JP3755555B2 - プロスタグランジンe2受容体、その製造方法、その受容体をコードするdna、そのdnaからなるベクターおよびそのベクターで形質転換された宿主細胞 - Google Patents

プロスタグランジンe2受容体、その製造方法、その受容体をコードするdna、そのdnaからなるベクターおよびそのベクターで形質転換された宿主細胞 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒトのプロスタグランジンE2 受容体、その製造方法、その受容体をコードするDNA、そのDNAからなる複製または発現ベクターおよびそのベクターで形質転換された宿主細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロスタグランジン(PGs)、トロンボキサン(TX)およびロイコトリエン(LTs)のようなプロスタノイドは、アラキドン酸の酸化代謝物のひとつのファミリーであり、生体内で局所ホメオスタシスを維持するために種々の生理作用を発揮している(The Pharmacological Basis of Therapeutics (Gilman, A. G., Goodman, L. S., Rall, T. W., and Murad, F.,eds) 7th Ed., pp 660, Macmillan Publishing Co., New York (1985) 参照のこと)。それらの生理作用はそれぞれのプロスタノイドに特有の細胞膜受容体およびGTP結合蛋白(G蛋白)の活性化によって誘発される細胞内応答により発現されていると考えられている。現在までに、TXA2 、PGE2 、PGI2 、PGF2 α、PGD2 に対する受容体の存在が確認されており、それぞれTP、EP、IP、FPおよびDP受容体と呼ばれている(Comprehensive Medical Chemistry, 3, 643-714 (1990)参照のこと)。
【0003】
プロスタノイドの一員であるプロスタグランジンE2 (PGE2 )は、消化管の収縮および弛緩、胃酸の分泌、平滑筋の弛緩、神経伝達物質の遊離等の生理作用の発現に広く関与している。PGE2 の生理作用と薬理作用、およびその作用部位を解析した結果からPGE2 の受容体であるEP受容体には、EP1 、EP2 EP3 およびEP4 の少なくとも4つの受容体サブタイプが存在していて、それぞれ異なった情報伝達に関与していると考えられている。
cDNAクローニングの結果から、これらの受容体は、7ヶ所の細胞膜貫通領域を有していることが判明している(Pharmacol. Rev., 46, 205-229 (1994) 参照のこと)。
【0004】
さらに、ヒトEP3 受容体は、選択的なmRNAスプライシング機構によって、C末端側に異なった種々のアミノ酸が配列されるため多数の異性体からなりたっていることが最近判明した(Nature, 365, 166-170 (1993) およびJ. Biol. Chem., 269, 6163-6169 (1994) 参照のこと)。それぞれのC末端側のアミノ酸配列の違いにより、結合するG蛋白への特異性や、シグナリング経路が決定されている(Nature,365,166-170 (1993) 参照のこと)。今までのところ、ヒトEP3 受容体の異性体として、7種類発見されている(FEBS Lett., 338, 170-174 (1994), Br. J. Pharmacol., 112, 377-385 (1994), Eur. J. Biochem., 228, 23-30 (1995)およびMol. Pharmacol., 48, 869-879 (1995) 参照のこと)。これらEP3 受容体の異性体は、G蛋白に結合してアデニレートシクラーゼの刺激または抑制および/またはホスホイノシチド交換の刺激作用を有している。ヒトEP3 受容体の遺伝子は1種類であるが、ヒトEP3 受容体異性体のmRNAは、個々の生体組織内で各組織に特異的な形態で発現されている( Mol. Pharmacol., 48, 869-879 (1995) 参照のこと)。これらの事実は、PGE2 の多様な活性は、EP3 受容体の各異性体によって発揮されていることを示唆している。
【0005】
【発明の目的】
PGE2 の多様な活性を研究するためには、EP3 受容体異性体の構造、シグナリングおよび生体内での分布を解析することが必須であると考えられる。本発明者は、ヒトEP3 受容体のmRNAスプライシング機構の研究において、従来から知られていた7種類のEP3 受容体異性体とは、全く異なったアミノ酸配列をコードするcDNAのクローニングに成功し本発明を完成した。
スイスプロット(Swiss Prot Release 20 )に登録されている既知のポリペプチドのアミノ酸配列を調査したが、本発明のポリペプチドと同一の配列を有しているものは全く無かった。さらに、ジーンバンク(GenBank Release 70.0)に登録されているヌクレオチド配列も調査したが、本発明のポリペプチドをコードするcDNAと同一の配列は見つからなかった。従って、本発明のポリペプチドは新規なものであることが確認された。
【0006】
【発明の構成】
本発明は、実質的に純粋な形であるヒトEP3-V およびEP3-VI受容体に関する。具体的には、ヒトのEP3-V 受容体としては、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、そのホモローグ、その配列のフラグメント、およびそのホモローグに関する。本発明はさらにそれらのポリペプチドをコードするDNAに関する。より具体的には、配列番号2または3で示される塩基配列を有するDNA、および配列番号2または3で示される塩基配列に選択的にハイブリダイズするフラグメントを有するDNAに関する。また、ヒトのEP3-VI受容体としては、配列番号5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、そのホモローグ、その配列のフラグメント、およびそのホモローグ、およびそれらのポリペプチドをコードするDNA、より具体的には、配列番号6または7で示される塩基配列を有するDNA、および配列番号6または7で示される塩基配列に選択的にハイブリダイズするフラグメントを有するDNAに関する。
【0007】
特に、本発明は、
(1)配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)前記(1)に記載したポリペプチドをコードするDNA、
(3)配列番号2または3で示される塩基配列を有するDNA、および
(4)配列番号6または7で示される塩基配列を有するDNA
に関する。
【0008】
先述した7種類の公知のEP3 受容体異性体のcDNAおよびそれらをコードしているゲノムDNAの塩基配列から、ヒトEP3 受容体の遺伝子配列上には、少なくとも、9個のエクソンと8個のイントロンがあることが示唆されていた。本発明の配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドおよびそのポリペプチドをコードするDNAについて、ヒトEP3 受容体の遺伝子で従来イントロンとみなされた領域中に、新たにエクソン領域(ヒトEP3 受容体の遺伝子の5’−末端から数えて7番目のエクソンにあたる領域で以後エクソン7と呼ぶ。)を見い出したものであり、全く新規なペプチドおよびそのcDNAである。以後、ヒトEP3 受容体の遺伝子において、5’−末端からのエクソンの順番に従ってエクソン1からエクソン10と呼ぶ(図1、図2、図3および表1参照。表1はヒトEP3 受容体遺伝子の塩基配列および推定アミノ酸配列を示す。表1中、エクソン配列は、大文字で表記し、イントロン配列は、小文字で表記した。エクソンおよびイントロンの開始部位の塩基のすぐ上に、それぞれExon、Intronと表記した。エクソン配列中の塩基の数を右端に表示した。)。
【0009】
本発明のヒトEP3-V 受容体のcDNAは、エクソン1、エクソン2a(エクソン2は内部にスプライスドナー部位があり、エクソン2aとエクソン2bに分かれる。)、エクソン5、エクソン7、エクソン9およびエクソン10からなる(図3)。
本発明のヒトEP3-VI受容体のcDNAは、エクソン1、エクソン2a、エクソン7、エクソン9およびエクソン10からなる(図3)。
エクソン1およびエクソン2aは、先述した7種類の公知のEP3 受容体異性体および本発明のEP3-V およびEP3-VI受容体の各cDNAに共通して含まれる。
【0010】
配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドとは、配列番号1または5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドだけでなく、そのポリペプチドのN末端および/またはC末端に、配列番号1または5で示されるアミノ酸数の20%、より好ましくは5%以内の別個のポリペプチドを付加したポリペプチドを意味する。
実質的に純粋な形である配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドとは、一般に、生産時のポリペプチドの90%以上、例えば95、98または99%が配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドであることを意味する。
配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドのホモローグ、またはその配列のフラグメントのホモログとは、一般に少なくとも100個、好ましくは少なくとも150個、例えば200、250または300個の連続したアミノ酸領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80または90%、より好ましくは95%以上相同性のあるものであり、そのようなホモローグは、以後本発明のポリペプチドとして記載される。
【0011】
さらに、配列番号1または5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドのフラグメントとは、少なくとも10アミノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例えば20、25、30、40、50または60アミノ酸部分を意味する。
配列番号2、3、6または7で示される塩基配列を有するDNAに選択的にハイブリダイズするDNAとは、一般に、少なくとも100個、好ましくは、少なくとも150個、例えば200、250または300個の連続した塩基配列領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80または90%、より好ましくは95%以上の相同性のあるものであり、そのようなDNAは、以後本発明のDNAとして記載される。
配列番号2、3、6または7で示される塩基配列を有するDNAのフラグメントとは、少なくとも10塩基、好ましくは少なくとも15塩基、例えば20、25、30または40塩基部分を意味し、そのようなフラグメントも本発明のDNAに含まれる。
【0012】
本発明のDNAは、遺伝子組み換え法、合成法あるいは当業者に公知の方法によって取得することができる。
さらに、本発明には、本発明のDNAからなる複製または発現ベクターが含まれる。ベクターとしては、例えば、ori領域と、必要により上記DNAの発現のためのプロモーター、プロモーターの制御因子などからなるプラスミド、ウィルスまたはファージベクターが挙げられる。ベクターはひとつまたはそれ以上の選択的マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を含んでいてもよい。
さらに、本発明には、配列番号2、3、6または7で示される塩基配列、またはそれらのオープンリーディングフレームを有するDNAを含む本発明のDNAを複製または発現させるためのベクターで形質転換された宿主細胞も含まれる。細胞としては、例えば細菌、酵母、昆虫細胞または哺乳動物細胞が挙げられる。
さらに、本発明には、本発明のポリペプチドを発現させるための条件下で、本発明の宿主細胞を培養することからなる本発明のポリペプチドの製造方法も含まれる。
【0013】
本発明のポリペプチドとしては、配列番号1または5で示されたアミノ酸配列を有するもの以外に、その一部が欠損したもの(例えば、成熟蛋白中、生物活性の発現に必須な部分だけからなるポリペプチド)、その一部が他のアミノ酸と置換したもの(例えば、物性の類似したアミノ酸に置換したもの)、およびその一部に他のアミノ酸が付加または挿入されたものも含まれる。
よく知られているように、ひとつのアミノ酸をコードするコドンは1〜6種類(例えば、メチオニン(Met)は1種類、ロイシン(Leu)は6種類)知られている。従って、ポリペプチドのアミノ酸配列を変えることなくDNAの塩基配列を変えることができる。
(2)で特定される本発明のDNAには、それぞれ配列番号1または5で示されるポリペプチドをコードするすべての塩基配列群が含まれる。塩基配列を変えることによって、ポリペプチドの生産性が向上することがある。
(3)で特定されるDNAは、(2)で示されるDNAの一態様であり、天然型配列を表わす。
(4)に示されるDNAは、(3)で特定されるDNAに天然の非翻訳部分を加えた配列を示す。
【0014】
配列番号3または7で示される塩基配列を有するDNAの作製は、後述する実施例の方法または、以下の方法に従って行なわれる。
すなわち、
(i)本発明のポリペプチドが産生される細胞からmRNAを分離し、
(ii) 該mRNAからファーストストランド(1本鎖DNA)、次いでセカンドストランド(2本鎖DNA)を合成し(cDNAの作製)、
(iii) 該cDNAを適当なプラスミドベクターに組み込み、
(iv) 得られた組み換えベクターで宿主細胞を形質転換し(cDNAライブラリーの作製)、
(v)得られたcDNAライブラリーより、ハイブリダイゼーション法により目的とするDNA含有プラスミドを単離し、
(vi)目的とするDNAの塩基配列を決定することによって作製することができる。
【0015】
より詳細に説明すると、工程 (i)は、ヒトの組織中、EP3 受容体を発現していると考えられる組織、好ましくは、腎臓、子宮等の組織細胞または細胞株より、オカヤマ(Okayama, H.) 等の方法[Method in Enzymology, 154, 3(1987)に記載]、Chirgwin, J. M. 等の方法[Biochem., 18, 5294 (1979) に記載]等の方法に従って行なわれる。
(ii)、(iii) および(iv)の工程はcDNAライブラリー作製の工程であり、改変したGubler&Hoffman 法[Gene, 25, 263(1983) に記載]に準じて行なわれる。(iii) の工程で用いられるプラスミドベクターとしては大腸菌内で機能するもの(例えば、pBR322)や枯草菌内で機能するもの(例えば、pUB110)が多数知られているが、好適には、大腸菌内で機能するl-ZAPII が用いられる。
(iv)の工程で用いられる宿主細胞は既に多くのものが知られており、いずれを用いてもよいが、好ましくはDH5のコンピテントセル[Gene, 96, 23(1990)記載の方法により調整される。]である。
工程 (v)は、それ自体公知であり、例えば、プラークハイブリダイゼーション法、コロニーハイブリダイゼーション法[Gene, 10, 63 (1980) に記載]等によって行なわれる。また、適当なプローブとしては、ヒトEP3 受容体異性体、例えば、ヒトEP3 受容体のDNAまたはそのフラグメントまたは該DNAとホモロジーを有するDNAが用いられる。
工程(vi)はそれ自体公知であり、例えばジデオキシターミネーター(dideoxy terminator)法やマキサム・ギルバート(Maxam-Gilbert )法により行なわれる。
配列番号2、3、6または7で示される塩基配列が、一旦確定されると、その後は、化学合成によって、またはPCR法によって、あるいは該塩基配列の断片をプローブとしたハイブリダイズ法によって、本発明のDNAを得ることができる。さらに、本DNAを含有するベクターDNAを適当な宿主に導入し、これを増殖させることによって、目的とする本発明DNAを必要量得ることができる。
【0016】
本発明のポリペプチド(配列番号1または5)を取得する方法としては、
(1)生体または培養細胞から精製単離する方法、
(2)ペプチド合成する方法、または
(3)遺伝子組み換え技術を用いて生産する方法、
などが挙げられるが、工業的には(3)に記載した遺伝子組み換え技術による方法が好ましい。
【0017】
遺伝子組み換え技術を用いてポリペプチドを生産するための発現系(宿主−ベクター系)としては、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞の発現系が挙げられる。
例えば、大腸菌で発現させる場合には、蛋白部分をコードするDNA(例えば、配列番号2または6で示される塩基配列をコードするDNA)を、適当なプロモーター(例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、λPLプロモーター、T7プロモーター等)の下流に接続し、大腸菌内で機能するベクター(例えば、pBR322、pUC18、pUC19等)に挿入して発現ベクターを作製する。次に、この発現ベクターで形質転換した大腸菌(例えば、 E.coli DH1、 E.coli JM109、 E.coli HB101株等)を適当な培地で培養して、その菌体より目的とするポリペプチドを得ることができる。また、バクテリアのシグナルペプチド(例えば、pelBのシグナルペプチド)を利用すれば、ペリプラズム中に目的とするポリペプチドを分泌することもできる。さらに、他のポリペプチドとのヒュージョンプロテイン (fusion protein) を生産することもできる。
【0018】
また、哺乳動物細胞で発現させる場合には、例えば、配列番号3または7で示される塩基配列をコードするDNAを適当なベクター(例えば、レトロウイルスベクター、パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、SV40系ベクター等)中の適当なプロモーター(例えば、SV40プロモーター、LTRプロモーター、メタロチオネインプロモーター等)の下流に挿入して発現ベクターを作製する。次に、得られた発現ベクターで適当な哺乳動物細胞(例えば、サルCOS−7細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、マウスL細胞等)を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養することによって、その培養液中に目的とするポリペプチドが分泌される。以上のようにして得られたポリペプチドは、一般的な生化学的方法によって単離精製することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明のポリペプチドは、それ自体PGE2 と特異的に結合するのでPGE2 過剰産生によって生ずる疾患、例えば、炎症等の疾患の予防および/または治療剤として用いることができる。また、PGE2 のアゴニストまたはアンタゴニスト活性を有する物質のスクリーニングに用いられる。
さらに、該ポリペプチドのポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を用いて、生体における該ポリペプチドの定量が行なえ、これによって該ポリペプチドと疾患との関係の研究あるいは疾患の診断等に利用することができる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体は該ポリペプチドあるいはその断片を抗原として用いて常法により作製することができる。
本発明のDNAは、多大な有用性が期待される本発明のポリペプチドを生産する際の重要かつ必須の鋳型となるだけでなく、遺伝病の診断や治療に利用できる。また、本発明のDNAをプローブとしてジェノミック(genomic) DNAを分離できる。同様にして、本発明DNAと相同性の高いヒトの関連ポリペプチドの遺伝子、またヒト以外の生物における本発明ポリペプチドと相同性の高いポリペプチドの遺伝子を分離することも可能である。
【0020】
本発明のポリペプチドを炎症等の疾患の予防および/または治療のために用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1μgから100mgの範囲で一日一回から数回、経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、 0.1μgから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0021】
本発明のポリペプチドを投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として用いられる。
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。
カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
【0022】
このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、マンニット、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混和される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、グルタミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有してもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被膜していてもよいし、また2以上の層で被膜していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
【0023】
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる不活性な希釈剤(例えば精製水、エタノール)に含有される。この組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有してもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691 号および同第3,095,355 号明細書に詳しく記載されている。
【0024】
本発明のポリペプチドの非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商標)等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでいてもよい。これらはバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟膏、塗布剤、直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
【0025】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。
【0026】
実施例1:ヒトEP3-V ,EP3-VI受容体のcDNAクローニング
(1)ヒトの組織およびRNAの抽出
ヒトの腎臓および子宮組織を剖検または組織解剖の時に採集し、液体窒素で凍結させ、−70℃で保存し、使用時に解凍した。総RNAをアシッド・グアニジウム・フェノール・クロロホルム (acid guanidium phenol chloroform) 法(Molecular cloning (Maniatis, T., Fritsch, E. F., and Sambrock, J. eds) 2nd ed., a laboratory manual Cold Spring Harbor Laboratory, New York (1989) に記載)に従って分離した。ポリAが付加されたRNAをビオチン化オリゴ(dT)プライマー(biotinylated oligo(dT) primer) (Poly A Tract, Promega Corp.社製)を用いて精製した。
【0027】
(2)逆転写酵素反応 (Reverse Transcription-Polymerase Chain Reaction, RT-PCR)
約10μgの総RNAをヒトの子宮から採取し、それを、オリゴ(dT)15プライマーとスーパースクリプト・モロニー・ミューリン・ロイケミア・ウイルス(Superscript Moloney Murine Leukemia Virus) の逆転写酵素 (Life Technologies, Inc. 社製) を用いて逆転写した。
一本鎖cDNAをエクソン5に特異的なセンスプライマー:
【化1】
5'−ATGAGAAAAAGAAGACTCAGAGAGCAA−3'、
【0028】
およびエクソン9に特異的なアンチセンスプライマー:
【化2】
5'−ATCTGCTGTCAAAATAGTTC−3'、
【0029】
を用いたRT−PCRに供した。また別の一本鎖cDNAをエクソン1に特異的なセンスプライマー:
【化3】
5'−CCTCCTCACCTCGAAGCCAAC−3'、
【0030】
およびエクソン9に特異的なアンチセンスプライマー:
【化4】
5'−TCAGCTTAGCTGGACACTGCAGGGTTCTCTAT−3'
【0031】
を用いたRT−PCRに供した。増幅は、鋳型としてそれぞれの一本鎖cDNAを用いて、まず、94℃で2分間変性した後、94℃で30秒間変性、55℃で30秒間アニーリング、72℃で1分間イクステンションの1サイクルを35回行ない、そして最後に72℃で10分間イクステンションを行なった。PCR産物をpCRTMIIベクター(Invitrogen Corp. 社製)にサブクローンした後、シークエンス解析に供した。
【0032】
(3)ジェノミックライブラリースクリーニング
λEMBL3およびλEMBL3SP6/T7ベクター(Clontech Laboratories Inc. 社製) 中で増殖させた二つのヒトジェノミックDNAライブラリーを大腸菌宿主 (Escherichia coli host strain LE392) に導入し、ジーン・スクリーン・プラス・ナイロンフィルター(Gene Screen Plus nylon filters) (DuPont/NEN 社製) 上に移した。総数 2.0×106 個のファージクローンを32P標識ヒトEP3-I 、EP3-IV受容体のcDNAフラグメント(Mol. Pharmacol., 48, 869-879 (1995) 参照のこと)およびEP3e,EP3f受容体のcDNAフラグメント(Eur. J. Biochem., 228, 23-30 (1995) 参照のこと)をプローブとして用いてプレハイブリダイゼ−ションおよびハイブリダイゼ−ションを行なってスクリーニングした。プレハイブリダイゼ−ションは、1%SDS,200μg/mlの熱変性させたサケ精子DNAを含有する6×SSC(10%硫酸デキストラン、1M NaCl、50mM Tris−HCl(pH 7.5))中、60℃で12時間行なった。ハイブリダイゼーションも同じ条件で先述した32Pで標識したプローブを加えた溶液中で行なった。ハイブリダイゼーション後、フィルターは、60℃で1時間、 0.1%SDS含有 0.1×SSCで3回洗浄した。λHEPR1−5と命名されたインサートを有する5個のポジティブファージクローンを単離し、制限酵素地図およびサザンブロット解析 (Southern blot analysis) によって同定した(図1)。サザンブロット解析のポジティブDNA断片をpBluescript ベクター(Stratagene Inc.製)にサブクローンした後、シークエンス解析に供した。
【0033】
(4)ジェノミックPCR
ヒトジェノミックDNAを鋳型として、LA PCRインビトロクローニングキット(LA PCR in vitor Cloning Kit) (宝酒造社製)を用いて、PCRを行ない、エクソン10を含むヒトEP3 受容体遺伝子を含有するジェノミッククローンを単離した。白血球から抽出した5μgのヒトジェノミックDNAをBamHIで消化し、DNAライゲーションキット(DNA ligation Kit)(宝酒造社製)を用いてアダプターを結合させ、センスアダプタープライマーおよびエクソン10に特異的なアンチセンスプライマー:
【化5】
5'−GAGAGTCATGGAGCTTCCAGTGATGTGATC−3'(表1)、
【0034】
を用いてPCRを行なった。エクソン10の3'−側の中にイントロンが存在するかどうか決定するために、センスプライマー:
【化6】
5'−CCAATCCTAATTGATTTGTT−3
【0035】
およびポリA付加部位の上流に位置するアンチセンスプライマー:
【化7】
5'−GTCCAACCAAATTATGCTTT−3'(表1)
【0036】
を用いてPCRを行なった。いずれのPCRの増幅は、まず、98℃で2分間変性した後、98℃で15秒間変性、68℃で20分間アニーリング、68℃で20分間イクステンションの1サイクルを30回行ない、そして最後に68℃で20分間イクステンションを行なった。PCR産物であるHEPCR1およびHEPCR2(図1)をpCRTMIIベクターにサブクローンした後、シークエンス解析に供した。
【0037】
(5)5'-RACE
ヒトEP3 受容体遺伝子の転写開始部位を決定するために、マラソンTM cDNA増幅キット(Marathon TM cDNA Amplification Kit ,Clontech社製)を用いて5'−RACE実験を行なった。約2μgのポリAが付加したRNAをヒト腎臓から採集し、ヒトEP3 受容体のcDNAに特異的なアンチセンスプライマー:
【化8】
5'−CACATGCCTGTGTAGGAATG−3'(表1)
【0038】
を用いて逆転写した。二本鎖cDNAを製造した後、二本鎖cDNAにT4DNAリガーゼでマラトンcDNAアダプターを結合させ、センスアダプタープライマーおよびEP3 受容体のcDNAに特異的なアンチセンスプライマー:
【化9】
5'−GTTGAGGCGGGACGAGAAGG−3'(表1)
【0039】
を用いたPCRで増幅させた。
増幅は、まず、94℃で2分間変性した後、94℃で30秒間変性、55℃で30秒間アニーリング、72℃で1分間イクステンションの1サイクルを35回行ない、そして最後に72℃で10分間イクステンションを行なった。得られた約300bpの一本鎖の断片をpCRTMIIベクターにサブクローンした後、シークエンス解析に供した。
【0040】
(6)3'-RACE
3'-RACE実験(Genomics, 27, 142-148 (1995)を参照のこと。)を行なってヒトEP3 受容体のcDNAの3'−末端側の配列を決定した(表1および図3)。(1)で製造した2μgのポリAが付加されたRNAをアダプターオリゴ(dT)15プライミング:
【化10】
5'−GGCAGTCCGAATTCCTCGAGTTTTTTTTTTTTTTT−3'
【0041】
とスーパースクリプト・モロニー・ミューリン・ロイケミア・ウイルス( Superscript Moloney Murine Leukemia Virus)の逆転写酵素(Life Technologies, Inc. 社製)を用いて逆転写した。各々の5'−末端の遺伝子に特異的なプライマーとして、次のプライマーを用いた。
【0042】
1)EP3-V およびEP3-VI受容体のcDNA用として
【化11】
5'−GAGATGGGGCCTGATGGAAG−3'、
【0043】
2)EP3-I (pEPR−Ia)受容体のcDNA用として
【化12】
5'−CATTTCATGATAGCTTGC−3'、
【0044】
3)EP3-I (pEPR−Ib)、EP3-III 、EP3-IVおよびEP3f受容体のcDNA用として
【化13】
5'−CACAGAAACACCCACCTCC−3'、
【0045】
4)EP3-II受容体のcDNA用として
【化14】
5'−GTACAGAGACTAGAGCGGTG−3'、
【0046】
5)EP3e受容体のcDNA用として
【化15】
5'−TTGCGAACTCTCAGATACAG−3
を用いた(表1)。各遺伝子に特異的なセンスプライマーとアダプターオリゴヌクレオチド(3'−末端上の13dTヌクレオチドは除く)を用いてPCRを行なった。
増幅は、まず、4℃で2分間変性した後、94℃で30秒間変性、55℃で30秒間アニーリング、72℃で1分間イクステンションの1サイクルを35回行ない、そして最後に72℃で10分間イクステンションを行なった。
1)のEP3-V およびEP3-VI受容体のcDNAは、この一度のPCRでそして、2)から5)の他のEP3 受容体各異性体については、各々の反応の後、下流の各遺伝子に特異的なセンスプライマーとして、2)EP3-I (pEPR−Ia)受容体のcDNA用として
【化16】
5'−CTCAGGAATCTGCTTAATTG−3'、
【0047】
3)EP3-I (pEPR−Ib)、EP3-III 、EP3-IVおよびEP3f受容体のcDNA用として
【化17】
5'−CCAGAAGCTGTTATGTCCTG−3'、
【0048】
4)EP3-II受容体のcDNA用として
【化18】
5'−CCATACATATGTCTAATCAG−3'、
【0049】
5)EP3e受容体のcDNA用として
【化19】
5'−ATAACTACAGGAGTGCTGTG−3'(表1)
【0050】
およびアンチセンスアダプタープライマーを用いてさらにPCRを行なった。増幅は、一度目のPCRと同じ条件で行なった。3'−RACE産物を 1.5%アガロースゲルで分析し、増幅させたDNAをpCRTMIIベクターにサブクローンした後、配列決定に供した。
【0051】
(7)DNA配列決定
核酸の塩基配列は、ダイデオキシ・ターミネーター・サイクル・シクエンシング・キット(DyeDeoxy Terminator Cycle Sequencing Kit)(Applied Biosystems Inc. 製)を用いて決定した。配列に特異的なプライマーをモデル381A DNAシンセサイゼー(Model 381A DNA synthesizer)(Applied Biosystems Inc. 製)を用いて合成した。新たに単離した2種類のcDNA(pEPR−VおよびpEPR−VI)の全長の塩基配列を、配列番号3および7に示す。また、転写解読枠より推定されるアミノ酸配列を配列番号1および5に示す。
【0052】
実施例2:CHO細胞による発現とリガンドとのバインディングアッセイ
(1)CHO細胞による発現
pEPR−VおよびpEPR−VIのcDNA(実施例1で得た。)のHindIII−XbaIインサートを真核細胞発現ベクターであるpRC/RSV(Invitrogen社製)にサブクローンし、得られたプラスミドDNAをデアエデキストラン(DEAE-dextran)法(Mol. Cell. Biol., 4, 1641 (1984)に記載)によって、CHO細胞に形質転換した。形質転換したCHO細胞を800μg/ml antibiotic G418 (GIBCO-BRL 社製)含有のHams F−12培地 (ICN Biomedicals 社製)で72時間培養し、回収した後、25mM Tris−HCl(pH7.5)、0.25Mショ糖、10mM MgCl2 、1mM EDTAおよび 0.1mMフェニルメチルスルホニルフルオライドからなる溶液中、ポッタ−エルベジェム(Potter-Elvehjem)ホモジナイザーを用いて、ホモジネートした。ホモジネート液は、800×gで10分間遠心分離した。上清を取り置き、今回得られた上清を、100、000×gで30分間、再度遠心分離した。得られたペレットを懸濁バッファー(20mM MES(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸一水和物、pH6.0 )、10mM MgCl2 および1mM EDTA)中に懸濁させてクルードな膜組織として用いた。
【0053】
(2)リガンドとのバインディングアッセイ
3H]PGE2 とのバインディングアッセイは、以下のようにして行なった 。すなわち、クルードな膜組織、40μg膜蛋白と種々の濃度( 0.5−16nM)の[5,6,8,11,12,14,15−3H]PGE2 (154Ci/m mol)(Du Pont-New England Nuclear 社製、Scatchard 分析用)または4nM [3H]PGE2 (置き換え実験用)を全ボリューム100μlとなるよう に懸濁バッファー中に懸濁させて、30℃で1時間培養した。培養は、氷冷した洗浄バッファー(10mM KH24 、10mM MgCl2 および1mM EDTA)2mlを加えることにより終結させた。混合物をすばやくワットマン(Whatman )GF/Cフィルターでろ過した。フィルターは、氷冷した洗浄バッファー2mlで4回洗浄した後、フィルター上の放射活性を常法により測定した。
【0054】
(3)結果
このアッセイの結果、PGE受容体に対するリガンドである[3H]PGE2 、はpEPR−VおよびpEPR−VIを発現したCHO細胞の細胞膜に特異的に結合することがわかった。それぞれの結合飽和曲線を図4および図5に示す。また、この結合のScatchard 分析の結果をそれぞれ、図6および図7に示す。この結合の解離常数は、それぞれ、3.87および1.37nM、最大結合は、それぞれ、4402.3および989.2 fmol/mg蛋白であった。さらに[3H]PGE2 特異的結合に対する種々のプロスタノイドの阻害活性をそれぞれ、図8および図9に示す。種々のプロスタノイドによる阻害活性は、EP3−Vでは、PGE2 =M&B28767 (EP3 アゴニスト)=PGE1 >>iloprost(PGI2 アゴニスト)>PGF2a>PGD2 であり、EP3-VIでは、PGE2 =M&B28767 (EP3 アゴニスト)=PGE1 >>iloprost(PGI2 アゴニスト)=PGF2a=PGD2 であった。
【0055】
【表1】
Figure 0003755555
【0056】
【表2】
Figure 0003755555
【0057】
【表3】
Figure 0003755555
【0058】
【表4】
Figure 0003755555
【0059】
【表5】
Figure 0003755555
【0060】
【表6】
Figure 0003755555
【0061】
【表7】
Figure 0003755555
【0062】
【表8】
Figure 0003755555
【0063】
【配列表】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
【0064】
Figure 0003755555
【0065】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
【0066】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
Figure 0003755555
Figure 0003755555
【0067】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
【0068】
Figure 0003755555
【0069】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
【0070】
Figure 0003755555
Figure 0003755555
Figure 0003755555
Figure 0003755555

【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトEP3 受容体遺伝子のうちの単離したDNA断片の構造配置であり、制限地図および配列決定方法の説明図である。λHEPR1、2、3、4、5およびHEPCR1、2のサイズはそれぞれ、15.5、14.0、14.5、15.0、12.0、10.0および0.5 kbである。エクソンは、黒塗りしたボックスで示した。→は、得られた配列の程度を示す。
【図2】 ヒトEP3 受容体遺伝子の構造配置を示す。ヒトEP3 受容体遺伝子のうち単離したDNA断片をヒトEP3 受容体異性体のcDNA配列にあわせて表示した。エクソンを黒塗りまたは点々をふったボックスで示した。エクソン2は、エクソン2a(黒塗り部分)とエクソン2b(点々をふった部分)に分かれる。エクソン2の*印は、選択的なスプライスドナー部位を示す。#印は、ポリA付加部位を示す。
【図3】 ヒトEP3 受容体遺伝子のエクソン(最上部)および選択的なmRNAスプライシング機構による本発明のEP3-V およびEP3-VI受容体を含む9種類のヒトEP3 受容体異性体のcDNAのエクソンを示す。エクソンを黒塗りまたは白抜きのボックスで示した。白抜きのボックスは、すべての異性体に共通のエクソン部分であり、黒塗りしたボックスは、各異性体独自のエクソン部分である。高さが高いボックスは、翻訳領域を示し、低く圧縮したボックスは、非翻訳領域を示す。最上部に表示した遺伝子のエクソン2の*印は、選択的なスプライスドナー部位を示す。#印は、ポリA付加部位を示す。エクソン1および2aのボックス中の白黒の縞模様は、膜貫通領域を示す。
【図4】 [3H]PGE2 の、pEPR−Vを発現したCHO細胞の細胞膜への特異的結合の飽和曲線を示す。
【図5】 [3H]PGE2 の、pEPR−VIを発現したCHO細胞の細胞膜への特異的結合の飽和曲線を示す。
【図6】 [3H]PGE2 の、pEPR−Vを発現したCHO細胞の細胞膜への結合実験のScatchard 分析の結果を示す。
【図7】 [3H]PGE2 の、pEPR−VIを発現したCHO細胞の細胞膜への結合実験のScatchard 分析の結果を示す。
【図8】 [3H]PGE2 の、pEPR−Vを発現したCHO細胞の細胞膜への結合に対する種々のリガンド(PGE2 、M&B28767 (EP3 アゴニスト)、PGE1 、iloprost(安定なPGI2 アゴニスト)、PGF2a、PGD2 )の阻害活性を示す。
【図9】 [3H]PGE2 の、pEPR−VIを発現したCHO細胞の細胞膜への結合に対する種々のリガンド(PGE2 、M&B28767 (EP3 アゴニスト)、PGE1 、iloprost(安定なPGI2 アゴニスト)、PGF2a、PGD2 )の阻害活性を示す。

Claims (11)

  1. 配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
  2. 請求項1に記載されたポリペプチドをコードするDNA。
  3. 配列番号2で示される塩基配列を含む請求項2記載のDNA。
  4. 配列番号3で示される塩基配列を含む請求項2記載のDNA。
  5. 配列番号5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
  6. 請求項5に記載されたポリペプチドをコードするDNA。
  7. 配列番号6で示される塩基配列を含む請求項6記載のDNA。
  8. 配列番号7で示される塩基配列を含む請求項6記載のDNA。
  9. 請求項2から4あるいは6から8のいずれかの項に記載のDNAからなる複製または発現ベクター。
  10. 請求項9記載の複製または発現ベクターで形質転換された宿主細胞。
  11. 請求項1または5に記載されたポリペプチドを発現させるための条件下で請求項10記載の宿主細胞を培養することからなる該ポリペプチドの製造方法。
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