であるべきであり、それ以
下では十分な接着強度が得られない。ここで用いられる
接着性樹脂としては、本発明の像定着装置に用いる上で
必要とする耐熱性を持ち、且つ繰り返し受ける屈曲に耐
えるものが望ましく、例えばゴム変成エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などが挙げら
れる。さらに、熱接着性であるフッ素樹脂を用いるにお
いては、長期間の加熱において接着層の剥離や気泡発生
を避けるため、耐熱樹脂フィルムの変性が発生しない3
20℃以下で完全に融着して接着できるものが望まし
く、例えば4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重
合樹脂(FEP)、4フッ化エチレンーパーフルオロア
ルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、三フッ化塩化
エチレン樹脂、4フッ化エチレンーエチレン共重合体、
フッ化ビニリデン樹脂などがあるが、特に、FEP、P
FAがエンドレスベルトの耐熱性や離型性に対して好適
である。
【0014】本発明を実施する上で、フィルムベルト1
にトナーとの離形性を付与するために、望ましくはその
最外層にシリコンゴムやシリコン樹脂またはフッ素樹脂
層が形成される。フッ素樹脂としてはFEP、PFAが
好ましく用いられる。フィルムベルト1の内層にもフッ
素樹脂、フッ素ゴム、シリコンゴムの層を設けることも
本発明の好ましい実施態様の一つである。これらの表面
層を形成する樹脂層に、カーボンブラック、顔料、滑
材、耐磨耗材などの添加剤を、改質のために添加するこ
とも好ましい実施態様である。
【0015】本発明に使用されるフィルムベルトを成形
する方法としては、あらかじめ耐熱性フィルムの少なく
とも一方の面に接着性樹脂層を形成したシートを、円柱
状や円筒状の金属支持体上に巻き重ねるか、または耐熱
樹脂フィルムと接着性樹脂フィルムとを重ね合わせて円
柱状や円筒状の金属支持体状に巻き重ね、次いで接着性
樹脂の溶融温度または硬化温度以上の温度で加熱して、
耐熱樹脂フィルムと接着性樹脂の界面を密着した後、必
要な幅にトリミングすることにより提供できる。また材
料を支持体に巻き重ねるのと同時に発熱体等の熱源によ
って材料を加熱し、巻き重ねつつ接着一体化する方法も
好ましい実施態様である。
【0016】フィルムベルトを製造する上で、本発明の
効果を得るためにはフィルムの巻き始めと巻き終わりの
両末端が互いに平行であるべきであり、且つ両末端はベ
ルト周方向に対して45度から135度の角度となるよ
うに切断されていることが望ましい。さらにフィルムの
両末端は、ベルト面上方から見て大略一致した位置にな
るように切断され、ベルト化される必要がある。これに
よりフィルムベルトの構成はベルト全周にわたってほぼ
同等となり、厚み斑も実用上無視できるものが提供でき
る。
【0017】フィルムの両末端は、完全に一致している
必要はなく、約10mm以内であれば重なり合っていて
も、逆に隙間があいていても実用上問題なく使用できる
場合が多い。フィルムの両末端が一致しているか、重な
り合っている場合、その厚みむらは実用上問題ないこと
が多いが、必要であればベルト成形後、その重なり部分
の一方を除去するか、又はその一方、あるいはその両方
をテーパ状に研削して厚みを揃えることも好ましい実施
態様である。また、フィルムの両末端が隙間を持ってい
る際は、接着性樹脂層がそれを埋めてほぼ平坦化してい
ることも多い。本発明のフィルムベルトは、さらにベル
トの最外層または、および最内層に離形性や、耐久性、
静電性などを付与する目的でフッ素樹脂やシリコンゴム
等のシリコン樹脂の層をコーティングして形成されてい
ることも好ましい実施態様であるが、これらの樹脂層の
厚みをフィルムの厚み以上に設定することは、本発明の
ベルトのフィルムの両端の重なりや隙間によるベルト厚
みの変動を吸収するため好ましい。
【0018】(特性の測定法) (1)厚みおよび厚みの変動 フィルムベルトを任意の位置で幅方向に切り開き、デジ
タル電子マイクロメータ(アンリツ株式会社製K351
C型)により直径2mmの測定子を用いて、フィルムベ
ルト幅方向および周方向とも、無作為に定めた3点でそ
れぞれの方向に厚みを連続して測定し、フィルムの平均
厚みは測定した全測定値の平均値で、厚み変動は全測定
範囲での最大値の平均厚みに対する百分率で表す。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。 (実施例1)厚さ16μm、幅250mmの「アラミ
カ」(旭化成工業社商標、ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミドフィルム)の両面にPFAディスパージョン
(三井・デュポンフロロケミカル社製)をPFA樹脂の
厚さが両面とも4μmとなるようにコーテングした後加
熱焼成し、両面にPFA樹脂がコーティングされたラミ
ネートシートを製作した。
【0020】このラミネートシートを、外径25mm、
肉厚5mm、幅600mmの鉄製金型に供給し、320
℃に加熱したローラで金型に押さえつけつつ2回巻き重
ねた。シートの巻き付け始めの端部はシートの耳(側端
部)に対してほぼ90度となるように切断し、巻き終わ
り部分を巻き始めに対し1mm短くなる部分で巻き始め
と平行になるように切断し、端部を金型に耐熱接着テー
プでしっかり貼り付け固定した。
【0021】次に予め耐熱性離形剤を塗布した厚さ25
μmのカプトンH(東レ・デュポン社商標)の幅10m
mのテープを、トラバース機構を具備した繰り出し機に
セットし、金型1回転あたりの横移動量(トラバース
量)が2mmとなるようにトラバースしながら金型を回
転させ、耐熱性離形剤を塗布した面をラミネートシート
側になるようにテーピングして締め付けた。巻き付けた
テープが緩まないように注意しながら切断し、端を耐熱
接着テープで金型に貼りつけて固定し、次に金型を35
0℃の加熱炉に入れて30分間加熱した。金型を加熱炉
より取り出して冷却した後、カプトンテープを取り除
き、金型から積層体を抜き取った後、両端をトリミング
して、積層構成がアラミドフィルム16μmの間にPF
A樹脂8μmが積層され、最内層と最外層にPFA層が
4μm積層一体化された、平均厚さ48μm、幅23
0.5mm、周長75.8mmのフィルムベルトを製作
した。得られたフィルムベルトは周長方向の厚み変動が
4%であった。ベルトに占めるアラミカフィルムの体積
分率は80%であった。
【0022】得られたフィルムベルトを、定着装置にポ
リイミド製フィルムベルトを用いている市販のレーザビ
ームプリンタ(キャノン社製、LBP−430型)の定
着装置のベルトと入れ替えて、パーソナルコンピュータ
からハーフトーンの全面無地(いわゆるべた)の印刷信
号を入力して試験印刷した。試験印刷は、連続して10
0枚印刷し、次いで10分間印刷を休み、また連続して
100枚印刷するパターンで、総計1000枚の印刷を
実施した。この間、ベルトは特にしわを発生することも
なく運転でき、さらにベルトの継ぎ目部及びその他の部
分の印刷むらも全く検出できなかった。
【0023】(比較例1)特開平5−11648号公報
のベルトを試作した。即ち、幅250mm、厚さ50μ
mのアラミカ(旭化成商標)フィルムを用い、実施例1
に用いた金型に1周巻き付け、巻き終わり部分を10m
m重なり合うようにフィルム耳(側端部)に対しほぼ直
角に切断した。10mmの重ね合わせ部分に厚さ13μ
m、幅250mmのPFA樹脂フィルムを挟み、実施例
1と同様にテーピングし、加熱して接着した。次いで、
テーピングしたカプトンHを除去した後、その外側にP
FAの水性ディスパージョンをPFAの層が4μmの厚
さになるようにスプレー塗布し、再度350℃の加熱炉
で30分間加熱して、PFA樹脂を表面に形成した。
【0024】冷却後金型を抜いて、50μmのアラミカ
フィルムがPFAにてベルト状に接着され、表面に4μ
mのPFA層が設けられたフィルムベルトを得た。PF
Aで接着された部分の厚みは66μmで、平均厚みに対
する厚み変動率としては22%であった。またベルトに
占めるアラミカフィルムの体積分率は91%であった。
このフィルムベルトを実施例1と同様にレーザビームプ
リンタに装着し、試験印刷したところ、走行性は特に問
題なかったものの、無地印刷ではベルトの継ぎ目がくっ
きりとむらになった。
【0025】(比較例2)実施例1において、PFAを
ラミネートしたアラミカシートを金型に1回巻き付け、
巻き終わり部分を巻き始め部分より30mm長く重なる
ようにしたほかは全く同様にして、フィルムベルトを製
造した。得られたベルトは、アラミカフィルムが1層か
らなる部分は24μmであり、2層からなる部分は48
μmで、平均厚みに対する厚み変動は72%であった。
またベルトに占めるアラミカフィルムの体積分率は80
%であった。このフィルムベルトを実施例1と同様にレ
ーザビームプリンタに装着し、試験印刷したところ、走
行性が悪く約30枚の印刷でしわが発生して、無地印刷
ではしわによる印刷むらなどが顕著であった。
【0026】(比較例3)特開平7−125067号公
報の記載に従って、ベルトを試作した。16μmのアラ
ミカフィルムの上に12μmのPFAフィルムを重ね、
PFAフィルムを外側にして、巻き始めと巻き終わりを
一致するようにして実施例1の金型に2回巻き付け、さ
らに35μmのPTFEのシンターフィルムを端が5m
m重なるように1重巻き付け、その上からガラス繊維ク
ロスを幾重にも巻き付けた後、360℃で30分間熱処
理してフィルムベルトを製造した。得られたベルトは、
アラミカフィルムが2層からなる部分は90μmであ
り、ベルトの継ぎ目の部分は140μmで、平均厚みに
対する厚み変動は54%であった。ベルトのアラミカフ
ィルムの体積分率は36%であった。このフィルムベル
トを実施例1と同様にレーザビームプリンタに装着し、
試験印刷したところ、約300枚でベルトの蛇行により
運転不能となったほか、無地印刷ではベルトの継ぎ目部
分の印刷むらが顕著であった。
【0027】
【発明の効果】耐熱樹脂フィルムを2層以上積層、一体
化した厚み変動が20%以下の均一な特性のフィルムベ
ルトを用いた像定着装置により、安定な走行性と均一な
伝熱性、圧着性が実現され、電子写真の像定着装置の高
速化、カラー化を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトを用いた定着装置の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 フィルムベルト 2 加熱体 3 加圧ローラ 4 駆動ローラ 5 従動ローラ 6 記録シート 7 トナー画像

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱ヘッドと、記録シートと共に移動す
    るフィルムベルトとを備えた、記録シート上に担持され
    たトナー像を加熱定着する装置において、フィルムベル
    トがベルト幅の耐熱樹脂フィルムを2層以上接着性樹脂
    により積層一体化されたものからなり、かつそのフィル
    ムの両末端が互いにほぼ平行であって、ベルト周方向に
    対して45度から135度の角度をなし、ベルト面上方
    から見て一致した位置か、または一致した位置に対して
    10mm以下ずれて位置するようにして接着、積層され
    てなり、ベルトの平均厚みが15μmから100μmで
    あって、厚みの変動が平均厚みの20%以下であること
    を特徴とする像定着装置。
  2. 【請求項2】 フィルムベルトがその最外層及び/又は
    最内層に更にシリコン樹脂またはフッ素樹脂からなる層
    が設けられており、ベルトの平均厚みが15μmから1
    00μmであって、厚みの変動が平均厚みの20%以下
    であることを特徴とする請求項1記載の像定着装置。
  3. 【請求項3】 フィルムベルトが、320℃未満の温度
    で溶融するフッ素樹脂により、耐熱樹脂フィルムを接着
    して積層されたものであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の像定着装置。
  4. 【請求項4】 フィルムベルトを構成する耐熱樹脂フィ
    ルムの体積分率が50%以上であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の像定着装置。
  5. 【請求項5】 フィルムベルトが、耐熱樹脂フィルムの
    両末端がベルト面上方から見て10mm以下の隙間を持
    つようにして巻重ねられてベルトに成形されているもの
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の像定着装置。
  6. 【請求項6】 フィルムベルトが、耐熱樹脂フィルムの
    両末端がベルト面上方から見て10mm以下重なり合っ
    て巻重ねられてベルトに成形されており、かつその末端
    の重なり合いによる隆起部分を研削して平坦に加工した
    ものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の像定着装置。
  7. 【請求項7】 フィルムベルトが、耐熱樹脂フィルムを
    積層してなるベルトの最外層及び最内層に、フッ素樹脂
    またはシリコン樹脂を耐熱樹脂フィルムの厚み以上の厚
    みに積層したものであることを特徴とする請求項2に記
    載の像定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002326287A (ja) * 2001-02-27 2002-11-12 Canon Inc 樹脂ベルトの製造方法およびそれにより製造された転写ベルト

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JP2002326287A (ja) * 2001-02-27 2002-11-12 Canon Inc 樹脂ベルトの製造方法およびそれにより製造された転写ベルト

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